JPH06212926A - 内燃機関の可変動弁装置 - Google Patents

内燃機関の可変動弁装置

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JPH06212926A
JPH06212926A JP527793A JP527793A JPH06212926A JP H06212926 A JPH06212926 A JP H06212926A JP 527793 A JP527793 A JP 527793A JP 527793 A JP527793 A JP 527793A JP H06212926 A JPH06212926 A JP H06212926A
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JP
Japan
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valve
rocker arm
main rocker
follower
intake
Prior art date
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Application number
JP527793A
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English (en)
Inventor
Shunji Yamada
俊次 山田
Makoto Nakamura
信 中村
Shinichi Takemura
信一 竹村
Tetsuaki Goto
徹朗 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一気筒に備えられる2つの吸気弁または排
気弁の作動を適切に制御しつつ、実質的に開閉作動を停
止する弁の傘部等にデポジットが堆積することを抑制す
る。 【構成】 一つのカムに従動して2つの弁を開閉駆動す
るメインロッカアーム3と、他方のカムに従動するサブ
ロッカアーム7と、運転条件に応じてメインロッカアー
ム3とサブロッカアーム7の相対変位を拘束するプラン
ジャ17,18と、一つの弁に当接しメインロッカアー
ム3に変位可能に設けられるバルブフォロワと、弁の開
弁作動中にバルブフォロワのメインロッカアーム3に対
する最大変位量を規制するストッパ46と、運転条件に
応じてメインロッカアーム3に対するバルブフォロワの
相対変位を拘束するプランジャ37とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関の可変動弁装
置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関において燃費やトルク特性の改
善をはかった吸気装置として、気筒毎に2つの吸気弁を
備え、低回転域では一方の吸気弁の開閉作動を停止さ
せ、他方の吸気弁のみを開閉作動させることにより、燃
焼室に吸気スワールを発生させて混合気の混合性を高
め、以て燃費を改善し、高回転域では2つの吸気弁を共
に作動させて吸気充填効率を高め、高いトルクを得られ
るようにしたものがある(特開昭59−229008号
公報、参照)
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関の可変動弁装置にあっては、低速で
しか走行しないような走行状態が所定期間以上継続する
と、開閉作動を停止している吸気弁の開口部近傍に堆積
したデポジットが成長し、その後高速域に移行して開閉
作動される際に大量のデポジットが吸気ポートの開口面
積を減らして吸入空気量を十分に確保することができず
トルクが低下したり、吸気弁と弁座の間に入り込んで気
密不良に至るという問題点があった。
【0004】本発明は上記の問題点に着目し、同一気筒
に備えられる2つの吸気弁または排気弁の作動を適切に
制御することにより、燃費と出力の向上を両立させ、実
質的に開閉作動を停止する弁の傘部等にデポジットが堆
積することを抑制することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一つの気筒に
設けられて同一機能を有する複数の弁と、互いに異なる
プロフィールを有する複数のカムと、一つのカムに従動
