JPH06203991A - 制電シート - Google Patents

制電シート

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JPH06203991A
JPH06203991A JP23534093A JP23534093A JPH06203991A JP H06203991 A JPH06203991 A JP H06203991A JP 23534093 A JP23534093 A JP 23534093A JP 23534093 A JP23534093 A JP 23534093A JP H06203991 A JPH06203991 A JP H06203991A
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JP
Japan
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base cloth
discharge paper
conductive
conductive powder
paper
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JP23534093A
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English (en)
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Kohei Yamada
耕平 山田
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YACHIYO SHOJI YUGEN
Daiwa KK
Shoei Bussan KK
Yachiyo Shoji KK
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YACHIYO SHOJI YUGEN
Daiwa KK
Shoei Bussan KK
Yachiyo Shoji KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は当該除電マットにおける導電性を更
に高めることにより、人体に帯電した静電気の吸収性能
を増大させ、除電機能を向上させることを目的としてな
されたものである。 【構成】 パイル16が打ち込まれた放電紙13内部に
は導電粉末30が保持されており、この導電粉末30に
よって当該マット11における導電性能の一層の向上が
計られている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用マット、自動
車用カーペット、あるいは床カーペット、特にコンピュ
ータルームやエレベータホール前に敷設されるカーペッ
トとして供される制電シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、制電シートとしては、本出願人が
出願した特開平2−267893号公報に記載されたも
のがある。この制電シート1は、図10に示すように、
導電性繊維を加えて抄紙して成り、その紙表面から前記
導電性繊維の一部が突出している放電紙3が基布2裏面
に接着され、これら基布2及び放電紙3に導電性繊維4
を含むパイル5が打ち込まれ、前記放電紙3裏面側にバ
ッキング層6が形成されているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この制電シートにあっ
ては、放電紙が導電性繊維を加えて抄紙され、紙表面か
ら導電性繊維の一部が突出している構造を持つことか
ら、人体に帯電した静電気が速やかに吸収され且つ空中
放電されるようになっていた。又、基布及び放電紙を貫
通するように打ち込まれたパイルには導電性繊維が含ま
れており、静電気の一部はこのパイルの導電性繊維よっ
ても吸収され且つ空中放電されるようになっていた。
【0004】本発明は特開平2−267893号公報に
記載の制電シートに更に改良を加えたものであり、当該
制電シートにおける導電性を更に高めることにより、人
体に帯電した静電気の吸収性能を増大させ、除電機能を
向上させることを目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するため、請求項1記載の発明は、導電性繊維を加えて
