JPH06212246A - 低窒素鋼製造方法 - Google Patents
低窒素鋼製造方法Info
- Publication number
- JPH06212246A JPH06212246A JP400093A JP400093A JPH06212246A JP H06212246 A JPH06212246 A JP H06212246A JP 400093 A JP400093 A JP 400093A JP 400093 A JP400093 A JP 400093A JP H06212246 A JPH06212246 A JP H06212246A
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- Japan
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- lance
- vacuum
- gas
- pressure
- vessel
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- Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 低窒素鋼の溶製方法に関するもので、特に窒
素のピックアップを抑制する事を目的とする。 【構成】 取鍋全体を真空容器に入れてランスからAr
ガス等を吹き込み或いはこのガスと粉体とを同時に吹き
込み撹拌しながら真空下で精錬する装置の内、ランスが
最下端の位置で真空容器と密着する構造である装置の
内、真空容器にランスを挿入する前にランス孔を密封し
容器内の真空度が100Torr以下になるまで排気
し、その後Ar以外のガスで復圧させた後ランス孔より
ランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガス或いはこのガ
スと粉体とを同時に吹き込む。
素のピックアップを抑制する事を目的とする。 【構成】 取鍋全体を真空容器に入れてランスからAr
ガス等を吹き込み或いはこのガスと粉体とを同時に吹き
込み撹拌しながら真空下で精錬する装置の内、ランスが
最下端の位置で真空容器と密着する構造である装置の
内、真空容器にランスを挿入する前にランス孔を密封し
容器内の真空度が100Torr以下になるまで排気
し、その後Ar以外のガスで復圧させた後ランス孔より
ランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガス或いはこのガ
スと粉体とを同時に吹き込む。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は取鍋全体を真空容器に入
れて真空下で精錬する装置を用いて低窒素鋼を製造する
方法に関する。
れて真空下で精錬する装置を用いて低窒素鋼を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】DHやRHに代表される溶鋼吸い上げ式
の真空脱ガス設備においては真空槽接続フランジや吸上
げ管外周の耐火物を通して外気が真空槽内に吸い込まれ
処理中に溶鋼の〔N〕がアップする。真空槽接続フラン
ジ部からのリークによる外気の真空槽内への吸引につい
ては接続部のボルトの定期的な増し締めや溶接による密
着等で改善できる。
の真空脱ガス設備においては真空槽接続フランジや吸上
げ管外周の耐火物を通して外気が真空槽内に吸い込まれ
処理中に溶鋼の〔N〕がアップする。真空槽接続フラン
ジ部からのリークによる外気の真空槽内への吸引につい
ては接続部のボルトの定期的な増し締めや溶接による密
着等で改善できる。
【0003】しかしながら、溶鋼を吸い上げるための吸
上げ管は内外周が耐火物で覆われているが溶鋼処理の繰
り返しにより亀裂が入ったり、耐火物そのものにも通気
性があることから脱ガス槽内を真空にすることにより吸
上げ管外周の耐火物を通して外気が真空槽内に吸い込ま
れるのを防止するのは極めて困難である。
上げ管は内外周が耐火物で覆われているが溶鋼処理の繰
り返しにより亀裂が入ったり、耐火物そのものにも通気
性があることから脱ガス槽内を真空にすることにより吸
上げ管外周の耐火物を通して外気が真空槽内に吸い込ま
れるのを防止するのは極めて困難である。
【0004】その結果これら吸引式真空脱ガス設備は水
素等の除去には効果を発揮してきたが、窒素については
真空処理にもかかわらず除去することが困難で逆に処理
することで上昇していた。
素等の除去には効果を発揮してきたが、窒素については
真空処理にもかかわらず除去することが困難で逆に処理
することで上昇していた。
【0005】一方、もう一つの真空脱ガス設備として取
鍋全体を真空容器に入れてランスからAr等N2 以外の
ガスあるいはこれらのガスと粉体を同時に吹き込み撹拌
しながら真空下で精錬する方法があるが、ランスが最下
端の位置で真空容器と密着する構造では通常は極力処理
を短時間で終わらせようとして真空排気開始前または開
始と同時にランスを下降させながらAr等N2 以外のガ
スあるいはこれらのガスと粉体を同時に吹き込む。この
方法は鋼中〔O〕,〔H〕等の除去には有効であるが同
時に鋼中〔N〕も除去する場合、本方式では取鍋全体を
真空容器に入れるため真空容器の内容積が大きく、初期
に容器内の大気との反応で最初に鋼中〔N〕がアップし
てしまい所定の目標成分を達成させるのに鋼中〔N〕の
除去がネックでトータルの処理時間が長くなり効率が悪
かった。
鍋全体を真空容器に入れてランスからAr等N2 以外の
ガスあるいはこれらのガスと粉体を同時に吹き込み撹拌
しながら真空下で精錬する方法があるが、ランスが最下
