JPH06213118A - 圧電点火装置 - Google Patents

圧電点火装置

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JPH06213118A
JPH06213118A JP833293A JP833293A JPH06213118A JP H06213118 A JPH06213118 A JP H06213118A JP 833293 A JP833293 A JP 833293A JP 833293 A JP833293 A JP 833293A JP H06213118 A JPH06213118 A JP H06213118A
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JP
Japan
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piezoelectric
piezoelectric body
ignition device
output voltage
value
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JP833293A
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English (en)
Inventor
Toshio Iwata
俊雄 岩田
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電体の負荷容量が経年劣化により増加した
場合にも、点火を行うに十分な高電圧を発生することが
できる圧電点火装置を得る。 【構成】 圧電点火装置における圧電体の断面積Sと長
さLの比を、負荷容量を伴う上記圧電体の出力電圧V2
が最大となる値以上に設定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、圧電体の発生する高
電圧を利用して内燃機関の点火を行う圧電点火装置に係
り、特に圧電体の負荷容量を考慮することにより、高電
圧を発生することができると共に、圧電体の負荷容量が
経年劣化により増加した場合にも、点火を行うに十分な
高電圧を発生することができる圧電点火装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の圧電点火装置の構成を示す
断面図である。従来の圧電点火装置は、点火プラグ1に
接続され、歪みエネルギを電気エネルギに変換して電圧
を発生する圧電体2と、この圧電体2に隣接され、電気
エネルギを歪みエネルギに変換して圧力を発生する圧電
アクチュエータ3と、この圧電アクチュエータ3の歪み
を規制して圧力を発生させ、且つこの圧力が圧電体2に
印加されるように、圧電アクチュエータ3と圧電体2と
を固定保持する筺体4とを備えて構成され、圧電アクチ
ュエータ3には、圧電アクチュエータ3に電気エネルギ
としての電圧を印加する駆動回路5が接続されている。
【0003】圧電体2は、例えばPZT(チタン酸ジル
コン酸鉛)等の圧電素子が圧力を受けた場合に分極電荷
を発生することによって電圧を発生するという原理を利
用したものであって、印加圧力Fに対して次式で表せる
電圧を発生する。
【0004】V=gLF/S
【0005】ここで、gは電圧出力定数、Lは圧電体の
長さ、Sは圧電体の断面積である。図3ではこのような
圧電体2を2個対向させて使用し、これらの対向面2a
に同符号の電荷(負電荷)が発生するよう並列にして、
ここに点火プラグ1に接続された電極2bを設け、それ
らの反対側の端面2cをアース電極側としている。
【0006】圧電アクチュエータ3は、複数の薄い圧電
素子3aが、正負交互に配列された電極3bを挟んで電
気的には並列に設けられた積層構造をなし、一つの圧電
素子に対して印加された電圧によって全ての圧電素子3
aが同じ歪み(伸びまたは縮み)を発生し、この歪みを
筺体4と圧電体2で規制することによって圧電体2に大
きな圧力を印加するよう構成されている。この圧電アク
チュエータ3の両端部にはアース電極をなすとともに複
数の薄い圧電素子3aの保護のための金属体3cが設け
られている。
【0007】筺体4は、円柱状の外形状をなして、その
中心軸に沿って設けられた穴4aを有し、この穴4aに
圧電体2と圧電アクチュエータ3とを順次挿入した後、
固定ネジ4bで圧電アクチュエータ3の後端部をなす金
属体3cを押圧支持して固定する。以上の構成によっ
て、圧電アクチュエータ3は筺体4の固定ネジ4bと圧
電体2によってその歪みが規制され、発生した圧力を圧
