JPH062120A - イオンプレーティング装置 - Google Patents

イオンプレーティング装置

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JPH062120A
JPH062120A JP16470892A JP16470892A JPH062120A JP H062120 A JPH062120 A JP H062120A JP 16470892 A JP16470892 A JP 16470892A JP 16470892 A JP16470892 A JP 16470892A JP H062120 A JPH062120 A JP H062120A
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JP
Japan
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electron beam
chamber
crucible
plasma
electron gun
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Withdrawn
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JP16470892A
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English (en)
Inventor
Yasushi Shimizu
康司 清水
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Jeol Ltd
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Jeol Ltd
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Publication of JPH062120A publication Critical patent/JPH062120A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 プラズマ電子銃からの電子の利用効率が優れ
たイオンプレーティング装置を実現する。 【構成】 プラズマ電子銃9から射出口Eを通ってチャ
ンバー1内に導入された電子ビームは4枚の絶縁板25
a〜25dによってその進行方向の制限が行われる。各
絶縁板25a〜25dは、最初に拡散してきた電子ビー
ムが衝突するが、この電子ビームの衝突によって負に帯
電し、その後は電子ビームに対して反射板として作用す
る。従って、射出口Eからの電子ビームは絶縁板25a
〜25dによってその進行方向が制限されルツボ2(蒸
発源)上に指向される。また、ルツボ2の上部に向かう
電子ビームは、絶縁板26a〜26cによって反射さ
れ、ルツボ2の上部の蒸発粒子の密度の高い領域を進行
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸発した材料粒子に電
子を照射してイオン化し、イオン化粒子を基板に付着さ
せるようにしたイオンプレーティング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図1は、従来のイオンプレーティング装
置を示しており、1は真空チャンバーである。真空チャ
ンバー1の下部には、ルツボ2が配置され、その中に被
蒸発材料3が入れられている。4はフィラメント、5は
高圧電源であり、このフィラメント4から発生した電子
ビームは、図示していない磁石により270°偏向さ
れ、ルツボ2中の被蒸発材料3に照射される。チャンバ
ー1の上部には、イオン化された蒸発材料が付着させら
れる基板6aが取り付けられている基板ホルダー6bが
配置される。チャンバー1の側部には、ニードルバルブ
7を有した反応ガス供給管8が備えられている。更に、
チャンバー1には、プラズマ電子銃9が設けられてい
る。このプラズマ電子銃9には、ランタニウムヘキサボ
ライドの如き熱陰極10、中間電極11、放電電極1
2、環状直流コイル13、ニードルバルブ14を有した
アルゴンガス供給管15、熱陰極電源16、放電安定化
抵抗17、放電電源18、中間電極負荷抵抗19より構
成されている。なお、基板ホルダー6bと接地電位の蒸
発源(ルツボ2)との間には、直流あるいは高周波電源
20が設けられ、イオン化蒸発粒子を効率良く基板6a
方向に導くようにしている。また、21はチャンバー1
内を排気するための排気ポンプに接続された排気管であ
る。
【0003】上記した構成において、まず、チャンバー
1内部とプラズマ電子銃9の内部を10-5Torr以下にま
で排気する。その後、プラズマ電子銃9のアルゴンガス
供給管15に設けられているニードルバルブ14を徐々
に開け、アルゴンガスを電子銃9内に導入する。そし
て、熱陰極電源16をオンにし、熱陰極電流を熱陰極定
格温度にまで徐々に増加させ、熱陰極16から電子を放
出させる。次に、放電電源18をオンとし、放電電圧を
中間電極11と放電電極12との間に印加すると、両電
極間に放電が発生し、放電電流が流れる。この放電によ
る電子がアルゴンガス分子と衝突し、アルゴンガス分子
を電離し、この電離が進行することにより電子励起のプ
ラズマPが発生する。なお、この時のアルゴンガスの流
量と放電電圧とは、パッションの法則に従った放電が開
始される値に調整される。また、プラズマ電子銃9内で
発生したプラズマPは、環状の直流コイル13による磁
場により発散が防止され、中心方向に集束される。
【0004】このプラズマP中で生成した電子は、直進
し、真空チャンバー1の内部に向け加速される。なお、
図示していないが、放電電極12とチャンバー1との間
