JPH062027B2 - コ−ヒ−の風味安定化法 - Google Patents

コ−ヒ−の風味安定化法

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JPH062027B2
JPH062027B2 JP61081680A JP8168086A JPH062027B2 JP H062027 B2 JPH062027 B2 JP H062027B2 JP 61081680 A JP61081680 A JP 61081680A JP 8168086 A JP8168086 A JP 8168086A JP H062027 B2 JPH062027 B2 JP H062027B2
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JP
Japan
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coffee
flavor
extract
beans
tocopherol compound
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JP61081680A
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信平 伊東
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Riken Vitamin Co Ltd
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Riken Vitamin Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はコーヒーの風味安定化法に関する。さらに詳し
くはトコフェロール化合物および/またはトコフェロー
ル化合物とその誘導体にてコーヒーの焙煎豆あるいはコ
ーヒー抽出液を処理することを特徴とするコーヒーの風
味安定化法に関する。
〔従来の技術及びその問題点〕
食品は栄養性、嗜好性、安全性、経済性が基本的要素と
言われているが、コーヒーは嗜好性が最も重視される食
品である。コーヒーの風味は食生活を楽しむ上で重要な
役割を演じており風味の劣ったコーヒーは商品価値が乏
しいと言える。
元来、コーヒーの風味はコーヒー豆の生産国により、あ
るいは天候等によっても異なるものであるが、一方製造
法によっても変化する。
コーヒーの生豆は熱風下で炒る焙煎工程によりコーヒー
独特の味と香りをかもし出すが、この工程の微妙な変化
でコーヒーの味と香りが左右され製品にも影響すると言
われている。焙煎されたコーヒー豆は豆の種類ごとに、
あるいはブレンドされたのちに粉砕にかけられる。粉砕
粒度はレギュラーコーヒーの場合使用する器具によって
最適粒度があり一般に粒度が粗い程抽出されにくく、細
挽きは抽出が容易である。粉砕にかけられた焙煎豆は細
胞の破壊や表面積の増大によって揮発性物質の飛散や香
味成分の酸化を受け易くなり、焙煎豆と比べて粉砕豆の
風味は非常に劣化し易くなる。
従って、レギュラーコーヒーの場合、包装材料や雰囲気
ガスに注意して直ちに製品化する必要があり、インスタ
ントコーヒーの場合、直ちに次の抽出工程に移さなけれ
ばならない。
粉砕中に飛散する揮発性物質は粉砕熱等によって引き起
こされるものと思われるが、粉砕中の風味の劣化は不活
性ガス中での粉砕や低温粉砕によっても十分に防止する
ことはできていない。
インスタントコーヒーの製造においてはこの粉砕工程に
続く抽出工程で、コーヒーの持つ独特の風味をロスする
ことなく抽出するように工夫がなされている。例えば向
流抽出法及び高温抽出法等により効率良く抽出がなされ
ている。抽出された液は噴霧乾燥または凍結乾燥等の乾
燥工程により粉末化され、粒度を整えて製品が出来上が
る。
噴霧乾燥は熱風の中にコーヒーの液滴を噴霧し水分を除
く方式の乾燥法で乾燥効率に優れているものの、香気成
分の50〜70%が飛散すると言われ風味保持の面で問題が
ある。一方、凍結結乾燥は-20℃以下の低温で水を氷に
変え昇華により水分を除く乾燥法で、コーヒーのように
香気成分を重要視する嗜好品では特に有効な乾燥法であ
るがコスト高なのが難点である。しかし、凍結乾燥法で
も香気成分の20〜30%が飛散すると言われている。
このように多大の苦心の末、製造されたレギュラーコー
ヒー及びインスタントコーヒーは包装材料や雰囲気ガス
に充分注意して製品となるが、開封後の風味の劣化には
ほとんど打つ手がなく、開封時のコーヒーの香りが時間
の経過と共に次第に香りの乏しいものになって行くのが
現状である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明者はコーヒーのもつ独特の風味の低下を防止すべ
く検討を行なったところトコフェロール化合物および/
またはトコフェロール化合物とその誘導体がコーヒーの
風味の安定化に著しい効果を有する事を見い出し本発明
を完成させるに至った。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明においてコーヒーの風味安定化剤として使用され
るトコフェロール化合物はビタミンEとして周知の物質
である。天然に存在するビタミンEはd−α,β,γ,
δ−トコフェロール,d−α,β,γ,δ−トコトリエ
ノールの8種類があり、その他に合成のdl−α−トコ
フェロールも知られている。本発明においては上記トコ
フェロール化合物のうち1種またはそれ以上使用でき、
あるいはその誘導体(たとえば酢酸エステル)を併用し
て使用することが出来る。また純品を使用することは必
らずしも必要ではなく、またシナージストを併用しても
よいが無味,無臭,無害のものでなければならない。
上記トコフェロール化合物は油剤,水性乳剤,水分散性
粉剤または溶剤を溶かした液剤の形で風味安定化剤とし
て使用できるが、風味安定化剤の形態は添加時に都合の
よいものを使用するのが好ましい。
最終製品中にトコフェロール化合物として0.0001〜10
%、好ましくは0.01〜3.0%程度残存すると風味の安定
化に効果がある。また本剤はいつ添加されても良く、例
えばレギュラーコーヒーの場合は焙煎豆あるいはに本剤
を添加することが出来、またインスタントコーヒーの場
合は焙煎豆、、あるいは抽出液に本剤を添加することが
