JPH06143832A - 昇華型感熱転写記録方式の被記録体 - Google Patents

昇華型感熱転写記録方式の被記録体

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JPH06143832A
JPH06143832A JP4295791A JP29579192A JPH06143832A JP H06143832 A JPH06143832 A JP H06143832A JP 4295791 A JP4295791 A JP 4295791A JP 29579192 A JP29579192 A JP 29579192A JP H06143832 A JPH06143832 A JP H06143832A
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Japan
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JP4295791A
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English (en)
Inventor
Kenji Kushi
憲治 串
Takayuki Izeki
隆幸 井関
Tadayuki Fujiwara
匡之 藤原
Kazuhiko Jufuku
和彦 寿福
Terushi Ueda
昭史 上田
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Publication date
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Priority to TW82101351A priority patent/TW224069B/zh
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録画像の耐光性が優れ、高い濃度で記録が
可能で、日光や蛍光灯の光により変色、退色が極めて少
ない昇華型感熱転写記録方式の被記録体を得る。 【構成】 被記録体の受像層に、特定のホスファイト系
酸化防止剤及び特定のフェノール系化合物を含有させ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録濃度が高く、且つ
耐光性及び耐暗退色性が優れた記録画像を形成し得る昇
華型感熱転写記録方式の被記録体に関する。
【0002】
【従来の技術】昇華型感熱転写記録方式は、記録時の音
が静かである、装置が小型で安価である、保守が容易で
ある、出力時間が短い等の特徴を有している。さらに、
昇華型染料を使用しているため、発熱エネルギー量を連
続的に変化させることにより容易に階調度の高い記録が
できるほか、高濃度、高解像度である等の特徴を持って
いる。そのため、他の記録方式に比べ、特にフルカラー
ハードコピーを得るのに有利であり、カラープリンタ
ー、ビデオプリンター等への記録方式として多く採用さ
れている。
【0003】しかしながら、昇華型感熱転写方式により
記録される画像は昇華性染料により形成されているた
め、一般的に耐光性が不良で、日光や蛍光灯の光により
退色したり変色したりしやすいという欠点がある。この
欠点を解決する目的で被記録体の受像層に紫外線吸収剤
や光安定剤を添加することが一般に行われており、これ
によりある程度耐光性は改善されているが、十分とは言
い難い。また、特開平1−127387号公報に記載さ
れているように受像層に特定のフェノール系酸化防止剤
を添加する方法や、特開平3−19893号公報、特開
昭61−229594号公報に記載されているように受
像層に特定のリン系酸化防止剤を添加する方法等も提案
されており、若干の耐光性向上効果は認められるが、光
による退色や変色の程度は依然として大きい。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
従来技術の欠点を改良し、記録画像の耐光性を向上さ
せ、光による退色、変色を低減することにあり、更には
記録濃度が高く、且つ耐暗退色性が優れた記録画像を形
成し得る昇華型感熱転写記録方式の被記録体を得ること
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、受像層に
特定の構造を有する複数の化合物を含有させることによ
り解決される。
【0006】即ち、本発明は、基材表面に、(a)下記
一般式(1)又は(2)で示されるホスファイト系酸化
防止剤の少なくとも一種、及び(b)下記一般式(3)
で示されるフェノール系化合物の少なくとも1種を含有
する樹脂組成物からなる受像層を形成したことを特徴と
する昇華型感熱転写記録方式の被記録体にある。
【0007】
【化3】
【0008】(但し、一般式(1)及び(2)におい
て、R1 、R2 はH、炭素数1〜20のアルキル基、R
3 、R4 は炭素数1〜20のアルキル基、A、BはH、
1〜10個の炭素を主骨格とする原子団、n=1、2、
3、4である。)
【0009】
【化4】
【0010】(但し、R5 、R6 、R7 はH、炭素数1
〜4のアルキル基である。)以下、本発明について詳細
に説明する。
【0011】本発明の被記録体を構成する基材として
は、フィルム又は紙が適しており、例えば、ポリエステ
ルフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリスチレンフィルム、ナイロンフィルム、塩
化ビニルフィルム等の各種プラスチック製フィルム及び
これらに白色顔料や充填剤を加えた白色フィルム;印刷
用紙、アート紙、コート紙等のセルロース繊維を主体と
する紙;アクリル紙、ポリプロピレン紙、ポリエステル
