JPH06208959A - Cvd装置、マルチチャンバ方式cvd装置及びその基板処理方法 - Google Patents

Cvd装置、マルチチャンバ方式cvd装置及びその基板処理方法

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JPH06208959A
JPH06208959A JP17489693A JP17489693A JPH06208959A JP H06208959 A JPH06208959 A JP H06208959A JP 17489693 A JP17489693 A JP 17489693A JP 17489693 A JP17489693 A JP 17489693A JP H06208959 A JPH06208959 A JP H06208959A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ブランケットタングステン成膜を行うCVD
装置において、基板固定具が基板から離脱する時にマイ
クロピーリングを発生させずかつ良好なシャドウ形成を
行うことによりブランケットタングステンがSiO2
に成膜されるのを防止し、微細パーティクル等の発生を
低減する。 【構成】 サセプタ4、リングチャック9、反応ガス供
給機構17,8,19、排気機構2を備え、リングチャ
ックは基板周縁部に接触する少なくとも3つの点接触部
10を有し、点接触部でリングチャックと基板の間に間
隙が形成され、反応ガスが間隙に侵入するのを阻止する
パージガスを間隙から吹出すパージガス供給機構20,
21を設ける。間隙の大きさとパージガスの流量の比
は、薄膜の周縁部位置が、リングチャックの内周縁位置
と一致する条件を満たす最適な一定値に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体製造工程におい
て化学反応を用いた気相成長を利用して薄膜を形成する
CVD装置に関する。特に、本発明は、マルチチャンバ
方式のCVD装置(an integrated module multi-chamb
er CVD processing system)に関する。さらに、本発明
は、マルチチャンバ方式CVD装置を用いた基板処理方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近の半導体製造の分野においては、半
導体素子の集積回路の高集積化・微細化が進んでいる。
それに伴い、半導体素子の信頼性を保持するため、半導
体回路を形成する配線への役割も大きくなっている。特
に、半導体素子の配線の微細化に伴い、その配線の良好
な耐性及び良好な品質が要求されている。配線の微細化
は、配線に流れる電流の電流密度を高くするため、エレ
クトロマイグレーションを起こし易くなる。これが原因
となって断線を発生させる。現在の配線材料であるAl
は、スパッタリング法によって形成される。この方法で
は、微細なコンタクトホール部では段差被覆性(ステッ
プカバレージ)が劣化する。コンタクトホール部での底
や側壁への膜厚が、平坦部の膜厚に比べて非常に薄くな
る。その結果、コンタクトホール部の底部や側壁では断
線がいっそう起こり易くなるため、半導体素子の信頼性
を低下させる原因となる。
【0003】このような微細コンタクトホール周辺の配
線形成をするために、従来のスパッタリング法によるA
lの成膜に代わる新しい成膜技術が導入されようとして
いる。その成膜技術のひとつとして、現在、化学的気相
成長法(いわゆる熱CVD法)によるW膜(以下、ブラ
ンケットタングステンという)が注目されている。この
化学的気相成長法によれば、反応容器内に原料ガスであ
るWF6 (6フッ化タングステン)と還元ガスであるH
2 を導入し反応容器内の圧力を10〜100Torrと
し、通常400〜500℃に加熱された基板上でWF6
とH2 が反応してW膜が基板上に形成する。通常、この
反応はその成膜速度が基板温度に依存する条件で行われ
る。すなわち、基板上での素反応が反応律速条件下で行
われる。
【0004】この方法によれば、段差被覆性の点で、開
口径0.5μmアスペクト比(深さと幅の比)が2以上
の微細コンタクトホールでもコンタクトホール内に均一
な膜厚のW膜を形成することができる。さらに、材質の
点で、W膜はエレクトロマイグレーション耐性も高い。
そのため配線がより微細になっても、非常に信頼性の高
い配線を形成することができる。
【0005】このようなW膜を基板上に形成するための
薄膜形成装置について説明する。
【0006】図9は従来用いられてきた化学的気相成長
法によってブランケットW膜を形成するためのCVD装
置の概略図である。
【0007】後方のランプヒータ5によって加熱された
基板保持体4上に基板3を置き、上下可能な基板固定具
9によって基板3のへりの部分を全部に渡って押し当て
て基板3を固定する。
【0008】基板保持体4の温度は熱電対6によって測
定され制御される。所望の温度に設定された基板保持体
4上に基板3が置かれる。基板固定具9で基板3を基板
保持体4上に固定させる。対向に位置するガス吹き出し
部17より反応ガスが装置内に導入され基板3上に所望
の薄膜が反応によって形成される。未反応ガスおよび副
生成ガスは排気部2より排気される。また、米国特許
5,033,407の技術により、下部ノズル20より
パージArガスを導入し石英窓7上への成膜および基板
3の側面や裏面に成膜しないようにしている。
【0009】一方、配線としてブランケットW膜はその
下地に密着層としてTiW膜またはTiN膜を必要とす
る。TiW膜またはTiN膜はブランケットW膜の前工
程としてスパッタリングによって形成される。しかし、
その際、基板のへりの部分はスパッタリング用のリング
チャックの影によってTiN(またはTiW)膜が堆積
せず下地のSiO2 が露出したままとなる。
【0010】そのためブランケットW膜がこのSiO2
上に形成すると、ブランケットW膜とSiO2 は密着性
が悪いため短時間でハガレを起こす。ハガレを起こせば
それはゴミの発生原因となり、装置内はもとより基板搬
送系全体へのダストパーテクル汚染の原因となる。ダス
トパーテクルは半導体製造工程に悪影響をおよぼし半導
体素子の歩留まりを低下させる。
【0011】従ってブランケットW成膜においてはこの
SiO2 部分を隠しこの部分に成膜しないようにしなけ
ればならない。そのためブランケットW成膜処理におて
はリングチャックの形状とスパッタリングにおけるリン
グチャックの形状との整合をとっていた。ブランケット
W成膜用のリングチャックの内径をスパッタリングのリ
ングチャックの内径より小さくし、リングチャックを全
面に渡って基板に密着させていた。リングチャックと基
板を密着させることでSiO2 部分に反応ガスが侵入す
るのを防いだ。これにより、SiO2 上にブランケット
Wが成膜するのを防止した。
【0012】ここで基板のへりの部分をリングチャック
で覆い基板のへりの部分のある一定幅は成膜されず成膜
範囲を限定することをシャドウ形成と呼ぶ。また、基板
のへりの部分の成膜されないある一定幅をシャドウと呼
ぶ。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の装置
には以下のような問題点があった。
【0014】すなわちWF6 とH2 との反応によるW薄
膜の形成の場合、その成膜速度が基板温度に大きく依存
するため、基板上に堆積する膜の膜厚分布は基板温度分
布で決定される。従ってまず均一な膜厚分布を得るため
には基板の温度分布が均一でなければならない。しかし
上記従来の装置では基板3と基板固定具9が基板のへり
の部分に沿って接触しているため、その接触部を伝わっ
て基板固定具9に熱が移動する。その結果、基板のへり
の部分から基板固定具9の逃げる熱量が大きく基板のへ
りの部分付近での温度低下が起こる。全基板表面上の膜
厚分布を均一にすることが達成できなかった。
【0015】図13は従来の装置において基板3上に成
膜したW膜のシート抵抗分布の一例であり、基板半径方
向のシート抵抗値の分布を示した図である。シート抵抗
は膜厚に反比例するためシート抵抗値が高いほどその部
分の膜厚が薄いことを示す。したがって、そのシート抵
抗値が高い箇所では温度が相対的に低く成膜速度が遅く
なっていることを意味する。逆に、シート抵抗値が低い
ほどその部分の膜厚が厚く、従って、その箇所は温度が
相対的に高く成膜速度が速くなっていることを意味す
る。図13によれば基板のへりの部分付近のシート抵抗
の上昇が著しく、基板の中央付近に比べて温度が低く膜
厚が薄くなっていることいえる。また、基板3の温度分
布は、基板保持体4の温度分布の影響も大きく受ける。
その基板保持体4の温度分布は、後方のランプヒータ5
の照射分布の影響を最も大きく受ける。従って、本装置
で用いられているサークルヒータなど非対称形や切れ目
のある場合は基板保持体4の温度分布が不均一になるこ
とで、基板3の温度分布も不均一になり、その結果、全
基板上の膜厚分布が不均一になる。また均一な光照射が
得られたとしてもランプヒータ5と基板3との位置関
係、および、基板3と基板固定具9の接触位置に起因し
て、基板表面上の温度分布が不均一となることがある。
ランプヒータの均一な光照射が達成できたとしても基板
上の膜厚分布の均一性は達成できない。しかも、その場
合は反応容器(反応室)をわざわざ大気開放して基板3
を移動させてランプヒータとの位置関係を調整しなおし
たり、基板3と基板保持体4および基板固定具9の接触
位置関係を調整しなおしたりする必要がある。
【0016】図12は、従来装置において基板3上に成
膜したW膜のシート抵抗値の分布を等シート抵抗値線で
表している。ふたつの半円形ランプヒータの配置とシー
ト抵抗値分布との関係を容易に理解できるよう等シート
抵抗値線の図の左側に半円形ランプヒータの配置を一緒
に示した。図12から明らかなように従来装置では半円
形ランプヒータの切れ目でシート抵抗値が高い。それゆ
えに、シート抵抗値が高いところの基板の温度が低くな
っていることを示す。また、一方で半円形ランプヒータ
の腹の部分でシート抵抗値が低い。それゆえに、シート
抵抗値が低いところの基板の温度が高くなっていること
を示している。このことは前述の基板温度分布がランプ
ヒータの形状および配置位置に著しく依存し、それ故に
不均一な膜厚分布になってしまうことを示している。
【0017】また図9に示すような従来のCVD装置で
は、図10に示すように、基板固定具102で基板10
1を固定し、基板101上に薄膜を形成すると、基板1
01に接触する基板固定具の表面上においても薄膜20
1が堆積する。さらに、その薄膜201は基板101か
ら接触部104及び基板固定具102ひとつづきにつな
がって形成される。そのため薄膜処理終了後に、基板1
01から基板固定具102がはなれるとき、図11に示
すような薄膜のはがれによる微細な小片202が発生す
る。すなわちマイクロピーリング(micro-peeling )を
起こし、ダストパーテクルが発生する。基板固定具10
2がもちあげられるとき、マイクロピーリング(micro-
peeling )により発生したダストパーテクルは基板上1
01に落下する。このマイクロピーリング(micro-peel
ing )により発生したダストパーテクルは半導体素子の
生産の歩留まりを低下させる主要な要因となる。ダスト
パーテクルの発生は半導体製造の品質管理の点で深刻な
問題となる。図14は、図9に示す従来装置によって基
板上に形成したブランケットW薄膜領域のへりの部分に
マイクロピーリングが発生したことを示す光学顕微鏡写
真である。
【0018】また、一ヶ箇所でも基板、基板と基板固定
具の接触部及び基板固定具とひとつづきにつながって薄
膜が形成されると、マイクロピーリング(micro-peelin
g )を起こし、ダストパーテクルを発生してしまう。米
国特許5,094,885のCVD装置では、そのCV
D装置の基板とクランプリングの接触を示す図3からあ
きらかなように、数カ所でマイクロピーリング(micro-
peeling )を起こし、ダストパーテクルを発生してしま
う。
【0019】CVD法によるブランケットタングステン
膜の成膜時間には、約4分から5分かかる。CVD法の
成膜時間はマグネトロンスパッタリング法による成膜時
間に比べ約4から5倍かかる。そのため枚葉方式(sing
le wafer processing type)のCVD装置では、スルー
プットの向上がはかれない。そこで、米国特許5,09
4,885及び5,33,284に示されているような
バッチ式(batch processing type )のCVD装置が、
ブランケットW膜の成膜処理に用いられている。しか
し、バッチ式CVD装置では、ひとつの真空容器内に設
置してある各処理ステーションで発生するダストパーテ
クルが、他の処理ステーションを汚染(コンタミネーシ
ョン)する。そのため、半導体素子の生産の歩留まりの
向上がはかれない。さらに、CVD装置のメンテナンス
作業のひとつとして通常、その反応容器内をクリーニン
グ作業を行う。バッチ式CVD装置では、各処理ステー
ションが設置してある真空容器内をクリーニングすると
ブランケットW膜の成膜処理が中断してしまう。バッチ
式の反応容器は枚葉式の反応容器に比べ容量が大きいた
め、クリーニング作業の労力がかかり、結果的にはメン
テナンス時間が枚葉式の反応容器に比べ非常に長くな
る。そのため、バッチ式CVD装置では、週単位または
月単位で稼働率が低くなる。結果的には、スループット
の向上がはかれない。そこで、米国特許5,158,6
44に示されるようなセルフクリーニング機構を有する
枚葉方式CVD装置が、ブランケットW膜の成膜処理に
用いられている。しかし、このセルフクリーニング機構
(プラズマクリーニング)を有する枚葉方式CVD装置
では、成膜処理とクリーニング処理の2つの工程を行う
ので、1枚のウエハの成膜処理時間がW成膜処理のみの
