JPH06199067A - 印刷機械の連続給水用ローラ - Google Patents

印刷機械の連続給水用ローラ

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Publication number
JPH06199067A
JPH06199067A JP23405892A JP23405892A JPH06199067A JP H06199067 A JPH06199067 A JP H06199067A JP 23405892 A JP23405892 A JP 23405892A JP 23405892 A JP23405892 A JP 23405892A JP H06199067 A JPH06199067 A JP H06199067A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
glass
film
water supply
melt
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP23405892A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinya Okumura
信也 奥村
Hiromi Kondo
博美 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
OKUMURA NAINENKI KK
Original Assignee
OKUMURA NAINENKI KK
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Filing date
Publication date
Application filed by OKUMURA NAINENKI KK filed Critical OKUMURA NAINENKI KK
Priority to JP23405892A priority Critical patent/JPH06199067A/ja
Publication of JPH06199067A publication Critical patent/JPH06199067A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 連続給水用ローラのローラ部に、耐摩耗性、
耐腐食性に強く親水性に優れた無気孔のガラス溶射皮膜
を形成することにより、セラミックス溶射時の封孔処理
を不用とし、さらに湿し水へのIPA(イソプロピルア
ルコール)添加を不用とすることにより、高品質の高速
印刷が可能な、連続給水用ローラを提供すること。 【構造】 連続給水用ローラの、ローラ部に溶射用アン
ダーカットを加工し、親水性に優れ、耐摩耗性、耐腐食
性に強い無気孔のガラス皮膜を溶射し、研磨加工及び鏡
面仕上げをする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、印刷機械に使用され
る連続給水用ローラに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、オフセット印刷では連続給水方式
が主流となっていて、含IPA(イソプロピルアルコー
ル)水用クロムメッキローラやIPAなしセラミックス
ローラが使用されている。オフセット印刷の基本原理が
水と油の反発性の応用であることから、連続給水用ロー
ラには親水性が高いことが要求される。
【0003】クロムメッキローラの場合は、親水性が低
いために、薄い水膜が形成されにくく、また版面での水
量バラツキが起きる。解決策として湿し水にIPAを3
〜15%添加することにより、水の表面張力を下げてロ
ーラ幅方向での均一な水膜を形成させている。しかしな
がら、有機溶剤中毒予防規則によると、労働安全衛生の
面から湿し水へのIPA添加量をゼロにすることが強く
望まれている。
【0004】セラミックスローラの場合は、鉄パイプロ
ーラ表面にセラミックスを溶射する方法が採用されてい
て、耐摩耗性、耐腐食性に優れている。さらにメタルに
比較して親水性が高い長所がある。ところがセラミック
ス溶射皮膜は、微細気孔を無数もっているため、そのま
ま使用すると、この気孔が水舟中でのインキ浮き、水切
りローラへのインキ絡みといった不具合発生の原因とな
る。このために、封孔処理剤を塗布して気孔を無くする
封孔処理をする。この封孔処理には色々な種類の有機、
無機の封孔処理剤を使用出来るが、いずれも100%の
封孔処理は望めず、数パーセントの微細気孔は残ること
になり、この微細気孔によって鉄パイプローラ表面が少
しずつ腐食されてしまう。また、封孔処理剤とセラミッ
クスが異質の成分であるために、親水性の不均一が発生
したりセラミックスと封孔処理剤の耐摩耗性が異なって
いるので、セラミックスローラを長時間使用していると
セラミックス皮膜表面が凸凹になってしまい、その為に
セラミックス皮膜表面での水膜厚が一定にならず、当然
水膜厚も厚くなることになり、印刷品質が低下する結果
になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記技術においては、
IPAを添加したり封孔処理をしなければならなかっ
た。本発明は、これらの欠点を改良し、封孔処理をしな
くても良く、IPAを添加しなくてもよい連続給水用ロ
ーラを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ローラ部にガ
ラス溶射することにより上記欠点を解決した。
【0007】
【作 用】本発明ではガラス溶射をすることにより、
無気孔の皮膜が得られるために、封孔処理の必要が全く
なく、封孔処理による欠点が発生しない。
【0008】さらに、ガラス溶射皮膜はガラス板やガラ
ス瓶のように鏡面であり、ガラス瓶が色々な液体試薬容
器として使用されていることから、耐腐食性に対しても
強いことがわかる。さらに、耐摩耗性についても一般に
セラミックス皮膜よりやや軟らかいが、プラズマ溶射装
置を使用して形成したセラミックス(チタニア)皮膜
と、フレーム溶射装置を使用して形成したガラス皮膜を
平面研削摩耗試験で比較した結果では、ガラス皮膜の方
が優れていて、アルミナ、チタニア皮膜とほぼ同程度で
あった。また必ずしも硬さと耐摩耗性とは一致しない。
これはガラス溶射皮膜のもつ平滑性や滑り性に要因する
ことにあると思われる。また、鉄パイプに対しての密着
性も、セラミックス溶射は物理的結合に対して、ガラス
溶射では酸化物を媒体とした化学的結合であることが、
ガラス溶射皮膜と母材との界面を分析した結果判明して
いる。親水性にも非常に優れていて、湿し水にIPAを
添加することなく、高品質で高速化の印刷が可能であ
る。
【0009】
【実 施 例】以下、図面に示す実施例についてさらに
詳細に説明する。第1図は本発明の一部欠損図の斜視図
である。このガラス溶射を施した連続給水用ローラは、