電体2に印加させることができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧電体の発
生する電圧は、その電気負荷としての点火プラグ内の静
電容量や、アースに対する浮遊容量等の静電容量による
影響を受け、これら静電容量成分が大きくなると、圧電
体の出力電圧が低下する。しかも静電容量は経年劣化に
より変化して大きくなる。一方この出力電圧と静電容量
との関係は圧電体の断面積と長さの比にも関係し、従っ
て、圧電点火装置によって点火に十分な高電圧を確保す
るためには、これら経年劣化による静電容量の変化、圧
電体の断面積と長さの比を考慮した設計がなされなけれ
ばならないが、従来の圧電点火装置においては、かかる
考慮が不十分であり、したがって経年劣化等により、圧
電点火装置の出力電圧が低下し、内燃機関の点火が不十
分になるおそれがあるという問題点があった。
【0009】この発明は上記の問題点を解決するために
なされたもので、圧電体の負荷容量を考慮することによ
り、高電圧を発生することができると共に、圧電体の負
荷容量が経年劣化により増加した場合にも、点火を行う
に十分な高電圧を発生することができる圧電点火装置を
得ることを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る圧電点火装置は、圧電体の断面積と長さの比を、負荷
容量を伴う上記圧電体の出力電圧が最大となる値以上に
設定したものである。
【0011】この発明の請求項2に係る圧電点火装置
は、圧電体の断面積と長さの比を、負荷容量を伴う上記
圧電体の出力電圧が最大となる値からこの値の1.5倍
までの間に設定したものである。
【0012】
【作用】この発明の請求項1に係る圧電点火装置によれ
ば、圧電体の断面積と長さの比を、負荷容量を伴う上記
圧電体の出力電圧が最大となる値以上に設定することに
より、経年劣化による負荷容量の増加に対して出力電圧
の大幅な低下を防止できる。
【0013】この発明の請求項2に係る圧電点火装置に
よれば、圧電体の断面積と長さの比を、負荷容量を伴う
上記圧電体の出力電圧が最大となる値からこの値の1.
5倍までの間に設定することにより、高電圧を発生する
ことができると共に、圧電体の負荷容量が経年劣化によ
り増加した場合にも、点火を行うに十分な高電圧を確保
することができる。
【0014】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の実施例を図について説明す
る。この実施例における圧電点火装置の断面構成は図3
に示したものと同様であるが、この実施例では、圧電体
2の断面積(S)と長さ(L)の比(S/L)を、圧電
点火装置の製作時における負荷容量[C1=10×10
-12(F)]に対して、1.53×10-3(m)以上に
設定している。このように断面積と長さの比R1を設定
することにより、経年劣化により負荷容量が増大して
も、圧電体2の出力電圧はあまり低下しないことを以下
に示す。
【0015】いま、圧電体2の無負荷時の出力電圧をV
1、圧電体2の静電容量をC1、点火プラグ1や浮遊容
量による負荷の静電容量をC2とすると、負荷時の出力
電圧V2は次式のようになる。
【0016】V2=C1×V1/(C1+C2)
【0017】しかるに圧電体2の誘電率をεとすれば、
【0018】C1=ε・S/L
【0019】 従って、C1/(C1+C2)=ε・S/[L(εS/L+C2)] (1) となる。
【0020】また、圧電体2の歪み量(圧電アクチュエ
ータ3の歪み量)をδ、圧電定数をd、圧電アクチュエ
ータの最大印加圧力をF0とすれば、
【0021】 V1=g・L・F/S δ=d・V1 δ=−δ0・F/F0+δ0 (2)
【0022】という3式が成立し、これら式より、
【0023】 V1=δ0/[d+δ0・S/(F0・g・L)] (3)
【0024】が成立する。従って、
【0025】 V2=S/[L{S/L+C2/ε}]×F0・g/[S/L+d・ g・F0/δ0] (4)
【0026】となる。以上(1)〜(4)式の関係をグ
ラフに示すと、図1〜図4(実線)のようになる。
(4)式より圧電体2の出力電圧であるV2の最大値を
与える圧電体2の断面積とその長さの比(S/L)は、
【0027】 S/L=(C2/ε・d・g・F0/δ01/2=g(C2・F0/δ01/2 (5)
【0028】となる。ところで、圧電体2の負荷容量と
なる静電容量C2は、圧電点火装置の製作時において、
およそ10pFであり、その後、経年劣化によりこの値
は増大し、およそ25pF程度にまで増大する。
【0029】そこで、製作時の静電容量C2として10
