JPH06204020A - 非晶質軟磁性材料 - Google Patents
非晶質軟磁性材料Info
- Publication number
- JPH06204020A JPH06204020A JP5000227A JP22793A JPH06204020A JP H06204020 A JPH06204020 A JP H06204020A JP 5000227 A JP5000227 A JP 5000227A JP 22793 A JP22793 A JP 22793A JP H06204020 A JPH06204020 A JP H06204020A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- soft magnetic
- amorphous soft
- magnetic material
- magnetic
- thin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01F—MAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
- H01F1/00—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties
- H01F1/01—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials
- H01F1/03—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity
- H01F1/12—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials
- H01F1/14—Magnets or magnetic bodies characterised by the magnetic materials therefor; Selection of materials for their magnetic properties of inorganic materials characterised by their coercivity of soft-magnetic materials metals or alloys
- H01F1/147—Alloys characterised by their composition
- H01F1/153—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals
- H01F1/15316—Amorphous metallic alloys, e.g. glassy metals based on Co
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Dispersion Chemistry (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Power Engineering (AREA)
- Thin Magnetic Films (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】磁気特性及び耐摩耗耗性に優れた非晶質軟磁性
材料を提供することを目的とする。 【構成】Cox Zry Moz Rua なる組成式で表さ
れ、 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 x+y+z+a=100 (x、y、z、aは原子%を表す。)であることを特徴
とする非晶質軟磁性材料。
材料を提供することを目的とする。 【構成】Cox Zry Moz Rua なる組成式で表さ
れ、 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 x+y+z+a=100 (x、y、z、aは原子%を表す。)であることを特徴
とする非晶質軟磁性材料。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非晶質軟磁性材料に関
するものであり、さらに詳細にはCo、Zr、Moを主
