JPH0621157B2 - ジシクロペンタジエンを含有するメタセシス重合性液状混合物の製造法 - Google Patents

ジシクロペンタジエンを含有するメタセシス重合性液状混合物の製造法

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JPH0621157B2
JPH0621157B2 JP62307785A JP30778587A JPH0621157B2 JP H0621157 B2 JPH0621157 B2 JP H0621157B2 JP 62307785 A JP62307785 A JP 62307785A JP 30778587 A JP30778587 A JP 30778587A JP H0621157 B2 JPH0621157 B2 JP H0621157B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ジシクロペンタジエンを重合して有用な特性
を有する実質的に架橋した熱硬化重合体を製造する技術
における改良に関する。
米国特許第4,507,453号および米国特許第4,400,340号に
は、ジシクロペンタジエンモノマーをベースとする架橋
重合体であつて、通常高い衝撃強度と高いモジユラスと
をバランス良く有しているため注目されている新種の熱
硬化重合体が開示されている。これらの重合体は、アル
キルアルミニウム化合物で活性化されたタングステンま
たはモリブデン触媒からなるメタセシス触媒系を用いて
低温かつ低圧下で製造される。上記のような異例のモジ
ユラスと衝撃強さとのバランスのよさにより、ジシクロ
ペンタジエンをベースとする重合体は商業的に望ましい
物質であり、かつ複雑な形をした成形品の成形に使用し
ようという意向が次第に高まつてきている。
ジシクロペンタジエン成形品の成形は、触媒および活性
化成分を調合したモノマーの液状流動物を適当な形をし
た型内へ射出し、その中でモノマーを望みの形状に直接
賦形することによつて実施される。これは、上記の米国
特許第4,507,453号に記載されているように2液法(two
-stream process)を採用して実施することもでき、あ
るいは、反応速度を適宜調節した場合には1液法(one-
stream process)を採用しても実施することができる。
上記の重合を実施するにあたつては、ジシクロペンタジ
エンは32℃で溶融し、従つて室温では固体であるとい
う事実から問題が生じている。このためにジシクロペン
タジエンを触媒、活性剤および他の添加剤と調合する前
に加熱する必要があり、また、液状を維持するように加
熱外被を有するラインを通して移送する必要がある。更
に、主触媒または活性剤を他の添加剤と組合わせて重合
用の反応後を調合した後であつても、それらの成分の添
加によつて生じた融点降下は一般にわずかであり、生成
した混合物の融点は通常約25℃またはそれより高くな
つている。この反応液を成形に使用するに先立つて反応
液を加熱して溶融し液化することが必要であり、ある場
合には、成形機に反応液を移送するラインに加熱外被が
必要になる場合すらもある。モノマーを室温またはそれ
以下の温度において液体として取り扱うことができれ
ば、取り扱い容易性という点および設備投資の両面で大
きな工程改善が達成され得る。
多くの種類の汚染物質や混和物が、それらを固体有機物
質に混入したときには、一定の測定できる値の融点降下
をもたらすことが知られている。しかしながら、このよ
うな温度降下を達成させるのに十分な量の混和物をジシ
クロペンタジエンに添加すると、たいていの混入物はメ
タセシス重合が起るのに障害となるかあるいはこれを阻
止することさえもある。重合を阻止しないものであつて
も一般には重合体特性に望ましくない影響を及ぼす。
DCPとほぼ同程度のメタセシス重合性を有する他のモノ
マーを使用すことにより望ましくない影響を与えること
の少ない混入物を製造することができるが、重合しうる
そのような異なつた種類のモノマーを製造するための別
の合成工程および精製工程が通常必要になり、得られた
モノマーは非常に高価なものとなる。したがつて、実用
性を有するためには容易に且つ安価に入手しうるモノマ
ーを見つける必要がある。
