JPH06211747A - カルボン酸及びその誘導体の製造方法 - Google Patents

カルボン酸及びその誘導体の製造方法

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JPH06211747A
JPH06211747A JP4266891A JP26689192A JPH06211747A JP H06211747 A JPH06211747 A JP H06211747A JP 4266891 A JP4266891 A JP 4266891A JP 26689192 A JP26689192 A JP 26689192A JP H06211747 A JPH06211747 A JP H06211747A
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Tooto Gyoergy
トートゥ ヂョェルヂィ
Baarinto Janos
バーリントゥ ヤーノシュ
Elek Nee Herzig Klara
エレク ネーエ ヘルツィク クラーラ
Morits Nee Garai Zsuzsanna
モーリツ ネーエ ガライ ジュズシャンナ
Mudoura Nee Kaantor Eva
ムドゥラ ネーエ カーントル エーヴァ
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(III)で表わされる1,3−ジオキサン
−4,6−ジオン誘導体を、一般式(II)で表わされるア
ルコールの存在下、20〜140℃で、蟻酸そしてさらに希
望するならば、1種或いはそれ以上の不活性有機溶媒の
存在下で還元することを特徴とする、一般式(I)具体
的には、例えば 3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸 で表わされるカルボン酸及びその誘導体を製造する方
法。 【効果】 イ.危険性のある薬品及び触媒を使用しない
ので、労働環境および作業上安全である。 ロ.製造装置を簡易化出来る。 ハ.中間体を分離する必要がない。 ニ.出発物質から、目的とするカルボン酸誘導体を容易
に選択的に製造することが出来る等。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精薬品の製造並びに有
機合成に重要なカルボン酸及びその誘導体の新規な製造
方法に関する。より詳細に述べると、本発明は、一般式
(I)
【化7】 [式中、Rは、水素、あるいはC1-4アルキル、また
は、(C1-5アルコキシ)カルボニル基:R1は、C1-6
アルキル基、(C1-5アルコキシ)カルボニル基、(C
1-5アルキル)カルボニル基、(C1-5アルコキシ)カル
ボニル(C1-4アルキル)基、C1-4アルキル基あるいは
2-4アルケニル基で1−置換されていても、C1-4アル
コキシ基で2−あるいは3−置換されていても、ニトロ
基で1−置換されていても、C1-4アルコキシ及びヒド
ロキシ基で2−置換されていても、C1-4アルキルチオ
基で1−置換されていても、ジ(C1-4アルキル)アミ
ノ基で1−あるいは2−置換されていても、あるいはハ
ロゲンで1−置換されていてもよいフェニル基、フリル
基、チオフリル基、チエニル基、あるいは式(I')
【化8】 で表わされる基:あるいはRとR1は、一緒になって直
鎖のC4-5アルキレン基を形成する;R7は、水素、ある
いはC1-7アルキル基;R8は、水素、あるいはカルボキ
シル基を示す。]で表わされるカルボン酸およびその誘
導体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、一般式(I)[式中、R7は、アル
キル基およびR8はカルボキシル基を表わす]の化合物
は、一般式(II)、
【化9】 [式中、RおよびR1は上で定義したとおり。]で表さ
れるアルデヒド、あるいはケトンを、ジアルキルマロネ
ートと、クノエフェナ−ゲル−デブネル(Knoevenagel-D
oebner)型反応で、反応させ、次いで、生成されたジア
ルキルアルキリデンマロネートを、例えば硼化水素ナト
リウム[ジャーナル・オブ・オルガニック・ケミストリ
ー(J.Org.Chem)31,620(1966)]で還元して、対応する1
−置換ジアルキルマロネートにし、次いでこの1−置換
ジアルキルマロネートを、1モル当量のアルカリ金属水
酸化物で加水分解して、1−置換モノアルキルマロネー
ト[一般式(I)式中、R7=アルキル基、R8=カルボキ
シル基]として製造されていた。
【0003】また、この化合物は、一般式(V)
【化10】 [式中、RおよびR1は、式(I)で定義したとおり;R9
は、C1-4アルキル基、あるいはハロゲンで1−置換さ
れていてもよいフェニル基;R10は、水素、あるいはC
1-5アルキル基:あるいは、R9とR10は、一緒になって
ペンタメチレン基を形成する]で表わされるメルドラム
酸(Meldrum's acid)を、出発物質として使用し、これを
ナトリウムアルコキシドの1モル当量アルコール性溶液
で処理して製造される[ジャーナル・オブ・アメリカン
・ケミカル・ソサイアティー(J.Amer.Chem.Soc.)80,493
3(1958)]。一般式(I)[式中、R7は、アルキル基、R
8は、水素である。]の化合物は、一般式(I)[式中、
7は、アルキル基、R8は、カルボキシル基である。]
の化合物の熱・脱カルボキシル化によって、あるいは銅
粉末の存在下、ピリジンとエタノールの10:1混合物中
で、一般式(V)のメルドラム酸誘導体を沸騰させること
によって製造される[テトラヘドロンレターズ(Tetrahe
dron Lett.)1759(1978)]。一般式(I)[式中、R7と、
8は、水素である。]の化合物は、それぞれの対応す
るα、β−飽和カルボン酸エステル[一般式(I)中、R
7=アルキル基、R8=水素]の加水分解によって、非常
に簡単に製造される。
【0004】これらの化合物を製造する他の公知の方法
によると、一般式(II)のアルデヒドが、マロン酸とクノ
エフェナーゲル−デブネル反応で反応させられる。即
ち、ピリジン中で、触媒として酢酸ピペリジニウムの存
在下、室温で3週間、あるいは100℃で1〜18時間反応
させられ[オーガニック・リアクションズ(Org.Reactio
ns)1,210(1942)]、次いで、この反応で形成されたα,
β−不飽和カルボン酸の二重結合が飽和させられる。一
般式(V)のメルドラム酸誘導体は、酢酸と、臭化水素の
10%水溶液の混合物と共に、2時間沸騰させることによ
って、一般式(I)[式中、R7=R8=H]のカルボン酸
に転換される[モナシュ・ケミストリー(Monatsh.Che
m.)95,1283(1964)]。上記の反応で、出発物質として使
用される一般式(V)のメルドラム酸誘導体は、いくつか
の方法で製造される。
【0005】これらの方法の1つによると、一般式(II
I)
【化11】 [式中、R9およびR10は、すでに定義したとおり]の
1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体を、一般式(II)の
アルデヒド、またはケトンと反応させ[シェミア(Chemi
a)24,65(1970)]、次いで、形成された一般式(IV)
【化12】 の不飽和化合物の二重結合を水素で飽和させて、対応す
る一般式(V)のメルドラム酸誘導体が生成される。一般
式(V)のメルドラム酸誘導体は、一般式(II)のアルデヒ
ド、あるいはケトンおよび一般式(III)のオキソ化合物
を、酢酸ピペリジニウム、およびテルル化水素ナトリウ
ムの存在下[シンセシス コムユン(Synth.Commun.)16,1
701(1986)]、あるいは酢酸ピペリジニウム無しに、硼
化水素−ジメチルアミンの存在下[テトラヘドロン レ
ター(Tetrahedron Lett.)24 4951(1983)]で反応させる
ことにより、前記出発化合物から直接合成される。
【0006】このように、一般式(I)の化合物を製造す
る多くの方法が知られている。しかし、一般式(II)の化
合物、およびマロン酸、あるいはマロン酸誘導体を出発
物質として使用する場合、その合成は、少なくとも2つ
の工程を含み、かつこれらの工程は、作業面、薬品およ
び触媒の取り扱いに関して危険な還元工程を含んでい
る。他の困難な点は、還元される分子が、一つ以上の二
重結合を有しており(カルボキシル基のC=0結合を還
元してはならない)、かつその分子が、容易に還元され
る官能基、例えば、ニトロ基で置換されていてもよいの
で、α,β−位の還元工程を確実に選択しなければなら
ないということである。
【0007】出発物質として使用される一般式(V)のメ
ルドラム酸誘導体は、一般式(IV)の化合物の還元によっ
て製造される。一般式(IV)および(V)の化合物は、両者
とも感熱性で、かつ分解し易いので、この化合物を還元
するのはむつかしい。通常、1,3−ジオキサン−4,6−ジ
オン誘導体は、熱に不安定である。従って、温度を上昇
させても、反応速度は、無制限に速やくならない。ま
た、分解のため収率は極めて低く、生成物は汚染されて
いる。さらに、C=0二重結合にも、さらに、存在して
いてもよいニトロ基にも悪影響を与えずに、C=C二重
結合だけを選択的に還元しなければならないということ
もむつかしい点である。
【0008】両者とも、還元には、相応の投資と安全手
段を講じる必要がある。これらの還元を大規模に実施す
るには、色々と難題がある。即ち、触媒水素添加には、
複雑で高価な装置が必要で、かつ金属触媒(例えば、パ
ラジウム添加木炭)は通常可燃性である。水素化合物の
ような、他の特定の還元剤は、普通火災と爆発の危険性
