JPH06198708A - 導電性シームレスベルト - Google Patents

導電性シームレスベルト

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JPH06198708A
JPH06198708A JP4362099A JP36209992A JPH06198708A JP H06198708 A JPH06198708 A JP H06198708A JP 4362099 A JP4362099 A JP 4362099A JP 36209992 A JP36209992 A JP 36209992A JP H06198708 A JPH06198708 A JP H06198708A
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JP
Japan
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electric resistance
belt
resistance value
conductive
ether
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Application number
JP4362099A
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English (en)
Inventor
Shigeru Sago
茂 佐合
Junya Kanetake
潤也 金武
Akihiro Tanaka
章博 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Gunze Ltd
Original Assignee
Gunze Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は電気抵抗値のバラツキが小さく、且
つ表面精度、寸法精度に優れ、しかも耐薬品性を有する
導電性シームレスベルトを提供するものである。 【構成】 本発明の導電性シームレスベルトは、導電性
フィラーを含有するポリ・エーテル・エーテル・ケトン
(PEEK)系樹脂を主成分とする材料を、環状ダイス
を付けた押出機で溶融押出した後、延伸したチューブ状
フイルムを所定長さで切断して得られる導電性シームレ
スベルトであり、ベルト各部の電気抵抗値の最高値が最
低値の1〜100倍の範囲にあり、且つ表面精度、寸法
精度が優れたものである。更に、必要に応じて延伸及び
/又は熱セットを行なうことにより本発明の導電性シー
ムレスベルトが得られ、例えば電子写真感光体基板に好
適に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば電子写真感光体
を支持する基板等に好適に用いられ、均一な電気抵抗値
を有する導電性シームレスベルトに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば電子写真感光体を支持
する基板等には、アルミニューム製の金属ドラムやポリ
エチレンテレフタレート(PET)系樹脂からなる非導
電性フラット状フィルムにアルミニューム等を蒸着して
導電性を付与し、両端部を融着接合して得られる継ぎ目
を有する円筒形状のものが使用されていた。しかしなが
ら、前記のアルミニューム製の金属ドラムでは、涌常、
円筒形状であり、これを楕円形状に変形させることが難
しく、フレキシブル性に問題があった。一方、前記ポリ
エチレンテレフタレート(PET)系樹脂から成るベル
トでは、フレキシブル性には問題ないが、継ぎ目がある
ために、1サイクル(ベルト1回転)につき、少なくと
も1度は継ぎ目に当たり、その継ぎ目部分を跳ばす装置
等を必要とし、コストが高くなるとともに、例えば複写
機等に使用した場合、装置が複雑になる等の問題があ
り、複写サイクルの高速化を妨げる一要因になってい
た。
【0003】また、従来より、ポリ・エーテル・エーテ
ル・ケトン(PEEK)系樹脂に導電性フィラーを配合
してなるベルトも存在するが、そのベルトは、各部の表
面電気抵抗値が10Ω/口以上、体積電気抵抗値が1
Ω・cm以上の範囲に有り、各部における表面電気
抵抗値及び体積電気抵抗値とも最大値が最小値の1〜1
00倍の範囲を外れる傾向にあり、又、導電性フィラー
