JPH06210479A - 薄板のレーザー溶接方法 - Google Patents

薄板のレーザー溶接方法

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JPH06210479A
JPH06210479A JP5004888A JP488893A JPH06210479A JP H06210479 A JPH06210479 A JP H06210479A JP 5004888 A JP5004888 A JP 5004888A JP 488893 A JP488893 A JP 488893A JP H06210479 A JPH06210479 A JP H06210479A
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shield gas
gas nozzle
welding
front side
gas
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Takeshi Yamamoto
剛 山本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】Al合金薄板の溶接が可能なレーザー溶接方法を
提供する。 【構成】(1) 薄板のレーザー溶接において、被溶接材に
形成される溶融池に対し表側および裏側の両方から不活
性ガスを吹き付ける溶接方法であって、その表側からシ
ールドガスまたはシールドガスとサイドアシストガスお
よび裏側からバックシールドガスを吹き付ける際に、表
側および裏側の各々のガスの圧力P1とP2 の差ΔPを
下記式の範囲とするレーザー溶接方法。 20mmH2O≦ΔP≦150mmH2O (2) 上記(1) の溶接方法において、常に表側のシールド
ガスノズル先端との位置関係を一定とするバックシール
ドガスノズルからバックシールドガスを吹き付け、前記
ΔPを前記式の範囲に保つレーザー溶接方法。 【効果】非接触の簡易な方法で溶湯の形状をコントロー
ルすることができるので、溶落ちしやすいAl合金の薄板
に適用する場合、継手強度を大幅に改善することができ
る。本発明の方法は裏当て材を用いないので生産性にも
優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はAl合金等の非鉄材料を素
材として用いる車両、航空機、建造物、容器、パイプ等
の構造物のレーザー溶接方法、あるいはその素材の製造
ラインにおけるコイル継ぎなどに用いるレーザー溶接方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】Al合金は軽量で比強度が高く、かつ表面
処理により良好な耐食性が得られる材料であり、航空機
材料として多く用いられてきたが、最近、自動車や鉄道
車両、建材等にその用途が広がりつつある。一方、Al合
金は電気抵抗が低く熱伝導率が高いため、難溶接性の材
料とされている。
【0003】レーザー溶接は、熱変形が小さく偏析が少
ない高強度の溶接金属が得られることから薄鋼板の溶接
に適用されているが、Al合金への適用については実用化
例はほとんどない。しかし最近、Al合金のレーザー溶接
に関する研究が進み、基本的特性が明らかにされつつあ
る(例えば、レーザー熱加工研究会論文集第23回、p.10
9 〜 119参照) が、一般に溶融したAlの表面張力は、鋼
の 1/2程度と小さいことから、レーザー溶接の場合に限
らず溶落ちが発生しやすく、特にレーザー溶接の対象と
なる板厚の薄い材料 (概ね板厚 0.2〜2mm) では、溶落
ちによりアンダーカットが発生し、継手強度が著しく低
下する。
【0004】本発明者は、特願平4−46031 号におい
て、溶落ちを防止し健全な溶接部を得るための、裏当て
材の材質、被溶接材と裏当て材のギャップ管理などの裏
当て材の使用方法を提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の、裏当て材を用
いて表側すなわち溶融池の上方のみからシールドガスを
吹きつける方法では、溶接時のスパッタが著しい場合や
始終端部での大きなクレーター形成がある場合、裏当て