を抱えている。従って、還元は、不活性ガスの下で実施
しなければならず、薬品の取扱いには、労働安全の点か
ら細心の注意が必要である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、カルボン酸及びその誘導体の製造において
は、還元工程が抱えている体業上、薬品および触媒の取
扱いに伴う危険性を排除出来ないこと、選択的還元工程
を改良出来ないこと、複雑で高価な装置を必要とするた
め大規模な生産がむつかしいこと等である。
【0010】
【課題を解決するための手段】課題を解決するための手
段を具体的に述べる前に、本発明の目的を述べ、かかる
手段が開発されるに至った経緯を明らかにしておく。本
発明の目的は、前述した還元法の欠点を解消し、そし
て、安価で安全な薬品と、簡単な装置を使用し、中間体
を分離する必要がない、いわゆる”単一容器”法で一般
式(II)のオキソ化合物から、一般式(I)の化合物を選択
的に製造することである。
【0011】本発明の別の目的は、一般式(I)の化合物
に包含される3つの化合物群から、特定の化合物グルー
プ、即ち、カルボン酸[一般式(I),式中、R7=R8
H]、あるいはカルボン酸エステル[一般式(I),式
中、R7=アルキル基、R8=H]、もしくはモノアルキ
ルマロネート[一般式(I),式中、R7=アルキル基,
8=−C00H]を、予め決定出来る方法を提供する
ことである。さらに、本発明の目的は、α,β−位への
還元の選択性を確実にすることである。本発明者等は、
これらの目的を達成するために鋭意研究をした。本発明
者等は、一般式(V)の1,4−ジオキサン4,6−ジオン化合
物(メルドラム酸誘導体)の環が、容易にかつ簡単に開
環されること、および形成されたジカルボン酸が、蟻酸
と第二又は第三アミンの混合物の存在下で、容易にジカ
ルボキシル化されること、さらに遊離カルボキシル基
が、1,3−ジオキサン−4,6−ジオンの開環と同時に、極
めて容易にエステル化されることを発見した。本発明
は、これらの発見に基づいている。
【0012】蟻酸は、化学文献に公知の還元剤である。
しかし、それ自身単独では、一般式(V)の化合物の1,3
−ジオキサン−1,4 ジオン環を開環して、形成されたカ
ルボン酸をジカルボキシル化することは出来ない。従っ
て、蟻酸が、第二あるいは第三アミンの存在下で上記の
転換に効果があるとは、従来期待されていなかった。
【0013】従って、上記課題を解決するための手段
は、一般式(III)、
【化13】 [式中、R9は、C1-4アルキル基、あるいはハロゲンで
置換されていてもよいフェニル基:R10は、水素、ある
いはC1-5アルキル基:あるいは、R9とR10は、一緒に
なってペンタメチレン基を形成する]で表わされる1,3
−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体(メルドラム酸誘導
体)と、一般式(II)
【化14】
【0014】[式中、Rは、水素、あるいはC1-4アル
キル、または、(C1-5アルコキシ)カルボニル基:R1
は、C1-6アルキル基、(C1-5アルコキシ)カルボニル
基、(C1-5アルキル)カルボニル基、(C1-5アルコキ
シ)カルボニル(C1-4アルキル)基、C1-4アルキル基
あるいはC2-4アルケニル基で1−置換されていても、
1-4アルコキシ基で2−あるいは3−置換されていて
も、ニトロ基で1−置換されていても、C1-4アルコキ
シ及びヒドロキシ基で2−置換されていても、C1-4
ルキルチオ基で1−置換されていても、ジ(C1-4アル
キル)アミノ基で1−あるいは2−置換されていても、
あるいはハロゲンで1−置換されていてもよいフェニル
基、フリル基、チオフリル基、チエニル基、あるいは式
(I')
【化15】 で表わされる基:あるいはRとR1は、一緒になって直
鎖のC4-5アルキレン基を形成する。]のアルデヒド、
あるいはケトンを、蟻酸、および1種あるいはそれ以上
の第二および/又は第三アミン、および希望するなら
ば、一般式R11−OH(VI)[式中、R11は、C1-7アル
キル基]のアルコールの存在下、さらに希望するならば
1種あるいはそれ以上の不活性有機溶媒の存在下、20〜
140℃で、反応させること、
【0015】及び/又は、一般式(IV)、
【化16】 [式中、R、R1、R9およびR10は、上で定義したとお
り]で表わされる不飽和1,3−ジオキサン−4,6−ジオン
誘導体、及び/又は、一般式(V))
【化17】 [式中、R、R1、R9およびR10は、上で定義したとお
り]で表わされる1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体
を、1種あるいはそれ以上の第二及び/又は第三アミ
ン、および若し希望するならば、一般式R11−OH(VI)
[式中、R11は、C1-7アルキル基]で表わされるアル
コールの存在下、さらに希望するならば、1種あるいは
それ以上の不活性有機溶媒の存在下、20〜140℃で蟻酸
で還元して、一般式(I)、
【化18】 [式中、RおよびR1は、上で定義したとおり;R7は、
水素、あるいはC1-7アルキル基;R8は、水素、あるい
はカルボキシル基]で表わされるカルボン酸およびその
誘導体を製造することである。
【0016】従って、一般式(I)の化合物の、ある特定
のタイプの化合物の製造は、反応媒体と反応温度の選択
によって決定される。アルコール媒体中で実施される反
応が、アルコールを、最高70℃で減圧蒸発させて完了し
たら、モノアルキルマロネート誘導体[一般式(I)、式
中R7=アルキル基、R8=−COOH]が製造される。
アルコールの蒸発後、反応混合物の温度を、最高140
℃、好ましくは、110−130℃に上昇させると、カルボン
酸アルキルエステル[一般式(I)、式中、R7=アルキ
ル基、R8=H]が得られる。
【0017】アルコールの不存在下、60−140℃好まし
くは、90−100℃で反応を実施すると、ジカルボン酸
[一般式(I)、式中、R7=H、R8=COOH]が中間
体として形成され、それが、直ちに、ジカルボキシル化
されてモノカルボン酸[一般式(I)、式中、R7=R8
H]に転換される。低級アルコキシド、例えばナトリウ
ムエトキシドの存在下、アルコール媒体中で、反応を実
施し、次いで、アルカリ水酸化物の水溶液、例えば水酸
化ナトリウム溶液を添加して条件を穏やかにすると、ジ
カルボン酸(一般式(I)で、R7=H、R8=カルボキシ
ル基)が単離される。
【0018】本明細書において、C1-4アルキル基は、
メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イ
ソブチル、第三ブチル、または第二ブチル基で例示され
る直鎖、あるいは分枝鎖アルキル基を意味する。
【0019】本明細書による方法は、一般式(I)[式
中、Rは、水素、あるいはC1-4アルキル、または、
(C1-5アルコキシ)カルボニル基:R1は、C1-5アル
キル基、(C1-4アルコキシ)カルボニル基、(C1-4
ルキル)カルボニル基、(C1-4アルコキシ)カルボニ
ル(C1-4アルキル)基、C1-4アルキル基で1−置換さ
れていても、C1-4アルコキシ基で2−あるいは3−置
換されていても、ニトロ基で1−置換されていても、C
1-4アルコキシ、及びヒドロキシ基で2−置換されてい
ても、C1-4アルキルチオ基で1−置換されていても、
ジ(C1-4アルキル)アミノ基で1−あるいは2−置換
されていても、あるいはハロゲンで1−置換されていて
もよいフェニル基、フリル基、チエニル基、あるいは式
(I')
【化19】 で表わされる基:R7は、水素、あるいはC1-4アルキル
基;R8は、水素、あるいはカルボキシル基を示す。]
で表わされるカルボン酸およびその誘導体の製造に使用
するのが好ましい。
【0020】RであらわされるC1-4アルキル基は、1
〜3個、特に1、或いは2個の炭素原子を有しているも
のが好ましい。更に、Rで表わされる(C1-5アルコキ
シ)カルボニル基は、1〜4個、特に1〜3個、特に1
或いは2個の炭素原子を有するアルコキシ部を含むもの
が好ましい。更に、R1で表わされる基に含まれるアル
キル及び/またはアルコキシ部は、1〜3、特に1或い
は2個の炭素原子を有するものが好ましい。また、R1
で表わされるフェニル基が置換されるC2-4アルケニル
基は、2〜3、特に2個の炭素原子を有することが好ま
しい。
【0021】R1で表わされるフェニル基を置換するハ
ロゲンは、フッ素、或いは塩素が好ましい。更に、R7
で表わされるC1-4アルキル基は、1〜3、特に、1或
いは2個の炭素原子を有することが好ましい。R9で表
わされるC1-4アルキル基は、1〜3、特に、1或いは
2個の炭素原子を有することが好ましい。更に、R9
表わされるフェニル基を置換するハロゲンは、フッ素、
或いは塩素が好ましい。
【0022】R10で表わされるC1-5アルキル基は、1
〜5、特に1〜4、より好ましくは、1〜3個、なかん
ずく1或いは2個の炭素原子を有するものが好ましい。
一般式(I)のカルボン酸及びその誘導体の製造は、一般
式(II)及び(III)の化合物を含む混合物、或いは一般式
(IV)もしくは(V)の化合物を出発物質として開始され
る。
【0023】蟻酸と、第二及び/又は第三アミンとの混
合物は、一般式(II)及び(III)の化合物から、一般式(I
V)の化合物を形式すること、並びに一般式(IV)の化合物
を、一般式(V)の化合物へ、選択的に還元すること、及
び一般式(V)の化合物のジオキサン環の開裂に同時に触
媒作用をする。
【0024】連続反応が成功するか否かは、主として、
第1反応工程、即ち一般式(IV)の中間体が容易に形成さ
れるか否かによって決定される。アルデヒドと、一般式