抄紙して成り、その紙表面から前記導電性繊維の一部が
突出している放電紙と、放電紙に接合された基布と、基
布側より放電紙側に貫通した状態で略U字状となるよう
に打ち込まれた導電性繊維を含むパイルとを備えた制電
シートにおいて、前記放電紙内部に導電粉末が保持され
ていることを特徴とする制電シートをその要旨とした。
【0006】請求項2記載の発明は、導電粉末を放電紙
に吹き付けることにより放電紙内部に導電粉末が保持さ
れていることを特徴とする制電シートをその要旨とし
た。
【0007】請求項3記載の発明は、パイルが打ち込ま
れた放電紙側から導電粉末を吹き付けることにより前記
放電紙内部に導電粉末が保持されていることを特徴とす
る制電シートをその要旨とした。
【0008】請求項4記載の発明は、パイルが打ち込ま
れた基布側から導電粉末を吹き付けることにより前記放
電紙内部に導電粉末が保持されていることを特徴とする
制電シートをその要旨とした。
【0009】請求項5記載の発明は、導電性繊維を加え
て抄紙して成り、その紙表面から前記導電性繊維の一部
が突出している放電紙と、放電紙に接合された基布と、
基布側より放電紙側に貫通した状態で略U字状となるよ
うに打ち込まれた導電性繊維を含むパイルとを備えた制
電シートにおいて、前記基布内部に導電粉末が保持され
ていることを特徴とする制電シートをその要旨とした。
【0010】請求項6記載の発明は、導電粉末を基布に
吹き付けることにより前記基布内部に導電粉末が保持さ
れていることを特徴とする制電シートをその要旨とし
た。
【0011】請求項7記載の発明は、内部に導電粉末が
保持された基布の吹き付け側に放電紙が接合されている
ことを特徴とする制電シートをその要旨とした。
【0012】請求項8記載の発明は、パイルが打ち込ま
れた放電紙側から導電粉末を吹き付けることにより前記
基布内部に導電粉末が保持されていることを特徴とする
制電シートをその要旨とした。
【0013】請求項9記載の発明は、パイルが打ち込ま
れた基布側から導電粉末を吹き付けることにより前記基
布内部に導電粉末が保持されていることを特徴とする制
電シートをその要旨とした。
【0014】請求項10記載の発明は、導電性繊維を加
えて抄紙して成り、その紙表面から前記導電性繊維の一
部が突出している放電紙と、放電紙に接合された基布
と、基布側より放電紙側に貫通した状態で略U字状とな
るように打ち込まれた導電性繊維を含むパイルとを備え
た制電シートにおいて、前記基布内部に導電性繊維屑が
保持されていることを特徴とする制電シートをその要旨
とした。
【0015】請求項11記載の発明は、導電性繊維屑が
絡合処理によって基布内部に保持されていることを特徴
とする制電シートをその要旨とした。
【0016】請求項12記載の発明は、導電性繊維屑と
ともに抗菌性防虫繊維が基布内部に保持されていること
を特徴とする制電シートをその要旨とした。
【0017】請求項13記載の発明は、基布に抗菌防虫
処理が施されていることを特徴とする制電シートをその
要旨とした。
【0018】以下、本発明の制電シートを図面に従って
詳細に説明する。図1、図2及び図3に示すように、本
発明の制電シート11は基布12と放電紙13と導電性
繊維15を含むパイル16とバッキング層17とからな
る。基布12には不織布、メッシュ、ポリアミド系織布
などの多孔性シート材が用いられており、基布12はこ
れら各素材を所定の形状に裁断したものである。この基
布12には放電紙13が接合されている。
【0019】放電紙13は、炭素繊維、金属繊維、導電
性セラミックス繊維等の導電性繊維、アクリル繊維、ポ
リエステル繊維等の合成繊維、パルプ、ポリビニルアル
コールなどの熱可塑性バインダーを使用して抄紙して成
り、その紙表面には導電性繊維の一部が突出している。
このような放電紙13としては、例えば炭素繊維等の導
電性繊維を3〜15重量%、アクリル繊維、ポリエステ
ル繊維等の合成繊維を20〜70重量%(前記導電性繊
維及び合成繊維の繊度は、ともに1ないし5d、繊維長
は3〜20mm)、残部木材パルプ及び繊維状の熱可塑
性バインダーを上記範囲内の比率で混合し、この混合物
を叩解機を通して更に細断して均一な混合物とした後、
湿式抄紙法によって製造されたものがある。この放電紙
