JPH06202334A - 感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

感放射線性樹脂組成物

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JPH06202334A
JPH06202334A JP5014412A JP1441293A JPH06202334A JP H06202334 A JPH06202334 A JP H06202334A JP 5014412 A JP5014412 A JP 5014412A JP 1441293 A JP1441293 A JP 1441293A JP H06202334 A JPH06202334 A JP H06202334A
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JP
Japan
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group
formula
polymer
carbon atoms
resist
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Application number
JP5014412A
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English (en)
Inventor
Hidekazu Kobayashi
英一 小林
Mikio Yamachika
幹雄 山近
Makoto Murata
誠 村田
Akira Tsuji
昭 辻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JSR Corp
Original Assignee
Japan Synthetic Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各種の放射線に対して有効に感応するととも
に、良好なパターン形状およびリソグラフィープロセス
安定性を有し、高感度且つ高解像度で、しかも現像性、
接着性等にも優れたレジストとして有用な感放射線性樹
脂組成物を提供する。 【構成】 (イ)ヒドロキシスチレン系重合体および/
またはノボラック系重合体中のフェノール性水酸基の水
素原子を、下記式で代表される2−オキソ有機基で置換
した重合体、並びに(ロ)感放射線性酸発生剤を含有す
ることを特徴とする感放射線樹脂組成物。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な感放射線性樹脂
組成物に関わり、さらに詳しくは、g線、i線等の紫外
線、エキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放
射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種放射線
を用いる超微細加工に有用なレジストとして好適な感放
射線性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】集積回路素子の製造に代表される微細加
工の分野においては、より高い集積度を得るために、近
年では、サブハーフミクロンオーダーの微細加工を再現
性よく行なうことができるリソグラフィー技術の開発が
進められている。そして、従来リソグラフィープロセス
に使用されている代表的なレジストとしては、環化ゴム
とビスアジド系感光剤とを用いるネガ型レジストおよび
ノボラック樹脂等のアルカリ可溶性樹脂とキノンジアジ
ド系感光剤とを用いるポジ型レジストが挙げられるが、
これらのレジストは、性能的に限界に達しつつあり、サ
ブハーフミクロンオーダーの微細加工に使用するには、
大きな困難を伴う。例えば、ネガ型レジストの場合、サ
ブハーフミクロンオーダーの微細加工を行おうとする
と、微細なレジストパターンが現像時に膨潤し、機械的
接触によりパターン形状が損なわれたり、放射線の未照
射部に現像残りが生じるという問題がある。また、ネガ
型、ポジ型いずれのレジストにおいても、従来からの主
な放射線源であるg線、i線等の紫外線を使用するリソ
グラフィープロセスでは、0.35μm以下の微細パタ
ーンになると、十分な理論焦点深度が達成できないとい
う問題がある。そこで、微細なパターン形成に際して、
より広い焦点深度を達成できる遠紫外線、X線あるいは
電子線を使用するリソグラフィープロセスも検討されて
いるが、前記したような従来のネガ型レジストおよびポ
ジ型レジストは、紫外線には適しているが、遠紫外線、
X線あるいは電子線に対しては、パターン形状、感度、
コントラスト、現像性等の面で、種々の問題がある。即
ち、遠紫外線の場合には、レジストの光吸収が大きいた
め、パターン形状が、ネガ型レジストではパターンの上
部より下部が細い、いわゆる逆テーパー状となり、また
ポジ型レジストでもテーパー状になると同時に、感度、
コントラスト等も低下する。また、X線や電子線といっ
たよりエネルギーの高い放射線の場合には、一般に、遠
紫外線の場合よりもさらに感度の低下が大きくなり、特
にポジ型レジストでは、放射線の照射により、本来現像
液に対する溶解性が上昇すべきところが、逆に溶解性が
低下してしまうという現象が生じる。これらの問題を踏
まえて、幅広い波長領域の放射線に適用可能なシリル基
を含有する樹脂を使用するレジストが開発されているが
(例えば特開昭60−52845号公報参照)、このレ
ジストも、パターン形状、現像性、接着性、リソグラフ
ィープロセス安定性等の面では、必ずしも十分とはいえ
ない。即ち、パターンサイズが1μmより小さい領域に
おいて、逆テーパー状となったり(パターン形状不
良)、現像時のスカムや現像残りが生じたり(現像性不
良)、現像時にレジストパターンが剥がれ易かったり
(接着性不良)、放射線の照射から放射線照射後の加熱
処理までの時間が変わると、感度およびパターン形状が
変化する(リソグラフィープロセス安定性不良)等の問
題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、新規な感放射線性樹脂組成物を提供することにあ
り、さらに詳しくは、各種の放射線に対して有効に感応
し、パターン形状およびリソグラフィープロセス安定性
に優れ、高感度且つ高解像度で、しかも現像性、接着性
等にも優れたレジストとして有用な感放射線性樹脂組成
物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によると、前記課
題は、(イ)下記式(1)あるいは式(2)で表される
少なくとも1種の繰返し単位を有する重合体および下記
式(3)あるいは式(4)で表される少なくとも1種の
繰返し単位を有する重合体からなる群から選ばれる少な
くとも1種の重合体、並びに(ロ)感放射線性酸発生剤
を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組成物、に
より達成される。
【化1】
【化2】〔式(1)および式(2)において、R1は水素
原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2および
R3は相互に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲ
ン原子または炭素数1〜3のアルキル基を示し、R4およ
