JPH06199689A - エリスロポエチン抗貧血作用の増強剤 - Google Patents

エリスロポエチン抗貧血作用の増強剤

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JPH06199689A
JPH06199689A JP5285710A JP28571093A JPH06199689A JP H06199689 A JPH06199689 A JP H06199689A JP 5285710 A JP5285710 A JP 5285710A JP 28571093 A JP28571093 A JP 28571093A JP H06199689 A JPH06199689 A JP H06199689A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エリスロポエチンからなる抗貧血剤の、増強
剤を提供する。 【構成】 球形炭(例えば、球形活性炭又は球形吸着
炭)を有効成分とする。 【効果】 エリスロポエチン抗貧血剤を用いる場合に、
球形炭からなる増強剤を併用することにより、エリスロ
ポエチンの抗貧血作用が著しく増強され、エリスロポエ
チンの投与量を著しく少なくすることができ、エリスロ
ポエチンによる副作用が著しく軽減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、球形炭を有効成分とす
る、エリスロポエチン、特にリコンビナント・エリスロ
ポエチン(recombinant human EPO:以下、rHuE
POと称することがある)による抗貧血作用の増強剤に
関する。
【0002】
【従来の技術】遺伝子工学の発展により、貧血治療にr
HuEPO製剤が使われるようになった。エリスロポエ
チンは生体内に存在する造血促進因子の一つであり、貧
血の一因としてエリスロポエチンの欠乏がある。rHu
EPOは、化学的、免疫学的及び生物学的にヒトのエリ
スロポエチンと同一であることが確認されている。rH
uEPOは、165個のアミノ酸残基よりなる分子量約
3万の糖タンパク質で、2か所(7−161及び29−
33)にジスルフィド結合をもち、3本のN−グルコシ
ド型糖鎖と1本のO−グルコシド型糖鎖が、24番目、
38番目及び83番目のアスパラギンと126番目のセ
リンにそれぞれ結合している。糖鎖構造の違いにより、
各種のrHuEPOがある。rHuEPOの例として
は、現在商品化されているエポジン(商品名)やエスポ
ー(商品名)などがある(岩川精吾,医学のあゆみ,V
ol.155,No.10,631−633,1990
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、貧血がひどくな
ると血中のエリスロポエチン濃度は高くなる。ところ
が、腎性貧血患者の場合には、腎機能が正常の貧血患者
に比べると、血中エリスロポエチン濃度が低い場合が多
いだけでなく、造血抑制因子が存在するので、期待どお
りにヘマトクリット値を上昇させるためには大量のrH
uEPOを必要とする場合が多い。しかしながら、rH
uEPOは、副作用として、血圧上昇、頭痛、高血圧性
脳症、血栓形成による脳梗塞や心筋梗塞、網膜静脈閉
塞、シャント閉塞、又は透析効率の低下などを起こす。
また、rHuEPOによるアレルギーあるいはアナフィ
ラキシー様の症状としては、血圧低下、関節痛、そう痒
感、浮腫、レッドアイ、胸部圧迫感、出血斑などが見ら
れるといわれている。更に、発熱、発疹又は肝障害など
が、一過性で軽度に見られることがある。副作用による
高血圧は、抹消血管の収縮と血液粘度の上昇による抹消
血管抵抗の増大によると考えられている。本発明者は、
rHuEPO投与による副作用を抑制する方法を鋭意研
究した結果、球形炭を併用することにより、rHuEP
Oの抗貧血作用を維持しながら、rHuEPOの投与量
を大幅に減少させ、前記の副作用を回避ないし軽減する
