JPH06205676A - 全血液検体からのdna抽出方法及び抽出キット - Google Patents
全血液検体からのdna抽出方法及び抽出キットInfo
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- JPH06205676A JPH06205676A JP35081892A JP35081892A JPH06205676A JP H06205676 A JPH06205676 A JP H06205676A JP 35081892 A JP35081892 A JP 35081892A JP 35081892 A JP35081892 A JP 35081892A JP H06205676 A JPH06205676 A JP H06205676A
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- surfactant
- dna
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 本発明は、全血液検体に界面活性剤を接触さ
せて血球細胞の細胞膜を破壊し、露出した細胞核を集
め、更に界面活性剤と蛋白質分解酵素で処理して核膜及
び核蛋白質を破壊した後、カオトロピック剤と接触させ
てDNA鎖を遊離させ、該遊離されたDNA鎖を含む溶
液にアルコール類を加えてDNA鎖を沈澱させることを
特徴とするDNA鎖抽出方法及びキットである。 【効果】 本発明はDNA鎖抽出過程に於て、有機溶媒
の代わりにカオトロピック剤を用いることにより、その
後の有機溶媒を除去する過程を省略することができ、操
作手順が簡略化されること、始めから終わりまで同じ容
器で抽出操作が行えるので、抽出過程でのDNA鎖の損
傷、汚染の危険性を最小限に止められること、更にその
結果、従来法に比べて高分子のDNA鎖を高精度で抽出
できる。また、全血を用いることができるため、血液試
料を各細胞成分に分離する繁雑さが解消し、採取後短時
間に試料を処理することができる等の点に於て極めて優
れた発明であり斯業に貢献するところ大なる発明であ
る。
せて血球細胞の細胞膜を破壊し、露出した細胞核を集
め、更に界面活性剤と蛋白質分解酵素で処理して核膜及
び核蛋白質を破壊した後、カオトロピック剤と接触させ
てDNA鎖を遊離させ、該遊離されたDNA鎖を含む溶
液にアルコール類を加えてDNA鎖を沈澱させることを
特徴とするDNA鎖抽出方法及びキットである。 【効果】 本発明はDNA鎖抽出過程に於て、有機溶媒
の代わりにカオトロピック剤を用いることにより、その
後の有機溶媒を除去する過程を省略することができ、操
作手順が簡略化されること、始めから終わりまで同じ容
器で抽出操作が行えるので、抽出過程でのDNA鎖の損
傷、汚染の危険性を最小限に止められること、更にその
結果、従来法に比べて高分子のDNA鎖を高精度で抽出
できる。また、全血を用いることができるため、血液試
料を各細胞成分に分離する繁雑さが解消し、採取後短時
間に試料を処理することができる等の点に於て極めて優
れた発明であり斯業に貢献するところ大なる発明であ
る。
Description
【0001】
【発明の利用分野】本発明は全血液からのDNA鎖の抽
出方法及び抽出キットに関する。
出方法及び抽出キットに関する。
【発明の背景】遺伝子疾患の出生前診断や保因子の発
見、DNAの多型或は遺伝病や癌などDNAの異常に起
因する疾病の原因領域の究明のために、ヒトの遺伝子を
抽出、分析する研究が行われている。また、例えばB型
肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイスル等のウイルス性
疾患、腫瘍、血有病等の遺伝疾患の診断を、DNAを分
析して行う方法が最近盛んになりつつある。また、ヒト
・ゲノム・プロジェクトに代表されるように、ヒトの全遺
伝情報を解析する研究も盛んに行われているが、遺伝子
を分析するには傷をつけずに高分子の状態を保ったまま
ゲノムDNAを調製する必要がある。しかしながら原核
生物と異なり、真核生物、特にヒトに代表される高等生
物のDNA分子は巨大で、攪拌操作等によって容易に切
断されてしまうため、十分注意を払っても、全く損傷を
与えることなくDNA分子を抽出することは不可能であ
る。またクロマチン等の核蛋白質が強固にDNA分子と
結合しているため、これら核蛋白質の除去操作も必要で
あり、完全なDNAを精製することはできない。
見、DNAの多型或は遺伝病や癌などDNAの異常に起
因する疾病の原因領域の究明のために、ヒトの遺伝子を
抽出、分析する研究が行われている。また、例えばB型
肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイスル等のウイルス性
疾患、腫瘍、血有病等の遺伝疾患の診断を、DNAを分
析して行う方法が最近盛んになりつつある。また、ヒト
・ゲノム・プロジェクトに代表されるように、ヒトの全遺
伝情報を解析する研究も盛んに行われているが、遺伝子
を分析するには傷をつけずに高分子の状態を保ったまま
ゲノムDNAを調製する必要がある。しかしながら原核
生物と異なり、真核生物、特にヒトに代表される高等生
物のDNA分子は巨大で、攪拌操作等によって容易に切
断されてしまうため、十分注意を払っても、全く損傷を
与えることなくDNA分子を抽出することは不可能であ
る。またクロマチン等の核蛋白質が強固にDNA分子と
結合しているため、これら核蛋白質の除去操作も必要で
あり、完全なDNAを精製することはできない。
【0002】従来の方法は、例えば細胞を物理的に、又
は界面活性剤等で処理して破壊後、水飽和フェノールや
クロロホルム等の有機溶媒を用いて不純物を除去し、次
いでアルコールで溶液中のDNA鎖を沈殿させる方法、
更にカラムクロマトグラフィーにより精製する方法が一
般的である(生化学実験講座2,「核酸の化学 I」,74
〜80頁,262〜270頁,1975年,東京化学同人、「遺伝子操
作マニュアル」,20〜23頁,1985年,講談社、他)。しか
し、これらの方法ではフェノール、クロロホルムを使用
する必要があり、有機溶媒層とDNA層を分離操作する
手間或はカラムクロマトグラフィーを行う手間を要する
といった欠点を持っている。また、操作が煩雑なため、
DNA鎖に傷をつける可能性が高い。また抽出操作中に
何回もDNA層を別の容器に移し変えるので、使用容器
が細菌等に汚染されていたりすると、試料以外の、これ
ら細菌等の外来DNAが混入してしまう危険性がある。
また、これらのこともDNA鎖の抽出効率を悪くしてい
る。更に、抽出操作に用いられるフェノールには、従来