には加速電極が設けられ、プラズマP中の電子を効率良
く引き出すようにしている。真空チャンバー1内では、
フィラメント4を加熱させて電子を放出させ、ルツボ2
中の被蒸発材料3に電子が照射されている。材料3は電
子の照射によって加熱され、蒸発させられる。この蒸発
した材料は、真空チャンバー1内でプラズマ電子銃9か
らの電子と衝突し、イオン化,活性化されプラズマが生
成される。このプラズマ中のイオン化された材料は、基
板6aに引き寄せられて該基板6aに付着しイオンプレ
ーティングが行われる。なお、ルツボ2内の材料3の蒸
発と同時に、供給管8より反応ガスを供給すれば、蒸発
材料と反応ガスとの反応に基づく物質を基板に付着させ
ることができる。例えば、蒸発物質がシリコンで、反応
ガスが酸素ガスの場合、基板には、二酸化シリコン(S
iO2 )がイオンプレーティングされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記したイオンプレー
ティング装置で、チャンバー1内の蒸発粒子分布は、蒸
発源(ルツボ2)上部近傍が大きく、ルツボから離れる
にしたがって粒子分布は薄くなる。一方、プラズマ電子
銃9から発生し、真空チャンバー1内に向かい加速され
た電子は、チャンバーの材質の違いやルツボの位置によ
りチャンバー1内で拡散されたり偏向されたりして、必
ずしも蒸発した粒子と効率良く衝突せず、電子のかなり
の量はルツボ2の上部から外れたりそのまま直進し、真
空チャンバー1の側壁に衝突し消滅してしまう。このた
め、上記装置は、プラズマ電子銃からの電子の利用効率
が悪い欠点を有している。
【0006】本発明は、このような点に鑑みてなされた
もので、その目的は、プラズマ電子銃からの電子の利用
効率が優れたイオンプレーティング装置を実現するにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に基づくイオンプ
レーティング装置は、チャンバーと、チャンバー内に設
けられた蒸発源と、蒸発源から蒸発した粒子が付着され
る基板と、チャンバーの側部に設けられ、チャンバー内
の蒸発粒子をイオン化するための電子ビームを発生する
プラズマ電子銃と、チャンバー内に設けられ、プラズマ
電子銃からの電子ビームの進行方向を制御するための絶
縁板とを備えたことを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明に基づくイオンプレーティング装置は、
絶縁板を設け、帯電した絶縁板によりプラズマ電子銃か
らの電子ビームを効率良く蒸発源上に導く。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図2は、本発明に基づくイオンプレーティ
ング装置を示しており、図1の従来装置と同一部分は同
一番号が付されている。この実施例と図1の従来装置と
の相違点は、チャンバー1内のプラズマ電子銃9からの
電子ビームの射出口E近傍に、4枚の石英ガラスで形成
された絶縁板25a〜25dを設け、また、蒸発源であ
るルツボ2の上部に石英ガラスで形成された4枚の絶縁
板26a〜26dを設けた点である。さらに、この実施
例では、ルツボ2上部を通過した電子ビームを反射させ
るための石英ガラス製の絶縁板27が設けられている。
4枚の絶縁板25a〜25dは、図2のA方向からの矢
示図である図3に示すように、電子銃9からの射出口E
を囲むように設けられており、各絶縁板は射出口Eに近
い端部を基点として回転でき、その開口角度が変えられ
るように構成されている。また、4枚の絶縁板26a〜
26dは、図2のB方向からの矢示図である図4に示す
ように、ルツボ2とフィラメント4からの電子線の取り
出しのための開口部Oを除いた周囲に設けられている。
なお、28はフィラメント4からの電子を270°偏向
するための磁石のポールピースである。このような構成
の動作を以下説明する。
【0010】図1に基づく従来装置で説明したように、
プラズマ電子銃9から電子ビームが発生され、射出口E
を通ってチャンバー1内に導入される。まず、電子ビー
ムは射出口Eの近傍に配置された4枚の絶縁板25a〜
25dによってその進行方向の制限が行われる。各絶縁
板25a〜25dは、最初に拡散してきた電子ビームが
衝突するが、この電子ビームの衝突によって負に帯電
し、その後は電子ビームに対して反射板として作用す
る。従って、射出口Eからの電子ビームは絶縁板25a
〜25dによってその進行方向が制限されルツボ2(蒸
発源)上に指向される。この結果、従来、鉄製のチャン
バーを使用した場合、電子ビームはチャンバー内に入っ
た途端に拡散したが、この絶縁板25a〜25dにより
その拡散は防止され、電子ビームはルツボ2の上部に効
率良く導かれることになる。
【0011】また、ルツボ2の上部に向かう電子ビーム
は、フィラメント4からの電子線を270°偏向するた
めの磁場の影響を受け、図2において下の方向に偏向を
受けたり、あるいは、ルツボ2の上部から離れる方向に
曲げられるが、それらの電子ビームは、絶縁板26a〜
26cによって反射され、ルツボ2の上部の蒸発粒子の
密度の高い領域を進行することになる。更に、ルツボ2
の上部を通過した電子ビームは、絶縁板26dや絶縁板
27によって反射され、再びルツボ2の上部に向かうよ
うになるので、ルツボ2の上部で非常に高い確率で電子
ビームと蒸発粒子が衝突し、イオン化効率を極めて高く
することができる。なお、絶縁板26dと27は、回転
できるように構成されており、反射角度をイオン化効率
がより高くなるように調整することができる。
【0012】以上本発明の実施例を説明したが、本発明
はこの実施例に限定されない。例えば、各絶縁板を平板
状のものではなく、円筒状や曲面板としても良い。ま
た、絶縁板に永久磁石を取り付け、集束・偏向・反射の
作用を補足するように構成しても良い。更に、絶縁板は
