JPH0620791A - 誘電体の除電方法及び除電装置 - Google Patents

誘電体の除電方法及び除電装置

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JPH0620791A
JPH0620791A JP17973292A JP17973292A JPH0620791A JP H0620791 A JPH0620791 A JP H0620791A JP 17973292 A JP17973292 A JP 17973292A JP 17973292 A JP17973292 A JP 17973292A JP H0620791 A JPH0620791 A JP H0620791A
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JP
Japan
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dielectric
conductive
rubber
static
high voltage
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JP17973292A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Sato
浩明 佐藤
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】記録装置のコストを上昇させたり大型化させた
りすることなく、長期間にわたって良好な除電を行う。 【構成】誘電体11と、交流高電圧を発生する交流高圧
電源30が設けられる。そして、前記誘電体11の一方
の面に接触するように第1の部材が配設され、前記交流
高圧電源30に接続される。また、前記誘電体11の他
方の面に接触するように第2の部材が配設され、接地さ
れ、誘電体11の両側の面を第1の部材と第2の部材で
挟む。前記第1の部材及び第2の部材は、いずれも体積
抵抗値が1013〔Ω−cm〕以下の材料で形成されると
ともに、第1、第2の部材の少なくとも一方は弾性的に
前記誘電体11に接触させられる。したがって、交流高
電圧が前記第1の部材に印加されると、前記誘電体11
の表面電位がほぼ0〔V〕となり、誘電体11をほとん
ど除電することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、誘電体の除電方法及び
除電装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真記録装置などの記録装置
においては、表面が帯電した感光体ドラムを露光して静
電潜像を形成するようになっていて、該静電潜像を現像
してトナー像とし、該トナー像を記録紙に転写し、定着
するようになっている。そして、例えば多色電子写真記
録装置においては、感光体ドラム上に各色のトナー像が
形成され、一方、誘電体から成る転写ドラムに記録紙が
給紙され、前記トナー像が転写ドラム上の記録紙に転写
されてフルカラー画像が印刷される。
【0003】この場合、前記転写ドラムの記録紙から分
離した部分には除電装置が配設され、転写ドラムを構成
する誘電体を除電し、転写に伴って上昇した電圧を低下
させる。図2は従来の誘電体の除電装置を示す断面図で
ある。図において、11は矢印a方向に移動する誘電
体、12は該誘電体11の両側にわずかな距離を置いて
配設された一対のACコロナ放電器、14は該ACコロ
ナ放電器12の放電ワイヤに交流高電圧を印加する交流
高圧電源(AC)である。
【0004】この場合、前記誘電体11がACコロナ放
電器12間を移動すると、誘電体11上に帯電されてい
た電荷がACコロナ放電器12の放電ワイヤからの放電
によって除去され、誘電体11の表面電位が低下させら
れる。ところが、このようなACコロナ放電器12によ
る除電方法の場合、除電能力が低く、誘電体11上の電
荷の量すなわち帯電量が多いと、1回の除電では誘電体
11の表面電位を所望の値以下にすることができない。
【0005】そこで、前記誘電体11の両側にACコロ
ナ放電器12及びDCコロナ放電器を配設したものが提
供されている(特開昭64−15778号公報、特開平
1−149079号公報、特開平1−245283号公
報、特開平1−257885号公報、特開平2−140
784号公報参照)。図3は従来の誘電体の除電装置の
他の例を示す断面図である。
【0006】この場合、誘電体11の両側に一対のAC
コロナ放電器12が配設されるとともに、誘電体11の
送り方向(矢印a方向)における上流側に一対のDCコ
ロナ放電器16が配設される。該DCコロナ放電器16
は、前記誘電体11の両側にわずかな距離を置いて配設
