JPH06206040A - 塗膜の形成方法 - Google Patents

塗膜の形成方法

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JPH06206040A
JPH06206040A JP5020634A JP2063493A JPH06206040A JP H06206040 A JPH06206040 A JP H06206040A JP 5020634 A JP5020634 A JP 5020634A JP 2063493 A JP2063493 A JP 2063493A JP H06206040 A JPH06206040 A JP H06206040A
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JP
Japan
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coating
coating film
drying
film
paint
Prior art date
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Pending
Application number
JP5020634A
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English (en)
Inventor
Toshihiro Yagami
敏廣 矢神
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kikusui Kagaku Kogyo KK
Original Assignee
Kikusui Kagaku Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種下地に厚膜かつ所望凹凸形状を有する塗
料の仕上り面を効率的に得ることを目的とする。 【構成】 塗料には、感熱ゲル化剤を含んだ合成樹脂エ
マルション塗料を用い、塗装後に加熱手段により塗膜を
ゲル化させ、ゲル化直後にプレス機あるいはローラー等
により模様付けを行い、続けて乾燥させ塗膜を形成させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、合板,窯業系サイデ
ィング,金属サイティング,ALC,GRC板,PC
板,不織布,織布などの下地に対する化粧仕上げ塗料に
よる塗膜の形成方法に関するものであり、その利用は、
建築の特に工場塗装の分野である。
【0002】
【従来の技術】従来、工場塗装において強制乾燥を用い
た塗膜の形成は、数ミクロンから厚くても0.5mm程
度までであり、フラット塗装に近い薄塗り材料がほとん
ど全てであった。この理由の一つとして、建築の仕上げ
に用いられる塗料は、厚みを数ミリから十数ミリほどに
して、かつ厚みが不均一な凹凸が形成された状態で塗装
されることが多く、この状態で乾燥させることになるた
め、塗膜の表層と内部では乾燥速度に差が生じ、乾燥ム
ラを起こし、しいては塗膜に収縮クラックを発生した
り、ヒビ割れを生じたりした。このため、これら問題を
防ぐために乾燥温度を低くして乾燥時間を長く取った
り、予備乾燥を長く取ったりした。また、これらの方法
を取ることにより生産性の低下およびランニングコスト
の上昇という問題が発生した。このような背景があるた
め、現在での、工場塗装は薄塗り塗装が主流であり、化
粧仕上げの凹凸も基材の形状に依っていた。従って、凹
凸形状もエンボス加工の型が可能なものに限定されるこ
とがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする問題点】即ち、この発明が解
決しようとする問題点としては、従来からある塗料組成
物を薄塗り塗装して乾燥することについては問題なく行
なわれてきたが、厚塗り塗装をした塗膜を工場内で強制
乾燥をするという場合においては、現在もなお、長時間
の乾燥時間を要するという問題を残しており、生産効率
の悪さ、しいては、ランニングコストの高さという問題
をかかえている。また、厚塗り塗装を廻避すると、それ
に伴いおのずと塗膜の仕上げ状態が限定されてしまうと
いう問題もある。そこでこうした厚塗り塗膜の乾燥を効
率良く、短期間に行ない種々の仕上げ状態を提供すると
いう課題がある。
【0004】