13の1平方センチメートル当りには、50本以上の導
電性繊維(図示しない)が同放電紙13表面より垂直方
向或いは斜め方向に不規則に突出し、この突出部より静
電気が空中放電するようになっている。
【0020】この放電紙13と前記基布12との間に
は、接着剤(図示しない)がドット状、ネット状、線状
あるいは円状等に介在されて、放電紙13と基布12と
が接着されている。接着剤(図示しない)により放電紙
13と基布12とが接着されると、放電紙13と基布1
2との間には接着剤によって接着される部分と、接着さ
れない部分とが形成されることになる。接着される部分
は放電紙13と基布12との剥離を防止するように作用
する。接着されない部分は放電紙13と基布12との間
に隙間を形成することになる。
【0021】上記基布12及び放電紙13には複数本の
パイル16が基布12側より放電紙13側へ貫通した状
態で略U字状となるように打ち込まれている。このパイ
ル16には、ポリアミド繊維などの合成繊維のみから成
るものと、合成繊維に導電性繊維15を含ませたものの
2種類のものがある。尚、これら2種類のパイル16の
マット11に打ち込まれる比率は、マット11の大き
さ、使用状態、価格などを考慮して適宜決定する。
【0022】請求項1〜4記載の制電シートにおいて、
パイル16が打ち込まれた放電紙13内部には導電粉末
30が保持されており、この導電粉末30によって当該
マット11における導電性能の一層の向上が計られてい
る。導電粉末30としては鉄、銅、アルミニウム、炭素
などの導電性を有する材料を挙げることができる。その
粒径は放電紙13内部に入り込み易いよう小さければ小
さいほどよいが、取り扱い性の点から150〜400μ
mが好ましい。
【0023】放電紙13内部に導電粉末30を保持させ
る方法としては特に限定されないが、図5に示すよう
に、放電紙13に導電粉末30を空気、接着剤などと共
に吹き付けることにより、図3に示すように、パイル1
6が打ち込まれた放電紙13側から導電粉末30を吹き
付けることにより、あるいはパイル16が打ち込まれた
基布12側から導電粉末30を吹き付けることにより、
導電粉末30を放電紙13内部に保持させることができ
る。つまり、当該マット11を構成する基布12や放電
紙13は前記導電粉末30の粒径から見れば容易に通過
できる孔が無数に設けられたシートである。又基布12
と放電紙13とは部分接着されている。このため、これ
らに導電粉末30を吹き付けることにより、あるいはパ
イル16が打ち込まれた基布12側又は放電紙13側に
導電粉末30を吹き付けることにより、導電粉末30は
放電紙13内部にまで入り込み保持されるようになるの
である。
【0024】例えば導電粉末30をパイル16が打ち込
まれた放電紙13側から吹き付けた場合、図3に示すよ
うに、空気などの流体が放電紙13から基布12へ通過
する過程で、導電粉末30が空気と共に放電紙13内部
に入り込み保持されることになる。同時に放電紙13の
吹き付け側面及び吹き付け側面に突出するパイル16に
も付着することから、放電紙13の吹き付け側面から放
電紙13にかけて導電粉末30の存在する層が形成さ
れ、この層によって当該マット11における導電性能の
一層の向上が計られることになる。
【0025】又、導電粉末30を基布12側から吹き付
けることもできる。この場合も、空気などの流体が基布
12から放電紙13へ通過する過程で導電粉末30がパ
イル16、基布12、放電紙13の各材料内部に空気と
共に入り込み保持されることになる。導電粉末30の多
くは基布12の吹き付け側のパイル16に保持され、パ
イル16を通過した一部の導電粉末30が基布12から
放電紙13へ至り放電紙13内部に保持されることにな
る。こうして当該マット11の導電粉末30の存在する
層がパイル16から、基布12、放電紙13に架けて形
成され、この層によって当該マット11における導電性
能の一層の向上が計られることになる。
【0026】図5に示すように、放電紙13に導電粉末
30を空気、接着剤などと共に吹き付け、この後この放
電紙13に基布12を接着し、パイル16を打ち込んだ
図4に示すようものにあっては、放電紙13にのみ導電
粉末30が保持された状態となる。この場合、当該放電
紙13が本来持つところの導電性に導電粉末30の持つ
