JPH0621200B2 - ポリエチレン組成物 - Google Patents

ポリエチレン組成物

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JPH0621200B2
JPH0621200B2 JP2215795A JP21579590A JPH0621200B2 JP H0621200 B2 JPH0621200 B2 JP H0621200B2 JP 2215795 A JP2215795 A JP 2215795A JP 21579590 A JP21579590 A JP 21579590A JP H0621200 B2 JPH0621200 B2 JP H0621200B2
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polyethylene
extrusion
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weight
polyethylene composition
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勝博 宍倉
浩之 前原
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Chisso Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は押出成形加工性が優れたポリエチレン組成物に
関する。
〔従来の技術〕
ポリエチレンよりなる極薄フィルム、シート等の押出成
形物及び押出成形後延伸してなるフラットヤーン、テー
プ、モノフィラメント、繊維、フィルム等の延伸成形物
は、各種の袋物、クロスシート、ロープ、ネット、結束
材、不織布、フィルム等の包装材や産業資材等に巾広く
使用されている。
一般にポリエチレンは溶融混練して押出成形する場合、
押出成形加工時における押出温度や押出速度等の成形条
件により押出成形性が大きく影響される。
すなわち、押出温度が低過ぎる場合、もしくは高過ぎす
る場合、またはある一定の剪断速度以上の押出速度の場
合に、ポリエチレン相互間、又はシリンダー、ダイスな
どの金属とポリマーとの間の摩擦によりポリエチレンが
過熱状態となり、ポリエチレンの熱分解劣化もしくは架
橋反応が促進される。その結果、押出機のスクリュー先
端部のスクリーンパックにポリエチレンの劣化物又は架
橋物が経時的に目詰まって、ポリエチレンの押出機内で
の圧力(押出圧力)の上昇及び押出量の低下を来たし生
産性を悪化させる。
ポリエチレンの押出成形のかかる問題点に対し、従来ポ
リエチレンと押出機シリンダーやダイスなどの金属との
摩擦を軽減するため、ポリエチレンに各種の高級脂肪酸
の金属塩を滑剤として配合して、押出成形加工性を改良
することが行なわれている。例えば従来、ポリオレフィ
ンに多用されているステアリン酸カルシウム、ヒドロキ
システアリン酸カルシウム等をポリエチレンに添加する
方法が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、かかる滑剤でも押出成形時のスクリーン
パックの目詰りを防止するにはあまり効果がないのが現
状であり、押出成形加工性のすぐれたポリエチレン組成
物が望まれている。
すなわち、本発明の目的は、押出加工性のすぐれたポリ
エチレン組成物を提供することであり、更に詳しくは押
出成形時のスクリーンパックの目詰まりをおこさないポ
リエチレン組成物を提供することである。
〔問題を解決するための手段〕
本発明者等は、上記問題点を解決するため鋭意検討した
結果、ポリエチレンに特定量の塩基性12ヒドロキシス
テアリン酸マグネシウムを配合することにより、押出成
形加工性に優れたポリエチレン組成物が得られることを
見いだし本発明を完成した。
本発明のポリエチレン組成物は、 密度0.940〜0.970g/cm、メルトインデッ
クス0.01〜100g/10minのポリエチレン1
00重量部に対し、塩基性12ヒドロキシステアリン酸
マグネシウム0.01〜1.0重量部を配合してなるこ
とを特徴とする。
本発明の組成物におけるポリエチレンとしては、エチレ
ンの単独重合体のみならず、エチレンと他のα−オレフ
ィン、例えば1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセ
ン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、あるい
はこれらの混合物との共重合体をあげることができる。
本発明の組成物に適用するポリエチレンの物性は、密度
が0.940〜0.970g/cm、メルトインデック
ス(JIS K7210−1976 試験条件4 19
0℃ 2.16kg 以下MIと称する)が、0.01〜
100g/10minであることが必要である。密度が
0.940g/cm未満のものは、剛性が不足し、延伸
性及び強度も劣る。0.970g/cmを越えるものは
延伸物の伸度が不足し、特にフラットヤーンとしたとき
に該フラットヤーンが割れ易くなる。MIが0.01g
/10min未満のものは溶融粘度が高過ぎて押出成形
が困難となり、MIが100g/10minを越えるも
のは延伸成形物の強度が劣り、また、繊維に成形する場
合、ドラフト紡糸時の溶融張力が不足し高速紡糸が困難
になる。
本発明の組成物における塩基性12ヒドロキシステアリ
ン酸マグネシウムとしては、 0.44MgO・(C1735OCOO)Mg及び0.
