JP2002237421A - スイッチング電源用トランス - Google Patents

スイッチング電源用トランス

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JP2002237421A
JP2002237421A JP2001033303A JP2001033303A JP2002237421A JP 2002237421 A JP2002237421 A JP 2002237421A JP 2001033303 A JP2001033303 A JP 2001033303A JP 2001033303 A JP2001033303 A JP 2001033303A JP 2002237421 A JP2002237421 A JP 2002237421A
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winding
primary
transformer
switching power
power supply
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JP2001033303A
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Joji Kasai
讓治 笠井
Teishun Hisamoto
禎俊 久本
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Onkyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入力容量の小さいスイッチング電源用トラン
スを提供する。 【解決手段】 巻枠1と、この巻枠1の外周に層状に巻
回された1次コイル2,4,12,14を含む複数の巻
線とを有するスイッチング電源用トランスであって、巻
線は、少なくとも最内周層と最外周層とが1次コイル
2,4,12,14で構成され、かつ最外周層の外周面
の少なくとも一部が絶縁スペーサ16によって覆われて
おり、1次コイル2,4,12,14は、巻始め部21
が巻枠1の一端に位置し、かつ巻終り部22が巻枠1の
他端に位置しており、1次コイル2,4,12,14の
巻終り部22は、巻枠1の他端側で纏められ、絶縁スペ
ーサ16の外面に沿って巻枠1の一端側まで戻された構
成とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、巻枠と、この巻枠
の外周に層状に巻回された1次巻線を含む複数の巻線と
を有するスイッチング電源用トランスに関する。
【0002】
【従来の技術】商用交流電源から所望の直流電圧を生成
する場合、商用周波トランスを用いて商用交流電圧を適
当な交流電圧に変換した後、整流平滑して直流を得る方
法と、商用交流電圧を一旦直流に変換し、それを高い周
波数の交流に再度変換し、高周波トランスを用いて変圧
した後に整流平滑することにより所望の直流電圧を得る
方法とが知られている。
【0003】商用周波トランスを用いる方法の場合、5
0Hzあるいは60Hzの交流を扱うことから、励磁イ
ンピーダンスを大きくするために大型の磁気回路と巻数
の多い1次巻線とを必要とするのに対し、高周波トラン
スを用いる方法の場合、高周波を扱うので小さいインダ
クタンスで大きな励磁インピーダンスを実現できること
から、小型の磁気回路と巻数の少ない1次巻線とでよ
い。したがって、高周波トランスを用いる方法を採用し
たスイッチング電源は、トランス自体はもちろんのこ
と、装置全体を小型・軽量化することができる。
【0004】商用周波トランスを用いる方法と高周波ト
ランスを用いる方法とのいずれの場合も、一度適切なト
ランスを設計すれば、使用する商用交流電圧が変わって
も、1次巻線の巻数をその電圧に比例して変更するだけ
でよく、その他の巻線の巻数は変更する必要がない。し
かし、1次巻線の巻数が増加した場合、1次巻線と他の
巻線との間、さらには1次巻線の巻始めと巻終りと間の
静電容量が増加することになる。これにより1次側から
みた入力インピーダンスにおいて入力容量が増加する。