【問題点を解決するための手段】この発明では、上記し
た問題点を解決するために、感熱ゲル化剤を利用した塗
料組成物を利用し、所望凹凸模様のある塗膜の形成方法
を提案するものである。まず、塗料組成物について説明
すると、合成樹脂エマルションを結合材とし、そのエマ
ルションに対して感熱ゲル化剤が入っていることを前提
とした塗料組成物であり、また、通常の水性塗料に含ま
れる各種添加剤,充填材,体質顔料、更に必要に応じ造
膜助剤として溶剤を含むことがある。尚、塗料組成物に
関する発明は、特願平4−100759により出願を行
った。
【0005】エマルションとしては、各種アクリル酸エ
ステル共重合物,スチレン・アクリル酸エステル共重合
物,ベオバアクリル酸エステル共重合物,SBRラテッ
クス,ウレタン,エポキン樹脂などを組成とするいわゆ
る一般的に塗料用の樹脂といわれるものに関しては、特
別に限定されるものではない。
【0006】感熱ゲル化剤の種類については、亜鉛アン
モニウム錯塩,ノニオン系界面活性剤,無機金属塩,ポ
リプロピレングリコール,シリコーンポリエーテル共重
合体,ポリビニルメチルエーテルなど文献やすでに公開
されている特許公報,特開昭63−193901,特開
平2−308844などでも開示されている公知のもの
を使用すればよい。添加量については、ゲル化させたい
温度とのバランスできめていけばよい。但し、合成樹脂
エマルションの固型分比において、0.1重量%未満の
場合は、ゲル化剤を添加しても感熱ゲル化性が小さく、
均一なゲル化が行われない。逆に、ゲル化剤を10重量
%を越えて使用すると、極端に合成樹脂エマルションを
不安定にし、塗料製造が困難となる。また、塗料ができ
たときも、塗料から得られる塗膜は、耐水性等の物性が
悪くなり、実用に耐えない。また、こうした感熱ゲル化
剤の添加によってエマルションを安定なものから、不安
定なものへと変化させることになるので、必要最小限の
安定性を保つゲル化点を見つけなければならない。充填
材,体質顔料においては、炭酸カルシウム,タルク,ク
レー,寒水砂,骨材,酸化チタンなど必要に応じて使用
すればよい。
【0007】そして、上述の塗料を使用してつくる塗膜
の成形方法として、配合した塗料組成物を吹き付けもし
くは、塗装,散布,滴下したものを熱風乾燥機や遠赤外
線などで強制乾燥させ、塗料をゲル化させ(ここで言う
ゲル化とは、塗料中のエマルションがゲル化剤によって
凝集固化する現象で、塗料全体がしまった状態になるこ
とをいう。)、その後、ローラー及びプレス機等によっ
て平滑,波形,模様(例えば、タイル状,砂岩状,縞模
様,斑点模様)などの表面形状をつける。そして最終工
程としての乾燥(水分を飛ばす)を熱風乾燥,遠赤外線
などの強制乾燥を利用して行ない塗膜の成形を行う。
【0008】ゲル化させる時及び最終乾燥させる時の乾
燥機としては、熱風乾燥機,遠赤外線のものが特に良い
が、温度コントロールのできるものであれば、特別に限
定するものではなく、設備上の問題点を考慮した中でい
かに速く、塗料中の温度をゲル化温度に上げることがで
きるかが問題となる。また、ゲル化後の模様付けについ
ても、ゲル化剤の量、ゲル化温度の設定と乾燥機の乾燥
温度、時間とのバランスによってローラー,プレス等の
圧力を調整すればよい。
【0009】
【実施例】次に実施例により、本発明をさらに詳細に説
明する。 塗料1 バインダーとするエマルション100重量部(固形分5
0%)に対してゲル化剤を固型分比で2部入れゲル化温
度を60℃に設定した感熱ゲル化エマルションを利用し
て、下記表1に示す配合例1により塗料を作成し、塗料
のゲル化状態と乾燥状態を確認した。
【0010】
【表1】 尚、表1中のエマルションの重量は固型分重量である。
【0011】塗料2 塗料1に用いたエマルションに対してゲル化剤を含まな
い配合である表2記載の塗料配合例2により塗料2を作
成した。
【0012】
【表2】
【0013】乾燥状態の確認方法として、耐熱性のある
シートの上に配合例1の塗料を厚さ8mm程度吹き付け
をし、その後遠赤外線乾燥機で塗料表面近傍の雰囲気温
度を120℃に設定し乾燥させ、熱電対で塗膜中心部の
温度を測定し、定期的にシートをカッティングしてカッ
ト面におけるゲル化進行状況及び塗膜の表面状態を確認
した。結果は表3に示す。
【0014】
【表3】
【0015】塗料表面雰囲気温度とゲル化の関係 塗料1を用いて一般的に効率がよく熱を伝え実用的であ