処理時間よりも2倍以上かかる。この方式でも、結果的
には、スループットの向上がはかれない。
【0020】本発明の目的は、(1)半導体素子の生産
の歩留まりを向上し、(2)薄膜形成処理のスループッ
トを向上することにある。そこで、これら従来の問題で
あるランプヒータ、基板支持台および基板固定具に起因
した基板温度分布が不均一になることを防ぎ、かつ、基
板固定具が基板からはずれるときに発生するマイクロピ
ーリングをなくすことでダストパーテクルの発生を抑
え、半導体素子の生産での高い歩留まりを達成すること
ができる薄膜形成装置を提供することが本発明の目的で
ある。さらに、マルチチャンバ方式の薄膜形成装置(an
integrated module multi-chamber vacuum processing
system )をもちいることで、反応容器相互間でダスト
パーテクルのコンタミネーションを防止しながら、か
つ、ひとつの反応容器内のメンテナンス作業をしても他
の反応容器内で継続して薄膜形成処理ができることによ
り薄膜形成処理のスループットを向上することが本発明
の目的である。
【0021】本発明によるブランケットタングステンを
成膜するCVD装置では、以下の目的、すなわち、 1.均一な膜厚分布を達成すること、 2.マイクロピーリングを起こさないこと、 3.マイクロピーリング以外のダストパーテクルの発生
防止 4.基板処理のスループットを向上すること、さらに、 5.メンテナンス作業の労力を軽減すること を達成するためにそれぞれ以下に述べる各手段が有して
いる。
【0022】
【課題を解決するための手段および作用】
【0023】第1の目的である均一な膜厚分布を得るこ
と。5つの手段によりこの目的を達成している。
【0024】(1)第1の手段として、基板のへりの部
分でリング状固定部材が接触して基板を固定するため
に、リング状固定部材の内径円の径を基板の径より小さ
くし、そのリング状固定部材の接触部分を複数の点接触
部で固定する。(a)点接触部の数は少なくとも3つ
で、(b)すべての接触部は、リング状固定部材の中心
軸に面する接触部の側面が内径円の径より大きな同心円
の円周上に位置し、(c)さらに、等間隔で配置され
る。さらに、これらの点接触部の外側の側面を基板の側
面にそろう位置に配置することで基板を固定させるよう
にした。
【0025】基板固定具による基板の固定方法を点接触
としたため、従来の全周接触固定に比べ接触面積が著し
く減少した。その結果、基板のへりの部分の温度の低下
の原因である基板から基板固定具への熱が逃げる量も減
少できる。基板固定具と接触する基板のへりの部分周辺
での温度の低下の度合いが従来に比べて少なくなり、そ
れ故、より均一に基板温度分布は達成でき、その結果、
基板上の膜厚分布の均一性も向上する。
【0026】(2)第2の手段として、基板を設置する
基板支持台の基板と接触する表面に段差加工を施す。そ
の段差加工される範囲(円形ならば半径、ドーナッツ状
ならば内径と外径)およびその段差の深さは、基板の平
均温度との差で決定する。とくに、基板の平均温度より
も高い温度領域に対応する基板支持台の表面を段差加工
する。基板の加熱は基板支持台から基板の接触による熱
の移動と両者間の間隙に存在するガスによる熱伝導によ
って行われる。段差加工を施すことによってその部分で
の基板と基板支持台間の接触がなくなるため接触による
基板支持台から基板への熱の移動現象がなくなる。接触
している場合よりも、熱が移動する量が減少するため、
段差加工された領域に対応する基板の温度が低くなる。
その結果、段差加工を施した領域での基板と基板支持台
間の熱移動は、その間隙に存在するガスによる熱伝導現
象のみとなる。成膜中での雰囲気の圧力が数10Tor
rであるからその段差加工を施した領域で形成される空
間内でも圧力は数10Torr以上となり粘性流領域と
なっている。粘性流領域であるため、基板と基板支持台
間の熱の移動速度は、両者間の距離と段差加工により形
成された空間内に存在するガスの種類に依存する。すな
わち、特定のガスがその段差加工を施した領域での空間
内に存在することがわかれば、段差の深さを調節するこ
とで基板の温度低下の割合を調節できる。基板支持台へ
の段差の深さは0.01mm単位で精密加工することが
できる。そこで、膜厚分布から温度が高い領域を判断
し、その温度の高い領域に対応した基板支持台に段差加
工を施す。そうすれば、その段差加工した領域に対応す
る付近での基板の温度を低下させることができる。さら
に、その低下の割合を段差の深さで制御できる。現代の
機械加工技術であれば、基板支持台への段差の深さは
0.01mm単位で精密加工することができる。このよ
うな段差加工を施した基板支持台をもちいると、図8お
よび図13から知り得るように、段差加工しない基板支
持台をもちいたときに比べ基板全体の温度は低下する。
しかし、ここで重要なことは、基板全体の温度分布を均
一にすることである。そのため、基板全体の温度は低下
はとくに問題ではない。なぜなら、加熱機構の加熱の強
度を調整して、基板支持台に供給される熱量を増加すれ
ば基板の温度は上昇できるからである。
【0027】(3)第3の手段として、(a)反応容器
外に複数の加熱機構が備え付けられ、(b)各加熱機構
はそれぞれ独立の出力制御機構を有しており、さらに、
(c)基板の周辺の後方にそれぞれの加熱機構が配置さ
れている。とくに、基板とリング状固定部材との接触部
分の周辺の後方に加熱機構は配置されている。複数の点
接触を有するリング状の固定部材で基板のへりの部分を
固定するときは、加熱機構は基板の中心の同心円上に等
間隔に配置することになる。反応容器外に加熱機構が設
置されていれば、反応ガスによる化学的侵食や加熱機構
表面の膜付着などによる性能の低下を防止できる。反応
容器外から加熱する最適な加熱機構として、ランプヒー
タがあげられる。ランプヒータから照射される光は反応
容器に組み込まれた光透過材(light-transmissive mat
erial )の窓を通して基板支持台が加熱される。それぞ
れランプヒータが別個に電力の制御が可能となっている
ため、従来のサークルヒータや半円径ヒータを用いた場
合に避けられないランプヒータの切れ目による不均一な
光照射が生じることはない。さらに、基板支持台および
基板固定具などに起因した基板の温度の偏りを補正する
ことが可能となる。従って、ランプヒータの配置関係と
ランプヒータの投入電力を調整することで、基板の温度
分布を均一にすることができ、その結果、膜厚分布も均
一にすることができる。さらに基板の温度補正は、反応
容器を大気開放することなく行える利点も有している。
【0028】(4)第4の手段として、リング状固定部
材の内部に流れる熱媒体の流路を形成する。この熱媒体
の温度は、せいぜい、CVD反応によって薄膜が堆積す
るために必要な温度にする。薄膜が堆積する温度以上で
あるとリング状固定部材の表面に薄膜が堆積するのを促
進してしまう。リング状固定部材の内部に熱媒体が循環
することでリング状固定部材が加熱される。基板とリン
グ状固定部材の接触部との温度差が少なくなるのでその
温度差による熱量の移動を抑制することができる。した
がって、基板のリング状固定部材の接触部分での温度が
低下するのを防止できる。CVD反応によるW膜の成膜
処理には、せいぜい約200℃程度に加熱された媒体で
十分である。熱媒体の温度が200℃以上であるとリン
グ状固定部材上にW膜が堆積するのを促進ので好ましく
ない。熱媒体として、Arガス、N2 ガスなどの不活性
ガス、油、水がある。とくに、不活性ガスが好ましい。
かりに、不活性ガスが真空容器内にもれても、CVD反
応に影響を与えない。
【0029】(5)第5の手段として、光透過材(ligh
t-transmissive material )でできた窓を有する反応容
器と、その反応容器内に窓と対向する位置に基板保持体
が配置され、反応容器内で窓と基板保持体の間、基板保
持体とリング状固定部材の間およびリング状固定部材と
基板との間でパージガスが流れる通路を形成することに
ある。この通路の一部である基板保持体と光透過材の窓
との間をパージガスが通るとき、反応容器外に備え付け
られた複数の加熱機構によってパージガスが加熱され
る。パージガスが加熱されることで、リング状固定部材
と基板との間隙を通るとき、パージガスがリング状固定
部材の基板との接触部分や基板のリング状固定部材との
接触部分から熱を奪うことはない。パージガスがリング
状固定部材と基板との間隙を通ることで、基板の温度分
布を不均一にすることはない。
【0030】第2の目的であるマイクロピーリングを発
生させないこと。
【0031】(6)マイクロピーリングを発生させず、
急峻なシャドウ境界を得るために、基板のへりの部分に
リング状固定部材が接触して基板を固定する手段とし
て、リング状固定部材の内径円の径を基板の径より小さ
くし、そのリング状固定部材の接触部分を複数の点接触
部で固定する。(a)点接触部の数は、少なくとも3つ
で、(b)すべての接触部は、リング状固定部材の中心
軸に面する接触部の側面が内径円の径より大きな径の同
心円の円周上に位置し、(c)さらに、等間隔で配置
(第1の手段)したことにより、基板のへりの部分とリ
ング状固定部材の重なる部分に間隙が形成される。そこ
で、第6の手段として、その間隙を通してパージガスを
化学反応によって薄膜が堆積している空間に吹出すよう
にするパージガス供給機構を設ける。第1の手段及び第
6の手段により、基板の表面にブランケットW膜の成膜
処理が行われるとき、反応ガスが間隙内部に侵入するの
をパージガスで阻止できる。さらに、パージガスの流量
を調節することで、その成膜領域のへりの部分が、リン
グ状固定部材の内径円にほぼ一致するように薄膜の形成
領域が制限できる。これにより、反応ガスが、基板とリ
ング状固定部材が接触する点接触部に及ぶことはない。
その結果、基板と点接触部がひとつづきにわったて薄膜
が形成されることはない。マイクロピーリングが生ぜ
ず、微細なダストパーテクルが発生しない。また明確な
幅を有するシャドウ領域が形成されたため、SiO2
露出面に成膜領域が及ばない。SiO2 の露出面に堆積
した膜のはがれによるパーティクルの発生も防止するこ
とができる。また、リング状固定部材の内径円の半径
は、あらかじめ堆積したTiN(またはTiW)膜の成
膜領域でリング状固定部材の中心軸Oとその成膜領域と
の最短距離より短くする。そうすれば、SiO2 の露出
面にW膜が形成するのをよりいっそう防止できる。さら
に、下地層であるTiN(またはTiW)膜上に確実に
W膜を形成することができる。
【0032】リング状固定部材の中心軸に面する接触部
の側面が位置する同心円の半径が、あらかじめ堆積した
TiN(またはTiW)膜の成膜領域でリング状固定部
材の中心軸Oとその成膜領域との最長距離より長くす
る。そうすれば、接触部は、基板のSiO2 の露出面上
にのみに接触する。TiN(またはTiW)膜上に接触
部が接触してTiN(またはTiW)膜がはがれる原因
とならない。
【0033】第3の目的であるマイクロピーリング以外
のダストパーテクルの発生防止
【0034】(7)マイクロピーリング以外のダストパ
ーテクルの主要な発生原因として、基板以外に堆積した
膜のはがれの現象が考えられる。そこで、基板以外に堆
積した膜のはがれを防止するため、第7の手段として、
リング状固定部材が反応ガスにさらされる露出部分とそ
の他の部分で組立られているようにする。このばあい、
反応が生じる空間に面するリング状固定部材の表面の材
質を基板上に堆積する薄膜と同じにする。WF6 とH2
が反応してW膜が基板上に形成する場合、この化学反応
によりW膜が堆積するためには、約200℃以上の表面
上でなければならない。基板以外で約200℃以上とな
るのはリング状固定部材である。そのためリング状固定
部材の表面上のみにW膜が堆積する。そこに堆積したW
膜のはがれの原因となるのは、下地との熱膨張との差に
より内部応力が発生するからである。リング状固定部材
上に堆積したW膜が、その下地のリング状固定部材との
熱膨張の差により内部応力が生じる程の膜厚に成長する
と、はがれが発生する。そのはがれた小片がダストパー
テクルとして歩留まりの低下の原因ともなる。そこで、
リング状固定部材の露出部分上に堆積したW膜が熱膨張
の差により内部応力が生じないように下地であるリング
状固定部材の露出部分の材質をタングステンとする。ま
たは、リング状固定部材の露出部分の表面を予めW膜を
コーティングしてもよい。さらに堆積する膜と同じ熱膨
張係数の材料を下地のリング状固定部材にしてもよい。
W膜であれば、商標「モネルメタル」(”MONEL”
metal)として市販されているニッケルと銅の合金が最
適である。
【0035】(8)上記以外のダストパーテクルの発生
原因として真空容器内の部品の摺動部からの発生、およ
びメンテナンス作業中に真空容器内に外部からダストパ
ーテクルが侵入ことが考えられる。これらの発生を直接
防止する対策よりも、むしろCVD装置内の各真空容器
間で相互にダストパーテクルが汚染しあわないようにす
る対策の方が、歩留まり向上の達成のための手段とし
て、簡単で容易である。そこで、第8の手段として、マ
ルチチャンバ方式の薄膜形成装置(an integratedmodule
multi-chamber vacuum processing system )をもち
いる。
【0036】マルチチャンバ方式薄膜形成装置を構成す
る各真空容器の基本的配置設計は、ひとつの基板搬送用
真空容器とそのまわりに複数の処理用真空容器と搬出入
用ロードロック真空容器が配置されているていることに
よる。基板搬送用真空容器には基板搬送機構が配置され
てい。各処理用真空容器及び搬出入用ロードロック真空
容器と基板搬送用真空容器の間には、開閉用のゲートバ
ルブが備えられている。さらに、各処理用真空容器内で
は、ひとつの基板が処理される。また、それぞれ真空ポ
ンプが備え付けられている。このマルチチャンバ方式薄