12MgO・(C1735OCOO)Mg等の金属含有
量過剰な、一般式nMgO・(C1735OCOO)
g)で示される構造式のものを例示することができる。
その配合量は、ポリエチレン100重量部に対し、塩基
性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウム0.01〜
1.0重量部好ましくは0.1〜0.5重量部の範囲で
ある。上記の配合量が0.01重量部未満では本発明の
目的とする押出成形時のスクリーンパック目詰まりの問
題解決を十分に達成することができない。また、上記の
配合量が1.0重量部を越えると押出機のスクリュー部
分で組成物がスリップしてしまい、逆に押出成形加工性
が損なわれるとともに本発明の目的とする目詰まり改良
の向上効果が飽和して、これ以上の改良効果の向上がみ
とめられなくなり、、さらに、ポリエチレン組成物が高
価となり好ましくない。
本発明の組成物の製法は、ポリエチレンに塩基性12ヒ
ドロキシステアリン酸マグネシウムを上記の配合割合で
配合し混合することによって得られる。混合する方法は
特に限定されず、通常の混練方法が適用できる。例え
ば、ポリエチレンの粉末又はペレットに所定量塩基性1
2ヒドロキシステアリン酸マグネシウムおよび必要に応
じて後述の他の添加剤を配合し、常温で予め混合したの
ち、押出機等で溶融混練する方法が適当である。
本発明の組成物には、必要に応じてポリエチレンに通常
使用されている各種酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核
剤、顔料、艶消し剤等本発明の目的、効果を損なわない
範囲で添加することができる。
本発明の組成物を用いてポリエチレン押出成形未延伸成
形物を得る方法には特別な限定はなく、公知公用の装置
及び方法により可能である。例えば押出成形法による極
薄フィルムの場合、インフレーション法によりフィルム
を製造する。また、延伸成形物のフラットヤーンの場
合、通常のTダイ法あるいはインフレーション法により
フィルム(未延伸原反)を製造し、適当な幅にスリット
し、熱板法、加熱ロール法、加熱空気浴槽法等の方法で
加熱しながら、回転速度の異なる二組以上のニップロー
ル間において長さ方向に1段又は2段以上の多段延伸を
行ない、ついで必要に応じて緩和熱処理(アニール)を
行なう。
〔実施例及び比較例〕
実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、
本発明はその要旨を越えない限り以下の例により限定さ
れるものではない。
実施例1〜2 密度0.956、MI0.72のポリエチレン100重
量部に対し、塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネ
シウム((株)耕正製、商品名「EM−644」)を第
1表に示す重量部で配合し、さらに「酸化耐熱安定剤と
して、2.6−ジ−t−ブチルパラクレゾール0.20
重量部、テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチ
ルヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン0.0
5重量部を添加し、高速ミキサーで2分間混合したの
ち、口径40mmφの押出機を用いて210℃の温度で溶
融押出して各々のポリエチレン組成物を得た。
得られたポリエチレン組成物を用いて、温度190℃で
溶融押出後インフレーション法でフィルムを成形した。
この場合の連続運転6時間経過時における圧力上昇値
(ΔP)を第1表に示す。
なお、押出条件及び延伸条件は次のとおりである。
押出機;スクリュー口径 40mmφ L/D24 圧縮比3.0 スクリュー回転数 83rpm スクリーンパック 100メッシュ スパイラルダイス 100mmφ リップ幅 1.0mmφ インフレーション製膜法;ブロー比 1.1 フィルム厚み 60μ 実施例3〜4 密度0.959、MI0.35のポリエチレン100重
量部に対し、塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネ
シウム((株)耕正製、商品名「EM−644」)を第
1表に示す重量部で配合し、さらに実施例1と同様の酸
化耐熱安定剤0.25重量部を添加し、高速ミキサーで
2分間混合したのち、口径40mmφの押出機を用いて2
35℃の温度で溶融押出して各々のポリエチレン組成物
を得た。
得られたポリエチレン組成物を用いて、温度220℃で