一方で、上述したジシクロペンタジエンをベースとする
架橋重合体は、比較的低い熱変形温とガラス転移温度
(例えば、約120℃)を有しており、そのために、使用
に際してはそれらの温度の改良がしばしば必要になつて
いる。したがつて、メタセシス重合性の混和物の添加に
より得られる架橋重合体の熱変形温度が低くなる場合に
は、それを添加するのは望ましいことではなく、反対
に、それによつて熱変形温度がわずかでも上昇する場合
には混和物を使用するのが好ましい。
本発明の目的は、20℃より低い温度でも液体であり、
該混和物がジシクロペンタジエンと共重合しうるシクロ
ペンタジエンのオリゴマーまたはオリゴマー混合物であ
るようなジシクロペンタジエンを製造することである。
本発明のもう一つの目的は、前記の混和されたジシクロ
ペンタジエンを製造する方法を提供することである。さ
らにもう一つの目的は、ジシクロペンタジエンを主とし
て含有するメタセシス重合性液状混合物を製造すること
である。
以下の説明において、“オリゴマー”または“シクロペ
ンタジエンオリゴマー”という用語は、ジシクロペンタ
ジエンよりも高位のシクロペンタジエンオリゴマーを意
味する。
本発明の目的は、ジシクロペンタジエンを空気の不存在
下で熱分解生成物が反応系から逃散せずかつシクロペン
タジエンオリゴマーが形成されるような条件下に、約
0.1ないし24時間、約125〜225℃にさらすという熱
処理にかけ、加熱をオリゴマー含量がジシクロペンタジ
エンとオリゴマーとの総重量の約5〜30%となるまで続
行し、その後に残留している低分子量の熱分解生成物を
ジシクロペンタジエン/オリゴマー混合物から分離し
て、メタセシス触媒系の作用下に約30秒またはそれ以
下で架橋熱硬化重合体を形成すべく重合しうる生成物を
形成させることによつて達成される。
上記の加熱時間は、処理温度に依存しており、通常0.1
〜24時間である。本発明の液状混合物からなるモノマ
ーのメタセシス触媒系による重合反応速度は、上記液状
混合物の製造に用いられた原料の種類、具体的な処理条
件、触媒系の種類、開始温度等によつて変わるが、本発
明は、最適条件下では30秒またはそれより短い時間内
に重合しうる高重合性の液状混合物を提供する。
本発明では、ジシクロペンタジエン、ジシクロペンタジ
エンと他のシクロペンタジエン低分子オリゴマーとの限
定された混合物であつて、20℃より低い温度で液状を
保つような混合物を形成するために、ジシクロペンタジ
エンを空気不存在下に制御された条件で加熱する。
前記の米国特許第4,400,340号に記載されているような
従来の2液法によるメタセシス重合においては、実質的
に純粋なジシクロペンタジエンが、1/2分間またはそれ
より短い時間内で実質的に架橋した状態にまで重合し、
また、同様な製造法がトムによる米国特許第4,584,425
号に開示されている。このようなジシクロペンタジエン
は99+%のジシクロペンタジエンであり、この物は本発
明において良好に働く。本発明では出発ジシクロペンタ
ジエンが上記のような高純度の品質であることは好まし
いことではあるが、必ずしも必要ではない。
ジシクロペンタジエンとオリゴマーとの混合物はトム
(Tom)が示した技術によつて精製可能であるので、実
質的に妥当な純度レベルのジシクロペンタジエンはいず
れも使用できる。
ジシクロペンタジエンの熱または熱分解による高位オリ
ゴマーへの転化は勿論よく知られている。最初、ジシク
ロペンタジエンが熱分解してシクロペンタジエンになる
ことにより発応が進行し、続いて、シクロペンタジエン
がジシクロペンタジエンに結合してトリ−、テトラ−、
およびもつと高位のシクロペンタジエンオリゴマーを形
成する。上記の反応は、これらのオリゴマーの用途が殆
んど知られていなかつたために、通常厄介なものとされ
てきた。本発明においては、オリゴマーが存在すると、
ジシクロペンタジエンの融点を液状が維持されるような
温度にまで低下させることができるので、オリゴマーの
存在はきわめて望ましい。更にジシクロペンタジエンと
同じように、ひずんだ環状のシクロオレフインであるオ
リゴマーはメタセシス重合可能であり、そしてジシクロ
ペンタジエンと共重合してより高位の望ましい生成物を
形成する。
オリゴマーは、DCPのメタセシス重合を全く阻害せず、