膜形成装置おいては、ひとつの処理用真空容器に基板を
搬送し、その処理用真空容器と基板搬送用真空容器間の
ゲートバルブが閉まり、その処理用真空容器内で基板が
処理され、その処理済み基板がとり出され、搬出入用ロ
ードロック真空容器に納められて、そして、その搬出入
用ロードロック真空容器のゲートバルブが閉まるまでが
ひとつの処理工程である。この間、その他の処理用真空
容器のゲートバルブは閉めたままとする。このような処
理条件によれば、ひとつの処理用真空容器内に存在する
ダストパーテイクルは、その他の処理用真空容器に侵入
することはない。また、この間、ゲートバルブが閉めら
れて処理用真空容器が基板搬送用真空容器から孤立して
いても、各真空容器には真空ポンプが備え付けられてい
るので、各処理用真空容器内は適切な圧力に設定するこ
とができる。
【0037】第4の目的として基板処理のスループット
を向上すること。
【0038】(9)第9の手段として、以下のような特
徴をもつマルチチャンバ方式のCVD装置(an integra
ted module multi-chamber CVD processing system)を
もちいることである。すなわち、少なくとも3つ処理用
真空容器を有し、その処理用真空容器すべてが、第1、
2、3および5の手段を有するCVD処理用真空容器で
あって、基板搬送用真空容器に配置された基板搬送機構
は、少なくともふたつの基板を保持することができる搬
送用ロボットである。通常、ひとつのブランケットW膜
の成膜処理工程には、TiN成膜処理、W膜成膜処理と
エッチバック処理が必要となる。この処理でもっとも時
間を要する処理工程が、W膜成膜処理工程である。Ti
N成膜処理とエッチバック処理の処理時間に比べ約4〜
5倍かかる。TiN成膜処理とエッチバック処理は別の
薄膜形成装置で行うこととし、すべての処理用真空容器
がCVD処理用であるマルチチャンバ方式のCVD装置
の方がひとつのブランケットW膜の成膜処理工程の時間
を短くできる。さらに、少なくともふたつの基板を保持
することができる搬送用ロボットによって、処理された
基板を搬出入用ロードロック真空容器に搬送する工程と
未処理の基板を搬送する工程をひとつの工程とすること
ができる。もっとも好ましいのは、1992年11月2
0日に出願された米国特許出願番号07/979,25
5に記載されている基板搬送機構である。その基板搬送
機構は、ひとつの基板をつかむハンド(mechanical han
d )とふたつの基板待機用ステージを有する蛙足型多関
節ロボット(frog-leg type articulated robot )であ
る。このような蛙足型多関節ロボットであれば、その搬
送工程は、(a)搬出入用ロードロック真空容器から未
処理の基板をひとつの基板待機用ステージのせて、
(b)CVD処理用真空容器に面するように回転する。
(c)そのCVD処理用真空容器内から処理済み基板を
取り出して、もうひとつの基板待機用ステージにのせ
る。(d)そして、未処理の基板をそのCVD処理用真
空容器内に置く。このような蛙足型多関節ロボットであ
れば、基板の搬送時間を大幅に短縮することができる。
さらに、蛙足型多関節ロボットを回転させるベースプレ
ート(baseplate )の運動回数も少なくできるので、そ
の摺動部からのダストパーテイクルも低減できる。なぜ
なら、米国特許4,951,601に示すような従来の
ひとつの基板をつかむハンドを有する基板搬送機構で
は、(a)〜(b)までの搬送工程を行うとベースプレ
ートの運動回数は3回であるが、このような蛙足型多関
節ロボットでは2回ですむ。さらに、ひとつの基板待機
用ステージとひとつの基板をつかむふたつのハンドを前
後に配置した蛙足型多関節ロボットであってもよい。ま
た、さらには、基板待機用ステージがなく、ひとつの基
板をつかむふたつのハンドのみを前後に配置した蛙足型
多関節ロボットであってもよい。
【0039】(10)第10の手段は、第9の手段の特
徴をもつマルチチャンバ方式のCVD装置を用い、以下
の特徴を有する基板の処理方法を使用することである。
この場合、2つの処理方法がある。ひとつは、ひとつの
処理用真空容器のメンテナンス作業中に他の処理用真空
容器で基板のCVD処理を行う処理方法と、他は、長期
間のメンテナンス作業時間を設定する場合の処理方法で
ある。
【0040】ひとつの処理用真空容器のメンテナンス作
業中に他の処理用真空容器で基板のCVD処理を行う処
理方法。
【0041】この処理方法を図25(a)と図25
(b)を用いて説明する。n個のCVD処理用真空容器
P(1)、P(2)、P(3)……、P(k)、……、
P(n−1)、P(n)(但し、n≧3)において、は
じめに、CVD処理用真空容器P(1)からP(n)に
基板を処理させる。
【0042】第1回目のメンテナンス作業は、P(1)
においてはWm、P(2)においてはWm−Wc、…
…、P(k)においてはWm−(k−1)Wc、……、
P(n)においてはWm−(n−1)Wcの基板を処理
した後に行う。
【0043】それぞれのCVD処理用真空容器のメンテ
ナンス作業は、メンテナンス作業時間Tm内に行う。こ
こで、Wmはメンテナンス作業を始めるでに処理される
べきあらかじめ設定した基板の枚数を意味する。今後、
Wmをメンテナンス作業基準枚数と名付ける。Wcは、
Wc=Tm/tで導きだされる。Tmはあらかじめ定め
たメンテナンス作業時間を表わす。tは1枚の基板を搬
出入用ロードロック真空容器から出ていき、CVD処理
用真空容器で処理され、搬出入用ロードロック真空容器
に戻るまでの時間である。Wcは、ひとつのCVD処理
用真空容器でメンテナンス作業中に他のひとつのCVD
処理用真空容器が処理する基板の枚数を意味する。今
後、Wcを基準処理枚数と名付ける。
【0044】第1回目のメンテナンス作業期間は、Wm
−(n−1)Wcの基板を処理した後に始まり、Wm+
Wcの基板を処理した後に終わる。メンテナンス作業期
間の時間は、Tm×nである。このTm×n期間は、t
時間おきにn−1個の基板が処理される。
【0045】第2回目のメンテナンス作業は、P(1)
においては2Wm+Wc、P(2)においては2Wm、
……、P(k)においてはWm−(k−1)Wc+(W
m+Wc)、……、P(n)においてはWm−(n−
1)Wc+(Wm+Wc)の基板を処理した後に行う。
【0046】第2回目のメンテナンス作業期間は、2W
m−(n−1)Wcの基板を処理した後に始まり、2W
m+Wcの基板を処理した後に終わる。メンテナンス作
業期間の時間は、第1回目のメンテナンス作業期間と同
様にTm×nである。
【0047】第N回目のメンテナンス作業は、P(1)
においてはWm+Wc+(Wm+Wc)(N−1)、P
(2)においてはWm+(Wm+Wc)(N−1)、…
…、P(k)においてはWm−(k−1)Wc+(Wm
+Wc)(N−1)、……、P(n)においてはWm−
(n−1)Wc+(Wm+Wc)(N−1)の基板を処
理した後に行う。
【0048】第N回目のメンテナンス作業期間は、Wm
−(n−1)Wc+(Wm+Wc)(N−1)の基板を
処理した後に始まり、Wm+(Wm+Wc)(N−1)
+Wcの基板を処理した後に終わる。メンテナンス作業
期間の時間は、Tm×nである。
【0049】それぞれのCVD処理用真空容器でのメン
テナンス作業に達する基準を基板の枚数ではなく時間で
表示したければ、基板の処理枚数をtで割ればよい。
【0050】この方法によれば、どのCVD処理用真空
容器でもメンテナンス作業がされていない期間中、すな
わちWm/t+Tm−Tm×n期間中はt時間ごとにn
個の基板が処理される。メンテナンス作業期間Tm×n
では、t時間おきにn−1個の基板が処理される。
【0051】後述する第11手段及び第12手段によ
り、メンテナンス作業期間が短縮できるため、この方法
は効率よく行なえる。
【0052】長期間のメンテナンス作業時間を設定する
場合の処理方法。 WmをWcでわったときの商の数値が、CVD処理用真
空容器のn個より小さい場合、上記の処理方法は使用で
きない。このことは、メンテナンス作業時間を長期間設
定することを意味する。そこで、あらかじめ長時間のメ
ンテナンス作業時間Tmを確保しておきたい場合は、以
下の条件で基板の処理を行う。
【0053】最大限に使用できる処理用真空容器の個数
Nuを以下の関係式で導き出す。
【0054】基板処理枚数Wcは、Wc=Tm/tで導
き出される。ここで、メンテナンス作業時間Tmはあら
かじめ設定した時間である。最大使用処理用真空容器の
個数Nuは、Nu=Wm/Wcで導き出される。ただ
し、Nu≧2である。
【0055】さらに、n個のCVD処理用真空容器P
(1)、P(2)、P(3)……P(n−1)、P
(n)をグループ分けをする。CVD処理用真空容器N
u+1個でひとつの群が形成される。そうすると、群の
個数Gは、G=n/(Nu+1)で導き出される。その
ときの、あまりのCVD処理用真空容器RPの個数をR
とする。ただし、0≦R<Nu+1である。
【0056】この関係式を用いて、次の手順で行う。G
個の群のうちあるひとつの群のCVD処理用真空容器
{GP(1)、GP(2)、GP(3)……GP(N
u)、GP(Nu+1)}において、 (a)はじめに、CVD処理用真空容器GP(1)から
GP(Nu)に基板を処理させる。 (b)上の関係式で導き出された基準処理枚数Wcに達
した時点で、GP(1)の処理をやめる。それと同時
に、GP(2)からGP(Nu)の処理を継続しなが
ら、GP(Nu+1)の処理を開始する。次に基準処理
枚数が2×Wcになったとき、P(2)の処理やめて、
GP(1)の処理を開始する。GP(Nu−1)で基板
の処理枚数が(Nu−1)×Wcに達するまで、この手
順を続ける。 (c)GP(Nu)のCVD処理用真空容器で、あらか
じめ設定したメンテナンス作業基準枚数Wmに達した時
点でメンテナンス作業を開始する。 (d)GP(Nu)のメンテナンス作業を、メンテナン
ス作業時間Tm内に行う。 (e)Tm後にGP(Nu+1)のメンテナンス作業を
開始する。メンテナンス作業の所要期間はTmである。
次のTm後にはGP(Nu+1)のメンテナンス作業を
開始しする。メンテナンス作業をこの手順で繰り返す。 (f)(a)工程から(c)工程までの手順を各群も同
時に行う。 (g)それとともに、各群のCVD処理用真空容器での
基板処理と同時に、すべてのあまりのCVD処理用真空
容器RPも、メンテナンス作業基準枚数Wmまで基板の
処理し続ける。メンテナンス作業基準枚数Wmに達した
時点で、すべてのR個のCVD処理用真空容器をメンテ
ナンス作業する。メンテナンス作業の期間はTm時間に
行う。
【0057】R個のCVD処理用真空容器のメンテナン
ス作業するときは、各群のいずれかひとつのCVD処理
用真空容器と同時にしなければならない。したがって、
この間は、R+G個のCVD処理用真空容器のメンテナ
ンス作業を同時にしなければならない。
【0058】この方法によれば、あまりのCVD処理用
真空容器RPがメンテナンス作業されるまで、t時間ご
とに(Nu×G+R)個の基板が処理される。CVD処
理用真空容器RPがメンテナンス作業中では、t時間ご
とにNu×G個の基板が処理される。
【0059】なお、最初にWcづつの枚数ごとに中止し
たGP(1)からGP(Nu)は、つぎの処理が開始す
るまで、メンテナンス作業を行ってもよい。そのメンテ
ナンス作業の所要期間は、Tmである。
【0060】以上、つぎのような条件のもとであれば、
これらの方法でもって、効率よく基板処理とメンテナン
ス作業が行える。 (a)ひとつの基板を処理するのに相当な時間を要する
処理工程であること。スパッタリング処理やエッチング
処理のような短時間で処理できるものは不向きである。
短時間で処理できる工程では、これらの方法を用いると
十分なメンテナンス作業時間が確保できない。したがっ
て、これらの方法は、相当の時間をようするCVD処理
工程がもっとも適している。 (b)CVD処理用真空容器が3個以上であること。処
理用真空容器が2個だと、メンテナンス作業で基板処理
を中断せず連続基板処理ができるが、メンテナンス作業
中1枚のみしか基板処理できない。これでは、枚葉式の
CVD装置と同じになる。マルチチャンバ方式のCVD
装置の特徴である複数基板の同時処理ができなくなる。 (c)処理用真空容器と搬出入用ロードロック真空容器
との搬送時間が短いこと。 もし搬送に相当の時間をようすると、処理枚数が増えて
くるにしたがい、同時処理されるべき複数基板がずれて
くる。このずれの時間の間隔が大きくなると、ひとつの
処理用真空容器をメンテナンス作業している最中に、つ
ぎの処理用真空容器のメンテナンス作業を始めなければ
ならないことになる。搬送時間をできるかぎり短くする
ためには、第7の手段の少なくとも2つの基板を保持
(to store)する蛙足型多関節ロボットがもっとも適し
ている。
【0061】第5の目的であるメンテナンス作業の労力
を軽減すること。 (11)第11の手段として反応容器の外壁に循環路を
設けけることである。この循環路は温度調節機構を有す
る循環ポンプにつながっている。温度調節機構により循
環路を流れる熱媒体の温度を調節する。熱媒体の設定温
度の範囲は、CVD反応で生じる副生成物の飽和蒸気圧
の温度以上、CVD反応で薄膜の生成する温度以下であ
る。この範囲内で温度設定された熱媒体が循環路を循環
することで、反応容器の内壁の温度が設定温度の範囲内
となる。副生成物の分子は、反応容器の内壁の温度がそ
の副生成物の飽和蒸気圧の温度以上であるためその内壁
に付着しにくくなる。それとともに、反応容器の内壁の
温度がCVD反応で薄膜の生成する温度以下であれば、
薄膜がその内壁に堆積することはない。そのため、反応
容器の内壁のクリーニング作業の労力が軽減される。熱
媒体として水、または油がよい。
【0062】(12)第12の手段としてリング状固定
部材が反応ガスにさらされる露出部分とその他の部分で
組立られているようにする。そのすると、反応ガスにさ