毒性があり、且つ強い蛋白質変性剤であるため、皮膚
に接触すると薬傷を引き起こす、また保存中にフェノ
ールが変性して二価フェノール、キノン等のフェノール
性酸化物が生成した場合には、これら酸化物がホスホジ
エステル結合又はDNA鎖の架橋結合を開裂させて、核
酸鎖の変性を引き起こしたりする、等の問題点が、ま
た、クロロホルムやジエチルエーテルには麻酔作用があ
るため、使用時に中毒を起こす可能性があるという問題
点が、更にはフェノールや上記有機溶媒を含む溶液は廃
棄の際に制約を受けるという問題点がある。
は界面活性剤等で処理して破壊後、水飽和フェノールや
クロロホルム等の有機溶媒を用いて不純物を除去し、次
いでアルコールで溶液中のDNA鎖を沈殿させる方法、
更にカラムクロマトグラフィーにより精製する方法が一
般的である(生化学実験講座2,「核酸の化学 I」,74
〜80頁,262〜270頁,1975年,東京化学同人、「遺伝子操
作マニュアル」,20〜23頁,1985年,講談社、他)。しか
し、これらの方法ではフェノール、クロロホルムを使用
する必要があり、有機溶媒層とDNA層を分離操作する
手間或はカラムクロマトグラフィーを行う手間を要する
といった欠点を持っている。また、操作が煩雑なため、
DNA鎖に傷をつける可能性が高い。また抽出操作中に
何回もDNA層を別の容器に移し変えるので、使用容器
が細菌等に汚染されていたりすると、試料以外の、これ
ら細菌等の外来DNAが混入してしまう危険性がある。
また、これらのこともDNA鎖の抽出効率を悪くしてい
る。更に、抽出操作に用いられるフェノールには、従来
毒性があり、且つ強い蛋白質変性剤であるため、皮膚
に接触すると薬傷を引き起こす、また保存中にフェノ
ールが変性して二価フェノール、キノン等のフェノール
性酸化物が生成した場合には、これら酸化物がホスホジ
エステル結合又はDNA鎖の架橋結合を開裂させて、核
酸鎖の変性を引き起こしたりする、等の問題点が、ま
た、クロロホルムやジエチルエーテルには麻酔作用があ
るため、使用時に中毒を起こす可能性があるという問題
点が、更にはフェノールや上記有機溶媒を含む溶液は廃
棄の際に制約を受けるという問題点がある。
【0003】一方、イオン半径の大きな1価の陰イオン
を出すカオトロピック剤が蛋白変性剤の一つとして知ら
れていた。カオトロピック剤は水に溶解してカオトロピ
ックイオンを放出し、疎水結合を弱めることが知られて
おり、蛋白質の変性や、膜蛋白質の抽出に用いられてき
た。しかしながら、従来は、フェノールには前記した如
き種々の問題点があるにも関わらず、血液中のDNA抽
出にはこれを蛋白変性剤として用いる方法が一般的であ
り、カオトロピック剤を血液検体からのDNA抽出に用
いようとする試みは今までなされていなかった。
を出すカオトロピック剤が蛋白変性剤の一つとして知ら
れていた。カオトロピック剤は水に溶解してカオトロピ
ックイオンを放出し、疎水結合を弱めることが知られて
おり、蛋白質の変性や、膜蛋白質の抽出に用いられてき
た。しかしながら、従来は、フェノールには前記した如
き種々の問題点があるにも関わらず、血液中のDNA抽
出にはこれを蛋白変性剤として用いる方法が一般的であ
り、カオトロピック剤を血液検体からのDNA抽出に用
いようとする試みは今までなされていなかった。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記欠点を解決し、DNA鎖を
高分子のままで高精度に且つ容易に抽出する方法及び抽
出キットを提供することを目的とする。
高分子のままで高精度に且つ容易に抽出する方法及び抽
出キットを提供することを目的とする。
【発明の構成】本発明は、全血液検体に界面活性剤を接
触させて血球細胞の細胞膜を破壊し、露出した細胞核を
集め、更に界面活性剤と蛋白質分解酵素で処理して核膜
及び核蛋白質を破壊した後、カオトロピック剤と接触さ
せてDNA鎖を遊離させ、該遊離されたDNA鎖を含む
溶液にアルコール類を加えてDNA鎖を沈澱させること
を特徴とするDNA鎖抽出方法の発明である。また、本
発明は細胞膜を破壊するための界面活性剤、核膜及
び核蛋白質を破壊するための界面活性剤、蛋白分解酵
素、カオトロピック剤及びアルコール類を含んで成
ることを特徴とする、全血液検体からのDNA鎖抽出キ
ットの発明である。
触させて血球細胞の細胞膜を破壊し、露出した細胞核を
集め、更に界面活性剤と蛋白質分解酵素で処理して核膜
及び核蛋白質を破壊した後、カオトロピック剤と接触さ
せてDNA鎖を遊離させ、該遊離されたDNA鎖を含む
溶液にアルコール類を加えてDNA鎖を沈澱させること
を特徴とするDNA鎖抽出方法の発明である。また、本
発明は細胞膜を破壊するための界面活性剤、核膜及
び核蛋白質を破壊するための界面活性剤、蛋白分解酵
素、カオトロピック剤及びアルコール類を含んで成
ることを特徴とする、全血液検体からのDNA鎖抽出キ
ットの発明である。
【0005】即ち本発明者等は、血液検体から核酸鎖を
有効に抽出する方法について鋭意研究の結果、DNA鎖
抽出の過程に於て、従来のフェノール,クロロホルム等
の有機溶媒を用いる代わりにカオトロピック剤を用いる
ことが可能なことを見出し、更に、カオトロピック剤を
使用することにより、その後の有機溶媒を除去する過程
を省略することができるので、操作手順が簡略化される
こと、DNA層を何回も別の容器に移し変えることなく
初めから終わりまで同じ容器で抽出操作が行えるので、
DNA鎖抽出過程に於けるDNA鎖の損傷、汚染の危険
性を最小限に止められること、更にその結果、従来のフ
ェノールを用いた抽出法に比べて高分子のDNA鎖を高
精度で抽出できることを見い出し、本発明を完成するに
到った。
有効に抽出する方法について鋭意研究の結果、DNA鎖
抽出の過程に於て、従来のフェノール,クロロホルム等
の有機溶媒を用いる代わりにカオトロピック剤を用いる
ことが可能なことを見出し、更に、カオトロピック剤を
使用することにより、その後の有機溶媒を除去する過程
を省略することができるので、操作手順が簡略化される
こと、DNA層を何回も別の容器に移し変えることなく
初めから終わりまで同じ容器で抽出操作が行えるので、
DNA鎖抽出過程に於けるDNA鎖の損傷、汚染の危険
性を最小限に止められること、更にその結果、従来のフ
ェノールを用いた抽出法に比べて高分子のDNA鎖を高
精度で抽出できることを見い出し、本発明を完成するに
到った。
【0006】本発明に於て用いられる界面活性剤として
は、一般に細胞、細菌等から核酸鎖抽出の際に用いられ
るものであれば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等、
特に限定されることなく挙げられるが、具体的には例え