びR5は相互に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロ
ゲン原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5の
アルコキシアルキル基もしくは炭素数7〜12のアラル
キル基を示すか、またはそれらの何れか一方がR6と結合
して形成される5〜8員環の構成単位を示し、R6は炭素
数1〜12の1価の有機基を示すか、またはR4もしくは
R5と結合して形成される5〜8員環の構成単位を示し、
式(2)におけるmは1〜6の整数である。但し、R1
R6はそれぞれ、式(1)と式(2)とで同一でも異なっ
てもよい。〕
【0005】
【化3】
【化4】〔式(3)および式(4)において、R7〜R11
は相互に同一でも異なってもよく、水素原子または炭素
数1〜4のアルキル基を示し、R12 およびR13 は相互に
同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシア
ルキル基もしくは炭素数7〜12のアラルキル基を示す
か、またはそれらの何れか一方がR14 と結合して形成さ
れる5〜8員環の構成単位を示し、R14 は炭素数1〜1
2の1価の有機基を示すか、またはR12 もしくはR13
結合して形成される5〜8員環の構成単位を示し、式
(4)におけるnは1〜6の整数である。但し、R7〜R
14 はそれぞれ、式(3)と式(4)とで同一でも異な
ってもよい。〕
【0006】以下、本発明を詳細に説明するが、これに
より、本発明の目的、構成および効果が明確になるであ
ろう。重合体 まず、式(1)あるいは式(2)で表される繰返し単位
において、R1の炭素数1〜3のアルキル基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基およびイソ
プロピル基を挙げることができる。また、R2およびR3
ハロゲン原子の具体例としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子等を挙げることができ、炭素数1〜3のア
ルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−
プロピル基およびイソプロピル基を挙げることができ
る。また、R4およびR5のハロゲン原子の具体例として
は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を挙げることが
でき、炭素数1〜4のアルキル基の具体例としては、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基および
t−ブチル基を挙げることができ、炭素数2〜5のアル
コキシアルキル基の具体例としては、メトキシメチル
基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル基、イソ
プロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、t−ブト
キシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、
n−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチル基等を
挙げることができ、炭素数7〜12のアラルキル基の具
体例としては、ベンジル基、α−メチルベンジル基、p
−メチルベンジル基、p−エチルベンジル基、p−イソ
プロピルベンジル基、p−t−ブチルベンジル基、フェ
ニルエチル基、フェニルイソプロピル基、3−フェニル
プロピル基、フェニルイソブチル基、4−フェニルブチ
ル基、5−フェニルアミル基、6−フェニルヘキシル
基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。また、
R6の炭素数1〜12の1価の有機基の具体例としては、
メチル、エチル、n−プロピル基、イソプロピル基、n
−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n−ヘキシ
ル基等の炭素数1〜6のアルキル基、例えばビニル基、
アリル基、メタアリル基等の炭素数2〜5のアルケニル
基、例えばベンジル基、α−メチルベンジル基、フェニ
ルエチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7〜12のア
ラルキル基、および例えばフェニル基、ナフチル基、ト
リル基、キシリル基等の炭素数6〜10のアリール基を
挙げることができる。さらに、R4もしくはR5とR6とが結
合して形成される5〜8員環の具体例としては、2−オ
キソシクロペンタン環、2−オキソシクロヘキサン環、
2−オキソシクロヘプタン環、2−オキソテトラヒドロ
フラン環、2−オキソテトラヒドロピラニル環、2−オ
キソテトラヒドロチオニル環等を挙げることができる。
また、式(2)におけるmは特に1〜4が好ましい。
【0007】式(1)あるいは式(2)で表される少な
くとも1種の繰返し単位を有する重合体(以下、「置換
スチレン系重合体」という。)は、式(1)あるいは式
(2)で表される繰返し単位のみから構成されることが
できるが、場合により他の繰返し単位を含有することも
できる。このような他の繰返し単位としては、例えばス
チレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−ヒドロキ
シスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシ
スチレン、p−t−ブトキシスチレン、o−アセトキシ
スチレン、m−アセトキシスチレン、p−アセトキシス
チレン、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フ
マル酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、
無水シトラコン酸、メサコン酸、ケイ皮酸、(メタ)ア
クリロニトリル、マレインニトリル、フマロニトリル、
メサコンニトリル、シトラコンニトリル、イタコンニト
リル、(メタ)アクリルアミド、クロトンアミド、マレ
インアミド、フマルアミド、メサコンアミド、シトラコ
ンアミド、イタコンアミド、マレイミド、N−フェニル
マレイミド、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコ
ール、ビニルアニリン、ビニルピリジン、ビニル−ε−
カプロラクタム、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾー
ル等の重合性二重結合部分が開裂した単位を挙げること
ができる。
【0008】置換スチレン系重合体は、例えば式
(1)あるいは式(2)で表される繰返し単位に対応す
る少なくとも1種の単量体(以下、「置換スチレン系単
量体」という。)を、場合により前記他の繰返し単位に
対応する単量体とともに、重合することによって製造す
ることができ、また下記式(5)で表される少なくと
も1種の繰返し単位を有し、場合により前記他の繰返し
単位を含有する重合体(以下、「ヒドロキシスチレン系
重合体」という。)中のフェノール性水酸基の水素原子
を、下記式(6)あるいは式(7)で表される少なくと
も1種の官能基で置換することにより製造することがで
きる。
【化5】
【化6】