できる。いずれの場合も各工程ごとに添加しても良い。
焙煎豆には水分が蒸散した時にできる多数の細孔があ
り、表面積が増大しコーヒー成分の抽出が容易になって
いる反面、揮発性物質の飛散や香味成分の酸化による風
味の劣化が起こり易くなっているのである。また焙煎豆
に比べて粉砕豆及び抽出液及び抽出液の乾燥粉末は、コ
ーヒーの風味がさらに劣化し易くなっているのは前述の
通りである。
このようなコーヒー成分に対して、トコフェロール化合
物を有効成分とした安定化剤を添加することにより、表
面が空気と遮断され酸化をうけにくくなると同時に、ト
コフェロール化合物は天然の抗酸化剤であり、酸化防止
にはさらに効果がある。また揮発性物質は高沸点物質に
溶解すると飛散が抑制される事も知られており、高沸点
のトコフェロール化合物は酸化防止と共に揮発性物質の
飛散をも防止するものと考えられる。トコフェロール化
合物の誘導体(たとえば酢酸エステル)はこのもの自体
に抗酸化性はないものの徐々に加水分解してトコフェロ
ール化合物となり、同様の効果をもたらすことができ
る。従ってトコフェロール化合物の誘導体は効果の持続
性をもたらすものである。
本発明により粉砕工程,抽出工程と抽出液及び乾燥工程
での風味の劣化が抑制され、しかも製品化されたのちも
長らくその風味が安定化されるのである。
〔実施例および発明の効果〕
次に実施例をもって本発明を説明する。
[実施例1] 市販の焙煎豆(キリマンジェロ)に対し、無添加区はそ
のまま、テスト区は下記の組成の安定化剤を添加したの
ちに電動コーヒーミルを使用して細挽きにした。次いで
アルミ箔ラミネート袋に30gずつ分け、脱酸素剤を加え
たのち、ヒートシールにより密封した。テストは40℃恒
温槽において、1カ月毎に1袋ずつカップテストにより
風味を判定する方法で3カ月間行なった。カップテスト
は5名のテスターにより行ない、判定は合議により決定
した。
官能試験結果は第2表の通りである。脱酸素剤の効果に
より、40℃という高い温度でも1ヵ月間は良好な風味を
残しているが、その後急速に劣化した。これに対し本剤
を好ましくは0.01〜1%添加することにより、香り、味
ともに新鮮なまま保持されているのが判る。また本剤は
香りよりも味に対してより有効である。
[実施例2] 市販の焙煎豆(キリマンジェロ)を電動コーヒーミルで
細挽きにし、コーヒーサイホンを使用して抽出し、この
コーヒー抽出液を凍結乾燥してインスタントコーヒーを
製造した。
テスト内容は第3表に示すように安定化剤を焙煎豆とコ
ーヒー抽出液に加え、製造直後及び3ヵ月間の風味の官
能検査を行なった。保存は実施例1と同様にアルミ箔ラ
ミネート袋に脱酸素剤とともに入れ、40℃恒温槽にお
き、1ヵ月毎にカップテストを行なった。
第3表に示すように、インスタントコーヒーに対して
も、香り、味の保存に対して有効である。安定化剤は焙
煎豆に添加するよりも抽出液に添加する方が効果的であ
る。
[実施例3] 市販の焙煎豆(キリマンジェロ)を電動コーヒーミルで
細挽きにし、コーヒーサイホンを使用して抽出した。こ
のコーヒー抽出液に対し無添加区はそのまま、テスト区
は安定化剤を添加したのちに500mlのガラスサンプルビ
ンに入れ、窒素充填したのち栓をして+5℃の冷蔵庫に
入れテストした。テストは実施例1と同様に1ヵ月毎に
3ヵ月間カップテスターが判定した。
第4表に示すようにコーヒー抽出液に対しても香り、味
の保持に対して有効である。
〔発明の効果〕 本発明においてはコーヒーの焙煎豆あるいはコーヒー抽
出液にトコフェロール化合物および/またはトコフェロ
ール化合物の誘導体を添加することにより、前者の場合
にはコーヒー焙煎豆の状態で更にはその粉砕工程以降お
よび製品の状態で夫々コーヒーの風味の劣化を抑制し、
また後者の場合にはコーヒー抽出液の状態で、更にはそ
の乾燥工程および製品の状態で夫々コーヒーの風味の劣
化を防止するので、長らく風味の安定化されたレギュラ
ーコーヒー製品およびインスタントコーヒー製品を提供
することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トコフェロール化合物および/またはトコ
    フェロール化合物の誘導体をコーヒーの焙煎豆あるいは
    コーヒー抽出液に添加することを特徴とするコーヒーの
    風味安定化法。
JP61081680A 1986-04-09 1986-04-09 コ−ヒ−の風味安定化法 Expired - Lifetime JPH062027B2 (ja)

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JP61081680A JPH062027B2 (ja) 1986-04-09 1986-04-09 コ−ヒ−の風味安定化法

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JP61081680A JPH062027B2 (ja) 1986-04-09 1986-04-09 コ−ヒ−の風味安定化法

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JPS62236443A JPS62236443A (ja) 1987-10-16
JPH062027B2 true JPH062027B2 (ja) 1994-01-12

Family

ID=13753068

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2010038867A1 (ja) 2008-10-02 2010-04-08 サントリーホールディングス株式会社 焙煎コーヒー豆及び焙煎コーヒー豆の保存方法

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JPH02219542A (ja) * 1989-02-21 1990-09-03 Toshio Tanigawa 濃縮コーヒーの製造方法
JPH03108446A (ja) * 1989-09-21 1991-05-08 Honen Corp コーヒー飲料の製造法

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JPS62236443A (ja) 1987-10-16

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