(III)の1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体との反応
は急速で、一方ケトンとの反応は遅い。反応工程中の還
元段階、即ち、対応する一般式(IV)の不飽和化合物か
ら、一般式(V)の1,3−ジオキサン−4,6−ジオン化合物
の形成は、1,3−ジオキサン−4,6ジオン環の5位の二重
結合だけが、水素で飽和されるので、選択的である。通
常の反応では容易に還元されるニトロ基は、還元されな
い。
【0025】この反応では、水素は発生しないので、安
全に実施しうる。例えば接触水素添加では必要とされる
特別な安全システムも必要ない。蟻酸単独では、上述の
反応を触媒するのにふさわしくない。そのためにも、第
二及び/又は第三アミンの存在が必要である。反応後、
例えば蒸留によって回収される蟻酸と、第二及び/又は
第三アミンとの混合物も、使用することができる。第二
及び/又は第三アミンとしては、ジ−及び/又はトリ−
(C1-4アルキル)アミン、及び/又は環状アミンが好
ましい。有用な、第二及び/又は第三アミンは、例え
ば、ジメチルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルア
ミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N−
(C1-4アルキル)ピペリジン及び/又はモルホリンで
ある。特に、第三アミンとしてピペリジンが好ましい。
最も好ましい第三アミンは、トリエチルアミンである。
【0026】好ましい有機溶媒は、例えば、ベンゼン、
ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、及び/又はエ
チルアセテートである。一般式(III)、或いは(IV)或い
は(V)の化合物1モル当り、少なくとも1モルの蟻酸を
使用する必要があるが、蟻酸は、過剰量使用するのが望
ましい。一般式(III)、(IV)或いは(V)の化合物に対し
て、1〜20、より好ましくは6〜12、一層好ましくは3
〜6モルの蟻酸を使用するのが好ましい。
【0027】蟻酸に対する第二及び/又は第三アミンの
モル比は、広い範囲で変化させ得る。蟻酸1モル当りで
計算して、第二及び/又は第三アミンは、0.1〜1モ
ル、より好ましくは0.1〜0.5モル使用するのが適してい
る。トリエチルアミンを使用する場合、1:0.4のモル
比に対応する式[(C25)3N]2・[HCOOH]5
分子化合物が有効な役をする。一般式(II)及び(III)の
化合物から開始する場合、それらは、等モル量使用する
ことが好ましい。
【0028】エステル化されていないカルボン酸を製造
する場合、第二、及び/又は第三アミン、好ましくはト
リエチルアミンと、蟻酸との混合物中、溶媒を使用しな
いでも、反応は達成されるが、例えばベンゼン、ジメチ
ルホルムアミド、アセトニトリル、及び/又はエチルア
セテートのような不活性有機溶媒は使用してもよい。
[一般式(I)、式中、R7=R8=H]のカルボン酸を製
造する場合、反応実施後、蟻酸と、トリエチルアミンと
の混合物を後続反応で使用することによって、工程は経
済的に実施される。
【0029】代表的な化合物として、メルドラム酸(一
般式(III)中、R9=R10=メチル基)と、ベラトルアル
デヒドを、蟻酸とトリエチルアミンの混合物中、75−12
0℃で1−4時間反応させると、3,4−ジ−メトキシヒド
ロ桂皮酸{3−[3',4'−ジ−(メトキシ)−フェニル]−
プロピオン酸}が製造される。この反応を解析したとこ
ろ、第1段階で、5−[3',4'−ジ−(メトキシ)−フェ
ニルメチレン]−メルドラム酸が、急速反応で形成さ
れ、これが、第二段階で二重結合が飽和されて、5−
[3',4'−ジ−(メトキシ)−フェニルメチル]−メルド
ラム酸に転換されることがわかった。
【0030】最終生成物の形成は、アセトンと3,4−ジ
−(メトキシ)−ベンジルマロン酸が形成される間、5−
[3',4'−ジ−(メトキシ)−フェニルメチル]−メルド
ラム酸のジオキサン環が開環されるものと考えられる。
3,4−ジ−(メトキシ)−ベンジルマロン酸が脱カルボキ
シル化される結果、3,4−ジ−(メトキシ)−ヒドロ桂皮
酸になる。前述した全反応工程は、中間体の分離と同
定、および蟻酸とトリエチルアミンを使用した場合、3,
4−ジ−(メトキシ)桂皮酸が、3,4−ジ−(メトキシ)−ヒ
ドロ桂皮酸に水素化されないという実験結果によって証
明された。
【0031】蟻酸とトリエチルアミンの存在下、エタノ
ール性媒体中で、メルドラム酸(式(III)中、R9=R10
=メチル基)を、ベラトルアルデヒドと共に沸騰させる
と、モノエチル3,4−ジ−(メトキシ)−ベンジルマロネ
ートが製造される。実験的観察によると、ジエチル3,4
−ジ−(メトキシ)−ベンジリデンマロネートは、蟻酸と
トリエチルアミンを使用しても、ジエチル3,4−ジ−(メ
トキシ)−ベンジルマロネートに水素化されなかった。
【0032】さらに、ベラトルアルデヒドとメルドラム
酸、蟻酸およびトリエチルアミンとを、100℃で2時間
反応させ、次いでエタノールと共に2時間沸騰させて
も、エチル3,4−ジ−(メトキシ)−ヒドロ桂皮酸塩が最
終生成物として得られないことがわかった。従って、こ
の反応は、5−[3',4'−ジ−(メトキシ)−フェニルメ
チル]−メルドラム酸が、上述した方法によって形成さ
れ、そして開環されたジオキサン環、および形成された
3,4−ジ−(メトキシ)−ベンジルマロン酸のカルボキシ
ル基の1つが同時にエステル化されるような方法である
と考えられる。エタノールを除去した後、反応温度を上
昇させると、カルボキシル基が離脱して3,4−ジ−(メト
キシ)−ヒドロ桂皮酸エステルが得られる。
【0033】一般式(V)のカルボン酸及びその誘導体
は、蟻酸及び、第二あるいは第三アミンの存在下で、一
般式(IV)(式中、R、R1、R9及びR10はすでに定義し
たとおり)の化合物を、還元することによって製造する
のが好ましい。
【0034】一般式(IV)の化合物は、蟻酸と、第二ある
いは第三アミンとの混合物の存在下で、一般式(II)(式
中、RとR1は、すでに定義したとおり)のオキソ化合
物を、一般式(III)(式中、R9とR10は、すでに定義し
たとおり)の1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体と反
応させることによって製造するのが好ましい。一般式(I
II)の1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体の製造は、
エイチ.マックナブ(H.McNab)著、「ケミカル・ソサイ
アティー・レビュー」(Chem.Soc.Rev.)[1978]、345
-358に記載されている。一般式(II)のアルデヒド及びケ
トンは、市販されている。
【0035】
【実施例】以下、本発明の方法を、実施例によって詳説
する。 [実施例1]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 トリエチルアミン24.3g(33.6ml,0.24モル)を、蟻酸27.6
g(22.6ml,0.6モル)へ滴下添加し、攪拌、冷却して、50m
l容量の混合物を得た。2.2−ジメチル−1,3ジオキサン
−4,6−ジオン(メルドラム酸)8.3g(0.005モル)、ベラト
ルアルデヒド8.3g(0.05モル)および上述したようにして
製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物50mlを、攪
拌器および凝縮器が取り付けてあるフラスコに入れて計
量した。
【0036】この混合物を、1時間加熱反応させ、さら
に同じ温度で2時間維持した後、反応混合物を室温まで
冷却し、水75mlを添加した。濃塩酸でpH値を1に調整
し、混合物を、50mlのクロロホルムで各2回抽出した。
クロロホルム取り込み後、クロロホルム抽出物を、1N
の水酸化ナトリウム溶液100mlで各2回洗浄した。次い
で、取り込まれた水性アルカリ性相を、50mlのクロロホ
ルムで各2回振盪した。この水性相を、活性炭0.5gと一
緒に、室温で30分間攪拌した。活性炭を濾過して除去し
た後、濾液に氷20gを添加し、濃塩酸を添加してpHを1
に調整した。5℃で16時間静置してから、沈殿物を濾過
し、フィルターで、3回水洗し、40℃で減圧乾燥した。 収量:8.2g(78%)、融点(以下、m.p.と略記する。):97
−97.5℃
【0037】母液と、主生成物の洗浄液を混合した後、
クロロホルム2x50mlで抽出した。クロロホルム抽出物
を無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、濾過した。濾液
を、減圧下で蒸発させ、クロロホルムを除去した後、蒸
発残渣をメタノールの50容量%水溶液から晶出させた。 収量(収率):0.75g(71.1%)、m.p.:96−97℃ 文献[ハンドブック・オブ・データ・オン・オルガニッ
クコンパウンズ(Handbook of Data on Organic Compoun
ds)]によるm.p.は96−97℃である。最初の生成物(8.2
g)の赤外スペクトル(以下、IRと略記する)は、第二の
生成物(0.75g)のそれと完全に一致した。全収量(収
率):8.95g(85.1%) 得た生成物の特性は、次のとおりである。 IR(KBr):1700cm-1(CO)1 H-NMR(CDCl3,δ ppm): 2.66 (t, 2H, CH2), 2.93 (t,
2H, CH2),3.86 (s, 6H, 2 OCH3), 6.80 (m,3H, 芳香
族).