紙等のプラスチック繊維を主体とする紙等が挙げられ
る。
【0012】これらの紙又はフィルムは、それ自体をそ
のまま使用しても良く、必要に応じて洗浄、エッチン
グ、コロナ放電、活性エネルギー線照射、染色、印刷等
の前処理が施されたものを使用しても良い。また、上記
基材の2種以上を貼り合わせたラミネート基材も使用で
きる。
【0013】基材の厚さは特に限定はされないが、20
〜500μm程度が好ましい。
【0014】上記基材の少なくとも一方の面に受像層が
形成されるが、受像層は転写シートから移行してくる昇
華性染料を受容して顕色する層であり、この受像層を構
成する材料としては、昇華性染料に良く染まり、且つ記
録時に転写シートとブロッキングを起こさないものであ
れば特に限定されず、例えば、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、エチルヒドロキシセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
酢酸セルロース等のセルロース系樹脂;ポリビニルアル
コール、ポリビニルブチラール、ポリビニルアセター
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルピロ
リドン、スチレン等のビニル系樹脂;ポリメチル(メ
タ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、
ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル等のアクリ
レート系樹脂;ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹
脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、尿素樹脂、ポ
リカプロラクトン樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスル
ホン樹脂等やこれらの共重合体若しくは混合物を染着性
樹脂として使用できる。
【0015】このうち、ポリエステル樹脂は、昇華性染
料に良く染まり、且つ得られる画像の保存安定性も良好
であることから、染着性樹脂の少なくとも一成分として
含有させることが好ましい。
【0016】本発明の受像層には、更に受像層と転写シ
ートの離型性を向上させる目的で、架橋性成分を含有さ
せることが好ましい。例えば、イソシアネートとポリオ
ール等の熱硬化性成分を含有させ、受像層形成後に熱架
橋させたり、又は、我々が、特開昭62−46689号
公報や特開昭63−67188号公報に開示したよう
に、活性エネルギー線で硬化し得る架橋剤、例えばアク
リロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する
モノマー及びオリゴマーを含む樹脂組成物を基材上に塗
布した後、活性エネルギー線で硬化して受像層を得るこ
とができる。
【0017】特に、活性エネルギー線で架橋し得る成分
を配合し、活性エネルギー線で硬化させて受像層を得る
方法は、生産性及び得られる受像層の光沢が高く、且つ
熱に対する記録画像の保存安定性が高いのでより好まし
い。
【0018】上記染着性樹脂及び架橋剤の使用量は特に
限定はされないが、染着性樹脂及び架橋性成分の合計1
00重量部に対し、染着性樹脂を40〜95重量%、架
橋性成分を60〜5重量%含有させることが好ましい。
【0019】活性エネルギー線で硬化し得る架橋剤を含
有させた樹脂組成物は、電子線、紫外線等の活性エネル
ギー線で硬化されるが、活性エネルギー線として紫外線
を使用する場合には、公知の光重合開始剤を含有させる
ことが望ましい。
【0020】光重合開始剤の使用量は特に限定はされな
いが、受像層を形成する前述の染着性樹脂及び架橋性成
分の合計100重量部に対し、0.1〜10重量部含有
させることが好ましい。
【0021】本発明では、受像層に記録される画像の耐
光性を向上させる目的で、上記一般式(1)又は(2)
で示されるホスファイト系酸化防止剤の少なくとも一
種、及び上記一般式(3)で示されるフェノール系化合
物の少なくとも1種を受像層に含有させる。
【0022】本発明は、特開平1−127387号公報
に例示されているようなヒンダードフェノール系酸化防
止剤ではなく、上記一般式(3)で示される特定の構造
を有するフェノール系化合物を、上記一般式(1)又は
(2)で示される特定の構造を有するホスファイト系酸
化防止剤と併用して受像層に配合することにより、記録
画像の耐光性は従来の技術からは予想されなかったほど
大きく向上し、光による退色や変色が極めて少なくなる
ことを見いだしたことによるものである。
【0023】しかも、上記一般式(3)で示される特定
の構造を有するフェノール系化合物を添加することによ
り、耐光性が向上するだけでなく、記録濃度が高くな
り、且つ、耐暗退色性(記録画像を高温で長時間放置し
た際の変色や濃度低下に対する耐性)も向上することを
見いだした。
【0024】一般式(1)又は(2)で示されるホスフ
ァイト系酸化防止剤の具体例としては、例えば次のよう
な構造式〜で示される化合物等が挙げられる。
【0025】
【化5】
【0026】これらのホスファイト系酸化防止剤は、単
独でも、2種以上を混合しても使用することができる。
【0027】また、これらの酸化防止剤の使用量は特に
限定はされないが、受像層を形成する染着性樹脂及び架
橋性成分の合計100重量部に対し、0.3〜20重量
部、好ましくは1〜15重量部含有させることが望まし
い。
【0028】使用量が少なすぎると本発明の目的とする
優れた耐光性が得られず、逆に使用量が多すぎると、該
酸化防止剤が受像層表面にブリードアウトしてきたり、