むしろ重合を促進しうる場合もある。オリゴマーは、生
成した架橋重合体中に低分子量物質として残留せず、架
橋重合体の物性に悪影響を及ぼさない。その上、そのよ
うなオリゴマーから誘導された重合体鎖は、DCPから誘
導された重合体鎖の構造よりもより高い剛性を有する環
状構造を有し、そのために、重合体の剛性が増し、熱変
形温度およびガラス転移温度が改良されて、主にDCPか
らなる従来の架橋重合体において問題とされてきた低い
熱変形温度を改良し、重合体の加工−取扱い温度範囲を
広げることができる。
本発明においてジシクロペンタジエンのオリゴマーへの
転化は、約125〜250℃の温度範囲内でおこなうことがで
きる。好適な温度範囲は約135〜190℃であり、最も好適
なのは約140〜170℃である。反応を遂行させるのに必要
な時間はオリゴマーの所望含量および選んだ温取範囲に
依存しており、広い範囲で様々に変えることができる。
好適なオリゴマー含量を得るのに必要なる加熱時間はお
およそ下記のとおりである: 上記の工程は脂肪族または芳香族のいずれかの炭化水素
溶媒の中で行うことができる。芳香族溶媒が好ましい。
しかしながら、反応をいかなる溶媒をも存在させないで
実施するのがより好ましい。反応は溶融体の中できわめ
て良好に進行し、かつ溶媒除去の必要がないために生成
物の回収は楽に行われる。オリゴマー含量が約5〜30%
の範囲で良好な融点降下が達成される。約5%より低い
と、混合物は室温下では液状であつても、操作温度範囲
からほんの少しはずれた僅かに低い温度において凝固し
てしまう。約30%より多くなると、混合物はジシクロ
ペンタジエンが混入したオリゴマーに似始め、オリゴマ
ーのモル凝固点降下定数がジシクロペンタジエンのそれ
よりもずつと小さいために融点が急激に上昇しがちであ
る。
本発明の方法では、前記のように、トリ−、テトラ−、
およびそれよりも高位のシクロペンタジエンオリゴマー
が形成される。重合生成物の性質を最高とすることを期
待すれば、他のオリゴマーに対するトリシクロペンタジ
エンの比率はできるだけ大きいことが好ましい。
厳密にいうと、上記のトリシクロペンタジエン、テトラ
シクロペンタジエン等の各々は単一物質ではない。ジシ
クロペンタジエンでさえも一般的に2つの幾何異性体、
すなわちエンド異性体とエキソ異性体の混合物であり、
そして幾何異性体と立体異性体の数はオリゴマーの重合
度が増加するにつれて急激に増加する。異性体は、個々
の異性体の生成のしやすや、安定性等に対応した割合
で、そして、該オリゴマーの製造工程時の条件に依存し
た割合で生成したオリゴマー中に存在する。これらの異
性体の分離は通常の手段によつてはほとんど不可能であ
り、そして異性体の同定すらも困難である。しかしなが
ら本発明では異性体の混合物からなるオリゴマーを使用
して何ら問題はない。
140〜170℃の好適な温度範囲では、時間/温度の関係
を、形成されるオリゴマーの大部分が少量のテトラシク
ロペンタジエンを含むトリシクロペンタジエンであり、
かつテトラシクロペンタジエンよりも高位のオリゴマー
が事実上存在しないように保つことができる。もつと高
い温度およびもつと長い時間では、トリシクロペンタジ
エンよりも高位のオリゴマーの比率が増加する。より低
い温度、たとえば125℃、ではより高い比率でトリシク
ロペンタジエンが生成するが、しかし、このような低温
では必要な加熱時間が一般に実際的ではないと思われ
る。
反応を進行させるためには、ジシクロペンタジエン熱分
解生成物、特にシクロペンタジエン、が反応物内部にと
どまつているような条件下で実施することが必要であ
る。大ていの場合、これは還流条件下で操作することに
よつて達成される。約140℃の温度で行うときには、加
圧された系を採用すべきである。
ジシクロペンタジエンおよびまたオリゴマー中の炭素−
炭素不飽和基の存在により、系は非常に空気酸化を受け
やすい。したがつて反応は空気不存在下に、好ましくは
抗酸化剤の存在下に実施される。メタセシス重合系と共
存しうることが知られていると理由で、ブチル化ヒドロ
キシトルエン(BHT)が好ましい抗酸化剤である。他の
使用可能な抗酸化剤は当業者間で知られているであろう
し、また日常の実験で決めることができる。
たいていの有機化学的な工程においてそうであるよう
