JPH06206509A - 自動車のエアバッグ装置 - Google Patents

自動車のエアバッグ装置

Info

Publication number
JPH06206509A
JPH06206509A JP5002357A JP235793A JPH06206509A JP H06206509 A JPH06206509 A JP H06206509A JP 5002357 A JP5002357 A JP 5002357A JP 235793 A JP235793 A JP 235793A JP H06206509 A JPH06206509 A JP H06206509A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
airbag
air bag
vehicle body
bag grid
automobile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5002357A
Other languages
English (en)
Inventor
Shingo Kunihiro
真吾 國廣
Hideki Aoki
英己 青木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
Priority to JP5002357A priority Critical patent/JPH06206509A/ja
Publication of JPH06206509A publication Critical patent/JPH06206509A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】 自動車のエアバッグ装置において、エアバッ
グの展開開始から乗員に接触するまでの時間を短縮でき
るようにする。 【構成】 エアバッグ4の展開時に開いたエアバッグリ
ッド40を略水平に車室内に突き出た状態に保持する保持
部50を、インストルメントパネル10に形成すると共に、
上記ガイド状態に保持されたエアバッグリッド40がエア
バッグ4の展開後にガイド状態から退避できるように構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車のエアバッグ装置
に関し、詳しくはインストルメントパネル内に装着され
主に助手席用として利用される自動車のエアバッグ装置
の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開平4-59450 号公報に開
示されているように、インストルメントパネル内に装着
され主に助手席用として利用される自動車のエアバッグ
装置が知られている。このようなエアバッグ装置は、エ
アバッグを収納したエアバッグケースが開口部を有する
インストルメントパネル内に取り付けられており、また
エアバッグケースには通常時は上記開口部を閉鎖しエア
バッグ展開時には開口部を開放するエアバッグリッドが
取り付けられており、衝突センサが所定以上の衝突を検
出した際にエアバッグが上記開口部より車室後方に向け
て膨張展開して乗員を拘束するように構成されたものが
一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、エアバッグ
装置における乗員の拘束性能を高めるためには、エアバ
ッグをできるだけ早く乗員に接触させて、乗員を車両衝
突後なるべく早い段階で拘束し始めるようにすることが
重要であるとされている。エアバッグをできるだけ早く
乗員に接触させる方法としては、衝突検知時間すなわち
衝突センサの作動時間を早めてエアバッグの展開開始時
間を早める方法が考えられるが、衝突センサの作動時間
をより早めることは技術的に困難であり、このためエア
バッグの展開開始時間を早めることは困難である。エア
バッグの展開開始時間を早めることが困難である以上、
車両衝突後なるべく早い段階で乗員をエアバッグにより
拘束するためには、展開し始めたエアバッグがなるべく
早く乗員に接触するように、すなわちエアバッグの展開
開始から乗員に接触するまでの時間を短縮することが必
要となる。
【0004】本発明は上記課題を解決しようとするもの
で、その目的は、エアバッグの展開開始から乗員に接触
するまでの時間を短縮できるようにしたエアバッグ装置
を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明による請求項1記
載の自動車のエアバッグ装置は、開口部を有するインス
トルメントパネル内に取り付けられたエアバッグケース
と、該エアバッグケース内に収納されたエアバッグと、
前記開口部を開閉する、前記エアバッグケースに取り付
けられたエアバッグリッドとを備えた自動車のエアバッ
グ装置において、前記インストルメントパネルに設けら