【化7】 〔式(5)〜(7)において、R1〜R6およびmはそれぞ
れ式(1)あるいは式(2)のR1〜R6およびmと同義で
ある。〕
【0009】さらに、式(2)で表される繰返し単位を
有する重合体は、例えばヒドロキシスチレン系重合体
中のフェノール性水酸基の水素原子を-(CH2)m-COOH基も
しくはその誘導体で置換したのち、式(7)で表される
官能基に変換することによっても製造することができ
る。
【0010】前記式(6)で表される官能基の好ましい
具体例としては、下記式(8)〜(12)で表される基
を挙げることができ、また前記式(7)で表される官能
基の好ましい具体例としては、下記式(13)〜(1
5)で表される基を挙げることができるが、本発明は、
これらの例示官能基のみに限定されるものではない。
【化8】
【0011】
【化9】
【0012】
【化10】
【0013】
【化11】
【0014】
【化12】
【0015】
【化13】
【0016】
【化14】
【0017】
【化15】
【0018】前記の方法における置換スチレン系単量
体の、場合により他の単量体の存在下における重合は、
熱重合、あるいはラジカル重合開始剤、アニオン重合触
媒等を使用する重合等により実施することができる。
【0019】また前記の方法において使用されるヒド
ロキシスチレン系重合体は、例えば(i)前記式(5)
の繰返し単位に対応する少なくとも1種の単量体(以
下、「ヒドロキシスチレン系単量体」という。)を、場
合により他の単量体とともに、熱重合、あるいはラジカ
ル重合開始剤、アニオン重合触媒等の存在下で重合する
方法、(ii)Macromolecules,22,50
9−516(1989)等に記載されているように、ヒ
ドロキシスチレン系単量体中のフェノール性水酸基をt
−ブチル基、アセチル基、t−ブトキシカルボニル基、
トリアルキルシリル基等の保護基で保護して、熱重合、
あるいはラジカル重合開始剤、アニオン重合触媒等の存
在下で重合したのち、加水分解することにより、前記保
護基を脱離させる方法等により製造することができる
が、特に後者の(ii)の方法が好ましい。
【0020】前記ヒドロキシスチレン系単量体として
は、例えばo−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシス
チレン、p−ヒドロキシスチレン、3−クロロ−4−ヒ
ドロキシスチレン、4−クロロ−3−ヒドロキシスチレ
ン、3−ブロモ−4−ヒドロキシスチレン、4−ブロモ
−3−ヒドロキシスチレン、3−エチル−4−ヒドロキ
シスチレン、3−プロピル−4−ヒドロキシスチレン、
3−t−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3−フェニ
ル−4−ヒドロキシスチレン、3−ナフチル−4−ヒド
ロキシスチレン、3−ベンジル−4−ヒドロキシスチレ
ン、3−スチリル−4−ヒドロキシスチレン、3−ビニ
ル−4−ヒドロキシスチレン、3−プロペニル−4−ヒ
ドロキシスチレン、3−クミル−4−ヒドロキシスチレ
ン、2−メチル−4−ヒドロキシスチレン、2,6−ジ
メチル−4−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキシ−α
−メチルスチレン、m−ヒドロキシ−α−メチルスチレ
ン、p−ヒドロキシ−α−メチルスチレン等を挙げるこ
とができる。
【0021】前記の方法におけるヒドロキシスチレン
系重合体中のフエノール性水酸基の水素原子を、式
(6)あるいは式(7)で表される少なくとも1種の官
能基で置換する反応は、ヒドロキシスチレン系重合体
と、例えば下記式(16)で表される化合物あるいは式
(17)で表される化合物の少なくとも1種とを、塩基
性触媒の存在下で反応させることにより実施することが
できる。
【化16】
【化17】 〔式(16)および(17)において、R4〜R6およびm
はそれぞれ式(1)あるいは式(2)のR4〜R6およびm
と同義である。〕
【0022】置換スチレン系重合体における式(1)あ
るいは式(2)で表される繰返し単位の合計含有率は、
前記他の繰返し単位の種類に応じて一概には規定できな
いが、置換スチレン系重合体が式(1)で表される繰返
し単位と場合により含有される前記他の繰返し単位のみ
からなる場合、通常、20モル%以上、好ましくは30
モル%以上であり、置換スチレン系重合体が式(2)で
表される繰返し単位と場合により含有される前記他の繰
返し単位のみからなる場合、通常、10モル%以上、好
ましくは25モル%以上である。
【0023】置換スチレン系重合体のポリスチレン換算
重量平均分子量(以下、「Mw」という。)は、好まし
くは1,500〜300,000、さらに好ましくは
3,000〜100,000である。置換スチレン系重
合体のMwが1,500未満では、レジストとしての感
度、耐熱性等が低下する傾向があり、また300,00
0を超えると、レジストとしての現像性、解像度等が低
下する傾向を示す。
【0024】次に、式(3)あるいは式(4)で表され
る繰返し単位において、R7〜R11 の炭素数1〜4のアル
キル基の具体例としては、メチル基、エチル基、n−プ
ロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル
基、sec−ブチル基およびt−ブチル基を挙げること
ができる。また、R12 およびR13 のハロゲン原子の具体
例としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等を挙げ
ることができ、炭素数1〜4のアルキル基の具体例とし
ては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロ
ピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基およびt−ブチル基を挙げることができ、炭素数2〜
5のアルコキシアルキル基の具体例としては、メトキシ
メチル基、エトキシメチル基、n−プロポキシメチル
基、イソプロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、
t−ブトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエ
チル基、n−プロポキシエチル基、イソプロポキシエチ
ル基等を挙げることができ、炭素数7〜12のアラルキ
ル基の具体例としては、ベンジル基、α−メチルベンジ
ル基、p−メチルベンジル基、p−エチルベンジル基、
p−イソプロピルベンジル基、p−t−ブチルベンジル
基、フェニルエチル基、フェニルイソプロピル基、3−
フェニルプロピル基、フェニルイソブチル基、4−フェ
ニルブチル基、5−フェニルアミル基、6−フェニルヘ
キシル基、ナフチルメチル基等を挙げることができる。
また、R14 の炭素数1〜12の1価の有機基の具体例と
しては、メチル、エチル、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−アミル基、n
−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、例えばビ
ニル基、アリル基、メタアリル基等の炭素数2〜5のア
ルケニル基、例えばベンジル基、α−メチルベンジル
基、フェニルエチル基、ナフチルメチル基等の炭素数7
〜12のアラルキル基、および例えばフェニル基、ナフ
チル基、トリル基、キシリル基等の炭素数6〜10のア