ローラ部2と、ローラ部2の両端に圧着溶接された軸部
3とローラ部2の円筒外周部に溶射されたガラス皮膜1
とから構成されている。ローラ部2はパイプで製作され
ているが、ガラス溶射をするためのアンダーカットの加
工がされていて、深さは0.5mm〜4mmぐらいで両
端は40度〜60度ぐらいの角度がつけられている。こ
れはガラス溶射皮膜の角を保護するためと、溶射の時の
泡が発生しない様にするための対策である。ガラス溶射
皮膜は溶射後、研磨加工しさらに鏡面仕上げ加工を施
す。軸部3は第1図の様に三段になっていて、一番大き
な円周の端面には穴4があけられている。これは溶射中
にローラ部2を加熱した際、パイプ内の空気が熱膨張す
ることにより破裂することを防止するためで2mm〜3
mmぐらいの穴でよい。
【0010】実施例ではローラ部2、軸部3共にSUS
304で製作した。ローラ部2はパイプでも無垢でも良
いが、軽量化、ローコストを目的とするならばパイプを
使用した方がメリットがある。また全体を鉄で製作して
もよいが、ローラ部2は鉄、軸部3はSUS304とす
ることもある。これは、ローラ部は後でガラス溶射皮膜
で被覆するので腐食などの問題はないが、軸部はそのま
まの状態で使用するために腐食の可能性があるためであ
る。
【0011】第2図は、本発明のガラス溶射皮膜部の断
面図であり、ローラ部2の上部にはガラス皮膜への鉄の
拡散層5が存在し、その上部に溶射されたガラス皮膜1
があり、ガラス皮膜中には気孔が全く存在せず、ガラス
皮膜上面が鏡面状態であるために、水膜6が薄く、均一
である。
【0012】第3図は従来のセラミックス溶射皮膜部の
断面図であり、ローラ部2の上部に溶射されたセラミッ
クス皮膜10があるが、セラミックス粒子7とセラミッ
クス粒子7の間に無数の封孔処理された気孔8が存在す
る。しかし、100%処理出来ずに何%かのピンホール
9が存在している。また、セラミックス皮膜上部がセラ
ミックスと封孔処理剤とまばらなために、親水性が異な
り水膜6が均一でなく全体的に厚くなっている。
【0013】第4図は従来のセラミックス溶射皮膜使用
中の断面図である。ここに図示した様に、セラミックス
皮膜上面が凸凹状態になっているが、これはセラミック
ス粒子7の硬度と封孔処理された気孔8の硬度が合って
いないために耐摩耗の差が生じ、その原因によって発生
した状態である。また、ピンホール9がローラ部2に接
触し、腐食された部分11が存在する。
【0014】
【発明の効果】本発明によるガラス溶射をほどこした連
続給水用ローラの効果を第2図により説明すると、ロー
ラ部2の上部にガラス皮膜への鉄の拡散層5があり、そ
の上部にガラス皮膜1が形成されている。ガラス皮膜は
無気孔のため、セラミックス溶射時の封孔処理が不用と
なり、第4図に図示した様な、使用中セラミックス皮膜
10表面に凸凹が発生することなく、またローラ部2に
腐食された部分11が発生することもない。第3図に図
示した様に、セラミックス皮膜10表面が、セラミック
ス粒子7と封孔処理された気孔8の親水性の不均一性か
ら発生する、水膜6の厚みムラやその為に起きる、水膜
6が厚くなる等の欠点を除くことができる。
【0015】さらに、ガラス皮膜が親水性に優れている
ことから、IPAなしでローラ幅方向に均一な薄い水膜
が得られるため、印刷装置の回転数が変化しても、ロー
ラ幅方向での水膜厚さがほとんど変化しないため、水の
バランス調整が容易であると同時に、湿し水を最小に絞
れることから、印刷品質が向上し、さらにスピード印刷
が可能となる。
【0016】上述のごとく、封孔処理剤およびIPAが
不用なために、製作コスト及び、ランニングコストが下
がり、さらにノンアルコール操業が可能となるため、I
PA規制に対する環境対策投資も不用となり、作業環境
も改善される。さらに、ガラス溶射皮膜は鏡面であり、
耐摩耗性、耐腐食性及び親水性に優れていることから、
高品質でのスピード印刷が長時間可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は本発明の一部欠損図の斜視図である。
【図2】は本発明のガラス溶射皮膜部の断面図である。
【図3】は従来のセラミックス溶射皮膜部の断面図であ
る。
【図4】は従来のセラミックス溶射皮膜使用中の断面図
である。
【符号の説明】
1 ガラス溶射皮膜 2 ローラ部 3 軸部 4 穴 5 ガラス皮膜への鉄の拡散層 6 水膜 7 セラミックス粒子 8 封孔処理された気孔 9 ピンホール 10 セラミックス皮膜 11 腐食された部分

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 印刷機械の連続給水用ローラのローラ部
    にガラス溶射し、研磨加工及び鏡面仕上げを施した物。
JP23405892A 1992-07-18 1992-07-18 印刷機械の連続給水用ローラ Pending JPH06199067A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23405892A JPH06199067A (ja) 1992-07-18 1992-07-18 印刷機械の連続給水用ローラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP23405892A JPH06199067A (ja) 1992-07-18 1992-07-18 印刷機械の連続給水用ローラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06199067A true JPH06199067A (ja) 1994-07-19

Family

ID=16964929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP23405892A Pending JPH06199067A (ja) 1992-07-18 1992-07-18 印刷機械の連続給水用ローラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06199067A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096490A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Misato Mirai 21:Kk 無端帯状印刷プレートを用いた印刷装置およびその印刷方法ならびに帯状印刷プレートの取付方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012096490A (ja) * 2010-11-04 2012-05-24 Misato Mirai 21:Kk 無端帯状印刷プレートを用いた印刷装置およびその印刷方法ならびに帯状印刷プレートの取付方法

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