して弁を開閉駆動するメインロッカアームと、他方のカ
ムに従動するサブロッカアームと、運転条件に応じてメ
インロッカアームとサブロッカアームの相対変位を拘束
する第一の連結部材と、一つの弁に当接しメインロッカ
アームに変位可能に設けられるバルブフォロワと、バル
ブフォロワのメインロッカアームに対する最大変位量を
規制するストッパと、運転条件に応じてメインロッカア
ームに対するバルブフォロワの相対変位を拘束する第二
の連結部材とを備える。
【0006】請求項2記載の発明は、ストッパをメイン
ロッカアームに対して変位可能に設け、ストッパのバル
ブフォロワに対する突出量を可変とする調整機構を備え
る。
【0007】請求項3記載の発明は、バルブフォロワが
メインロッカアームに対して相対変位する運転状態と、
バルブフォロワがメインロッカアームと一体となる運転
状態における開弁速度または閉弁速度の少なくとも一方
が略等しくなるようにカムのプロフィールを形成する。
【0008】
【作用】バルブフォロワのメインロッカアームに対する
相対変位が拘束されることにより複数の弁が各カムのプ
ロフィールにしたがって同期して開閉作動する運転状態
と、バルブフォロワのメインロッカアームに対する相対
変位が拘束されないことにより各弁が独立して開閉作動
する運転状態に切換えられる。
【0009】本発明が吸気系に適用された場合、各弁が
独立して開閉作動する運転状態において、一方の吸気弁
の開閉作動を実質的に停止させ、他方の吸気弁のみを開
閉作動させることにより、燃料供給量が少なくても吸気
スワールを発生させて燃料と空気の混合性を高めること
により燃焼性を向上させ、燃費の向上がはかれる。
【0010】上記開閉作動を実質的に停止する吸気弁
は、ストッパがバルブフォロワの最大変位量を規制する
ことにより、バルブフォロワを介して僅かにリフトする
ため、吸気ポートから燃焼室に吸入される空気の流れを
完全に遮断することがなく、吸気弁の傘部等にデポジッ
トが堆積することを防止できる。この結果、デポジット
により吸気抵抗が増大して出力低下を招いたり、燃焼性
不良による性能低下を招いたりすることを防止できる。
【0011】請求項2記載の発明においては、調整機構
を介してストッパのバルブフォロワに対する突出量が調
整されることにより、バルブフォロワのメインロッカア
ームに対する相対変位が拘束されない運転状態で、弁の
リフト量を適正にすることができる。これにより、メイ
ンロッカアームやバルブフォロワに要求される加工精度
を低くして、生産性を高められる。
【0012】請求項3記載の発明においては、バルブフ
ォロワがメインロッカアームに対して相対変位する運転
状態と、バルブフォロワがメインロッカアームと一体と
なる運転状態における開弁速度または閉弁速度の少なく
とも一方が略等しいことにより、各運転状態において、
弁の開弁時または閉弁時に生じる衝撃を小さくして、振
動や騒音の低減がはかれる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0014】一実施例を示す図1〜図6において、内燃
機関は、各気筒毎に2つの吸気弁1A,1Bを備えると
ともに、これら吸気弁1A,1Bのリフト・作用角特性
をそれぞれ2段階に変化させる可変動弁機構と、一方の
吸気弁1Bの作動を実質的に停止させる弁作動停止機構
を備えている。
【0015】まず可変動弁機構について説明する。
【0016】図1において、図示しないシリンダヘッド
に配設されたメインロッカシャフト2にメインロッカア
ーム3の基端が揺動可能に支持されている。
【0017】メインロッカアーム3の中央部には、ロー
ラフォロワ4が玉軸受5を介してメインロッカアーム3
に固定されたシャフト6に揺動可能に支持されていると
ともに、サブロッカアーム7の基端がメインロッカアー
ム3に固定されたメインロッカシャフト8に揺動可能に
支持されている。
【0018】図3に示すように、ローラフォロワ4は低
リフト・小作用角の開弁特性を持つカム9に転接する。
【0019】図4に示すように、サブロッカアーム7は
高リフト・大作用角の開弁特性を持つカム10に摺接す
る。
【0020】サブロッカアーム7の下方にはメインロッ
カアーム3との間にロストモーションスプリング11が
介装される。ロストモーションスプリング11の付勢力
はリフタ12を介してサブロッカアーム7に伝えられ、