リール基を挙げることができる。さらに、R12 もしくは
R13 とR14 とが結合して形成される5〜8員環の具体例
としては、2−オキソシクロペンタン環、2−オキソシ
クロヘキサン環、2−オキソシクロヘプタン環、2−オ
キソテトラヒドロフラン環、2−オキソテトラヒドロピ
ラニル環、2−オキソテトラヒドロチオニル環等を挙げ
ることができる。また、式(4)におけるnは特に1〜
4が好ましい。
【0025】式(3)あるいは式(4)で表される少な
くとも1種の繰返し単位を有する重合体(以下、「置換
ノボラック系重合体」という。)は、例えば式(3)
あるいは式(4)に対応する少なくとも1種のフェノー
ル誘導体と少なくとも1種のアルデヒド類とを、酸性触
媒の存在下で重縮合することによって製造することがで
き、また下記式(18)で表される少なくとも1種の
繰返し単位を有する重合体(以下、「ノボラック系重合
体」という。)中のフェノール性水酸基の水素原子を、
下記式(19)あるいは式(20)で表される少なくと
も1種の官能基で置換することにより製造することがで
きる。
【化18】
【化19】
【化20】 〔式(18)〜(20)において、R7〜R14 およびnは
それぞれ式(3)あるいは式(4)のR7〜R14 およびn
と同義である。〕
【0026】さらに、式(4)で表される繰返し単位を
有する重合体は、例えばノボラック系重合体中のフェ
ノール性水酸基の水素原子を-(CH2)n-COOH基もしくはそ
の誘導体で置換したのち、式(20)で表される官能基
に変換することによっても製造することができる。
【0027】前記の方法において使用されるノボラッ
ク系重合体は、式(18)で表される繰返し単位に対応
するフェノール類とアルデヒド類とを、酸性触媒の存在
下で重縮合することにより製造することができる。
【0028】前記の方法におけるノボラック系重合体
中のフエノール性水酸基の水素原子を、式(19)ある
いは式(20)で表される少なくとも1種の官能基で置
換する反応は、ノボラック系重合体と、例えば下記式
(21)あるいは式(22)で表される化合物の少なく
とも1種とを、塩基性触媒の存在下で反応させることに
より実施することができる。
【化21】
【化22】 〔ここで、R12 〜R14 およびnはそれぞれ式(3)ある
いは式(4)のR12 〜R14 およびnと同義である。〕
【0029】置換ノボラック系重合体における式(3)
あるいは式(4)で表される繰返し単位の合計含有率
は、各繰返し単位の種類やMwによって一概に規定する
ことはできないが、式(3)で表される繰返し単位の合
計含有率は、通常、5〜90モル%、好ましくは10〜
80モル%、さらに好ましくは30〜70モル%であ
り、式(4)で表される繰返し単位の合計含有率は、通
常、5〜90モル%、好ましくは10〜80モル%、さ
らに好ましくは10〜50モル%である。
【0030】置換ノボラック系重合体のMwは、好まし
くは3,000〜20,000、さらに好ましくは4,
000〜15,000である。ノボラック系重合体のM
wが3,000未満では、レジストとしての感度、耐熱
性等が低下する傾向があり、また20,000を超える
と、レジストとしての現像性、解像度等が低下する傾向
を示す。
【0031】本発明においては、置換スチレン系重合体
および置換ノボラック系重合体は、いずれも水素添加物
として使用することができる。この場合の水素添加率
は、通常、70%以下であり、好ましくは50%以下、
さらに好ましくは40%以下である。前記水素添加率が
70%を超えると、各重合体のアルカリ現像液に対する
溶解性が低下し、パターン形状の悪化、ドライエッチン
グ耐性の低下によるエッチング不良等を来すおそれがあ
る。
【0032】感放射線性酸発生剤 次に、感放射線性酸発生剤(以下、「酸発生剤」とい
う。)は、放射線の照射(以下、「露光」という。)に
より酸を発生する化合物であり、その例としては、特開
昭60−115932号公報、特開昭60−37549
号公報、特開昭60−52845号公報、特開昭63−
292128号公報、特開平1−293339号公報等
に開示されている (a)オニウム塩、(b) ハロゲン含有化
合物、(c)ジアゾケトン化合物、(d) スルホン化合物、
(e) スルホン酸化合物等を挙げることができる。酸発生
剤の具体例としては、下記に示すものが挙げられる。
【0033】(a) オニウム塩 ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジ
アゾニウム塩、アンモニウム塩、ピリジニウム塩等。好
ましいオニウム塩は、ジフェニルヨードニウムトリフレ
ート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジ
フェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、
トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニル
スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェ
ニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキ
シフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスル
ホネート等である。
【0034】(b) ハロゲン含有化合物 ハロアルキル基含有炭化水素化合物、ハロアルキル基含
有複素環式化合物等。好ましいハロゲン含有化合物は、
1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2,2,2−ト
リクロロエタン、フェニル−ビス(トリクロロメチル)
−s−トリアジン、ナフチル−ビス(トリクロロメチ
ル)−s−トリアジン等である。
【0035】(c) ジアゾケトン化合物 1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノ
ン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等。好ましいジア
ゾケトン化合物は、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニルクロリド、2,3,4,4’−テトラヒド
ロベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−ヒド
ロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジアジ
ド−4−スルホン酸エステル等である。
【0036】(d) スルホン化合物 β−ケトスルホン、β−スルホニルスルホン等。好まし
いスルホン化合物は、4−トリスフェナシルスルホン、
メシチルフェナシルスルホン、ビス(フェニルスルホニ
ル)メタン等である。
【0037】(e) スルホン酸化合物 アルキルスルホン酸エステル、ハロアルキルスルホン酸
エステル、アリールスルホン酸エステル、イミノスルホ
ナート等。好ましいスルホン酸化合物は、ベンゾイント
シレート、ピロガロールのトリストリフレート、ニトロ
ベンジル−9,10−ジエトキシアントラセン−2−ス
ルホネート等である。
【0038】これらの酸発生剤は、単独でまたは2種以
上を混合して使用することができ、その配合量は、置換
スチレン系重合体および/または置換ノボラック系重合