らされる部分の表面上にのみCVD反応による膜が堆積
することになる。リング状固定部材をクリーニング作業
をする際には、反応ガスにさらされる露出部分のみをと
りかえればよいといえる。
【0063】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。なお、これらの添付図面は、この発明が理
解できる程度に各構成部品の形状、大きさおよび配置関
係を概略的に示してあるにすぎない。
【0064】図1は本発明に係るCVD装置の全体構成
を示す。図1において、1は内部空間が気密に形成され
た反応容器であり、反応容器1の内部は図示しない排気
装置より所定の減圧状態に保持される。反応容器1の内
部空間は反応室となる。反応容器1の外壁に反応容器の
壁を加熱する熱媒体が循環する循環路30が備えつけら
れている。反応容器1に接続される配管2は排気装置に
接続される排気管である。反応容器1の内部空間に基板
3が配置される。基板3は、反応容器1内の中央位置に
設置されたサセプタ4の上に搭載され、保持される。サ
セプタ4は、下方に配置されたランプヒータ5により加
熱され、所要の温度に保たれる。サセプタ4の温度は熱
電対6によって測定される。熱電対6で測定されたサセ
プタ4の温度データは、制御装置に供給され、その温度
データに基づき、ランプヒータ5への投入電力量を調整
してランプヒータ5の放射される輻射熱を制御し、サセ
プタ4を所望の温度に制御する。サセプタ4とランプヒ
ータ5との間には光透過材である石英窓7が設けられ
る。石英窓7は、サセプタを加熱するランプヒータ5か
らの光を通す窓であり、同時に反応室の気密を保つ役目
も果たしている。また8は反射部材で、ランプヒータ5
から下方に放射された熱を、サセプタ4が配置された側
に反射させるためのものである。
【0065】ここでランプヒータ5および反射部材8は
組をなしこれが同心円上に等間隔で12組並んでおり、
個々のランプヒータがそれぞれ出力制御器を有し、それ
ぞれ別個に電力を制御できるようになっている。
【0066】サセプタ4の基板3と接する表面に深さ一
定でドーナッツ状の段差加工を施している。ただし基板
3がオリエンテーションフラット(いわいるオリフラ)
を有している場合は、段差加工領域の外側のへりの部分
と基板3の端とは一定距離を保つようにオリフラ付近で
は段差加工領域の外側のへりはオリフラと平行になって
いる。
【0067】サセプタ4の上に配置された基板3は、上
下運動するリングチャック9によって固定される。リン
グチャック9はリング形状となっている。そのためリン
グチャック9の中央部に孔9aが形成されている。図1
は、リングチャック9が基板を固定している状態を示
す。図2は、リングチャック9と基板3の接触状態を示
す図1の部分拡大図である。基板3上には、あらかじめ
リアクテブスパッタリングで堆積したTiN膜52上に
熱CVDで堆積したW膜24が堆積している。リングチ
ャック9は基板3のへりの部分を覆っている。今後、基
板3のへりの部分とは、リングチャック9に覆われた基
板3の部分をいうことにする。さらに、基板3の中心
は、リングチャック9の中心軸Oに位置している。図2
の部分拡大図に示すように、リングチャック9と基板3
とがかさなるリングチャック9の底面には、複数の点接
触部10が等間隔で設けられている。これらの点接触部
10が、基板3のへりの部分に接触して、基板3を固定
している。点接触部10は、できる限り基板表面の接触
面積を小さくし、かつ、できるだけその点接触部のサイ
ズを小さくする。また、点接触部10自体の形は、パー
ジガスの流れを乱さない形状がよい。そのため、点接触
部の側面が曲面状に形成される。望ましくは、その断面
が円形または楕円形にするとよい。とくに、断面が楕円
形のときその長径がパージガスの流線方向に沿うように
する。点接触部10の位置については、図1〜図3で明
らかなように、リングチャック9の中心軸Oに面する点
接触部の側面が内径円より大きな同心円の円周上に位置
する。すなわち、リングチャック9の内側端面9bより
も、中心軸Oの径方向の外側にずらせて配置する。外側
にずれる距離は、リングチャック9が基板3に接触する
とき、点接触部10が基板3のへりの部分上に接触する
程の距離である。とくに、点接触部10は、基板3を確
実に押さえつけるために、図17、図18及び図19の
ように点接触部10の外側の側面が基板3の側面にそろ
うようにする。また、さらに、図2に示すようにリング
状固定部材の中心軸OとTiN薄膜52の領域との距離
のうちの最長距離より同心円51の半径を長くしてい
る。そのため点接触部10は、基板3のSiO2 露出面
上のみに接触している。点接触部10は、リングチャッ
ク9に機械加工で直接に作ることもできる。また別に作
製したものを取り付けてもよい。
【0068】点接触部10の数は、3個から12個程度
がもっとも適切である。基板を確実にサセプタ4に密着
させるために、基板3の径が大きくなるに応じて、点接
触部10の数を多くする。8インチ基板では、点接触1
0の数は12個がよい。
【0069】基板3とリングチャック9は点接触部10
を介して接触するために、基板3がリングチャック9に
よって固定されているとき、基板3とリングチャック9
との間には、間隙11が形成される。図2では、間隙1
1の間隔を符号Aで示している。図2では、基板3とリ
ングチャック9の重複部分の中心軸Oの径方向の幅を、
符号Bで示している。この重複部分の幅Bは、言い換え
ると、リングチャック9の内径円の半径と基板の半径と
の差といえる。
【0070】上記のリングチャック9は、その下部に複
数本の支柱12によって支持される。本実施例の場合は
支柱12は2本である。支柱12は、反応容器1の下壁
部13から気密性を保持した状態で反応容器外に引き出
される。支柱12は、反応容器1の外において、昇降装
置(図示せず)に連結され、上下方向14に移動でき
る。これにより、リングチャック9を昇降させる。リン
グ15は、リングチャック9が基板3を固定するとき
に、リングチャック9が安定して固定できるための支持
リングである。図2に示すように、支持リング15には
バイトンゴム16が取り付けられ、リングチャック9の
外側のへり部分は、バイトンゴム16に押し当てられ
る。
【0071】反応容器1の上壁部には、基板1に対向す
る位置に反応ガスを供給するガス供給機構が設けられ
る。17はガス吹出し部、18はガス導入ノズル、19
は反応ガス供給源である。本実施例のCVD処理では、
WF6 とH2 との還元反応によるタングステン成膜が行
われる。従って、反応ガス供給源19から供給される反
応ガスは、WF6 およびH2 である。
【0072】循環路30は配管31を通じて温度調節機
構を有する循環ポンプにつながっている。循環路を流れ
る熱媒体として不活性ガス、水、または油がよい。熱媒
体の設定温度の範囲は、WF6 とH2 との反応で生じ
る副生成物のHFガスの飽和蒸気圧の温度以上、W膜の
生成する温度以下である。HFガスの飽和蒸気圧の温度
は約70℃である。W膜の生成する温度は約200℃で
ある。したがって、熱媒体の設定温度の範囲は70℃以
上200℃以下となる。この範囲内で温度設定された熱
媒体が循環路30を循環することで、反応容器1の内壁
の温度が70℃から200℃内となる。副生成物である
HF分子は、反応容器1の内壁の温度がHFガスの飽和
蒸気圧の温度以上であるためその内壁に付着しにくくな
る。それとともに、反応容器1の内壁の温度が200℃
以下であれば、W膜がその内壁に堆積することはない。
そのため、反応容器1の内壁のクリーニング作業の労力
が軽減される。ただし、クリーニング作業を始めるまえ
に、反応ガスの供給を停止して、温度調節機構により熱
媒体の設定温度を下げて反応容器の壁面を40℃近くま
で下げて行う。
【0073】さらに、熱媒体が循環路30内を循環する
ことで反応容器1の内壁が加熱されるため、反応ガスの
2 が基板3やリングチャック9に衝突してH2 分子が
基板3の熱を奪うことを抑制できる。内壁が加熱されて
いることで、反応ガスの一部のH2 分子が内壁に衝突し
て熱を受け取る。これにより、基板3やリングチャック
9に衝突して基板3の熱を奪うH2 分子の数が減少す
る。そのため、基板3を所定の温度に維持するためにサ
セプタ4に照射する輻射熱の量が、熱媒体が循環路30
内に循環しない場合にくらべ少なくてすむ。さらに、リ
ングチャック9の温度が低下して、基板3とリングチャ
ック9の温度差がおおきくなることによる熱移動の促進
を抑えることができる。さらに、反応容器1の上部壁面
上に循環路を形成することもできる。そうすれば、さら
に効率よく水素ガスを加熱することができる。
【0074】サセプタ4の後方にはパージガス供給機構
が設けられる。20はパージガスの供給ノズル、21は
パージガス供給源である。パージガスとしては、例えば
アルゴンArなどの不活性ガスが使用される。ノズル2
0からCVD装置内に供給されたパージガスは、通路2
2を通り、リングチャック9と基板3との間隙11を通
って反応空間内に吹出す。通路22の途中のサセプタ4
と石英窓7との間をパージガスが通るとき、ランプヒー
タ5によってパージガスは加熱される。パージガスが加
熱されることで、リングチャック9と基板3との間隙1
1を通るとき、パージガスが点接触10や基板のへりの
部分から熱を奪うことはない。パージガスが加熱される
ことで基板3のへりの周辺部分の温度低下を防止するこ
とができる。図2において、矢印23はパージガスの流
れを示す。前述のバイトンゴム16は、供給されたパー
ジガスがすべて間隙11から吹出すように、支持リング
15とリングチャック9の外縁部との間のシールを行
い、パージガスが漏れるのを防止する。
【0075】上記の実施例において、代表的な成膜条件
として、成膜温度400℃、成膜圧力50Torr、成
膜用反応ガスH2 ,WF6 の供給流量がそれぞれ100
0sccm、100sccmである。
【0076】上記のCVD装置による成膜動作について
説明する。CVD装置の反応容器1内は所要の減圧状態
に保持される。複数のランプヒータ5により加熱されて
所定の温度に設定されたサセプタ4の上に、図示しない
搬送機構で搬送された基板3が配置される。このとき、
基板3は、前工程のスパッタリングによりその表面にT
iN膜等が形成され、かつ基板3のへりの部分にリング
形状のSiO2 露出面が形成されている。その後、基板
3はサセプタ4に置かれ、リングチャック9が降りて基
板3を固定する。リングチャック9の点接触部10を基
板3のへりの周辺に接触させて、基板3を固定する。基
板3が固定されると、ガス吹出し部17から反応ガスが
吹出し、反応室内に導入される。反応ガスは、基板3の
表面での化学反応により薄膜が形成される。タングステ
ン成膜処理には、反応ガスWF6,H2 を反応容器1内
に導入することによって、WF6 のH2 還元反応により
基板3上にW薄膜が形成される。未反応ガスおよび副生
成ガスは、排気管2を通して外部に排気される。上記の
成膜が行われている間、下方からはノズル20を通して
パージガスが、成膜条件に応じた所要の流量で供給され
る。CVD装置内に供給されたパージガスは、間隙11
を通って反応空間内に吹出される。
【0077】上記の構成を有するCVD装置ではつぎの
ふたつの作用が生じる。
【0078】まず第1の作用は基板上の膜厚分布の均一
性の向上である。基板3を固定するリングチャック9は
点接触部10のみで基板3と接触するため、基板と全周
が接触していた従来構造に比べ基板3からリングチャッ
ク9への熱の逃げが接触面積の減少分だけ減る。そのた
め基板温度がへりの部分で急激に低下することなく、従
来のような基板のへりの部分でのシート抵抗値の急激な
上昇もなくなって基板表面全面で均一な膜厚分布を得る
ことができる。
【0079】全基板表面の温度を均一にする前提とし
て、サセプタに熱伝導率の高い材料を使用する。基板に
接触するサセプタの表面が基板の温度の分布を決定す
る。熱伝導率の高い材料であれば、サセプタの温度を速
やかに所定の温度に設定できる。つまりサセプタに置か
れた基板の温度も速やかに所定の温度になるといえる。
加熱機構、たとえばランプヒータ、の放出される熱量
(輻射熱)の微妙な調整に対しても鋭敏にサセプタ及び
基板の温度が調整できる。熱伝導率の高い材料として、
アルミニウム、カーボンおよび銅があげられる。本実施
例のサセプタはアルミニウム製である。
【0080】さらに、全基板表面の温度の均一性を達成
するためには、複数のランプヒータを基板の裏側に配置
する。そして、各ランプヒータは光照射量を制御できる
電力制御機構をそなえている。個々のランプヒータの配
置位置関係およびその電力制御機構を調節することで、
全基板表面の温度を均一にすることができる。リングチ
ャックが基板を押さえつける接触部で基板の熱が逃げる
ことが考えられる。そのため、その接触部周辺で基板表
面の平均温度より低くなることが考えられる。そこで、
個々のランプヒータの配置位置として、リングチャック
が基板を抑える接触部周辺の裏面に配置することが最適
といえる。そして、個々のランプヒータの電力制御機構
でそれぞれのランプヒータの光照射量を微妙に調節をす
る。とくに、ランプヒータの配置関係としては、接触部
の裏面に基板の中心に同心円上に等間隔に配置すると、
その接触部に光を均一に照射できる。このようなランプ
ヒータ配置関係により、従来のようにひとつの円形ラン
プヒータまたはふたつの半円形ランプヒータを用いた場
合のその切れ目による光照射の不均一の問題が生じな
い。また、各ランプヒータの電力制御機構により、リン
グチャックが基板を抑えつける圧力の不均一さ、また
は、同一投入電力でもそれぞれのランプヒータの光照射
量の微妙な差を各ランプヒータに投入する電力をそれぞ
れ別個に制御することで基板表面の温度を補正すること
ができる。この補正の手順とし、複数のランプヒータを
基板の接触点の周辺の裏側に基板の中心と同心円上に等
間隔で配置する。つぎに、同一かまたは適当な電力を各