導電性が加わることから、放電紙13の導電性は一層高
まることになる。又、当該放電紙13の上下には基布1
2とバッキング層17とが配置されることから、放電紙
13内の導電粉末30が脱落するという恐れも全くな
い。
【0027】次に、請求項5〜9記載の制電シートにつ
いて説明する。これらの制電シート11においては、パ
イル16が打ち込まれた基布12内部に導電粉末30が
保持されており、この導電粉末30によって当該マット
11における導電性能の一層の向上が計られている。
尚、請求項5〜9記載の制電シートの説明をするに当た
り、基布12、放電紙13、パイル16、導電粉末30
については前述した請求項1〜5記載の制電シートと同
じであるため、その説明は割愛する。
【0028】基布12内部に導電粉末30を保持させる
方法としては特に限定されないが、図7に示すように、
基布12に導電粉末30を空気、接着剤などと共に吹き
付けることにより、図3に示すように、パイル16が打
ち込まれた放電紙13側から導電粉末30を吹き付ける
ことにより、あるいはパイル16が打ち込まれた基布1
2側から導電粉末30を吹き付けることにより、導電粉
末30を基布12内部に保持させることができる。
【0029】例えば導電粉末30をパイル16が打ち込
まれた放電紙13側から吹き付けた場合、空気などの流
体が放電紙13から基布12へ通過する過程で、導電粉
末30が基布12内部に空気と共に入り込み保持される
ことになる。同時に放電紙13の吹き付け側面及び吹き
付け側面に突出するパイル16にも付着することから、
放電紙13の吹き付け側面から基布12にかけて導電粉
末30の存在する層が形成され、この層によって当該マ
ット11における導電性能の一層の向上が計られること
になる。
【0030】又、導電粉末30を基布12側から吹き付
けることもできる。この場合も、空気などの流体が基布
12から放電紙13へ通過する過程で導電粉末30がパ
イル16及び基布12内部に保持されることになる。導
電粉末30の多くは基布12の吹き付け側のパイル16
に保持され、パイル16を通過した一部の導電粉末30
が基布12へ至り基布12内部に保持されることにな
る。こうして当該マット11の導電粉末30の存在する
層がパイル16から、基布12に架けて形成され、この
層によって当該マット11における導電性能の一層の向
上が計られることになる。
【0031】図7に示すように、基布12に導電粉末3
0を空気、接着剤などと共に吹き付け、この後この基布
12の導電粉末30の吹き付け側面に放電紙13を接着
し、パイル16を打ち込んだ図6に示すようものにあっ
ては、基布12にのみ導電粉末30が保持された状態と
なる。この場合、基布12が1つの導電体として機能す
るようになるため、当該制電シート11における導電性
は一層高まり、より効率よく静電気の吸収が行われるよ
うになる。基布12の導電粉末30の吹き付け側面に放
電紙13が接着されていることから、基布12内部の導
電粉末30が容易に脱落することがない。
【0032】導電粉末30の吹き付け量としては特に限
定されないが、余りに少ないと導電性能の向上という点
で十分な効果が得られなくなり、多すぎる場合には不経
済となる。又、導電粉末30の吹き付けに際しては導電
粉末30の放電紙13内部又は基布12内部への保持を
容易ならしめるため、導電粉末30の吹き付けと同時に
吹き付け方向とは反対の方向から流体を吸引するとよ
い。
【0033】このように導電粉末30が放電紙13内部
又は基布12内部に保持された状態で放電紙13側に塩
化ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂よりなるバッキング層1
7が形成され、基布12及び放電紙13に打ち込まれた
パイル15の固定と放電紙13内部又は基布12内部に
保持された導電粉末30の固定とがなされている。
【0034】尚、バッキング層17は、基布12及び放
電紙13を金型(図示しない)上に塗布したゾル状のポ
リ塩化ビニル等の熱可塑性樹脂より成るバッキング材上
に載置し金型(図示しない)を加熱することにより、バ
ッキング材を半ゲル化させて放電紙13内部へと浸透さ
せ、その後金型(図示しない)を冷却せしめることによ
り、バッキング材をゲル化するという方法により形成す
ることができる。
【0035】上記の如く構成された制電シート11にあ