体100重量部当たり、通常、0.1〜20重量部、好
ましくは0.5〜10重量部である。酸発生剤の配合量
が0.1重量部未満では、レジストとしての感度が低下
する傾向があり、また20重量部を超えると、塗布性が
悪化する傾向を示す。
【0039】本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要
に応じて、界面活性剤、増感剤等の各種添加剤を配合す
ることができる。前記界面活性剤は、本発明の組成物の
塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を
示す。このような界面活性剤としては、例えばポリオキ
シエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステ
アリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテ
ル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリエチレ
ングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジ
ステアレートのほか、商品名で、KP341(信越化学
工業製)、ポリフローNo.75,No.95(共栄社
油脂化学工業製)、エフトップEF301,EF30
3,EF352(新秋田化成製)、メガファックスF1
71,F172,F173(大日本インキ製)、フロラ
ードFC430,FC431(住友スリーエム製)、ア
サヒガードAG710,サーフロンSー382,SCー
101,SCー102,SCー103,SCー104,
SCー105,SCー106(旭硝子製)等が挙げられ
る。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混
合して使用することができる。界面活性剤の配合量は、
置換スチレン系重合体および/または置換ノボラック系
重合体100重量部当たり、通常、2重量部以下であ
る。
【0040】前記増感剤は、放射線のエネルギーを吸収
して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより
酸の生成量を増加する作用を示すもので、本発明の組成
物のみかけの感度を向上させる効果を有する。使用され
る増感剤の好ましい具体例を挙げると、アセトン、ベン
ゼン、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ナフタレ
ン類、ビアセチル、エオシン、ローズベンガル、ピレン
類、アントラセン類、フェノチアジン類等がある。これ
らの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。増感剤の配合量は、置換スチレン系重
合体および/または置換ノボラック系重合体100重量
部当たり、通常、30重量部以下である。
【0041】また、染料あるいは顔料を配合することに
より、露光部の潜像を可視化させて、露光時のハレーシ
ョンの影響を緩和でき、また接着助剤を配合することに
より、基板との接着性を改善することができる。
【0042】さらに、他の添加剤としては、ハレーショ
ン防止剤、保存安定剤、消泡剤、形状改良剤等が挙げら
れる。
【0043】本発明の感放射線性樹脂組成物は、その使
用に際して、固形分濃度が、例えば5〜50重量%、好
ましくは20〜40重量%となるように溶剤に溶解した
のち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過す
ることによって、組成物溶液として調製される。
【0044】前記組成物溶液の調製に使用される溶剤と
しては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレン
グリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコール
モノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエー
テルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレ
ングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコー
ルジブチルエーテル、2−メトキシエチルアセテート、
2−エトキシエチルアセテート、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、2−ヘプタノン、3−ヘプタ
ノン、4−ヘプタノン、シクロヘキサノン、2−ヒドロ
キシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸
エチル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸メチ
ル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオン酸エチル、
エトキシ酢酸エチル、ヒドロキシ酢酸エチル、2−ヒド
ロキシ−3−メチル酪酸メチル、3−メトキシプロピオ
ン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、3−メ
トキシプロピオン酸エチル、3−メトキシブチルアセテ
ート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、3
−メチル−3−メトキシブチルプロピオネート、3−メ
チル−3−メトキシブチルブチレート、酢酸エチル、酢
酸プロピル、酢酸ブチル、アセト酢酸メチル、アセト酢
酸エチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メチ
ル−3−メトキシプロピオネート、エチル−3−エトキ
シプロピオネート、N−メチルピロリドン、N,N−ジ
メチルホルムアミド、N−メチルホルムアニリド、N,
N−ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらの溶
剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用することが
できる。
【0045】さらに前記溶剤には、必要に応じて、ジメ
チルスルホキシド、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、アセト
ニルアセトン、イソホロン、カプロン酸、カプリル酸、
1−オクタノール、1−ノナノール、ベンジルアルコー
ル、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチ
ル、マレイン酸ジエチル、γ−ブチロラクトン、炭酸エ
チレン、炭酸プロピレン、フェニルセロソルブアセテー
ト等の高沸点溶剤を1種以上添加することもできる。
【0046】次いで、前記組成物溶液を、回転塗布、流
延塗布、ロール塗布等の手段によって、例えばシリコン
ウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板
上に塗布し、好ましくは、通常、70〜130℃、好ま
しくは90〜110℃で予備焼成を行うことにより、レ
ジスト膜を形成したのち、所定のマスクパターンを介し
て該レジスト膜に露光する。その際に使用される放射線
