JPH0620850A - 磁性部品 - Google Patents

磁性部品

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JPH0620850A
JPH0620850A JP4173208A JP17320892A JPH0620850A JP H0620850 A JPH0620850 A JP H0620850A JP 4173208 A JP4173208 A JP 4173208A JP 17320892 A JP17320892 A JP 17320892A JP H0620850 A JPH0620850 A JP H0620850A
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Jiro Ouchi
二郎 大内
Hisahiro Kamata
久浩 鎌田
Sunao Nakabachi
直 中鉢
Shigeo Yamaguchi
繁男 山口
Tsuneo Ikegami
恒男 池上
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Tohoku Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 占積率を向上させ、かつ巻線が容易で巻線後
の端末処理や引き出しを容易にする磁性部品を提供す
る。 【構成】 主巻線及び別巻線の各々に多本平行線を用い
た高周波トランスであって、電流容量の少ない巻線
1 ,N4 (別巻線)などを電流容量の多いN2 ,N3
(主巻線)に組み合わせてボビン10内の同一の層に巻
回し、各層の幅方向にスペースが生じないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高周波用途、特にスイ
ッチング電源装置のトランス、チョークコイルなどに適
用して最適な磁性部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図22はスイッチングレギュレータの回
路例を示す回路図である。
【0003】交流電源(AC100Vの商用電源)1に
は、外部からのノイズの侵入及び内部からのノイズのラ
イン側への放出を防止するためのラインフィルタ2が接
続され、このラインフィルタ2には交流電源を両波整流
し、整流出力を平滑するための回路を備えた整流平滑回
路3が接続されている。この整流平滑回路3には、整流
平滑回路3の直流出力を断続的にスイッチングしてトラ
ンス5へ供給するスイッチング回路4が接続されてい
る。トランス5は一次側に2つの巻線が巻回され、二次
側には出力巻線が巻回されている。トランス5の出力巻
線には、ダイオードによる整流回路6が接続され、この
回路にはLC型の平滑回路7が接続され、この平滑回路
7には負荷8(ここでは抵抗を用いている)が接続され
ている。平滑回路7の出力端にはコントロール回路9が
接続され、その出力によりスイッチング回路4が制御さ
れる。
【0004】ラインフィルタ2は、コンデンサ21、ノ
イズフィルタ22及びコンデンサ23,24から成り、
ノーマル・モード・ノイズとコモン・モード・ノイズの
両方を減衰することができる。また、平滑回路7はコン
デンサ71、チョークコイル72及びコンデンサ73か
ら成る。コンデンサ71,72には電解コンデンサが用
いられ、チョークコイル72には、例えば、ドラム形の
コアが用いられ、この芯部に巻線が施される。
【0005】以上の様な回路にあっては、整流平滑回路
3で得られた直流出力がスイッチング回路4に印加さ
れ、コントロール回路9の出力に従ってスイッチング回
路4が駆動されることにより、高周波のパルス電流がト
ランス5に通流され、トランス5の出力巻線に交流電圧
が発生する。この交流電圧は、整流回路6によって整流
され、さらに平滑回路7によってリップル分が除去され
たのち、負荷8に供給される。
【0006】負荷状態によって平滑回路7の出力電圧は
変動するので、この変動分を補正するようにコントロー
ル回路9はスイッチング回路4を制御する。出力電圧が