成分とし、且つRu、又はRu及びNを含有してなる非
晶質軟磁性材料に関するものである。
するものであり、さらに詳細にはCo、Zr、Moを主
成分とし、且つRu、又はRu及びNを含有してなる非
晶質軟磁性材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えばVTR(ビデオテープレコーダ)
等の磁気記録再生装置においては、記録信号の高密度化
や高周波数化等が進められており、この高密度記録化に
対応して磁気記録媒体として磁性粉にFe、Co、Ni
等の強磁性金属の粉末を用いた所謂メタルテープや強磁
性金属材料を蒸着によりベースフィルム上に被着した所
謂蒸着テープ等が使用されるようになっている。そし
て、この種の磁気記録媒体は高い残留磁束密度Brと高
い保磁力Hcを有するために、記録再生に用いる磁気ヘ
ッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bsと高い透磁
率を有することが要求されている。
等の磁気記録再生装置においては、記録信号の高密度化
や高周波数化等が進められており、この高密度記録化に
対応して磁気記録媒体として磁性粉にFe、Co、Ni
等の強磁性金属の粉末を用いた所謂メタルテープや強磁
性金属材料を蒸着によりベースフィルム上に被着した所
謂蒸着テープ等が使用されるようになっている。そし
て、この種の磁気記録媒体は高い残留磁束密度Brと高
い保磁力Hcを有するために、記録再生に用いる磁気ヘ
ッドのヘッド材料にも高い飽和磁束密度Bsと高い透磁
率を有することが要求されている。
【0003】また、磁気ヘッドによる記録再生は、コア
のギャップ部が磁気記録媒体に接触して磁界を印加する
ことによって行なわれるので、ギャップ部が常に磁気記
録媒体に接触し得ることが必要である。したがって、こ
のようなコア材料としては、上述のような磁気特性に加
えて、ギャップ部が磁気記録媒体の走行によって摩損が
生じて形状が変化しないように、耐摩耗性を有すること
が重要となる。
のギャップ部が磁気記録媒体に接触して磁界を印加する
ことによって行なわれるので、ギャップ部が常に磁気記
録媒体に接触し得ることが必要である。したがって、こ
のようなコア材料としては、上述のような磁気特性に加
えて、ギャップ部が磁気記録媒体の走行によって摩損が
生じて形状が変化しないように、耐摩耗性を有すること
が重要となる。
【0004】一方、上述の高密度記録化に伴って、磁気
記録媒体に記録される記録トラックのトラック幅の狭小
化も進められており、これに対応して磁気ヘッドのトラ
ック幅も極めて狭いものが要求されている。
記録媒体に記録される記録トラックのトラック幅の狭小
化も進められており、これに対応して磁気ヘッドのトラ
ック幅も極めて狭いものが要求されている。
【0005】そこで従来、セラミックス等の非磁性基板
上に磁気コアとなる磁性薄膜と絶縁層を交互に被着形成
し、これをトラック部分とした所謂複合型磁気ヘッド
や、磁性薄膜や導体薄膜を絶縁体薄膜を介して多層積層
構造とした薄膜磁気ヘッド等が提案されている。この種
の磁気ヘッドに使用される磁性薄膜としてFe、Al、
Siを主成分とするセンダスト合金薄膜があるが、セン
ダストは飽和磁束密度が1.1テスラで、また透磁率も
2000〜3000程度のため、将来の更なる高密度記
録化に対して磁気特性としては十分とは言えない。
上に磁気コアとなる磁性薄膜と絶縁層を交互に被着形成
し、これをトラック部分とした所謂複合型磁気ヘッド
や、磁性薄膜や導体薄膜を絶縁体薄膜を介して多層積層
構造とした薄膜磁気ヘッド等が提案されている。この種
の磁気ヘッドに使用される磁性薄膜としてFe、Al、
Siを主成分とするセンダスト合金薄膜があるが、セン
ダストは飽和磁束密度が1.1テスラで、また透磁率も
2000〜3000程度のため、将来の更なる高密度記
録化に対して磁気特性としては十分とは言えない。
【0006】Co系の非晶質磁性合金(所謂アモルファ
ス磁性合金材料)は原理的に結晶磁気異方性を有しない
ため、3000〜5000の高い透磁率を得ることが可
能であるが、耐摩耗を向上させるために添加物を多量混
入させると飽和磁束密度が低下するため好ましくない。
これらの問題の解決を図るべく組成を調整したアモルフ
ァス合金材料として、例えばCoZrMoが提案されて