ことができることを見出した。すなわち、rHuEPO
の抗貧血作用を球形炭が増強することを見出した。本発
明は、こうした知見に基づくものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】従って、本発明は、球形
炭を有効成分とする、エリスロポエチン抗貧血作用の増
強剤に関する。すなわち、本発明は、抗貧血作用を有す
るエリスロポエチンに球形炭を併用して、エリスロポエ
チンによる抗貧血作用を増強する医薬製剤に関する。
【0005】以下、本発明を詳述する。本発明の増強剤
の有効成分として用いる球形炭は、医療に用いることの
できる球形状の活性炭であれば特に限定されない。従
来、解毒剤として医療に用いられている粉末状活性炭は
副作用として便秘を引き起こし易く、病態時の便秘は特
に危険であることから、この点が大きな欠点であった。
本発明で用いる球形炭は、粒径範囲として直径0.05
〜2mmである。0.05mm未満では、便秘などの副
作用の除去に充分な効果がなく、2mmを越えると服用
し難いだけでなく、目的とする薬理効果も迅速に発現し
ない。球形炭の形状は、本発明の効果を得るために重要
な因子の1つであり、実質的に球状であることが必要で
ある。
【0006】球形炭の製造には、原料として、任意の活
性炭原料、例えば、オガ屑、石炭、ヤシ殻、石油系若し
くは石炭系の各種ピッチ類、又は有機合成高分子を用い
ることができ、石油系炭化水素を用いるのが好ましい。
球形炭として球形活性炭及び/又は球形吸着炭を用いる
のが好ましい。
【0007】本発明で用いることのできる球形活性炭
は、直径0.05〜2mmの活性炭である。球形活性炭
を製造する基本的な方法は、原料を炭化した後で活性化
するものである。活性化の方法としては、水蒸気賦活、
薬品賦活、空気賦活又は炭酸ガス賦活などの種々の公知
の方法を用いることができる。球形活性炭は、例えば、
以下の3種の方法で調製することができる。まず第1の
方法は、粉末原料をピッチ等のバインダーで小粒球形に
造粒し、次いで不活性雰囲気中で600〜1000℃に
加熱焼成して炭化し、続いて、水蒸気雰囲気中で850
〜1000℃で賦活する。第2の方法は、例えば特公昭
51−76号公報に記載されているように、ピッチ類を
溶融状態で小粒球形状にし、次いで酸素により不融化し
た後、上記の第1の方法と同様の条件で炭化賦活するも
のである。第3の方法は、例えば特公昭59−1093
0号公報に記載されているように、ピッチ類を溶融状態
で紐状ピッチとし、これを破砕した後で熱水中に投入し
て球状化し、次いで酸素により不融化した後、上記の第
1の方法と同様の条件で炭化賦活する。
【0008】本発明で用いることのできる球形吸着炭
は、直径が0.05〜2mm、細孔半径80オングスト
ローム以下の空隙量が0.2〜1.0ml/g、全酸性
基(A)が0.30〜1.20meq/g、全塩基性基
(B)が0.20〜0.70meq/g、そして全酸性
基(A)/全塩基性基(B)が0.40〜2.5の活性
炭であることが好ましい。このような球形吸着炭の一例
として、特公昭62−11611号公報(米国特許第4
681764号明細書)に記載の球形炭素質吸着剤を挙
げることができる。
【0009】球形吸着炭は、直径0.05〜2mm、及
び細孔半径80オングストローム以下の空隙量0.2〜
1.0ml/gの球形活性炭を、更に、高温で酸化処理
及び還元処理して調製することができる。高温での酸化
及び還元処理により、得られる球形吸着炭の酸性基及び
塩基性基を、全酸性基(A)0.30〜1.20meq
/g、全塩基性基(B)0.20〜0.70meq/
g、及び全酸性基(A)/全塩基性基(B)0.40〜
2.5の範囲に調整するのが好ましい。ここで、全酸性
基(A)及び全塩基性基(B)とは、常法によって以下
のように定量される物性である。 (イ)全酸性基(A) 0.05規定のNaOH溶液50ml中に、200メッ