に、常に少量の低分子量の副生成物が熱分解反応後に残
つている。これらは通常、低分子量で低沸点の炭化水素
物質であり、そのうちの高いパーセンテージを占めてい
るのは未反応のシクロペンタジエンモノマーである可能
性が高い。これらの物質、特にシクロペンタジエン、は
メタセシス反応を邪魔し、得られる重合生成物の物理的
性質を低下させるであろう。このような理由で副生成物
を除去する必要がある。
副生成物の除去は比較的低い温度における減圧ストリツ
ピングにより、すなわち約95ないし105℃および50m
mHgまたはそれより低い圧力下で行われる。それ以前に
形成されたオリゴマーの熱分解が最小限ですむようにす
るには低温ストリツピングが重要である。上記とほぼ同
じ温度の不活性ガスのスパージを採用することもでき
る。ストリツピング操作に引き続いて、ジシクロペンタ
ジエン−オリゴマー混合物を、米国特許第4,584,425号
に開示されているように、アルミナまたはゼオライトの
ような吸着剤と接触させることができる。
かかる処理は、DCPの原料物質に存在するかまたは上記
の処理工程において副生成物として製造されるものと考
えられそして特に重合性に対して大きな影響を及ぼす可
能性のある極性を有する不純物を除去するのに有効であ
るものと考えられる。
一般にかかる極性を有する不純物は高沸点を有している
ので、ジシクロペンタジエンおよびトリシクロペンタジ
エンは言うに及ばすテトラシクロペンタジエンくらいま
でのオリゴマーを蒸留処理によつて該極性を有する不純
物から分離回収することができ、その際の蒸留処理は、
熱分解しやすい高沸点成分の高速蒸留に適しているフイ
ルム・エバポレーターなどの装置を使用してラフではあ
るが短時間のうちに行われる。蒸留処理によつて、重合
性が改良され、生成する重合体の性質に対する悪影響が
減り、且つメタセシス重合体モノマー成分として有効な
液状混合物が得られる。
重合性モノマー成分として本発明の液状混合物を使用す
る主な利点は、DCPを用する場合とは異なり、上述した
モノマー成分の融点降下が達成され、且つ生成した重合
成形品の熱変形温度およびガラス転移温度が上昇するこ
とである。
前にも述べたようにオリゴマー含量が約5〜30%の範
囲で良好な融点降下が達成される。約5%より低いと、
混合物は室温下では液状であつても、操作温度範囲から
ほんの少しはずれた僅かに低い温度において凝固してし
まう。約30%より多くなると、混合物はジシクロペン
タジエンが混入したオリゴマーに似始め、オリゴマーの
モル凝固点降下定数がジシクロペンタジエンのそれより
もずつと小さいために融点が急激に上昇しがちである。
実際の操作においては、本発明の液状混合物を、所望の
融点を与える組成からなる混合物を生成するような条件
下で直接製造されてもよく、または、まずオリゴマー含
量のより高い本発明の混合物を製造しておき次にその混
合物を重合グレードのDCPで所望の融点を有する混合物
になるまで希釈することにより製造してもよい。
製造コストを考慮して上記の本発明のうちから最も有利
な方法を選ぶのがよい。
熱変形温度およびガラス転位温度の改良に対しては、約
5重量%のオリゴマーを共重合させるだけでガラス転移
温度(Tg)が10〜12℃上昇し、23重量%のオリゴマー
の共重合によりTgは160℃を超える。一方、DCPのみから
得られた架橋重合体成形品のTgは約120℃である。
Tgおよび熱変形温度におけるかかる改良は、架橋重合体
中にDCPよりも大きく且つ剛性のあるオリゴマーから誘
導された構成単位が導入されたことによるものと推測さ
れるが、かかる機構によつて、一方では、DCPのみから
なる重合体に比べて耐衝撃性の低下が予想される。かか
る欠点は、例えばエラストマーの添加によつてカバーし
うるが、実用性の高い耐衝撃性と熱変形温度で示される
耐熱性のバランスを保つためには、約5〜30重量のオ
リゴマー含量が好ましい。
成形品の耐衝撃性および重合体製造用反応混合物の取扱
い易さをある程度犠牲にしても高い熱変形温度を有する
架橋重合体を得たい場合には、トツピングにより本発明
の液状混合物からDCP成分の一部を留去し、その結果得
られたオリゴマー濃度の高くなつた混合物を使用すると
よい。
本発明の液状混合物におけるオリゴマーの濃度を、DCP