いるが、フェライトに比べればやはり耐摩耗性は十分と
は言えない。
ス磁性合金材料)は原理的に結晶磁気異方性を有しない
ため、3000〜5000の高い透磁率を得ることが可
能であるが、耐摩耗を向上させるために添加物を多量混
入させると飽和磁束密度が低下するため好ましくない。
これらの問題の解決を図るべく組成を調整したアモルフ
ァス合金材料として、例えばCoZrMoが提案されて
いるが、フェライトに比べればやはり耐摩耗性は十分と
は言えない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上述
の従来のものの有する欠点を解消するために提案された
ものであって、磁気特性および耐摩耗性に優れた非晶質
軟磁性材料を提供することを目的とする。
の従来のものの有する欠点を解消するために提案された
ものであって、磁気特性および耐摩耗性に優れた非晶質
軟磁性材料を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前述の如
き目的を達成せんものと鋭意研究の結果、Co、Zr、
Moを主成分とする非晶質磁性材料にRu、又はRu及
びNを添加することにより、透磁率を低下させることな
く硬度を改善することができることを見いだし本発明を
完成するに至ったものである。
き目的を達成せんものと鋭意研究の結果、Co、Zr、
Moを主成分とする非晶質磁性材料にRu、又はRu及
びNを添加することにより、透磁率を低下させることな
く硬度を改善することができることを見いだし本発明を
完成するに至ったものである。
【0009】本発明は、第1の発明として、Co、Z
r、Moを主成分とし、上記Co、Zr、Moの組成範
囲が、それぞれ82〜94原子%Co、4〜10原子%
Zr、2〜8原子%Moであって、さらに1〜7原子%
のRuを含有することを特徴とするものである。
r、Moを主成分とし、上記Co、Zr、Moの組成範
囲が、それぞれ82〜94原子%Co、4〜10原子%
Zr、2〜8原子%Moであって、さらに1〜7原子%
のRuを含有することを特徴とするものである。
【0010】本発明に係る非晶質軟磁性材料は、Co、
Zr、Moを主成分とする非晶質軟磁性材料であり、さ
らに重要なことはRuを含有することである。図1に、
非晶質軟磁性薄膜中に含まれるRuの量と1MHzでの
透磁率の関係を示す。また、図2に非晶質軟磁性薄膜の
Ruの量とビッカース硬度の関係を示す。なお、ここで
上記非晶質軟磁性薄膜は、Co84−x原子%、Zr7
原子%、Mo5原子%、Rux原子%からなる合金イン
ゴットをターゲットとして用い、Arガス雰囲気中でス
パッタリングを行なうことにより作製したものであっ
て、図中のRuの量はターゲット組成で表している。
Zr、Moを主成分とする非晶質軟磁性材料であり、さ
らに重要なことはRuを含有することである。図1に、
非晶質軟磁性薄膜中に含まれるRuの量と1MHzでの
透磁率の関係を示す。また、図2に非晶質軟磁性薄膜の
Ruの量とビッカース硬度の関係を示す。なお、ここで
上記非晶質軟磁性薄膜は、Co84−x原子%、Zr7
原子%、Mo5原子%、Rux原子%からなる合金イン
ゴットをターゲットとして用い、Arガス雰囲気中でス
パッタリングを行なうことにより作製したものであっ
て、図中のRuの量はターゲット組成で表している。
【0011】上記図2より、非晶質軟磁性薄膜のRuの
含有量が増加するに伴って硬度が増加する。一方、図1
より、透磁率は非晶質軟磁性薄膜のRuの含有量が増加
してもほとんど変化せず、Ruの含有量が7原子%を越
えたあたりから急激に減少する。
含有量が増加するに伴って硬度が増加する。一方、図1
より、透磁率は非晶質軟磁性薄膜のRuの含有量が増加
してもほとんど変化せず、Ruの含有量が7原子%を越
えたあたりから急激に減少する。
【0012】したがって、本発明に係る非晶質軟磁性材
料中のRuの含有量としては1〜7原子%の範囲である
ことが好ましい。上記含有量が1原子%未満であると十
分な効果が期待出来ず、また上記含有量が7原子%を越
えると透磁率が低下する。
料中のRuの含有量としては1〜7原子%の範囲である
ことが好ましい。上記含有量が1原子%未満であると十
分な効果が期待出来ず、また上記含有量が7原子%を越
えると透磁率が低下する。