記録画像が経時的に滲んできたりすることがある。
【0029】一般式(3)で示される化合物の具体例と
しては、例えば次のような構造式で示される化合物等
が挙げられる。
【0030】
【化6】
【0031】一般式(3)で示されるフェノール系化合
物は、単独でも、2種以上を混合しても使用することが
できる。
【0032】また、これらの化合物の使用量は特に限定
はされないが、受像層を形成する染着性樹脂及び架橋性
成分の合計100重量部に対し、0.3〜20重量部、
好ましくは1.5〜15重量部含有させることが望まし
い。
【0033】使用量が少なすぎると本発明の目的とする
優れた耐光性が得られず、また染色濃度向上効果、耐暗
退色性向上効果も充分でない。逆に使用量が多すぎる
と、該化合物が受像層表面にブリードアウトしてきた
り、記録画像が経時的に滲んできたりすることがある。
【0034】本発明では、受像層の耐光性を更に向上さ
せる目的で、上記複数の化合物に加えて、紫外線吸収剤
を含有させても良い。
【0035】紫外線吸収剤としては、公知のベンゾトリ
アゾール系又はベンゾフェノン系等の紫外線吸収剤が使
用でき、例えば、ベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤
の具体例としては、2−(5−メチル−2−ヒドロキシ
フェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TI
NUVIN P)、2−〔2−ヒドロキシ−3,5−ビ
ス(α,α−ジメチル−ベンジル)フェニル〕−2H−
ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUVIN
234)、2−(5−t−ブチル−2−ヒドロキシフ
ェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TIN
UVIN PS)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2
−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール(チバガイ
ギー製:TINUVIN 320)、2−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−ク
ロロベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUV
IN 326)、2−(3,5−ジ−t−ブチル−2−
ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール
(チバガイギー製:TINUVIN 327)、2−
(3,5−ジ−t−アミル−2−ヒドロキシフェニル)
ベンゾトリアゾール(チバガイギー製:TINUVIN
328)、2−〔2−ヒドロキシ−3−(3,4,
5,6−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5−メチ
ルフェニル〕ベンゾトリアゾール(住友化学工業製:S
UMISORB250)、2−(4−オクトキシ−2−
ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール等が挙げられ
る。
【0036】また、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤の具
体例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒ
ドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−ベンジルオキシベンゾフェノン、2,2′−
ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,
2′,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノン、
2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジメトキシベンゾ
フェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,4′−ジオク
トキシベンゾフェノン、2,2′−ジヒドロキシ−4,
4′−ジドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等が挙げ
られる。
【0037】これらの紫外線吸収剤は、単独でも、2種
以上を混合しても使用することができる。
【0038】使用量は特に限定はされないが、染着性樹
脂及び架橋性成分の合計100重量部に対し、1〜10
重量部含有させることが望ましい。使用量が少なすぎる
と耐光性向上効果が十分でなく、逆に多すぎると、該紫
外線吸収剤が受像層表面にブリードアウトしてきたり、
記録画像が経時的に滲んできたりすることがある。
【0039】また、受像層の耐光性を更に向上させる目
的で、ヒンダードアミン系光安定剤を含有させても良
い。
【0040】ヒンダードアミン系光安定剤としては公知
のものが使用でき、具体的には、例えば、ビス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケー
ト(三共製:SANOL LS770)、ビス(1,
2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート(三共製:SANOL LS765)、1−{2
−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニルオキシ〕エチル}−4−〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジン(三共製:SANOL LS2626)、4