を含有することによる機械的特性の低下等が問題であっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、導電性シー
ムレスベルトの各部における表面電気抵抗値及び体積電
気抵抗値のバラツキが少ない導電性シームレスベルトを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の特徴とするとこ
ろは、導電性フィラーを含有するポリエーテル・エーテ
ル・ケトン(PEEK)系樹脂を主成分とする材料をチ
ューブ状に押出し、必要に応じて延伸及び/又は熱セッ
トを施し、次いで軸方向と直角方向に所定長さに切断し
て得られるベルトであり、得られたベルト各部の表面電
気抵抗値が10Ω/□以下、体積電気抵抗値が10
Ω・cm以下の範囲にあるとともに、前記各部における
表面電気抵抗値並びに体積電気抵抗値の最大値が最小値
の1〜100倍の範囲にある点にある。
【0006】しかも本発明の導電性シームレスベルトは
機械的強度、ベルト外表面精度、ベルト円周方向の寸法
精度の値が導電性フィラーを配合しない同一材料から構
成された同一形状のシームレスベルトの値より大幅に低
下しない値を確保することも可能なものである。
【0007】以下、課題を解決するための手段について
詳述することにする。本発明に係るポリ・エーテル・エ
ーテル・ケトン(PEEK)系樹脂とは、特に制限はな
いが、通常、ベンゼン環がバラの位置でリジッドなカル
ボニール基とフレキシブルなエーテル結合で連結された
化1で示される芳香族系ポリマーを例示できる。
【0008】
【化1】
【0009】また、ポリ・エーテル・エーテル・ケトン
(PEEK)系樹脂のみでなく、ポリ・エーテル・エー
テル・ケトン系樹脂の特性を阻害しない範囲内であれ
ば、その他の執可塑性樹脂等をブレンドして使用しても
よく、このことに特に制限を受けるものではない。
【0010】本発明に使用される導電性フィラーとして
は、導電性、半導電性等の微粉末であれば、特に制限は
ないが、ケッチェンブラック(コンダクテイブファーネ
ス系カーボンブラック)、アセチレンブラック、酸化亜
鉛、酸化チタン、酸化銀、チタン酸カリウム等の導電
性、半導電性等の微粉末等を例示でき、これらの混合物
でもよく、特に制限はない。斯かる導電性フィラーの使
用量は、特に制眼なく、目標とする電気抵抗値に応じて
適宜撰択すればよい。この際、導電性シームレスベルト
の表面精度を向上させるには、導電性微粉末の粒径は1
5μ以下のものが好ましいが、特に制限はない。また導
電性フィラーの形状としては、特に制限はなく、粉末
状、粒状、棒状、楕円状等でもよい。更に、本発明では
ポリ・エーテル・エーテル・ケトン系樹脂及び導電性フ
ィラーの外に必要に応じて、適当な添加剤、改質剤、顔
料、充填剤、滑剤等を適宜量添加してもよいが、特に制
限はなく、添加しなくてもよいのは勿論である。
【0011】本発明の導電性シームレスベルトは以下の
ようにして製造できるが、これは、あくまで1例であっ
て、特に、これのみに制限を受けるものでない。
【0012】先ず、前記記載の各原料をブレンドする。
ブレンドする方法としては、特に制限はないが、例え
ば、ミキシングブレンド法をあげることができる。ミキ
シングブレンドに使用するミキサーとしては、特に制限
はないが、導電性カーボン等を均一に分散させることを
考慮すると、例えば、2軸スクリューを有する押出機等
が好ましい。更に分散性を向上させたい場合には、ポリ
・エーテル・エーテル・ケトン系樹脂粉末と金属酸化物
や導電性カーボン等の粉末を物理的、機械的に混合す
る、例えばハイブリゼーションシステムでミキシングす
る方法、あるいはポリ・エーテル・エーテル・ケトン系
樹脂と金属酸化物や導電性カーボン等の粉末を、例えば
水、アルコール等の溶媒に浸漬し、例えば、超音波など
で均一に分散させた後、溶媒を除去する方法等でミキシ
ングすることもできるが、このことも特に限定されな
い。
【0013】こうしてミキシングブレンドされた原料
は、通常、ペレット状に押出される。ブレンドされた原
料、例えば前記のようにベレット状等に形成された原料
は、未絶乾の状態では成膜時に発泡する怖れがあるの
で、必要ならば水分率が0.05重量%程度以下となる
ように除湿乾燥させてもよい。また、ミキシング及びペ
レット化を、窒素ガス、炭酸ガス等の反応性の乏しいガ
スや、ヘリウムガス等の不活性ガスの置換雰囲気下で行
なうと、ポリ・エーテル・エーテル・ケトン系樹脂の分