サブロッカアーム7をカム10に従動させるようになっ
ている。リフタ12はメインロッカアーム3の穴13に
摺動自在に介装されている。
【0021】運転条件に応じてメインロッカアーム3に
対するサブロッカアーム7の相対変位を拘束する第一の
連結部材としてプランジャ17,18が設けられる。サ
ブロッカアーム7の揺動端にはメインロッカシャフト8
と平行方向に穴14が形成され、メインロッカアーム3
にはこの穴14に対向する壁部に、穴14に重合する穴
15,16が形成される。プランジャ17が各穴14,
16に渡って、プランジャ18が各穴14,15に渡っ
て摺動可能に介装される。穴16に介装されるリテーナ
19とストッパ20の間にリターンスプリング21が介
装される。プランジャ17の端面によって画成される油
圧室は、メインロッカアーム3に形成された油通路24
とメインロッカシャフト8に形成された環状溝25およ
び油通路26,27を通し、切換弁28を介してオイル
ポンプ29とタンク50に選択的に接続される。
【0022】切換弁28がタンク50を接続するポジシ
ョンでは、図2(A)に示すように、各プランジャ1
7,18はリターンスプリング21の付勢力により各プ
ランジャ17,18が各穴14,15にそれぞれ収まる
位置に保持されることにより、メインロッカアーム3
は、サブロッカアーム7と独立して、比較的小さいプロ
フィールを有するカム9に従動し、各吸気弁1A,1B
の開弁特性は図7に実線で示すように、リフト量ならび
に作用角(開弁期間)が小さくなる。
【0023】切換弁28がオイルポンプ29を接続する
ポジションでは、図2(B)に示すように、油圧により
各プランジャ17,18は、リターンスプリング21に
抗して、プランジャ17が各穴14,16に渡って嵌合
し、プランジャ18が各穴14,15に渡って嵌合する
位置に保持されることにより、メインロッカアーム3と
サブロッカアーム7は一体となって、比較的大きいプロ
フィールを有するカム10に従動し、各吸気弁1A,1
Bの開弁特性は図7に1点鎖線で示すように、リフト量
ならびに作用角が大きくなる。
【0024】次に、弁作動停止機構について説明する。
【0025】一方の吸気弁1Aのステムヘッドに当接す
るバルブフォロワ30は、図3にも示すように、メイン
ロッカアーム3にナット31を介して締結されるが、他
方の吸気弁1Bのステムヘッドに当接するバルブフォロ
ワ32は、図5に示すように、メインロッカアーム3に
吸気弁1Bの軸方向に相対変位可能に設けられる。
【0026】メインロッカアーム3には吸気弁1Bと同
軸上に穴52が形成され、バルブフォロワ32はこの穴
52に摺動可能に嵌合している。穴52の上部は空気抜
き孔58が形成されている。
【0027】バルブフォロワ32のフランジ51とメイ
ンロッカアーム3の間にスプリング33が介装される。
バルブフォロワ32はスプリング33の付勢力により吸
気弁1Bのステムヘッドに押し付けられている。
【0028】運転条件に応じてメインロッカアーム3に
対するバルブフォロワ32の相対変位を拘束する第二の
連結部材としてプランジャ37が設けられる。
【0029】図6にも示すように、バルブフォロワ32
には穴52と直交する方向に穴34が形成され、メイン
ロッカアーム3にはこの穴34に重合する穴35が形成
される。プランジャ37は穴34,35に渡って摺動可
能に介装される。
【0030】バルブフォロワ32にはプランジャ37の
先端に係合する溝53が形成され、バルブフォロワ32
のメインロッカアーム3に対する相対回転が拘束されて
いる。
【0031】穴34に介装されたリテーナ36と穴34
の底部の間にリターンスプリング38が介装される。プ
ランジャ37の端面によって画成される油圧室は、メイ
ンロッカアーム3に形成された油通路39,40とメイ
ンロッカシャフト8に形成された環状溝41と油通路4
2,43および切換弁44を介してオイルポンプ29と
タンク50に選択的に接続される。
【0032】切換弁44がオイルポンプ29を接続する
ポジションでは、油圧によりプランジャ37はリターン
スプリング38に抗して拘束位置へと移動し、プランジ
ャ37が各穴34,35に渡って嵌合することにより、
バルブフォロワ32はメインロッカアーム3と一体とな
って、吸気弁1Bの開弁作動が吸気弁1Aと同様に行わ
れる。