ばドデシルトリメチルアンモニウムブロミド,ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド,セチルトリメチルア
ンモニウムブロミド等の陽イオン性界面活性剤、ドデシ
ル硫酸ナトリウム(以下、SDSと略記する。),コール
酸ナトリウム,デオキシコール酸ナトリウム、N-ラウロ
イルサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(例えば
ローム アンド ハース社商品名:トリトンX-100等),
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例えば
花王(株)商品名:トゥイーン20等),ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエート(例えば花王(株)商品名:
ウィーン80等),n-オクチル-β-D-グルコシド等の非イ
オン界面活性剤、例えば3-[(3-コラミドプロピル)ジメ
チルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスファチ
ジルエタノールアミン等の両性界面活性剤が好ましく挙
げられる。中でも、特に例えば血球細胞を破壊する際に
はポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル等の非
イオン性界面活性剤が、例えば蛋白質分解酵素と共に核
膜及び核蛋白質を破壊する際にはSDS等の陰イオン性
界面活性剤が好ましく用いられる。これらの使用濃度と
しては、使用する界面活性剤の種類により多少異なる
が、例えば血球細胞を破壊する界面活性剤の場合には、
溶液中の濃度として、通常0.1〜3%の濃度範囲が挙げ
られる。また、蛋白質分解酵素と共に核膜及び核蛋白質
を破壊する界面活性剤の場合には、溶液中の濃度とし
て、通常0.1〜3%の濃度範囲が挙げられる。
は、一般に細胞、細菌等から核酸鎖抽出の際に用いられ
るものであれば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等、
特に限定されることなく挙げられるが、具体的には例え
ばドデシルトリメチルアンモニウムブロミド,ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド,セチルトリメチルア
ンモニウムブロミド等の陽イオン性界面活性剤、ドデシ
ル硫酸ナトリウム(以下、SDSと略記する。),コール
酸ナトリウム,デオキシコール酸ナトリウム、N-ラウロ
イルサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(例えば
ローム アンド ハース社商品名:トリトンX-100等),
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例えば
花王(株)商品名:トゥイーン20等),ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエート(例えば花王(株)商品名:
ウィーン80等),n-オクチル-β-D-グルコシド等の非イ
オン界面活性剤、例えば3-[(3-コラミドプロピル)ジメ
チルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスファチ
ジルエタノールアミン等の両性界面活性剤が好ましく挙
げられる。中でも、特に例えば血球細胞を破壊する際に
はポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル等の非
イオン性界面活性剤が、例えば蛋白質分解酵素と共に核
膜及び核蛋白質を破壊する際にはSDS等の陰イオン性
界面活性剤が好ましく用いられる。これらの使用濃度と
しては、使用する界面活性剤の種類により多少異なる
が、例えば血球細胞を破壊する界面活性剤の場合には、
溶液中の濃度として、通常0.1〜3%の濃度範囲が挙げ
られる。また、蛋白質分解酵素と共に核膜及び核蛋白質
を破壊する界面活性剤の場合には、溶液中の濃度とし
て、通常0.1〜3%の濃度範囲が挙げられる。
【0007】本発明に於て用いられる蛋白質分解酵素と
しては、例えばプロティナーゼK、プロナーゼ又はリゾ
チーム等が挙げられるが特にこれらに限定されない。ま
た、これらの使用濃度としては、通常1〜10mg/mlの範
囲で用いられる。本発明に於て用いられるカオトロピッ
ク剤としては、一般にカオトロピック剤として知られて
いるような、水溶液に添加した際にカオトロピックイオ
ン(イオン半径の大きな1価の陰イオン)を生成し、疎
水性分子の水溶性を増加させる作用を有しているもので
あれば特に限定されることなく挙げられるが、具体的に
は例えばよう化アルカリ、チオシアン酸グアニジン、過
塩素酸のアルカリ金属塩、トリフルオロ酢酸のアルカリ
金属塩、トリクロロ酢酸のアルカリ金属塩、及びチオシ
アン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。これらアルカ
リ金属塩或はよう化アルカリに於けるアルカリ金属の例
としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等が
挙げられる。これらカオトオピック剤の使用濃度は、用
いるカオトロピック剤の種類により多少異なるが、一般
に溶液中の濃度として2〜6Mの範囲で用いられる。特
に、よう化ナトリウムを使用する場合には、溶液中の濃
度が約3.5〜5Mの範囲となるように使用するのが好ま
しい。
しては、例えばプロティナーゼK、プロナーゼ又はリゾ
チーム等が挙げられるが特にこれらに限定されない。ま
た、これらの使用濃度としては、通常1〜10mg/mlの範
囲で用いられる。本発明に於て用いられるカオトロピッ
ク剤としては、一般にカオトロピック剤として知られて
いるような、水溶液に添加した際にカオトロピックイオ
ン(イオン半径の大きな1価の陰イオン)を生成し、疎
水性分子の水溶性を増加させる作用を有しているもので
あれば特に限定されることなく挙げられるが、具体的に
は例えばよう化アルカリ、チオシアン酸グアニジン、過
塩素酸のアルカリ金属塩、トリフルオロ酢酸のアルカリ
金属塩、トリクロロ酢酸のアルカリ金属塩、及びチオシ
アン酸のアルカリ金属塩等が挙げられる。これらアルカ
リ金属塩或はよう化アルカリに於けるアルカリ金属の例
としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等が
挙げられる。これらカオトオピック剤の使用濃度は、用
いるカオトロピック剤の種類により多少異なるが、一般
