JPH06207555A - 内燃機関のシリンダライナ - Google Patents

内燃機関のシリンダライナ

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JPH06207555A
JPH06207555A JP377193A JP377193A JPH06207555A JP H06207555 A JPH06207555 A JP H06207555A JP 377193 A JP377193 A JP 377193A JP 377193 A JP377193 A JP 377193A JP H06207555 A JPH06207555 A JP H06207555A
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JP
Japan
Prior art keywords
cylinder liner
ceramics
aluminum alloy
internal combustion
combustion engine
Prior art date
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Pending
Application number
JP377193A
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English (en)
Inventor
Yoshio Akimune
淑雄 秋宗
Toru Akiba
亨 穐場
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】化学反応を利用した炭化珪素−アルミナ−アル
ミニウム合金からなるセラミックス−金属複合材を用い
ることにより、耐摩耗性が著しく向上し、内燃機関のシ
リンダライナを得ることを目的とする。 【構成】本発明の内燃機関のシリンダライナは、炭化珪
素とアルミナからなるセラミックスと、アルミニウム合
金からなるセラミックス−金属複合の内燃機関のシリン
ダライナにおいて、シリンダライナ内側からシリンダラ
イナ外側に向かって該セラミックスの含有量が80〜9
5重量%から50重量%まで連続的に変化していること
を特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックスと金属の
複合材を用いた内燃機関のシリンダライナに関する。さ
らに詳しくは、アルミニウム製シリンダブロックに用い
るシリンダライナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の内燃機関のシリンダライナとして
は、鋳鉄製シリンダライナの内側表面を鍍金や溶射によ
り窒化し、熱伝導性を低下させることにより断熱性を高
めた実開昭61−70548号や、耐摩性向上のために
アルミニウム製シリンダライナの内側を純銅で鍍金した
実開昭55−64445号および硬質金属を溶射した実
開昭58−35644号等がある。
【0003】また、セラミックスの円筒を用いた複合構
造シリンダライナとしては、セラミックスをシリンダラ
イナの内側に、金属シリンダライナを外側に用いた2重
構造のシリンダライナが、実開昭59−73546、実
開昭59−190952、実開昭60−61456、実
開昭60−134844および59−73546に提案
されている。
【0004】さらに、強化繊維を用いたシリンダライナ
としては、シリンダブロック鋳造時にセラミックス繊維
のプリフォームを型にセットし、アルミニウム合金で鋳
造を行うと共にアルミニウム合金を含浸させ、シリンダ
ライナとシリンダブロックを同時に製造する方法が、自
動車工学、40(12)38〜46(1991)に提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のシリンダライナでは、鋳鉄製シリンダライナ
の場合に窒化層がピストンリングによる摩擦や繰り返し
加熱により熱膨張差で剥離現象を起こしやすくなってい
る。さらに、強化繊維を用いたシリンダライナにおいて
は、シリンダ壁とピストンリングの摩耗損が発生し、長
期の使用には耐え得ないという問題があった。従って、
本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭化珪素とア
ルミナからなるセラミックスと、アルミニウム合金とか
らなるセラミックス−金属複合材で形成された内燃機関
のシリンダライナにおいて、シリンダライナ内側からシ
リンダライナ外側に向かって該セラミックスの含有量が
最も内側の80〜95重量%から最も外側の50重量%
まで連続的に変化していることを特徴とする内燃機関の
シリンダライナとすることにより上記課題を解決するに
至った。
【0007】
【作用】本発明は、シリンダライナ内側のセラミックス
の含有量が95〜80重量%から、シリンダライナ外側
に向かって50重量%まで連続的に変化する内燃機関の
シリンダライナとすることにより、シリンダライナ内側
はセラミックスの含有量が多く、耐摩耗性に優れると共
に、シリンダライナ外側のアルミニウム合金層はシリン
ダブロックを構成するアルミニウムとの接合性が非常に
優れる。
【0008】さらに、本発明におけるシリンダライナ外
側のアルミニウム合金層は、セラミックスとアルミニウ
ム合金層が連続体を構成しているため、熱特性としては
シリンダライナとして重要な熱膨張係数が、アルミニウ
ムおよびアルミナの中間的な値となる。従って、従来の
シリンダライナ内側を窒化した鋳鉄製シリンダライナの
ように、ピストンリングによる摩擦や繰り返し加熱によ
る熱膨張差で窒化層が剥離を起こすというような現象は
発生せず、本発明のシリンダライナはシリンダブロック
のアルミニウム合金層との剥離が防止され、鋳造時の熱
衝撃による応力や熱収縮による応力を緩和する作用があ
る。
【0009】
【実施例】本発明のセラミックスの含有量に関しては、
シリンダライナ内側のセラミックス含有量が85重量%
以下であるとアルミ合金の特性の影響で耐摩耗性が劣
り、95重量%以上であるとセラミックスの特性の影響
で硬度が高くなるためピストンリングを摩耗させてしま
う。また、シリンダライナ外側のセラミックス含有量が
50重量%以上ではシリンダブロックを構成するアルミ
ニウム合金との接合性が劣るようになる。
【0010】以下、本発明の具体的な実施例および比較