の添加により低下することができ、または他からオリゴ
マーを添加することにより高くすることができる。
更に混合物中に他のメタセシス重合性モノマーを加える
こともできる。かかるメタセシス重合性モノマーとして
は、例えば歪みの大きなノルボルネン型の環状オレフイ
ンを少なくとも1個有する炭化水素またはそのような環
状オレフイン系の炭化水素とエステル、エーテル、シア
ノ基3級アミン等の非プロトン性極性基を有する異種元
素含有化合物とを組合わせたものを挙げることができ
る。上記の極性基はメタセシス重合反応の速度を遅くす
る作用を有し、したがつてそのような作用を意図的に採
用することもできる。
ジシクロペンタジエンとオリゴマーとの精製混合物は、
米国特許第4,400,340号に記載の技術を採用して、約3
0秒またはそれより短い時間内で重合させうる。しかし
ながらもし必要ならば、より活性の低い活性剤または活
性のより高い反応速度調節剤を使用することによつて重
合をかなりの時間遅延させることも可能である。このよ
うな遅延を達成させる技術の一つが米国特許出願第926,
272号に開示されている。
本発明を下記の実施例によつて説明する。
実施例1−12 重合等級のジシクロペンタジエン(99+%純度)の既定量
(10ml)の各々を蓋付のN2−スパージした複数の重合チ
ユーブ内に各々注入した。これらのチユーブを加熱マン
トル内で加熱されているシリンダー状のアルミニウムブ
ロツクに設けられた孔の中に安定に置いた。温度をブロ
ツク内にある温度計をモニターしながら、サーモスタツ
ト制御によつて±3℃に調節した。反応温度は150゜、1
70゜および190℃であつた。ブロツクが設定温度に達し
たとき時間0をカウトした。チユーブをその後所定時間
毎に取り出し、そして室温まで放冷した。チユーブをa)
5℃の冷温室、b)氷、c)−20℃のフリーザおよびd)種
々のドライアイス溶媒浴中で冷却することにより、処理
済ジシクロペンタジエンの凝固挙動を観察した。混合物
の組成をGC分析によつて決定し、その結果を表Aに示
す。
実施例 13−16 重合等級のジシクロペンタジエンの所定量(1.5)の
各々を還流コンデンサーおよびサーモスタツト温度コン
トローラー付温度計を備えた窒素−フラツシユした撹拌
下にあるフラスコ内に入れた。反応混合物を窒素ガスを
バブラーを使つて還流コンデンサーの端の方まで通しな
がら窒素下に保持した。155℃で4時間または150℃で6
時間保つた後、内容物を冷却し、窒素下にあるアルミナ
カラムを通し、そしてブチル化ヒドロキシトルエン約30
0ppm(ジシクロペンタジエン−オリゴマー混合物を基準
として)を含む窒素−フラツシユされた蓋付ビン内に集
めた。各調製物の半分を、残留シクロペンタジエンおよ
び他の低沸点物質を追い出すために約35℃に加熱し、
そして窒素でスパージし、ついでガスクロマトグラフイ
ーを使つて分析した。
ジシクロペンタジエン/オリゴマー混合物を重合して約
30cm平方で0.3cm厚の板に成形した。これらの板に
ついて物理的性質を測定した。
重合は以下のようにして実施した: 窒素下で19.80g(0.05モル)のWCl6をテフロンで被覆さ
れた磁石撹拌棒を有している200mlのビン内に秤り取る
ことによつてタングステン触媒の0.5M溶液を調製し
た。タングステンをついで、窒素下でNa/K合金から蒸
留された90mlのトルエン中でスラリー化した。5mlのト
ルエン中に溶解されたt−ブタノール(0.925g、0.0125
モル)を添加し、混合物を窒素スパージしながら1時間撹
拌した。5mlのトルエン中に溶解されたノニルフエノー
ル(11.05g、0.05モル)を添加し、混合物を窒素スパージ
しながら1時間撹拌した。アセチルアセトン(10.00g、
0.100モル)をついでシリンジを用いて添加し、混合物
を、HClガスを追い出すべく窒素スパージしながら一晩
の間撹拌した。ついで、溶液量をその最初のレベルまで
戻すようにトルエンを添加して0.50M溶液を形成した。
窒素雰囲気下に、5.70gのジ−n−オクチルアルミニウ
ムイオダイド、31.17gのトリ−n−オクチルアルミニ
ウム、および13.42gのビス(メトキシエチル)エーテ
ル(ジグライム)を蒸留トルエンを用いて100mlの量と
することにより、アルミニウムアルキル複合活性剤の1.