され、該DCコロナ放電器16の放電ワイヤに直流高圧
電源(DC)17から直流高電圧を印加するようになっ
ている。こうすることによって、あらかじめ誘電体11
の表面電位を大幅に低下させた後、ACコロナ放電器1
2による除電を行うようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の誘電体の除電方法及び除電装置においては、交流高
圧電源14のほかに5〜10〔kV〕の大変高価な直流
高圧電源17が必要となる。また、ACコロナ放電器1
2のほかにDCコロナ放電器16も必要となるために、
記録装置のコストが上昇するだけでなく、大型化してし
まう。
【0008】そして、ACコロナ放電器12やDCコロ
ナ放電器16は環境安定性が悪く、特に湿度の影響を受
けやすいため、誘電体11に対する除電能力が変化して
しまう。さらに、ACコロナ放電器12やDCコロナ放
電器16はコロナ放電現象を利用するためにオゾンを発
生し、このオゾンによって誘電体11を著しく劣化させ
てしまうだけでなく、人体に悪影響を与えてしまう。
【0009】本発明は、前記従来の誘電体の除電方法及
び除電装置の問題点を解決して、記録装置のコストが上
昇したり大型化したりすることがなく、環境安定性が良
好でオゾンが発生することがなく、しかも、長期間にわ
たって良好な除電を行うことができる誘電体の除電方法
及び除電装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の誘
電体の除電方法においては、体積抵抗値が1013〔Ω−
cm〕以下の材料から成る二つの部材によって前記誘電
体を両側から弾性的に挟む。そして、前記二つの部材間
に交流高電圧が印加される。
【0011】また、本発明の誘電体の除電装置において
は、誘電体と、交流高電圧を発生する交流高圧電源が設
けられる。そして、前記誘電体の一方の面に接触するよ
うに第1の部材が配設され、前記交流高圧電源に接続さ
れる。また、前記誘電体の他方の面に接触するように第
2の部材が配設され、接地される。前記第1の部材及び
第2の部材は、いずれも体積抵抗値が1013〔Ω−c
m〕以下の材料で形成されるとともに、前記第1、第2
の部材の少なくとも一方は弾性的に前記誘電体に接触さ
せられる。
【0012】
【作用】本発明によれば、前記のように誘電体と、交流
高電圧を発生する交流高圧電源が設けられる。そして、
前記誘電体の一方の面に接触するように第1の部材が配
設され、前記交流高圧電源に接続される。また、前記誘
電体の他方の面に接触するように第2の部材が配設さ
れ、接地され、誘電体の両側の面を第1の部材と第2の
部材で挟む。
【0013】前記第1の部材及び第2の部材は、いずれ
も体積抵抗値が1013〔Ω−cm〕以下の材料で形成さ
れるとともに、前記第1、第2の部材の少なくとも一方
は弾性的に前記誘電体に接触させられる。したがって、
交流高電圧が前記第1の部材に印加されると、前記誘電
体の表面電位がほぼ0〔V〕となり、誘電体をほとんど
除電することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
ながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実施例を
示す誘電体の除電方法が適用される除電装置を示す概略
図である。図において、11は誘電体、21は該誘電体
11を除電する除電部材である。該除電部材21は、導
電性ブレード22と導電性ゴムローラ23で形成され
る。前記導電性ブレード22は金属製のガイド24によ
って支持され、自由端側の腹又はエッジが誘電体11に
弾性的に接触させられ、又は圧接させられる。また、誘
電体11における導電性ブレード22と接触する面の裏
側には、導電性ゴムローラ23が接触させられ、又は圧
接させられる。このように、導電性ブレード22と導電
性ゴムローラ23が誘電体11を両側から挟み、接触又
は圧接する。
【0015】この場合、前記誘電体11は、図示しない
搬送系によって矢印a方向に移動させられる。また、導
電性ゴムローラ23は、導電性シャフト25に導電性ゴ
ム層26を被覆して形成したものであり、図示しない駆
動系によって誘電体11の移動速度と同じ速度で矢印b
方向に回転させられる。前記導電性シャフト25は、ス
テンレス、鋼鉄、アルミニウム等の金属製のシャフトで
あり、この導電性シャフト25と金属製のガイド24間
には交流高圧電源30が接続されている。
【0016】また、導電性ゴムローラ23の導電性ゴム
層26としては、体積抵抗値が10 13〔Ω−cm〕以下
で、誘電体11との間で長手方向に均一な接触幅を得る
ために、ゴム硬度が90°〔JIS A〕以下の導電性
ゴム、例えばブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタン
ゴム、シリコーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、
ブタジエンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム
等のゴム材に、カーボン、グラファイト、フェライト、
アルミニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸
化チタン、酸化すず等の導電性粉末、金属粉末、金属繊
維等を添加して形成したものであれば、いずれも使用す
ることができる。
【0017】また、前記導電性ブレード22としては、
例えば、SK鋼、ステンレス、リン青銅、銅等の厚さが
10〜1000〔μm〕の弾性を有する金属薄板や、体
積抵抗値が1013〔Ω−cm〕以下で、誘電体11との
間で長手方向に均一な接触幅を得るために、ゴム硬度が
90°〔JIS A〕以下のブレード状の導電性ゴム、
例えばブチルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、
シリコーンゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジ
エンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のゴ
ム材に、カーボン、グラファイト、フェライト、アルミ
ニウム粉、銅粉、ブロンズ粉、ステンレス粉、酸化チタ
ン、酸化すず等の導電性粉末、金属粉末、金属繊維等を
添加して形成したものであれば、いずれも使用すること
ができる。
【0018】また、導電性ブレード22は、誘電体11
への接触を均一にするために弾性体であることが望ま
れ、前記導電性ゴムを用いた場合、厚さが0.5〜5
〔mm〕の範囲のものが適している。なお、導電性ブレ
ード22は、導電性の両面テープによってガイド24に
固定した。前記導電性ブレード22のガイド24への固
定手段は、導電性の両面テープに限定されるものではな
く、電気的に導通するものであればよい。
【0019】本実施例においては、厚さが100〔μ
m〕、短辺の長さが20〔mm〕、長辺の長さが250
〔mm〕のステンレスの金属薄板か、あるいは厚さが2
〔mm〕、短辺の長さが20〔mm〕、長辺の長さが2
50〔mm〕のウレタンゴムにカーボンを添加し、体積
抵抗値を106 〔Ω−cm〕、ゴム硬度を60°〔JI
S A〕としたブレードを使用した。
【0020】また、導電性ゴムローラ23においては、
直径が8〔mm〕のステンレスを導電性シャフト25と
して使用するとともに、クロロプレンゴムにカーボンを
添加し、体積抵抗値を104 〔Ω−cm〕、ゴム硬度を
40°〔JIS A〕とした導電性のクロロプレンゴム
を導電性ゴム層26として使用した。そして、導電性ゴ
ムローラ23の最終外径を20〔mm〕とした。
【0021】また、誘電体11と接触する導電性ブレー
ド22と導電性ゴム層26の体積抵抗値は、数々の実験
から、大きすぎると誘電体11を除電することができな
くなることが分かり、前述したように1013〔Ω−c
m〕以下とした。次に、本実施例における除電特性につ
いて説明する。図4は本発明の第1の実施例を示す誘電
体の除電方法における第1の特性図である。
【0022】この場合、交流高圧電源30が導電性ブレ
ード22に印加する交流印加電圧v ac(実効値)と除電
後の誘電体11の表面電位の関係を示している。該誘電
体11の表面電位は、モンロー社製表面電位計(mod
el 244)を使用して測定した。○印は除電前の誘
電体11の表面電位が550〔V〕である場合の特性
を、△印は除電前の誘電体11の表面電位が300
〔V〕である場合の特性を、□印は除電前の誘電体11
の表面電位が100〔V〕である場合の特性をそれぞれ
示している。
【0023】例えば、除電前の誘電体11の表面電位が
550〔V〕であって(○印)、導電性ブレード22へ
の交流印加電圧vacが0〔V〕の場合は、除電後の誘電
体11の表面電位も550〔V〕となり、変化はなく除
電されていない。しかし、交流印加電圧vacが約100
〔V〕の場合、除電後の誘電体11の表面電位は525
〔V〕となり、少し除電される。そして、交流印加電圧
acを高くしていくと、さらに除電能力が大きくなって
その分除電後の誘電体11の表面電位は低くなる。さら
に、導電性ブレード22に500〔V〕以上の交流印加
電圧vacを印加すると、除電後の誘電体11の表面電位
はほぼ0〔V〕となり、誘電体11をほとんど除電する
ことができる。
【0024】次に、除電前の誘電体11の表面電位が3
00〔V〕であって(△印)、導電性ブレード22への
交流印加電圧vacが0〜200〔V〕の場合は、除電後
