JPH06199051A - 昇華型感熱転写記録方式の被記録体 - Google Patents

昇華型感熱転写記録方式の被記録体

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JPH06199051A
JPH06199051A JP4348725A JP34872592A JPH06199051A JP H06199051 A JPH06199051 A JP H06199051A JP 4348725 A JP4348725 A JP 4348725A JP 34872592 A JP34872592 A JP 34872592A JP H06199051 A JPH06199051 A JP H06199051A
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JP4348725A
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Kenji Kushi
憲治 串
Takayuki Izeki
隆幸 井関
Tadayuki Fujiwara
匡之 藤原
Kazuhiko Jufuku
和彦 寿福
Terushi Ueda
昭史 上田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録画像の耐光性が優れ、日光や蛍光灯の光
により変色、退色が極めて少ない昇華型感熱転写記録方
式の被記録体を得る。 【構成】 被記録体の受像層に、特定のホスファイト系
酸化防止剤及び特定のフェノール系化合物を含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐光性が優れた記録画
像を形成し得る昇華型感熱転写記録方式の被記録体に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】昇華型感熱転写記録方式は、記録時の音
が静かである、装置が小型で安価である、保守が容易で
ある、出力時間が短い等の特徴を有している。さらに、
昇華型染料を使用しているため、発熱エネルギー量を連
続的に変化させることにより容易に階調度の高い記録が
できるほか、高濃度、高解像度である等の特徴を持って
いる。そのため、他の記録方式に比べ、特にフルカラー
ハードコピーを得るのに有利であり、カラープリンタ
ー、ビデオプリンター等への記録方式として多く採用さ
れている。
【0003】しかしながら、昇華型感熱転写方式により
記録される画像は昇華性染料により形成されているた
め、一般的に耐光性が不良で、日光や蛍光灯の光により
退色したり変色したりしやすいという欠点がある。この
欠点を解決する目的で被記録体の受像層に紫外線吸収剤
や光安定剤を添加することが一般に行われており、これ
によりある程度耐光性は改善されているが、十分とは言
い難い。また、特開平1−127387号公報に記載さ
れているように受像層に特定のフェノール系酸化防止剤
を添加する方法や、特開平3−19893号公報、特開
昭61−229594号公報に記載されているように受
像層に特定のリン系酸化防止剤を添加する方法等も提案
されており、若干の耐光性向上効果は認められるが、光
による退色や変色の程度は依然として大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】よって、本発明の課題
は、上記従来技術の欠点を改良し、記録画像の耐光性が
優れ、光による退色、変色が極めて少ない昇華型感熱転
写記録方式の被記録体を得ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、受像層に
特定の構造を有するホスファイト系酸化防止剤を含有さ
せることにより解決される。
【0006】即ち、本発明は、基材表面に、下記一般式
(1)で示されるホスファイト系酸化防止剤の少なくと
も一種、及び下記一般式(2)で示されるフェノール系
化合物の少なくとも一種を含有する樹脂組成物からなる
受像層を形成したことを特徴とする昇華型感熱転写記録
方式の被記録体にある。
【0007】
【化3】
【0008】(但し、一般式(1)において、R
2 ,R3 ,R4 はH、炭素数1〜20のアルキル基、
AはH、1〜10個の炭素を主骨格とする原子団、n=
1,2,3,4である。)
【0009】
【化4】
【0010】(但し、一般式(2)において、R
6 ,R7 はH、炭素数1〜4のアルキル基である。)
以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明の被記録体を構成する基材として
は、フィルム又は紙が適しており、例えば、ポリエステ
ルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム、塩
化ビニルフィルム等の各種プラスチック製フィルム及び
これらに白色顔料や充填剤を加えた白色フィルム;印刷
用紙、アート紙、コート紙等のセルロース繊維を主体と
する紙;アクリル紙、ポリプロピレン紙、ポリエステル
紙等のプラスチック繊維を主体とする紙等が挙げられ
る。
【0012】これらの紙又はフィルムは、それ自体をそ
のまま使用しても良く、必要に応じて洗浄、エッチン
グ、コロナ放電、活性エネルギー線照射、染色、印刷等
の前処理が施されたものを使用しても良い。また、上記
基材の2種以上を貼り合わせたラミネート基材も使用で
きる。基材の厚さは特に限定はされないが、20〜50
