JPH06207691A - 真空シール用コンフラットフランジ及びその製造方法 - Google Patents

真空シール用コンフラットフランジ及びその製造方法

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JPH06207691A
JPH06207691A JP5003739A JP373993A JPH06207691A JP H06207691 A JPH06207691 A JP H06207691A JP 5003739 A JP5003739 A JP 5003739A JP 373993 A JP373993 A JP 373993A JP H06207691 A JPH06207691 A JP H06207691A
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JP
Japan
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flange
conflat
vacuum
annular gasket
plasma
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Application number
JP5003739A
Other languages
English (en)
Inventor
Tatsuro Araki
達朗 荒木
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Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Flanged Joints, Insulating Joints, And Other Joints (AREA)
  • Gasket Seals (AREA)
  • Solid-Phase Diffusion Into Metallic Material Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で溶接性の良いフランジと,それを製造
する方法とを提供すること。 【構成】 真空シール用コンフラットフランジは,少な
くとも環状ガスケット4に接触する部分にアルミナ改質
層8を備えている。この真空シール用コンフラットフラ
ンジを製造するには,フランジの少なくとも環状ガスケ
ット4に接触する部分にO2 プラズマ法によってアルミ
ナ改質層8を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,超高真空を必要とする
粒子加速器等に用いられるフランジ継ぎ手構造に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来,この種のフランジ継ぎ手構造とし
て,特公昭58−21158号公報(以下,従来技術1
と呼ぶ),特公昭60−11278号公報(以下,従来
技術2と呼ぶ),特開昭63−57989号公報(以
下,従来技術3と呼ぶ)に提案されたものが知られてい
る。
【0003】従来技術1に示されたフランジ継ぎ手構造
は,対向するアルミニウム合金製フンランジ間に形成さ
れた環状スペース内に,軟質金属で作られた環状ガスケ
ットを介装している。(但し,スペースは空間であるか
ら,内壁があるという表現は,不適当であるが,公報で
は,そのような表現が用いられているので,そのままと
する。)このガスケットは,鏡面研削を施された表面を
備えるとともに,上記ナイフエッジが鏡面研削を施され
た面部にイオンプレーティング処理による窒化チタン
(TiN)または窒化クロム(CrN)の硬質表層を備
えているものである。
【0004】また,従来技術2に示されたフランジ継ぎ
手構造は,対向するフランジ間に軟質金属で作られ且つ
円環コイルスプリングを内蔵したメタルガスケットを介
装されている。そのフランジを形成するアルミニウム材
に,イオンプレーティング処理によって形成された窒化
チタン又は窒化クロムの硬質表層を備えているものであ
る。
【0005】このように,従来技術1及び2のフランジ
継ぎ手は,表面にTiN又はCrNのコーティングを行
い,放出ガスの低減及びシールつめ部の面圧を下げてい
る。
【0006】また,従来技術3に示されたフランジ継ぎ
手構造は,軟質金属製メタルガスケットを対向するフラ
ンジの硬質カーボン膜からなる硬質表層が被覆されてい
るナイフエッジ部によって押圧する構成を有するもので
ある。
【0007】このように,従来技術は,フランジのシー
ル面に硬質膜を被着形成するものであった。ところで,
Al(エル)製真空容器の製作にあたり,ベーキングが
必要となる装置においては,シール部をコンフラット型
とし,シール材にメタルリングを用いている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし,真空容器がA
l(エル)であるため,フランジもAl(エル)を用い
て製作する必要がある。この時,Al(エル)材の耐面
圧が低く,メタルオー(O)リングを塑性変形させられ
ないため,表面硬度を上昇させておく必要がある。その
表面硬度を上昇させる手段として,硬質膜(TiN,T