っては、車内において、人体に帯電した静電気が、人体
が当該制電シート11と接触することにより、制電シー
ト11のパイル16に接地され、パイル16の導電性繊
維15を通じて放電紙13に吸収されるようになってい
る。このとき、放電紙13内部又は基布12内部には導
電粉末30が保持されていることから、当該放電紙13
の導電性能はその分高くなっており、より強力な吸収力
によって静電気が吸収されるようになっている。
【0036】こうして吸収された静電気は、放電紙13
から空中放電されるようになっている。又、静電気の一
部はパイル16に含まれる導電性繊維15を通じて空中
放電されるようになっている。
【0037】次に、請求項10〜13に記載の制電シー
トについて説明する。尚、請求項10〜13記載の制電
シートの説明をするに当たり、基布12、放電紙13、
パイル16については前述した請求項1〜9記載の制電
シートと同じであるため、その説明は割愛する。
【0038】請求項10〜13に記載の制電シートは、
図8に示すように、基布12内部に導電性繊維屑40が
保持されていることを特徴としている。導電性繊維屑と
は、炭素繊維、金属繊維、導電性セラミックス繊維等の
導電性繊維を製造する過程で発生する残査、屑であり、
廃棄処分されるべきものである。本発明はこのような廃
棄される屑を導電性材料として利用して、当該導電性繊
維屑の再利用の道を開くものである。また、この制電シ
ート11にあっては、基布12内部に導電性繊維屑40
が保持されているので、基布12が1つの導電体として
機能するようになるため、当該制電シート11における
導電性は一層高まり、より効率よく静電気の吸収が行わ
れるようになる。
【0039】導電性繊維屑40を基布12内部に保持さ
せる方法としては何でも良いが、水流絡合やニードルパ
ンチによる絡合によって基布12の構成繊維に導電性繊
維屑40を絡ませて保持させるようにしてもよい。この
場合の手順としては、基布12上に導電性繊維屑40を
層状に積載し、この後基布12及び導電性繊維屑40に
水流あるいはニードルを通過をさせて繊維を絡合させる
のである。このように絡合処理を利用して導電性繊維屑
40を基布12内部に保持させた場合、導電性繊維屑4
0が基布12内部及び表面に絡みついて保持されている
ので、製造時や使用時に導電性繊維屑40が容易に脱落
することがない。
【0040】また、請求項12記載の制電シートのよう
に、導電性繊維屑とともに抗菌性防虫繊維を基布内部に
保持させることもできる。この場合、除電効果と共に抗
菌防虫効果を有するシートを得ることができる。抗菌性
防虫繊維としては、合成ゼオライトにAg、Cu、Zn
などの金属イオンを付加した抗菌ゼオライト、第4級ア
ンチモン塩(有機シリコン系、カチオン系)、ハロゲン
化合物、有機酸塩などの抗菌剤と、テトラナクチン、有
機リン剤、有機硫黄剤、DN剤、ケルセンなどの殺ダニ
剤とを繊維原液中に添加して混練し紡糸してなる繊維、
前記抗菌剤及び殺ダニ剤を繊維内部及び表面に付着させ
た繊維、抗菌剤及び殺ダニ剤を繊維に含浸させた繊維な
どを挙げることができる。
【0041】この抗菌性防虫繊維を導電性繊維屑ととも
に基布内部に保持させる方法としては、導電性繊維屑及
び抗菌性繊維を基布の製造時に基布の構成繊維中に含ま
せておくほか、前述した導電性繊維屑を絡合処理する時
に、導電性繊維屑に抗菌性繊維を混合しておき、導電性
繊維屑及び抗菌性繊維を基布の構成繊維に絡ませて基布
内部に保持させる方法を取ることもできる。
【0042】尚、除電効果と共に抗菌防虫効果を有する
シートとしては、請求項10記載の制電シートにおける
基布に抗菌防虫処理を施すことで得ることもできる。抗
菌防虫処理は、合成ゼオライトにAg、Cu、Znなど
の金属イオンを付加した抗菌ゼオライト、第4級アンチ
モン塩(有機シリコン系、カチオン系)、ハロゲン化合
物、有機酸塩などの抗菌剤、及びテトラナクチン、有機
リン剤、有機硫黄剤、DN剤、ケルセンなどの殺ダニ剤
を溶剤と共にスプレー、塗布、含浸などの方法で同時に
又は別々に制電シートに付与し、乾燥することで行うこ
とができる。
【0043】尚、上記請求項1〜13記載の制電シート
は、例えば自動車用マットとして使用する場合、図9に
示すように、制電シート11(マット)の縁部にアース
コード43端部を取着し、このアースコード43他端に