材に異物が付着し易くなる。その結果、裏当て材の再使
用が困難となって研削加工の工程が必要となり、このた
め生産性が損なわれることが多い。
【0006】本発明の目的は、裏当て材を用いることな
く、溶融池の表側からのシールドガスなどに加えて、裏
側からのバックシールドガスを併用して溶落ち抑制の効
果を得ることができる、より生産性の優れた薄板のレー
ザー溶接方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、次の
(1)および(2) の溶接方法にある。
【0008】(1) 薄板のレーザー溶接において、被溶接
材に形成される溶融池に対し表側および裏側の両方から
不活性ガスを吹き付ける溶接方法であって、その表側か
らシールドガスまたはシールドガスとサイドアシストガ
スおよび裏側からバックシールドガスを吹き付ける際
に、表側および裏側の各々のガスの圧力P1 とP2 の差
ΔPを下記式の範囲とすることを特徴とするレーザー溶
接方法。
【0009】20mmH2O≦ΔP≦150mmH2O (2) 上記(1) に記載の溶接方法において、常に表側のレ
ーザー加工ヘッドのシールドガスノズル先端との位置関
係を一定とするバックシールドガスノズルからバックシ
ールドガスを吹き付け、前記ΔPを前記式の範囲に保つ
ことを特徴とするレーザー溶接方法。
【0010】
【作用】本発明の方法を図1〜図3に基づいて説明す
る。図1は、その方法を適用する際の装置例の縦断面を
示す図である。矢印は溶接方向を示す。表側には、従来
のレーザー溶接と同じレーザー光1を照射するためのレ
ーザー加工ヘッド4を用いる。これにはシールドガス2
を吹きつけるシールドガスノズル3とレーザー光1を絞
るGaAs製レンズ5が備えられている。一方、裏側には、
バックシールドガス6を吹きつけるバックシールドガス
ノズル7が併設される。通常、プラズマ除去のためにサ
イドアシストガスノズル15も設けられる。シールドガス
およびアシストガスの種類としては、従来どおりArなど
の不活性ガスでよい。
【0011】本発明でいう各シールドガスの圧力は、被
溶接材8の表および裏の表面相当部での圧力である。図
2(1) は、被溶接材8の裏側にバックシールドガスノズ
ル7から吹付けられるバックシールドガス6の圧力P2
を、マノメーターへ接続されたL型ピトー管9で予め測
定しておく方法を説明する図である。L型ピトー管9は
被溶接材8にドリル孔10を穿孔して挿入すればよい。図
2(2)は、同じく表側の圧力P1 を測定しておく方法を説
明する縦断面図である。この方法で、各シールドガスの
流量および各ノズル先端と被溶接材8の表面との距離L
1 、L2 を調整しながら、上記P1 およびP2 を測定
し、その差圧ΔPが所定の値となる範囲を把握しておく
のである。
【0012】溶接中は、図1に示すように、レーザー光
1の中心線を溶接接合面およびバックシールドガスノズ
ル7の中心線と一致させて同軸状態にし、図2の方法で
予め得られた適正な各ガス流量ならびにL1 およびL2
によって、P1 およびP2 を調整して、差圧ΔPを所定
の適正値に維持しながら、レーザー加工ヘッド4とシー
ルドガスノズル3およびバックシールドガスノズル7を
同期させて移動するか、あるいは両ノズル3、7を固定
して被溶接材8を移動する。図1に示すとおり、本発明
の方法では、溶落ち防止のための裏当て材は用いない。
【0013】本発明の方法で、溶落ち防止のためにバッ
クシールドガスを併用する理由について述べる。
【0014】溶接が溶落ちすることなく行われるために
は、文献〔溶接学会論文集第2巻(1984)第2号、p.201
〜 207〕に述べられているように、溶融池における表面
張力、重力、アーク圧力の力学的バランスを保ち、かつ
ビード断面積に関する適合条件を満たす溶湯形状が存在
しなければならない。Al合金の溶接ではよく知られてい
るように、溶落ちがしばしば問題になるのは、溶融した
Al合金の表面張力が小さいことによるものと考えられ
る。
【0015】本発明者は、裏ビード側に上向きの力を加
えることにより、よりフラットに近い溶湯の表面形状で
力学的なつり合いが保てるようになり、溶落ちやアンダ
ーカットを防止することができると考えた。その方法と