ランプヒータに加えた状態で成膜を行い、その膜厚分布
より基板表面内での温度の偏りを知りその偏りに応じて
各ランプヒータの電力の増減を行う。その後再び成膜を
行い、その膜厚分布の結果が満足するものであれば終了
し、満足するものでなければ再び前記補正の操作を繰り
返す。本実施例では接触部が12個あるので、同心円上
に等間隔に配置するランプヒータの個数として12個配
置するのがもっともよい。
【0081】また、さらに全基板表面の温度の均一性を
精密に達成するためには、サセプタにおいて、基板と接
する側の表面に段差加工を行う。段差加工の領域とその
深さを制御することで基板表面の温度分布を制御し、膜
厚分布をより均一に達成できる。段差の深さ、形状の決
定は、最初段差がない状態で成膜を行いその膜厚分布よ
りシート抵抗値が低い部分すなわち温度が相対的に高い
部分に対応して適当な段差加工を施す。その後、成膜を
行いその時の膜厚分布が満足するものであれば終了し、
満足するものでなければ再び段差加工による補正を行
う。段差加工の領域は、つぎのようにすると決定するこ
とができる。最初に加工前のサセプタを用いて基板に成
膜させる。基板全面に堆積した膜のシート抵抗値を測定
する。シート抵抗値の最大値と最小値からシート抵抗値
の平均値を導き出す。シート抵抗値は基板表面の温度と
反比例する。シート抵抗値の最大値は基板表面の最も低
い温度を、その最小値は基板表面の最も高い温度をそれ
ぞれ示す。そのシート抵抗値の平均値は基板表面温度の
平均値を示すことになる。そこで、シート抵抗値の平均
値よりも低いシート抵抗値、すなわち基板温度の平均値
より高い温度、を示す領域に段差加工をすればよい。そ
の段差加工された領域の深さはつぎのようにして決定で
きる。サセプタの段差加工された部分は、基板とサセプ
タとの間に間隙を形成する。この間隙に通常パージガス
がはいりこむ。この間隙の幅はその入り込むガスの平均
自由工程よりも大きいと考えられるため、ガスの流れの
状態は粘性流の状態といえる。この間隙を通して基板に
熱が伝わる。この間隙に存在するガス、すなわちパージ
ガス、の流れの状態が粘性流であるため、基板に伝わる
熱量はガスの種類と間隙の幅、すなわち段差の深さに依
存する。特定のパージガス、たとえばArガスを使用し
たときは、結局、基板に伝わる熱量は間隙の幅、すなわ
ち段差の深さのみに依存する。段差が深くなればなるほ
ど、基板に伝わる熱量は減少する。いいかえれば、段差
が深くなればなるほど、基板の表面温度の上昇がおさえ
られる。以上の見地に基づいて、平均温度(平均シート
抵抗値)とそれよりも高い温度(低いシート抵抗値)の
温度差(シート抵抗値の差)に対応して、段差の深さを
調節する。たとえばサセプタがアルミニウム製でパージ
ガスがArガスのとき、図13及び図8のグラフから段
差を0.1mm深くなるにつれて基板表面の温度が約6
℃さがることがわかった。このような段差の深さと基板
表面の温度差との関係を容易に見いだすことはできる。
この関係に基づき、段差加工の深さを調節することで、
基板表面全体の温度分布を均一にすることができる。ま
た、さらに、このように段差加工したサセプタを用いて
基板に成膜させそのシート抵抗値から、段差加工領域と
深さを再度調節してもよい。このように領域とその深さ
を調節して段差加工したサセプタを使用すれば、基板表
面全体の温度分布を精密に均一にすることができる。そ
の結果、所望の基板温度を設定すると、基板表面全体の
どの部分でも所望の温度となる。
【0082】以上膜厚分布の向上について具体例を述べ
る。
【0083】最初に12個のランプヒータをリングチャ
ック9が基板3を抑える接触部周辺の裏側に基板の中心
と同心円上に等間隔で配置した。図16は、そのランプ
ヒータ配置でアルミ製サセプタ4に段差加工をしないと
きの等シート抵抗値線を示した図である。さらに、それ
ぞれの電力制御機構を調節し基板の周辺部で温度が高く
なっている部分が同心円の環状なるようにした。図6の
等シート抵抗値線が密になっている部分が、基板表面上
で温度が高くなっている部分である。そこで、その同心
円上に温度が高くなっている部分に対応するサセプタ4
の部分に段差加工を施した。その結果が図7及び図8で
ある。
【0084】図7と図8は、本実施例の装置によって8
インチ基板上に成膜されたW膜のシート抵抗値分布であ
る。図7はφ180mm径内での面内分布であり、分布
は±3.7%と良好となっている。図7では従来のラン
プヒータ形状からくる不均一さは見られない。また、図
8はある半径方向に沿ったシート抵抗値分布図である。
図8では従来装置を用いた場合に比べ基板のへりの部分
でのシート抵抗値の急激な上昇がなく、またサセプタの
段差加工の効果によって従来結果ではシート抵抗値が低
かった部分が高く凸になっておりシート抵抗値分布は±
3.3%と良好になっている。本実施例における段差加
工形状は8インチ基板を処理するにあたって検討した結
果は、外径φ170mm内径φ80mm深さ0.1mm
の環状の段差加工が最も良好であった。また、6インチ
基板を処理するにあったては外形φ120mm内径φ6
0mm深さ0.1mmの環状の段差加工が最も良好であ
った。更に基板にオリフラが存在する場合はオリフラを
考慮し、基板の端から段差加工のへりの部分までの距離
が一定になるように段差加工のへりの部分はオリフラ側
でオリフラと平行にすると良い。
【0085】第2の作用は明確なシャドウ領域の形成と
マイクロピーリングの防止である。図2で明らかなよう
に、基板3の表面に薄膜24が形成されるとき、点接触
部10の中心軸Oに面する側面、すなわち内側の側面は
内縁端面9bと同一面とならないので、薄膜24が、点
接触部10の内側の側面部を経由してリングチャック9
の上面に至るまでひとつづきに形成される部分がどこに
もない。従って、基板3からリングチャック9がはなれ
るとき、従来装置で発生したマイクロピーリングが発生
しないので、微細なダストパーティクルが発生すること
はない。
【0086】また上記実施例の構成では、所要流量のパ
ージガスを間隙11から反応室側へ吹出すようにしたた
め、反応ガスが間隙11内に侵入するのをパージガスで
阻止し、基板3の表面上に形成される薄膜24が、間隙
11内の基板のへりの部分の表面に至るまで形成される
ことがない。図2に示されるように、薄膜24のへりの
部分はリングチャック9の内縁端面9bにほぼ一致した
位置に形成される。薄膜24のへりの部分の形成位置が
リングチャック9の内径円にほぼ一致するように、間隙
11から吹出されるパージガスの流量が設定される。こ
のため、後述するように、パージガスの流量(符号Cで
表す)は、前述した間隙11の距離Aおよびリングチャ
ック9が基板3のへりの部分を覆う重複部分の幅Bとの
間において、特定の関係を満足するように設定される。
パージガスの流量と点接触部の位置関係を調節すること
で、基板3の表面に形成される薄膜24が、間隙11内
に侵入して、点接触部10の側面部にひとつづきとなっ
て薄膜が形成することはない。従って、薄膜24は点接
触部10に及ばないので、リングチャック9が基板3か
らはなれるときに、マイクロピーリングを発生させず、
ダストパーティクルの発生することはない。
【0087】また、間隙11から所要流量のパージガス
を吹出すことにより、急峻なシャドウ境界が形成される
ことを可能にする。急峻なシャドウ境界を形成すること
は、同時に、基板のへりの部分に接触する点接触部10
の側面に薄膜を形成させないことを意味する。
【0088】図4〜図6を参照して、本実施例における
シャドウの形成について説明する。図4〜図6はリング
チャック9の内径円と基板3のへりの部分との関係を示
し、各図にはそれぞれ前述したA(間隙11の高さ)、
B(重複部分の幅)、C(パージガスの流量)が示され
ている。シャドウ領域が形成されるのは、パージガスを
間隙11から反応室へ吹出し、間隙11内で反応ガス
(主にWF6 )を枯渇させることにより、リングチャッ
ク9の内径円近傍で成膜速度が急速に低下する結果であ
る。このシャドウ形成におけるシャドウ幅を決定するパ
ラメータは、間隙11から吹出すパージガスの線速度C
/Aと、間隙11内に侵入する反応ガスの拡散速度であ
る。図4〜図6では、パージガスの線速度C/Aとシャ
ドウ形成状態の関係を示す。
【0089】図4〜図6では、パージガスの流量を一定
とした場合において、リングチャック9と基板3との距
離Aを変化させときの、リングチャック9の内径円付近
の基板3上の成膜領域の結果を示している。図4に示す
ごとく、リングチャック9と基板3との間隔が最適距離
(ここではAが最適な値であるとする)においては、基
板のへりの部分の成膜されない部分の幅、すなわちシャ
ドウの幅が、リングチャック9が基板3のへりの部分を
覆う幅Bに等しくなり、これにより所望のシャドウを得
ることができる。これに対し、図5に示すごとく、リン
グチャック9と基板3との間隔が最適距離Aよりも大き
い値A1であるときには、パージガスの線速度C/A1
が小さくなり、基板3上の成膜領域は間隙11の間に侵
入して基板のへりの部分のSiO2 領域まで成膜される
ので、好ましくない。一方、図6に示すごとく、リング
チャック9と基板3との間隔が最適距離Aよりも小さい
値A2であるときには、パージガスの線速度C/A2が
大きくなり、基板3上の成膜領域はリングチャック9の
内径円近傍にも達せず、縮んでしまうので、好ましくな
い。
【0090】図5および図6の場合には、C/A1また
はC/A2が最適値C/Aと一致すれば、基板上の成膜
領域に関し、図4に示した状態と同じ状態を作ることが
できる。すなわち、Aが大きいときにはパージガスの流
量Cを増し、Aが小さいときにはパージガスの流量Cを
減らすことにより、線速度を最適な値にし、図4に示す
最適な成膜領域を形成する。
【0091】ただし、パージガスの流量が増大すると、
反応容器1内の圧力が増大し、成膜プロセスに影響を与
える。例えば、全圧を固定した場合、H2 分圧が相対的
に減少し、成膜速度の低下を招く。このような場合に
は、装置の機械的精度が許す範囲で間隔Aを小さくし、
パージガスの流量Cも小さくすべきである。
【0092】点接触部10は、図17に示すように、リ
ングチャック9の内縁端面9bよりも中心軸Oの径方向
の外側であって、基板3の側面と点接触部10の外側の
側面がそろう位置に配置することもできる。基板3を最
もしっかりとサセプタ4に接触させることができる。さ
らに、図2のBが一定ならば、基板表面上に薄膜が生成
する面積を最も広くすることができる。
【0093】間隙11における点接触部10が設けられ
た箇所では、点接触部10の存在自体がパージガスの進
行の障害になるので、前述の成膜領域の制限効果を単純
に当てはめることはできない。そこで点接触部10が設
けられた箇所において、成膜領域が点接触部10に及ば
ないようにするため、前述のごとく、点接触部10をで
きる限り小さいものとし、また点接触部10の側面を曲
面とした。本実施例では、点接触部10の形状を円柱と
した。これによって、図3に示すようにパージガス25
が点接触部10の内側にも十分に回り込み、点接触部以
外の箇所と同様なシャドウ形成効果が生じる。また点接
触部10の大きさについては、リングチャック9が基板
3のへりの部分を覆う幅Bとの関係に基づいて決定され
る。なお図3において、26は基板3の円周を示す線で
あり、27はリングチャック9の内径円を示す線であ
る。
【0094】次に具体的な実施例について説明する。前
述の通り、シャドウは、間隙11の間隔Aと、リングチ
ャック9が基板3を覆う幅B(リングチャック9の内径
円の半径と基板3の半径との差)、パージガス(Arガ
ス)流量Cとによって決定される。これらのパラメータ
の最適値は、A:0.2〜0.3mm、B:3mm、
C:300sccmである。この最適値の場合には、リ
ングチャック9の内径円付近の下の基板上での成膜状態
は、図4に示すように、急激に膜厚が薄くなる。基板3
のへりの部分領域には成膜せず、明確なシャドウが形成
された。この時のシャドウ幅はBとほぼ等しく、3mm
であった。図15は本実施例の装置によって基板上に成
膜されたブランケットW膜のへりの部分に形成されたシ
ャドウラインを光学顕微鏡によって観察した一例(写
真)である。幅約0.3mm程度の良好なシャドウライ
ンが形成されており、マイクロピーリングは全く観察さ
れなかった。図20は、基板全体に急峻なシャドウライ
ンが形成された図解をしめす。また電子顕微鏡の観察の
結果、膜厚が急激に薄くなるのは、図2に示すように、
300μm程度の幅Dの範囲内であり、それより内側の
成膜は正常に行われた。このとき12個の点接触を有す
るリングチャック9を用いた。各点接触の内側の側面が
リングチャック9の内径円より大きな円51の円周上に
等間隔で配置されている。
【0095】点接触部10の基板3と接触する面積は、
できるかぎる小さいほうがよい。熱の移動量は接触する
面積に比例するから、基板3からリングチャック9に逃
げる熱の量は、点接触部10の基板3と接触する面積で
決定される。すなわち、点接触部10の底辺部の面積で
きまる。そこで、図18にしめすように点接触部10の
底辺部の形状を曲面とするとよい。さらに、点接触部1
0は図19に示すようにピン形状にするとよい。
【0096】点接触部10の断面でもっとも長い距離
は、Bの距離よりも小さい。すなわち、点接触部10の
断面が円形であるときは直径、楕円形であるときは長径
がBの距離よりも小さい。とくに、Bの距離の半分以下
に設定することが望ましい。Bが3mmであるときに
は、点接触部10の直径または長径は1.0〜1.5m
mである。本実施例の場合、点接触部10が形成された
箇所においても、シャドウの幅は3mmであった。
【0097】もっとも好適なマルチチャンバ方式のCV
D装置(an integrated multi-chamber CVD processing
system )を図21に示す。このマルチチャンバ方式の