例により発明の詳細を説明する。
【0011】実施例1 粗さが1000番と500番の炭化珪素粉末を重量比
1:1で混合し、70体積%になるようにプレスして、
円筒に成形したプリフォームを作製する。粒度の細かい
炭化珪素粉末を、アルコール溶液に混合したスラリーを
該プリフォームに被覆して、外側が気孔率50%になる
まで段階的にスラリー濃度を変化させて、密度が段階的
に変化するようなプリフォームにする。
【0012】JIS−AC8A材料に5重量%のマグネ
シウムを700[℃]で溶かし込んだアルミニウム合金
を製造する。該アルミニウム合金を円筒状に加工して、
セラミックス円筒の外側に設置し、その外側をセメント
または石膏で固め、内側の空洞に空気を吹き込みつつ電
気炉で急速加熱を行い、1100[℃]で24時間保持
する。ここで、含浸酸化する温度は1100〜1300
[℃]でなければならない。もし1100[℃]以下で
あると、表面の金属層しか酸化されず内部は金属として
残ってしまい、また1300[℃]以上であると、内部
まで完全に酸化してしまうため好ましくない。
【0013】このようにアルミニウム合金層を含浸酸化
して、シリンダライナの内側のセラミックスの含有量が
80重量%、外側のシリンダライナのセラミックス含有
量が50重量%である実施例1の炭化珪素−アルミナ−
アルミニウム合金の複合材を得た。
【0014】実施例2 シリンダライナの内側のセラミックスの含有量が90重
量%である炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の複
合材となるようにした以外は実施例1と同様にして実施
例2の複合材を得た。
【0015】実施例3 シリンダライナの内側のセラミックスの含有量が95重
量%である炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の複
合材となるようにした以外は実施例1と同様にして実施
例3の複合材を得た。
【0016】比較例1 シリンダライナの内側のセラミックスの含有量が75重
量%である炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の複
合材となるようにした以外は実施例1と同様にして比較
例1の複合材を得た。
【0017】比較例2 シリンダライナの内側のセラミックスの含有量が100
重量%となるようにした以外は実施例1と同様にして比
較例2の複合材を得た。
【0018】比較例3 シリンダライナの内側および外側のセラミックスの含有
量が共に85重量%である炭化珪素−アルミナ−アルミ
ニウム合金の複合材となるようにした以外は実施例1と
同様にして比較例3の複合材を得た。
【0019】比較例4 シリンダライナの内側および外側のセラミックスの含有
量が共に80重量%である炭化珪素−アルミナ−アルミ
ニウム合金の複合材となるようにした以外は実施例1と
同様にして比較例4の複合材を得た。
【0020】比較例5 シリンダライナの内側および外側のセラミックスの含有
量が共に70重量%である炭化珪素−アルミナ−アルミ
ニウム合金の複合材となるようにした以外は実施例1と
同様にして比較例5を得た。
【0021】試験例1 本発明に用いられたセラミックスの含有量が80〜95
重量%である炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の
複合材、アルミ合金および鋳鉄についてピンオンディス
ク摩耗試験を実施した。測定条件および試験結果を第4
図および第5図に示す。ピンオンディスク摩耗試験は、
鋼性のディスクを回転させ、このディスク側面にピンを
摺動させてピンの摩耗度を測定する方法である。 試験例2 本発明の実施例および比較例の鋳造特性を第6図に示し
た。目視で割れや剥離がない場合は問題なしとした。
【0022】試験例3 本発明に用いられたセラミックスの含有量が80〜95
重量%である炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の
複合材、セラミックスの含有量が100重量%および7
5重量%の炭化珪素−アルミナ−アルミニウム合金の複
合材の熱膨張係数、曲げ強度、破壊靱性および硬さを測
定した結果を第3図に示す。尚、曲げ強度試験はJIS
R 1601、破壊靱性強度はJIS R 1607、硬
さ(ビッカーズ試験)はJIS R 1610に従い測定
した。
【0023】
【発明の効果】本発明は、炭化珪素とアルミナからなる
セラミックスと、アルミニウム合金とからなるセラミッ
クス−金属複合材で形成された内燃機関のシリンダライ
ナにおいて、シリンダライナ内側からシリンダライナ外
側に向かって該セラミックスの含有量が最も内側の80
〜95重量%から最も外側の50重量%まで連続的に変
化させた内燃機関のシリンダライナとすることにより、
シリンダライナ内側では優れた耐摩耗性が確保できると
共に、シリンダライナ外側のアルミニウム合金層とシリ
ンダブロックのアルミニウム合金がほぼ同材質となるた
め、シリンダライナとシリンダブロックとの結合力が非
常に強くなるという優れた効果が得られる。
【0024】また、前記のような炭化珪素−アルミナ−
アルミニウム合金複合材料を用いたため、耐摩耗性に優
れるだけでなく相手材を損傷させないという効果も得ら
れる。さらに本発明のシリンダライナは内燃機関のエン
ジンは勿論のこと種々の油圧シリンダにも適用すること
ができる。さらに本発明のセラミックスと金属の複合材
からなるシリンダライナの比重は3.45[g/c
3]であり、鋳鉄製シリンダライナの比重が7.8
[g/cm3]と比較して格段の軽量化をはかることが
できる。
【0025】また、エンジンのシリンダライナおよびシ
リンダブロックの製造に際しては、本発明の内燃機関の
シリンダライナは、化学反応を利用したセラミックスと
アルミニウム合金からなるセラミックス−金属複合材を
用いているため、摩耗損を著しく高めエンジンの製造
(シリンダブロックへの圧入、鋳ぐるみによる製造)に
充分耐え得る強度と靱性を持つ。
【0026】
【符号の説明】
1 セラミックス粒子 2 アルミニウム合金
【図面の簡単な説明】
【図1】 シリンダライナの材料構成拡大図
【図2】 ピンオンディスク摩耗試験条件
【図3】 ピンオンディスク摩耗試験結果
【図4】 実施例および比較例の鋳造特性
【図5】 強度試験測定結果