−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン(三共製:SANOL LS744)、8−ア
セチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル
−1,3,8−トリアザスピロ〔4,5〕デカン−2,
4−ジオン(三共製:SANOL LS440)、2−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−
ペンタメチル−4−ピペリジル)(チバガイギー製:T
INUVIN 144)、コハク酸ビス(2,2,6,
6−テトラメチル−4−ピペリジニル)エステル(チバ
ガイギー製:TINUVIN 780FF)、コハク酸
ジメチルと1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロ
キシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの重縮
合物(チバガイギー製:TINUVIN 622L
D)、ポリ{〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブ
チル)アミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}(チバガイギー
製:CHIMASSORB 944LD)、N,N′−
ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミンと2,4
−ビス〔N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペン
タメチル−4−ピペリジル)アミノ〕−6−クロロ−
1,3,5−トリアジンの重縮合物(チバガイギー製:
CHIMASSORB 119FL)、HA−70G
(三共製)、アデカスタブLA−52、アデカスタブ
LA−57、アデカスタブ LA−62、アデカスタブ
LA−67、アデカスタブ LA−63、アデカスタ
ブ LA−68、アデカスタブ LA−82、アデカス
タブ LA−87(いずれも旭電化工業製)等が挙げら
れる。
【0041】これらのヒンダードアミン系光安定剤は、
単独でも、2種以上を混合しても使用することができる
が、耐光性向上効果を考慮すると、前述の紫外線吸収剤
と併用することが好ましい。
【0042】ヒンダードアミン系光安定剤の使用量は特
に限定はされないが、染着性樹脂及び架橋性成分の合計
100重量部に対し、1〜10重量部含有させることが
望ましい。使用量が少なすぎると耐光性向上効果が十分
でなく、逆に多すぎると、該ヒンダードアミン系光安定
剤が受像層表面にブリードアウトしてきたり、記録画像
が経時的に滲んできたりすることがある。
【0043】また、本発明の受像層には、受像層と転写
シートの離型性を向上させる目的で離型剤を含有させる
ことが好ましい。
【0044】離型剤としては、シリコン系界面活性剤、
フッ素系界面活性剤、ポリオルガノシロキサンを幹又は
枝とするグラフトポリマー、シリコン系又は含フッ素系
の架橋構造をとり得る化合物、例えばアミノ変性シリコ
ンとエポキシ変性シリコンの組み合わせ等を挙げること
ができ、これら離型剤を単独または併用して使用するこ
とができる。
【0045】離型剤の使用量は特に限定はされないが、
染着性樹脂及び架橋性成分の合計100重量部に対し、
0.01〜30重量部含有させることが望ましい。
【0046】更に、上記の樹脂組成物には、使用目的に
よって、シリカ、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜
鉛等の無機充填剤を含有させても良い。
【0047】本発明の被記録体を製造するには、樹脂組
成物をそのままロールコート、バーコート、ブレードコ
ート等のコーティング方法によって基材表面に塗工し、
受像層を形成することが可能である。
【0048】また、塗工作業の作業性を向上させるため
に、樹脂組成物を溶解し得る溶剤、例えばエチルアルコ
ール、メチルエチルケトン、トルエン、酢酸エチル、ジ
メチルホルムアミド、テトラヒドロフラン等の溶剤を配
合して適当な塗工粘度に調整して行った方が好ましい。
これにより、スプレーコート、カーテンコート、フロー
コート、ディップコート等を容易に行うことができる。
【0049】尚、これらの溶剤を配合する場合には、樹
脂組成物を塗布後に溶剤を揮散、乾燥させる必要があ
る。
【0050】受像層は、膜厚が0.5〜100μm、好
ましくは1〜50μmになるように形成することが望ま
しい。0.5μm未満では高い記録濃度が得られない。
【0051】また、本発明の被記録体は、受像層と基材
との間に、易接着層、帯電防止層、白度向上層、又はこ
れらの機能を複合した複合層等の層を設けてもよい。
【0052】更に、本発明の被記録体は、受像層と反対
の面に、帯電防止、汚染防止、滑性付与、筆記性付与等
の処理を施すこともできる。
【0053】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明を更に詳細に説
明する。
【0054】(実施例1)アート紙(厚さ85μm)の
片面に、白色ポリエステルフィルム(ダイアホイル社
製:W900、厚さ38μm)を、もう片方の面に、白
色ポリプロピレン紙(王子油化製:ユポFPG、厚さ6
0μm)をラミネートして基材を得た。接着剤は、東洋
モートン製AD−577−1とCAT−52を使用し
た。
【0055】得られた基材の白色ポリエステルフィルム
面に、下記の受像層用塗布液を浸漬法により均一に塗布