【0038】[実施例2]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物に、メルドラム酸14.4g(0.1モル)とベラトルアル
デヒド16.6g(0.1モル)を計量して添加した。この反応混
合物を、1時間90℃に加熱し、さらに90℃で2時間維持
した。室温に冷却した後、この反応混合物に氷水200ml
を添加し、濃塩酸を添加してpH値を1に調整した。混合
物を5℃で16時間静置した。濾過後、沈殿物を、フィル
ター上で3回洗浄し、40℃で減圧乾燥した。 収収(収率):15.7g(74.7%),m,p.:94−96℃
【0039】生成物の少量サンプルを50容量%の水性メ
タノールから再結晶したところ、m.p.は96−97.5℃に上
昇した。母液と最初の生成物の洗浄液を混合し、クロロ
ホルム50mlで各2回抽出した。クロロホルムへの取り込
み後、クロロホルム相を、1Nの水酸化ナトリウム溶液
50mlで各2回抽出した。アルカリ性の水性相を50mlのク
ロロホルムで各2回抽出した。0.2gの活性炭と一緒に、
室温で30分間攪拌した後、水性相を濾過した。濾液のpH
値を、塩酸で1に酸性にし、混合物を5℃で16時間静置
した。濾過後、沈殿物を、で3回水洗し、乾燥した。 収量:2.1g(10%),m.p.:96−97℃ 物性特性は、実施例1のそれらと同じであった。 全収量:17.8g(84.7%)
【0040】[実施例3]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 メルドラム酸7.2g(0.05モル)およびベラトルアルデヒド
8.3g(0.05モル)を秤量して、実施例1に従って製造し
た、蟻酸とトリエチルアミンの混合物に添加し、反応混
合物を100℃に1時間加熱し、さらに同じ温度で1時間
維持した。次いで、蟻酸とトリエチルアミンの過剰量
を、2KPaの減圧下で蒸留除去して、40容量%の留出物
を得た。蒸留残渣をクロロホルム100mlに溶解させ、1
N水酸化ナトリウム溶液50mlで抽出した。クロロホルム
相を1N水酸化ナトリウム溶液2x100mlで抽出した。
その後、実施例1をくり返した。 収量(収率):8.6g(81.8%)、m.p.:96−97℃
【0041】[実施例4]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 メルドラム酸7.2g(0.05モル)と、ベラトルアルデヒド8.
3g(0.05モル)を、秤量して、実施例3で回収された、蟻
酸とトリエチルアミンの混合物40mlへ添加した。反応を
実施して、最終生成物を、実施例3で記載したようにし
て分離した。回収された、蟻酸とトリエチルアミンの混
合物の容量は、28mlであった。 収量(収率):8.4g(79.9%),m.p.:96−97.5℃。
【0042】[実施例5]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 蟻酸27.6g(22.6ml,0.6モル)へ、ピリジン19g(19.3ml,0.
24モル)を、攪拌、冷却しながら滴下添加して溶液を得
た。この溶液に、5−(3,4−ジメトキシ−フェニルメチ
レン)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン
14.6g(0.05モル)を秤量して添加した。次いで、反応時
間2.5時間で実施例1をくり返した。 収量(収率):3.1g(29.5%),m.p.:95−97℃
【0043】[実施例6]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物50mlに、5−(3,4−ジメトキシフェニルメチレ
ン)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン1
4.6g(0.05モル)を秤量して添加した後、実施例1の手順
をくり返した。 全収量(収率):9.4g(89.4%),m.p.:97−97.5℃
【0044】[実施例7]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 5−(3,4−ジメトキシフェニルメチル)−2,2−ジメチル
−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.;142−144℃)2.9
4g(0.01モル)に、実施例1に従って製造した、蟻酸とト
リエチルアミンの混合物2.5mlを添加してから、反応混
合物を100℃に2時間加熱し、冷却した。水25mlを添加
した後、濃塩酸を添加してpH値を1に調整した。分離
後、クロロホルム相を、減圧蒸留して白い結晶生成物を
得た。 収量(収率):1.94g(92.3%),m.p.:95−97℃.
【0045】[実施例8]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 2−フェニル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.:14
8℃)4.8g(0.25モル)とベラトルアルデヒド4.15g(0.25モ
ル)の混合物に、実施例1に記載したようにして製造し
た、蟻酸とトリエチルアミンの混合物25mlを添加した。
実施例1に従って反応を実施した。 収量(収率):3.1g(59.0%),m.p.:95.5−97℃
【0046】[実施例9]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物25mlに、2−(4−フルオロフェニル)−1,3−ジ
オキサン−4,6−ジオン(m.p.:166−167℃)5.26g(0.25モ
ル)およびベラトルアルデヒド4.15g(0.025モル)を添加
した。反応を実施例1に従って実施した。 収量(収率)3.05g(58%)、m.p.:94−96℃
【0047】[実施例10]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物25mlに、2,2−ペンタメチレン−1,3−ジオキサン
−4,6ジオン(m.p.:94℃)4.60g(0.025モル)とベラトルア
ルデヒド4.15g(0.025モル)を加えた。実施例1に従って
反応を実施した。 収量(収率):3.2g(60.9%),m.p.:95−97℃
【0048】[実施例11]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 5−(3,4−ジメトキシフェニルメチレン)−2,2−ペンタ
メチレン−1,3−ジオキサン−4,6ジオン(m.p.:148−150
℃)8.31g(0.025モル)に、実施例1に従って製造した、
蟻酸とトリエチルアミンの混合物25mlを加えた。実施例
1に従って反応を実施した。 収量(収率):3.75g(71.3%),m.p.:96−97.5℃.