れ、前記エアバッグの展開時に開いた前記エアバッグリ
ッドに当接して該エアバッグリッドを略水平に車室内に
突き出たガイド状態に保持する保持部と、前記ガイド状
態に保持された前記エアバッグリッドを、前記エアバッ
グの展開後に前記ガイド状態から移動または変形によっ
て退避させる退避手段とを備えてなることを特徴とす
る。
【0006】また、本発明による請求項2記載の自動車
のエアバッグ装置は、本発明による請求項1記載の自動
車のエアバッグ装置において、退避手段が、前記エアバ
ッグリッドを車体前方に移動させる前方移動機構である
ことを特徴とする。
【0007】そして、本発明による請求項3記載の自動
車のエアバッグ装置は、本発明による請求項1記載の自
動車のエアバッグ装置において、退避手段が、前記エア
バッグリッドが変形するようにしたものであることを特
徴とする。
【0008】さらに、本発明による請求項4記載の自動
車のエアバッグ装置は、本発明による請求項1記載の自
動車のエアバッグ装置において、退避手段が、前記保持
部が変形して前記エアバッグリッドの保持を解除するよ
うにしたものであることを特徴とする。
【0009】さらにまた、本発明による請求項5記載の
自動車のエアバッグ装置は、本発明による請求項1記載
の自動車のエアバッグ装置において、退避手段が、前記
エアバッグケースを車体後方に移動させて前記エアバッ
グリッドを前記保持部より車体後方に押し出し該エアバ
ッグリッドの保持を解除する後方押出機構であることを
特徴とする。
【0010】また、本発明による請求項6記載の自動車
のエアバッグ装置は、本発明による請求項2記載の自動
車のエアバッグ装置において、前方移動機構が、前記エ
アバッグリッドが乗員側からの押圧力により移動するよ
うにしたものであることを特徴とする。
【0011】そして、本発明による請求項7記載の自動
車のエアバッグ装置は、本発明による請求項2記載の自
動車のエアバッグ装置において、前方移動機構が、前記
エアバッグリッドが機械的に移動するようにしたもので
あることを特徴とする。
【0012】さらに、本発明による請求項8記載の自動
車のエアバッグ装置は、本発明による請求項2記載の自
動車のエアバッグ装置において、前方移動機構が、前記
エアバッグケースが車体前方へ移動して前記エアバッグ
リッドを車体前方に移動させるものであることを特徴と
する。
【0013】また、本発明による請求項9記載の自動車
のエアバッグ装置は、本発明による請求項5記載の自動
車のエアバッグ装置において、後方押出機構が、前記エ
アバッグケースが該エアバッグケースの車体前方に配置
された車体部材であって車両衝突時に車体後方に変位す
る部材により押圧されて車体後方に移動するようにした
ものであることを特徴とする。
【0014】
【作用および発明の効果】本発明による自動車のエアバ
ッグ装置では、エアバッグ展開時に開いたエアバッグリ
ッドは、上記保持部に当接することにより略水平に車室
内に突き出たガイド状態に保持される。このためエアバ
ッグは、ガイド状態に保持されたエアバッグリッドによ
り高さ方向へ膨張することが規制され、この規制された
分車体後方すなわち乗員に向けて早く膨張することにな
る。この結果エアバッグは、展開し始めてから短時間で
乗員に接触することが可能となり、車両衝突後早い段階
で乗員を拘束し始めることが可能となる。
【0015】ところで、エアバッグ展開後にエアバッグ
の内圧が高いまま維持されるとエアバッグを押圧した乗
員がエアバッグに反発されることになる。そこで、一般
的にはエアバッグに排気機構を設けて、乗員がエアバッ
グを押圧する際にガスをエアバッグから逃がすことによ
り、乗員の反発を防止するようにしている。こうするこ
とにより、車両衝突時の乗員の運動エネルギをエアバッ
グにより良好に吸収することが可能となる。しかし、こ
うするためには、エアバッグに拘束され始めた後も乗員
とインストルメントパネルとの間には、乗員がエアバッ
グを押圧しながら移動するための充分な距離を確保する
必要がある。
【0016】そこで、本発明による自動車のエアバッグ
装置では、退避手段を設けることにより、エアバッグ展
開時に保持部によりガイド状態に保持されたエアバッグ
リッドが、エアバッグ展開後に移動または変形すること
によってガイド状態から退避することとした。こうした
ことにより、エアバッグ展開後にエアバッグを押圧しな
がら車体前方へ移動する乗員の妨げにエアバッグリッド
がなることを防止して、乗員とインストルメントパネル
との間に充分な距離を確保することができるので、乗員
の運動エネルギをエアバッグにより良好に吸収すること
が可能となる。
【0017】上述のように本発明による自動車のエアバ
ッグ装置によれば、エアバッグ展開時にエアバッグリッ
ドをガイド状態に保持するようにしたことにより、エア
バッグを乗員に早く接触させて乗員を車両衝突後早い段