【0005】この入力容量の増加は、商用周波トランス
を用いる場合は周波数が低いので問題とならないが、ス
イッチング電源の場合は周波数が高いことから大きな問
題となってくる。
【0006】すなわち、入力容量の増加は、スイッチン
グ時の過渡電流すなわち充電電流の増加原因となる。こ
の過渡電流は、トランスのエネルギー伝達に寄与しない
ばかりでなく、スイッチング時のロスおよびノイズ発生
の原因ともなる。
【0007】図3は、従来のスイッチング電源用トラン
スの要部の断面図である。このように従来のスイッチン
グ電源用トランスは、安全規格上、1次巻線51と2次
巻線52との間の沿面距離を確保するため、ボビン53
の両端にそれぞれバリアテープ54を設け、それらバリ
アテープ54,54間に各巻線51,52が巻かれてい
る。1次巻線51と2次巻線52との間にはそれぞれ絶
縁テープ55が巻回されており、2層の2次巻線52,
52間にも絶縁テープ56が巻回されている。ここで、
沿面距離とは、1次巻線51と2次巻線52との間の絶
縁テープ55表面に沿う最短距離のことである。さらに
具体的に述べると、たとえば内周側の1次巻線51のボ
ビン53一端側の端から、内周側の絶縁テープ55の内
周面をボビン53の軸芯方向に沿って絶縁テープ55の
一端に至り、さらに絶縁テープ55の一端面をボビン5
3の半径方向に沿って内周端から外周端に至り、さらに
絶縁テープ55の外周面をボビン53の軸芯方向に沿っ
て一端から内周側の2次巻線52のボビン53一端側の
端まで至る距離である。また、1次巻線51と2次巻線
52との間の絶縁テープ55は、1次巻線51と2次巻
線52との結合度を大きくするため、規格上必要な絶縁
性能が得られる範囲で、極力薄いテープを一重に巻回し
ている。
【0008】なお、図3に示すスイッチング電源用トラ
ンスは、各1次巻線51を往復巻にしており、それらの
1次巻線51の巻始め部分51aと巻終り部分51bと
を一箇所に纏めているが、往復巻ではなく一方向巻の場
合、1次巻線51の巻終り部分51bを、ボビン53の
軸芯方向に沿って直線的に巻始め部分51a側に戻すの
ではなく、1次巻線51の外周面に螺旋状に巻き付けな
がら巻始め部分51a側に戻していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のス
イッチング電源用トランスでは、1次巻線51の各部
間、特に巻始め部分51aと巻終り部分51bとの間の
結合容量が大きいとともに、1次巻線51と2次巻線5
2との間の結合容量も大きいという課題があった。
【0010】図4は、スイッチング電源用トランスにお
ける浮遊容量の分布状況の説明図である。図4におい
て、5個のCaが1次巻線51の各部間の結合容量であ
り、8個のCbが1次巻線51と2次巻線52との間の
結合容量である。
【0011】図5は、スイッチング電源用トランスの無
負荷時における1次側等価回路の回路図である。励磁イ
ンダクタンスLaには、漏洩インダクタンスLbが直列
に接続されているとともに、入力容量Cが並列に接続さ
れている。すなわち図5は、図4における結合容量C
a,Cbを集中定数として等価的に表したものである。
漏洩インダクタンスLbは励磁インダクタンスLaに比
べて一般に非常に小さく、無負荷時には使用スイッチン
グ周波数帯では無視できる場合が多い。
【0012】図6は、スイッチング電源用トランスの無
負荷時における1次側入力インピーダンス特性の説明図
である。図6において、横軸は周波数であり、縦軸はイ
ンピーダンスである。また縦軸は対数目盛である。図6
から明らかなように、容量成分が小さいほど並列共振周
波数が高くなり、より高い周波数まで高インピーダンス
を維持できる。すなわち、入力容量Cがある値のとき
に、実線Aで示すようなインピーダンス特性が得られ、
入力容量Cと励磁インダクタンスLaとの並列共振周波
数がfaであったとすると、入力容量Cがそれよりも小
さな所定の値の場合、実線Bで示すようなインピーダン
ス特性が得られ、入力容量Cと励磁インダクタンスLa
との並列共振周波数fbは、faよりも高い。並列共振
周波数fa,fbよりも左側が誘導性領域であり、右側
が容量性領域である。
【0013】図7は、スイッチング電源用トランスの無