して、バックシールドガスを流し、裏ビード側表面に圧
力を負荷することが有効である。
【0016】次に、まずバックシールドガスの圧力P2
の影響について検討した例を説明する。実験装置は、条
件を単純化するためにサイドアシストガスノズルを除外
した図1に示すものと同様の装置を、供試材は表1に示
すAl合金板A5083材を、それぞれ用いた。
【0017】
【表1】
【0018】溶接は、5kwの炭酸ガスレーザーを用い
て、焦点距離 127mmのGaAs製レンズにより、レーザー光
を供試材の表面にジャストフォーカスにて集光した。レ
ンズの保護および酸化防止のため、シールドガスとして
流量25リットル/minのArを、供試材から8mm(L1)の高
さにあるノズル内径φ4mmのシールドガスノズルから、
レーザー光と同軸状態を維持して吹き付けた。バックシ
ールドガスは流量10〜60リットル/minのArを用い、裏側
に内径φ4mmのバックシールドガスガスノズルを設け、
溶融池の下方10mm(L2)のところから吹き付けながら、
溶接速度2〜6 m/minで溶接した。バックシールドガス
の圧力P2 は、図2(1) に示す方法で予めマノメーター
により測定した。
【0019】図3は、上記実験で得られたP2 とビード
の余盛高さとの関係を示す図である。この図から、表側
ビードがほぼフラットになるバックシールドガスの圧力
2の範囲は、約80〜170mmH2Oであることがわかる。
【0020】図4は、P2 と裏側および表側ビードの突
出状況との関係を模式的に示す横断面図である。すなわ
ち、ガス圧力P2 が小さい場合は溶落ち防止の効果が小
さく、図4(1) に示すように、裏側ビードが突出し表側
ビードのアンダーカットが顕著な溶落ちビードとなる。
ガス圧力P2 を増していくと、図4(2) に示すように、
裏側ビードの突出と表側ビードのアンダーカットはとも
に減少して行き、ほぼフラット状の良好なビード形状と
なる。更にガス圧力P2 を増加させると、溶湯が過度に
押し上げられる結果、図4(3) に示すように、裏側ビー
ドが逆にアンダーカットになり表側ビードが突出するビ
ード形状となる。
【0021】以上、述べたように、P2 の適正領域が存
在する。しかし、レーザー溶接では、光学系の保護、溶
接部の酸化防止を目的に吹き付けられる前述のシールド
ガスの他に、プラズマ除去を目的にサイドアシストガス
も表側に吹き付けるのが一般的であり、その吹き付け方
法に従って、表側の溶湯表面にかかる圧力が変われば、
裏側の圧力P2 の適正領域が変化することが考えられ、
2 のみを制御する方法は一般性に欠ける。特に、レー
ザー発振器の出力等の関係で低速で溶接を行う場合、材
料へのレーザー光の到達を妨げるプラズマプルームが発
生するので、材料の酸化や窒化を防止しながらこれを除
去するために、He、Arなどのサイドアシストガスがしば
しば用いられる。
【0022】レーザー溶接は比較的新しい技術であり、
施工者によってシールドガスやサイドアシストガスの吹
付け方法はさまざまであり、また、それらのノズルの位
置設定の精度も個々の施工者の技量やノウハウによると
ころが大きいため、表側の圧力P1 は実際には様々な値
になっていると考えられる。この表側のシールドガス、
サイドアシストガスの吹き付け方法によって溶湯を押し
下げる圧力P1 が変化すれば、良好なビード形状が得ら
れるバックシールドガス圧力P2 の範囲は自ずと変わ
る。
【0023】そこで、図2(2) に示す方法で圧力P1
測定し、P1 とP2 の適正な組合わせを求めた。供試材
は表1に示す材質の異なる3種類のAl合金板を用い、レ
ーザー溶接は前述の方法と同じ方法で行った。このとき
のL1 およびL2 は、それぞれ8mm、10 mm とした。
【0024】ここではサイドアシストガスは用いず、シ
ールドガスとバックシールドガスとの流量の組合わせを
種々変えて溶接を行ったのち、溶接材をJIS 5号引張試
験片に加工し、引張強度(PW ) を測定して母材強度
(PB ) に対する継手効率(PW /PB ) を求めた。図
5はこの試験の継手効率(PW /PB ) と圧力差ΔP
(=P2 −P1 ) との関係を示す図である。図5に示す
ように、Al合金の材質によらず継手効率(PW /PB )