【0033】切換弁44がタンク50を接続するポジシ
ョンでは、プランジャ37はリターンスプリング38の
付勢力により穴35に収まる非拘束位置に保持され、バ
ルブフォロワ32はメインロッカアーム3に相対変位し
て、吸気弁1Bの開弁作動を実質的に停止するようにな
っている。
【0034】このようにして一方の吸気弁1Bの開閉作
動が実質的に停止させるとともに、他方の吸気弁1Aの
みを開閉作動させることにより、燃料供給量が少なくて
も吸気スワールを発生させて燃料と空気の混合性を良く
することにより燃焼性を向上させ、燃費の向上がはかれ
る。
【0035】切換弁44がオイルポンプ29を接続する
ポジションでは、油圧によりプランジャ37はリターン
スプリング38に抗して拘束位置へと移動し、プランジ
ャ37が各穴34,35に渡って嵌合することにより、
バルブフォロワ32はメインロッカアーム3と一体とな
って、吸気弁1Bの開弁作動が吸気弁1Aと同様に行わ
れる。
【0036】次に、吸気弁1Bの停止状態で、吸気弁1
Bを僅かにリフトさせる機構について説明する。
【0037】メインロッカアーム3にはバルブフォロワ
32の上端面54に当接してバルブフォロワ32の最大
変位量を規制するストッパ46が設けられる。
【0038】吸気弁1Bはその開閉作動を実質的に停止
する運転状態でも、ストッパ46がバルブフォロワ32
の最大変位を拘束することにより、バルブフォロワ32
を介して僅かにリフトするため、吸気が吸気ポートと吸
気弁1Bの小さな間隙から燃焼室に吸入され、吸気弁1
Bの傘部にデポジットが堆積することを防止できる。こ
の結果、デポジットにより吸気抵抗が増大して出力低下
を招いたり、燃焼性不良による性能低下を招いたりする
ことを防止できる。
【0039】図8(A)に示すように、バルブフォロワ
32がメインロッカアーム3に対して相対変位する運転
状態においてカム9が吸気弁1Bをリフトさせる開弁速
度(ランプ速度)をα2とし、図8(B)に示すよう
に、バルブフォロワ32がメインロッカアーム3と一体
となる運転状態においてカム9が吸気弁1Bをリフトさ
せる開弁速度をα1とすると、α1とα2が等しくなるよ
うにカム9のプロフィールを形成する。
【0040】カム9のプロフィールは最大リフト点を通
る中心線について対称的に形成され、カム9が吸気弁1
Bを閉弁させる直前の閉弁速度はバルブフォロワ32が
メインロッカアーム3に対して相対変位する運転状態
と、バルブフォロワ32がメインロッカアーム3と一体
となる運転状態とで等しくなっている。
【0041】これにより、各運転状態において、吸気弁
1Bの開弁時と閉弁時に生じる衝撃を小さくして、振動
や騒音の低減がはかれる。
【0042】ストッパ46のバルブフォロワ32に対す
る突出量を可変とする調整機構として、ストッパ46の
外周にはネジ56が形成される一方、メインロッカアー
ム3にはネジ56を螺合させるネジ穴55が形成され
る。ネジ穴55はバルブフォロワ32が嵌合した穴52
と同軸上に形成され、ストッパ46がネジ穴55に対す
る螺合位置を変えることにより、ストッパ46のバルブ
フォロワ32に対する突出量が変わり、バルブフォロワ
32の最大変位量が調節されるようになっている。
【0043】ストッパ46に螺合するナット57が設け
られ、ストッパ46の緩み止めが行われる。
【0044】ストッパ46のバルブフォロワ32に対す
る突出量が調整されることにより、バルブフォロワ32
のメインロッカアーム3に対する相対変位が拘束されな
い運転状態で、カム9が吸気弁1Bをリフトさせるラン
プ速度α2を適正に調整することが容易に行え、実質的
に開閉作動を停止する吸気弁1Bのリフト量を適正にす
ることができる。これにより、メインロッカアーム3や
バルブフォロワ32に要求される加工精度を低くして、
生産性を高められる。
【0045】また、図9に示すように、バルブフォロワ
32がメインロッカアーム3に対して相対変位する運転
状態においてカム9が吸気弁1Bをリフトさせるランプ
速度α2が一定となる区間を持たせるようにカム9のプ
ロフィールを形成しても良い。これにより、バルブフォ
ロワ32がストッパ46に当接するカム9の回転角度が
多少ずれても、カム9が吸気弁1Bをリフトさせるラン
プ速度α2を一定にすることができる。
【0046】以下に、コントロールユニット48による