負荷応答特性を説明するための波形図である。(A)
は、理想的なトランスの場合を示しており、(B)は、
入力容量Cが大きいトランスの場合を示している。実線
a,bは、1次電圧であり、実線c,dは、1次電流で
ある。スイッチングの電圧スペクトルにはかなりの高調
波まで含まれているので、1次インピーダンスが理想的
なインダクタンスである場合には、(A)のようにスイ
ッチング時に急激な電流は流れないが、1次インピーダ
ンスが容量性となる周波数帯にスイッチング電圧のスペ
クトルがあると、(B)のように充電電流が流れること
になる。もちろん、インピーダンスが小さいほど、充電
電流は大きくなる。
【0014】すなわち、上記従来のスイッチング電源用
トランスでは、入力容量が大きく、その結果、スイッチ
ング時の過渡電流すなわち充電電流が大きいことから、
スイッチング時のロスおよびノイズが大きくなるのであ
る。
【0015】本発明は、このような事情のもとで考え出
されたものであって、入力容量の小さいスイッチング電
源用トランスを提供することを、その課題としている。
【0016】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0017】本発明の第1の側面によれば、巻枠と、こ
の巻枠の外周に層状に巻回された1次巻線を含む複数の
巻線とを有するスイッチング電源用トランスであって、
巻線は、少なくとも最内周層と最外周層とが1次巻線で
構成され、かつ最外周層の外周面の少なくとも一部が絶
縁スペーサによって覆われており、各1次巻線は、巻始
め部分が巻枠の一端に位置し、かつ巻終り部分が巻枠の
他端に位置しており、全ての1次巻線の巻終り部分は、
巻枠の他端側で纏められ、絶縁スペーサの外面に沿って
巻枠の一端側まで戻された構成としたことを特徴とす
る、スイッチング電源用トランスが提供される。
【0018】好ましい実施の形態によれば、1次巻線の
巻終り部分のうち絶縁スペーサの外面に位置する部分
は、巻枠の軸芯方向と平行な直線状である。
【0019】他の好ましい実施の形態によれば、各1次
巻線は、それぞれ1本の絶縁導線からなり、その絶縁導
線の線径が、巻枠に必要巻数を巻回することにより、巻
枠の一端から他端まで隙間無く巻回される線径である。
【0020】他の好ましい実施の形態によれば、各1次
巻線は、それぞれ相互に線径の等しい複数本の絶縁導線
からなり、それら各絶縁導線の線径が、それら複数本の
絶縁導線を一重に並べて巻枠に必要巻数を巻回すること
により、巻枠の一端から他端まで隙間無く巻回される線
径である。
【0021】他の好ましい実施の形態によれば、複数の
巻線は、1次巻線と他の巻線との間が、絶縁デープを二
重以上に巻回することにより絶縁されており、絶縁テー
プは、一重の巻回により規格上必要な絶縁性能を満たす
厚さを有している。
【0022】他の好ましい実施の形態によれば、巻線
は、1次巻線以外の全ての巻線が、巻枠の両端にそれぞ
れ設置された所定長の絶縁部間に巻回されている。
【0023】本発明によれば、入力容量の小さいスイッ
チング電源用トランスを提供できる。
【0024】すなわち、各1次巻線において、巻始め部
分が巻枠の一端に位置し、かつ巻終り部分が巻枠の他端
に位置しているので、1次巻線の巻始め部分および巻終
り部分と他の巻線との間の距離を大きく取ることがで
き、したがって1次巻線の巻始め部分および巻終り部分
と他の巻線との間の結合容量を小さくすることができ
る。また、1次巻線の巻終り部分は、巻枠の他端側で纏
められ、絶縁スペーサの外面に沿って巻枠の一端側まで
戻されているので、1次巻線の巻始め部分と巻終り部分
とが接近する部分を極力少なくすることができ、したが
って1次巻線の巻始め部分と巻終り部分との間の結合容
量を小さくすることができる。
【0025】本発明のその他の特徴および利点は、添付
図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明
らかとなろう。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態を、図面を参照して具体的に説明する。
【0027】図1は、本発明に係るスイッチング電源用