【0013】一方、上記非晶質軟磁性材料の主成分であ
るCo、Zr、Moの組成範囲としては、十分な耐蝕性
と耐摩耗性を保ちながら高い飽和磁束密度を得るために
は、上記Co、Zr、Moの含有量がそれぞれ、82〜
94原子%、4〜10原子%、2〜8原子%であること
が好ましい。
るCo、Zr、Moの組成範囲としては、十分な耐蝕性
と耐摩耗性を保ちながら高い飽和磁束密度を得るために
は、上記Co、Zr、Moの含有量がそれぞれ、82〜
94原子%、4〜10原子%、2〜8原子%であること
が好ましい。
【0014】すなわち本発明の非晶質軟磁性材料を Cox Zry Moz Rua なる組成式で表わしたときに、その組成範囲が 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 x+y+z+a=100 であることが望ましい。
【0015】本発明は、第2の発明として、Co、Z
r、Mo、Ruを主成分とし、上記Co、Zr、Mo、
Ruの組成範囲が、それぞれ82〜94原子%Co、4
〜10原子%Zr、2〜8原子%Mo、1〜7原子%R
uであって、更に1〜7原子%の窒素Nを含有すること
を特徴とするものである。
r、Mo、Ruを主成分とし、上記Co、Zr、Mo、
Ruの組成範囲が、それぞれ82〜94原子%Co、4
〜10原子%Zr、2〜8原子%Mo、1〜7原子%R
uであって、更に1〜7原子%の窒素Nを含有すること
を特徴とするものである。
【0016】本発明に係る非晶質軟磁性材料は、Co、
Zr、Mo、Ruを主成分とする非晶質軟磁性材料であ
り、さらに重要なことは窒素Nを含有することである。
Zr、Mo、Ruを主成分とする非晶質軟磁性材料であ
り、さらに重要なことは窒素Nを含有することである。
【0017】図3に、非晶質軟磁性薄膜中に含まれる窒
素Nの量と1MHzでの透磁率の関係を示す。また、図
4に非晶質軟磁性薄膜の窒素Nの量とビッカース硬度の
関係を示す。なお、ここで上記非晶質軟磁性薄膜は、C
o84原子%、Zr7原子%、Mo5原子%、Ru4原
子%からなる合金インゴットをターゲットとして用い、
窒素N2 を含むArガス雰囲気中でスパッタリングを行
なうことにより作製し、上記雰囲気中の窒素N2 の割合
を変えることにより上記非晶質軟磁性薄膜に含まれる窒
素Nの含有量を制御したものである。
素Nの量と1MHzでの透磁率の関係を示す。また、図
4に非晶質軟磁性薄膜の窒素Nの量とビッカース硬度の
関係を示す。なお、ここで上記非晶質軟磁性薄膜は、C
o84原子%、Zr7原子%、Mo5原子%、Ru4原
子%からなる合金インゴットをターゲットとして用い、
窒素N2 を含むArガス雰囲気中でスパッタリングを行
なうことにより作製し、上記雰囲気中の窒素N2 の割合
を変えることにより上記非晶質軟磁性薄膜に含まれる窒
素Nの含有量を制御したものである。
【0018】上記図4より、非晶質軟磁性薄膜の窒素N
の含有量が増加するに伴って硬度が増加する。一方、図
3より、透磁率は非晶質軟磁性薄膜の窒素Nの含有量が
増加してもほとんど変化せず、窒素Nの含有量が7原子
%を越えたあたりから急激に減少する。
の含有量が増加するに伴って硬度が増加する。一方、図
3より、透磁率は非晶質軟磁性薄膜の窒素Nの含有量が
増加してもほとんど変化せず、窒素Nの含有量が7原子
%を越えたあたりから急激に減少する。
【0019】したがって、本発明に係る非晶質軟磁性材
料中の窒素Nの含有量としては1〜7原子%の範囲であ
ることが好ましい。上記含有量が1原子%未満であると
十分な効果が期待出来ず、また上記含有量が7原子%を
越えると透磁率が低下する。
料中の窒素Nの含有量としては1〜7原子%の範囲であ
ることが好ましい。上記含有量が1原子%未満であると
十分な効果が期待出来ず、また上記含有量が7原子%を
越えると透磁率が低下する。
【0020】一方、上記非晶質軟磁性材料の主成分であ
るCo、Zr、Mo、Ruの組成範囲としては、十分な
耐蝕性と耐摩耗性を保ちながら高い飽和磁束密度を得る
ためには、上記Co、Zr、Mo、Ruの含有量がそれ
ぞれ、82〜94原子%、4〜10原子%、2〜8原子
%、1〜7原子%であることが好ましい。
るCo、Zr、Mo、Ruの組成範囲としては、十分な
耐蝕性と耐摩耗性を保ちながら高い飽和磁束密度を得る