は特に限定されるものではなく、例えば可視光線、紫外
線、遠紫外線、X線、荷電粒子線等を、使用される重合
体、酸発生剤等の種類に応じて適宜選定する。放射線量
等の露光条件は、組成物の配合組成、各添加剤の種類等
に応じて適宜調節する。
【0047】本発明においては、レジストの見掛けの感
度を向上させるために、露光後に加熱処理(以下、「露
光後焼成」という。)を行うことが好ましい。その処理
温度は、組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて
変わるが、通常、30〜200℃であり、好ましくは5
0〜150℃である。
【0048】その後、現像液を用いて現像することによ
り、レジストパターンを形成させる。その現像液として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アン
モニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビ
シクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジ
アザビシクロ−[4,3,0]−5−ノナン等のアルカ
リ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは2〜
5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液
が使用される。
【0049】また、前記アルカリ性水溶液には、水溶性
有機溶剤、例えばメタノール、エタノール等のアルコー
ル類、界面活性剤等を適量添加することもできる。な
お、このようにアルカリ性水溶液からなる現像液を使用
する場合には、一般に、現像後、水で洗浄し、乾燥す
る。
【0050】
【実施例】以下実施例および比較例を挙げて、本発明を
さらに具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越え
ない限り、これらの実施例に何ら制約されるものではな
い。ここで、レジストとしての特性は、下記のようにし
て評価した。パターン形状 シリコンウエハー上に形成したレジストパターンの断面
形状を、走査型電子顕微鏡を用いて観察した。
【0051】プロセス安定性 シリコンウエハー上に形成したレジスト膜に露光したの
ち、直ちに露光後焼成および現像を行ったレジストパタ
ーンと、2時間後に露光後焼成および現像を行ったレジ
ストパターンとについて、形状等を比較した。
【0052】現像性 現像後の線幅0.5μmのラインパターンの断面を走査
型電子顕微鏡を用いて観察し、現像残りの有無を調べ
た。
【0053】接着性 現像後の線幅0.5μmmのラインパターンのシリコン
ウエハーからの剥がれの有無を、光学顕微鏡を用いて観
察した。
【0054】合成例1 4−t−ブトキシスチレン176gをジオキサン176
gに溶解し、30分間窒素ガスでバブリングを行ったの
ち、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニ
トリル1.64gを添加して、70℃で6時間重合し
た。その後、重合生成物を大量のメタノール中に滴下
し、析出した重合体を、60℃に保持した真空乾燥器内
で24時間乾燥した。この重合体はMw=39,000
であった。次いで、この重合体100gを、攪拌下で、
ジオキサン500gに添加して溶解させた。得られた溶
液を窒素気流下で還流しつつ、1重量%硫酸100gを
約1時間かけて徐々に滴下したのち、さらに2時間還流
して、重合体中のt−ブトキシ基を加水分解した。その
後、この加水分解生成物を水中に滴下し、析出した重合
体を濾別して、純水で洗浄したのち、60℃に保持した
真空乾燥器内で一晩乾燥して、ポリ(ヒドロキシスチレ
ン)を得た。次いで、このポリ(ヒドロキシスチレン)
30g(0.25モル)をアセトン200gに溶解し、
クロロアセトン6.93g、炭酸カリウム10.6gお
よびヨウ化カリウム5.0gを添加し、還流下で6時間
反応させた。その後、反応生成物を水中に滴下し、析出
した重合体を40℃に保持した真空乾燥器内で24時間
乾燥した。得られた重合体は、1H−NMR測定の結果、
ポリ(ヒドロキシスチレン)中のフェノール性水酸基の
水素原子の27%が、式(8)の2−オキソプロピル基
で置換されたものであり、そのMwは44,000であ
った。この重合体を、重合体(A1)とする。
【0055】合成例2 ポリ(ヒドロキシスチレン)(Mw=39,000)3
0g(0.25モル)をアセトン200gに溶解し、1
−クロロ−3−フェニルプロパノン12.8g、炭酸カ
リウム10.6gおよびヨウ化カリウム5.0gを添加
し、還流下で6時間反応させた。次いで、反応生成物を
水中に滴下し、析出した重合体を40℃に保持した真空
乾燥器内で24時間乾燥した。得られた重合体は、1H−
NMR測定の結果、ポリ(ヒドロキシスチレン)中のフ
ェノール性水酸基の水素原子の25%が、式(10)の
2−オキソ−3−フェニルプロピル基で置換されたもの
であり、そのMwは49,700であった。この重合体
を、重合体(A2)とする。
【0056】合成例3 m−クレゾールとp−クレゾールとの等モル混合物をホ
ルムアルデヒドを用いて重縮合したノボラック樹脂(M
w=8,700)30gをアセトン200gに溶解し、
3−クロロ−3−メチル−2−ブタノン9.2g、炭酸
カリウム10.6gおよびヨウ化カリウム5.0gを添
加し、還流下で6時間反応させた。その後、反応生成物
を水中に滴下し、析出した重合体を、40℃に保持した
真空乾燥器内で24時間乾燥した。得られた重合体は、
1H−NMR測定の結果、ノボラック樹脂中のフェノール
性水酸基の水素原子の23%が、式(9)の2−オキソ
−1,1−ジメチルプロピル基で置換されたものであ
り、そのMwは45,300であった。この重合体を、
重合体(A3)とする。
【0057】合成例4 ポリ(ヒドロキシスチレン)(Mw=39,000)3
0g(0.25モル)をアセトン200gに溶解し、ブ
ロモ酢酸−2−オキソプロピルエステル12.2g、炭
酸カリウム10.6gおよびヨウ化カリウム5.0gを
添加し、還流下で6時間反応させた。次いで、反応生成
物を水中に滴下し、析出した重合体を40℃に保持した
真空乾燥器内で24時間乾燥した。得られた重合体は、
1H−NMR測定の結果、ポリ(ヒドロキシスチレン)中
のフェノール性水酸基の水素原子の25%が、式(1
3)の置換基で置換されたものであり、そのMwは4
8,000であった。この重合体を、重合体(A4)と
する。
【0058】実施例1 重合体(A1)10gを、トリフェニルスルホニウムト
リフレート0.4gとともに、2−ヒドロキシプロピオ
ン酸エチル30gに溶解したのち、孔径0.2μmのメ
ンブレンフィルターで濾過して、組成物溶液を調製し
た。次いで、この組成物溶液をシリコンウエハー上に塗
布したのち、クリーンオーブンを用い、50℃で1時間
予備焼成して、膜厚1.0μmのレジスト膜を形成し
た。このレジスト膜にマスクパターンを密着させ、波長
248nmのエキシマレーザーを露光したのち、クリー
ンオーブンを用いて90℃で10分間、露光後焼成を行
った。次いで、2.0重量%テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド水溶液用い、25℃で60秒間現像したの
ち、純水で30秒間洗浄して、レジストパターンを得
た。その結果、70mJ・cm-2の露光量で、線幅0.