トランスの要部の断面図である。図2は、本発明に係る
スイッチング電源用トランスの一部切欠正面図である。
巻枠1は、円筒状の本体部1aと、この本体部1aの両
端からそれぞれ半径方向外方に突出した円環状の鍔部1
bとにより構成されている。本体部1aの外周面には、
1次コイル2が巻回されており、その1次コイル2の外
周面には、絶縁テープ3が巻回されている。絶縁テープ
3の外周面には、1次コイル4が巻回されている。1次
コイル4の外周面には、絶縁テープ5が2重に巻回され
ている。絶縁テープ5の外周面には、軸芯方向両端部
に、それぞれ絶縁部としてのバリアテープ6が巻回され
ている。また、絶縁テープ5の外周面には、バリアテー
プ6,6間に2次コイル7が巻回されている。2次コイ
ル7の外周面には、絶縁テープ8が巻回されている。バ
リアテープ6の外周面には、それぞれ絶縁部としてのバ
リアテープ9が巻回されている。また、絶縁テープ8の
外周面には、バリアテープ9,9間に2次コイル10が
巻回されている。バリアテープ9および2次コイル10
の外周面には、絶縁テープ11が2重に巻回されてい
る。絶縁テープ11の外周面には、1次コイル12が巻
回されている。1次コイル12の外周面には、絶縁テー
プ13が巻回されている。絶縁テープ13の外周面に
は、1次コイル14が巻回されている。1次コイル14
の外周面には、絶縁テープ15が2重に巻回されてい
る。絶縁テープ15の外周面には、円周方向所定幅の絶
縁スペーサ16が軸芯方向全長にわたって設けられてい
る。絶縁テープ15および絶縁スペーサ16の外周面に
は、絶縁テープ17が巻回されている。
【0028】1次コイル2,4,12,14は、それぞ
れ1本のエナメル線などの絶縁導線によって構成されて
おり、巻枠1の本体部1aの一端から他端までのほぼ全
長にわたって巻回されている。1次コイル2,4,1
2,14を構成する絶縁導線の線径は、巻枠1の本体部
1aに必要巻数を巻回することにより、本体部1aの一
端から他端までほぼ隙間無く巻回される太さに設定され
ている。1次コイル2,4,12,14の巻始め部21
は、巻枠1の一端側の鍔部1bに形成された孔から巻枠
1の外部に導出されている。1次コイル2,4,12,
14の巻終り部22は、巻枠1の他端側の鍔部1b近傍
で1箇所に纏められ、絶縁スペーサ16と絶縁テープ1
7との間を通って巻枠1の一端側の鍔部1bまで戻さ
れ、鍔部1bに形成された孔から巻枠1の外部に導出さ
れている。1次コイル2,4,12,14の巻終り部2
2は、絶縁スペーサ16の外周面において、巻枠1の軸
芯方向に沿う直線状に配線されている。これら1次コイ
ル2,4,12,14は、両端をそれぞれ図外の端子に
結線され、相互に並列に接続される。
【0029】バリアテープ6は、1次コイル4と2次コ
イル7との間の沿面距離を確保するためのものであっ
て、巻枠1の軸芯方向に沿う長さがたとえば6mmであ
る。バリアテープ9は、2次コイル10と1次コイル1
2との間の沿面距離を確保するためのものであって、巻
枠1の軸芯方向に沿う長さがたとえば6mmである。す
なわち、図3に示す従来のスイッチング電源用トランス
の場合、1次巻線51の端と2次巻線52の端とがボビ
ン53の軸芯方向においてほぼ同一の位置であったの
で、たとえば3mmの長さのバリアテープ54によって
ほぼ6mmの沿面距離を確保できたが、本実施形態にお
いては、1次コイル4,12の端が巻枠1の本体部1a
の端に位置しているので、6mmの長さのバリアテープ
6,9によってほぼ6mmの沿面距離を確保している。
【0030】1次コイル4と2次コイル7との間の絶縁
テープ5、および2次コイル10と1次コイル12との
間の絶縁テープ11は、1重の巻回で規格上必要な絶縁
性能を確保できる厚さを有しているのであるが、1次コ
イル4と2次コイル7との間、および2次コイル10と
1次コイル12との間の距離を大きくするために、2重
に巻回している。
【0031】1次コイル2と1次コイル4との間の絶縁
テープ3、2次コイル7と2次コイル10との間の絶縁
テープ8、および1次コイル12と1次コイル14との
間の絶縁テープ13は、必ずしも必要なものではない
が、1次コイル4、2次コイル10、および1次コイル
