JPH0625278Y2 - 洗濯挟み - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、洗濯物を乾燥させる際に使用する洗濯挟み
に関するものである。

（従来の技術・問題点） 従来の洗濯挟みは、一対の挟着片にスプリングを介在さ
せて組み立てた構造である。そしてこの洗濯挟みは、単
体のもの、リングに複数取付けたもの等が使用されてい
る。

ところで出願人は、洗濯物を板に張りつけて、ぴんと延
ばした状態で乾燥させる手段を考案した。そして、この
ような手段においてシーツ等大きな洗濯物を乾燥させる
場合には、洗濯物を板の上で折り返す必要が生じる。こ
のとき、上下に重なる折り返し部分を密着させて板に張
りつけると、折り返し部分に折り目が生じ、折り目がつ
いた状態で干し上がる。

しかし、折り目の発生を未然に防止するために適当な道
具は知られていない。

（問題点を解決するための手段） この考案の洗濯挟みは、一対の挟着片を有する洗濯挟み
本体の、一方の挟着片外側に前記洗濯挟み本体を物干し
板に固定するための刺し針を突設すると共に、挟着片の
対向面を一方を断面凹弧状、他方を断面凸弧状に形成
し、洗濯物を円柱の一側に沿った状態で挟着固定できる
ようにしたものである。

（考案の作用） この考案において挟着片の外側に突設した刺し針によ
り、洗濯挟みを板に刺突固定することができ、また刺し
針を長くすることにより、洗濯挟みを板から浮かせて固
定することもできる。すなわち、大きな洗濯物の折り返
し上側部分をこの洗濯挟みで固定することにより、折り
返し下側と上側とを密着させることなく、洗濯物を板に
固定することが可能となる。

挟着片の内側を弧状としてあるので、洗濯物をこの弧に
そって湾曲した状態、すなわち円柱の一側に沿った状
態、で挟着固定することができ、該弧状部を洗濯物の折
り目にあてがうことにより、折り目のガイドとすること
ができる。

（実施例） 以下、この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は、一方の挟着片１の下面に刺し針３を突設する
と共に、他方の挟着片１の内側面４を断面凸弧状とする
と共に、他方の挟着片１ａの内側面５を断面凹弧状とし
たものである。

次に、上記実施例の洗濯挟みの使用方法を説明する。

第２図は、出願人が考案した洗濯物干し板６に洗濯物
（例えばシーツ）７を張りつけ、刺し針で固定した状態
を示している。ここで，洗濯物７は板６よりも大きいの
で、折り返し部８において折り返されている。そして、
折り返し部８において上下に重なる洗濯物を密着させる
と、折り返し部８に折り目線が生じてしまう。折り目線
を生じないようにするためには、折り目部８において上
下に重なる洗濯物を密着させず、折り目に緩やかなＲを
形成する必要がある。そこで、折り目部８にこの考案の
洗濯挟みを使用する。

第３図は第１図の実施例に示す洗濯挟みの使用例であっ
て、挟着片１、１ａによって洗濯物の折り返し部８を挟
む。ここで、挟着片１、１ａの対向面は凸弧又は凹弧を
描いているので、洗濯物はこの弧状面にしたがってＲを
描いて折り返され、折り目線は発生しない。

次に、第４図及び第５図に示す実施例を説明する。

この実施例はブラウス等のフリル部分を滑らかなカーブ
を描いた状態に干し上げるために使用するのに適したも
のである。すなわち、挟着片１ａの挟着部を幅広とし、
挟着片１ａを上方位置においたときに挟着片１ａの裏面
は凹弧状をなすような形状としてある。そして、該挟着
片１ａの内側に針３が突設してあり、他方の挟着片１に
は針６に対応した小穴７が形成してあると共に、挟着片
１の基部外側には刺し針３が突設してある。

このように構成された洗濯挟み９は第６図のように使用
するものである。

すなわち、洗濯物７のフリル部分において、フリルの谷
部を洗濯挟み９で挟着し、刺し針３で物干し板６に固定
する。このとき、フリルの山部には支持針１０をあてが
う。該支持針１０は第７図に示すように、凸弧状の支持
片１０ａの下方に刺し針１０ａを突設した構造となって
いる。

上記において、挟着片１ａは裏面を凹弧状としたので、
該部をフリルの谷部にあてがうと、フリルの谷部は挟着
片１ａの裏面に従い凹弧状をなして乾燥する。そして、
挟着片に針３を突設したので、該針３によってフリル部
分を固定することができ、フリル部分がずれるおそれが
ない。

尚、挟着片１に針３を突設し、挟着片１ａに小穴７を形
成しても同様である。

（考案の効果） 以上のように、この考案の洗濯挟みによれば、洗濯挟み
本体の外側に刺し針を突設したので、洗濯挟み本体を板
等から浮かせて固定することができる。そして挟着片の
対向面を凸弧、凹弧とすれば、該凹凸部で洗濯物を挟持
することにより、洗濯物の挟持部に強制的にＲを付ける
ことができ、洗濯物に洗濯挟みの挟着跡が生じない、と
いう効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案実施例の斜視図、第２図は使用状態の
正面図、第３図は同じく拡大断面図、第４図は他の実施
例の斜視図、第５図は同じく断面図、第６図は同じく使
用状態の説明図、第７図は第６図の使用状態において使
用する支持針である。 １、１ａ……挟着片、２……洗濯挟み本体 ３……刺し針、６……洗濯物干し板 ７……洗濯物、８……折り返し部 １０……針、１１……小穴 １２……支持針

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一対の挟着片を有する洗濯挟み本体の、一
   方の挟着片外側に前記洗濯挟み本体を物干し板に固定す
   る為の刺し針を突設すると共に、挟着片の対向面を一方
   を断面凸弧状、他方を断面凹弧状として、洗濯物を円柱
   の一側に沿った状態で挟着固定し得るようにした、洗濯
   挟み