に溶液中の濃度として2〜6Mの範囲で用いられる。特
に、よう化ナトリウムを使用する場合には、溶液中の濃
度が約3.5〜5Mの範囲となるように使用するのが好ま
しい。
【0008】本発明に於て用いられる抽出溶液中からD
NA鎖を沈澱させる方法としては、例えばDNA鎖抽出
溶液に、イソプロパノール、エタノール等のアルコール
類を添加し、DNA鎖を特異的に沈澱させることにより
DNA鎖を回収する方法等が挙げられる。本発明に於て
抽出溶液中からDNA鎖を沈殿させる際に用いられるア
ルコール類としては、DNA鎖を特異的に沈殿し得る性
質を有するものであれば特に限定することなく挙げられ
るが、具体的には例えばイソプロパノール、エタノール
等のアルコール類が挙げられ、特にイソプロパノールが
好ましく用いられる。またカオトロピック剤としてよう
化ナトリウムを用いる場合には、特にイソプロパノール
を用いてDNA鎖の沈殿を行うことがより好ましい。こ
れらの使用濃度としては、DNA鎖が水溶液から沈殿す
るような濃度であればよく、特に限定されない。
NA鎖を沈澱させる方法としては、例えばDNA鎖抽出
溶液に、イソプロパノール、エタノール等のアルコール
類を添加し、DNA鎖を特異的に沈澱させることにより
DNA鎖を回収する方法等が挙げられる。本発明に於て
抽出溶液中からDNA鎖を沈殿させる際に用いられるア
ルコール類としては、DNA鎖を特異的に沈殿し得る性
質を有するものであれば特に限定することなく挙げられ
るが、具体的には例えばイソプロパノール、エタノール
等のアルコール類が挙げられ、特にイソプロパノールが
好ましく用いられる。またカオトロピック剤としてよう
化ナトリウムを用いる場合には、特にイソプロパノール
を用いてDNA鎖の沈殿を行うことがより好ましい。こ
れらの使用濃度としては、DNA鎖が水溶液から沈殿す
るような濃度であればよく、特に限定されない。
【0009】本発明に於て用いられる、例えば緩衝剤等
の試薬類としては、従来この分野で用いられているもの
の中から適宜選択して用いればよく、その使用濃度も通
常この分野で用いられる範囲から適宜選択すれば足り
る。例えば緩衝剤としては、例えばリン酸塩、クエン酸
塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(以下、ト
リスと略記する。)、グリシン等が好ましく挙げられ、
その使用濃度としてはDNAの遊離を妨げない範囲であ
れば特に限定されないが、通常1〜500mMの範囲が好
ましく挙げられる。また、抽出操作に於て用いられる水
(緩衝液も含む)のpHとしては、DNA鎖の遊離を妨
げない範囲であれば特に限定されないが、通常2〜12の
範囲、好ましくは7〜9の範囲から適宜選択される。更
に、本発明の抽出方法に於て用いられる緩衝液等の水溶
液中には、DNA鎖の分離効率を良くするために、例え
ば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、
塩化リチウム等の塩類等が添加されていても良い。これ
らの該水溶液中の濃度としては、DNA鎖の遊離を妨げ
ない範囲であれば特に限定されないが、該水溶液中の濃
度として通常1〜500mMの範囲で必要に応じて添加され
る。
の試薬類としては、従来この分野で用いられているもの
の中から適宜選択して用いればよく、その使用濃度も通
常この分野で用いられる範囲から適宜選択すれば足り
る。例えば緩衝剤としては、例えばリン酸塩、クエン酸
塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(以下、ト
リスと略記する。)、グリシン等が好ましく挙げられ、
その使用濃度としてはDNAの遊離を妨げない範囲であ
れば特に限定されないが、通常1〜500mMの範囲が好
ましく挙げられる。また、抽出操作に於て用いられる水
(緩衝液も含む)のpHとしては、DNA鎖の遊離を妨
げない範囲であれば特に限定されないが、通常2〜12の
範囲、好ましくは7〜9の範囲から適宜選択される。更
に、本発明の抽出方法に於て用いられる緩衝液等の水溶
液中には、DNA鎖の分離効率を良くするために、例え
ば塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、
塩化リチウム等の塩類等が添加されていても良い。これ
らの該水溶液中の濃度としては、DNA鎖の遊離を妨げ
ない範囲であれば特に限定されないが、該水溶液中の濃
度として通常1〜500mMの範囲で必要に応じて添加され
る。
【0010】尚、本発明は通常例えばエチレンジアミン
四酢酸(以下、EDTAと略記する。)等のDNase
の阻害剤の共存下で実施することが好ましい。これら阻
害剤の使用濃度としては、阻害剤の種類により異なる
が、例えばEDTAを用いる場合には、一連の操作に於
ける各溶液中の濃度として通常1〜200mMの範囲が好ま
しく挙げられる。
四酢酸(以下、EDTAと略記する。)等のDNase
の阻害剤の共存下で実施することが好ましい。これら阻
害剤の使用濃度としては、阻害剤の種類により異なる
が、例えばEDTAを用いる場合には、一連の操作に於
ける各溶液中の濃度として通常1〜200mMの範囲が好ま
しく挙げられる。
【0011】本発明に係るDNA鎖の抽出方法を具体的
に示すと、例えば下記の如くになる。採取した血液試料
を全血のまま(EDTA,ヘパリン等の抗血液凝固剤を
含んでいてもよい)ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル等の界面活性剤を含む溶液に懸濁して血液細
胞を破壊した後、遠心分離を行い、核画分を含む沈殿物
を得る。続いて得られた核画分を含む沈殿物にSDS等
の界面活性剤及びプロティナーゼK等のプロテアーゼを
加えて一定時間処理し、核膜、核蛋白質等を破壊する。
続いてよう化ナトリウム等のカオトロピック剤を加えて
混合した後、イソプロパノール等のアルコール類を加え
てDNA鎖を沈殿、精製する。本発明の方法は、例え
ば、細胞膜を破壊するための界面活性剤、核膜及び
核蛋白質を破壊するための界面活性剤、蛋白分解酵
素、カオトロピック剤及びアルコール類をを組み合
わせて成る試薬キットを用いて実施することができる。
に示すと、例えば下記の如くになる。採取した血液試料
を全血のまま(EDTA,ヘパリン等の抗血液凝固剤を
含んでいてもよい)ポリオキシエチレンオクチルフェニ
ルエーテル等の界面活性剤を含む溶液に懸濁して血液細
胞を破壊した後、遠心分離を行い、核画分を含む沈殿物
を得る。続いて得られた核画分を含む沈殿物にSDS等
の界面活性剤及びプロティナーゼK等のプロテアーゼを
加えて一定時間処理し、核膜、核蛋白質等を破壊する。