iC)等を用いる方法がある。
【0009】しかし,TiN,TiCのコーティングは
高価であり,また,溶接時,母材に対して,熱膨脹差が
大きく,剥離,破損する虞がある。
【0010】一方,従来において,Al(エル)材の表
面硬化方法としては,上記した硬質膜のコーティングの
他に,陽極酸化法(アルマイト加工)がある。この陽極
酸化法は,リン酸を含む溶液中で電解研磨したのち,ク
ロム酸もしくは硫酸等を含む溶液中において,このAl
(エル)材を陽極として電解酸化処理を行い,酸化膜
(Al(エル)2 3 )を形成して,表面硬度や耐蝕性
を増加させる方法である。
【0011】一般に,真空容器に用いる部品は,真空に
対する放出ガス量を低減する必要がある。その目的の
為,表面は実表面積を下げる為に,粗さを小さくする必
要がある。また,表面の性状としては,放出ガス量の小
さい物質が好ましい。
【0012】そのため,一般には,表面にセラミックス
系の硬質コーティングすることが,好ましいとされてい
る。しかし,セラミック系の硬質コーティングは,溶接
の際,剥離するという欠点があった。
【0013】そこで,本発明の技術的課題は,安価で溶
接性の良いフランジを製作する手法を提供することにあ
る。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では,前述した硬
質膜にかわり,Al(エル)2 3 の改質層にて,表面
を覆い,耐面圧及び放出ガス量を低減したものである。
【0015】本発明によれば,互いに対向するアルミニ
ウム合金製フランジ間に,軟質金属で作られた環状ガス
ケットを介装した真空シール用コンフラットフランジに
おいて,前記フランジの少なくとも前記環状ガスケット
に接触する部分にアルミナ改質層を備えたことを特徴と
する真空用コンフラットフランジが得られる。
【0016】本発明によれば,対向するアルミニウム合
金製フランジ間に,軟質金属で作られた環状ガスケット
を介装した真空シール用コンフラットフランジの製造方
法において,前記フランジの少なくとも前記環状ガスケ
ットに接触する部分にO2 プラズマ法によってアルミナ
改質層を形成することを特徴とする真空シール用コンフ
ラットフランジの製造方法が得られる。
【0017】ここで,本発明において,O2 プラズマに
よる酸化層の形成,プラズマプロセスにおいて,アルゴ
ンボンドバード(Ar衝撃)を行い,表面の不純酸化膜
を除去後,O2 プラズマに表面をさらすことにより,表
面に緻密なAl(エル)2 3 改質層を形成する。この
ようなO2 プラズマの発生手段としては,圧力勾配型プ
ラズマ銃によるO2 プラズマ,グロー放電によるO2
ラズマ,高周波(RF)放電によるO2 プラズマなどが
例示できるがこれらに限定されるものではない。
【0018】
【実施例】以下,本発明の実施例について,図面を参照
して説明する。
【0019】図1は,本発明の第1実施例に係る真空シ
ール用コンフラットフランジを示す断面図である。図1
で示すように,接続されるべき一対のアルミニウム製パ
イプ1,1の端部に,それぞれアルミニウム合金製フラ
ンジ2,2が互いに対向するように設けられている。両
フランジ2,2の間に形成された環状スペース3内に,
Oリングとしての軟質アルミニウム製環状ガスケット4
が介装されている。そして,このガスケット4に食い込
むようにして,密着し得るナイフエッジ2aが,環状ス
ペース3の内壁において,フランジ2に形成されてい
る。
【0020】なお,環状スペース3の形状としては,円
環状に限らず,角型の任意の形状にすることができる。
【0021】このようにして,両フランジ2,2は,締
め付けボルト5及びその締め付けナット6により,ワッ
シャー7を介して締め付けられるようになっている。
【0022】フランジ2と一体のナイフエッジ2aの材
料であるアルミ合金としては,アルミニウムを主成分と
する硬質のものが用いられ,また,パイプ1の材料につ
いても,適宜のアルミニウム合金を用いることができ
る。
【0023】ところで,軟質アルミニウム製ガスケット
4の表面処理については,まず酸化変質層や圧延による
ロールマークが除去され,ついで鏡面研削が施される。
【0024】このようにして,鏡平面を形成されたガス
ケット4に食い込むべきナイフエッッジ2aは,鏡面研
削を施された面部に,O2 プラズマ処理によるAl(エ
ル)2 3 膜生成による硬質表層を付けられるのであ
る。
【0025】図2は,本発明の第2実施例に係る真空シ
ール用コンフラットフランジを示す断面図である。図2
で示すように,左右のアルミニウム製パイプ1,1の端
部に,それぞれアルミニウム製フランジ12,12が互
いに対向するように,溶接13により設けられ,両フラ
ンジ12,12の間に形成された円環状のスペース14
内に,Oリングとしてのメタルガスケット15が介装さ
れている。そして,両フランジ12,12は,締め付け
ボルト16による締め付けられるようになっている。
【0026】ところで,各フランジ12,12は,これ
を形成するアルミニウム材に,O2プラズマ処理による
Al(エル)2 3 改質層生成による硬質表層17が設
けられている。
【0027】図3は,本発明の実施例に係る真空シール
用コンフラットフランジを製造する装置の例を示す断面