【0049】[実施例12]ベラトルアルデヒドに代え
て他のアルデヒドを0.05モル使用した以外には、実施例
1の方法に従って、蟻酸とトリエチルアミンの混合物50
ml、およびメルドラム酸7.2g(0.05モル)を計量した。得
た結果を[表1]にまとめた。 R1−CH2−CH2−C00H [(I),R=R7=R8=H]
【0050】
【表1】
【0051】[表1]において、*1は「ジャーナル・
オブ・ケミカル・ソサイエティー」、*2は「ディクシ
ョナリー・オブ・オルガニック・コンパウンズ」、*3
および*5は「シー・アール・シー・ハンドブック」、
*4は「ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソ
サイエティー」、*6は「ビルテ・ソシエテ・シミ・フ
ランス」である。生成された化合物のIRおよび1H-NMR
は、[表1]に示した構造と一致していた。
【0052】[実施例13]3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)プロピオン酸の製
実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物50mlに、5−(3,4,5−トリメトキシフェニルメチ
レン)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン
(m.p.:159−160℃)16.1g(0.05モル)を添加して、実施例
2の手順に従った。 収量(収率):10.7g(98.1%),m.p.:101−102℃. 生成物のIRは、実施例12aに従って製造された物質のそ
れと同じであった。
【0053】[実施例14]モノエチル3−メチルグルタレートの製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物20mlに、5−[2−(1−エトキシ−カルボニル)
プロピル]−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサン−4,6−
ジオン(m.p.:94−94.5℃)5.17g(0.02モル)を計量して添
加し、反応混合物を、100℃で2時間攪拌した。室温に
冷却してから、氷水100mlを添加した。次いで、塩酸の
1:1稀釈液を添加してpH値を1に調整し、クロロホル
ム150mlで各3回抽出した。
【0054】クロロホルムへの取り込みが完了したら、
クロロホルム相を、無水硫酸ナトリウムの上で乾燥し、
次いで、クロロホルムを減圧下で蒸発させた。油状の蒸
発残渣にエーテル20mlを添加し、0℃で2時間静置し
た。少量の沈殿物を濾過除去し、濾液を減圧下に蒸発さ
せた。無色の油状生成物が得られた。
【0055】収率:3.20g(91.3%) IR(KBr):1700cm-1(CO)1 H-NMR (CDCl3, δppm):1.03(d, 3H, CH3),1.23 (t, 3
H, CH3),2.35 (m, 5H, 2 CH2 and CH), 4.13 (q, 2H,C
H2). 上記の生成物を、20重量%の水酸化ナトリウム溶液で加
水分解して、3−メチルグルタール酸を生成した。 m.p.:84.5−86℃[文献「オルガニック・シンセシス・
コレクション」(Org.Synth.Coll.)vol.3,591(1955)によ
れば、m.p.:85−86℃]
【0056】[実施例15]5−フェニル−4−ペンタン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物50mlに、メルドラム酸7.2g(0.05モル)およびシン
ナアルデヒド6.6g(6.3ml,0.05モル)を計量して添加し
た。反応混合物を、1時間95℃に加熱し、同じ温度でさ
らに2時間維持した。生成物を実施例1に従って分離し
た。 収率:6.2g(70.4%),m.p.:83−86℃. 上記の生成物の少量サンプルを水から再結晶したとこ
ろ、m.p.は、88−90℃に上昇した。[文献「テトラヘド
ロン・レターズ」2325によると、m.p.:89−90℃であ
る。]
【0057】[実施例16]イソカプロン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物20mlに、5−イソブチル−2,2−ジメチル−1,3−
ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.:120−122℃)2g(0.01モ
ル)を計量添加し、反応混合物を2時間、100℃に加熱し
た。次いで、室温に冷却した。水40mlを添加し、濃塩酸
でpH値を1に調整した。混合物を、エーテル50mlで各2
回抽出した。エーテルへの取り込み完了後、エーテル性
相を無水硫酸ナトリウム上で乾燥し、次いでエーテルを
蒸留除去して、無色油状の生成物を得た。 収量(収率):0.93g(40%) IRと1HーNMRによると、上記生成物が市販のものと同じで
あることがわかった。上記生成物の少量をイソカプロン
酸アミドに転換させた。m.p.:119−120℃(文献、「シ
ー・アール・シー・ハンドブック」によると、m.p.:120
−121℃である。)
【0058】[実施例17]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物25mlに、2−メチル−2−エチル−1,3−ジオキ
サン−4,6−ジオン3.95g(0.025モル)およびベラトルア
ルデヒド4.15g(0.025モル)を計量添加した。反応混合物
を、1時間95℃に加熱し、さらに2時間同じ温度に維持
した。次いで、実施例1をくり返した。 収量(収率):3.1g(59.0%),m.p.:95.5−97.5℃.
【0059】[実施例18]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 ジメチルホルムアミド15mlに、実施例1に従って製造し
た、蟻酸とトリエチルアミンの混合物6.25mlを添加した
後、メルドラム酸3.60g(0.025モル)およびベラトルアル
デヒド4.15g(0.025モル)を混合物に添加した。次いで、
1時間、710℃に加熱し、同じ温度で3時間反応させ
た。実施例1の方法によって反応混合物から生成物を分
離した。 収量(収率):3.9g(74.2%),m.p.:96−97℃.
【0060】[実施例19]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 ベンゼン25ml中に、実施例1に従って製造した、蟻酸と
トリエチルアミンの混合物6.25mlを計量添加し、ベラト
ルアルデヒド4.15g(0.025モル)およびメルドラム酸3.6g
(0.025モル)を添加し、反応混合物を4時間還流させ
た。減圧下でベンゼンを蒸発させた後、蒸発残渣に水50
mlを添加した。濃塩酸でpH値を1に調整し、次いで、実
施例1をくり返した。 収量(収率):2.5g(47.6%),m.p.:95−97℃.
【0061】[実施例20]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物2.1mlをアセトニトリル20mlに添加し、次いで、
メルドラム酸3.60g(0.025モル)およびベラトルアルデヒ
ド4.15g(0.025モル)を、反応混合物に添加した。混合物
をその沸点(82℃)に30分間加熱してから、4時間還流さ
せて、アセトニトリルを減圧蒸発させた。次いで、実施
例1の方法をくり返して生成物3.6gを得た。m.p.:91−9
3.5℃。50容量%の水性メタノールから再結晶した。 収量(収率):2.45g(46.6%),m.p.:96−97℃.
【0062】[実施例21]3−(4−ニトロフェニル)プロピオン酸の製造 実施例21に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物20ml中にメルドラム酸3.60g(0.025モル)およびp
−ニトロベンベアルデヒド3.8g(0.025モル)を計量添加
した。反応混合物を1時間105℃に加熱し、同じ温度で
1時間反応させた。生成物を、実施例1に従って単離し
た。 収量(収率):4.25g(87.1%),m.p.:159−162℃. 少量のサンプルを水から再結晶したところ、m.p.は、16
2−164℃に上昇した。 [文献「ディクショナリー・オブ・オルガニック・コン
パウンズ」によると、m.p.は163−164℃である。] 分析 計算値 C 55.4 %, H 4.65 %, N 7.1
8 %; 実験値 C 55.2 %, H 4.80 %, N 7.0
5 %;
【0063】[実施例22]1,1ジ(エトキシカルボニル)−2−カルボキシエタンの
製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物100mlに、メルドラム酸14.4g(0.1モル)とメソシ
ュウ酸ジエチル17.4g(0.1モル,15.15ml)を計量添加した
後、反応混合物を1時間95℃に加熱し、同じ温度で2時
間反応させた。反応混合物を室温に冷却してから水350m
lを添加し、濃塩酸でpH値を2に調整した。水溶液を200
ml、次いで100mlのクロロホルムで抽出した。
【0064】取り込みが終ったクロロホルム抽出物を、
硫酸ナトリウム5gおよび活性炭1gと共に室温で、30分
間攪拌した。次いで、濾過し、クロロホルムを減圧蒸留
して除去した。蒸発残渣にジエルチルエーテル20mlを添
加してから、混合物を0−5℃で16時間静置した。白色
の固体沈殿物を濾過後、濾液からエーテルを蒸発させ
て、目的生成物を液体残渣として得た。
【0065】収量(収率):18.55g(85.0%). IR (KBr): 1730 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3,δ ppm):1.29 (t, 6H, 2 CH3), 2.98
(d, 2H, CH2),3.81 (t, 1H, CH), 4.23 (q, 4H, 2 C
H2). 上記生成物の少量サンプルを、水性エタノール中5モル
当量の水酸化ナトリウムで加水分解して、1,1,2−トリ
カルボキシレート(エタン1,1,2−トリカルボン酸)を
得た。m.p.:157−159℃、文献「バイルシュタイン」(Be
ilstein)2,812では、m.p.は159℃である。)
【0066】[実施例23]3−フェニル酪酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物10mlに5−(1−フェニルエチリデン)−2,2−ジ
メチル−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.:109℃)2.