階で拘束し始めることが可能となり、しかもエアバッグ
展開後にエアバッグリッドがガイド状態から退避するよ
うにしたことにより、エアバッグ展開後も乗員とインス
トルメントパネルとの間に、乗員の運動エネルギ吸収の
ための充分な距離を確保できるので、車両衝突時の乗員
の運動エネルギをエアバッグにより良好に吸収すること
が可能となるなど乗員の拘束性能の向上を実現し、もっ
て乗員の安全を充分に確保することが可能となる。
【0018】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明による自動
車のエアバッグ装置の実施例を説明する。
【0019】図1は本発明の第1実施例による自動車の
エアバッグ装置の概略構成を示す縦断面図、図2は図1
に示すエアバッグケースの斜視図、および図3は図1に
示すエアバッグリッドを裏面側より見た斜視図である。
【0020】図1に示すように車両衝突時にガスを発生
させるインフレータ2とこのインフレータ2が発生させ
たガスの充填により膨張して車室後方に向けて展開する
エアバッグ4とを収納したエアバッグケース6は、開口
部8の形成されたインストルメントパネル10内に取り付
けられている。詳しくは、インストルメントパネル10は
コア部10a 、中層部10b および表皮部10c で構成され、
エアバッグケース6は、車幅方向(紙面に垂直な方向)
に延びるステアリング支持部材12に固着されたブラケッ
ト14の端部に、車体前方に延出形成された上記インスト
ルメントパネル10のコア部10a を介して固定されてい
る。また、エアバッグケース6の車体後方側の面部に
は、通常時は該面部を覆いエアバッグ4展開時にはエア
バッグ4の展開膨張圧力によって容易に破られるように
構成されたケース蓋16が取り付けられている。
【0021】次に、本実施例における本発明の特徴点に
ついて説明する。図1に示すようにエアバッグケース6
には、エアバッグケース6をインストルメントパネル10
内に取り付けた際に、上記開口部8を覆うように構成さ
れたエアバッグリッド40が、ヒンジ部材20を介して取り
付けられている。詳しくは、ヒンジ部材20は、図2にも
示すようにエアバッグケース6の上面部に固定された支
持部22a 、該支持部22a より車体後方に延びる中間部22
b および該中間部よりさらに車体後方へ延びる先端部22
c からなる板バネ部材22と、この板バネ部材22の上記支
持部22a 上面に配置され該支持部22a を補強する補強板
23とからなる。板バネ部材22の中間部22b には、車体前
後方向に略平行に延びるように山形状に切り起こされた
複数個の突条部24が形成され、また先端部22c には板バ
ネ部材22をエアバッグリッド40に固定する固定部材30
(図1参照)の挿通孔25が複数個形成されている。
【0022】上記固定部材30の詳細を図4に示す。図4
に示すように固定部材30は、合成樹脂で形成された台座
31とこの台座31に埋め込まれたボルト32とからなる基部
33、ボルト32と螺合するナット34、ボルト32とナット34
との間に設置される円型座型35および角型座金36から構
成されている。上記台座31にはナット34側に向けて突出
した複数個のボス37が形成され、また角型座金36にはこ
れらのボス37が挿通されるボス挿通孔38が形成されてい
る。
【0023】一方、図3に示すようにエアバッグリッド
40の裏面には、エアバッグリッド40の高さ方向に沿って
略平行に延びる複数個のスライド溝41と、このスライド
溝41の一端側に穿設され上記固定部材30のボス37が挿通
される複数個のボス挿通孔42とが形成されている。固
定部材30は、以下のようにしてエアバッグリッド40と
板バネ部材22とを固定する。すなわち、固定部材30の基
部33は、ボルト32がエアバッグリッド40のスライド溝41
から裏面側に突出するように、かつ台座31に形成された
ボス37がエアバッグリッド40のボス挿通孔42から同じく
裏面側に突出するようにして、エアバッグリッド40の内
部に装着される。装着された基部33のボルト32は、角型
座金36を介して板バネ部材22の先端部22c に形成された
挿通孔25に挿通された後、円型座金35を介してナット34
と螺合され、これによりエアバッグリッド40は板バネ部
材22に固定される。固定部材30の基部33に形成されたボ
ス37は、所定以上のせん断力が加わると破断するように
形成され、ボス37が破断するとエアバッグリッド40は板
バネ部材22に対してスライド可能となる。
【0024】また、図1に示すようにエアバッグリッド
40の下端部は、連結部材18を介してエアバッグケース6
と連結されている。この連結部材18は、所定以上の力が
加わると破断するように構成されており、エアバッグリ
ッド40は、展開時にケース蓋16を押し破って膨張するエ
アバッグ4の膨張圧力によって連結部材18が破断するこ