シュ以下に粉砕した球形吸着炭1gを添加し、48時間
振盪した後、球形吸着炭を濾別し、中和滴定により求め
られるNaOHの消費量。 (ロ)全塩基性基(B) 0.05規定のHCl溶液50ml中に、200メッシ
ュ以下に粉砕した球形吸着炭1gを添加し、24時間振
盪した後、球形吸着炭を濾別し、中和滴定により求めら
れるHClの消費量。
【0010】高温での酸化処理とは、酸化雰囲気で高温
熱処理をすることである。酸素源としては純粋な酸素、
酸化窒素又は空気等を用いることができる。また、高温
での還元処理とは、炭素に対して不活性な雰囲気で高温
熱処理をすることである。炭素に対して不活性な雰囲気
としては、窒素、アルゴン若しくはヘリウムなど、又は
それらの混合系を用いることができる。酸化熱処理は、
好ましくは酸素含有量0.5〜25容量%、より好まし
くは酸素含有量3〜10容量%の雰囲気中で、好ましく
は300〜700℃、より好ましくは400〜600℃
の温度で行われる。還元処理は、好ましくは700〜1
100℃、より好ましくは800〜1000℃の温度で
窒素雰囲気中で行われる。
【0011】本発明の増強剤は、抗貧血作用を有する任
意のエリスロポエチン、特にはrHuEPOと併用す
る。rHuEPOとしては、例えば遺伝子工学の手法を
用いて、ヒトエリスロポエチンの少なくとも活性部位を
コードする遺伝子を含むベクターで形質転換された各種
の哺乳動物細胞宿主から産生される各種rHuEPOを
用いることができる。
【0012】本発明者は、貧血ラットにrHuEPOの
有効量のみを皮下投与した場合と比較しながら、球形吸
着炭の経口投与とrHuEPOの皮下投与との併用効果
を調べたところ、驚くべきことに、球形炭との併用の場
合にはrHuEPO投与量を半量にしても、rHuEP
O有効量のみを皮下投与したのと同じ効果があることを
見出した。すなわち、球形炭は、rHuEPOの抗貧血
作用を増強し、rHuEPO抗貧血作用の増強剤として
有用であることが分かった。なお、本発明の増強剤を正
常ラットに投与した場合には、何ら異常を引き起こさな
かった。
【0013】本発明の抗貧血作用増強剤は、経口的に投
与されるが、その投与量は、対象(動物又はヒト)、年
齢、個人差、病状などに依存する。例えば、ヒトの場合
の経口投与量は、通常1日当たり、球形炭0.2〜20
gであり、1回又は2〜4回に分けて服用してもよい。
症状により、投与量を適宜増減してもよい。球形炭製剤
は、顆粒、錠剤、糖衣錠、カプセル剤、スティック剤、
分包包装体又は懸濁剤などの任意の投与形態で与えるこ
とができる。カプセル剤として服用する場合は、通常の
ゼラチンカプセル、又は、必要に応じ、腸溶性のカプセ
ルを用いることもできる。顆粒、錠剤又は糖衣錠として
用いる場合は、体内でもとの微小粒体に解錠されること
が必要である。
【0014】エリスロポエチンの投与は通常の方法でよ
く、一般には注射剤として、静脈内、皮下又は腹腔内な
どに投与される。通常のrHuEPOのみを投与する場
合の投与法の一例は、以下のとおりである。すなわち、
成人に対して1回に3000単位で週3回、できるだけ
緩徐に静脈内投与する。そして、貧血の改善効果が認め
られたら、維持量として、成人に対して1回に1500
単位で週に2回若しくは3回、又は1回に3000単位
で週2回投与する。貧血改善の目標値としては、ヘマト
クリット値で30%前後である。ヘマトクリット値が1
週間以内に1%以上上昇しないことが副作用を防止する
ために重要である。
【0015】本発明の増強剤を併用する場合のエリスロ
ポエチン(rHuEPO)の投与量は、rHuEPOの
みを抗貧血剤として用いる場合の前記の投与量の5〜9
0%、好ましくは30〜90%の量で用いることができ
る。本発明の球形炭増強剤の投与時期とエリスロポエチ
ン抗貧血剤の投与時期とは、自由に選択して組み合わせ
ることができる。例えば、相前後してもよいし、重複し
てもよい。また、一部分の時期のみ重複してもよい。更