石英ガラスに限定されず、他の絶縁物質を用いることが
できる。
【0013】なお、上記した実施例でルツボ2上を直進
してきた電子ビームを反射させるために絶縁板27を設
けたが、絶縁板27に代えて電磁石を配置しても良い。
図5はこの電磁石の一例を示しており、30はリング状
の純鉄、31はコイルである。コイル31に励磁電流を
流すことによって磁場Bを発生させる。この磁場Bは、
電子ビームの進行方向(図5の紙面に垂直な方向)に対
して垂直、すなわち、図2における紙面に垂直に上から
下に発生しており、電子ビームはこの磁場Bによりフレ
ミングの左手の法則に基づいて偏向される。この結果、
ルツボ上を通過した電子ビームは磁場Bによって偏向を
受け、再度チャンバー1の中心方向に戻されて蒸発粒子
との衝突に寄与することから、電子ビームの利用効率が
向上する。なお、純鉄30とコイル31から成る電磁石
は、石英ガラスカバー32によって覆われており、フロ
ーティング状態とされている。また、全体が高温となら
ないように水冷されている。図6は電磁石の他の例であ
り、一対のリング状のコイル33,34が配置され、磁
場Bを形成するようにしている。この実施例でも各コイ
ルは石英ガラスカバー35によって覆われている。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に基づくイ
オンプレーティング装置は、絶縁板を設け、帯電した絶
縁板によりプラズマ電子銃からの電子ビームを効率良く
蒸発源上に導くように構成したので、チャンバーの材質
や蒸発源の位置(磁場の向き)に関係なく電子ビームを
蒸発源上部に集束できる。その結果、プラズマ電子銃か
らの電子の利用効率を極めて高くすることができ、プラ
ズマの生成効率が向上し、高密度で均一な分布のプラズ
マを形成することができるので、高密度のイオンプレー
ティングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のイオンプレーティング装置を示す図であ
る。
【図2】本発明に基づくイオンプレーティング装置の一
実施例を示す図である。
【図3】図2のA矢示図である。
【図4】図2のB矢示図である。
【図5】磁場によって電子ビームを偏向するようにした
実施例における電磁石の構造を示す図である。
【図6】磁場によって電子ビームを偏向するようにした
実施例における電磁石の構造を示す図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバー 2 ルツボ 3 被蒸発材料 4 フィラメント 6a 基板 8 反応ガス供給管 9 プラズマ電子銃 20 電源 25,26,27 絶縁板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャンバーと、チャンバー内に設けられ
    た蒸発源と、蒸発源から蒸発した粒子が付着される基板
    と、チャンバーの側部に設けられ、チャンバー内の蒸発
    粒子をイオン化するための電子ビームを発生するプラズ
    マ電子銃と、チャンバー内に設けられ、プラズマ電子銃
    からの電子ビームの進行方向を制御するための絶縁板と
    を備えたイオンプレーティング装置。
  2. 【請求項2】 絶縁板は、チャンバー内のプラズマ電子
    銃からの電子ビームの射出口近傍に設けられ、射出口か
    らの電子ビームの方向を制御する請求項1記載のイオン
    プレーティング装置。
  3. 【請求項3】 蒸発源は電子銃と、電子銃からの電子線
    を回転させてルツボ内の被蒸発物質に照射するための磁
    石とからなり、電子銃とルツボとを囲むように絶縁板が
    設けられている請求項1記載のイオンプレーティング装
    置。
JP16470892A 1992-06-23 1992-06-23 イオンプレーティング装置 Withdrawn JPH062120A (ja)

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JP16470892A JPH062120A (ja) 1992-06-23 1992-06-23 イオンプレーティング装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1026723A2 (en) * 1999-02-01 2000-08-09 Chugai Ro Co., Ltd. Vacuum coating forming device
CN116988020A (zh) * 2023-09-25 2023-11-03 巨玻固能(苏州)薄膜材料有限公司 用于电子束蒸发源的气氛控制装置、镀膜设备及镀膜工艺

Cited By (4)

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EP1026723A2 (en) * 1999-02-01 2000-08-09 Chugai Ro Co., Ltd. Vacuum coating forming device
EP1026723A3 (en) * 1999-02-01 2001-03-28 Chugai Ro Co., Ltd. Vacuum coating forming device
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CN116988020B (zh) * 2023-09-25 2023-12-22 巨玻固能(苏州)薄膜材料有限公司 用于电子束蒸发源的气氛控制装置、镀膜设备及镀膜工艺

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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990831