とにより、エアバッグ4により押されながらヒンジ部材
20のヒンジ部(板バネ部材22の折れ曲り部分)を中心に
回動して開口部8を開放する。
【0025】また、図1に示すように開口部8の上部の
インストルメントパネル10には、エアバッグ4の展開時
に開いたエアバッグリッド40と当接して、該エアバッグ
リッド40を略水平に車室後方に突き出たガイド状態に保
持する保持部50が、車室後方に突出するように形成され
ている。
【0026】上記のように構成された本実施例による自
動車のエアバッグ装置の作用を、図5乃至図7を参照し
ながら説明する。図5は図1に示すエアバッグリッドが
保持部によりガイド状態に保持された状態を示す縦断面
図、図6は図5に示すエアバッグリッドがガイド状態か
ら退避した状態を示す縦断面図、および図7は図1に示
すエアバッグ装置の作動を連続的に示す概略図である。
【0027】図5に示すように、エアバッグ4の展開時
にエアバッグ4に押圧されながら開いたエアバッグリッ
ド40は、保持部50に当接することにより開度が規制さ
れ、図示のように略水平に車室内に突出するガイド状態
に保持される。エアバッグリッド40がガイド状態に保持
されるためエアバッグリッド40は、上方への展開膨張が
抑制されその分車室後方に向けて早く展開する。このた
め、図7の(3) ,(4) に示すように従来のエアバッグ
4′の展開に比較してエアバッグ4が乗員に早く接触で
きるので乗員を車両衝突後早い段階で拘束し始めること
が可能となる。
【0028】また、図7の(5) ,(6) に示すように、エ
アバッグ4の展開後エアバッグリッド40は、乗員により
押圧されたエアバッグ4によって車体前方に押し込ま
れ、上記ガイド状態から退避する。詳しくは、図6に示
すようにガイド状態に保持されたエアバッグリッド40の
車室内側端部に、乗員に押圧されたエアバッグ4から車
体前方への力Fが作用すると、図4に示す固定部材30の
ボス37がせん断し、これにより固定部材30がエアバッグ
リッド40の裏面に形成されたスライド溝41(図3参照)
内をスライド可能となって、エアバッグリッド40が車体
前方に移動することになる。なお、本実施例では、上述
したようにヒンジ部材20を構成する板バネ部材22の支持
部22a の上面に補強板23を配置すると共に、板バネ部材
22の中間部22b に突条部24を形成して、これら支持部22
a および中間部22b の車体前後方向への剛性を高めてこ
れらの部分が上記力Fにより変形するのを防止すると共
に、支持部22a と中間部22b との間の折り曲げ部が上記
力Fにより変形した場合でも突条部24が補強板23に当接
することにより所定以上の変形を防止し、さらに突条部
24の高さL1 を補強板23の厚みL2 (図5参照)より大
きくとることによって、エアバッグリッド40がスムーズ
に前方へ移動できるように配慮している。
【0029】こうしたことにより、エアバッグリッド40
は、エアバッグ4の展開後スムーズに車体前方に移動し
てガイド状態から退避するので、エアバッグ4の展開後
にエアバッグ4を押圧しながら車体前方へ移動する乗員
の妨げにエアバッグリッド40がなることを防止して、乗
員とインストルメントパネル10との間に充分な距離を確
保することができ、乗員の運動エネルギをエアバッグ4
により充分吸収することが可能となる。
【0030】なお、以上説明した本発明の第1実施例に
よる自動車のエアバッグ装置において、エアバッグリッ
ドを前方に移動させる機構は、種々の態様を考えること
ができる。例えば、エアバッグリッドの前方移動機構の
別態様を示す斜視図である図8に示すように、板バネ部
材22の先端部22c の挿通孔25を細長形状に形成してエア
バッグリッドがこの細長の挿通孔25に沿って移動するよ
うにしてもよいし、エアバッグリッドの前方移動機構の
他の別態様を示す斜視図である図9に示すように、板バ
ネ部材22の支持部22a にスライド溝41′を設けて板バネ
部材22がエアバッグリッドと共に前方に移動するように
してもよい。あるいはエアバッグリッドの前方移動機構
のその他の別態様を示す斜視図である図10に示すよう
に、板バネ部材22と支持部22a と中間部22b との間の折
り曲げ部を、板バネ部材22が車体後方より力を受けたと
きに、図11に示すように屈曲するように構成し、エアバ
ッグリッドがこの板バネ部材22の変形に伴って車体前方
に移動するようにしてもよい。
【0031】次に、本発明による自動車のエアバッグ装
置の第2実施例を説明する。図12は本発明の第2実施例
による自動車のエアバッグ装置の概略構成を示す縦断面
図である。なお、本実施例において前記実施例と同様の
要素については、前記実施例と同一の符番を付し、その
詳細な説明は省略する。このことは、以下に示す他の実
施例においても同様とする。
【0032】本実施例が前記実施例と異なるのは、前記