CVD装置は、図1の構成を備える4つのCVD処理用
真空容器P(1)、P(2)、P(3)及びP(4)、
搬入用ロードロック真空容器300、搬出用ロードロッ
ク真空容器301とこれらの中心に配置された基板搬送
用真空容器304で構成されている。図示してないが、
各真空容器は真空ポンプが備え付けられている。とく
に、各CVD処理用真空容器の排気管2には油回転ポン
プ( oil-sealedrotary pump )つながっている。各C
VD処理用真空容器の外壁には各CVD処理用真空容器
の壁面の温度を調節する熱媒体が流れる循環路30が備
え付けられている。各CVD処理用真空容器の循環路3
0は、図示してないがそれぞれ配管31を通じて温度調
節機構を有する循環ポンプにつながっている。各真空容
器間にはゲートバルブ302が備え付けられている。搬
送用真空容器304内の中心には、基板搬送用の蛙足型
多関節ロボット303が配置されている。蛙足型多関節
ロボット303は、ベースプレート305上に、アーム
312、ふたつの基板待機ステージ306、307とア
ーム312に結合した基板把持用ハンド308で構成さ
れている。基板把持用ハンド308には、基板をつかむ
ための4つの爪309を有している。ふたつの基板待機
ステージ306、307は、基板把持用ハンド308の
前後の運動方向310の下に配置されている。基板待機
ステージ307上には未処理の基板53が乗っている。
アーム312は上下に動くことができる。アーム312
が上下運動できることで基板待機ステージ上に基板を置
いたり、とりあげたりすることができる。ベースプレー
ト305が自転することで、蛙足型多関節ロボット30
3全体が回転する。この回転運動できることで蛙足型多
関節ロボット303は各CVD処理用真空容器に面する
ことができる。蛙足型多関節ロボット303の搬送方法
は、前述したとおりである。
【0098】このマルチチャンバ方式CVD装置を用い
て搬送方法をしめす。
【0099】ひとつのCVD処理用真空容器のメンテナ
ンス作業が必要となるのは、約1,000程度基板が処
理されたときである。1枚の未処理の基板が搬入用ロー
ドロック真空容器300からでてCVD処理用真空容器
で処理され、処理済みの基板が搬出用ロードロック真空
容器301にもどってくるまで、約6分程度かかるこの
条件で、ひとつのCVD処理用真空容器がメンテナンス
作業中に他のCVD処理用真空容器で基板をする方法を
説明する。メンテナンス作業時間は、通常、5時間程度
必要となる。基準処理枚数Wc=Tm/t=5×60
(分)/6(分/枚)=50(枚)。
【0100】この方法を図22を用いて説明する。最初
にP(1)、P(2)、P(3)P(4)に基板を搬送
し処理する。第1回目のそれぞれのCVD処理用真空容
器のメンテナンス作業はP(4)の処理枚数が850
枚、P(3)の処理枚数が900枚、P(2)の処理枚
数が950枚、および、P(1)の処理枚数が1,00
0枚までそれぞれ処理が達したら、メンテナンス作業を
開始する。第1回目のメンテナンス作業期間は、基板処
理開始から85時間後に始まり105時間後に終了す
る。このメンテナンス作業期間の所要時間は20時間で
ある。
【0101】第2回目のそれぞれのCVD処理用真空容
器のメンテナンス作業はP(4)の処理枚数が1,90
0枚、P(3)の処理枚数が1,950枚、P(2)の
処理枚数が2,000枚、および、P(1)の処理枚数
が2,050枚までそれぞれ処理が達したら、メンテナ
ンス作業を開始する。第2回目のメンテナンス作業期間
は、基板処理開始から190時間後に始まり210時間
後に終了する。
【0102】以上の手順を繰り返す。
【0103】この処理方法によれば、メンテナンス作業
期間の20時間の間は、6分おきに3枚づつ処理され
る。
【0104】メンテナンス作業時間をあらかじめ50時
間(約2日)としておきたいときの基板処理方法は次の
ようになる。メンテンス基板枚数Wc=300(分)/
6(分/枚)=500(枚)。最大使用処理用真空容器
の個数Nu=Wm/Wc=1,000(枚/個)/50
0(枚)=2(個)。群の個数G=n/(Nu+1)=
4/3=1(あまり1)。4個のCVD処理用真空容器
でメンテナンス作業時間50時間だと、ひとつの群をつ
くることができる。そこで、ひとつの群を{P(1)、
P(2)、P(3)}でつくる。あまりのCVD処理用
真空容器RPはP(4)とする。
【0105】この方法を図23を用いて説明する。最初
に、P(1)、P(2)、P(4)に基板を搬送し、処
理する。処理枚数が500枚に達したら、P(1)に処
理を停止する。それと同時に、P(3)に基板を搬送し
処理を始める。P(2)、P(3)、P(4)に基板を
搬送して処理する。P(2)とP(4)の処理枚数が
1,000枚に達したら、P(2)とP(4)の処理を
停止してメンテナンス作業を開始する。P(2)の処理
停止と同時にP(1)の処理を開始する。P(3)、P
(1)で基板処理をしている間に、P(2)とP(4)
をメンテナンス作業する。P(3)の処理枚数が1,0
00枚に達したらP(3)の処理を停止して、メンテナ
ンス作業を開始する。P(3)の処理停止と同時にP
(2)とP(4)を再開する。P(1)、P(2)、P
(4)で基板処理をしている間にP(3)のメンテナン
ス作業をする。この手順を繰り返して行う。
【0106】この方法によれば、処理開始から100時
間まで約6分おきに基板3枚が処理される。つぎの10
0時間から150時間の間は約6分おきに基板2枚処理
される。150時間から250時間の間は約6分おきに
基板3枚処理される。あまりのCVD処理用真空容器P
(4)で処理している時間である100時間中は基板は
3枚処理される。P(4)がメンテナンス作業で中断さ
れている時間の50時間は基板は2枚処理される。すな
わち、100時間の期間は約6分おきに基板3枚処理さ
れ、つぎの50時間の期間は約6分おきに基板2枚処理
される。
【0107】なお、最初に500枚数ごとに中止したP
(1)は、つぎの処理が開始するまで、メンテナンス作
業を行ってもよい。そのメンテナンス作業の所要期間
は、50時間である。
【0108】もし、上述と同一条件でCVD処理用真空
容器が5個であるときは、ひとつの群とあまりが2個の
CVD処理用真空容器となる。そこで{P(1)、P
(2)、P(3)}をひとつの群として、あまりのCV
D処理用真空容器RPはP(4)とP(5)となる。P
(4)とP(5)がメンテナンス作業をするまでの時間
の期間、すなわち処理開始から100時間までは、基板
は約6分おき4枚処理される。P(4)とP(5)がメ
ンテナンス作業している期間中、つぎの100時間から
150時間の間は約6分おきに基板2枚処理される。
【0109】もし、上述と同一条件でCVD処理用真空
容器が6個であるときは、ふたつの群となる。そこでひ
とつの群を{P(1)、P(2)、P(3)}ともうひ
とつの群を{P(4)、P(5)、P(6)}とする。
このばあいは、連続して約6分おきに基板4枚処理され
る。
【0110】CVD処理用真空容器内のメンテナンス作
業のうちのひとつの作業であるクリーニングを簡便にす
るため、図24にしめすようにリングチャクをふたつの
部分に分ける。リングチャク9は、支柱12に結合して
いる台の部分44上に基板3覆うひさしの部分43を六
角穴付きボルト41で固定することで組み立てられる。
ひさしの部分43の表面は、反応ガスにさらされる。そ
のため、図24にしめすようにひさしの部分43の表面
上にのみW膜47が堆積することになる。リングチャク
9をクリーニングする際には、ひさし部分のみをとりか
えればよいといえる。
【0111】さらに、台の部分44にはくぼみ46が形
成されている。このくぼみ46が、リングチャック9の
内部を流れる熱媒体の流路となる。この熱媒体は、せい
ぜい約200℃程度に加熱された媒体である。熱媒体の
温度が200℃以上であるとリングチャク9上にW膜が
堆積するのを促進するので好ましくない。この熱媒体は
冷却媒体ではない。なぜなら、もし、冷却媒体である
と、基板3からリングチャック9への熱移動が促進され
るからである。WF6 とH2 との化学反応でW膜を生成
する場合、熱媒体の最適な最低温度として約70℃とい
える。熱媒体の温度が70℃以上であれば、この化学反
応で生成する副生成物であるフッ化水素ガスがリングチ
ャックの表面上に付着しないからである。したかって、
この場合の熱媒体の設定温度範囲は、約70℃から約2
00℃といえる。
【0112】熱媒体として、Arガス、N2 ガスなどの
不活性ガス、油、水がある。とくに、不活性ガスが好ま
しい。不活性ガスは、真空容器内にもれても、CVD反
応に影響を与えない。さらに、クリーニング作業でリン
グチャク9をとりはずしたとき、くぼみ46に残ること
がないので、真空容器内にこぼれ落ちることはない。ク
リーニング作業に熱媒体が真空容器の内壁や他の部品に
付着することはない。六角穴付きボルト41とくぼみ4
6との間には溝が形成され、そこにフッ化ゴム製Oリン
グゴム45が設置されている。Oリングゴム45によ
り、熱媒体が真空容器内に漏れるのを防止している。支
柱12の内部を通っている配管42とくぼみ46は、支
柱12が台部分44と結合しているところの内部でつな
がっている。リングチャク9の中で熱媒体が循環される
ので、リングチャク9が加熱される。基板3と接触部1
0との温度差が少なくなるのでその温度差による熱量の
移動を抑制することができる。したがって、基板3のへ
りの部分で温度が低下するのを防止できる。
【0113】ひさしの部分44はタングステン製または
商標「モネルメタル」( “MONEL”metal )のニッ
ケルと銅の合金製である。これらの材質であれば、熱膨
張係数がW膜と同じなため、ステンレス製よりも膜厚が
厚くてもダストパーテェクルは発生しない。そのため、
ステンレス製のリングチャクよりもメンテナンス作業に
達するまでの処理枚数を増やすことができる。
【0114】
【発明の効果】本発明によれば、ブランケットタングス
テンにより成膜を行うマルチチャンバ方式のCVD装置
において、良好な膜厚分布を得ることができ、また基板
にタングステン膜を成膜した後に、リングチャックを基
板から離しても、マイクロピーリングによる微細な剥が
れが生ぜず、微細なダストパーティクルの発生を抑え、
高い歩留まりを達成することができる。また明確な形状
のシャドウ領域を作ることができ、これによってダスト
パーティクルの発生を抑え、同様に高い歩留まりを維持
できる。また、本発明によれば、マルチチャンバ方式の
CVD装置の処理方法において、メンテナンス作業のた
めに装置の稼働を中断せずに、連続して成膜することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るCVD装置の好適な実施例を示
す縦断面図である。
【図2】リングチャックと基板との関係を示した図1の
拡大縦断面図である。
【図3】リングチャックと基板との関係を示した部分平
面図である。
【図4】リングチャックと基板の位置関係を説明するた
めの第1の条件を示す縦断面図である。
【図5】リングチャックと基板の位置関係を説明するた
めの第2の条件を示す縦断面図である。
【図6】リングチャックと基板の位置関係を説明するた
めの第3の条件を示す縦断面図である。
【図7】この好適な実施例による12個のランプヒータ
の配置しサセプタに段差加工施したときの膜厚分布で基
板面内分布を等シート抵抗値線で示した図である。
【図8】この好適な実施例による膜厚分布で基板半径方
向のシート抵抗値分布と、本実施例で用いたサセプタの
表面に形成した段差加工を対応させて示した図である。
【図9】従来のCVD装置の縦断面図である。
【図10】従来のCVD装置で発生するマイクロピーリ
ングを説明するための図である。
【図11】従来のCVD装置で発生するマイクロピーリ
ングを説明するための図である。
【図12】従来のCVD装置による膜厚分布で基板面内
分布を等シート抵抗値線で示した図と従来のCVD装置
で使用されたふたつの半円形ランプヒータの配置を膜厚
分布と対応させて示した図である。
【図13】従来のCVD装置による膜厚分布で基板半径
方向のシート抵抗値分布を示した図である。
【図14】従来のCVD装置によってブランケットW膜
が成膜された基板上のへりの部分に発生したマイクロピ
ーリングの光学顕微鏡写真である。
【図15】この好適な実施例のCVD装置によってブラ
ンケットW膜が成膜された基板上のへりの部分に形成さ
れたシャドウラインの光学顕微鏡写真である。
【図16】12個のランプヒータの配置しサセプタに段
差加工をしないときの膜厚分布で基板面内分布を等シー
ト抵抗値線で示した図である。
【図17】リングチャックの接触部の外側の側面と基板
の側面がそろっている位置関係を示した縦断面図であ
る。
【図18】リングチャックの接触部の基板と接触する面
が曲面で接触部の外側の側面と基板の側面がそろってい
る位置関係を示した縦断面図である。
【図19】リングチャックの接触部がピン形状の接触部
でその外側の側面と基板の側面がそろっている位置関係
を示した縦断面図である。
【図20】基板全体に明確なシャドウラインが形成され
た図解をしめす。
【図21】各モジュール化された処理用真空容器が全て
CVD処理用反応容器であるマルチチャンバシステムの
好適な実施例をしめす。
【図22】各CVD処理用真空容器での処理手順をしめ
すフローチャート図である。
【図23】各CVD処理用真空容器での処理手順をしめ
すフローチャート図である。
【図24】台の部分とひさしの部分で組立られているリ
ングチャック図である。
【図25(a)】各CVD処理用真空容器でのメンテナ
ンス作業に達するまでの基板の処理枚数を示す表であ
る。
【図25(b)】各CVD処理用真空容器での処理手順
をしめすフローチャート図である。
【符号の説明】
1 反応容器 2 配管 3 基板 4 サセプタ 5 ランプヒータ 6 熱電対 9 リングチャック