続いてよう化ナトリウム等のカオトロピック剤を加えて
混合した後、イソプロパノール等のアルコール類を加え
てDNA鎖を沈殿、精製する。本発明の方法は、例え
ば、細胞膜を破壊するための界面活性剤、核膜及び
核蛋白質を破壊するための界面活性剤、蛋白分解酵
素、カオトロピック剤及びアルコール類をを組み合
わせて成る試薬キットを用いて実施することができる。
【0012】本発明は、カオトロピック剤を用いること
により上記種々の問題点を有する有害な有機溶媒を使用
する必要がなくなり、しかも有機溶媒除去操作が不要に
なったために操作手順が簡略化し、DNA鎖損傷の危険
性を最小限に止め、短時間に高分子のDNA鎖を高収率
で得ることができる。本発明の抽出方法に於ては、血液
細胞から有核細胞を分離したものも試料にできることは
勿論であるが、全血を用いることができるため、血液試
料を各細胞成分に分離する繁雑さが解消し、採取後短時
間に血液試料を処理することができる点に於ても極めて
優れた発明である。また、本発明の方法により抽出した
DNA鎖は例えばPCR法(Polymeraze chain reactio
n)を用いた臨床診断の分野はもちろん、制限酵素切断
反応、サザンブロットによる分析等の分野でも利用する
ことができる。
により上記種々の問題点を有する有害な有機溶媒を使用
する必要がなくなり、しかも有機溶媒除去操作が不要に
なったために操作手順が簡略化し、DNA鎖損傷の危険
性を最小限に止め、短時間に高分子のDNA鎖を高収率
で得ることができる。本発明の抽出方法に於ては、血液
細胞から有核細胞を分離したものも試料にできることは
勿論であるが、全血を用いることができるため、血液試
料を各細胞成分に分離する繁雑さが解消し、採取後短時
間に血液試料を処理することができる点に於ても極めて
優れた発明である。また、本発明の方法により抽出した
DNA鎖は例えばPCR法(Polymeraze chain reactio
n)を用いた臨床診断の分野はもちろん、制限酵素切断
反応、サザンブロットによる分析等の分野でも利用する
ことができる。
【0013】
実施例1.ヒト新鮮全血0.5mlにサッカロースを0.32M、
塩化マグネシウムを5mM、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテルを1%、アジ化ナトリウムを0.2%含
む10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)を0.5ml加えて混
合した。その後、12,000rpm,20秒,4℃で遠心分離し
た。ペリットに上記の溶液を1ml加えて、マイクロチュ
ーブミキサー(MT-360,トミー精工製)にて攪拌した。
再度遠心分離を行い、上清を取り除いた。更にこの洗浄
操作を1回繰り返した。続いて得られたペリットに1%
SDS、1mM EDTAを含む10mMトリス−塩酸緩衝液
(pH8.0)200μlと20mg/mlのプロティナーゼK 10μl
を添加した後、37℃で60分間反応させた。その後、最終
濃度4.5Mのよう化ナトリウムを加え混合した後、0.5ml
イソプロパノールを加え混合した。12,000rpmにて、10
分間遠心分離し、DNAを沈澱させた。上清を捨て、沈
澱に40%イソプロパノールを1ml添加して洗浄した後乾
燥処理し、DNAを得た。得られたDNAをTE緩衝液
(EDTAを1mM含む、10mMトリス−塩酸緩衝液、pH
8.0)に再度溶解して、得られた溶液の260nmに於ける吸
光度を測定しDNAの抽出効率を算出した。また、この
溶液をパルスフィールド電気泳動にかけて、得られたD
NAの分子量を測定した。結果を表1示す。尚、DNA
の抽出効率は、
塩化マグネシウムを5mM、ポリオキシエチレンオクチル
フェニルエーテルを1%、アジ化ナトリウムを0.2%含
む10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.5)を0.5ml加えて混
合した。その後、12,000rpm,20秒,4℃で遠心分離し
た。ペリットに上記の溶液を1ml加えて、マイクロチュ
ーブミキサー(MT-360,トミー精工製)にて攪拌した。
再度遠心分離を行い、上清を取り除いた。更にこの洗浄
操作を1回繰り返した。続いて得られたペリットに1%
SDS、1mM EDTAを含む10mMトリス−塩酸緩衝液
(pH8.0)200μlと20mg/mlのプロティナーゼK 10μl
を添加した後、37℃で60分間反応させた。その後、最終
濃度4.5Mのよう化ナトリウムを加え混合した後、0.5ml
イソプロパノールを加え混合した。12,000rpmにて、10
分間遠心分離し、DNAを沈澱させた。上清を捨て、沈
澱に40%イソプロパノールを1ml添加して洗浄した後乾
燥処理し、DNAを得た。得られたDNAをTE緩衝液
(EDTAを1mM含む、10mMトリス−塩酸緩衝液、pH
8.0)に再度溶解して、得られた溶液の260nmに於ける吸
光度を測定しDNAの抽出効率を算出した。また、この
溶液をパルスフィールド電気泳動にかけて、得られたD
NAの分子量を測定した。結果を表1示す。尚、DNA
の抽出効率は、
【式1】 によって求めた。 註)ヒト細胞(白血球)1個当りの全DNA量は6ピコグ
ラムである。
ラムである。
【0014】比較例1.従来法(フェノールを用いた方
法) ヒト新鮮全血試料(EDTA添加)0.5mlに、サッカロ
ースを64mM、塩化マグネシウムを10mM、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテルを2%(w/v)含む20m
Mトリス-塩酸緩衝液(pH7.8)を0.5ml加えた。次いで
蒸留水で2倍に希釈した上記緩衝液0.3mlを加え、穏や
かに攪拌した。氷水中で5分間インキュベートした後、
2000rpmで30分間、4℃で遠心分離して核画分を含むペ
リットを得た。ペリットにNaClを75mM含む24mM EDT
A溶液を0.1ml加えて再懸濁させた。更に上記EDTA
溶液を 0.1ml加えて懸濁後、別の容器に移した。試料に
20%SDSを10μl、 次いで0.1mgの固形プロティナーゼ
Kを加え、攪拌後、37℃で2時間反応させた。0.21mlの
水飽和フェノールを加えて混合後、2000rpmで10分間遠
心分離し、水層を別の容器に移した。上記フェノール抽
出操作を再度繰り返し行った。得られた抽出物につい
て、水飽和フェノール−クロロホルム(=1:1(v/v))
で2回、水飽和クロロホルムで3回、抽出操作を行っ
た。次いで常法に従いエタノールを加えてDNAを沈殿
させた後、遠心分離して、目的のDNAを得た。得られ
たDNAをTE緩衝液に再度溶解して、得られた溶液の