端の位置で真空容器と密着する構造では通常は極力処理
を短時間で終わらせようとして真空排気開始前または開
始と同時にランスを下降させながらAr等N2 以外のガ
スあるいはこれらのガスと粉体を同時に吹き込む。この
方法は鋼中〔O〕,〔H〕等の除去には有効であるが同
時に鋼中〔N〕も除去する場合、本方式では取鍋全体を
真空容器に入れるため真空容器の内容積が大きく、初期
に容器内の大気との反応で最初に鋼中〔N〕がアップし
てしまい所定の目標成分を達成させるのに鋼中〔N〕の
除去がネックでトータルの処理時間が長くなり効率が悪
かった。
【0006】
【発明が解決使用とする課題】本発明は後述の取鍋全体
を真空容器に入れて真空下で精錬する方法においてこれ
らの問題点を解消するためのものである。
を真空容器に入れて真空下で精錬する方法においてこれ
らの問題点を解消するためのものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨とするとこ
ろは、取鍋全体を真空容器に入れてランスからAr等N
2 以外のガスを吹き込みあるいはこれらのガスと粉体を
同時に吹き込み撹拌しながら真空下で精錬する装置の
内、ランスが最下端の位置で真空容器と密着する構造に
おいて真空容器内にランスを挿入する前にランス孔を密
封し容器内の真空度が100Torr以下になるまで排
気し、その後Ar等N2 以外のガスで復圧した後ランス
孔よりランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガスあるい
はガス+粉体の吹き込みを開始し、これとほぼ同時期に
真空排気を開始し、処理終了時点でN2 以外の不活性ガ
スを真空槽内に導入して復圧させた後ランスを上昇させ
る吹き込みを停止することを特徴とする低窒素鋼を製造
する方法である。
ろは、取鍋全体を真空容器に入れてランスからAr等N
2 以外のガスを吹き込みあるいはこれらのガスと粉体を
同時に吹き込み撹拌しながら真空下で精錬する装置の
内、ランスが最下端の位置で真空容器と密着する構造に
おいて真空容器内にランスを挿入する前にランス孔を密
封し容器内の真空度が100Torr以下になるまで排
気し、その後Ar等N2 以外のガスで復圧した後ランス
孔よりランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガスあるい
はガス+粉体の吹き込みを開始し、これとほぼ同時期に
真空排気を開始し、処理終了時点でN2 以外の不活性ガ
スを真空槽内に導入して復圧させた後ランスを上昇させ
る吹き込みを停止することを特徴とする低窒素鋼を製造
する方法である。
【0008】
【実施例及び作用】以下に具体的な例で本発明の詳細を
説明する。図1および図2は本発明を実現させるための
設備の例を示したものである。これにもとづき作業の順
を追って説明する。
説明する。図1および図2は本発明を実現させるための
設備の例を示したものである。これにもとづき作業の順
を追って説明する。
【0009】まず取鍋1内に転炉から出鋼された約28
0トンの溶鋼2が脱ガス処理位置まで運ばれてくる。昇
降および横行可能な上部真空容器(以下上部槽3と呼
ぶ)が待期位置にある状態で定置された下部真空容器
(以下下部槽4と呼ぶ)内に取鍋1がセットされる。そ
の後上部槽3が下部槽4の上まで移動してきて下降す
る。上部槽3と下部槽4の間には密着性を確保するため
パッキン5が設けられている。ランス6を挿入させるた
め上部槽3にはランス孔7が設けられているが処理開始
時には蓋8とパッキン9で密閉されている。この状態で
排気ダクト11の後部に設けられた真空排気装置(図示
せず)により上部槽3と下部槽4内の空気が排出され真
空度がアップする。この槽内真空度が100Torr以
下になったことを確認してAr等N2 以外のガスで復圧
する。ここで槽内真空度を100Torr以下に限定す
るのは本発明者が多くの試験を重ねた結果処理開始から
鋼中〔N〕がアップすることなく最初から除去されるこ
とを確認して決めたものであり好ましくはさらに真空度
がアップした状態で復圧すれば良い。
0トンの溶鋼2が脱ガス処理位置まで運ばれてくる。昇
降および横行可能な上部真空容器(以下上部槽3と呼
ぶ)が待期位置にある状態で定置された下部真空容器
(以下下部槽4と呼ぶ)内に取鍋1がセットされる。そ
の後上部槽3が下部槽4の上まで移動してきて下降す
る。上部槽3と下部槽4の間には密着性を確保するため
パッキン5が設けられている。ランス6を挿入させるた
め上部槽3にはランス孔7が設けられているが処理開始
時には蓋8とパッキン9で密閉されている。この状態で
排気ダクト11の後部に設けられた真空排気装置(図示
せず)により上部槽3と下部槽4内の空気が排出され真
空度がアップする。この槽内真空度が100Torr以
下になったことを確認してAr等N2 以外のガスで復圧
する。ここで槽内真空度を100Torr以下に限定す
るのは本発明者が多くの試験を重ねた結果処理開始から
鋼中〔N〕がアップすることなく最初から除去されるこ
とを確認して決めたものであり好ましくはさらに真空度
がアップした状態で復圧すれば良い。
【0010】続いてシリンダー10により蓋8を開きラ
ンス孔7よりランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガス
あるいはガス+粉体の吹き込みを開始する。これとほぼ
同時期に真空排気を開始する。
ンス孔7よりランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガス
あるいはガス+粉体の吹き込みを開始する。これとほぼ
同時期に真空排気を開始する。