図である。図3で示すように,反応容器21の一側部に
圧力勾配型のプラズマ銃30が設けられ,これに対向す
る位置にプラズマビームを収束する陽極25が設けられ
ている。この陽極25の同じ側壁の上部には,図示しな
い流量調節機構を備えたO2 ガス導入管22が設けら
れ,一方,この陽極25の同じ側壁の下部には,図示し
ない排気ポンプに接続された排気管23が設けられてい
る。また,容器上部には,真空シール用コンフラットフ
ランジの基板28が固定されている。
【0028】プラズマ銃30は,アルゴンガス導入口3
4を有する陰極33と,この陰極33に接続された第1
の中間電極及び環状永久磁石32と,容器外壁に接続さ
れる第2中間電極及び空心磁石31とを備えている(詳
しくは,特公平2−50577号公報及び特開昭56−
102100号公報を参照されたい。)。
【0029】次に,図3の装置を用いた本発明の実施例
による真空シール用コンフラットフランジを製造する方
法について,具体的に説明する。
【0030】まず,アルミニウム合金からなる一対のフ
ランジを準備した。ついで,フランジの基体28の表面
にO2 プラズマ法によって,次のように改質層を形成し
た。
【0031】フランジの基板28を取付部24に取り付
け,排気ガスポンプにより真空排気を行い,反応室21
内を高真空状態とした。まず,アルゴンガス(Ar)を
導入して,10-5Pa(イオン加速電圧を約800
V),1500〜1800Vのバイアス電圧を印加,A
rイオン衝撃により基板表面の不純酸化物を除去した。
ついで,供給装置から反応室21内にO2 ガスを供給し
て室内の圧力を10-1torrとした。そして,電源2
6により1kVの高電圧を印加して,プラズマを発生さ
せ,フランジ基板にAl(エル)2 3 改質層を形成し
た。なお,フランジの加熱温度は,略200℃,作業に
要した時間は60分であった。このAl(エル)2 3
改質層のビッカース硬度(Hv )は,1500〜300
0であった。
【0032】
【発明の効果】以上,説明したように,本発明によれ
ば,Al(エル)2 3 改質層を形成することによっ
て,放出ガス量を低減させることができる。
【0033】また,本発明によれば,シール部の耐面圧
を向上させることができる。
【0034】さらに,本発明によれば,溶接時の膜破壊
がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る真空シール用コンフ
ラットフランジを示す断面図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る真空シール用コンフ
ラットフランジを示す断面図である。
【図3】本発明の実施例に係る真空シール用コンフラッ
トフランジを製造する装置の例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム製パイプ 2 アルミニウム合金製フランジ 2a ナイフエッジ 3 環状スペース 4 環状ガスケット 5 締め付けボルト 8 改質層 12 アルミニウム製フランジ 13 溶接 14 スペース 15 メタルガスケット 16 締め付けボルト 17 硬質表層 22 O2 ガス導入管 23 排気管 25 陽極 26 電源 28 基板 30 プラズマ銃 31 第2中間電極及び空心磁石 32 第1の中間電極及び環状永久磁石 33 陰極 34 アルゴンガス導入口

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向するアルミニウム合金製フラ
    ンジ間に,軟質金属で作られた環状ガスケットを介装し
    た真空シール用コンフラットフランジにおいて,前記フ
    ランジの少なくとも前記環状ガスケットに接触する部分
    にアルミナ改質層を備えたことを特徴とする真空用コン
    フラットフランジ。
  2. 【請求項2】 対向するアルミニウム合金製フランジ間
    に,軟質金属で作られた環状ガスケットが介装される真
    空シール用コンフラットフランジの製造方法において,
    前記フランジの少なくとも前記環状ガスケットに接触す
    る部分にO2プラズマ法によってアルミナ改質層を形成
    することを特徴とする真空シール用コンフラットフラン
    ジの製造方法。
JP5003739A 1993-01-13 1993-01-13 真空シール用コンフラットフランジ及びその製造方法 Pending JPH06207691A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011094778A (ja) * 2009-11-02 2011-05-12 Ulvac Japan Ltd フランジ及びフランジの製造方法
CN104498866A (zh) * 2014-12-24 2015-04-08 上海联合滚动轴承有限公司 一种用于铁路轴承渗碳工艺的工装
JP2016504487A (ja) * 2012-11-07 2016-02-12 アレバ・エヌペ 一部を被覆しながら部品を熱化学的に処理する方法、及び対応するマスク

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19990407