るといわれる遠赤外線の乾燥機を用いてゲル化時間(塗
膜中心部の温度が60℃になる時間)を測定した。この
時の表面状態を確認したがクラックも発生せず、異常は
なかった。試験結果は図1の通りである。また、比較と
してゲル化剤の入っていない塗料2を同一の試験に供
し、塗料1ではゲル化が始まった時間において表面と断
面の観察を行ったが、どれも内部未乾燥であり表層にク
ラックが入った。
【0016】実施例1 塗料1を用いて塗料がゲル化した状態の時ローラーまた
はプレス機を用いて表面に模様をつけ、その後完全乾燥
させた時、その形状が保持されているかの確認をした。
ローラーまたはプレス機による模様付けが可能な条件
を、塗料中の含水量(重量変化)を基に試験した。
【0017】表4では○,△,×により模様付けの適否
を示しているが、乾燥残量90%の時は内部未ゲル化の
ためプレスが不可能であった。また、乾燥残量60%の
時は、模様付けの圧力を大きくしないと表面形状が元に
戻ってしまった。更に、乾燥が進んで50%以下の時
は、模様付けを短時間の圧力加重で行おうとしても不可
能であった。
【0018】表4の結果からは、ゲル化が始まり一定の
範囲内で模様付けを行った場合は、表面に異常を発する
こともなく、熱を加えなくても押えるだけで模様付けが
十分可能となった。
【0019】
【表4】
【0020】比較例 配合例2のゲル化剤の入っていない塗料2を使用した場
合において、ローラー押えまたはプレスによる模様付け
が可能かどうかの確認を行った。
【0021】結果として、乾燥が表層部から徐々に行な
われるため、ローラー押えまたはプレスを行なうと内部
が未乾燥なため表層にシワやクラックが発生した。
【0022】乾燥時間 実施例1のゲル化した塗膜を最終乾燥させた時、表面に
問題が発生するかどうかの確認をした。
【0023】結果、ゲル化後熱風循環式の乾燥機であれ
ば120℃の設定雰囲気の中30分間で乾燥が得られ、
遠赤外線乾燥機により乾燥させた時は塗膜表面近くの温
度が120℃の時は15分間で乾燥した。それぞれの乾
燥塗膜の表面状態も異常なかった。
【0024】以上に示す様に、ゲル化剤の入った塗料1
においてはゲル化までの時間、模様付け、乾燥時間を合
わせても15〜40分程度で乾燥可能であることが確認
された。また別試験において比較例で試験した塗料2か
ら問題のない塗膜を得るための乾燥温度と時間を確認し
たが、雰囲気温度を50℃とし8時間程度要した。
【0025】
【発明の効果】この発明の塗料組成物は、従来の塗料で
みられたように、塗膜の膜厚に制限されることなく、塗
膜全体を温めてやれば、全体が均一にゲル化し、効率良
く短時間で乾燥させることが可能となり、また、ゲル化
した際に、自由にプレス,ローラー等により、模様づけ
もでき、パターン調整が可能となる。
【0026】この発明の利用では、塗膜の硬化が全体的
に進行し、表層と内部の乾燥の差から生じる収縮クラッ
クの発生もなく、均一な塗膜を形成することができ、工
場塗装における問題点を解決することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗料表面雰囲気温度とゲル化時間の相関関係を
示すグラフである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成樹脂エマルション中に感熱ゲル化剤
    を0.1〜10重量%含有する塗料組成物を各種下地に
    塗装,塗布したのち、遠赤外線,熱風などの強制乾燥を
    用いゲル化させ、ゲル化直後にプレス機またはローラー
    等により表面に模様をつけた後、更に乾燥させることを
    特徴とする所望凹凸模様のある塗膜の形成方法。
JP5020634A 1993-01-11 1993-01-11 塗膜の形成方法 Pending JPH06206040A (ja)

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JP5020634A JPH06206040A (ja) 1993-01-11 1993-01-11 塗膜の形成方法

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JPH06206040A true JPH06206040A (ja) 1994-07-26

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