14の巻回作業が容易になることから、絶縁テープ3,
8,13を設けている。
【0032】このように、1次コイル2,4,12,1
4において、巻始め部21が巻枠1の一端側の鍔部1b
近傍に位置し、かつ巻終り部22が巻枠1の他端側の鍔
部1b近傍に位置しているので、1次コイル2,4,1
2,14の巻始め部21および巻終り部22と2次コイ
ル7,10との間の距離を大きく取ることができ、した
がって巻始め部21および巻終り部22と2次コイル
7,10との間の結合容量を小さくすることができる。
【0033】また、1次コイル2,4,12,14の巻
終り部22は、巻枠1の他端側の鍔部1b近傍で1箇所
に纏められ、絶縁スペーサ16の外面に沿って巻枠1の
一端側の鍔部1bまで戻されているので、1次コイル
2,4,12,14の巻始め部21と巻終り部22とが
接近する部分を極力少なくすることができ、したがって
巻始め部21と巻終り部22との間の結合容量を小さく
することができる。
【0034】この結果、スイッチング電源用トランスの
入力容量を良好に低減でき、高い周波数領域まで誘導性
インピーダンスを維持できることから、スイッチング時
の過渡電流を極力小さくでき、スイッチング時のロスお
よびノイズの発生が抑制される。
【0035】また、絶縁スペーサ16の外周面におい
て、1次コイル2,4,12,14の巻終り部22が、
巻枠1の巻枠の軸芯方向と平行な直線状であるので、1
次コイル2,4,12,14の巻終り部22と1次コイ
ル2,4,12,14の他の部分との結合容量を小さく
でき、このことからも入力容量を小さくできる。
【0036】また、絶縁テープ5,11を2重に巻回し
たので、1次コイル4と2次コイル7との間、および2
次コイル10と1次コイル12との間の距離を大きくで
き、したがって1次コイル2,4,12,14と2次コ
イル7,10との間の結合容量を小さくできるので、こ
のことからも入力容量を小さくできる。
【0037】また、巻枠1の軸芯方向の長さが長いバリ
アテープ6,9によって1次コイル2,4,12,14
と2次コイル7,10との間の沿面距離を確保したの
で、1次コイル2,4,12,14と2次コイル7,1
0との対向面の面積を小さくでき、したがって1次コイ
ル2,4,12,14と2次コイル7,10との間の結
合容量を小さくできるので、このことからも入力容量を
小さくできる。
【0038】なお、上記実施形態においては、1次コイ
ル2,4,12,14を構成する絶縁導線の線径を、巻
枠1の本体部1aに必要巻数を巻回することにより、本
体部1aの一端から他端までほぼ隙間無く巻回されるよ
うな線径に設定したが、この線径の1/n倍の線径に設
定してもよい。ただし、nは2以上の整数である。すな
わち、n本の絶縁導線を一重に並べて巻枠1の本体部1
aに必要巻数を巻回することにより、本体部1aの一端
から他端までほぼ隙間無く巻回される線径に設定するの
である。このようにすれば、絶縁導線の線径を細くでき
るので、表皮効果の影響を低減できる。
【0039】また、上記実施形態においては、最内周層
および最外周層に1次コイル2,4および1次コイル1
2,14を設けることにより、それぞれ1次コイルを2
層にしたが、これらはそれぞれ1層であってもよいし、
それぞれ3層以上であってもよい。ただし、複数層に設
けた場合、1次コイル全体の抵抗値を小さくすることが
できる。
【0040】また、上記実施形態においては、最内周層
および最外周層に1次コイル2,4および1次コイル1
2,14を設けたが、さらに中間層にも1次コイルを設
けてもよい。このようにすれば、1次コイルと他のコイ
ルとの間の磁気的結合度を増加させることができる。た
だしこの場合、1次コイルと他のコイルとの間の結合容
量も増加するので、磁気的結合度の増加によるメリット
と結合容量の増加によるデメリットとのバランスを考慮
する必要がある。
【0041】また、上記実施形態においては、絶縁テー
プ5,11を2重に巻回したが、もちろん3重以上に巻
回してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスイッチング電源用トランスの要
部の断面図である。
【図2】本発明に係るスイッチング電源用トランスの一
