JPH062001B2 - 播種作業用装置における不用物除去装置の作動装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この発明は、稲等の播種作業用装置（床土供給装置、播
種装置、覆土装置及びこれら各装置を複合的に構成せる
装置を含む）において、前後一側に略水平搬送する苗箱
搬送装置上を載架搬送せる育苗用苗箱の前後の箱枠上面
の不用物（土や種籾及びこれらの複合物）除去装置の作
動装置に関する。

（従来の技術） 従来の播種作業用装置においては、載架搬送せる育苗用
苗箱の前後の箱枠上の不用物を該苗箱の左右幅以上の幅
員をもって固定装袈せる板状ブラシ体又はゴム板により
該苗箱の内方（播種面）に落し込んでいた。

（発明が解決しようとする問題点） 前記従来の播種作業用装置においては、不用物を育苗用
苗箱の内方に落し込んでおり、この落し込んだ部分だけ
播種、床土供給、覆土供給の各作業の精度を損う結果と
なる。

（問題点を解決する為の手段） 本発明は、苗箱搬送装置上を載架搬送せる育苗用苗箱の
箱枠上面高さ付近に不用物除去装置を架設させ、該不用
物除去装置を搬送移動せる前記育苗用苗箱の前後の箱枠
に対して、その左右一側へ略直線移動すべく構成する
に、往復直線運動すべく搬送フレーム間に横設せる直状
ガイドと、角往復運動する揺動リンクの一側の長穴と
の、双方にすべり嵌合する二重すべり子を設け、而し
て、該二重すべり子に前記不用物除去装置を構成させる
ものである。

（作用） 始端側の苗箱搬送装置上に育苗用苗箱を連続的に載せ
る。該苗箱は苗箱搬送装置により前後一側へ略水平に搬
送される。搬送せる苗箱は苗箱搬送装置上に設置せる播
種作業用装置によって連続して各作業（床土供給、播種
又は覆土供給）が行なわれる。その作業によって苗箱内
に供給された土や種籾は育苗用苗箱の箱枠上面を含む全
域に亘って散布される。

これらの作業用装置を通過した育苗用苗箱は苗箱搬送装
置の終端側へ向けてなおも搬送されて不用物除去装置の
架設箇所に至る。

そこで、育苗用苗箱の前後の箱枠の上面高さ付近にあっ
て、その下を通過する苗箱の前後の箱枠に対してその左
右一側へ直線移動する不用物除去装置によって育苗用苗
箱の前後の箱枠上の不用物は箱外へ除去清浄される。こ
の不用物除去装置の作動に就いて述べる。該不用物除去
装置は搬送せる育苗用苗箱の前後の箱枠の通過確認を検
知するセンサーの検知と所定のタイミングをとって起動
される。該センサーの検知によって揺動リンクが起動
し、角往復運動を開始する。該揺動リンクの角往復運動
によって不用物除去装置を構成せる二重すべり子は直状
ガイドの横設方向に沿って直線往復運動を行なう。

該不用物除去装置は、その不用物除去動作行程時に搬送
移動せる育苗用苗箱の前後の箱枠に対して略直線移動す
るように前記直状ガイドによって案内される。

（実施例） １は苗箱搬送装置で、２は該苗箱搬送装置１の上方に架
設せる播種装置で、該播種装置２の種籾収容ホッパー２
ａの繰出口には回転すべく軸架せる繰出ロール２ｂを臨
ませる。

該播種装置２の播種巾は育苗用苗箱３の左右の箱枠の内
巾より広巾に構成する。

前記播種装置２より苗箱搬送方向の終端側で、搬送せる
育苗用苗箱３の箱枠上面高さ付近に不用物除去装置４を
架設する。

次に、該不用物除去装置４の作動装置に就いて述べる。

５は揺動リンクで、該揺動リンク５は両側に摺動案内長
穴５ａ、５ｂを形成し、この両長穴５ａ、５ｂの間を回
動支点とすべく支着する。そして、該揺動リンク５の一
方の長穴５ａには適宜手段にて回転駆動するクランク６
の側端に止着せるピン６ａを嵌挿させる。該クランク６
の回転により前記揺動リンク５は角往復運動を行なう。