0μm程度が好ましい。
【0013】上記基材の少なくとも一方の面に受像層が
形成されるが、受像層は転写シートから移行してくる昇
華性染料を受容して顕色する層であり、この受像層を構
成する材料としては、昇華性染料に良く染まり、且つ記
録時に転写シートとブロッキングを起こさないものであ
れば特に限定されず、例えば、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
酢酸セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロ
リドン、スチレン等のビニル系樹脂、ポリメチル(メ
タ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、
ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル等のアクリ
レート系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポ
リカプロラクトン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスル
ホン樹脂等やこれらの共重合体もしくは混合物を染着性
樹脂として使用できる。
【0014】このうち、ポリエステル樹脂は、昇華性染
料に良く染まり、かつ得られる画像の保存安定性も良好
であることから、染着性樹脂の少なくとも一成分として
含有させることが好ましい。
【0015】本発明の受像層には、更に受像層と転写シ
ートの離型性を向上させる目的で、架橋性成分を含有さ
せることが好ましい。例えば、イソシアネートとポリオ
ール等の熱硬化性成分を含有させ、受像層形成後に熱架
橋させたり、又は、我々が、特開昭62−46689号
公報や特開昭63−67188号公報に開示したよう
に、活性エネルギー線で硬化し得る架橋剤、例えばアク
リロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する
モノマー及びオリゴマーを含む樹脂組成物を基材上に塗
布した後、活性エネルギー線で硬化して受像層を得るこ
とができる。
【0016】特に、活性エネルギー線で架橋し得る成分
を配合し、活性エネルギー線で硬化させて受像層を得る
方法は、生産性が高く、且つ得られる受像層の光沢が高
いのでより好ましい。
【0017】上記染着性樹脂及び架橋剤の使用量は特に
限定はされないが、染着性樹脂及び架橋性成分の合計1
00重量部に対し、染着性樹脂を40〜95重量%、架
橋性成分を60〜5重量%含有させることが好ましい。
【0018】活性エネルギー線で硬化し得る架橋剤を含
有させた樹脂組成物は、電子線、紫外線等の活性エネル
ギー線で硬化されるが、活性エネルギー線として紫外線
を使用する場合には、公知の光重合開始剤を含有させる
ことが望ましい。
【0019】光重合開始剤の使用量は特に限定はされな
いが、受像層を形成する前述の染着性樹脂及び架橋性成
分の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部含有
させることが好ましい。
【0020】本発明では、受像層に記録される画像の耐
光性を向上させる目的で、上記一般式(1)で示される
ホスファイト系酸化防止剤の少なくとも一種、及び上記
一般式(2)で示されるフェノール系化合物の少なくと
も一種を受像層に含有させる。
【0021】本発明は、特開平1−127387号公報
に例示されているようなヒンダードフェノール系酸化防
止剤ではなく、上記一般式(2)で示される特定の構造
を有するフェノール系化合物を、上記一般式(1)で示
される特定の構造を有するホスファイト系酸化防止剤と
併用して受像層に配合することにより、記録画像の耐光
性は従来の技術からは予想されなかったほど大きく向上
し、光による退色や変色が極めて少なくなることを見い
だしたことによるものである。
【0022】一般式(1)で示されるホスファイト系酸
化防止剤の具体例としては、例えば次のような構造式
〜で示される化合物等が挙げられる。
【0023】
【化5】
【0024】これらの酸化防止剤は、単独でも、2種以
上を混合しても使用することができる。これらの酸化防
止剤の使用量は特に限定はされないが、受像層を形成す
る染着性樹脂及び架橋性成分の合計100重量部に対
し、0.5〜20重量部、好ましくは2〜15重量部含
有させることが望ましい。使用量が少なすぎると本発明
の目的とする優れた耐光性が得られず、逆に使用量が多
すぎると、該酸化防止剤が受像層表面にブリードアウト
してきたり、記録画像が経時的に滲んできたりすること
がある。
【0025】一般式(2)で示されるフェノール系化合
物の具体例としては、例えば次のような構造式で示さ
れる化合物が挙げられる。
【0026】
【化6】
【0027】上記フェノール系化合物は、単独でも、2
種以上を混合しても使用することができる。これらの酸
化防止剤の使用量は特に限定はされないが、受像層を形
成する染着性樹脂及び架橋性成分の合計100重量部に
対し、0.3〜20重量部、好ましくは1〜15重量部
含有させることが望ましい。使用量が少なすぎると本発
明の目的とする優れた耐光性が得られず、逆に使用量が
多すぎると、該化合物が受像層表面にブリードアウトし
てきたり、記録画像が経時的に滲んできたりすることが
ある。
【0028】本発明では、受像層の耐光性を更に向上さ
せる目的で、上記複数の化合物に加えて、紫外線吸収剤
を含有させても良い。