【0011】処理の終了時点では真空槽内を大気圧に復
圧する必要があるが、通常のように空気を導入して大気
圧に戻して吹き込みを継続しているとこの空気との反応
で再び鋼中〔N〕がアップしてしまうためN2 を含まな
いガス例えばAr,CO2 等を導入して大気圧に戻しラ
ンス6を上昇させる。ランス6が鍋1内溶鋼2より上部
までいったところで吹き込みを停止する。さらにランス
6を上昇させランス孔7を通過した後再び蓋8を閉にし
上部槽3が上昇して待期位置に移動した後取鍋1が取り
出され次の工程へ運搬される。以下前述した作業を繰り
返す。
圧する必要があるが、通常のように空気を導入して大気
圧に戻して吹き込みを継続しているとこの空気との反応
で再び鋼中〔N〕がアップしてしまうためN2 を含まな
いガス例えばAr,CO2 等を導入して大気圧に戻しラ
ンス6を上昇させる。ランス6が鍋1内溶鋼2より上部
までいったところで吹き込みを停止する。さらにランス
6を上昇させランス孔7を通過した後再び蓋8を閉にし
上部槽3が上昇して待期位置に移動した後取鍋1が取り
出され次の工程へ運搬される。以下前述した作業を繰り
返す。
【0012】表1に本発明を適用した処理前溶鋼の成分
系を示す。図3(A),(B)は従来法の槽内真空度お
よび吹き込みガス量の推移を示したものである。図4
(A),(B)は本発明の実施例の槽内真空度および吹
き込みガス量の推移を示したものである。図5には本発
明の効果を従来法と比較して示す。従来法では処理の初
期に鋼中〔N〕がアップした後真空度のアップに従って
脱〔N〕に移行することから同じ処理後の〔N〕レベル
に到達させるまでに結果的に長時間を要していたが本発
明によれば復圧用のガスは必要であるもののトータルの
処理時間が短縮できたのは言うまでもなく真空排気用蒸
気使用量削減、処理による温度降下減少、吹き込み用A
rガス使用量削減等にも大きな効果を発揮した。
系を示す。図3(A),(B)は従来法の槽内真空度お
よび吹き込みガス量の推移を示したものである。図4
(A),(B)は本発明の実施例の槽内真空度および吹
き込みガス量の推移を示したものである。図5には本発
明の効果を従来法と比較して示す。従来法では処理の初
期に鋼中〔N〕がアップした後真空度のアップに従って
脱〔N〕に移行することから同じ処理後の〔N〕レベル
に到達させるまでに結果的に長時間を要していたが本発
明によれば復圧用のガスは必要であるもののトータルの
処理時間が短縮できたのは言うまでもなく真空排気用蒸
気使用量削減、処理による温度降下減少、吹き込み用A
rガス使用量削減等にも大きな効果を発揮した。
【0013】
【表1】
【図1】本発明の説明図。
【図2】本発明の説明図。
【図3】(A)は、従来法の槽内真空度の推移を示した
図、(B)は、従来法の吹き込みガス量の推移を示した
図。
図、(B)は、従来法の吹き込みガス量の推移を示した
図。
【図4】(A)は、本発明の実施例の槽内真空度の推移
を示した図、(B)は、本発明の実施例の吹き込みガス
量の推移を示した図。
を示した図、(B)は、本発明の実施例の吹き込みガス
量の推移を示した図。
【図5】本発明の効果を従来法と比較した図。
1…取鍋 2…溶鋼 3…上部槽 4…下部槽 5…パッキン 6…ランス 7…ランス孔 8…蓋 9…パッキン 10…シリン
ダー 11…排気ダクト
ダー 11…排気ダクト
Claims (1)
- 【請求項1】 取鍋全体を真空容器に入れてランスから
Ar等N2 以外のガスを吹き込みあるいはこれらのガス
と粉体を同時に吹き込み撹拌しながら真空下で精錬する
装置の内、ランスが最下端の位置で真空容器と密着する
構造において真空容器内にランス挿入する前にランス孔
を密封し容器内の真空度が100Torr以下になるま
で排気し、その後Ar等N2 以外のガスで復圧した後ラ
ンス孔よりランスを挿入し溶鋼内に浸漬する前にガスあ
るいはガス+粉体の吹き込みを開始し、これとほぼ同時
期に真空排気を開始し、処理終了時点でN2 以外の不活
性ガスを真空槽内に導入して復圧させた後ランスを上昇
させる吹き込みを停止することを特徴とする低窒素鋼製
造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP400093A JPH06212246A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 低窒素鋼製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP400093A JPH06212246A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 低窒素鋼製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06212246A true JPH06212246A (ja) | 1994-08-02 |
Family
ID=11572737
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP400093A Withdrawn JPH06212246A (ja) | 1993-01-13 | 1993-01-13 | 低窒素鋼製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06212246A (ja) |
-
1993
- 1993-01-13 JP JP400093A patent/JPH06212246A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20000404 |