子量変動が抑えられ好ましい場合が多い。なお、ミキシ
ングブレンドのやり方により、得られるペレットの表面
電気抵抗値及び体積電気抵抗値が変動する場合があるの
で注意を要することもある。こうして得られた配合物は
前記したと同様の反応性の乏しいガスや不活性ガスの中
で乾燥せしめると一層好ましい場合が多い。また、ミキ
シング及びベレット化は低温で行なうほうが好ましい。
【0014】次いで、ブレンドされ、必要ならばペレッ
ト化された原料をチューブ状フイルムに成膜する。この
際、本発明に云うフィルムには、シート状の厚手のもの
も包含されるのは勿論である。成膜方法は特に制限され
ないが、環状ダイスからのチューブ状押出成膜法が好ま
しい。環状ダイスからチューブ状に押出成膜する際、定
寸、定厚等の寸法精度、表面精度を得るためには、イン
サイドもしくはアウトサイドマンドレル等のサイジング
法により規制するのが望ましい。こうしたサイジング部
の冷却温度は、特に重要であり、冷却水の温度、サイジ
ング部の材質等をボリ・エーテル・エーテル・ケトン系
樹脂の種類や電気抵抗値、寸法精度、表面精度等に合わ
せて慎重に選ぶことが望ましいが、このことは特に制限
はない。このような選択によってチューブの成膜性を向
上させると同時にサイジング部表面に付着する分解モノ
マーの付着量を低減できる等好ましい場合が多い。本発
明に係る製造方法においては、サイジング筒状体に循環
する冷却水の温度は、特に制限はないが、通常では、0
〜90℃、好ましくは10〜60℃が望ましい。押出さ
れたチューブ状フィルムは、折り目が付かない状態で引
き取るのが好ましい。例えば、軟質の押え爪部を有する
一対のキャタピラーコンベアー対を用いて、折り目が残
らない程度に軽く押え付けながら引き取るキャタピラー
方式が好ましい方法として例示できる。引き取りには、
このようにチューブとの接触面積を多くして、折り目が
付かないように引き取るいわゆる長時間隔保持方式が望
ましい場合が多い。
【0015】得られるフィルムの表面電気抵抗値及び体
積電気抵抗値は、主としてブレンドする導電性フィラー
の量によって決定されるが、フィルム各部の表面電気抵
抗値及び体積電気抵坑値は成膜条件によっても相当に変
動する。したがって表面電気抵抗値及び体積電気抵抗値
を所定の値にコントロールするとともにフイルム各部の
表面電気抵抗値及び体積電気抵抗値の変動幅を一定値以
内にするためには、成膜条件に十分な注意を要する。例
えば押出成膜を行なう際には、ブレンドされた原料の流
動性、溶融粘度、結晶化速度、冷却温席、押出機内でか
かる圧力、温度その他の要因により変動する場合がある
ので、スクリューの形状、押出量、温度制御などを精度
よく行なうことが望ましい。この際、押出機内の圧力を
コントロールするためにはギヤーポンプを介してポリ・
エーテル・エーテル・ケトン系樹脂を押出機に投入して
もよい。斯かるギヤーポンプは溶融状の樹脂を定量的に
ダイスに導くものであればよく、市販のものを使用でき
る。
【0016】殊に、この電気抵抗値の変動は、一般的に
押出方向(チューブの軸方向)に対し直角方向(チュー
ブの円周方向)に大きくなる傾向を示すので、特に制限
はないが、押出時に、例えば環状ダイスにおける温席コ
ントロールを細部に行なうことが好ましい。例えば、ダ
イスの円周方向に段階的にコントロールを行なうのがよ
い。より具体的には、例えばダイス内での樹脂温度を±
1℃程度、更には、±0.5℃程度の精度でコントロー
ルすることにより電気抵抗値の変動が少ないフィルムが
成膜できる。
【0017】本発明の良好な電気的特性を有する継ぎ目
のないポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)
系樹脂からなる導電性ベルトを得るためには、表面電気
抵抗値が10Ω/口以下、好ましくは10〜10
Ω/□、体積電気抵抗値が10Ω・cm以下、好まし
くは10〜10Ω・cmの範囲にするとともに、ベル
ト各部における電気抵抗値の最大値が最少値の1〜10
0倍、好ましくは1〜10倍の範囲にすることが必要で
ある。またベルトの厚さも電気抵抗値に影響を与えるの
で、厚み精度のコントロールにも注意を要する。
【0018】本発明のポリ・エーテル・エーテル・ケト
ン(PEEK)系樹脂を主成分として成る導電性シーム
レスベルトの円周方向の寸法精度については特に制限は
ないが、該寸法精度が円周方向100mm当たり±0.
