JPH06198539A - 精密加工機用静圧主軸の熱変形低減法 - Google Patents
精密加工機用静圧主軸の熱変形低減法Info
- Publication number
- JPH06198539A JPH06198539A JP27473791A JP27473791A JPH06198539A JP H06198539 A JPH06198539 A JP H06198539A JP 27473791 A JP27473791 A JP 27473791A JP 27473791 A JP27473791 A JP 27473791A JP H06198539 A JPH06198539 A JP H06198539A
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- Japan
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- static pressure
- working fluid
- thermal deformation
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- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 精密加工機用静圧主軸における熱変形の低減
に際し、作動流体に発生する熱の影響をも有効に除去
し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効果的
に低減する。 【構成】 精密加工機の全体を温度管理した恒温環境に
設置し、静圧主軸の流体潤滑を行う作動流体３として、
周囲の恒温環境の温度より低い温度のものを用い、静圧
主軸の熱変形を抑制する。
に際し、作動流体に発生する熱の影響をも有効に除去
し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効果的
に低減する。 【構成】 精密加工機の全体を温度管理した恒温環境に
設置し、静圧主軸の流体潤滑を行う作動流体３として、
周囲の恒温環境の温度より低い温度のものを用い、静圧
主軸の熱変形を抑制する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、旋盤、マシニングセン
タ、ターニングセンタ等の精密加工機用の静圧主軸にお
ける熱変形を低減させる方法に関するものである。
タ、ターニングセンタ等の精密加工機用の静圧主軸にお
ける熱変形を低減させる方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来から、各種精密加工機によって精密
加工を行う際には、主軸受として静圧軸受を用い、加工
機全体を恒温槽内に設置して、供給流体も恒温室内の温
度と同じ温度で供給することにより、加工機の温度分布
を均一化する方法が用いられている。このような流体潤
滑を行う主軸では、元来、摩擦が小さいことと、作動流
体が発生する熱を吸収して排出されることから、もとも
と、熱変形はかなり小さい。しかしながら、非常に精密
な加工をする場合には、数μｍ程度の熱変形も精度に悪
影響を及ぼすので、これを低減する方策が必要である。
加工を行う際には、主軸受として静圧軸受を用い、加工
機全体を恒温槽内に設置して、供給流体も恒温室内の温
度と同じ温度で供給することにより、加工機の温度分布
を均一化する方法が用いられている。このような流体潤
滑を行う主軸では、元来、摩擦が小さいことと、作動流
体が発生する熱を吸収して排出されることから、もとも
と、熱変形はかなり小さい。しかしながら、非常に精密
な加工をする場合には、数μｍ程度の熱変形も精度に悪
影響を及ぼすので、これを低減する方策が必要である。
【０００３】本発明者らは、各種実験、研究の結果、軸
受内作動流体の粘性摩擦による発熱が主因となって主軸
に熱変形が生じる可能性があることを確かめた。作動流
体においてこのような粘性摩擦等による熱が発生した場
合、それが作動流体と接する軸受の金属部に伝わり、そ
の熱が必ず軸受内での温度差を拡大する方向に作用す
る。従って、この熱に対する対応策が重要になる。
受内作動流体の粘性摩擦による発熱が主因となって主軸
に熱変形が生じる可能性があることを確かめた。作動流
体においてこのような粘性摩擦等による熱が発生した場
合、それが作動流体と接する軸受の金属部に伝わり、そ
の熱が必ず軸受内での温度差を拡大する方向に作用す
る。従って、この熱に対する対応策が重要になる。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、このような作動流体に発生する熱の影響をも有効に
除去し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効
果的に低減する方法を提供することにある。
は、このような作動流体に発生する熱の影響をも有効に
除去し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効
果的に低減する方法を提供することにある。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の熱変形低減法は、精密加工機の全体を温度管
理した恒温環境に設置し、精密加工機用静圧主軸の流体
潤滑を行う作動流体として、周囲の恒温環境の温度より
低い温度の作動流体を供給することにより、静圧主軸の
熱変形を抑制することを特徴とするものである。
の本発明の熱変形低減法は、精密加工機の全体を温度管
理した恒温環境に設置し、精密加工機用静圧主軸の流体
潤滑を行う作動流体として、周囲の恒温環境の温度より
低い温度の作動流体を供給することにより、静圧主軸の
熱変形を抑制することを特徴とするものである。
【０００６】さらに具体的に説明すると、本発明の方法