増加した場合にはスイッチング回路4はオン時間が短く
なるようにし、逆に、出力電圧が減少したときにはオン
時間が長くなるようにする。この様な制御により、負荷
状態が変動しても常に安定した出力電圧を得ることがで
きる。
【0007】ところで、スイッチング電源装置において
は、ノイズフィルタ22、チョークコイル72などの磁
性部品は、高周波化を行うことによって小型化が可能に
なる。例えば、周波数が300KHz〜500KHz以
上になるにつれ、従来の単線による巻線では渦電流や表
皮効果などによる高周波損失が問題になる。このため、
より一層の高効率化、小型化を図るためには、更に高周
波銅損を減らす必要がある。これを達成する線材とし
て、従来のリッツ線や銅箔に代え、多本平行線(マルチ
・パラレル・ワイヤ)が注目されている。
【0008】この多本平行線は、図23に示すように、
0.05〜1.0mm径の複数の導体(例えばエナメル
線)10の各々を絶縁被膜11で被覆し、かつこれらを
同一平面上に可撓性を有する状態で並列接合した高周波
用電線であり、リッツ線に比べて占積率をおよそ30%
向上できる特長がある。そして、この線材が銅箔に比べ
て高周波特性の良い理由は、微小細線からなるために、
渦電流が流れにくいと共に導体周長を長くでき、銅箔よ
りも表面積が多くなるからである。これにより表皮効果
による電流を多く流せるという利点がある。また、渦電
流が少ないために、銅箔に比べ高周波における交流抵抗
が非常に少なく、その値は周波数が100KHzでさえ
も約1/8という良好な値を有している。
【0009】なお、この多本平行線に関しては、例え
ば、1991年電子情報通信学会秋季大会論文集、「ス
イッチング電源における多本平行線の交流抵抗」3−2
52頁、及び、古河電気工業株式会社「古河電工時報」
第87号(平成2年12月)の133頁に記載がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
技術にあっては、多本の細線に樹脂などの絶縁物で絶縁
処理を施した後、これらを平面状に接着しているため、
平面状かつ箔状で薄くなり、ボビンなどへの巻線が容易
でなく、更には巻線後の端末処理や引き出しが困難であ
ることから、実用化に向けて解決すべき問題点は多い。
【0011】例えば、図24に示すように、内鉄型(ま
たはEI型)のコアに多本平行線で巻線をする場合、樹
脂製のボビン10に巻線N2 ,N3 ,N4 ,N1 ,N5
を相互に層間紙12を介挿して多層に巻回し、このボビ
ン10をコア11内に配設している。この例では、回路
的に電流容量が少ないため、多本平行線の本数を減らし
て巻いている。このため、層間毎に絶縁紙を必要とし、
非常に占積率が悪く、かつ巻線間に段差ができるために
巻きづらいものであった。
【0012】本発明の目的は、上記従来技術の実情に鑑
みてなされたもので、占積率を向上させ、かつ巻線が容
易で巻線後の端末処理や引き出しを容易にする磁性部品
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、この発明は、複数の巻線の各々に多本状平行線を
用いた磁性部品において、電流容量の少ない巻線を電流
容量の多い巻線に組み合わせて同一の層に巻回するよう
にしている。
【0014】そして、巻線間の耐電圧を確保するため
に、前記巻線の相互間に絶縁線を配設している。
【0015】また、誤り結線などを防止するために、前
記各巻線を相互に色分けを行っている。
【0016】さらに、引き出し後の空間距離及び沿面距
離を確保するために、前記巻線の相互の引き出し位置に
距離をもたせている。
【0017】また、引き出し部に厚み部分が生じないよ
うに、巻線に多本平行線を用いた磁性部品において、そ
の引き出し部を長さ方向に曲げ、その先端部をリッツ線
状にしている。
【0018】この場合、更に引き出し部の厚みが薄くな
るように、前記リッツ線状にした先端部の一部を平面状
に加工することもできる。
【0019】
【作用】上記した手段によれば、1つの層に電流容量の
少ない巻線を主巻線などに混在させて配設することによ