46g(0.01モル)を計量添加した。反応混合物を、30分
間、105℃に加熱し、同じ温度で3時間反応させた。室
温に冷却し、反応混合物に、水25mlを添加し、濃塩酸で
pH値を1に調節した。反応混合物を、クロロホルム25ml
で各2回抽出した。
【0067】取り込みが終ったクロロホルム相を、1N
水酸化ナトリウム溶液25mlで各2回抽出し、取り込まれ
た水性アルカリ性相を、再度クロロホルム15mlで各2回
抽出した。水性相を、室温で30分間活性炭と共に攪拌し
た。活性炭を濾過除去してから、pH値を濃塩酸で1に調
整した。次いで、混合物を、クロロホルム15mlで各3回
抽出した。
【0068】クロロホルム溶液を、無水硫酸ナトリウム
上で乾燥させてから、濾液を減圧蒸発させてクロロホル
ムを除去した。蒸発残渣を、石油エーテルから再結晶さ
せた。 収量(収率):0.41g(25%),m.p.:45.5−47℃(文献、
「シー・アール・シー・ハンドブック」によるとm.p.は
46℃である。)
【0069】[実施例24]イソ吉草酸の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物5mlに、5−イソプロピル−2,2−ジメチル−1,3
−ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.:103.5−104℃)1.86g
(0.01モル)を計量添加した。反応混合物を130℃に加熱
し、その温度で30分間反応させた。反応混合物を室温に
冷却してから、目的生成物を、実施例23に従って分離し
た。 収量(収率):0.35g(34.3%) 上記生成物をイソ吉草酸アミドに転換した。 m.p.:136℃(文献、「シー・アール・シー・ハンドブッ
ク」によると、m.p.は135−137℃である。)
【0070】[実施例25]3,4−ジメトキシベンジルマロネートの製造 ベラトルアルデヒド16.6g(0.1モル)、メルドラム酸14.4
g(0.1モル)、エタノール80ml、および実施例1に従って
製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物25mlを含む
反応混合物を1時間沸点に加熱し、次いで、4時間還流
させた。エタノールを減圧蒸発し、次いで氷水100mlを
蒸発残渣に添加した。濃塩酸でpH値を1に調整し、反応
混合物を、クロロホルム100mlで各2回抽出した。
【0071】取り込みが終ったクロロホルム抽出物を、
炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液120mlで各2回抽出し
た。取り込みが終った水性抽出物を、10℃で30分間活性
炭と共に攪拌し、次いで、活性炭を濾過除去した。濾液
に氷を添加し、濃塩酸でpH値を1に調整して、反応混合
物を、5℃で16時間静置した。次いで、結晶性沈殿物を
濾過し、3回水洗し、乾燥して定重量にした。
【0072】室温で減圧乾燥したところ、水1モル当量
が失われている生成物を得た。この生成物は、蜂蜜状の
物質に液化し、水を添加した後再結晶化した。 収量(収率):14.35g(47.8%),m.p.:51−54℃ この生成物の少量サンプルを、メタノールと水の混合物
から再結晶したところ、m.p.は56−57℃に上昇した。 IR (KBr): 1725 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.23 (t, 3H, CH3), 3.20
(d, 2H, CH2),3.68 (t, 1H, CH), 3.85 (s, 6H, 2 OC
H3), 4.18 (q, 2H, CH2),6.76. (m, 3H, 芳香族)
【0073】[実施例26]3,4−ジメトキシベンジルマロネートの製造 ベラトルアルデヒド16.6g(0.1モル)メルドラム酸14.4g
(0.1モル)、メタノール80ml、および実施例1に従って
製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物25mlを含む
反応混合物をその沸点に1時間加熱し、次いで、6時間
還流させた。メタノールを減圧蒸発させてから、蒸発残
渣に氷水100mlを添加した。濃塩酸でpH値を1に調整
し、混合物を、クロロホルム100mlで各2回抽出した。
【0074】取り込みが終ったクロロホルム抽出物を、
炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液120mlで各2回抽出し
た。取り込みが終った水性抽出物を、10℃で30分間活性
炭と共に攪拌した。次いで、活性炭を濾過除去し、濾液
に氷を添加してから、濃塩酸でpH値を1に調整した。混
合物を、クロロホルム60mlで各2回抽出し、取り込みが
終ったクロロホルム溶液を水120mlで水洗した。クロロ
ホルム溶液を無水硫酸ナトリウム上で乾燥した後、濾過
した。濾液を減圧蒸発させてクロロホルムを除去した。
【0075】蒸発残渣を、ジエチルエーテル50mlに溶解
させ、活性炭1gと共に30分間攪拌した。活性炭を濾過
除去してから、濾液に石油エーテルを5℃で滴下添加し
た。最初に分離した少量の油状物質を振盪漏斗で分離
し、上部溶媒相を減圧蒸発して溶媒を除去した。蜂蜜状
の目的生成物を得た。 収量(収率):12.7g(47.3%) IR (KBr): 1730 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 3.18 (d, 2H, CH2), 3.50
(t, 1H, CH),3.70 (s, 3H, COOCH3), 3.84 (s, 6H, 2 O
CH3), 6.75 (m, 3H, 芳香族)
【0076】[実施例27]モノ−n−ブチル3,4−ジメトキシベンジルマロネート
の製造 ベラトルアルデヒド16.6g(0.1モル)メルドラム酸14.4g
(0.1モル)、n−ブタノール80ml、および実施例1に従
って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物25mlを
含む反応混合物を、1時間、95℃に加熱した。次いで、
実施例26をくり返して蜂蜜状の目的生成物を得た。 収量(収率):11.9g(38.3%) IR (KBr): 1730 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 0.89 (t, 3H, CH3), 1.30
(m, 2H, CH2),1.56 (m, 2H, CH2), 3.20 (d, 2H, φ-CH
2), 3.69 (t, 1H, CH),3.88 (s, 6H, 2 OCH3), 4.13
(t, 2H, COOCH2),6.76 (m, 3H, 芳香族)
【0077】[実施例28]モノエチル3,4,5−トリメトキシベンジルマロネートの
製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物25mlに、3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド1
9.6g(0.1モル)およびメルドラム酸14.4g(0.1モル)を計
量添加し、次いで実施例25の手順をくり返した。 収量(収率):15.3g(49.0%),m.p.:75−80℃ この生成物の少量サンプルを、アセトンと水の混合物か
ら再結晶したところ、m.p.は83−85℃に上昇していた。 IR (KBr): 1725 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.23 (t, 3H, CH3), 3.19
(d, 2H, CH2),3.70 (t, 1H, CH), 3.81 (S, 9H, 3 OC
H3), 4.20 (q, 2H, COOCH2),6.43 (s, 2H,芳香族)
【0078】[実施例29]モノエチル3,4−ジメトキシベンジルマロネートの製造 5−(3,4−ジメトキシフェニルメチル)−2,2−ジメチル
−1,3−ジオキサン−4,6−ジオン(m.p.:142−144℃)2.9
4g(0.01モル)と、実施例1に従って製造された、蟻酸と
トリエチルアミンを含む混合物0.83mlを、エタノール8
mlに加えた。反応混合物を、6時間還流させてから、実
施例25に記載した方法に従った。メタノールと水の混合
物から粗生成物を晶出した。 収量(収率):2.05g(63.3%),m.p.:56−57℃ 上記の生成物の他の物性特性は、実施例25に従って製造
した生成物のそれと一致していた。
【0079】[実施例30]エチル3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオネート
の製造 実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの
混合物6.25mlに、エタノール20ml、ベラトルアルデヒド
4.15g(0.025モル)およびメルドラム酸3.6g(0.025モル)
を添加した。反応混合物を。沸点に1時間加熱し、4時
間、還流させた。エタノールを環境圧力下で蒸留除去
し、次いで、反応混合物の温度を120℃に上げ、混合物
を、同じ温度で3時間反応させた。
【0080】反応混合物を室温に冷却した後、残渣をク
ロロホルム100mlに溶かした。次いで、1N塩酸50ml
で、1回炭酸水素ナトリウムの飽和水溶液50mlで各2
回、そして最後に水50mlで1回抽出した。クロロホルム
相を無水硫酸ナトリウム上で、乾燥し、濾過し、濾液を
減圧蒸発させてクロロホルムを除去した。蒸発残渣を、
ジエチルエーテルに溶解させ、この溶液に石油エーテル
を点滴添加し、一定の乳白色にした。
【0081】混合物を、−10℃で、3日間静置し、次い
で、結晶質の沈殿物を濾過し、−10℃に冷却してある石
油エーテルで洗浄した。 収量(収率):4.25g(71.3%)、m.p.:11−13℃(文献「バ
イルシュタイン」によると、m.p.は13℃である。) 上記の生成物のIRと1H-NMRスペクトルは、3−(3,4−ジ
メトキシフェニル)プロピオン酸をエステル化して製造
されるエチル3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオ
ネートのそれと完全に一致していた。
【0082】[実施例31]ブチル3(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオネートの
製造 実施例1に従って製造された、蟻酸とトリエチルアミン
の混合物6.25mlに、メタノール80ml、ベラトルアルデヒ
ド16.6g(0.1モル)およびメルドラム酸14.4g(0.1モル)を
添加した後、この反応混合物を、その沸点で1時間加熱
し、次いで6時間還流した。メタノールを環境圧力で蒸
留除去し、反応混合物を115℃で2時間加熱し、次いで
室温に冷却し、クロロホルム200mlに溶解させた。
【0083】クロロホルム溶液を、1N塩酸200ml、炭
酸水素ナトリウムの飽和水溶液120mlおよび水100mlで順
次抽出した。硫酸ナトリウム5gおよび活性炭1gを添加
してから、クロロホルム溶液を30分間攪拌した。次い
で、濾過し、クロロホルムがなくなるまで減圧蒸発し
た。蒸発残渣を石油エーテル50mlで希釈し、−15℃で48
時間静置した。
【0084】固体沈殿物の少量を濾過除去した後、2相
液体を減圧蒸発して溶媒を除去し、次いで減圧下に分別
蒸留した。目的生成物は、125−130℃/400Paで沸騰し
た。 収量(収率):13.9g(62.0%) IR (KBr): 1735 cm-1 1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 2.60 (t, 2H, CH2), 2.90
(t, 2H, CH2),3.66 (s, 3H, COOCH3), 4.86 (s, 6H, 2
OCH3), 6.76 (m, 3H,芳香族)
【0085】[実施例32]n−ブチル3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオネ
ートの製造 ベラトルアルデヒド16.6g(0.1モル)、メルドラム酸14.4
g(0.1モル)、N−ブタノール80mlおよび実施例1に従っ
て製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物6.25mlを
含む反応混合物を、100℃で1時間加熱し、同じ温度で
2時間反応させた。ブタノールを減圧蒸留して除去して
から、反応混合物を室温に冷却し、クロロホルム200ml
に溶解した。次いで、実施例31の方法をくり返した。
【0086】製造された粗生成物を分別蒸留して精製し
た。目的生成物は、111−113℃/400Paで沸騰した。 収量(収率):20.1g(75.5%) IR (KBr): 1735 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 0.92 (t, 3H, CH3), 1.34
(m, 2H, CH2),1.58 (m, 2H, CH2), 2.60 (t, 2H CH2),
2.90 (t, 2H, CH2),3.82 (s, 6H, 2 OCH3), 4.07 (t, 2
H, COOCH2), 6.75m, 3H,芳香族).