260nmに於ける吸光度を測定し、得られたDNA量を測
定して、上記算出式よりDNAの抽出効率を算出した。
また、この溶液をパルスフィールド電気泳動にかけて、
得られたDNAの分子量を測定した。結果を表1に併せ
て示す。
法) ヒト新鮮全血試料(EDTA添加)0.5mlに、サッカロ
ースを64mM、塩化マグネシウムを10mM、ポリオキシエ
チレンオクチルフェニルエーテルを2%(w/v)含む20m
Mトリス-塩酸緩衝液(pH7.8)を0.5ml加えた。次いで
蒸留水で2倍に希釈した上記緩衝液0.3mlを加え、穏や
かに攪拌した。氷水中で5分間インキュベートした後、
2000rpmで30分間、4℃で遠心分離して核画分を含むペ
リットを得た。ペリットにNaClを75mM含む24mM EDT
A溶液を0.1ml加えて再懸濁させた。更に上記EDTA
溶液を 0.1ml加えて懸濁後、別の容器に移した。試料に
20%SDSを10μl、 次いで0.1mgの固形プロティナーゼ
Kを加え、攪拌後、37℃で2時間反応させた。0.21mlの
水飽和フェノールを加えて混合後、2000rpmで10分間遠
心分離し、水層を別の容器に移した。上記フェノール抽
出操作を再度繰り返し行った。得られた抽出物につい
て、水飽和フェノール−クロロホルム(=1:1(v/v))
で2回、水飽和クロロホルムで3回、抽出操作を行っ
た。次いで常法に従いエタノールを加えてDNAを沈殿
させた後、遠心分離して、目的のDNAを得た。得られ
たDNAをTE緩衝液に再度溶解して、得られた溶液の
260nmに於ける吸光度を測定し、得られたDNA量を測
定して、上記算出式よりDNAの抽出効率を算出した。
また、この溶液をパルスフィールド電気泳動にかけて、
得られたDNAの分子量を測定した。結果を表1に併せ
て示す。
【表1】 表1より、本発明を用いたDNA鎖の抽出法では、従来
のフェノールを用いた精製法と比較して、より短時間
に、高分子量のDNA鎖が高収率で得られることが分か
る。また、OD 260/280の値が1.8〜2であれば蛋白質の
混入が少ないことを示すが(遺伝子工学入門,43〜44頁,
1986年,南山堂等)、表1の結果より、本発明を用いた
方法によると、従来のフェノールを用いた精製法よりも
蛋白質の混入の少ない精製度の高いDNA鎖が得られる
ことが分かる。
のフェノールを用いた精製法と比較して、より短時間
に、高分子量のDNA鎖が高収率で得られることが分か
る。また、OD 260/280の値が1.8〜2であれば蛋白質の
混入が少ないことを示すが(遺伝子工学入門,43〜44頁,
1986年,南山堂等)、表1の結果より、本発明を用いた
方法によると、従来のフェノールを用いた精製法よりも
蛋白質の混入の少ない精製度の高いDNA鎖が得られる
ことが分かる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、全血試料へのタンパク
質変性剤及びアルコールの添加とその後の遠心分離操作
のみで高分子のDNAを得ることができる。また、本発
明の全工程を1つの容器内で行うことで外来DNAの混
入を軽減することができる。更に、フェノールなどの有
機溶媒を使わないため溶媒除去の操作が不要で、試料の
損失が少なく、従って高い収率でDNA鎖を抽出するこ
とが可能である。また、本発明では更に、有機溶媒抽出
操作中のピペットによるDNA鎖の機械的切断を回避す
ることでゲノムDNAを高分子のまま回収することが可
能になっている。本発明は上記の点に於て、特に優れた
発明であり、斯業に貢献するところ極めて大なる発明で
ある。
質変性剤及びアルコールの添加とその後の遠心分離操作
のみで高分子のDNAを得ることができる。また、本発
明の全工程を1つの容器内で行うことで外来DNAの混
入を軽減することができる。更に、フェノールなどの有
機溶媒を使わないため溶媒除去の操作が不要で、試料の
損失が少なく、従って高い収率でDNA鎖を抽出するこ
とが可能である。また、本発明では更に、有機溶媒抽出
操作中のピペットによるDNA鎖の機械的切断を回避す
ることでゲノムDNAを高分子のまま回収することが可
能になっている。本発明は上記の点に於て、特に優れた
発明であり、斯業に貢献するところ極めて大なる発明で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年1月21日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の利用分野】本発明は全血液からのDNA鎖の抽
出方法及び抽出キットに関する。
出方法及び抽出キットに関する。
【発明の背景】遺伝子疾患の出生前診断や保因子の発
見、DNAの多型或は遺伝病や癌などDNAの異常に起
因する疾病の原因領域の究明のために、ヒトの遺伝子を
抽出、分析する研究が行われている。また、例えばB型
肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイスル等のウイルス性
疾患、腫瘍、血友病等の遺伝疾患の診断を、DNAを分
析して行う方法が最近盛んになりつつある。また、ヒト
・ゲノム・プロジェクトに代表されるように、ヒトの全遺
伝情報を解析する研究も盛んに行われているが、遺伝子
を分析するには傷をつけずに高分子の状態を保ったまま
ゲノムDNAを調製する必要がある。しかしながら原核
生物と異なり、真核生物、特にヒトに代表される高等生
物のDNA分子は巨大で、攪拌操作等によって容易に切
断されてしまうため、十分注意を払っても、全く損傷を
与えることなくDNA分子を抽出することは不可能であ
る。またクロマチン等の核蛋白質が強固にDNA分子と
結合しているため、これら核蛋白質の除去操作も必要で
あり、完全なDNAを精製することはできない。
見、DNAの多型或は遺伝病や癌などDNAの異常に起
因する疾病の原因領域の究明のために、ヒトの遺伝子を
抽出、分析する研究が行われている。また、例えばB型
肝炎ウイルス、ヒトパピローマウイスル等のウイルス性
疾患、腫瘍、血友病等の遺伝疾患の診断を、DNAを分
析して行う方法が最近盛んになりつつある。また、ヒト
・ゲノム・プロジェクトに代表されるように、ヒトの全遺
伝情報を解析する研究も盛んに行われているが、遺伝子
を分析するには傷をつけずに高分子の状態を保ったまま
ゲノムDNAを調製する必要がある。しかしながら原核
生物と異なり、真核生物、特にヒトに代表される高等生
物のDNA分子は巨大で、攪拌操作等によって容易に切
断されてしまうため、十分注意を払っても、全く損傷を
与えることなくDNA分子を抽出することは不可能であ
る。またクロマチン等の核蛋白質が強固にDNA分子と
結合しているため、これら核蛋白質の除去操作も必要で