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭化珪素とアルミナからなるセラミックス
    と、アルミニウム合金とからなるセラミックス−金属複
    合材で形成された内燃機関のシリンダライナにおいて、 シリンダライナ内側からシリンダライナ外側に向かって
    該セラミックスの含有量が最も内側の80〜95重量%
    から最も外側の50重量%まで連続的に変化しているこ
    とを特徴とする内燃機関のシリンダライナ。
JP377193A 1993-01-13 1993-01-13 内燃機関のシリンダライナ Pending JPH06207555A (ja)

Priority Applications (1)

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JP377193A JPH06207555A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 内燃機関のシリンダライナ

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JP377193A JPH06207555A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 内燃機関のシリンダライナ

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JPH06207555A true JPH06207555A (ja) 1994-07-26

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ID=11566444

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JP377193A Pending JPH06207555A (ja) 1993-01-13 1993-01-13 内燃機関のシリンダライナ

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JP (1) JPH06207555A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0849376A1 (en) * 1996-11-19 1998-06-24 Fuji Oozx Inc. Tappet in an internal combustion engine and a method of manufacturing the same
US7717079B2 (en) * 2006-07-20 2010-05-18 Honda Motor Co., Ltd. Engine
CN103437896A (zh) * 2013-08-02 2013-12-11 浙江吉利汽车研究院有限公司 气缸装置及其制造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7717079B2 (en) * 2006-07-20 2010-05-18 Honda Motor Co., Ltd. Engine
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