り、従来、幅の小さい電流容量の少ない巻線を単独に1
つの層に配設してスペースを余らせていたのに対し、各
層にスペース(幅方向の)が生じないように巻線を施す
ことができる。したがって、占積率の向上、巻線作業の
改善を図ることが可能になる。
【0020】そして、巻線の相互間に絶縁線を介在させ
ることで、線間の距離を確保することができ、主巻線と
別巻線などのように回路間の電圧差が大きい場合でも、
巻線間の耐電圧を確保することが可能になる。
【0021】また、巻線相互の樹脂色などを異ならせる
ことで、巻線相互の識別が容易になり、誤配線などを防
止することができる。
【0022】巻線相互をずらすなどして巻線相互の引き
出し位置に距離をもたせることで、引き出し後の空間距
離及び沿面距離を確保することができる。
【0023】多本平行線の引き出し部を長さ方向に重な
りが生じないようにして直角方向に曲げ、その先端部を
リッツ線状にすることで、引き出し部に厚み部分が生じ
ないようにすることができる。
【0024】そして、リッツ線状にした先端部の一部
(根元部)を平面状に加工することで、更に引き出し部
の厚みを薄くすることができる。
【0025】
【実施例】図1は本発明による磁性部品の第1実施例を
示す断面図である。また、図2は図1の実施例の1層分
の組み合わせを示す正面図である。
【0026】図25に示した従来構成では、各巻線幅
(電流容量に応じて異なる)にかかわらず必ず1つの巻
線が1層分を取っていたのに対し、本実施例では、電流
容量の少ない巻線N1 ,N4 を他の電流容量の多い巻線
2 ,N3 と組み合わせ、その巻線の一部を利用して巻
線するようにしたところに特徴がある。
【0027】すなわち、図2に示すように、主巻線N3
と別巻線N1 を同一平面上に隣接させて巻回し、幅方向
の端部に隙間が生じないようにしている。
【0028】このような構成にすることで巻線の層数を
低減でき、飛躍的に占積率を改善することができる。こ
の結果、トランスの小型化を図ることができる。
【0029】図3は本発明の第2実施例を示す正面図で
ある。
【0030】前記実施例は、使用される回路によっては
主巻線と別巻線間の電圧差が大きい場合、巻線間の耐電
圧がもたない場合がある。この問題に対処するため、本
実施例は主巻線13と別巻線14の間に、導体の無い樹
脂線15を挿入し、絶縁体を介在させることで耐電圧が
確保できるようにしている。ここでは、別巻線を1つの
み示しているが、電流容量によっては複数の別巻線を設
け、その各々についても樹脂線15を設ける必要があ
る。
【0031】図4は本発明の第2実施例を示す正面図で
ある。
【0032】図2に示したように、1つの層を複数の巻
線で共用すると、両端での分割部の区別が分かりづら
い。このために、両端で誤って分割をした場合には、主
巻線と別巻線間に短絡を生じる恐れがある。このような
事態が生じると、スイッチング電源装置のように電力を
扱う回路では焼損などの重大な事故につながり、信頼性
が特に望まれる電源装置では大きな問題になる。
【0033】そこで、本実施例では、夫々の回路に使用
される巻線を色分けすることで上記問題を解決してい
る。すなわち、主巻線13を赤、別巻線14aを緑、別
巻線14bを青などに色分けする。この色分けは、多本
平行線の被覆用の樹脂の色を予め選定しておくことで解
決できる。
【0034】図5は本発明の第3実施例を示す正面図で
ある。
【0035】本実施例は、主巻線と別巻線を図22に示
した1次巻線N2 ,N3 及び2次巻線N4 にする場合で
ある。このように、主巻線と別巻線を交互に多数を配置
し、端末で結合すればトランスの1次と2次の間の結合
度を上げることができるが、逆に、巻線が入り乱れ、混
線の恐れが増えることになる。そこで、図4の実施例と
同様に各巻線を色分けすることで、混線に起因する誤接
続を防止することができる。
【0036】図6は本発明の第4実施例を示す正面図で
ある。図7は図6の多本平行線の引き出し後の状態を示
す斜視図である。
【0037】以上の実施例では、1本の多本平行線を複
数の巻線として利用しようとする場合、巻回数が同一で