ボルト45で締め付けたスパナー状の金属性の接続片4
2を座席を前後させるレール41にボルト44で締め付
けることで固定し、制電シート(マット)の静電気が自
動車床面にアースされるようにするなど、制電シートの
空中放電による除電だけではなく、アースコードで床面
にアースするという除電方法を併用することもできる。
【0044】
【発明の効果】上記構成を採ったことにより、請求項1
記載の制電シートにあっては、導電粉末が放電紙内部に
保持されているので、当該放電紙の導電性がより一層高
くなっており、人体に帯電した静電気の吸収性能が大き
く、制電シートにおける除電機能を向上が計られてい
る。
【0045】請求項2記載の制電シートにあっては、放
電紙に導電粉末が保持された状態となるので、当該放電
紙が本来持つところの導電性に導電粉末の持つ導電性が
加わり、放電紙の導電性は一層高まることになる。又、
当該放電紙の上下には基布とバッキング層とが配置され
ることから、放電紙内の導電粉末が脱落するという恐れ
も全くない。
【0046】請求項3記載の制電シートにあっては、放
電紙の吹き付け側面から放電紙内部にかけて導電粉末の
存在する層が形成されることから、当該導電粉末の存在
する層はパイルとバッキング層との間に封じ込められ、
使用時や洗浄時にマット内部から導電粉末が容易に脱落
することがない。
【0047】請求項4記載の制電シートにあっては、導
電粉末の多くは基布の吹き付け側のパイルに保持され、
パイルを通過した一部の導電粉末が基布から放電紙へ至
り放電紙内部に保持されていることから、人体と直接に
接する当該マット表面側の導電性能が高くなり、人体に
帯電した静電気をより効率よく吸収することができる。
【0048】請求項5記載の制電シートにあっては、導
電粉末が基布内部に保持されているので、当該マットに
おける導電性がより一層高くなり、人体に帯電した静電
気の吸収性能が大きく、制電シートにおける除電機能を
向上が計られている。
【0049】請求項6記載の制電シートにあっては、基
布に導電粉末が保持された状態となるので、基布が1つ
の導電体として機能するようになり、当該制電シートに
おける導電性は一層高まり、より効率よく静電気の吸収
が行われるようになる。
【0050】請求項7記載の制電シートにあっては、基
布の導電粉末の吹き付け側面に放電紙が接着されている
ので、基布内部の導電粉末が容易に脱落することがな
い。
【0051】請求項8記載の制電シートにあっては、放
電紙の吹き付け側面から基布内部にかけて導電粉末の存
在する層が形成されることから、当該導電粉末の存在す
る層はパイルとバッキング層との間に封じ込められ、使
用時や洗浄時にマット内部から導電粉末が容易に脱落す
ることがない。
【0052】請求項9記載の制電シートにあっては、導
電粉末の多くは基布の吹き付け側のパイルに保持され、
パイルを通過した一部の導電粉末が基布へ至り基布内部
に保持されていることから、人体と直接に接する当該マ
ット表面側の導電性能が高くなり、人体に帯電した静電
気をより効率よく吸収することができる。
【0053】請求項10記載の制電シートにあっては、
基布内部に導電性繊維屑が保持されているので、基布が
1つの導電体として機能するようになるため、当該制電
シートにおける導電性は一層高まり、より効率よく静電
気の吸収が行われるようになる。また、この制電シート
は、廃棄されるべき導電性繊維屑を導電性材料として利
用しているので、当該導電性繊維屑の再利用の道を開く
ことができる。
【0054】請求項11記載の制電シートにあっては、
導電性繊維屑が基布内部及び表面に絡みついて保持され
ているので、製造時や使用時に導電性繊維屑が容易に脱
落することがない。
【0055】請求項12記載の制電シートにあっては、
導電性繊維屑とともに抗菌性防虫繊維が基布内部に保持
されているので、請求項10記載の発明で記述した除電
効果に加え、抗菌防虫効果を有するシートを得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の制電シートを示す拡大断面図である。
【図2】パイルが打ち込まれた放電紙内部に導電粉末が
保持された状態を模式的に示した拡大断面図である。
【図3】パイルが打ち込まれた放電紙側に導電粉末を吹
き付けている状態を模式的に示した拡大断面図である。