0M溶液を調製した。
150゜と155゜の温度およびスパージの有無をそれぞれ組
み合わせることによつて形成された4つの組み合わせか
らなる各々の熱処理済ジシクロペンタジエン300ml中
に、窒素下で、1モルのアルミニウムアルキル活性剤複
合体約4.5mlおよび0.5モルのタングステン錯体約
3.0mlを添加した。すばやく混合した後、生成した触
媒および活性剤のジシクロペンタジエン中の溶液を速や
かに型内に注入して重合した。重合が完了しかつ板がさ
めてから型を開放して板を取り出した。
ジシクロペンタジエン/オリゴマー混合物に関する組成
データおよび生成した重合体の性質を表Bに示す。
実施例 17 重合等級のジシクロペンタジエンを窒素雰囲気下に145
℃で6〜9時間または165℃で3〜5時間、鋼製オート
クレーブ内で加熱した。ついで、熱処理したジシクロペ
ンタジエンを、約50mmHgで98゜〜108℃のポツト温度で
真空ストリツピングし、表Cに示したような分析値と凝
固点とを有する物質を得た。
ストリツピングした熱処理ジシクロペンダジエンをイン
デイアナ州、ジエフアーソンビルのアキユレシオカンパ
ニー(Accuratio Company)社製の反応射出成形機によ
つて、タングステン触媒を用い1000/0.625/1.87のモ
ノマー/W/Alのモル比率で重合した。
6重量%のスチレン−ブタジエンランダム共重合体ゴム
を合むジシクロペンタジエン/オリゴマーを両方のタン
クに添加した。濃度が0.0226Mとなるのに十分な量のト
リ−n−オクチルアルミニウムをAタンク内に入れた。
その濃度が0.0040Mとなるのに十分な量のジオクチルア
ルミニウムイオダイドを添加した。アルミニウムアルキ
ルに対するジメトキシエチルエーテル(ジグライム)の
比率が、1:1となるのに十分な量のジグライムを添加
した。つぎに、触媒濃度が0.0089MになるようにB側の
タンクに十分量のタングステン触媒溶液を添加した。酸
素または湿分が系中に入りこむことを防ぐようにして、
すべての添加を行ないまたすべての物質を取り扱つた。
ついで各材料をそれぞれのタンク中で完全に混合した。
活性剤および触媒流れを標準衝突型RIM混合ヘツド中で
混合した。触媒/モノマー溶液と混合した活性剤/モノ
マー溶液の比率は1:1であつた。衝突混合は0.081cm
の径をもつオリフイスを通してほぼ80ml/秒の流速で両
溶液を通過させることによつて達成された。このために
ほゞ1000psiのポンプ圧が必要であつた。
得られた混合物を50〜60℃の間に加熱された型内に
直接流し込んだ。型は10″×10″×1/8″厚の板状試料
をつくる平たいキヤビテイを備えている。型を開放し、
板状製品を型充填後ほぼ30秒で取り出した。
重合生成物の機械的性質の測定値を表Cに示す。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ジシクロペンタジエンを、空気の実質的な
    不存在下で、熱分解生成物が反応系から逃散せずかつシ
    クロペンタジエンオリゴマーが形成されるような条件下
    に約125℃〜250℃で熱処理し、この加熱をシクロペンタ
    ジエンオリゴマー含量がジシクロペンタジエンとオリゴ
    マーとの総重量の約5〜30重量%になるまで続行し、そ
    して残留シクロペンタジエンおよび低分子量熱分解生成
    物をジシクロペンタジエンとオリゴマーとの混合物から
    分離することによつて、メタセシス触媒系の作用下に架
    橋熱硬化重合体を形成すべく重合しうる生成物を回収す
    ることからなる、ジシクロペンタジエンを主として含有
    するメタセシス重合性液状混合物の製造方法。
  2. 【請求項2】熱処理が約140℃〜約170℃で実施される特
    許請求の範囲第1項に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】熱処理が溶媒の不存在下に行われる特許請
    求の範囲第2項に記載の製造方法。
JP62307785A 1986-12-08 1987-12-07 ジシクロペンタジエンを含有するメタセシス重合性液状混合物の製造法 Expired - Lifetime JPH0621157B2 (ja)

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