JPH0620220Y2 - 自動販売機の商品取出口装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 本考案は自動販売機の商品取出口装置に関する。

(ロ)従来の技術 従来、本体前面に開口した商品取出口を被覆する位置に
て上端部を回動可能に支持された取出口扉を、本体後方
に押圧回動させて前記商品取出口を開放し、前記商品取
出口内の受部上に送出された商品を取出すようにした自
動販売機の商品取出口装置としては、実開昭６１−２０
４２８８号公報に開示される商品取出口装置が存在す
る。

上記の公報に開示される商品取出口装置は、取出口扉の
下縁に対応する商品受部前端に、取出口扉から伝わり落
ちる雨水を受入れる樋部を形成し、商品受面への雨水の
侵入を防止するものである。

(ハ)考案が解決しようとする課題 前述の公報に開示される構成では、通常は取出口扉から
伝わり落ちる雨水の商品取出口内の商品受面への侵入を
防ぐことは可能とするが、例えば、顧客が雨が降ってい
る時に前記商品取出口より商品の取出しを行う場合に
は、前記取出口扉を回動させて前記商品取出口を開放す
るため、直接雨水が前記商品受面へと侵入し、また雨が
強い場合樋部より雨水がオーバーフローし前記商品受面
へと流出し、前記商品受面に送出された商品に雨水が付
着し商品価値を低下させるという課題が存在する。

本考案は前記課題を解決するために、受部に突出部を左
右方向に延在して複数列設け、該突出部の上端部で商品
を保持し、前記受部に侵入した雨水は前記突出部間の溝
部に導かれ、更に該溝部に左右方向に傾斜を設けて前記
受部に雨水を溜まらせないことにより、受部にて商品に
雨水が付着することを防ぐ自動販売機の商品取出口装置
を提供するものである。

(ニ)課題を解決するための手段 本考案は前記課題を解決するためになされたものであ
り、本体前面に開口した商品取出口に、回動可能に支持
され前記商品取出口を開閉する取出口扉を設け、前記商
品取出口内の受部上に送出された商品を取出すようにし
た自動販売機において、前記受部に本体左右方向に延在
した突出部を本体前後方向に複数列設けるとともに、本
体左右方向に傾斜した溝部を前記突出部間に設け、前記
傾斜の下端部に対応して排水手段を設けたことにより前
記課題を解決する。

(ホ)作用 本考案の自動販売機の商品取出口装置では、雨水が商品
取出口より受部へと侵入すれば、雨水は前記突出部間の
溝部へ導かれるため、商品を保持する突出部の上端部に
雨水が付着したままにならず、更に前記溝部は左右方向
に傾斜があるため、雨水は前記溝部に溜らず、溝部から
排水手段に導かれ受部より外に排水される。

(ヘ)実施例 図面に従って本考案の実施例を説明すると、第１図は本
考案の実施例としての自動販売機の商品取出口装置の斜
視図、第２図は同装置の側断面図である。

第１図及び第２図について符号及び構成を説明すると、
(1)は本体(2)の前面(3)に開口するとともに該本体(2)内
方に延在した商品取出口であり、商品取出口(1)に顧客
が手を挿入し、商品送出装置を備えた商品収納部（図示
せず）より商品シュート(4)を介して受部(5)へと送出さ
れた商品(6)を取出す。

(7)は取出口扉であり、前記商品取出口(1)を被覆する位
置にて、上端部を支持部材(8)に支持され、支軸(9)を中
心に回動可能に前記商品取出口(1)内方に取付けられ、
前記本体(2)内方に向って押圧されれば、前記支軸(9)を
中心に第２図におけるＡ印方向に回動し、前記商品取出
口(1)を開放する。

(10)は販売口トリムであり、フランジ(11)に固定され且
つ左右側方を各々取出口側板(12a)(12b)に挾持され、取
付縁(13)と前端縁(14)との間で樋部(15)を形成するとと
もに、前記商品シュート(4)に対応した位置に前記受部
(5)を形成する。