≧ 0.9が得られるのは、ΔPが 20mmH2O≦ΔP≦150mmH2O の範囲であることがわかる。
【0025】上記のΔPの範囲で継手効率が向上する理
由は、溶落ちおよび表側ビードのアンダーカットが、ト
ータルで溶湯を押し上げる圧力、すなわちΔPを 20mmH
2O以上とすることにより抑制されるためである。また、
ΔPが150mmH2Oを超えると溶湯を押し上げる力が過大と
なる結果、裏側ビードにアンダーカットが発生し、強度
が低下するからである。
【0026】本発明の方法では、ガス圧力の正確な制御
を行うために、裏側のバックシールドガスを吹き付ける
バックシールドガスノズルを表側のシールドガスノズル
の位置に対して常に一定の位置にするのが望ましい。
【0027】そこで前記の圧力P2 および差圧ΔPの制
御を容易にするため、溶融池に対して常に一定の角度、
距離にあるバックシールドガスノズルを用いるのがよ
い。そのためにはこのノズルを、レーザー加工ヘッドの
シールドガスノズルおよびサイドアシストガスノズルの
先端に対して位置関係が一定であるように設置する。具
体的にはシールドガスノズルおよびサイドアシストガス
ノズルの先端位置が固定の場合、バックシールドガスノ
ズル先端位置も固定とし、被溶接材のみを動かす方法、
あるいは被溶接材の位置が固定の場合、レーザー加工ヘ
ッドのシールドガスノズルとバックシールドガスノズル
を一体として、同一の駆動装置で動かす方法などが考え
られる。
【0028】上記の方法としては、前記の図1に示すよ
うな、レーザー加工ヘッド4と一体になったシールドガ
スノズル3およびバックシールドガスノズル7を、別個
に各々独立させた状態で各ノズルの中心線を一致させて
同軸状態とし、かつL1 およびL2 を一定とする方法だ
けではない。図6(1) と図6(2) は、図1と異なる本発
明の方法の例を示す縦断面図である。
【0029】図6(1) は、バックシールドガスノズル7
を傾斜して設ける例である。この例では、シールドガス
ノズル3を有するレーザー加工ヘッド4とバックシール
ドガスノズル7は、各々独立して固定されているが、各
ノズルは同軸状態とはしない。この方法は被溶接材8を
矢印の方向に移動させるのに適する方法である。
【0030】図6(2) は、図6(1) の場合と同様にバッ
クシールドガスノズル7を傾斜して設け、さらにレーザ
ー発振器13と折り返しミラーユニット14を経て90°に接
続されるレーザー加工ヘッド4に駆動装置12を備え、こ
れとバックシールドガスノズル7を固定治具11で固定
し、バックシールドガスノズル7を表側のシールドガス
ノズル3に対して常に一定の位置にしながら同期して矢
印の方向に駆動させ、被溶接材8は固定して溶接する方
法の例である。
【0031】このような傾斜を設ける場合でも、本発明
の方法では、ピトー管を用いて実際に溶湯を押し上げる
ガス圧力を測定して調整するので、バックシールドガス
ノズル7の位置と傾斜角に応じて適宜バックシールドガ
ス6の流量を制御し、裏側のバックシールドガス圧力P
2 を設定すればよい。したがって、溶接装置を駆動させ
ても、各ノズル間およびこれらと被溶接材との距離、な
らびに差圧ΔPも常に一定に維持して、所望の安定した
溶接条件を得ることができる。
【0032】図6ではサイドアシストガスノズルは省略
してあるが、図6(2) に示す方法において、サイドアシ
ストガスノズルも位置関係を固定して、三つのノズルを
同時に動かし、所定の各ガス圧力が得られるようにする
こともできる。
【0033】図6に示す方法では、バックシールドガス
ノズル7の中心線をシールドガスノズル3の中心線から
外して設けることにより、もしも誤って被溶接材8がな
い状態でレーザービームを照射しても、バックシールド
ガスノズル7にレーザービームが当たらないので、ノズ
ル7の損傷を防止することができるという効果が得られ
る。
【0034】本発明の方法は、特にレーザー溶接の適用
が難しいAl合金の溶接部強度向上に寄与するものであ
る。さらに、簡易な方法でビード形状をコントロールす
ることが可能であるから、外観の見映えのため裏側ビー
ドの突出や裏側アンダーカット発生を防止したい場合な
どに特に好適である。
【0035】
【実施例】表1に示す3種類の市販のAl合金板と前記試