７は、搬送せる育苗用苗箱３の前後側の箱枠３ａ・３ｂ
の通過を検知するセンサーで、該センサー７による箱枠
３ａ・３ｂの通過確認と所定のタイミングをとって前記
クランク６を起動させる。該クランク６は１回転すると
次の育苗用苗箱３の前側の箱枠３ａの通過を再び検知す
るまで停止すべく成し、再び検知したら再起動し、これ
を繰り返し作動するように成す。

前記揺動リンク５の他方の長穴５ｂには二重すべり子８
に植設せるピン８ａを嵌挿させる。

前記苗箱搬送装置３を形成する左右の搬送フレーム１
ａ、１ｂ間に前記二重すべり子８の直線移動軌跡を決定
する直状ガイド９を横設する。

前記二重すべり子８には前記直状ガイド９と嵌挿する挿
通孔を穿設する。

そして該二重すべり子８の挿通孔を前記直状ガイド９に
摺動自在に嵌挿させる。

而して、該二重すべり子８に前記不用物除去装置４を固
設する。

前記クランク６の回転起点（終点）は、第３図において
前記不用物除去装置４が搬送せる育苗用苗箱３の下方端
にある位置とし、前記クランク６が回動起点から半回転
して不用物除去装置４が前記苗箱の上方端へ移動する。
この下方端から上方端への移動行程が不用物除去動作行
程となす。

さらにクランク６が半回転し、回転終点（起点）に至る
際の不用物除去装置４の移動行程を戻り行程と成す。

前記直状ガイド９は育苗用苗箱３の搬送方向に対して第
３図において育苗用苗箱３の上方端側が搬送方向終端側
に位置するよう傾斜させて設置する。この傾斜の角度は
前記不用物除去装置４の移動速度と育苗用苗箱３の搬送
速度が相関し、搬送移動せる育苗用苗箱３の前後の箱枠
３ａ・３ｂに対して不用物除去装置４が不用物除去動作
行程時にその箱枠３ａ・３ｂ上を略直線移動するように
設置する。苗箱搬送装置１の搬送速度調節の際には、前
記二重すべり子８の移動速度が増減調節するようにする
か、或いは前記直状ガイド９の傾斜角度を変更調節する
ようにする。勿論、両者の調節を複合させても良い。

尚、実施例図の不用物除去装置４はスクレーパ方式のも
のであるが、バキュームにより吸い上げる方式のもので
も良い。

又、実施例においては播種装置２の苗箱搬送方向の終端
側に不用物除去装置４を架設してあるが、該不用物除去
装置４は床上供給装置又は覆土供給装置（図示省略）の
苗箱搬送方向の終端側に架設しても良く、或いは床土供
給、播種、覆土供給の各々の装置の苗箱搬送方向終端側
に架設しても良い。

（発明の効果） 本発明に係る作動装置によって、不用物除去装置は搬送
移動せる育苗用苗箱の箱枠に対してその左右一側へ略直
線移動するので、苗箱の前後の箱枠上の不用物を苗箱内
に落し込むことなく確実に箱外へ除去清浄され、各種播
種作業の精度向上が図れる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、 第１図は播種機の側断面図 第２図は同上の要部の斜視図 第３図は同上の平面図である。 図面の主な符号の説明 １‥‥‥‥‥‥苗箱搬送装置 １ａ，１ｂ‥‥搬送フレーム ２‥‥‥‥‥‥播種装置 ３‥‥‥‥‥‥育苗用苗箱 ３ａ‥‥‥‥‥同上の前側の箱枠 ３ｂ‥‥‥‥‥同上の後側の箱枠 ４‥‥‥‥‥‥不用物除去装置 ５‥‥‥‥‥‥揺動リンク ８‥‥‥‥‥‥二重すべり子 ９‥‥‥‥‥‥直状ガイド

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】前後一側に略水平搬送する苗箱搬送装置上
   に床土供給、播種、覆土供給装置を適宜構成せる播種作
   業用装置において、前記苗箱搬送装置上を載架搬送せる
   育苗用苗箱の箱枠上面高さ付近に不用物除去装置を架設
   させ、該不用物除去装置を搬送移動せる前記育苗用苗箱
   の前後の箱枠に対してその左右一側へ略直線移動すべく
   構成するに、往復直線運動すべく搬送フレーム間に横設
   せる直状ガイドと、角往復運動する揺動リンクの一側の
   長穴との、双方にすべり嵌合せる二重すべり子を設け、
   而して、該二重すべり子に前記不用物除去装置を構成さ
   せてなる播種作業用装置における不用物除去装置の作動
   装置。