5mm以下、好ましくは±0.1mm以下の範囲内にあ
ることが望ましい。こうした範囲内におさめるための一
方法としては、例えば延伸を行なうことによって達成さ
れる場合が多いが、特に制限はない。延伸を行う場合に
は、縦、横(チューブ状フィルムの軸方向及び円周方
向)の延伸倍率程度により導電性カーボンブラック等の
相互の接触状熊の分布が変わり易く、電気抵抗値が変動
するので、予め条件を正確に設定しておくことが望まし
い。電気抵抗値が変動せず、円周方向の寸法精度が10
0mm当たり±0.1mmの範囲内にする延伸条件とし
ては、延伸倍率が縦横各々1〜5%、延伸温度は220
〜330℃を例示できるが、これらの値は特に制限はな
い。
【0019】本発明の導電性シームレスベルトの表面精
度は、特に制限はないが、通常では表面粗席が十点平均
で3.0μ以下、好ましくは1.0μ以下の範囲内を例
示できる。こうした範囲内とする方法の1例としては、
例えばポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)
系樹脂が溶融状体時に発生するオリゴマーや導電性フィ
ラーの凝集を除去することを例示できる。その方法とし
ては、押出機中のスクリュー先端とダイスとの間に、特
に制限はないが、5〜20μメッシュのステンレス製バ
スケットタイプ、或はリーフタイプのフィルターを設け
ることを例示できる。この際、フィルターの材質、種
類、メッシュの数、フィルターの枚数、重ね方等には制
限はない。更に、別の方法としては、特に制限はないが
導電性シームレスベルトの表面を研磨する方法でもよ
い。研磨にはサンドペーパー(#400〜500)、ブ
ラスト、パフ、研磨粉等の研磨剤を用いて研磨すればよ
く、研磨の方法、研磨剤等に制限はない。更に必要な
ら、表面コーティングや蒸着等を施すことによって表面
精席を向上させる方法でもよい。コーティング剤として
はナイロン系コーティング剤が好ましいが、これ以外に
もエポキシ系、シリコン系、フッ素系等のコーティング
剤でもよく、特に制限はない。また、斯かるコーティン
グ剤に導電性カーボンブラック等の導電性微粉末を分散
させても差し支えないが、このことも制限はない。
【0020】本発明の導電性シームレスベルトが、例え
ば電子写真の感光体を支持する基板として使用される場
合には、感光体物質の一般的な溶媒成分であるアルコー
ル系、芳香族系、ケトン系、塩素系等の溶媒に耐え得
る、より高度な耐薬品性が要求されている。
【0021】本発明の導電性シームレスベルトに、より
高度な耐薬品性を付与する一方法としては、本発明の導
電性シームレスベルトに熱セット(アニーリング)を施
すことによって、前記導電性シームレスベルトの結晶化
を促進させればよいが、このことは特に制限はない。熱
セットを施す条件としては、特に制限はないが、押出し
又は延伸終了後そのままの状態で220〜330℃で3
0〜120分間熱処理することを例示できる。この際、
結晶化度は変動し易いので、予め条件を一定に保つこと
が好ましい。
【0022】本発明の用途としては、特に制限はない
が、例えば、複写機やOA機器等の機能性ベルトとして
有用であり、特に、電子写真の感光体を支持する基板と
して好適なものである。
【0023】以下、実施例に基ずいて本発明を説明す
る。
【0024】
【実施例】
【0025】実施例1 ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(PEEK)系樹脂
91重量%とケッチェンブラック9重量%とを窒素ガス
雰囲気中で、ハイブリゼーションシステムを用いてブレ
ンドした得られたブレンド物を2軸スクリューを有する
押出機の窒素ガスで置換されたホッパーに投入し、溶融
押出して、ペレット状原料に造粒した。このペレット状
原料を口径90mmの環状ダイスを付けた押出機でチュ
ーブ状に溶融押出して、外径128mmのサイジングス
リーブを内側から冷却せしめ引き取り、厚さ100μの
チューブ状フィルムを成膜した。この際、環状ダイス内