溶融押出する以外は実施例1に準拠してインフレーショ
ン法でフィルムを成形した。この場合の連続運転6時間
経過時における圧力上昇値(ΔP)を第1表に示す。
実施例5〜6 密度0.955、MI25.3のポリエチレン100重
量部に対し、塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネ
シウム((株)耕正製、商品名「EM−644」)を第
1表に示す重量部で配合し、さらに実施例1と同様の酸
化耐熱安定剤0.25重量部を添加し、高速ミキサーで
2分間混合したのち、口径40mmφの押出機を用いて2
00℃の温度で溶融押出して各々のポリエチレン組成物
を得た。
得られたポリエチレン組成物を用いて、紡糸温度250
℃及び600m/minの引取速度で押出紡糸を行な
い、繊度が約6d/fの未延伸集束体を得た。この場合
の連続運転6時間経過時における圧力上昇値(ΔP)を
第1表に示す。
なお、押出条件及び延伸条件は次のとおりである。
押出機;スクリュー口径 40mmφ L/D24 圧縮比3.0 スクリュー回転数 83rpm スクリーンパック 250メッシュ ノズル 径 1mmφ 本数 100本 比較例1 塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウムの代り
にステアリン酸カルシウムを0.15重量部配合する以
外は実施例1に準拠してポリエチレン組成物を得た。
得られた組成物を用いて、190℃で溶融押出後インフ
レーション法でフィルムを成形した。この場合の連続運
転6時間経過時における圧力上昇値(ΔP)の結果を第
1表に示す。
比較例2 塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウムの代り
にステアリン酸カルシウムを0.20重量部を配合する
以外は実施例3に準拠してポリエチレン組成物を得た。
得られた組成物は、温度220℃で溶融押出後インフレ
ーション法でフィルムを成形した。この場合の連続運転
6時間経過時における圧力上昇値(ΔP)の結果を第1
表に示す。
比較例3 塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウムの代り
にステアリン酸カルシウムを0.10重量部を配合する
以外は実施例5に準拠してポリエチレン組成物を得た。
得られた組成物は、実施例5同様の押出条件にて押出紡
糸を行い、繊度が約6d/fの未延伸集束体を得た。こ
の場合の連続運転6時間経過時における圧力上昇値(Δ
P)の結果を第1表に示す。
比較例4 塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウムの代り
ににヒドロキシステアリン酸カルシウムを0.15重量
部を配合する以外は実施例5に準拠してポリエチレン組
成物を得た。得られた該組成物を用いて実施例1に準拠
してインフレーション法でフィルムを成形した。この場
合の連続運転時間経過時における押出機内の圧力上昇値
(ΔP)を第1表に示した。
比較例5 塩基性12ヒドロキシステアリン酸マグネシウムの代わ
りにステアリン酸カルシウムを0.15重量部を配合す
る以外は実施例1に準拠してポリエチレン組成物を得
た。得られた該組成物を用いて実施例1に準拠してイン
フレーション法でフィルムを成形した。この場合の連続
運転時間経過時における押出機内の圧力上昇値(ΔP)
を第1表に示した。
〔発明の効果〕
本発明のポリエチレン組成物は、従来のポリエチレン組
成物に比べて押出成形時にスクリーンパックの目詰まり
が大幅に軽減されて、経時的な押出圧力の上昇が激減す
る。その結果、長期連続運転が可能となり、生産性が向
上すると同時に押出成形物及び延伸成形物の品質向上及
び安定化が達成される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】密度0.940〜0.970g/cm、メ
    ルトインデックス0.01〜100g/10minのポ
    リエチレン100重量部に対し、塩基性12ヒドロキシ
    ステアリン酸マグネシウム0.01〜1.0重量部を配
    合してなることを特徴とするポリエチレン組成物。
JP2215795A 1990-08-17 1990-08-17 ポリエチレン組成物 Expired - Lifetime JPH0621200B2 (ja)

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