ためには、上記Co、Zr、Mo、Ruの含有量がそれ
ぞれ、82〜94原子%、4〜10原子%、2〜8原子
%、1〜7原子%であることが好ましい。
【0021】すなわち本発明の非晶質軟磁性材料を Cox Zry Moz Rua Nb なる組成式で表わしたときに、その組成範囲が 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 1≦b≦7 x+y+z+a+b=100 であることが望ましい。
【0022】ところで、本発明の非晶質軟磁性材料の製
造方法としては、種々の方法が考えられるが、例えば一
般の溶解による方法では均一に多量の窒素を導入するこ
とは難しい。すなわち通常窒素は合金溶融中にスラグと
して不純物として合金と分離されてしまうのである。
造方法としては、種々の方法が考えられるが、例えば一
般の溶解による方法では均一に多量の窒素を導入するこ
とは難しい。すなわち通常窒素は合金溶融中にスラグと
して不純物として合金と分離されてしまうのである。
【0023】そこで、上記磁性材料の製造方法として
は、ガス中蒸着法、クラスターイオンビーム法やスパッ
タ法等が考えられるが、特に上記非晶質軟磁性材料を垂
直記録用単磁極ヘッドや狭トラックリングヘッド等に利
用する場合には極めて膜厚の薄いものが要求されるの
で、スパッタ法の採用が有利である。スパッタ法として
は、例えば二極式スパッタ法、三、四極式スパッタ法、
バイアス式スパッタ法、対向ターゲット式スパッタ法等
が挙げられるが何れの方法であってもよい。
は、ガス中蒸着法、クラスターイオンビーム法やスパッ
タ法等が考えられるが、特に上記非晶質軟磁性材料を垂
直記録用単磁極ヘッドや狭トラックリングヘッド等に利
用する場合には極めて膜厚の薄いものが要求されるの
で、スパッタ法の採用が有利である。スパッタ法として
は、例えば二極式スパッタ法、三、四極式スパッタ法、
バイアス式スパッタ法、対向ターゲット式スパッタ法等
が挙げられるが何れの方法であってもよい。
【0024】このスパッタ法によれば、非晶質化が容易
で、数10ナノメートルから数ミリメートル程度の薄膜
が作製可能であって、また、膜の密着性に優れる等、本
発明に係る非晶質軟磁性薄膜を作製する上で好適であ
る。
で、数10ナノメートルから数ミリメートル程度の薄膜
が作製可能であって、また、膜の密着性に優れる等、本
発明に係る非晶質軟磁性薄膜を作製する上で好適であ
る。
【0025】また、上記非晶質軟磁性材料に窒素を導入
する方法としては、(1)窒素ガスを含む雰囲気中で上
記スパッタを行い、この窒素ガスの濃度によって得られ
る非晶質軟磁性材料中の窒素Nの含有量を調整して導入
する方法、(2)窒素と各成分のうち1種の元素との化
合物と、残りの成分の合金とを蒸着源として使用し、得
られる非晶質軟磁性材料中に窒素を導入する方法、等が
挙げられる。
する方法としては、(1)窒素ガスを含む雰囲気中で上
記スパッタを行い、この窒素ガスの濃度によって得られ
る非晶質軟磁性材料中の窒素Nの含有量を調整して導入
する方法、(2)窒素と各成分のうち1種の元素との化
合物と、残りの成分の合金とを蒸着源として使用し、得
られる非晶質軟磁性材料中に窒素を導入する方法、等が
挙げられる。
【0026】更に、上記非晶質軟磁性材料を構成するC
o、Zr、Mo、Ruの各成分元素の組成を調整する方
法としては、(1)Co、Zr、Mo、Ruを所定の割
合となるように秤量し、これらをあらかじめ、例えば高
周波溶解炉等で溶解して合金インゴットを形成してお
き、この合金インゴットを蒸着源として使用する方法、
(2)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発
源の数で組成を制御する方法、(3)各成分の単独元素
の蒸発源を用意し、これら蒸発源に加える出力(印加電
力)を制御して蒸発スピードをコントロールし組成を制
御する方法、(4)合金を蒸発源として蒸着しながら他
の元素を打ち込む方法、等が挙げられる。
o、Zr、Mo、Ruの各成分元素の組成を調整する方
法としては、(1)Co、Zr、Mo、Ruを所定の割
合となるように秤量し、これらをあらかじめ、例えば高
周波溶解炉等で溶解して合金インゴットを形成してお
き、この合金インゴットを蒸着源として使用する方法、
(2)各成分の単独元素の蒸発源を用意し、これら蒸発