あり、完全なDNAを精製することはできない。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】本発明に於て用いられる界面活性剤として
は、一般に細胞、細菌等から核酸鎖抽出の際に用いられ
るものであれば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等、
特に限定されることなく挙げられるが、具体的には例え
ばドデシルトリメチルアンモニウムブロミド,ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド,セチルトリメチルア
ンモニウムブロミド等の陽イオン性界面活性剤、ドデシ
ル硫酸ナトリウム(以下、SDSと略記する。),コール
酸ナトリウム,デオキシコール酸ナトリウム、N-ラウロ
イルサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(例えば
ローム アンド ハース社商品名:トリトンX-100等),
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例えば
花王(株)商品名:トゥイーン20等),ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエート(例えば花王(株)商品名:
トゥイーン80等),n-オクチル-β-D-グルコシド等の非
イオン界面活性剤、例えば3-[(3-コラミドプロピル)ジ
メチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスフ
ァチジルエタノールアミン等の両性界面活性剤が好まし
く挙げられる。中でも、特に例えば血球細胞を破壊する
際にはポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル等
の非イオン性界面活性剤が、例えば蛋白質分解酵素と共
に核膜及び核蛋白質を破壊する際にはSDS等の陰イオ
ン性界面活性剤が好ましく用いられる。これらの使用濃
度としては、使用する界面活性剤の種類により多少異な
るが、例えば血球細胞を破壊する界面活性剤の場合に
は、溶液中の濃度として、通常0.1〜 3%の濃度範囲が
挙げられる。また、蛋白質分解酵素と共に核膜及び核蛋
白質を破壊する界面活性剤の場合には、溶液中の濃度と
して、通常0.1〜3%の濃度範 囲が挙げられる。
は、一般に細胞、細菌等から核酸鎖抽出の際に用いられ
るものであれば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界
面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等、
特に限定されることなく挙げられるが、具体的には例え
ばドデシルトリメチルアンモニウムブロミド,ドデシル
トリメチルアンモニウムクロリド,セチルトリメチルア
ンモニウムブロミド等の陽イオン性界面活性剤、ドデシ
ル硫酸ナトリウム(以下、SDSと略記する。),コール
酸ナトリウム,デオキシコール酸ナトリウム、N-ラウロ
イルサルコシンナトリウム等の陰イオン性界面活性剤、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(例えば
ローム アンド ハース社商品名:トリトンX-100等),
ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(例えば
花王(株)商品名:トゥイーン20等),ポリオキシエチレ
ンソルビタンモノオレエート(例えば花王(株)商品名:
トゥイーン80等),n-オクチル-β-D-グルコシド等の非
イオン界面活性剤、例えば3-[(3-コラミドプロピル)ジ
メチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスフ
ァチジルエタノールアミン等の両性界面活性剤が好まし
く挙げられる。中でも、特に例えば血球細胞を破壊する
際にはポリオキシエチレンオキチルフェニルエーテル等
の非イオン性界面活性剤が、例えば蛋白質分解酵素と共
に核膜及び核蛋白質を破壊する際にはSDS等の陰イオ
ン性界面活性剤が好ましく用いられる。これらの使用濃
度としては、使用する界面活性剤の種類により多少異な
るが、例えば血球細胞を破壊する界面活性剤の場合に
は、溶液中の濃度として、通常0.1〜 3%の濃度範囲が
挙げられる。また、蛋白質分解酵素と共に核膜及び核蛋
白質を破壊する界面活性剤の場合には、溶液中の濃度と
して、通常0.1〜3%の濃度範 囲が挙げられる。
Claims (16)
- 【請求項1】全血液検体に界面活性剤を接触させて血球
細胞の細胞膜を破壊し、露出した細胞核を集め、更に界
面活性剤と蛋白質分解酵素で処理して核膜及び核蛋白質
を破壊した後、カオトロピック剤と接触させてDNA鎖
を遊離させ、該遊離されたDNA鎖を含む溶液にアルコ
ール類を加えてDNA鎖を沈澱させることを特徴とする
DNA鎖抽出方法。 - 【請求項2】細胞膜を破壊するための界面活性剤が非イ
オン性界面活性剤である、請求項1に記載のDNA鎖抽
出方法。 - 【請求項3】非イオン性界面活性剤がポリオキシエチレ
ンオクチルフェニルエーテルである、請求項2に記載の
DNA鎖抽出方法。 - 【請求項4】核膜及び核蛋白質を破壊するための界面活
性剤が陰イオン性界面活性剤である、請求項1〜3の何
れかに記載のDNA鎖抽出方法。 - 【請求項5】陰イオン性界面活性剤がドデシル硫酸ナト
リウム(以下、SDSと略記する。)である、請求項4
に記載のDNA鎖抽出方法。 - 【請求項6】蛋白質分解酵素がプロティナーゼKであ
る、請求項1〜5の何れかに記載のDNA鎖抽出方法。 - 【請求項7】カオトロピック剤がよう化ナトリウムであ
る、請求項1〜6の何れかに記載のDNA鎖抽出方法。 - 【請求項8】アルコール類がイソプロパノールである、
請求項1〜7の何れかに記載のDNA鎖抽出方法。 - 【請求項9】細胞膜を破壊するための界面活性剤、
核膜及び核蛋白質を破壊するための界面活性剤、蛋白
分解酵素、カオトロピック剤及びアルコール類を含
んで成ることを特徴とする、全血液検体からのDNA鎖
抽出キット。 - 【請求項10】細胞膜を破壊するための界面活性剤が非
イオン性界面活性剤である、請求項9に記載のDNA鎖
抽出キット。 - 【請求項11】非イオン性界面活性剤がポリオキシエチ
レンオクチルフェニルエーテルである、請求項10に記
載のDNA鎖抽出キット。 - 【請求項12】核膜及び核蛋白質を破壊するための界面
活性剤が陰イオン性界面活性剤である、請求項9〜11
の何れかに記載のDNA鎖抽出キット。 - 【請求項13】陰イオン性界面活性剤がSDSである、