機関運転状態に応じた吸気弁1A,1Bの作動制御につ
いて説明する。なお、各吸気弁1A,1Bの作動と作動
特性を与える各機構の作動との関係は記述しているの
で、以下の説明では省略する。
【0047】クランクシャフトの回転速度を検出する回
転速度センサ45と、スロットル弁の開度を検出するス
ロットルセンサ47とを備え、コントロールユニット4
8はこれらの検出信号に基づいて切換弁28と44のポ
ジションを切換えることにより、各切換弁1A,1Bの
開弁特性、ならびに吸気弁1Bの作動停止の有無を制御
する。
【0048】また、本実施例では、運転領域に応じて理
論空燃比より希薄なリーン空燃比と、理論空燃比と、理
論空燃比より可能なリッチ空燃比とに切換えて制御する
空燃比制御が、コントロールユニット48により燃料噴
射量制御によって行われ、吸気弁1A,1Bの作動制御
に空燃比制御を組み合わせることにより運転性能の向上
がはかられている。
【0049】図10は運転状態毎の吸気弁1A,1Bの
作動パターンを示す。
【0050】回転センサ45およびスロットルセンサ4
7からの検出信号に基づいて検出される低中回転・低負
荷域(図示I領域)には、吸気弁1Aのみを作動させ、
吸気弁1Bの作動を実質的に停止させる。また、空燃比
空燃比制御についてはリーン空燃比に制御される。この
結果、燃焼室にはスワールが生起され、吸入空気量が少
ないこの運転領域でも、燃料と空気の混合が促されるた
め、安定した希薄燃焼を実現することができる。
【0051】低中回転・高負荷領域(図示II領域)で
は、吸気弁1A,1B共に、低リフト・小作用角特性で
作動させる。空燃比制御については、理論空燃比または
リッチ空燃比に制御する。この領域では高負荷を要求さ
れるため吸気充填効率を高めることが優先されるので、
2つの吸気弁1A,1Bを作動させる。また、回転速度
が高くないため吸気慣性が小さく、そのため慣性過給効
果に適合すべく低リフト・小作用角特性を採用する。こ
れにより、可及的に高いトルクを発生させることができ
る。
【0052】高回転領域(図示III領域)では、2つ
の吸気弁1A,1Bを高リフト、大作用角で作動させ
る。また、空燃比制御については、論空燃比またはリッ
チ空燃比に制御する。この領域では高回転速度であるた
め吸気慣性が大きく、吸気流速、流量も増大するので慣
性効果を高め開口面積を増大させるように高リフト、大
作用角で作動させて吸気充填効率を確保する。
【0053】なお、空燃比制御については、比較的大き
な外部負荷が加わった場合と、そうでない場合とで回転
の運転性と燃費を考慮しつつリーン空燃比、理論空燃比
のいずれかを採用すれば良い。
【0054】図11、図12は、それぞれ他の実施例に
おける運転状態毎の吸気弁1A,1Bの作動パターンを
示す。
【0055】図10に示す実施例と異なるのは、低回転
の中負荷領域(図示II’領域)のみ吸気弁1Bの作動
を実質的に停止させて理論空燃比またはリッチ空燃比制
御を行うか(図11参照)、または2つま吸気弁1A,
1Bを低リフト・小作用角特性で作動させリーン空燃比
制御を行うようにしたもの(図12参照)である。な
お、吸気弁1A,1Bの作動特性は、例えば低リフト・
小作用角特性とする。また、アイドル領域はリーン空燃
比制御とする。このようにすれば、低回転低負荷領域で
は吸気弁1Bを作動させてリーン空燃比制御するため、
低回転低負荷領域と低回転中負荷領域との間で空燃比の
切換えと吸気弁1A,1Bの作動数の切換えとが同時に
行われることがなく、切換時のトルクショックを軽減で
きる。また、高回転域では2つの吸気弁1A,1Bを作
動させて理論空燃比またはリッチ空燃比制御するため、
低回転中負荷領域と高回転領域との間で空燃比の切換え
と吸気弁1A,1Bの作動数の切換えとが同時に行われ
ることがなく、切換時のトルクショックを軽減できる。
【0056】以上、本発明を吸気弁に適用した実施例に
ついて説明してきたが、排気弁にもデポジットが付着す
る可能性があり、本発明を排気弁に適用することも考え
られる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、内燃機関
の可変動弁装置において、一つの気筒に設けられて同一
機能を有する複数の弁と、互いに異なるプロフィールを
有する複数のカムと、一つのカムに従動して弁を開閉駆