【0029】紫外線吸収剤としては、公知のベンゾトリ
アゾール系又はベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤が使
用でき、例えばベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤の
具体例としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TIN
UVIN P)、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビス
(α,α−ジメチル−ベンジル)フェニル〕−2H−ベ
ンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUVIN
234)、2−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシフェ
ニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINU
VIN PS)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギ
ー製:TINUVIN 320)、2−(3−t−ブチ
ル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロ
ロベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUVI
N 326)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−ヒ
ドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
(チバガイギー製:TINUVIN 327)、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUVIN
328)、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,
5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチ
ルフェニル〕ベンゾトリアゾール(住友化学工業製:S
UMISORB 250)、2−(4−オクトキシ−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げら
れる。
【0030】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具体例と
しては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−
4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2′,4,
4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2′−ジ
ヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジオクトキシベン
ゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジド
デシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−5−スルホベンゾフェノン等が挙げられる。
【0031】これらの紫外線吸収剤は、単独でも、2種
以上を混合しても使用することができる。使用量は特に
限定はされないが、染着性樹脂及び架橋性成分の合計1
00重量部に対し、1〜10重量部含有させることが望
ましい。使用量が少なすぎると耐光性向上効果が十分で
なく、逆に多すぎると、該紫外線吸収剤が受像層表面に
ブリードアウトしてきたり、記録画像が経時的に滲んで
きたりすることがある。
【0032】また、受像層の耐光性を更に向上させる目
的で、更にヒンダードアミン系光安定剤を含有させても
良い。ヒンダードアミン系光安定剤としては公知のもの
が使用でき、具体的には、ビス(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)セバケート(三共製:SA
NOL LS770)、ビス(1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジル)セバケート(三共製:S
ANOL LS765)、1−{2−〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニ
ルオキシ〕エチル}−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕
−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(三共製:
SANOL LS2626)、4−ベンゾイルオキシ−
2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(三共製:S
ANOL LS744)、8−アセチル−3−ドデシル
−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリア
ザスピロ〔4,5〕デカン−2,4−ジオン(三共製:
SANOL LS440)、2−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブチルマロ
ン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)(チバガイギー製:TINUVIN 14
4)、コハク酸ビス(2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジニル)エステル(チバガイギー製:TIN
UVIN780FF)、コハク酸ジメチルと1−(2−
ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジンの重縮合物(チバガイギー
製:TINUVIN 622LD)、ポリ{〔6−
(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,
3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキ
サメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピ
ペリジル)イミノ〕}(チバガイギー製:CHIMAS
SORB 944LD)、N,N′−ビス(3−アミノ
プロピル)エチレンジアミンと2,4−ビス〔N−ブチ
ル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリア
ジンの重縮合物(チバガイギー製:CHIMASSOR
B 119FL)、HA−70G(三共製)、アデカス
タブ LA−52、アデカスタブ LA−57、アデカ
スタブ LA−62、アデカスタブ LA−67、アデ
カスタブ LA−63、アデカスタブLA−68、アデ
カスタブ LA−82、アデカスタブ LA−87(い
ずれも旭電化工業製)等が挙げられる。
【0033】これらのヒンダードアミン系光安定剤は、
単独でも、2種以上を混合しても使用することができる
が、耐光性向上効果を考慮すると、前述の紫外線吸収剤
と併用することが好ましい。ヒンダードアミン系光安定
剤の使用量は特に限定はされないが、染着性樹脂及び架
橋性成分の合計100重量部に対し、1〜10重量部含
有させることが望ましい。使用量が少なすぎると耐光性
向上効果が十分でなく、逆に多すぎると、該ヒンダード
アミン系光安定剤が受像層表面にブリードアウトしてき
たり、記録画像が経時的に滲んできたりすることがあ
る。
【0034】また、本発明の受像層には、受像層と転写
シートの離型性を更に向上させる目的で離型剤を含有さ
せることが好ましい。離型剤としては、シリコン系界面
活性剤、フッ素系界面活性剤、ポリオルガノシロキサン
を幹若しくは枝とするグラフトポリマー、シリコン系若
しくは含フッ素系の架橋構造をとり得る化合物、例えば
アミノ変性シリコンとエポキシ変性シリコンの組み合わ
せ等を挙げることができ、これら離型剤を単独または併
用して使用することができる。
【0035】離型剤の使用量は特に限定はされないが、
染着性樹脂及び架橋性成分の合計100重量部に対し、
0.01〜30重量部含有させることが望ましい。
【0036】更に、上記の樹脂組成物には、使用目的に
よって、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜
鉛等の無機充填剤を含有させても良い。
【0037】本発明の被記録体を製造するには、樹脂組
成物をそのままロールコート、バーコート、ブレードコ
ート等のコーティング方法によって基材表面に塗工し、
受像層を形成することが可能である。しかしながら、塗
工作業の作業性を向上させるためには、樹脂組成物を溶
解し得る溶剤、例えばエチルアルコール、メチルエチル
ケトン、トルエン、酢酸エチル、ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン等の溶剤を配合して適当な塗工
粘度に調整して行った方が好ましい。これにより、スプ
レーコート、カーテンコート、フローコート、ディップ
コート等を容易に行うことができる。尚、これらの溶剤
を配合する場合には、樹脂組成物を塗布後に溶剤を揮
散、乾燥させる必要がある。
【0038】受像層は、膜厚が0.5〜100μm、好
ましくは1〜50μmになるように形成することが望ま
しい。0.5μm未満では高い記録濃度が得られない。
【0039】また、本発明の被記録体は、受像層と基材
との間に、易接着層、帯電防止層、白度向上層、又はこ
れらの機能を複合した複合層等の層を設けてもよい。更
に本発明の被記録体は、受像層と反対の面に、帯電防
止、汚染防止、滑性付与、筆記性付与等の処理を施すこ
ともできる。
【0040】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳細に
説明する。
【0041】(実施例1)アート紙(厚さ85μm)の
片面に、白色ポリエステルフィルム(ダイアホイル社
製:W900、厚さ38μm)を、もう片方の面に、白
色ポリプロピレン紙(王子油化製:ユポFPG、厚さ6
0μm)をラミネートして基材を得た。接着剤は、東洋
モートン製AD−577−1とCAT−52を使用し
た。
【0042】得られた基材の白色ポリエステルフィルム
面に、下記の受像層用塗布液を浸漬法により均一に塗布
し、溶剤を揮散させたのち、高圧水銀灯により紫外線を
照射して、膜厚5〜6μmの受像層を形成し被記録体を
得た。