あれば引出線が同一箇所になる。同一箇所から複数の引
出線を出すことは、引き出し方そのものが困難であるだ
けでなく、ULやCSAなどの安全規格上必ず必要な引
き出し後の空間距離や沿面距離が取れなくなり、トラン
スそのものを構成できなくなる。
【0038】この問題に対処するため、図6(展開した
状態の多本平行線を示す)に示すように、多本平行線の
引出線を予めずらしておき、これをコイル状に巻線した
後の形状が図7の形態になるようにする。図7から明ら
かなように、主巻線13と別巻線14の引出線16,1
7は、所定の距離をおいて引き出されるので、安全規格
を満足させることができる。
【0039】因みに、従来の引出線の形態を示したのが
図8であり、主巻線13と別巻線14の引出線は同一箇
所になり、引き出し後の空間距離や沿面距離を確保する
ことができない。
【0040】図9は本発明の第5実施例を示す正面図で
ある。
【0041】多本平行線を巻線に使用した場合、巻線引
き出し後の曲げ方向に自由度がないことである。従来、
多本平行線の引出端の処理は、図10に示すように、コ
イル状の巻線本体から90°に上方向に折り曲げて引き
出している。このような引き出し方法では、面方向(厚
み方向)にしか曲げることができず、この巻線でトラン
スを構成しても基板に取り付けたときに配線ができなく
なるという不具合がある。また、巻き始め、巻き終わり
部の漏れインダクタンスが少なくなるため、同じ箇所か
ら引き出そうとした場合、折曲部が重なった分だけ厚み
が厚くなり、巻線ができなくなる場合がある。さらに、
当然のことながら、従来のトランスのように、ボビンに
ピンを付け、このピンに引出線をからげて引き出すこと
も不可能であった。
【0042】そこで、この実施例では図9に示すよう
に、多本平行線の端部が曲げの前後で重なることなく1
本づつ円弧状にカーブさせて上方向へ引き出し、かつ先
端部を捩ってリッツ線状にする。このような構成によ
り、曲げ部分に重なりが生ぜず、巻厚を増やすことがな
い。しかも、巻線引き出し後の曲げ方向も自由になりか
つボビンのピンへのからげも可能になる。
【0043】この場合、先端部の形状は図9の円柱状の
ほか、丸線を図11の(a)、(b)に示すように先端
部の一部(巻線本体側)を平板状にした後、図11の
(c)に示すように多本平行線に接続して引出線にする
こともできる。このようにすれば、引出部の厚みを減ら
す効果が得られる。
【0044】図12は本発明の第6実施例を示す正面図
である。
【0045】本実施例はトランスの結合度を上げること
ができるようにしたものである。周知のように、トラン
スの結合度はスイッチング電源において特に重要であ
り、結合度の悪いものはサージ電圧が大きくなり、スイ
ッチング素子の破壊を招くことになる。これは高周波化
を行おうとした場合、巻数が少なくなり、その結果結合
度が低下し、上記の問題がより顕著になる。
【0046】図13は巻線間の結合度を上げるための従
来の一般的な巻線構造を示す正面図である。ここでは1
次巻線を18aと18bの2つに分け、ボビン10の下
側に1次巻線18aを巻回し、この上側に2次巻線19
を巻回し、さらに2次巻線19上に1次巻線18bを巻
回し、2次巻線19をサンドイッチ状に巻回する。この
巻回方法では、2次巻線19を1次巻線18で挟むよう
にするため、1次巻線18が2つ必要になる。このた
め、巻厚が大きくなるだけでなく、巻線引出部を引き出
し後に並列に接続する必要があり、端末処理が面倒にな
ると共に工数がかかり、コストアップを招いている。
【0047】そこで、本実施例では、図12に示すよう
に、予め多本平行線を1次−2次間の絶縁が必要なと
き、1次巻線18と2次巻線19の間に絶縁テープ20
を介挿し、この絶縁テープ20を挟んで巻線を重ねる。
このような巻線により構成したトランスが図14であ
る。この構成では、1次−2次巻線が交互に巻かれてい
るため、巻厚が薄く、かつ、結合度の高いトランスを得
ることができる。
【0048】図15は本発明の第7実施例を示す斜視図
である。
【0049】本実施例は、結合度を更に高めるための構