実施例ではエアバッグケース6がステアリング支持部材
12に固着されており、ガイド状態に保持されたエアバッ
グリッド40は、エアバッグケース6に対して前方に移動
することにより、ガイド状態から退避するように構成さ
れていたのに対し、本実施例では、エアバッグケース6
が車体前方に移動するように構成されている点にある。
すなわち、図12に示すようにエアバッグケース6は、ス
ライド板60を介してインストルメントパネル10のコア
部10a にボルト62a およびナット62b により取り付
けられている。上記コア部10a には、車体前後方向に延
びるスライド溝(図示略)が形成されており、上記ボル
ト62a はこのスライド溝内に挿通されている。これによ
り、エアバッグケース6はスライド板60と共に上記スラ
イド溝に沿って車体前方に移動可能とされている。な
お、コア部10a はブラケット14を介してステアリング支
持部材12に固定されているが、このブラケット14は、上
記スライド溝から車幅方向にずれた位置で上記コア部10
a に取り付けられているので、ブラケット14がエアバッ
グケース6の移動の妨げとはならない。
【0033】上記スライド板60には車体前後方向に沿っ
て延びる歯部(図示略)が形成されており、該歯部には
モータ(図示略)により反時計回りに駆動される歯車64
が噛合している。モータは衝突センサ(図示略)の信号
に基づいて、エアバッグ4が展開した後所定時間を置い
て歯車64を反時計回りに駆動させるように構成されてい
る。これにより、エアバッグ4の展開時に開いて保持部
50によりガイド状態に保持されたエアバッグリッド40
は、エアバッグ4の展開後、モータにより駆動されたエ
アバッグケース6が車体前方に移動することによりエア
バッグケース6と共に車体前方に移動してガイド状態か
ら退避する。なお、本実施例ではモータを使ってエアバ
ッグケース6を移動させるものであるが、モータ等の機
械的手段を用いず、例えばエアバッグ4の展開膨張時の
反力によりエアバッグケース6が前方移動するようにし
たり、乗員側からの押圧力によりエアバッグケース6が
前方移動するようにしてもよい。
【0034】次に、本発明による自動車のエアバッグ装
置の第3実施例を説明する。図13は本発明の第3実施例
による自動車のエアバッグ装置のエアバッグリッドがガ
イド状態に保持された状態を示す縦断面図、および図14
は図13に示すエアバッグリッドがガイド状態から退避し
た状態を示す縦断面図である。
【0035】図13および図14に示すように本実施例は、
ガイド状態に保持されたエアバッグリッド40が、車体後
方からの力Fを受けると変形して、ガイド状態から退避
するように構成したものである。すなわち、図13に示す
ようにエアバッグリッド40は、所定以上の力が加えられ
ると継目部分(矢印Pで示す)が外れるように構成され
たコアプレート40a 、芯材40b および表皮材40c から形
成されている。そして、図14に示すように保持部により
ガイド状態に保持されたエアバッグリッド40に、車体後
方より力Fが作用すると上記コアプレート40a の継目部
分が外れて、エアバッグリッド40は、図示のように変形
してガイド状態から退避するものである。
【0036】次に、本発明による自動車のエアバッグ装
置の第4実施例を説明する。図15は本発明の第4実施例
による自動車のエアバッグ装置の要部の概略構成を示す
縦断面図、図16は図15に示す保持部の構成を示す斜視
図、図17は図15に示すエアバッグリッドが保持部により
ガイド状態に保持された状態を示す縦断面図、および図
18は図17に示すエアバッグリッドがガイド状態から退避
した状態を示す縦断面図である。
【0037】本実施例は、図17および図18に示すよう
に、エアバッグリッド40をガイド状態に保持した保持部
50が、展開後に乗員により押圧されたエアバッグ4から
の力Fを受けると変形して、エアバッグリッド40がガイ
ド状態から退避するように構成したものである。すなわ
ち、本実施例では保持部50は次のように構成されてい
る。図16に示すように、保持部50を構成するために車室
内側に突出するように形成されたインストルメントパネ
ル10のコア部10a の突出部分は、車幅方向に沿って一部
切欠かれた形状に形成されている。そして、この切欠か
れた部分には、常時はインストルメントパネル10のコア
部10a と連続した面を構成し、所定以上の力が加わった
ときには外れるように構成されたコアプレート50a が取
り付けられている。このコアプレート50a の周縁部には
複数個のボス挿通孔52が形成されており、一方インスト
ルメントパネル10のコア部10a には、上記コアプレート
50a のボス挿通孔52と対応する位置に複数個のボス54が
形成されている。コアプレート50a は、ボス挿通孔52に
ボス54を通した後、ボス54の頭部を加熱して押しつぶす
ことにより上記コア部10a に取り付けられ、所定以上の