【0043】 受像層用塗布液 テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコールを 縮重合させたポリエステル樹脂(分子量15000〜20000、ガラス転移温 度67℃) 20重量部 テレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸/エチレングリコール/ネオペンチル グリコール/1,4−ブタンジオールを縮重合させたポリエステル樹脂(分子量 18000〜20000、ガラス転移温度47℃) 50重量部 カヤラッドDPHA(日本化薬製) 15重量部 2,2−ビス(4−アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン 15重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3重量部 前記構造式で表される酸化防止剤(旭電化工業製:アデカスタブC) 8.0重量部 前記構造式で表されるフェノール系化合物(p−オクチルフェノール) 1.0重量部 2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン 4.8重量部 ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート 4.8重量部 下記構造式(3)で表されるシリコン系界面活性剤 0.5重量部 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 100重量部
【0044】
【化7】
【0045】 得られた被記録体は、松下電器製ビデオプリンターNV
−MP1用カラーシートVW−VS100のシアン色を
用い、京セラ製サーマルヘッド(950Ω,6ドット/
mm)によって、記録電圧13V、パルス幅10mse
cの条件で印字を行った。そして記録画像をキセノンロ
ングライフフェードメーター(スガ試験機製:FAL−
25AX型)を用いて72時間暴露し、暴露前後の色差
(ΔE)を測定した。結果を表1に示した。
【0046】(実施例2)実施例1におけるフェノール
系化合物の使用量を2.0重量部にした以外は実施例
1と同様にして被記録体を得た。得られた被記録体は、
実施例1と同様にしてΔEを測定した。結果を表1に示
した。
【0047】(実施例3)実施例1におけるフェノール
系化合物の使用量を3.9重量部にした以外は実施例
1と同様にして被記録体を得た。得られた被記録体は、
実施例1と同様にしてΔEを測定した。結果を表1に示
した。
【0048】(比較例1)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤及びフェノール系化合物を用いな
かった以外は実施例1と同様にして被記録体を得た。得
られた被記録体は、実施例1と同様にしてΔEを測定し
た。結果を表1に示した。
【0049】(比較例2)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を8.0重量部にし、フェ
ノール系化合物を用いなかった以外は実施例1と同様
にして被記録体を得た。得られた被記録体は、実施例1
と同様にしてΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0050】(比較例3)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤を用いず、フェノール系化合物の
使用量を3.9重量部にした以外は実施例1と同様にし
て被記録体を得た。得られた被記録体は、実施例1と同
様にしてΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0051】
【表1】
【0052】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
受像層に特定の構造を有するホスファイト系酸化防止剤
及び特定の構造を有するフェノール系化合物を含有させ
ることにより、耐光性が優れた昇華型感熱転写記録方式
の被記録体を得ることができる。この被記録体に記録さ
れた画像は、光による退色、変色が極めて少なく、ビデ
オプリンターなどの普及に大きく寄与するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寿福 和彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内 (72)発明者 上田 昭史 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、下記一般式(1)で示され
    るホスファイト系酸化防止剤の少なくとも一種、及び下
    記一般式(2)で示されるフェノール系化合物の少なく
    とも一種を含有する樹脂組成物からなる受像層を形成し
    たことを特徴とする昇華型感熱転写記録方式の被記録
    体。 【化1】 (但し、一般式(1)において、 R1 ,R2 ,R3 ,R4 はH、炭素数1〜20のアルキ
    ル基、 AはH、1〜10個の炭素を主骨格とする原子団、 n=1,2,3,4である。) 【化2】 (但し、一般式(2)において、 R5 ,R6 ,R7 はH、炭素数1〜4のアルキル基であ
    る。)
JP4348725A 1992-02-27 1992-12-28 昇華型感熱転写記録方式の被記録体 Pending JPH06199051A (ja)

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