成を示している。そして、この実施例に用いられる多本
平行線の構造を示したのが図16である。ここに示す多
本平行線27は、導体25を一定間隔に並行配設し、こ
れら導体を樹脂材26で被覆する構造は従来と同じであ
るが、表面形状に特徴があり、一面をフラットにし、他
面を凹面形状に加工している。この多本平行線27をト
ランスに適用した例が図15である。
【0050】また、図17は図15のトランスの巻線部
分の構造を示す斜視図である。ここでは同一形状の2枚
の多本平行線27aと27bを1次巻線と2次巻線に
し、これらを重ね合わせるに際し、図17に示すよう
に、2枚の多本平行線の凹部面同士を向き合わせ、かつ
導体25の全てが同一平面上に位置するようにする(多
本平行線27aの導体と多本平行線27bの導体とが交
互に配置される状態)。このような構成の巻線を用いて
トランスを構成すると図15のようになり、結合度を極
限まで上げることができる。そして、フラットな面を外
側にしているため、巻線の凹凸を無くすための層間紙が
不要になり、結合度を高くしながらトランスの小型化を
図ることができる。なお、上記実施例では巻線を1次−
2次巻線の場合について説明したが、これに限定される
ものではない。
【0051】図18、図19、図20及び図21は本発
明の第8,第9,第10及び第11実施例を示す斜視図
である。
【0052】本実施例は、巻線の加工性を高めるように
したところに特徴がある。通常、多本平行線27を巻線
する場合、円筒状の巻枠またはボビンに巻き付けて行わ
れる。この場合、巻線が平面状のため、巻き始め部が滑
って動き、巻線を行うのに苦労する。また、巻けたとし
てもボビンへの密着度が弱く、その後の巻線処理を行う
ときに動いてしまい、巻線をし難いのが実情であった。
【0053】そこで本実施例では、図18に示すように
ボビン28の上下の2箇所にストッパー29を設けてお
き、このストッパー29の幅内に多本平行線による巻線
30を巻回し、そして、巻線30の引き出しはストッパ
ー29の近傍から行う。或いは、図19に示すように、
ボビン28の上端の一部に切欠部31を設け、この部分
から引出線を引き出すようにする。また、図20に示す
ように、ボビン28の外周面の全域に滑り止め用の網目
状突起32(または網目状溝)を設け、巻回した巻線が
滑らないようにしている。さらに、図20に示すよう
に、ボビン28の一部(巻き始め部が望ましい)の縦方
向に粘着材塗布面33を設け、この粘着材塗布面33で
巻回した巻線を固定する。
【0054】図18〜図21に示した構成によれば、巻
線の滑りを防止し、ボビンへの密着度を向上させ、巻線
を確実に行うことができる。
【0055】
【発明の効果】本発明は上記の通り構成されているの
で、次に記載する効果を奏する。
【0056】請求項1の磁性部品においては、複数の巻
線の各々に多本状平行線を用いた磁性部品において、電
流容量の少ない巻線を電流容量の多い巻線に組み合わせ
て同一の層に巻回するようにしたので、占積率の向上、
巻線作業の改善を図ることが可能になる。
【0057】請求項2の磁性部品においては、前記巻線
の相互間に絶縁線を配設したので、回路間の電圧差が大
きい場合でも、巻線間の耐電圧を確保することができ
る。
【0058】請求項3の磁性部品においては、前記各巻
線を相互に色分けするようにしたので、誤結線などを防
止することができる。
【0059】請求項4の磁性部品においては、前記巻線
の相互の引き出し位置に距離をもたせるようにしたの
で、引き出し後の空間距離及び沿面距離を確保すること
ができる。
【0060】請求項5の磁性部品においては、巻線に多
本平行線を用いた磁性部品において、その引き出し部を
長さ方向に曲げ、その先端部をリッツ線状に加工するよ
うにしたので、引き出し部に厚み部分を生じないように
することができる。
【0061】請求項6の磁性部品においては、前記リッ
ツ線状にした先端部の一部を平面状に加工するようにし
たので、引き出し部の厚みを更に薄くすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による高周波トランスの第1実施例を示