源の数で組成を制御する方法、(3)各成分の単独元素
の蒸発源を用意し、これら蒸発源に加える出力(印加電
力)を制御して蒸発スピードをコントロールし組成を制
御する方法、(4)合金を蒸発源として蒸着しながら他
の元素を打ち込む方法、等が挙げられる。
【0027】
【作用】本発明の非晶質軟磁性材料においては、CoZ
rMo系の非晶質軟磁性材料にRuを添加することによ
り、又は、CoZrMoRu系の非晶質軟磁性材料に窒
素Nを添加することにより、高透磁率を有するととも
に、耐摩耗性の改善が達成される。
rMo系の非晶質軟磁性材料にRuを添加することによ
り、又は、CoZrMoRu系の非晶質軟磁性材料に窒
素Nを添加することにより、高透磁率を有するととも
に、耐摩耗性の改善が達成される。
【0028】
【実施例】次に、本発明の具体的な実施例について説明
するが、本発明がこれら実施例に限定されるものでない
ことは言うまでもない。 〔実施例1〕先ず、所定の混合比に調整されたCoZr
MoRu合金インゴットをターゲットとして用い、DC
二極スパッタ装置を使用し、Arガス中でスパッタリン
グを行なうことにより、セラミック基板上に非晶質軟磁
性薄膜を作製した。このようにして作製された非晶質軟
磁性薄膜の組成及び磁気特性、耐摩耗性(硬度)の測定
結果を表1に示す。なお、作製した非晶質軟磁性薄膜
は、2.8mm×25mmの短冊形状であり、膜厚は磁
気特性測定用には約5μmに、ビッカース硬度測定用に
は約10μmに設定した。
するが、本発明がこれら実施例に限定されるものでない
ことは言うまでもない。 〔実施例1〕先ず、所定の混合比に調整されたCoZr
MoRu合金インゴットをターゲットとして用い、DC
二極スパッタ装置を使用し、Arガス中でスパッタリン
グを行なうことにより、セラミック基板上に非晶質軟磁
性薄膜を作製した。このようにして作製された非晶質軟
磁性薄膜の組成及び磁気特性、耐摩耗性(硬度)の測定
結果を表1に示す。なお、作製した非晶質軟磁性薄膜
は、2.8mm×25mmの短冊形状であり、膜厚は磁
気特性測定用には約5μmに、ビッカース硬度測定用に
は約10μmに設定した。
【0029】磁気特性は、作製した非晶質軟磁性薄膜を
350℃、30分間回転磁場中で処理し、200℃、3
0分間短冊の幅方向に0.4テスラの磁場を印加した
後、短冊の長手方向に対して8の字コイル法により測定
した。なお、回転磁場中処理は0.4テスラ、100r
/minに設定して行なった。また、硬度はハードネス
テスタ(AKASHI社製、商品名MVP−G6)によ
って測定し、膜の組成はEPMA(X線マイクロアナラ
イザ)による定量分析から求めた。
350℃、30分間回転磁場中で処理し、200℃、3
0分間短冊の幅方向に0.4テスラの磁場を印加した
後、短冊の長手方向に対して8の字コイル法により測定
した。なお、回転磁場中処理は0.4テスラ、100r
/minに設定して行なった。また、硬度はハードネス
テスタ(AKASHI社製、商品名MVP−G6)によ
って測定し、膜の組成はEPMA(X線マイクロアナラ
イザ)による定量分析から求めた。
【0030】
【表1】
【0031】〔実施例2〕次に、本発明の第2の実施例
について説明する。先ず、所定の混合比に調整されたC
oZrMoRu合金インゴットをターゲットとして用
い、DC二極スパッタ装置を使用し、窒素N2を含むA
rガス中でスパッタリングを行なうことにより、セラミ
ック基板上に非晶質軟磁性薄膜を作製した。
について説明する。先ず、所定の混合比に調整されたC
oZrMoRu合金インゴットをターゲットとして用
い、DC二極スパッタ装置を使用し、窒素N2を含むA
rガス中でスパッタリングを行なうことにより、セラミ
ック基板上に非晶質軟磁性薄膜を作製した。
【0032】このようにして作製された非晶質軟磁性薄
膜の組成及び磁気特性、耐摩耗性(硬度)の測定結果を
第1表に示す。なお作製した非晶質軟磁性薄膜は、2.
8mm×25mmの短冊形状であり、膜厚は磁気特性測
定用には約5μmに、ビッカース硬度測定用には約10
μmに設定した。磁気特性の測定、硬度の測定、膜の組
成の分析は実施例1と同様な方法で行った。
膜の組成及び磁気特性、耐摩耗性(硬度)の測定結果を
第1表に示す。なお作製した非晶質軟磁性薄膜は、2.