部切欠正面図である。
【図3】従来のスイッチング電源用トランスの要部の断
面図である。
【図4】スイッチング電源用トランスにおける浮遊容量
の分布状況の説明図である。
【図5】スイッチング電源用トランスの無負荷時におけ
る1次側等価回路の回路図である。
【図6】スイッチング電源用トランスの無負荷時におけ
る1次側入力インピーダンス特性の説明図である。
【図7】スイッチング電源用トランスの無負荷応答特性
を説明するための波形図である。
【符号の説明】
1 巻枠 1a 本体部 1b 鍔部 2 1次コイル 3 絶縁テープ 4 1次コイル 5 絶縁テープ 6 バリアテープ 7 2次コイル 8 絶縁テープ 9 バリアテープ 10 2次コイル 11 絶縁テープ 12 1次コイル 13 絶縁テープ 14 1次コイル 15 絶縁テープ 16 絶縁スペーサ 17 絶縁テープ 21 巻始め部 22 巻終り部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 巻枠と、この巻枠の外周に層状に巻回さ
    れた1次巻線を含む複数の巻線とを有するスイッチング
    電源用トランスであって、 前記巻線は、少なくとも最内周層と最外周層とが1次巻
    線で構成され、かつ最外周層の外周面の少なくとも一部
    が絶縁スペーサによって覆われており、 前記各1次巻線は、巻始め部分が前記巻枠の一端に位置
    し、かつ巻終り部分が前記巻枠の他端に位置しており、 全ての前記1次巻線の前記巻終り部分は、前記巻枠の他
    端側で纏められ、前記絶縁スペーサの外面に沿って前記
    巻枠の一端側まで戻された構成としたことを特徴とす
    る、スイッチング電源用トランス。
  2. 【請求項2】 前記1次巻線の前記巻終り部分のうち前
    記絶縁スペーサの外面に位置する部分は、前記巻枠の軸
    芯方向と平行な直線状である、請求項1に記載のスイッ
    チング電源用トランス。
  3. 【請求項3】 前記各1次巻線は、それぞれ1本の絶縁
    導線からなり、その絶縁導線の線径が、前記巻枠に必要
    巻数を巻回することにより、前記巻枠の一端から他端ま
    で隙間無く巻回される線径である、請求項1または2に
    記載のスイッチング電源用トランス。
  4. 【請求項4】 前記各1次巻線は、それぞれ相互に線径
    の等しい複数本の絶縁導線からなり、それら各絶縁導線
    の線径が、それら複数本の絶縁導線を一重に並べて前記
    巻枠に必要巻数を巻回することにより、前記巻枠の一端
    から他端まで隙間無く巻回される線径である、請求項1
    または2に記載のスイッチング電源用トランス。
  5. 【請求項5】 前記複数の巻線は、前記1次巻線と他の
    巻線との間が、絶縁デープを二重以上に巻回することに
    より絶縁されており、 前記絶縁テープは、一重の巻回により規格上必要な絶縁
    性能を満たす厚さを有している、請求項1ないし4のい
    ずれかに記載のスイッチング電源用トランス。
  6. 【請求項6】 前記巻線は、前記1次巻線以外の全ての
    巻線が、前記巻枠の両端にそれぞれ設置された所定長の
    絶縁部間に巻回されている、請求項1ないし5のいずれ
    かに記載のスイッチング電源用トランス。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011082463A (ja) * 2009-10-09 2011-04-21 Tdk Corp コイル部品及びその製造方法
JP2013171884A (ja) * 2012-02-17 2013-09-02 Swallow Electric Co Ltd 変圧器
KR102324809B1 (ko) * 2020-05-18 2021-11-11 주식회사 파워넷 누전체감 제로형 전원공급 장치
KR102324808B1 (ko) * 2020-05-18 2021-11-11 주식회사 파워넷 누전체감 제로형 전원공급장치용 트랜스포머

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