pFを用い、圧電体2について、 ε=16×10-9(F/m)、 d=450×10-12(m/v) g=25×10-3(V・m/N) とし、圧電アクチュエータ3について、 F0=10000(N) δ0=30×10-6(m) とすれば、圧電体の最大出力電圧を表す(5)式の値
は、
【0030】 S/L(V2max)=1.53×10-3(m) (6)
【0031】となり、この時、最大出力電圧は、
【0032】 V2max=33.6(kV) (7)
【0033】となる。次に、静電容量C2として経年劣
化した値である25pFを用いて、同様に(5)式の値
と、圧電体の最大出力電圧V2maxを求めると、(5)
式の値は約1.5倍となり、
【0034】 S/L(V2max)=2.42×10-3(m) (8) V2max=24.7(kV) (9)
【0035】となる。
【0036】図4は以上のように求めた圧電体のS/L
と最大出力電圧との関係を示した図である。図4におい
て、実線と破線はそれぞれ経年劣化前後における上記関
係を示したものである。この図4からも明らかなよう
に、経年劣化により静電容量が増大すると、最大出力電
圧のピークはS/Lの大きい方にずれる。そこで、圧電
点火装置の製作時、即ち経年劣化前において、圧電体2
の断面積と長さの比を、経年劣化前において計算された
(6)式の値、即ち経年劣化前に最大出力電圧を与える
値以上に設定しておけば、製作時に最大の高出力電圧が
得られると共に、経年劣化が生じて静電容量が増大して
も最大出力電圧が大幅に低下するのを防止することがで
きる。
【0037】また、上述したように、経年劣化による静
電容量の変化が、10pFから25pFまでということ
を考慮すれば、(5)式より最大出力電圧を与えるS/
Lの値は約1.5倍変化することが理解される。そこ
で、圧電体の断面積と長さの比を、経年劣化が生じる前
に最大出力電圧を与える値から、約1.5倍までの間に
設定しておけば、圧電体の出力電圧として経年劣化に拘
わらず高電圧を確保することができ、圧電点火装置にお
ける圧電体の理想的な設計を行うことができる。
【0038】
【発明の効果】以上の構成より明らかなように、この発
明に係る圧電点火装置によれば、圧力が印加された圧電
体により高電圧を発生させて点火プラグに放電を起こさ
せるようにした圧電点火装置にける圧電体の断面積と長
さの比を負荷容量を伴う上記圧電体の出力電圧が最大と
なる値以上に設定したので、圧電体の負荷容量が経年劣
化により増加した場合に圧電体の出力電圧が大幅に低下
するのを防止することができるという効果を奏する。
【0039】また、この発明の請求項2に係る圧電点火
装置によれば、圧力が印加された圧電体により高電圧を
発生させて点火プラグに放電を起こさせるようにした圧
電点火装置における圧電体の断面積と長さの比を、負荷
容量を伴う上記圧電体の出力電圧が最大となる値からこ
の値の約1.5倍までの間に設定したので、上記効果に
加え、圧電体の出力電圧として経年劣化に拘わらず高電
圧を確保することができ、圧電点火装置における圧電体
の理想的な設計を行うことができるという効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1において圧電体のC1/(C1+C
2)とS/Lの関係を示す図である。
【図2】実施例1における圧電アクチュエータの動作特
性を示す図である。
【図3】実施例1においてδ0/dと圧電体のS/Lの
関係を示す図である。
【図4】実施例1において圧電体の出力電圧とS/Lの
関係を示す図である。
【図5】従来の圧電点火装置を示す断面図である。
【符号の説明】
2 圧電体 3 圧電アクチュエータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧力が印加された圧電体により高電圧を
    発生させて点火プラグに放電を起こさせるようにした圧
    電点火装置において、 上記圧電体の断面積と長さの比を、負荷容量を伴う上記
    圧電体の出力電圧が最大となる値以上に設定したことを
    特徴とする圧電点火装置。
  2. 【請求項2】 圧力が印加された圧電体により高電圧を
    発生させて点火プラグに放電を起こさせるようにした圧
    電点火装置において、 上記圧電体の断面積と長さの比を、負荷容量を伴う上記
    圧電体の出力電圧が最大となる値からこの値の1.5倍
    までの間に設定したことを特徴とする圧電点火装置。
JP833293A 1993-01-21 1993-01-21 圧電点火装置 Pending JPH06213118A (ja)

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