力が作用したときにはボス54が破断することにより上記
コア部10a から外れるように構成されている。
【0038】上記構成としたことにより、保持部50は、
図17に示すようにエアバッグリッド40をガイド状態に保
持した後、図18に示すようにエアバッグ4およびエアバ
ッグリッド40を介して乗員側より作用する力Fにより、
コアプレート50a がコア部10a から外れることによって
変形する。保持部50が図示のように変形することによ
り、エアバッグリッド40はガイド状態から退避すること
になる。
【0039】次に、本発明による自動車のエアバッグ装
置の第5実施例を説明する。図19は本発明の第5実施例
による自動車のエアバッグ装置の概略構成を示す縦断面
図である。
【0040】本実施例は、前述した本発明の第2実施例
と同様にエアバッグ4の展開後にエアバッグケース6が
移動することによって、エアバッグ4の展開時にガイド
状態に保持されたエアバッグリッド40がガイド状態から
退避するように構成したものである。ただし、前記第2
実施例ではエアバッグケース6が車体前方に移動するも
のであったのに対し、本実施例ではエアバッグケース6
が車体後方すなわち車室内方に向けて移動してエアバッ
グリッド40を保持部50より車体後方に押し出す後方押出
機構を備えており、この点で両者は大きく異なってい
る。
【0041】図19に示すようにエアバッグケース6は、
車体前方から所定以上の力が作用すると車体後方にスラ
イド移動できるように、スライド溝(図示略)の形成さ
れたインストルメントパネル10のコア部10a にスライド
板60を介して取り付けられている。エアバッグケース6
の車体前方には、車両衝突時に車体後方に変位するカウ
ルパネル70が配置されており、このカウルパネル70に
は、後端部がエアバッグケース6の直近前方まで延びる
押出部材72が固着されている。
【0042】エアバッグ4の展開時、エアバッグリッド
40は保持部50に当接してガイド状態に保持されるが、エ
アバッグ4の展開後カウルパネル70の変形が進むと、エ
アバッグケース6が押出部材72に押圧されて車体後方に
スライド移動する。エアバッグケース6が車体後方に移
動するとエアバッグリッド40は、保持部50の位置より車
体後方に押し出されて保持部50による保持から解除さ
れ、さらにエアバッグ4を介して乗員側より押圧されて
ガイド状態から退避する。
【0043】なお、本実施例ではカウルパネル70の車体
後方への変位を利用してエアバッグケース6を車体後方
に移動させるように構成したが、前記第2実施例のよう
に、モータ等の機械的手段を利用してエアバッグ4の展
開後強制的にエアバッグケース6を車体後方に移動させ
るようにしてもよい。
【0044】以上、本発明による自動車のエアバッグ装
置を、実施例を示しつつ詳細に説明したが、本発明によ
る自動車のエアバッグ装置は、かかる実施例の具体的態
様に限定されるものではなく、種々の変更が可能である
ことは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による自動車のエアバッグ
装置の概略構成を示す縦断面図
【図2】図1に示すエアバッグケースの斜視図
【図3】図1に示すエアバッグリッドを裏面側より見た
斜視図
【図4】図1に示す固定部材の詳細を示す分解斜視図
【図5】図1に示すエアバッグリッドが保持部によりガ
イド状態に保持された状態を示す縦断面図
【図6】図5に示すエアバッグリッドがガイド状態から
退避した状態を示す縦断面図
【図7】図1に示すエアバッグ装置の作動を連続的に示
す図
【図8】本発明の第1実施例によるエアバッグリッドの
前方移動機構の別態様を示す斜視図
【図9】本発明の第1実施例によるエアバッグリッドの
前方移動機構の他の別態様を示す斜視図
【図10】本発明の第1実施例によるエアバッグリッド
の前方移動機構のその他の別態様を示す斜視図
【図11】図10に示す板バネ部材の変形状態を示す概略
【図12】本発明の第2実施例による自動車のエアバッ
グ装置の概略構成を示す縦断面図
【図13】本発明の第3実施例による自動車のエアバッ
グ装置のエアバッグリッドがガイド状態に保持された状
態を示す縦断面図
【図14】図13に示すエアバッグリッドがガイド状態か
ら退避した状態を示す縦断面図
【図15】本発明の第4実施例による自動車のエアバッ
グ装置の要部の概略構成を示す縦断面図
【図16】図15に示す保持部の構成を示す斜視図
【図17】図15に示すエアバッグリッドが保持部により
ガイド状態に保持された状態を示す縦断面図
【図18】図17に示すエアバッグリッドがガイド状態か
ら退避した状態を示す縦断面図
【図19】本発明の第5実施例による自動車のエアバッ
グ装置の概略構成を示す縦断面図
【符号の説明】
4 エアバッグ 6 エアバッグケース 8 開口部 10 インストルメントパネル 40 エアバッグリッド 50 保持部 70 カウルパネル