【0087】[実施例33]エチル3−(3,4,5−トリメトキシフェニル)プロピオ
ネートの製造 3,4,5−トリメトキシベンズアルデヒド4.9g(0.025モ
ル),メルドラム酸3.6g(0.025モル)エタノール20ml、お
よび実施例1に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミ
ンの混合物6.25mlを含む反応混合物を、その沸点で1時
間沸騰させて、4時間還流させた。エタノールを環境圧
力下で蒸留除去した後、残渣を、130℃で2時間反応さ
せた。次いで、実施例31の方法をくり返した。
【0088】減圧下分別蒸留によって粗生成物を精製し
た。目的生成物は、132−134℃/400Paで沸騰した。 収量(収率):5.6g(83.5%) IR (KBr): 1735 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 1.25 (t, 3H, CH3), 2.61
(t, 2H, CH2),2.90 (t, 2H, CH2), 3.80 (s, 3H OCH3),
3.83 (s, 6H,2 OCH3),4.14 (q, 2H, COOCH2), 6.41
(s, 2H, 芳香族).
【0089】[実施例34]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 メルドラム酸14.4g(0.1モル)、ベラトルアルデヒド16.6
g(0.1モル)、エチルアセテート100ml、および実施例1
に従って製造した、蟻酸とトリエチルアミンの混合物25
mlを含む反応混合物を、その沸点に1時間加熱し、6時
間還流した。減圧蒸留してエチルアセテートを除去した
後、蒸留残渣を室温に冷却し、水100mlを添加し、次い
で、濃塩酸でpH値を1に調整してから実施例1に記載し
た方法に従った。 収量(収率):11.65g(55.40%),m.p.:94−96℃. この生成物の他の特性は、実施例1によるものと同じで
あった。
【0090】[実施例35]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 1−エチルピペリジン27.2g(33.1ml,0.24モル)を、蟻酸
27.6g(22.6ml,0.6モル)に、攪拌下点滴添下した後、こ
の溶液に、メルドラム酸7.2g(0.05モル)とベラトルアル
デヒド8.3g(0.05モル)を添加した。次いで、1時間95℃
に加熱し、同じ温度で2時間反応させた。次いで、実施
例1の方法に従った。 収量(収率):7.4g(70.4%),m.p.:96.5−97.5℃ IRスペクトルに基づくとこの生成物が、実施例1に記載
したものと一致していることがわかった。
【0091】[実施例36]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 冷却、攪拌下、ジエチルアミン17.55g(25ml、0.24モル)
を、蟻酸27.6g(22.6ml,0.6モル)に、点滴添加した後、
この混合物に、メルドラム酸7.2g(0.05モル)7.2gおよび
ベラトルアルデヒド8.3g(0.05モル)を添加した。次い
で、実施例35の手順にしたがった。 収量(収率):5.75(54.7%),m.p.:95−96℃. この生成物のIRスペクトルは、実施例1で製造された物
質のそれと同じであることがわかった。
【0092】[実施例37]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 冷却攪拌下に、ピペリジン20.4g(23.7ml,0.24モル)を、
蟻酸27.6g(22.6ml,0.6モル)に、添加した後、この混合
物に、メルドラム(Meldrum)酸7.2g(0.05モル)とベラト
ルアルデヒド8.3g(0.05モル)を添加した。次いで、実施
例35の手順に従った。 収量(収率)5.83g(55.5%),m.p.:96−97.5℃. IRスペクトルに基づくと、この生成物は、実施例1で製
造されたものと同じであることがわかった。
【0093】[実施例38]3−(3,4−ジメトキシフェニル)プロピオン酸の製造 冷却、攪拌下に、モルホリン20.9g(20.9ml,0.24モル)
を、蟻酸27.6g(22.6ml,0.6モル)に、添加した後、この
混合物に、メルドラム酸7.2g(0.05モル)およびベラトル
アルデヒド8.3g(0.05モル)を添加した。次いで、実施例
35の手順に従った。 収量(収率):1.23g(11.7%),m.
p.:94−96℃. IRスペクトルに基づくと、この生成物は、実施例1で製
造された物質と同じであることがわかった。
【0094】[実施例39]3−(4−メチルチオフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に記載したようにして製造した、蟻酸とトリエ
チルアミンの混合物の50mlに、メルドラム酸と7.2g(0.0
5モル)および4−メチルチオベンズアルデヒド7.6g(6.5
ml,0.05モル)を計量添加した。次いで、反応混合物の
温度を、1時間95℃に上げ、同じ温度で2時間反応させ
た後、室温に冷却した。水75mlを添加した後、濃塩酸で
pH値を1に調整した。混合物を、クロロホルム50mlで各
2回抽出した。
【0095】取り込みが終ったクロロホルム溶液を、1
N 炭酸水素ナトリウム溶液100mlで各2回抽出した。取
り込みが終った水性アルカリ性相を、室温で、30分間活
性炭0.5gと一緒に攪拌してから、活性炭を濾過除去し
た。濾液に氷20gを添加し、濃塩酸でpH値を1に調整し
た後、混合物を、5℃で24時間静置した。
【0096】結晶質の沈殿物を濾過し、0℃の水で洗浄
した。 収量(収率):6.5g(66.3%),m.p.:98−100℃. 上記生成物の少量サンプルを、アセトンと水の混合物か
ら再結晶したところ、m.p.:100−105℃に上がった。 IR (KBr): 1710 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 2.48 (s, 3H, SCH3), 2.68
(t, 2H, CH2),2.94 (t, 2H, CH2), 7.18 (m, 4H, 芳香
族).
【0097】[実施例40]3−(4−ジメチルアミノフェニル)プロピオン酸の製造 実施例1に記載したようにして製造した、蟻酸とトリエ
チルアミンの混合物100mlに、5−(4−ジメチルアミ
ノフェニルメチレン)−2,2−ジメチル−1,3−ジオキサ
ン−4,6−ジオン13.8g(0.05モル)を添加した後、反応混
合物の温度を1時間、95℃に上げた。攪拌しながら同じ
温度で2時間反応させた。室温に冷却した後、水200ml
を、混合物に添加し、混合物を、クロロホルム150mlで
各2回抽出した。取り込みが終ったクロロホルム抽出物
を、飽和塩水50mlで洗浄した。
【0098】クロロホルム溶液を、蒸発させてクロロホ
ルムを除去した。冷却して固体になっている蒸発残渣
を、室温でアセトン70mlに溶解させた。少量の不溶性物
質を濾過除去した後、濾液を、活性炭0.5gと一緒に30分
間攪拌した。次いで、活性炭を除去した。アセトン濾液
を減圧蒸発して、その容量を約1/4に減容した後、結晶
化のため5℃で二日間静置した。結晶質の沈殿物を濾過
し、0℃のアセトンで洗浄した。
【0099】洗浄で取り込んだ後、減圧蒸発によって母
液を濃縮し、次いで残渣にエチルアセチートを添加し
た。次いで、5℃で残渣にエチルアセチートを添加して
から、5℃で静置してから濾過した。 収量(収率):5.85g(60.5%),m.p.:94−97℃. この生成物の少量サンプルを、エタノールと水の混合物
から2回再結晶して、結晶質の生成物を得た。m.p.:107
−108℃. IR (KBr): 1710 cm-1 (CO)1 H-NMR (CDCl3, δ ppm): 2.66 (t, 2H, CH2), 2.86
(t, 2H, CH2),2.93 (s, 6H, 2 CH3), 6.73 (d, 2H, 芳
香族),7.10 (d,2H, 芳香族).