験と同じ装置を用いて溶接試験を実施した。評価は、溶
接材をJIS 5号引張試験片に加工し、母材強度(PB )
に対する溶接材の強度(PW ) の比(PW /PB ) を求
め、その値が 0.9以上のものを良好、 0.9未満のものを
不良とした。溶接条件および評価結果を表2に示す。
【0036】
【表2】
【0037】No.1〜No.12 はA1100材を溶接した例であ
る。差圧ΔPが20mmH2O 未満の条件であるNo.1、2、7
および10では全て溶落ちビードとなり、アンダーカット
が生じた結果、継手効率(PW /PB ) が 0.9を下廻っ
た。一方、No.3、4、5、8および11では、ΔPが本発
明で定める範囲であり、溶落ちやアンダーカットが抑制
され、継手効率が0.9 以上の優れた継手性能が得られ
た。また、No.6、9および12では、いずれもバックシー
ルドガス流量が過大で差圧ΔPが150mmH2Oを超えている
ため、裏側ビードに大きなアンダーカットが生じ、継手
効率も 0.9未満であった。
【0038】No.13 〜 No.16はA5083材を、No.17 〜 N
o.20はA6063材を溶接した実施例である。差圧ΔPが 2
0mmH2O以上および150mmH2O以下の本発明で定める範囲で
溶接した No.14、15、18および19では、適正なビード形
状とともに、高い継手効率が得られた。差圧ΔPが 20m
mH2O未満あるいは150mmH2Oを超える No.13、16、17およ
び20では、いずれも継手効率が 0.9を下廻った。
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、裏当て材を用い
ることなく、非接触の簡易な方法で溶湯の形状をコント
ロールすることができるので、溶落ちしやすいAl合金の
薄板に適用する場合、継手強度を大幅に改善することが
できる。本発明の方法は、裏当て材を用いないので生産
性にも優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の溶接方法の例を示す縦断面図である。
【図2】ガス圧測定方法を示す縦断面図である。
【図3】バックシールドガス圧と余盛高さとの関係の一
例を示す図である。
【図4】バックシールドガス圧によるビード形状の変化
を、模式的に示す横断面図である。
【図5】差圧ΔPと継手効率との関係を示す図である。
【図6】本発明の別の溶接方法の例を示す縦断面図であ
る。
【符号の説明】
1:レーザー光、 2:シールドガス、3:シー
ルドガスノズル、4:レーザー加工ヘッド、5:GaAs製
レンズ、6:バックシールドガス、7:バックシールド
ガスノズル、8:被溶接材、9:L型ピトー管、10:ド
リル孔、11:固定治具、 12:駆動装置、13:レーザー
発振器、14:折り返しミラーユニット、 15:サイドア
シストガスノズル、L1:シールドガスノズル先端と被溶
接材表面との距離、L2:バックシールドガスノズル先端
と被溶接材裏側表面との距離

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄板のレーザー溶接において、被溶接材に
    形成される溶融池に対し表側および裏側の両方から不活
    性ガスを吹き付ける溶接方法であって、その表側からシ
    ールドガスまたはシールドガスとサイドアシストガスお
    よび裏側からバックシールドガスを吹き付ける際に、表
    側および裏側の各々のガスの圧力P1 とP2 の差ΔPを
    下記式の範囲とすることを特徴とするレーザー溶接方
    法。 20mmH2O≦ΔP≦150mmH2O
  2. 【請求項2】請求項1に記載の溶接方法において、常に
    表側のレーザー加工ヘッドのシールドガスノズル先端と
    の位置関係を一定とするバックシールドガスノズルから
    バックシールドガスを吹き付け、前記ΔPを前記式の範
    囲に保つことを特徴とするレーザー溶接方法。
JP5004888A 1993-01-14 1993-01-14 薄板のレーザー溶接方法 Pending JPH06210479A (ja)

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