4μmの微細なポジ型ライン・アンド・スペースパター
ンが良好なパターン形状で形成され、未露光部の現像残
りも認められなかった。またパターンの剥がれは認めら
れず、接着性も良好であった。さらに、前記レジスト膜
に前記と同様にして露光したのち、プロセス安定性の評
価を行った。その結果、露光後直ちに露光後焼成および
現像を行ったレジストパターンと、露光の2時間後に露
光後焼成および現像を行ったレジストパターンとの間に
は、形状等にほとんど差がなく、プロセス安定性も優れ
ていた。
【0059】実施例2 重合体(A2)10gを、ジフェニルヨードニウムピレ
ンスルホネート0.4gとともに、2−ヒドロキシプロ
ピオン酸エチル30gに溶解したのち、孔径0.2μm
のメンブレンフィルターで濾過して、組成物溶液を調製
した。次いで、この組成物溶液をシリコンウエハー上に
塗布したのち、クリーンオーブンを用い、50℃で1時
間予備焼成して、膜厚1.0μmのレジスト膜を形成し
た。このレジスト膜にマスクパターンを密着させ、電子
線を露光したのち、実施例1と同様にして、露光後焼
成、現像および洗浄を行い、レジストパターンを得た。
その結果、30μC・cm-2の露光量で、線幅0.3μ
mの微細なポジ型ライン・アンド・スペースパターンが
良好なパターン形状で形成され、未露光部の現像残りも
認められなかった。またパターンの剥がれは認められ
ず、接着性も良好であった。さらに、前記レジスト膜に
前記と同様にして露光したのち、プロセス安定性の評価
を行った。その結果、露光後直ちに露光後焼成および現
像を行ったレジストパターンと、露光の2時間後に露光
後焼成および現像を行ったレジストパターンとの間に
は、形状等にほとんど差がなく、プロセス安定性も優れ
ていた。
【0060】実施例3 重合体(A3)10gを、トリフェニルスルホニウムト
リフレート0.4gとともに、2−ヒドロキシプロピオ
ン酸エチル30gに溶解したのち、孔径0.2μmのメ
ンブレンフィルターで濾過して、組成物溶液を調製し
た。次いで、この組成物溶液をシリコンウエハー上に塗
布したのち、クリーンオーブンを用い、50℃で1時間
予備焼成して、膜厚1.0μmのレジスト膜を形成し
た。このレジスト膜にマスクパターンを密着させ、波長
248nmのエキシマレーザーを露光したのち、実施例
1と同様にして、露光後焼成、現像および洗浄を行い、
レジストパターンを得た。その結果、90mJ・cm-2
の露光量で、線幅0.5μmの微細なポジ型ライン・ア
ンド・スペースパターンが良好なパターン形状で形成さ
れ、未露光部の現像残りも認められなかった。またパタ
ーンの剥がれは認められず、接着性も良好であった。さ
らに、前記レジスト膜に前記と同様にして露光したの
ち、プロセス安定性の評価を行った。その結果、露光後
直ちに露光後焼成および現像を行ったレジストパターン
と、露光の2時間後に露光後焼成および現像を行ったレ
ジストパターンとの間には、形状等にほとんど差がな
く、プロセス安定性も優れていた。
【0061】実施例4 重合体(A4)10gを、トリフェニルスルホニウムト
リフレート0.4gとともに、3−メトキシプロピオン
酸メチル30gに溶解したのち、孔径0.2μmのメン
ブレンフィルターで濾過して、組成物溶液を調製した。
次いで、この組成物溶液をシリコンウエハー上に塗布し
たのち、クリーンオーブンを用い、70℃で1時間予備
焼成して、膜厚1.0μmのレジスト膜を形成した。こ
のレジスト膜にマスクパターンを密着させ、波長248
nmのエキシマレーザーを露光したのち、実施例1と同
様にして、露光後焼成、現像および洗浄を行い、レジス
トパターンを得た。その結果、30mJ・cm-2の露光
量で、線幅0.4μmの微細なポジ型ライン・アンド・
スペースパターンが良好なパターン形状で形成され、未
露光部の現像残りも認められなかった。またパターンの
剥がれは認められず、接着性も良好であった。さらに、
前記レジスト膜に前記と同様にして露光したのち、プロ
セス安定性の評価を行った。その結果、露光後直ちに露
光後焼成および現像を行ったレジストパターンと、露光
の2時間後に露光後焼成および現像を行ったレジストパ
ターンとの間には、形状等にほとんど差がなく、プロセ
ス安定性も優れていた。
【0062】比較例1 合成例1で得たポリ(ヒドロキシスチレン)30g
(0.25モル)をテトラヒドロフラン150gに溶解
し、トリエチルアミン13gを添加したのち、攪拌下0
℃で、ジ−t−ブチルカーボネート20gを滴下して、
6時間反応させた。その後、反応生成物を水中に滴下
し、析出した重合体を50℃に保持した真空乾燥器内で
一晩乾燥した。得られた重合体は、1H−NMR測定の結
果、ポリ(ヒドロキシスチレン)中のフェノール性水酸
基の水素原子の23%が、t−ブチルオキシカルボニル
基で置換されたものであった。この重合体10gを、ト
リフェニルスルホニウムトリフレート0.4gととも
に、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル30gに溶解し
たのち、実施例1と同様にして、膜厚1.0μmのレジ
スト膜を形成した。このレジスト膜にマスクパターンを
密着させ、実施例1と同様にして、露光、露光後焼成、
現像および洗浄を行い、レジストパターンを得た。その
結果、80mJ・cm-2の露光量で、線幅0.5μmの
微細なポジ型ライン・アンド・スペースパターンが形成
されたが、その形状は逆テーパー状であり、またパター
ンの剥がれも認められ、80mJ・cm-2の露光量で
は、線幅0.35μm以下のパターンは全て剥がれてい
た。さらに、前記レジスト膜に前記と同様にして露光し
たのち、プロセス安定性の評価を行った。その結果、露
光後直ちに露光後焼成および現像を行った場合はレジス
トパターンが形成されたが、露光の2時間後に露光後焼
成および現像を行った場合、レジストパターンがすべて
現像液に溶解してしまい、パターンが形成されなかっ
た。
【0063】
【発明の効果】本発明の感放射線性樹脂組成物は、g
線、i線等の紫外線、エキシマレーザー等の遠紫外線、
シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線
の如き各種の放射線に有効に感応し、パターン形状およ
びリソグラフィープロセス安定性に優れ、高感度且つ高
解像度で、しかも現像性、接着性等にも優れている。し
たがって、本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に、今
後さらに微細化が進行するとみられる半導体デバイス等
の高集積回路製造用レジストとして、極めて有用であ
る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0035
【補正方法】変更
【補正内容】
【0035】(c)ジアゾケトン化合物 1,3−ジケト−2−ジアゾ化合物、ジアゾベンゾキノ
ン化合物、ジアゾナフトキノン化合物等。好ましいジア
ゾケトン化合物は、1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホニルクロリド、2,3,4.4’−テトラヒド
ロキシベンゾフェノンの1,2−ナフトキノンジアジド
−4−スルホン酸エステル、1,1,1−トリス(4−
ヒドロキシフェニル)エタンの1,2−ナフトキノンジ
アジド−4−スルホン酸エステル等である。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正内容】
【0048】その後、現像液を用いて現像することによ
り、レジストパターンを形成させる。その現像液として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナ
トリウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナトリウム、アン
モニア水、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチ
ルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、ジメチルエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウム
ヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシ
ド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビ
シクロ−[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジ
アザビシクロ−[4,3,0]−5−ノネン等のアルカ
リ性化合物を、通常、1〜10重量%、好ましくは2〜
5重量%の濃度となるように溶解したアルカリ性水溶液
が使用される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 辻 昭 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本合 成ゴム株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)下記式(1)あるいは式(2)で
    表される少なくとも1種の繰返し単位を有する重合体お
    よび下記式(3)あるいは式(4)で表される少なくと
    も1種の繰返し単位を有する重合体からなる群から選ば
    れる少なくとも1種の重合体、並びに(ロ)感放射線性
    酸発生剤を含有することを特徴とする感放射線性樹脂組
    成物。 【化1】 【化2】 〔式(1)および式(2)において、R1は水素原子また
    は炭素数1〜3のアルキル基を示し、R2およびR3は相互
    に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子ま
    たは炭素数1〜3のアルキル基を示し、R4およびR5は相
    互に同一でも異なってもよく、水素原子、ハロゲン原
    子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコ
    キシアルキル基もしくは炭素数7〜12のアラルキル基
    を示すか、またはそれらの何れか一方がR6と結合して形
    成される5〜8員環の構成単位を示し、R6は炭素数1〜
    12の1価の有機基を示すか、またはR4もしくはR5と結
    合して形成される5〜8員環の構成単位を示し、式
    (2)におけるmは1〜6の整数である。但し、R1〜R6
    はそれぞれ、式(1)と式(2)とで同一でも異なって
    もよい。〕 【化3】 【化4】 〔式(3)および式(4)において、R7〜R11 は相互に
    同一でも異なってもよく、水素原子または炭素数1〜4
    のアルキル基を示し、R12 およびR13 は相互に同一でも
    異なってもよく、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜
    4のアルキル基、炭素数2〜5のアルコキシアルキル基
    もしくは炭素数7〜12のアラルキル基を示すか、また
    はそれらの何れか一方がR14 と結合して形成される5〜
    8員環の構成単位を示し、R14 は炭素数1〜12の1価
    の有機基を示すか、またはR12 もしくはR13 と結合して
    形成される5〜8員環の構成単位を示し、式(4)にお
    けるnは1〜6の整数である。但し、R7〜R14 はそれぞ
    れ、式(3)と式(4)とで同一でも異なってもよ
    い。〕
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003248316A (ja) * 2002-02-26 2003-09-05 Fuji Photo Film Co Ltd ポジ型レジスト組成物

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