【0100】
【発明の効果】本発明によって下記に例示する効果が得
られる。 イ.危険性のある薬品及び触媒を使用しないので、労働
環境および作業上安全である。 ロ.製造装置を簡易化出来る。 ハ.中間体を分離する必要がない。 ニ.出発物質から、目的とするカルボン酸誘導体を容易
に選択的に製造することが出来る。 ホ.従来の還元法にくらべて収率が向上する。 ヘ.従来の還元法にくらべて目的生成物の汚染が低い。
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月23日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【化1】 [式中、R9は、C1-4アルキル基、あるいはハロゲンで
1−置換されていてもよいフェニル基;R10は、水素、
あるいは、C1-5アルキル基:あるいは、R9とR10は、
一緒になってペンタメチレン基を形成する。]で表わさ
れる1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体を、一般式(I
I)
【化2】 [式中、Rは、水素、あるいはC1-4アルキル、また
は、(C1-5アルコキシ)カルボニル基:R1は、C1-6
アルキル基、(C1-5アルコキシ)カルボニル基、(C
1-5アルキル)カルボニル基、(C1-5アルコキシ)カル
ボニル(C1-4アルキル)基、C1-4アルキル基あるいは
2-4アルケニル基で1−置換されていても、C1-4アル
コキシ基で2−あるいは3−置換されていても、ニトロ
基で1−置換されていても、C1-4アルコシ及びヒドロ
キシ基で、2−置換されていても、C1-4アルキルチオ
基で1−置換されていても、ジ(C1-4アルキル)アミ
ノ基で1−あるいは2−置換されていても、あるいはハ
ロゲンで1−置換されていてもよいフェニル基、フリル
基、チオフリル基、チエニル基、あるいは式(I’)
【化3】 で表わされる基:あるいはRとRは、一緒になってC
4-5アルキレン基を形成する。]で表わされるアルデヒ
ドあるいはケトンと、蟻酸および、1種あるいはそれ以
上の第二及び/又は第三アミン、および希望するなら
ば、一般式R11−OH[式中、R11はC1-7アルキル
基]で表わされるアルコールの存在下、さらに希望する
ならば、1種あるいはそれ以上の不活性有機溶媒の存在
下、20〜140℃で、反応させること、及び/又は、一般
式(IV)
【化4】 [式中、R、R1、R9及びR10は、上記定義と同じ]で
表わされる不飽和1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導
体、 及び/又は、一般式(V)
【化5】 [式中、R、R1、R9及びR10は、上記定義と同じ]で
表わされる1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体を、1
種或いはそれ以上の第二及び/又は第三アミン、及び若
し希望するならば、一般式R11−OH[式中、R11はC
1-7アルキル基。]で表わされるアルコールの存在下、2
0〜140℃で、蟻酸そしてさらに希望するならば、1種或
いはそれ以上の不活性有機溶媒の存在下で還元すること
を特徴とする、一般式(I)
【化6】 [式中、R及びR1は、上記定義と同じ。R11は、水素
或いはC1-7アルキル基。R8は、水素或いはカルボキシ
ル基を表わす。]のカルボン酸及びその誘導体を製造す
る方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 53/126 57/30 67/24 9279−4H 69/67 69/708 Z 9279−4H 69/73 69/734 Z 9279−4H B 9279−4H 319/20 323/62 7419−4H C07D 319/06 319/08 (72)発明者 クラーラ エレク ネーエ ヘルツィク ハンガリー国 4032 デブレツェン カー ロリ ゲー ウッツァ 13 (72)発明者 ジュズシャンナ モーリツ ネーエ ガラ イ ハンガリー国 4032 デブレツェン イェ リコー ウッツァ 25 (72)発明者 エーヴァ ムドゥラ ネーエ カーントル ハンガリー国 4211 エベシュ ボチュカ イ ウッツァ 3

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(III) 【化1】 [式中、R9は、C1-4アルキル基、あるいはハロゲンで
    1−置換されていてもよいフェニル基;R10は、水素、
    あるいは、C1-5アルキル基:あるいは、R9とR10は、
    一緒になってペンタメチレン基を形成する。]で表わさ
    れる1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体を、一般式(I
    I) 【化2】 [式中、Rは、水素、あるいはC1-4アルキル、また
    は、(C1-5アルコキシ)カルボニル基:R1は、C1-6
    アルキル基、(C1-5アルコキシ)カルボニル基、(C
    1-5アルキル)カルボニル基、(C1-5アルコキシ)カル
    ボニル(C1-4アルキル)基、C1-4アルキル基あるいは
    2-4アルケニル基で1−置換されていても、C1-4アル
    コキシ基で2−あるいは3−置換されていても、ニトロ
    基で1−置換されていても、C1-4アルコシ及びヒドロ
    キシ基で、2−置換されていても、C1-4アルキルチオ
    基で1−置換されていても、ジ(C1-4アルキル)アミ
    ノ基で1−あるいは2−置換されていても、あるいはハ
    ロゲンで1−置換されていてもよいフェニル基、フリル
    基、チオフリル基、チエニル基、あるいは式(I') 【化3】 で表わされる基:あるいはRとR1は、一緒になってC
    4-5アルキレン基を形成する。]で表わされるアルデヒ
    ドあるいはケトンと、蟻酸および、1種あるいはそれ以
    上の第二及び/又は第三アミン、および希望するなら
    ば、一般式R11−OH[式中、R11はC1-7アルキル
    基]で表わされるアルコールの存在下、さらに希望する
    ならば、1種あるいはそれ以上の不活性有機溶媒の存在
    下、20〜140℃で、反応させること、及び/又は、一般
    式(IV) 【化4】 [式中、R、R1、R9及びR10は、上記定義と同じ]で
    表わされる不飽和1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導
    体、 及び/又は、一般式(V) 【化5】 [式中、R、R1、R9及びR10は、上記定義と同じ]で
    表わされる1,3−ジオキサン−4,6−ジオン誘導体を、1
    種或いはそれ以上の第二及び/又は第三アミン、及び若
    し希望するならば、一般式R11−OH[式中、R11はC
    1-7アルキル基。]で表わされるアルコールの存在下、2
    0〜140℃で、蟻酸そしてさらに希望するならば、1種或
    いはそれ以上の不活性有機溶媒の存在下で還元すること
    を特徴とする、一般式(I) 【化6】 [式中、R及びR1は、上記定義と同じ。R11は、水素
    或いはC1-7アルキル基。R8は、水素或いはカルボキシ
    ル基を表わす。]のカルボン酸及びその誘導体を製造す
    る方法。
  2. 【請求項2】 不活性有機溶媒として、ベンゼン、ジメ
    チルホルムアミド、アセトニトリル及び/又はエチルア
    セテートを使用することを特徴とする請求項1に記載の
    方法。
  3. 【請求項3】 第二及び/又は第三アミンとして、ジ−
    及び/又はトリ−(C1ー4アルキル)アミン及び/又は
    環状アミンを使用することを特徴とする請求項1若しく
    は2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 第二及び/又は第三アミンとして、メチ
    ルアミン、ジエチルアミン、メチルエチルアミン、トリ
    エチルアミン、ピリジン、ピペリジン、N−(C1-4
    ルキル)−ピペリジン及び/又はモルホリンを使用する
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の方
    法。
  5. 【請求項5】 N−(C1-4アルキル)ピペリジンとし
    て、N−エチル−ピペリジンを使用することを特徴とす
    る請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 一般式(III)、(IV)或いは(V)の化合物
    1モル当り、1〜20モルの蟻酸を使用することを特徴と
    する請求項1乃至4のいずれかの方法。
  7. 【請求項7】 一般式(III)、(IV)、或いは(V)の化合物
    1モル当り、3〜6モルの蟻酸を使用することを特徴と
    する請求項1乃至6のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】 蟻酸1モル当り、0.1乃至1.0モルの第二
    及び/又は第三アミンを使用することを特徴とする請求
    項1乃至7のいずれかに記載の方法。
  9. 【請求項9】 蟻酸1モル当り、0.1乃至0.5モルの第二
    及び/又は第三アミンを使用することを特徴とする請求
    項1乃至8のいずれかに記載の方法。
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