動するメインロッカアームと、他方のカムに従動するサ
ブロッカアームと、運転条件に応じてメインロッカアー
ムとサブロッカアームの相対変位を拘束する第一の連結
部材と、一つの弁に当接しメインロッカアームに変位可
能に設けられるバルブフォロワと、バルブフォロワのメ
インロッカアームに対する最大変位量を規制するストッ
パと、運転条件に応じてメインロッカアームに対するバ
ルブフォロワの相対変位を拘束する第二の連結部材とを
備えたため、運転状態に応じて多様な開弁特性に切換え
て燃費と出力の向上を両立させ、実質的に開閉作動を停
止する弁の傘部等にデポジットが堆積することを防止で
きる。
【0058】請求項2記載の発明においては、調整機構
を介してストッパのバルブフォロワに対する突出量が調
整されることにより、バルブフォロワのメインロッカア
ームに対する相対変位が拘束されない運転状態で、弁の
リフト量を適正にすることができる。これにより、メイ
ンロッカアームやバルブフォロワに要求される加工精度
を低くして、生産性を高められる。
【0059】請求項3記載の発明においては、バルブフ
ォロワがメインロッカアームに対して相対変位する運転
状態と、バルブフォロワがメインロッカアームと一体と
なる運転状態における開弁速度または閉弁速度の少なく
とも一方が略等しいことにより、各運転状態において弁
の開弁時または閉弁時に生じる振動を小さくして、騒音
の低減がはかれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す可変動弁装置の平面図。
【図2】同じく図1のC−C線に沿う断面図。
【図3】同じく図1のZ−Z線に沿う断面図。
【図4】同じく図1のX−X線に沿う断面図。
【図5】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図6】同じく図5のB−B線に沿う断面図。
【図7】同じく各カムによる吸気弁の開弁特性図。
【図8】同じくカムのプロフィールを示す図。
【図9】他の実施例におけるカムのプロフィールを示す
図。
【図10】同じく各弁の作動切換特性図。
【図11】他の実施例を示す各弁の作動切換特性図。
【図12】他の実施例を示す各弁の作動切換特性図。
【符号の説明】
3 メインロッカアーム 7 サブロッカアーム 9 小リフト・小作用角特性カム 10 高リフト・大作用角特性カム 17 プランジャ(第一の連結部材) 18 プランジャ(第一の連結部材) 32 バルブフォロワ 37 プランジャ(第二の連結部材) 46 ストッパ 56 ネジ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 徹朗 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一つの気筒に設けられて同一機能を有す
    る複数の弁と、互いに異なるプロフィールを有する複数
    のカムと、一つのカムに従動して弁を開閉駆動するメイ
    ンロッカアームと、他方のカムに従動するサブロッカア
    ームと、運転条件に応じてメインロッカアームとサブロ
    ッカアームの相対変位を拘束する第一の連結部材と、一
    つの弁に当接しメインロッカアームに変位可能に設けら
    れるバルブフォロワと、バルブフォロワのメインロッカ
    アームに対する最大変位量を規制するストッパと、運転
    条件に応じてメインロッカアームに対するバルブフォロ
    ワの相対変位を拘束する第二の連結部材とを備えたこと
    を特徴とする内燃機関の可変動弁装置。
  2. 【請求項2】 ストッパをメインロッカアームに対して
    変位可能に設け、ストッパのバルブフォロワに対する突
    出量を可変とする調整機構を備えたことを特徴とする請
    求項1記載の内燃機関の可変動弁装置。
  3. 【請求項3】 バルブフォロワがメインロッカアームに
    対して相対変位する運転状態と、バルブフォロワがメイ
    ンロッカアームと一体となる運転状態における開弁速度
    または閉弁速度の少なくとも一方が略等しくなるように
    カムのプロフィールを形成したことを特徴とする請求項
    1または2記載の内燃機関の可変動弁装置。
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