【図4】放電紙に導電粉末が保持された制電シートを模
式的に示した拡大断面図である。
【図5】放電紙に導電粉末を吹き付けている状態を模式
的に示した拡大断面図である。
【図6】基布に導電粉末が保持された制電シートを模式
的に示した拡大断面図である。
【図7】基布に導電粉末を吹き付けている状態を模式的
に示した拡大断面図である。
【図8】基布内部に導電性繊維屑が保持されている制電
シートを模式的に示した拡大断面図である。
【図9】制電シートをアースコードを介して自動車の座
席レールに接続する状態を示した分解斜視図である。
【図10】従来の制電シートを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
12・・・基布 13・・・放電紙 16・・・パイル 30・・・導電粉末 40・・・導電性繊維屑

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性繊維を加えて抄紙して成り、その
    紙表面から前記導電性繊維の一部が突出している放電紙
    と、放電紙に接合された基布と、基布側より放電紙側に
    貫通した状態で略U字状となるように打ち込まれた導電
    性繊維を含むパイルとを備えた制電シートにおいて、前
    記放電紙内部に導電粉末が保持されていることを特徴と
    する制電シート。
  2. 【請求項2】 前記導電粉末を放電紙に吹き付けること
    により放電紙内部に導電粉末が保持されていることを特
    徴とする請求項1記載の制電シート。
  3. 【請求項3】 前記パイルが打ち込まれた放電紙側から
    導電粉末を吹き付けることにより前記放電紙内部に導電
    粉末が保持されていることを特徴とする請求項1記載の
    制電シート。
  4. 【請求項4】 前記パイルが打ち込まれた基布側から導
    電粉末を吹き付けることにより前記放電紙内部に導電粉
    末が保持されていることを特徴とする請求項1記載の制
    電シート。
  5. 【請求項5】 導電性繊維を加えて抄紙して成り、その
    紙表面から前記導電性繊維の一部が突出している放電紙
    と、放電紙に接合された基布と、基布側より放電紙側に
    貫通した状態で略U字状となるように打ち込まれた導電
    性繊維を含むパイルとを備えた制電シートにおいて、前
    記基布内部に導電粉末が保持されていることを特徴とす
    る制電シート。
  6. 【請求項6】 前記導電粉末を基布に吹き付けることに
    より前記基布内部に導電粉末が保持されていることを特
    徴とする請求項5記載の制電シート。
  7. 【請求項7】 内部に導電粉末が保持された基布の吹き
    付け側に放電紙が接合されていることを特徴とする請求
    項6記載の制電シート。
  8. 【請求項8】 前記パイルが打ち込まれた放電紙側から
    導電粉末を吹き付けることにより前記基布内部に導電粉
    末が保持されていることを特徴とする請求項5記載の制
    電シート。
  9. 【請求項9】 前記パイルが打ち込まれた基布側から導
    電粉末を吹き付けることにより前記基布内部に導電粉末
    が保持されていることを特徴とする請求項5記載の制電
    シート。
  10. 【請求項10】導電性繊維を加えて抄紙して成り、その
    紙表面から前記導電性繊維の一部が突出している放電紙
    と、放電紙に接合された基布と、基布側より放電紙側に
    貫通した状態で略U字状となるように打ち込まれた導電
    性繊維を含むパイルとを備えた制電シートにおいて、前
    記基布内部に導電性繊維屑が保持されていることを特徴
    とする制電シート。
  11. 【請求項11】導電性繊維屑が絡合処理によって基布内
    部に保持されていることを特徴とする請求項10記載の
    制電シート。
  12. 【請求項12】導電性繊維屑とともに抗菌性防虫繊維が
    基布内部に保持されていることを特徴とする請求項10
    記載の制電シート。
  13. 【請求項13】基布に抗菌防虫処理が施されていること
    を特徴とする請求項10記載の制電シート。
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