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開口部を有するインストルメントパネル
    内に取り付けられたエアバッグケースと、該エアバッグ
    ケース内に収納されたエアバッグと、前記開口部を開閉
    する、前記エアバッグケースに取り付けられたエアバッ
    グリッドとを備えた自動車のエアバッグ装置において、 前記インストルメントパネルに設けられ、前記エアバッ
    グの展開時に開いた前記エアバッグリッドに当接して該
    エアバッグリッドを略水平に車室内に突き出たガイド状
    態に保持する保持部と、 前記ガイド状態に保持された前記エアバッグリッドを、
    前記エアバッグの展開後に前記ガイド状態から移動また
    は変形によって退避させる退避手段とを備えてなること
    を特徴とする自動車のエアバッグ装置。
  2. 【請求項2】 前記退避手段は、前記エアバッグリッド
    を車体前方に移動させる前方移動機構であることを特徴
    とする請求項1記載の自動車のエアバッグ装置。
  3. 【請求項3】 前記退避手段は、前記エアバッグリッド
    が変形するようにしたものであることを特徴とする請求
    項1記載の自動車のエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 前記退避手段は、前記保持部が変形して
    前記エアバッグリッドの保持を解除するようにしたもの
    であることを特徴とする請求項1記載の自動車のエアバ
    ッグ装置。
  5. 【請求項5】 前記退避手段は、前記エアバッグケース
    を車体後方に移動させて前記エアバッグリッドを前記保
    持部より車体後方に押し出し該エアバッグリッドの保持
    を解除する後方押出機構であることを特徴とする請求項
    1記載の自動車のエアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 前記前方移動機構は、前記エアバッグリ
    ッドが乗員側からの押圧力により移動するようにしたも
    のであることを特徴とする請求項2記載の自動車のエア
    バッグ装置。
  7. 【請求項7】 前記前方移動機構は、前記エアバッグリ
    ッドが機械的に移動するようにしたものであることを特
    徴とする請求項2記載の自動車のエアバッグ装置。
  8. 【請求項8】 前記前方移動機構は、前記エアバッグケ
    ースが車体前方へ移動して前記エアバッグリッドを車体
    前方に移動させるものであることを特徴とする請求項2
    記載の自動車のエアバッグ装置。
  9. 【請求項9】 前記後方押出機構は、前記エアバッグケ
    ースが、該エアバッグケースの車体前方に配置された車
    体部材であって車両衝突時に車体後方に変位する部材に
    より押圧されて車体後方に移動するようにしたものであ
    ることを特徴とする請求項5記載の自動車のエアバッグ
    装置。
JP5002357A 1993-01-11 1993-01-11 自動車のエアバッグ装置 Pending JPH06206509A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5002357A JPH06206509A (ja) 1993-01-11 1993-01-11 自動車のエアバッグ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5002357A JPH06206509A (ja) 1993-01-11 1993-01-11 自動車のエアバッグ装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06206509A true JPH06206509A (ja) 1994-07-26

Family

ID=11527020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5002357A Pending JPH06206509A (ja) 1993-01-11 1993-01-11 自動車のエアバッグ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06206509A (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347559A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Inoac Corp エアバッグドアの跳返り防止構造
KR20040040534A (ko) * 2002-11-07 2004-05-13 현대자동차주식회사 탑승자용 에어백 도어 장착구조