す断面図である。
【図2】図1の実施例の1層分の組み合わせを示す正面
図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す正面図である。
【図4】本発明の第2実施例を示す正面図である。
【図5】本発明の第3実施例を示す正面図である。
【図6】本発明の第4実施例を示す正面図である。
【図7】図6の多本平行線の引き出し後の状態を示す斜
視図である。
【図8】多本平行線の従来の引出線の形態を示す斜視図
である。
【図9】本発明の第5実施例を示す正面図である。
【図10】多本平行線をコイル状に巻回した場合の従来
の引出線の形態を示す斜視図である。
【図11】図9の実施例の引き出し端の他の処理例を示
す斜視図である。
【図12】本発明の第6実施例を示す正面図である。
【図13】巻線間の結合度を上げる為の従来の一般的な
巻線構造を示す正面図である。
【図14】図12に示す巻線により構成したトランスを
示す断面図である。
【図15】本発明の第7実施例を示す斜視図である。
【図16】図15のトランスに用いられる多本平行線を
示す斜視図である。
【図17】図16の多本平行線を組み合わせた巻線構造
を示す斜視図である。
【図18】本発明の第8実施例を示す斜視図である。
【図19】本発明の第9実施例を示す斜視図である。
【図20】本発明の第10実施例を示す斜視図である。
【図21】本発明の第11実施例を示す斜視図である。
【図22】スイッチングレギュレータの回路例を示す回
路図である。
【図23】公知の多本平行線の構造を示す斜視図であ
る。
【図24】多本平行線を巻線に用いた従来のトランスの
一例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 ボビン 11 コア 12 層間紙 13 主巻線 14,14a,14b 別巻線 15 樹脂線 16,17 引出線 18,18a,18b 1次巻線 19 2次巻線 20 絶縁テープ 25 導体 26 樹脂材 27 多本平行線 27a 1次巻線 27b 2次巻線 28 ボビン 29 ストッパー 30 巻線 31 切欠部 32 網目状突起 33 粘着材塗布面
フロントページの続き (72)発明者 鎌田 久浩 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番の1 東北リコー株式会社内 (72)発明者 中鉢 直 宮城県柴田郡柴田町大字中名生字神明堂3 番の1 東北リコー株式会社内 (72)発明者 山口 繁男 東京都千代田区丸の内2丁目6番1号 古 河電気工業株式会社内 (72)発明者 池上 恒男 宮城県仙台市青葉区一番町1丁目14−6

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の巻線の各々に多本状平行線を用い
    た磁性部品において、電流容量の少ない巻線を電流容量
    の多い巻線に組み合わせて同一の層に巻回することを特
    徴とする磁性部品。
  2. 【請求項2】 前記巻線の相互間に絶縁線を配設したこ
    とを特徴とする請求項1記載の磁性部品。
  3. 【請求項3】 前記各巻線を相互に色分けすることを特
    徴とする請求項1記載の磁性部品。
  4. 【請求項4】 前記巻線の相互の引き出し位置に距離を
    もたせたことを特徴とする請求項1記載の磁性部品。
  5. 【請求項5】 巻線に多本平行線を用いた磁性部品にお
    いて、その引き出し部を長さ方向に曲げ、その先端部を
    リッツ線状に加工することを特徴とする磁性部品。
  6. 【請求項6】 前記リッツ線状にした先端部の一部を平
    面状に加工することを特徴とする請求項5記載の磁性部
    品。
JP4173208A 1992-06-30 1992-06-30 磁性部品 Expired - Fee Related JP2677930B2 (ja)

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