8mm×25mmの短冊形状であり、膜厚は磁気特性測
定用には約5μmに、ビッカース硬度測定用には約10
μmに設定した。磁気特性の測定、硬度の測定、膜の組
成の分析は実施例1と同様な方法で行った。
【0033】
【表2】
【0034】
【発明の効果】以上述べたように、本発明においてはC
oZrMo系非晶質軟磁性材料にRuを含有されること
により、又はCoZrMoRu系非晶質軟磁性材料に窒
素Nを含有されることにより、高透磁率を有するととも
に、良好な耐摩耗性を得ることが可能となる。
oZrMo系非晶質軟磁性材料にRuを含有されること
により、又はCoZrMoRu系非晶質軟磁性材料に窒
素Nを含有されることにより、高透磁率を有するととも
に、良好な耐摩耗性を得ることが可能となる。
【図1】非晶質軟磁性材料のRu量と1MHzにおける
透磁率の関係を示す特性図である。
透磁率の関係を示す特性図である。
【図2】非晶質軟磁性材料のRu量とビッカース硬度の
関係を示す特性図である。
関係を示す特性図である。
【図3】非晶質軟磁性材料中の窒素N含有量と1MHz
における透磁率の関係を示す特性図である。
における透磁率の関係を示す特性図である。
【図4】非晶質軟磁性材料中の窒素N含有量とビッカー
ス硬度の関係を示す特性図である。
ス硬度の関係を示す特性図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 Cox Zry Moz Rua なる組成式で
表され、 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 x+y+z+a=100 (x、y、z、aは原子%を表す。)であることを特徴
とする非晶質軟磁性材料。 - 【請求項2】 Cox Zry Moz Rua Nb なる組成
式で表され、 82≦x≦94 4≦y≦10 2≦z≦8 1≦a≦7 1≦b≦7 x+y+z+a+b=100 (x、y、z、a、bは原子%を表す。)であることを
特徴とする非晶質軟磁性材料。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000227A JPH06204020A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 非晶質軟磁性材料 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5000227A JPH06204020A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 非晶質軟磁性材料 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06204020A true JPH06204020A (ja) | 1994-07-22 |
Family
ID=11468079
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5000227A Pending JPH06204020A (ja) | 1993-01-05 | 1993-01-05 | 非晶質軟磁性材料 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06204020A (ja) |
-
1993
- 1993-01-05 JP JP5000227A patent/JPH06204020A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPS60220913A (ja) | 磁性薄膜 | |
KR960006055B1 (ko) | 연자성 박막 | |
US6088196A (en) | Magnetoresistive head and manufacturing method therefor | |
JPH06204020A (ja) | 非晶質軟磁性材料 | |
KR0177922B1 (ko) | 연자성비정질합금박막 | |
JPH06128706A (ja) | 非晶質軟磁性材料 | |
JP2775770B2 (ja) | 軟磁性薄膜の製造方法 | |
JP2508462B2 (ja) | 軟磁性薄膜 | |
JPH0917632A (ja) | 軟磁性膜及びこれを用いた磁気ヘッド | |
JP3272738B2 (ja) | 軟磁性多層膜 | |
KR880001197B1 (ko) | 자기헤드 | |
JP3019400B2 (ja) | 非晶質軟磁性材料 | |
JPH0483313A (ja) | 軟磁性薄膜並びに磁気ヘッド | |
JPS633406A (ja) | 結晶質軟磁性薄膜 | |
JPH0744107B2 (ja) | 軟磁性薄膜 | |
JP2979557B2 (ja) | 軟磁性膜 | |
JPH0645146A (ja) | 軟磁性膜の製造方法 | |
JPH04368104A (ja) | 軟磁性膜 | |
JP2727274B2 (ja) | 軟磁性薄膜 | |
JPS6398823A (ja) | 磁気記録媒体およびその製造方法 | |
JPH0789526B2 (ja) | 結晶質軟磁性薄膜 | |
JPH0789527B2 (ja) | 結晶質軟磁性薄膜 | |
JPS63126208A (ja) | 組織変調軟磁性積層膜 | |
JPH0746656B2 (ja) | 結晶質軟磁性薄膜 | |
JPH0434906A (ja) | 非晶質軟磁性膜 |