に、このような投与スケジュールを適当に組み合わせた
り、繰り返したりすることもできる。
【0016】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、これらは本発明の範囲を限定するものではな
い。製造例1:球形吸着炭の調製 偏向顕微鏡下の異方性領域が偏在しないピッチ(水素原
子/炭素原子比=0.55;流動点=220℃)300
g及びナフタレン100gを攪拌機付きオートクレーブ
に仕込み、180℃で溶解混合し、ポリビニルアルコー
ル(ゴーセノールGH−17)の0.5%水溶液120
0gを加え、次いで140℃で30分間激しく攪拌した
後、攪拌下で室温まで冷却して球形粒子を得た。大部分
の水を濾別した後、得られた球形粒子を抽出器に入れ、
ヘキサンを通液してナフタレンを抽出除去し、通風乾燥
した。次いで、流動床を用いて、加熱空気を流通して2
5℃/Hrで300℃まで昇温し、更に300℃に2時
間保持して不融化した。続いて、水蒸気中で900℃ま
で昇温し、900℃で2時間保持して炭化賦活を行い、
多孔質の球形活性炭を得た。得られた球形活性炭の直径
は0.05〜1.0mmであり、細孔半径80オングス
トローム以下の空隙量は0.755ml/gであった
(自動吸着量測定装置を用いたメタノール吸着法によ
る)。こうして得られた炭素質球状体を、流動床を用い
て、600℃で酸素濃度3%の雰囲気下で3時間処理し
た後、窒素雰囲気下で950℃まで昇温し、950℃で
30分間保持して、球形吸着炭(以下、試料1と称す)
を得た。この球形吸着炭の直径は0.05〜1mmであ
り、細孔半径80オングストローム以下の空隙量は0.
751ml/g(自動吸着量測定装置を用いたメタノー
ル吸着法による)、全酸性基(A)は0.542meq
/g、全塩基性基(B)は0.525meq/g、そし
て全酸性基(A)/全塩基性基(B)は1.03であっ
た。なお、ラット(Cpb:WU:ウイスターランダ
ム)への経口投与による急性毒性試験では、毒性試験法
ガイドライン(薬審第118号)による最大投与量(雌
雄ラット5000mg/kg)においても異常は観察さ
れなかった。
【0017】実施例1:貧血ラットに対する抗貧血作用
増強作用 抗貧血作用増強剤の有効成分である球形吸着炭として前
記製造例1で得た試料1を用いた。rHuEPOとして
は、エポエチンアルファ(遺伝子組換え)〔麒麟麦酒
(株)のエスポー(商品名)〕を用いた。エポエチンア
ルファは、ヒト肝細胞に由来するエリスロポエチンゲノ
ムDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細
胞で産生される165個のアミノ酸残基(C8091301
2292405 ;分子量:18,235.96 )からなる糖た
ん白質(分子量;約30,000)である。ウイスター
雄ラット(体重260g前後)を使用し、腎動脈分枝部
分結紮法により、腎性貧血を発症させた。手術後9日目
に、ヘマトクリット値を測定し、群間に偏りのないよう
に選択して、対照群(C群)、球形吸着炭投与群(A
群)、rHuEPO単独投与群(E群)、rHuEPO
半量投与群(E1/2群)、球形吸着炭とrHuEPO
半量との併用投与群(AE1/2群)、及び球形吸着炭
とrHuEPO1/3量との併用投与群(AE1/3
群)の6群に分けた。試験期間は3週間とした。各群
に、ラット飼料を自由に摂取させた。各群に対する薬物
投与は、具体的には以下のように実施した。 C群:生理食塩水0.4ml/kg(ラット体重)を週
2回の割合で皮下投与した。 A群:ラット飼料に球形吸着炭を5%混合し、自由に摂
取させた。 E群:rHuEPOの生理食塩水溶液〔60unit/
kg(ラット体重)〕を週2回の割合で皮下投与した。 E1/2群:rHuEPOの生理食塩水溶液〔30un
it/kg(ラット体重)〕を週2回の割合で皮下投与
した。 AE1/2群:ラット飼料に球形吸着炭を5%混合して