の温度を390±0.5℃に制御した。更に、押出機の
スクリュー先端とダイスとの間に10μメッシュのバス
ケット状ステンレス製フィルターを装着した。こうして
得られたチューブ状フィルムを300℃の温度下で縦方
向及び円周方向に各々3%延伸した。次いで、延伸した
チューブ状フィルムをそのままの状態で300℃、50
分熱セット(アニーリング)した。次いで、該導電性チ
ューブ状フィルムを軸方向と直角方向に350mm間隔
の長さに切断し導電性シームレスベルトを得た。この導
電性シームレスベルトの表面電気抵抗値、体積電気抵抗
値、表面粗度、円周方向の寸法安定性及び耐薬品性を表
1に示す。この際、耐薬品性については、該導電性シー
ムレスベルトをトルエン、ジクロロメタン、クロロベン
ゼン、1・4ジオキサン、テトラヒドロフランの各々に
48時間浸漬した後の重量変化(膨張率)で示す。
【0026】実施例2 実施例1におけるケッチェンブラックをアセチレンブラ
ックに変えること以外は実施例1と同様にして導電性シ
ームレスベルトを得た。得られた導電性シームレスベル
トの表面電気抵抗値、体積電気抵抗値、表面粗度、円周
方向の寸法安定性及び耐薬品性を表1に示す。
【0027】実施例3 実施例1で得た導電性チューブ状フィルムの表面に、チ
タン酸カリュウム15重量%を分散せしめたアルコール
可溶性ナイロン溶液をディプコーティング法でコート
し、加熱キュアリングした。該導電性チューブ状フィル
ムを実施例1と同様にして導電性シームレスベルトを得
た。得られた導電性シームレスベルトの表面電気抵抗
値、体積電気抵抗値、表面粗度、円周方向の寸法安定性
及び耐薬品性を表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】表1から明らかな様に、本発明の実施例
1、2、3は表面電気抵抗値が10Ω/□以下,体積
電気抵抗値が10Ω・cm以下の範囲にあるととも
に、各部における最大値が最小値の10倍以下の範囲で
あり、かつベルト表面の表面粗度が十点平均粗さで1.
0μ以下、ベルト円周方向の寸法が408mmに対して
±0.25mm(100mm当たり±0.06mm)の
範囲にあり表面精度、寸法精度も優れたものである。更
に、耐薬品性ついては、特に実施例2のものはアルコー
ル系、芳香族系、ケトン系、塩素系の薬品に全く侵され
ないものである。実施例1、2についても膨張率が低く
耐薬品性が向上している。
【0030】
【発明の効果】ポリ・エーテル・エーテル・ケトン(P
EEK)系樹脂からなる本発明の導電性シームレスベル
トは電気抵抗値のバラツキが小さく、しかも表面精度、
寸法精度が優れ、また耐薬品性が良好で、寸法変形等も
発生しにくい等の利点がある。又、該導電性シームレス
ベルトは機能性ベルトとして、今後多くの分野での使用
が期待でき、例えば、電子写真の感光体を支持する基板
として好適に使用できるものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性フィラーを含有するポリ・エーテ
    ル・エーテル・ケトン(PEEK)系樹脂を主成分とす
    る材料をチューブ状に押出し、次いで、軸方向と直角方
    向に所定長さに切断して得られるベルトであり、ベルト
    各部の表面電気抵抗値が10Ω/口以下、体積電気抵
    抗値が10Ω・cm以下の範囲にあるとともに、前記
    各部における表面電気抵抗値並びに体積電気抵抗値の最
    大値が最小値の1〜100倍の範囲にあることを特徴と
    する導電性シームレスベルト。
  2. 【請求項2】 導電性フィラーを含有するポリ・エーテ
    ル・エーテル・ケトン(PEEK)系樹脂を主成分とす
    る材料をチューブ状に押出し、しかる後、延伸及び/又
    は熱セットする請求項1に記載の導電性シームレスベル
    ト。
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