(16)は前記受部(5)に設けられ、前記本体(2)前方に向っ
て傾斜するとともに前記本体(2)左右方向に延在した突
出部であり、前記本体(2)前後方向に複数列設けられて
いる。

(17)は前記突出部(16)間に形成された溝部であり、前記
本体(2)左右方向に傾斜を有し、前記取出口側板(12b)に
近接した側よりも前記取出口側板(12a)に近接した側が
低い位置にある。

(18)は雨水用トイであり、前記取出口側板(12a)の前記
樋部(15)及び前記溝部(17)に対応した位置に各々設けら
れた水抜き穴(19)より流出する雨水を受けて、前記本体
(2)外部へと導く。なお前記雨水用トイ(18)と水抜き穴
(19)は排水手段を形成している。

以上が第１図及び第２図に示す本考案の実施例として自
動販売機の商品取出口装置の符号及び構成である。

上記の構成にて販売以前に雨が降っていた場合には、雨
水は取出口扉(7)に吹付けられ、該取出口扉(7)の外面を
伝って、前記取出口扉(7)の下端部と取付縁(13)の間隙
より商品取出口(1)内部へと侵入するが、雨水は樋部(1
5)に導かれ、水抜き穴(19)を介して雨水用トイ(18)に流
出し、本体(2)外方へと排出される。また前回の販売時
に雨が降っていた場合には、顧客が商品取出口(1)より
商品(6)を取出す際に取出口扉(7)を本体(2)後方に向っ
て押圧し、該取出口扉(7)を支軸(9)を中心に第２図にお
けるＡ矢印方向に回動させれば、前記商品取出口(1)は
開放され、前記商品取出口(1)内部へ雨水が吹込み、ま
た雨が強ければ樋部(15)の雨水がオーバーフローし前記
商品取出口(1)内方へと流出する。

しかし前記商品取出口(1)に侵入した雨水は前記突出部
(16)間に設けられた溝部(17)に導かれ、更に該溝部(17)
は取出口側板(12a)が低くなっているため、雨水は該取
出口側板(12a)に向って導かれ、水抜き穴(19)より雨水
用トイ(18)へと流出し、本体(2)外部へと排出される。

このため販売が行われ、商品送出装置（図示せず）の駆
動により、商品収納部（図示せず）から商品シュート
(4)を介して受部(5)へと商品(6)が送出されると、該商
品(6)は下面を突出部(17)の上端部に保持されるため、
前記商品(6)の下面に雨水が付着することはない。尚突
出部(16)が本体(2)前方に傾斜しているのは、商品送出
時に商品(6)が前記突出部(16)に引掛らないようにする
ためである。

(ト)考案の効果 本考案の自動販売機の商品取出口装置によれば、前記突
出部間に設けられた溝部に雨水を導き、更に該溝部に本
体左右方向に傾斜を設けたため、雨水を商品取出口装置
側方より排出することが可能となるため、商品取出口内
部の受部にて商品の下面に雨水が付着することを防止で
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例としての自動販売機の商品取出
口装置の斜視図、第２図は同装置の側断面図である。 (1)…商品取出口、(5)…受部、(6)…商品、(7)…取出口
扉、(10)…販売口トリム、(16)…突出部、(17)…溝部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体前面に開口した商品取出口に回動可能
   に支持され前記商品取出口を開閉する取出口扉を設け、
   前記商品取出口内の受部上に送出された商品を取出すよ
   うにした自動販売機において、前記受部に本体左右方向
   に延在し、商品送出方向に傾斜した突出部を本体前後方
   向に複数列設けるとともに、本体左右方向に傾斜した溝
   部を前記突出部間に設け、前記傾斜の下端部に対応して
   排水手段を設けたことを特徴とする自動販売機の商品取
   出口装置。