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0064
【補正方法】変更
【補正内容】
【0064】 図1は本発明に係るCVD装置の全体構
成を示す。図1において、1は内部空間が気密に形成さ
れた反応容器であり、反応容器1の内部は図示しない排
気装置より所定の減圧状態に保持される。反応容器1の
内部空間は反応室となる。反応容器1の外壁に反応容器
の壁を加熱する熱媒体が循環する循環路30が備えつけ
られている。反応容器1に接続される配管2は排気装置
に接続される排気管である。反応容器1の内部空間に基
板3が配置される。基板3は、反応容器1内の中央位置
に設置されたサセプタ4の上に搭載され、基板3の第1
表面がリングチャック9に接触し、基板3の第2表面
は、サセプタに対して保持されるように、保持される。
サセプタ4は、下方に配置されたランプヒータ5により
加熱され、所要の温度に保たれる。サセプタ4の温度は
熱電対6によって測定される。熱電対6で測定されたサ
セプタ4の温度データは、制御装置に供給され、その温
度データに基づき、ランプヒータ5への投入電力量を調
整してランプヒータ5の放射される輻射熱を制御し、サ
セプタ4を所望の温度に制御する。サセプタ4とランプ
ヒータ5との間には光透過材である石英窓7が設けられ
る。石英窓7は、サセプタを加熱するランプヒータ5か
らの光を通す窓であり、同時に反応室の気密を保つ役目
も果たしている。また8は反射部材で、ランプヒータ5
から下方に放射された熱を、サセプタ4が配置された側
に反射させるためのものである。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年9月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図14
【補正方法】変更
【補正内容】
【図14】 基板上に形成された微細なパターンを表し
ているものの写真であり、さらに詳しくは、従来のCV
D装置によってブランケットW膜が成膜された基板上の
へりの部分に発生したマイクロピーリングを示す写真で
ある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図15
【補正方法】変更
【補正内容】
【図15】 基板上に形成された微細なパターンを表し
ているものの写真であり、さらに詳しくは、本発明の好
適な実施例によるCVD装置によってブランケットW膜
が成膜された基板上のへりの部分に発生したシャドウラ
インを示す写真である。

Claims (58)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光透過材でできた窓を有する反応容器
    と、その反応容器内に窓と対向する位置に配置された基
    板保持体と、この基板保持体の上に設置された基板を固
    定するリング状の固定部材を有し、反応容器内に反応ガ
    スを供給する反応ガス供給機構と、基板保持体の後方で
    あって反応容器外に配置された複数の加熱機構と、基板
    保持体の裏側からパージガスを供給するためのパージガ
    ス供給機構と、さらに、反応容器内を排気する排気機構
    を備えたCVD処理を行う装置において、 (a)リング状固定部材の中心軸上に基板の中心に位置
    し、 (b)リング状固定部材の内径円の径は基板の径より小
    さく、 (c)リング状固定部材は基板と接触する少なくとも3
    つの接触部を有し、 (d)すべての接触部は、リング状固定部材の中心軸に
    面する接触部の側面が内径円の径より大きな径の同心円
    の円周上に位置し、さらに、等間隔の位置で配置され、
    さらに、 (e)反応容器内で窓と基板保持体の間、基板保持体と
    リング状固定部材の間およびリング状固定部材と基板と
    の間でパージガスが流れる通路を形成することを特徴と
    するCVD装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のCVD装置において、リ
    ング状固定部材の内径円の半径は、基板上にあらかじめ
    堆積した薄膜の領域でリング状固定部材の中心軸とその
    薄膜領域との最短距離よりも短いことを特徴とするCV
    D装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のCVD装置において、リ
    ング状固定部材の中心軸に面する接触部の側面が位置す
    る同心円の半径が、あらかじめ堆積した薄膜の領域でリ
    ング状固定部材の中心軸とその成膜領域との最長距離よ
    り長くすることを特徴とするCVD装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のCVD装置において、リ
    ング状固定部材の中心軸の外側に面する接触部の側面は
    基板の側面にそろう位置に配置されること特徴とするC
    VD装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のCVD装置において、接
    触部の側面は、曲面であることを特徴とするCVD装
    置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載のCVD装置において、接
    触部の形状は、円柱であることを特徴とするCVD装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載のCVD装置において、接
    触部の断面は、楕円で、その楕円の長径がパージガスの
    流線方向にそろうことを特徴とするCVD装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載のCVD装置において、接
    触部の基板と接触する低辺部は、曲面であることを特徴
    とするCVD装置。
  9. 【請求項9】 請求項5記載のCVD装置において、接
    触部の基板と接触する低辺部は、ピン形状であることを
    特徴とするCVD装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載のCVD装置において、
    接触部の断面のもっとも長い距離は、リング状固定部材
    の内径円の半径と基板の半径との差の距離Bの半分以下
    であることを特徴とするCVD装置。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のCVD装置におい
    て、円柱形状の接触部の断面の直径は、リング状固定部
    材の内径円の半径と基板の半径との差の距離Bの半分以
    下であることを特徴とするCVD装置。
  12. 【請求項12】 請求項10記載のCVD装置におい
    て、接触部の楕円形状の断面の長径は、リング状固定部
    材の内径円の半径と基板の半径との差の距離Bの半分以
    下であることを特徴とするCVD装置。
  13. 【請求項13】 請求項1記載のCVD装置において、
    Arガスをパージガスとして、その流量が300scc
    mのとき、リング状固定部材の内径円の半径と基板の半
    径との差の距離Bは、3mm、接触部の高さAは0.2
    〜0.3mm、接触部の断面のもっとも長い距離が1.
    0〜1.5mmであることを特徴とするCVD装置。
  14. 【請求項14】 請求項1記載のCVD装置において、
    8インチ基板にたいして接触部は12個であることを特
    徴とするCVD装置。
  15. 【請求項15】 請求項1記載のCVD装置において、
    リング状固定部材が反応ガスにさらされる露出部とその
    他の部分のふたつの部分で組み立てられていることを特
    徴とするCVD装置。
  16. 【請求項16】 請求項15記載のCVD装置におい
    て、露出部分は基板を覆うひさし部分でその他の部分は
    支柱と結合している台部分であることを特徴とするCV
    D装置。
  17. 【請求項17】 請求項16記載のCVD装置におい
    て、ひさし部分は基板に堆積する薄膜と同じ材料である
    ことを特徴とするCVD装置。
  18. 【請求項18】 請求項17記載のCVD装置におい
    て、基板に堆積する薄膜がタングステン薄膜のとき、ひ
    さし部分の材質はタングステンであることを特徴とする
    CVD装置。
  19. 【請求項19】 請求項16記載のCVD装置におい
    て、ひさし部分は基板に堆積する薄膜と同じ熱膨張係数
    の材料であることを特徴とするCVD装置。
  20. 【請求項20】 請求項19記載のCVD装置におい
    て、基板に堆積する薄膜がタングステン薄膜のときひさ
    し部分の材質は「モネルメタル」であることを特徴とす
    るCVD装置。
  21. 【請求項21】 請求項16記載のCVD装置におい
    て、台部分にくぼみが形成してあり、熱媒体を供給する
    配管とつながっていることを特徴とするCVD装置。
  22. 【請求項22】 請求項2記載のCVD装置において、
    基板上にあらかじめ堆積した薄膜とは、TiN膜及びT
    iW膜であることを特徴とするCVD装置。
  23. 【請求項23】 光透過材でできた窓を有する反応容器
    と、その反応容器内に窓と対向する位置に基板保持体が
    配置され、この基板保持体の上に設置された基板を少な
    くとも3つの接触部で固定するリング状の固定部材を有
    し、反応容器内に反応ガスを供給する反応ガス供給機構
    と、反応容器外に配置され窓を通して基板保持体をその
    裏側から光照射して加熱する複数の加熱機構と、基板保
    持体の裏側からパージガスを供給するためのパージガス
    供給機構と、さらに、反応容器内を排気する排気機構を
    備えたCVD処理を行う装置において、 (a)各加熱機構は出力制御機構を有し、 (b)各加熱機構は、リング状固定部材と基板との接触
    部分の周辺の後方に配置され、 (c)基板保持体の基板と接触する表面が、基板表面の
    平均温度より高い温度の領域に対応する基板保持体の表
    面領域を、その基板平均温度との差に対応した深さで削
    りとられて段差が形成してある基板保持体で、さらに、 (d)反応容器内で窓と基板保持体の間、基板保持体と
    リング状固定部材の間およびリング状固定部材と基板と
    の間でパージガスが流れる通路を形成することを特徴と
    するCVD装置。
  24. 【請求項24】 請求項23記載のCVD装置におい
    て、加熱機構はランプヒータであることを特徴とするC
    VD装置。
  25. 【請求項25】 請求項23記載のCVD装置におい
    て、窓は石英ガラスからできていることを特徴とするC
    VD装置。
  26. 【請求項26】 請求項23記載のCVD装置におい
    て、リング状固定部材の12個の接触部が円周上に等間
    隔に配置されていたとき、その位置の後方にそれぞれ1
    2のランプヒータが配置されていることを特徴とするC
    VD装置。
  27. 【請求項27】 請求項23記載のCVD装置におい
    て、基板保持体が熱伝導率の高い材料でできていること
    を特徴とするCVD装置。
  28. 【請求項28】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、基板保持体はアルミニウム、カーボン、および銅で
    できていることを特徴とするCVD装置。
  29. 【請求項29】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、基板保持体がアルミニウム製でパージガスがArガ
    スであるとき、段差の深さが0.1mm深くなるごとに
    基板の表面温度が約6℃さがることを特徴とするCVD
    装置。
  30. 【請求項30】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、アルミニウム製基板保持体、パージガスがArガス
    でさらに基板の径が8インチであるとき、アルミニウム
    製基板保持体の基板と接触する表面に外径φ170mm
    内径φ80mm深さ0.1mmの環状の段差加工するこ
    とを特徴とするCVD装置。
  31. 【請求項31】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、アルミニウム製基板保持体、パージガスがArガス
    でさらに基板の径が6インチであるとき、アルミニウム
    製基板保持体の基板と接触する表面に外径φ120mm
    内径φ60mm深さ0.1mmの環状の段差加工するこ
    とを特徴とするCVD装置。
  32. 【請求項32】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、基板保持体の基板と接触する表面が、基板上に堆積
    したW膜の平均シート抵抗値より低いシート抵抗値の領
    域に対応する基板保持体の表面領域を、その平均シート
    抵抗値との差に対応した深さで削りとられて段差が形成
    してある基板保持体であることを特徴とするCVD装
    置。
  33. 【請求項33】 請求項27記載のCVD装置におい
    て、リング状固定部材の内部に流れる熱媒体の流路を形
    成することを特徴とするCVD装置。
  34. 【請求項34】 請求項33記載のCVD装置におい
    て、熱媒体の温度は、せいぜいCVD反応で膜が堆積す
    る温度であることを特徴とするCVD装置。
  35. 【請求項35】 請求項34記載のCVD装置におい
    て、CVD反応でW膜が堆積するとき、約70℃以上約