の誘電体11の表面電位も300〔V〕となり、変化は
なく除電されていない。しかし、交流印加電圧vacが約
300〔V〕の場合、除電後の誘電体11の表面電位は
200〔V〕となり、少し除電される。そして、交流印
加電圧vacを高くしていくと、さらに除電能力が大きく
なってその分除電後の誘電体11の表面電位は低くな
る。さらに、導電性ブレード22に500〔V〕以上の
交流印加電圧vacを印加すると、除電後の誘電体11の
表面電位はほぼ0〔V〕となり、誘電体11をほとんど
除電することができる。
【0025】このように、除電前の誘電体11の表面電
位がいずれの場合でも、除電後の誘電体11の表面電位
は、導電性ブレード22への交流印加電圧vacを高くし
ていくと直線A−Bに沿って低下し、500〔V〕以上
の交流印加電圧vacを導電性ブレード22に印加する
と、誘電体11をほとんど除電することができる。ここ
で、誘電体11をほとんど除電することができる交流印
加電圧vacの電圧V1 は、フィルムなどの誘電体の電気
的特性を示す規格ASTM D−1868におけるコロ
ナ放電開始電圧vA (実効値)と関係がある。本実施例
においては、厚さが50〔μm〕のポリイミドフィルム
について示しているが、該ポリイミドフィルムのコロナ
放電開始電圧vA は550〔V〕(実効値)であるか
ら、コロナ放電開始電圧vA の約90%の電圧V1 を導
電性ブレード22に印加すればよいことになる。
【0026】前記電圧V1 は、誘電体11の厚さ、材質
等によって異なるが、数々の実験の結果、コロナ放電開
始電圧vA の約80〜90%の値であることが分かっ
た。また、交流印加電圧vacを高くしすぎると、除電後
の誘電体11に0〔V〕を中心とする電位のむらが発生
し、交流印加電圧vacを一層高くすると、その分電位の
むらが拡大してしまう。したがって、交流印加電圧vac
の最適範囲は、 0.8×vA ≦vac≦2×vA となる。
【0027】また、本実施例において交流印加電圧vac
の周波数を500〔Hz〕として説明しているが、周波
数が低すぎると除電むらが発生し、また、周波数が高す
ぎると、誘電体11を除電することはできるが、除電後
の誘電体11に0〔V〕を中心とする電位のむらが発生
してしまう。このように、良好な交流印加電圧vacの周
波数の範囲が存在するが、この範囲は誘電体11の移動
速度によって変化し、移動速度が低いときは低周波側
に、移動速度が高いときは高周波側に移る。おおむね4
0〜3000〔Hz〕の範囲が良好であった。
【0028】また、交流印加電圧vacの波形はサイン波
形に限定されるものではなく、方形波形、三角波形等の
脈流であればよい。次に、従来の誘電体11の除電方法
による除電と本発明の誘電体11の除電方法による除電
の比較を行った結果について説明する。図5は従来技術
と本発明の比較結果図である。
【0029】図において、従来技術として図2に示す除
電方法を採用し、ACコロナ放電器12の放電ワイヤに
電圧値が4000〔V〕(実効値)の交流印加電圧vac
を印加した。また、本発明の実施例として図1に示す除
電方法を採用し、導電性ブレード22に電圧値が600
〔V〕(実効値)、周波数が500〔Hz〕のサイン波
形の交流印加電圧vacを印加した。そして、二つのAC
コロナ放電器12間、又は導電性ブレード22と導電性
ゴムローラ23間を誘電体11が通過した回数と誘電体
11の表面電位の関係を示している。
【0030】従来の除電方法の場合は、ACコロナ放電
器12の除電能力が低いために、誘電体11を二つのA
Cコロナ放電器12間で1回通過させても誘電体11を
除電することができず、10回以上通過させなければほ
とんど0〔V〕まで除電することができない。しかし、
本発明の除電方法の場合は、導電性ブレード22と導電
性ゴムローラ23間を1回通過(接触)させるだけで、
誘電体11をほとんど0〔V〕に除電することができ
る。
【0031】前記誘電体11としては、厚さが5〔m
m〕以下の誘電体物質であればよく、例えば、普通紙、
静電記録紙等の記録紙や、ポリイミド、ポリアミド、ポ
リエステル、ポリスチレン、ポリカーボネイト、ポリ塩
化ビニル、ポリプロピレン、ポリエチレン等の樹脂から
成る高分子フィルム又はシートや、ブチルゴム、アクリ
ルゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、シリコーン
ゴム、ニトリルゴム、スチレンゴム、ブタジエンゴム、
フッ素ゴム、エチレンプロピレンゴム等のシートを使用
することができる。
【0032】次に、本発明の第2の実施例について説明
する。図6は本発明の第2の実施例を示す誘電体の除電
方法が適用される除電装置の概略図である。図におい
て、11は矢印a方向に移動する誘電体、21は除電部