自由に摂取させると共に、rHuEPOの生理食塩水溶
液〔30unit/kg(ラット体重)〕を週2回の割
合で皮下投与した。 AE1/3群:ラット飼料に球形吸着炭を5%混合して
自由に摂取させると共に、rHuEPOの生理食塩水溶
液〔20unit/kg(ラット体重)〕を週2回の割
合で皮下投与した。 3週間の試験期間終了後に、頸静脈より採血してヘマト
クリット値を測定した。結果を表1に示す。
【0018】
【表1】 開始時 終了時 終了時 ヘマトクリット ヘマトクリット C群との E群との E1/2群と A群との 値(%) 値(%) 有意差 有意差 の有意差 有意差 C群 43±1 36±3 A群 44±2 38±2 N.S. E群 43±2 46±2 P<0.01 P<0.05 P<0.01 E1/2群 44±1 41±3 P<0.05 AE1/2 群 44±2 46±3 P<0.01 N.S. P<0.05 P<0.01 AE1/3 群 45±1 44±4 N.S. 値 :各群5匹の平均値±標準偏差 (AE1/3群は3匹の平均±標準偏差) 有意差検定:t-testに於けるP値(N.S.は有意差なし)
【0019】C群では試験開始時に比べてヘマトクリッ
ト値の低下があり、貧血の進行が観察されたのに対し、
A群ではヘマトクリット値の低下が若干抑制された。E
群では試験開始時よりもヘマトクリット値が増加し、貧
血が抑制された。これに対し、E1/2群では試験開始
時よりもヘマトクリット値が少し低下した。ところが、
本発明によるAE1/2群では、試験開始時よりもヘマ
トクリット値が増加し、その値はE1/2群と比較して
高値となり、E群と同程度に貧血が抑制された。E群と
AE1/2群との間には有意差はなかった。E群とAE
1/3群との間にも有意差はなかった。すなわち、球形
吸着炭と併用することによりrHuEPOは半量投与で
も、また、1/3量投与でも、rHuEPOのみの投与
と同程度の効果があることを示した。なお、正常ラット
のヘマトクリット値は、43〜49%である。また、摂
餌量から計算した抗貧血作用増強剤(球形吸着炭)の投
与量は、約18.8g/kg(ラット体重)/週であっ
た。
【0020】製剤調製例1:カプセル剤の調製 前記製造例1で得た球形吸着炭200mgをゼラチンカ
プセルに封入してカプセル剤を調製した。
【0021】製剤調製例2:スティック剤の調製 前記製造例1で得た球形吸着炭2gを積層フィルム(構
成=グラシン/ポリエチレン/アルミニウム箔/ポリエ
チレン/ポリ塩化ビニリデン;厚さ=74±8μm)製
スティックに充填した後、ヒートシールしてスティック
剤とした。
【0022】
【発明の効果】rHuEPO抗貧血剤を用いる場合に、
球形炭からなる本発明の増強剤を併用することにより、
rHuEPOの抗貧血作用は著しく増強されて、rHu
EPOの投与量を著しく少なくすることができる。従っ
て、rHuEPOによる副作用は、著しく軽減される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 球形炭を有効成分とする、エリスロポエ
    チン抗貧血作用の増強剤。
  2. 【請求項2】 球形炭が球形活性炭である請求項1に記
    載の増強剤。
  3. 【請求項3】 球形炭が球形吸着炭である請求項1に記
    載の増強剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007182448A (ja) * 2007-02-26 2007-07-19 Kureha Corp 血管性病変の治療又は予防剤
JP2012082181A (ja) * 2010-10-14 2012-04-26 Tohoku Techno Arch Co Ltd 内因性エリスロポエチン発現増強剤及び有機イオントランスポーター発現増強剤

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