請求項12に記載のDNA鎖抽出キット。 - 【請求項14】蛋白質分解酵素がプロティナーゼKであ
る、請求項9〜13の何れかに記載のDNA鎖抽出キッ
ト。 - 【請求項15】カオトロピック剤がよう化ナトリウムで
ある、請求項9〜14の何れかに記載のDNA鎖抽出キ
ット。 - 【請求項16】アルコール類がイソプロパノールであ
る、請求項9〜15の何れかに記載のDNA鎖抽出キッ
ト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4350818A JP3018802B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 全血液検体からのdna抽出方法及び抽出キット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4350818A JP3018802B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 全血液検体からのdna抽出方法及び抽出キット |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06205676A true JPH06205676A (ja) | 1994-07-26 |
JP3018802B2 JP3018802B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=18413092
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4350818A Expired - Fee Related JP3018802B2 (ja) | 1992-12-04 | 1992-12-04 | 全血液検体からのdna抽出方法及び抽出キット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3018802B2 (ja) |
Cited By (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6905825B2 (en) | 2001-06-05 | 2005-06-14 | Hitachi, Ltd. | Method for isolating and purifying nucleic acids |
JP2006087394A (ja) * | 2004-09-27 | 2006-04-06 | Wako Pure Chem Ind Ltd | 核酸抽出方法および核酸抽出キット |
JP2007097503A (ja) * | 2005-10-05 | 2007-04-19 | Kurabo Ind Ltd | 核酸の分離精製方法および当該方法を利用した核酸分離キット |
WO2007049326A1 (ja) * | 2005-10-24 | 2007-05-03 | Wako Pure Chemical Industries, Ltd. | 核酸抽出方法および核酸抽出キット |
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JP2009247250A (ja) * | 2008-04-03 | 2009-10-29 | Canon Inc | 血液検体からの微生物核酸の抽出方法 |
WO2010140598A1 (en) | 2009-06-02 | 2010-12-09 | Canon Kabushiki Kaisha | Method for preparing protein, dna, and rna from cell |
JP2012533296A (ja) * | 2009-07-17 | 2012-12-27 | キヤノン ユー.エス. ライフ サイエンシズ, インコーポレイテッド | マイクロ流体装置においてdnaを単離する方法及びシステム |
WO2013037401A1 (en) * | 2011-09-13 | 2013-03-21 | Qiagen Gmbh | Method for isolating nucleic acids from a veterinary whole blood sample |
US9617532B2 (en) | 2008-05-30 | 2017-04-11 | Qiagen Gmbh | Lysis, binding and/or wash reagent for isolating and/or purifying nucleic acids |
US11021736B2 (en) | 2011-09-26 | 2021-06-01 | Qiagen Gmbh | Rapid method for isolating extracellular nucleic acids |
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CN117384898A (zh) * | 2023-09-25 | 2024-01-12 | 禾盛(广州)医疗科技有限责任公司 | 血液核酸释放剂、试剂盒及其提取方法 |
-
1992
- 1992-12-04 JP JP4350818A patent/JP3018802B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2013037401A1 (en) * | 2011-09-13 | 2013-03-21 | Qiagen Gmbh | Method for isolating nucleic acids from a veterinary whole blood sample |
US11021736B2 (en) | 2011-09-26 | 2021-06-01 | Qiagen Gmbh | Rapid method for isolating extracellular nucleic acids |
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CN117384898A (zh) * | 2023-09-25 | 2024-01-12 | 禾盛(广州)医疗科技有限责任公司 | 血液核酸释放剂、试剂盒及其提取方法 |
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---|---|
JP3018802B2 (ja) | 2000-03-13 |
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