材、22は導電性ブレード、23は矢印b方向に回転す
る導電性ゴムローラ、24はガイド、25は導電性シャ
フト、26は導電性ゴム層、30は交流高圧電源であ
る。
【0033】前記導電性ブレード22を取り付ける方向
を図1のようなトレーリングの方向から図6のようなカ
ウンタの方向に変えて誘電体11と接触させても、第1
の実施例と同様の除電特性を得ることができる。次に、
本発明の第3の実施例について説明する。図7は本発明
の第3の実施例を示す誘電体の除電方法が適用される除
電装置の概略図である。
【0034】図において、31は除電部材、11は矢印
a方向に移動する誘電体、22,32は導電性ブレー
ド、24,34は該導電性ブレード22,32を支持す
るガイド、30は該ガイド24,34間に接続された交
流高圧電源である。この場合、二つの導電性ブレード2
2,32によって除電部材31を構成している。
【0035】次に、本発明の第4の実施例について説明
する。図8は本発明の第4の実施例を示す誘電体の除電
方法が適用される除電装置の概略図である。図におい
て、38は除電部材、11は矢印a方向に移動する誘電
体、23,33はそれぞれ矢印b方向、矢印c方向に回
転する導電性ゴムローラである。該導電性ゴムローラ2
3,33は、導電性シャフト25,35に導電性ゴム層
26,36を被覆して形成される。30は前記導電性シ
ャフト25,35間に接続された交流高圧電源である。
【0036】この場合、二つの導電性ゴムローラ23,
33によって除電部材38を構成している。前記各実施
例においては、除電部材21,31,38を二つの弾性
体で構成し、該弾性体で誘電体11を両側から挟むよう
にしているが、いずれか一方が弾性体であればよく、他
方を金属製の部材で構成することもできる。
【0037】次に、本発明の第5の実施例について説明
する。図9は本発明の第5の実施例を示す誘電体の除電
方法が適用される除電装置の概略図である。図におい
て、42は除電部材、11は矢印a方向に移動する誘電
体、22は導電性ブレード、24は該導電性ブレード2
2を支持するガイド、41は前記誘電体11における導
電性ブレード22と接触する面の裏側に配設された金属
製ガイド、30は前記ガイド24及び金属製ガイド41
間に接続された交流高圧電源である。
【0038】この場合、導電性ブレード22及び金属製
ガイド41によって除電部材42を構成している。次
に、本発明の第6の実施例について説明する。図10は
本発明の第6の実施例を示す誘電体の除電方法が適用さ
れる除電装置の概略図である。
【0039】図において、43は除電部材、11は矢印
a方向に移動する誘電体、33は矢印c方向に回転する
導電性ゴムローラである。該導電性ゴムローラ33は、
導電性シャフト35に導電性ゴム層36を被覆して形成
される。41は前記誘電体11における導電性ゴムロー
ラ33と接触する面の裏側に配設された金属製ガイド、
30は前記導電性シャフト35及び金属製ガイド41間
に接続された交流高圧電源である。 この場合、導電性
ゴムローラ33及び金属製ガイド41によって除電部材
42を構成している。
【0040】なお、前記第1の実施例(図1)及び第2
の実施例(図6)においては、導電性ゴムローラ23に
代えて金属製ローラを使用することもでき、第4の実施
例(図8)においては、導電性ゴムローラ23,33の
いずれか一方に代えて金属製ローラを使用することもで
きる。また、前記各実施例では、誘電体11が移動し、
除電部材21,31,38,42,43は移動しない構
成になっているが、反対に誘電体11を移動させない
で、除電部材21,31,38,42,43を移動させ
るようにしてもよく、相対的に移動させればよい。
【0041】さらに、除電部材21,31,38,4
2,43として導電性ブレード22、導電性ゴムローラ
23、金属製ガイド41、金属製ローラ等を使用してい
るが、例えば、導電性ベルト、導電性ブラシ等を使用す
ることもできる。この場合、体積抵抗値が1013〔Ω−
cm〕以下の二つの導電性あるいは半導電性の部材から
成る除電部材によって、誘電体11を両側から弾性的に
挟むように接触させ、又は圧接させて配置するととも
に、誘電体11との接触幅を接触部分の長手方向に均一
にするために、除電部材を構成する二つの部材のうちい
ずれか一方を弾性体とするか、弾性的に支持し、二つの
部材間に交流印加電圧vacを印加し、かつ、誘電体11
と除電部材とを相対的に移動させるようにすればよい。
【0042】そして、誘電体11の除電方法を記録装置
に適用した場合について説明しているが、記録装置のみ
に限定されるものではなく、例えば、製紙機、製袋機、
紙折機、包装機等におけるシート状の紙、フィルム、ゴ
ム等の製造、搬送、加工の各工程での除電にも適用する
ことができる。なお、本発明は前記実施例に限定される
ものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形するこ
とが可能であり、これらを本発明の範囲から排除するも
のではない。
【0043】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、誘電体と、交流高電圧を発生する交流高圧電源が
設けられる。そして、前記誘電体の一方の面に接触する
ように第1の部材が配設され、前記交流高圧電源に接続
される。また、前記誘電体の他方の面に接触するように
第2の部材が配設され、接地され、誘電体の両側の面を
第1の部材と第2の部材で挟む。
【0044】該第1の部材及び第2の部材は、いずれも
体積抵抗値が1013〔Ω−cm〕以下の材料で形成され
るとともに、第1、第2の部材の少なくとも一方は弾性
的に前記誘電体に接触させられる。したがって、交流高
電圧が前記第1の部材に印加されると、前記誘電体の表
面電位がほぼ0〔V〕となり、誘電体をほとんど除電す
ることができる。
【0045】また、DCコロナ放電器を使用しないで除
電することができるので、直流高圧電源が不要になり、
コストを低減することができるとともに、記録装置を小
型化することができる。さらに、ACコロナ放電器も使
用しないため、環境安定性が向上するとともに、オゾン
が発生することがなく、誘電体の耐久性を向上させるこ
とができるだけでなく、人体に悪影響を与えることがな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す誘電体の除電方法
が適用される除電装置を示す概略図である。
【図2】従来の誘電体の除電装置を示す断面図である。
【図3】従来の誘電体の除電装置の他の例を示す断面図
である。
【図4】本発明の第1の実施例を示す誘電体の除電方法
における第1の特性図である。
【図5】従来技術と本発明の比較結果図である。
【図6】本発明の第2の実施例を示す誘電体の除電方法
が適用される除電装置の概略図である。
【図7】本発明の第3の実施例を示す誘電体の除電方法
が適用される除電装置の概略図である。
【図8】本発明の第4の実施例を示す誘電体の除電方法
が適用される除電装置の概略図である。
【図9】本発明の第5の実施例を示す誘電体の除電方法
が適用される除電装置の概略図である。
【図10】本発明の第6の実施例を示す誘電体の除電方
法が適用される除電装置の概略図である。
【符号の説明】
11 誘電体 21,31,38,42,43 除電部材 22,32 導電性ブレード 23,33 導電性ゴムローラ 24,34 ガイド 25,35 導電性シャフト 26,36 導電性ゴム層 30 交流高圧電源 41 金属製ガイド

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)体積抵抗値が1013〔Ω−cm〕
    以下の材料から成る二つの部材によって誘電体を両側か
    ら弾性的に挟み、(b)前記二つの部材間に交流高電圧
    を印加することを特徴とする誘電体の除電方法。
  2. 【請求項2】 (a)誘電体と、(b)交流高電圧を発
    生する交流高圧電源と、(c)前記誘電体の一方の面に
    接触するように配設され、体積抵抗値が1013〔Ω−c
    m〕以下の材料から成るとともに、前記交流高圧電源に
    接続される第1の部材と、(d)前記誘電体の他方の面
    に接触するように配設され、体積抵抗値が1013〔Ω−
    cm〕以下の材料から成るとともに、接地される第2の
    部材を有し、(e)前記第1、第2の部材の少なくとも
    一方は弾性的に前記誘電体に接触させられたことを特徴
    とする誘電体の除電装置。
JP17973292A 1992-07-07 1992-07-07 誘電体の除電方法及び除電装置 Pending JPH0620791A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021111526A (ja) * 2020-01-10 2021-08-02 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 除電装置及びこれを用いた媒体処理装置

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JP2021111526A (ja) * 2020-01-10 2021-08-02 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 除電装置及びこれを用いた媒体処理装置

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