し、溶剤を揮散させた後、高圧水銀灯により紫外線を照
射して、膜厚5〜6μmの受像層を形成し、被記録体を
得た。
【0056】 受像層用塗布液 テレフタル酸/イソフタル酸/エチレングリコール/ネオペンチルグリコールを 縮重合させたポリエステル樹脂(分子量15000〜20000、ガラス転移温 度67℃) 20重量部 テレフタル酸/イソフタル酸/セバシン酸/エチレングリコール/ネオペンチル グリコール/1,4−ブタンジオールを縮重合させたポリエステル樹脂(分子量 18000〜20000、ガラス転移温度47℃) 50重量部 カヤラッドDPHA(日本化薬製) 15重量部 2,2−ビス(4−アクリロイルオキシジエトキシフェニル)プロパン 15重量部 1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン 3重量部 前記構造式で表されるホスファイト系酸化防止剤(旭電化工業製:アデカスタ ブ517) 8.0重量部 前記構造式で表されるフェノール系化合物(p−オクチルフェノール) 3.9重量部 2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン 4.8重量部 ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート 4.8重量部 下記構造式(4)で表されるシリコン系界面活性剤 0.5重量部 メチルエチルケトン 500重量部 トルエン 100重量部
【0057】
【化7】
【0058】但し、(2l+m+1)/mx=1.3 得られた被記録体は、松下電器製ビデオプリンターNV
−MP1用カラーシートVW−VS100のシアン色及
びマゼンタ色を用い、京セラ製サーマルヘッド(950
Ω、6ドット/mm)によって、記録電圧13V、パル
ス幅10msecの条件で印字を行った。次いで、記録
画像をキセノンロングライフフェードメーター(スガ試
験機製:FAL−25AX型)を用いて72時間暴露
し、暴露前後の色差(ΔE)を測定した。結果を表1に
示した。
【0059】(実施例2)実施例1における2種のポリ
エステル樹脂に代えて、テレフタル酸/イソフタル酸/
エチレングリコール/ネオペンチルグリコール/1,4
−シクロヘキサンジメタノールを縮重合させたポリエス
テル樹脂(分子量25000〜30000、ガラス転移
温度67℃)70重量部を用い、且つ、実施例1におけ
るホスファイト系酸化防止剤の使用量を6.5重量部
にし、p−オクチルフェノールの使用量を3.2重量部
にした以外は実施例1と同様にして被記録体を得た。
【0060】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0061】(実施例3)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を4.8重量部にし、p−
オクチルフェノールの使用量を4.8重量部にした以外
は実施例2と同様にして被記録体を得た。
【0062】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0063】(実施例4)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を3.2重量部にし、p−
オクチルフェノールの使用量を6.5重量部にした以外
は実施例2と同様にして被記録体を得た。
【0064】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0065】(実施例5)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を1.6重量部にし、p−
オクチルフェノールの使用量を8.0重量部にした以外
は実施例2と同様にして被記録体を得た。
【0066】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0067】(実施例6)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を6.5重量部にし、p−
オクチルフェノールの使用量を6.5重量部にした以外
は実施例2と同様にして被記録体を得た。
【0068】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0069】(実施例7)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を8.0重量部にし、p−
オクチルフェノールの使用量を6.5重量部にした以外
は実施例2と同様にして被記録体を得た。
【0070】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0071】(比較例1)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤及びp−オクチルフェノールを用い
なかった以外は実施例1と同様にして被記録体を得た。
【0072】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0073】(比較例2)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を8.0重量部にし、且つ
p−オクチルフェノールを用いなかった以外は実施例1
と同様にして被記録体を得た。
【0074】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0075】(比較例3)実施例2において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を4.8重量部にし、且つ