    200℃以下の熱媒体であることを特徴とするCVD装
    置。
  36. 【請求項36】 請求項33記載のCVD装置におい
    て、熱媒体は水、油または不活性ガスであることを特徴
    とするCVD装置。
  37. 【請求項37】 請求項36記載のCVD装置におい
    て、不活性ガスはArガスまたはN2 ガスであること
    を特徴とするCVD装置。
  38. 【請求項38】 基板搬送用真空容器と、その周囲に少
    なくとも3つのCVD処理用真空容器と搬出入用ロード
    ロック真空容器をゲートバルブを介して結合したマルチ
    チャンバ方式CVD装置において、(a)基板搬送用真
    空容器内の中心に配置された自転するベースプレート上
    に少なくとも2つの基板を保持する多関節ロボットが配
    置され、(b)各処理用真空容器に排気機構が備え付け
    られ、(c)各処理用真空容器に熱媒体が循環する循環
    路が備え付けられ、(d)すべての処理用真空容器が同
    じCVD処理用モジュール反応容器であり、(e)その
    CVD処理用モジュール反応容器は、1枚の基板の薄膜
    形成処理を行う反応容器であり、(f)そのCVD処理
    用モジュール反応容器は、その反応容器に光透過材でで
    きた窓を有し、その反応容器内に窓と対向する位置に基
    板保持体が配置され、この基板保持体の上に設置された
    基板を固定するリング状の固定部材を有し、反応容器内
    に反応ガスを供給する反応ガス供給機構と、反応容器外
    に配置され窓を通して基板保持体をその裏側から光照射
    して加熱する複数の加熱機構と、さらに基板保持体の裏
    側からパージガスを供給するためのパージガス供給機構
    を備えおり、ここにおいて、 (1)リング状固定部材の中心軸上に基板の中心に位置
    し、 (2)リング状固定部材の内径円の径は基板の径より小
    さく、 (3)リング状固定部材は基板と接触する少なくとも3
    つの接触部を有し、 (4)すべての接触部は、リング状固定部材の中心軸に
    面する接触部の側面が内径円の径より大きな同心円の円
    周上に位置し、さらに、等間隔で位置するように配置さ
    れ、 (5)反応容器内で窓と基板保持体の間、基板保持体と
    リング状固定部材の間およびリング状固定部材と基板と
    の間でパージガスが流れる通路を形成され、 (6)各加熱機構は出力制御機構を有し、 (7)各加熱機構は、リング状固定部材と基板との接触
    部分の周辺の後方に配置され、さらに、 (8)基板保持体の基板と接触する表面が、基板表面の
    平均温度より高い温度の領域に対応する基板保持体の表
    面領域を、その基板平均温度との差に対応した深さで削
    りとられて段差が形成してある基板保持体であることを
    特徴とするCVD処理用モジュール反応容器を有するこ
    とを特徴とするマルチチャンバ方式CVD装置。
  39. 【請求項39】 請求項38記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、多関節ロボットは蛙足型多関節ロ
    ボットであることを特徴とするマルチチャンバ方式CV
    D装置。
  40. 【請求項40】 請求項39記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、蛙足型多関節ロボットは、上下運
    動するアーム、アームに結合した基板把持用ハンドと基
    板把持用ハンドの運動方向の下に配置されているふたつ
    の基板待機ステージで構成されていることを特徴とする
    マルチチャンバ方式CVD装置。
  41. 【請求項41】 請求項39記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、ひとつの基板待機用ステージとふ
    たつの基板をつかむハンドを前後に配置した蛙足型多関
    節ロボットであることを特徴とするマルチチャンバ方式
    CVD装置。
  42. 【請求項42】 請求項39記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、ひとつの基板をつかむふたつハン
    ドを前後に配置した蛙足型多関節ロボットであることを
    特徴とするマルチチャンバ方式CVD装置。
  43. 【請求項43】 請求項39記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、循環路は、温度調節機構を有する
    循環ポンプにつながっていることを特徴とするマルチチ
    ャンバ方式CVD装置。
  44. 【請求項44】 請求項38記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、循環路を循環する熱媒体の設定温
    度の範囲は、CVD反応で生じる副生成物の飽和蒸気圧
    の温度以上、CVD反応で薄膜の生成する温度以下であ
    ることを特徴とするマルチチャンバ方式CVD装置。
  45. 【請求項45】 請求項44記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、CVD反応でW膜が基板上に堆積
    し副生成物がHFガスであるとき、熱媒体の温度は約7
    0℃以上約200℃以下であることを特徴とするマルチ
    チャンバ方式CVD装置。
  46. 【請求項46】 請求項44記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、循環路を循環する熱媒体は水また
    は油であることを特徴とするマルチチャンバ方式CVD
    装置。
  47. 【請求項47】 請求項38記載のマルチチャンバ方式
    CVD装置において、排気機構は油回転ポンプであるこ
    とを特徴とするマルチチャンバ方式CVD装置。
  48. 【請求項48】 n個のCVD処理用真空容器P
    (1)、P(2)、P(3)……、P(k)、……、P
    (n−1)、P(n)(但し、n≧3)とそれらの中心
    に位置する基板搬送用真空容器内に少なくとも2つの基
    板を保持する多関節ロボットと各CVD処理用真空容器
    に熱媒体が循環する循環路が備え付けられているマルチ
    チャンバ方式CVD装置における基板処理方法におい
    て、 (a)CVD処理用真空容器P(1)からP(n)に基
    板を処理させ、 (b)第1回目のメンテナンス作業は、P(1)におい
    てはWm、P(2)においてはWm−Wc、……、P
    (k)においてはWm−(k−1)Wc、……、P
    (n)においてはWm−(n−1)Wcの基板を処理し
    た後に行ない、 (c)それ以降の第N回目ののメンテナンス作業は、P
    (1)においてはWm+Wc+(Wm+Wc)(N−
    1)、P(2)においてはWm+(Wm+Wc)(N−
    1)、……、P(k)においてはWm−(k−1)Wc
    +(Wm+Wc)(N−1)、……、P(n)において
    はWm−(n−1)Wc+(Wm+Wc)(N−1)の
    基板を処理した後に行い、 ここにおいて、それぞれのCVD処理用真空容器のメン
    テナンス作業は、メンテナンス作業時間Tm内に行い、
    さらに、ここで、Wmはメンテナンス作業を始めるでに
    処理されるあらかじめ設定した基板の枚数であり、Wc
    は、Wc=Tm/tで導きだされ、Wcは、ひとつのC
    VD処理用真空容器でメンテナンス作業中に他のひとつ
    のCVD処理用真空容器が処理する基板の枚数であり、
    tは1枚の基板を搬出入用ロードロック真空容器から出
    ていき、CVD処理用真空容器で処理され、搬出入用ロ
    ードロック真空容器に戻るまでの時間であることを特徴
    とする基板処理方法。
  49. 【請求項49】 請求項48記載の基板処理方法におい
    て、循環路を循環する熱媒体の設定温度の範囲は、CV
    D反応で生じる副生成物の飽和蒸気圧の温度以上、CV
    D反応で薄膜の生成する温度以下であることを特徴とす
    る基板処理方法。
  50. 【請求項50】 請求項49記載の基板処理方法におい
    て、CVD反応でW膜が基板上に堆積し副生成物がHF
    ガスであるとき、熱媒体の温度は約70℃以上約200
    ℃以下であることを特徴とする基板処理方法。
  51. 【請求項51】 請求項49記載の基板処理方法におい
    て、循環路を循環する熱媒体は水または油であることを
    特徴とする基板処理方法。
  52. 【請求項52】 請求項49記載の基板処理方法におい
    て、多関節ロボットがひとつの基板をつかむハンドとふ
    たつの基板待機用ステージを有する蛙足型多関節ロボッ
    トであるとき、その搬送工程は、(a)搬出入用ロード
    ロック真空容器から未処理の基板をひとつの基板待機用
    ステージのせて、(b)CVD処理用真空容器に面する
    ように回転し、(c)そのCVD処理用真空容器内から
    処理済み基板を取り出して、もうひとつの基板待機用ス
    テージにのせ、(d)そして、未処理の基板をそのCV
    D処理用真空容器内に置くことを特徴とする基板処理方
    法。
  53. 【請求項53】 請求項49記載の基板処理方法におい
    て、メンテナンス作業は基板を固定するリング状固定部
    材の反応ガスにさらされる露出部分を取り替える作業を
    含むことを特徴とする基板処理方法。
  54. 【請求項54】 請求項49記載の基板処理方法におい
    て、反応ガスにさらされる露出部分が基板上に堆積する
    膜と熱膨張係数と同じ材質でできていることを特徴とす
    る基板処理方法。
  55. 【請求項55】 n個のCVD処理用真空容器P
    (1)、P(2)、P(3)……、P(k)、……、P
    (n−1)、P(n)(但し、n≧3)とそれらの中心
    に位置する基板搬送用真空容器内に少なくとも2つの基
    板を保持する多関節ロボットと各CVD処理用真空容器
    に熱媒体が循環する循環路が備え付けられているマルチ
    チャンバ方式CVD装置における基板処理方法におい
    て、G個の群のうちあるひとつの群のCVD処理用真空
    容器GP(1)、GP(2)、GP(3)……GP(N
    u)、GP(Nu+1)において、 (a)はじめに、CVD処理用真空容器GP(1)から
    GP(Nu)に基板を処理させ、 (b)基準処理枚数Wcに達した時点で、GP(1)の
    処理をやめ、それと同時に、GP(2)からGP(N
    u)の処理を継続しながら、GP(Nu+1)の処理を
    開始し、つぎに、基準処理枚数が2×Wcになったと
    き、P(2)の処理やめて、GP(1)の処理を開始
    し、GP(Nu−1)で基板の処理枚数が(Nu−1)
    ×Wcに達するまで、この手順を続け、 (c)GP(Nu)のCVD処理用真空容器で、あらか
    じめ設定したメンテナンス作業基準枚数Wmに達した時
    点でメンテナンス作業を開始し、 (d)GP(Nu)のメンテナンス作業をメンテナンス
    作業時間Tm内に行い、 (e)Tm後にGP(Nu+1)のメンテナンス作業を
    開始し、メンテナンス作業を所要期間Tm内に行い、次
    のTm後にはGP(Nu+1)のメンテナンス作業を開
    始し、メンテナンス作業をこの手順で繰り返し、この手
    順を各群も同時に行い、 (f)それとともに、各群のCVD処理用真空容器での
    基板処理と同時に、あまりのCVD処理用真空容器RP
    すべても、メンテナンス作業基準枚数Wmまで基板の処
    理し続け、メンテナンス作業基準枚数Wmに達した時点
    で、R個のCVD処理用真空容器すべてをメンテナンス
    作業をTm時間に行い、ここで、 基板処理枚数Wcは Wc=Tm/tで導き出され、ここで、メンテナンス作
    業時間Tmはあらかじめ設定した時間であり、 最大使用処理用真空容器の個数Nuは、 Nu=Wm/Wcで導き出され、ただし、Nu≧2であ
    り、 さらに、群の個数Gは、 G=n/(Nu+1)で導き出され、そのときの、あま
    りのCVD処理用真空容器RPの個数をRとし、ただ
    し、0≦R<Nu+1であることを特徴とする基板処理
    方法。
  56. 【請求項56】 請求項55記載の基板処理方法におい
    て、最初にWcづつの枚数ごとに中止したGP(1)か
    らGP(Nu)は、つぎの処理が開始するまで、メンテ
    ナンス作業をTm内に行うことを特徴とする基板処理方
    法。
  57. 【請求項57】 請求項55記載の基板処理方法におい
    て、多関節ロボットがひとつの基板をつかむハンドとふ
    たつの基板待機用ステージを有する蛙足型多関節ロボッ
    トであるとき、その搬送工程は、(a)搬出入用ロード
    ロック真空容器から未処理の基板をひとつの基板待機用
    ステージのせて、(b)CVD処理用真空容器に面する
    ように回転し、(c)そのCVD処理用真空容器内から
    処理済み基板を取り出して、もうひとつの基板待機用ス
    テージにのせ、(d)そして、未処理の基板をそのCV
    D処理用真空容器内に置くことを特徴とする基板処理方
    法。
  58. 【請求項58】 請求項55記載の基板処理方法におい
    て、メンテナンス作業は基板を固定するリング状固定部
    材の反応ガスにさらされる露出部分を取り替える作業を
    含むことを特徴とする基板処理方法。
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