KR100462115B1 (ko) * 2002-11-28 2004-12-17 현대자동차주식회사 슬라이딩 힌지를 이용한 에어백 도어 장착구조
KR100499949B1 (ko) * 2002-10-18 2005-07-07 현대모비스 주식회사 은폐식 에어백 도어의 전개구조
JP2006347366A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Toyota Motor Corp 車両用エアバッグシステム
US7246815B2 (en) 2002-09-04 2007-07-24 Takata-Petri Ag Airbag unit
JP2011514285A (ja) * 2008-03-19 2011-05-06 ジョンソン コントロールズ インテリアズ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー エアバッグ出口フラップを有する取り付け具

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002347559A (ja) * 2001-05-29 2002-12-04 Inoac Corp エアバッグドアの跳返り防止構造
JP4585145B2 (ja) * 2001-05-29 2010-11-24 株式会社イノアックコーポレーション エアバッグドアの跳返り防止構造
US7246815B2 (en) 2002-09-04 2007-07-24 Takata-Petri Ag Airbag unit
KR100499949B1 (ko) * 2002-10-18 2005-07-07 현대모비스 주식회사 은폐식 에어백 도어의 전개구조
KR20040040534A (ko) * 2002-11-07 2004-05-13 현대자동차주식회사 탑승자용 에어백 도어 장착구조
KR100462115B1 (ko) * 2002-11-28 2004-12-17 현대자동차주식회사 슬라이딩 힌지를 이용한 에어백 도어 장착구조
JP2006347366A (ja) * 2005-06-16 2006-12-28 Toyota Motor Corp 車両用エアバッグシステム
JP2011514285A (ja) * 2008-03-19 2011-05-06 ジョンソン コントロールズ インテリアズ ゲーエムベーハー アンド カンパニー カーゲー エアバッグ出口フラップを有する取り付け具

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4948168A (en) Gas bag cushion knee restraining system for motor vehicles
JP4057526B2 (ja) 頭上で使用するための薄型エアバッグ・モジュールのデザイン
JP3043738U (ja) 屋根取付け型エアバッグ
EP1279565A1 (en) Airbag device with a knee bag
JP2004009799A (ja) 乗員保護装置
KR19980024157A (ko) 차량 탑승자 구속 시스템
JP2001039254A (ja) シームレス助手席エアバッグ・システム
JP2503609B2 (ja) エアバツグケ−ス
JPWO2007037113A1 (ja) 車両の衝撃低減構造
JP2009166774A (ja) 車両用乗員拘束装置
JPH06206509A (ja) 自動車のエアバッグ装置
JP4095027B2 (ja) 車両、特に原動機付き車両におけるエアバッグ装置
EP1817211B1 (en) Separate reaction surface for vehicle trim panel
US7441826B2 (en) Energy transfer beam for automotive side door
JP2000025552A (ja) 衝撃保護装置
JP3664878B2 (ja) 自動車の乗員保持装置
JP2003507233A (ja) エアバッグ機構における又は関する改良
US6712168B2 (en) Vehicle impact force limiting system
JPH10138809A (ja) 乗員の姿勢制御装置
JP2975714B2 (ja) 自動車のエアバッグ構造
JPH07323802A (ja) 車両の乗員保護装置
JP3893536B2 (ja) エアバッグドア
JPH081154Y2 (ja) エアバッグ装置におけるインフレータ取付部構造
JPH05270338A (ja) 助手席用エアバッグ装置のモジュールカバー取付構造
JP2977305B2 (ja) 自動車のエアバッグ装置