p−オクチルフェノールを用いなかった以外は実施例2
と同様にして被記録体を得た。
【0076】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0077】(比較例4)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤を用いず、且つp−オクチルフェノ
ールの使用量を3.9重量部にした以外は実施例1と同
様にして被記録体を得た。
【0078】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0079】(比較例5)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を8.0重量部にし、且つ
p−オクチルフェノールに代えて、下記構造式で表され
るヒンダードフェノール系酸化防止剤(旭電化工業製:
アデカスタブAO−50)10.0重量部を用いた以外
は実施例1と同様にして被記録体を得た。
【0080】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0081】
【化8】
【0082】(比較例6)実施例1において、ホスファ
イト系酸化防止剤の使用量を8.0重量部にし、且つ
p−オクチルフェノールに代えて、下記構造式で表され
るヒンダードフェノール系酸化防止剤(住友化学工業
製:スミライザーGM−S)7.4重量部を用いた以外
は実施例1と同様にして被記録体を得た。
【0083】得られた被記録体は、実施例1と同様にし
てΔEを測定した。結果を表1に示した。
【0084】
【化9】
【0085】
【表1】
【0086】表1から明らかなように、実施例1〜7の
被記録体の色差(ΔE)は比較例1〜6に比べて格段に
小さいことがわかる。
【0087】また、実施例2〜7及び比較例3の被記録
体については、以下の要領で記録濃度及び耐暗退色性を
測定し、得られた結果を表2に示した。
【0088】<記録濃度>松下電器製ビデオプリンター
NV−MP1用カラーシートVW−VS100のシアン
色を用い、京セラ製サーマルヘッド(950Ω、6ドッ
ト/mm)によって、記録電圧13V、パルス幅14m
secの条件で印字を行った。次いで、記録画像の反射
濃度をマクベス濃度計(ステータスAフィルター)を用
いて測定した。
【0089】<耐暗退色性>松下電器製ビデオプリンタ
ーNV−MP1用カラーシートVW−VS100のシア
ン色を用い、京セラ製サーマルヘッド(950Ω、6ド
ット/mm)によって、記録電圧15V、パルス幅10
msecの条件で印字を行った。次いで、記録画像を、
温度60℃、湿度60%の暗所に7日間放置し、放置前
後の反射濃度をマクベス濃度計(ステータスAフィルタ
ー)を用いて測定した。
【0090】暗退色性は下記の式により計算した濃度残
存率(%)で示した。即ち、数値が100に近い程濃度
変化が少なく、耐暗退色性が良いことを、また、数値が
100より小さくなる程濃度が薄くなり、耐暗退色性が
悪いことを意味する。
【0091】
【0092】
【表2】
【0093】表2から明らかな通り、前記一般式(3)
で示されるフェノール系化合物の添加量が多い程被記録
体の記録濃度が高く、且つ、記録画像の耐暗退色性が良
いことがわかる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
受像層に特定の構造を有するホスファイト系酸化防止剤
及び特定の構造を有するフェノール系化合物を含有させ
ることにより、耐光性が非常に優れた昇華型感熱転写記
録方式の被記録体を得ることができ、且つ、記録濃度や
耐暗退色性も向上する。この被記録体は、高い濃度で記
録ができ、しかもその画像は、光や熱による退色、変色
が極めて少なく、ビデオプリンター等の普及に大きく寄
与するものである。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年5月25日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【化5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寿福 和彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内 (72)発明者 上田 昭史 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材表面に、(a)下記一般式(1)又
    は(2)で示されるホスファイト系酸化防止剤の少なく
    とも一種、及び(b)下記一般式(3)で示されるフェ
    ノール系化合物の少なくとも1種を含有する樹脂組成物
    からなる受像層を形成したことを特徴とする昇華型感熱
    転写記録方式の被記録体。 【化1】 (但し、一般式(1)及び(2)において、 R1 、R2 はH、炭素数1〜20のアルキル基、 R3 、R4 は炭素数1〜20のアルキル基、 A、BはH、1〜10個の炭素を主骨格とする原子団、 n=1、2、3、4である。) 【化2】 (但し、R5 、R6 、R7 はH、炭素数1〜4のアルキ
    ル基である。)
JP4295791A 1992-02-27 1992-11-05 昇華型感熱転写記録方式の被記録体 Pending JPH06143832A (ja)

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TW82101351A TW224069B (ja) 1992-02-27 1993-02-25
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