においては、従来から行われている静圧主軸の流体潤滑
方法と同様に、精密加工機の全体を温度管理された恒温
室内に設置して、その静圧主軸の流体潤滑を行うが、そ
の作動流体として、周囲の恒温環境の温度、即ち、恒温
室の管理された温度よりも、５℃〜１０℃程度低い温度
の作動流体を使用する。作動流体の温度は、予め実験的
または理論的に適切な値を決定しておく。
においては、従来から行われている静圧主軸の流体潤滑
方法と同様に、精密加工機の全体を温度管理された恒温
室内に設置して、その静圧主軸の流体潤滑を行うが、そ
の作動流体として、周囲の恒温環境の温度、即ち、恒温
室の管理された温度よりも、５℃〜１０℃程度低い温度
の作動流体を使用する。作動流体の温度は、予め実験的
または理論的に適切な値を決定しておく。
【０００７】
【作用】上述したように、静圧主軸の流体潤滑を行うた
めに供給する作動流体の温度を、周囲の恒温環境の温度
よりも下げておくと、その作動流体温度は軸受の金属部
の温度よりも低く、そのため、作動流体中で粘性摩擦等
による熱が発生しても、その熱は軸受の金属部等と作動
流体の温度差を縮小する方向に働く。従って、予め実験
的に求め、あるいは経験的に求めた適切な温度で作動流
体の供給を行えば、軸受内部での温度差、ひいては主軸
の熱変形を大幅に低減することができる。
めに供給する作動流体の温度を、周囲の恒温環境の温度
よりも下げておくと、その作動流体温度は軸受の金属部
の温度よりも低く、そのため、作動流体中で粘性摩擦等
による熱が発生しても、その熱は軸受の金属部等と作動
流体の温度差を縮小する方向に働く。従って、予め実験
的に求め、あるいは経験的に求めた適切な温度で作動流
体の供給を行えば、軸受内部での温度差、ひいては主軸
の熱変形を大幅に低減することができる。
【０００８】
【実施例】図１は、本発明の方法による熱変形低減の対
象となる精密加工機用静圧主軸の軸受構造の概略を示し
ている。この静圧主軸を備えた精密加工機は、その全体
が図示しない恒温室内に設置される。この精密加工機に
おける静圧主軸は、スラスト型の高速回転主軸として構
成したもので、ステータ１により作動流体３を介してロ
ータ２を支持するように構成し、軸受部分に作動流体を
供給するための供給路４を上記ステータ１に開設してい
る。
象となる精密加工機用静圧主軸の軸受構造の概略を示し
ている。この静圧主軸を備えた精密加工機は、その全体
が図示しない恒温室内に設置される。この精密加工機に
おける静圧主軸は、スラスト型の高速回転主軸として構
成したもので、ステータ１により作動流体３を介してロ
ータ２を支持するように構成し、軸受部分に作動流体を
供給するための供給路４を上記ステータ１に開設してい
る。
【０００９】従って、ロータ２が回転すると、その回転
に伴って軸受内の作動流体３の粘性摩擦により熱が発生
し、この場合に、従来の流体潤滑法のように、恒温室内
の設定温度と同じ温度の作動流体を供給していると、こ
の熱が、ステータ１の上面及びロータ２の下面に伝導
し、ステータ１及びロータ２の外気に触れている他の部
分との間で温度差が生じ、その温度差が主軸の熱変形の
原因になる。例えば、水または油を用いて潤滑を行う場
合に、長時間の運転を行うと、通常数μｍ程度の熱変形
を生じる。
に伴って軸受内の作動流体３の粘性摩擦により熱が発生
し、この場合に、従来の流体潤滑法のように、恒温室内
の設定温度と同じ温度の作動流体を供給していると、こ
の熱が、ステータ１の上面及びロータ２の下面に伝導
し、ステータ１及びロータ２の外気に触れている他の部
分との間で温度差が生じ、その温度差が主軸の熱変形の
原因になる。例えば、水または油を用いて潤滑を行う場
合に、長時間の運転を行うと、通常数μｍ程度の熱変形
を生じる。
【００１０】しかるに、本発明では、恒温室内の設定温
度よりも５℃〜１０℃程度低い温度の作動流体を供給す
るため、作動流体内に熱が発生してその作動流体の温度
が上昇しても、もともと低温であるため、ステータ１及
びロータ２の外気に触れている他の部分との間で温度差
が生じにくい。そのため、静圧主軸の熱変形が抑制さ
れ、通常の場合に比して、主軸の軸方向への熱による伸
びを大幅に低減することができる。
度よりも５℃〜１０℃程度低い温度の作動流体を供給す
るため、作動流体内に熱が発生してその作動流体の温度
が上昇しても、もともと低温であるため、ステータ１及
びロータ２の外気に触れている他の部分との間で温度差
が生じにくい。そのため、静圧主軸の熱変形が抑制さ
れ、通常の場合に比して、主軸の軸方向への熱による伸
びを大幅に低減することができる。
【００１１】図２に、本発明の方法に基づく熱変形の低
減についての実験の結果を、比較例と共に示している。
同図の実験例は、図１に示すような空気静圧主軸を用
い、室温２５℃の実質的に恒温の環境において、供給空
気温度を１５℃、２０℃、及び２５℃（比較例）と変え
て、ロータの熱変形量の時間的変化を計測したものであ
る。
減についての実験の結果を、比較例と共に示している。
同図の実験例は、図１に示すような空気静圧主軸を用
い、室温２５℃の実質的に恒温の環境において、供給空
気温度を１５℃、２０℃、及び２５℃（比較例）と変え
て、ロータの熱変形量の時間的変化を計測したものであ
る。
【００１２】同図の実験結果によれば、恒温室内の設定
温度よりも５℃〜１０℃程度低い温度の作動流体を供給
することにより、回転主軸を流体潤滑する場合の熱変形
特性を効果的に改善できることがわかる。
温度よりも５℃〜１０℃程度低い温度の作動流体を供給
することにより、回転主軸を流体潤滑する場合の熱変形
特性を効果的に改善できることがわかる。
【００１３】
【発明の効果】以上に詳述した本発明の熱変形低減法に
よれば、作動流体に発生する熱の影響をも有効に除去
し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効果的
に低減することができ、また、供給作動流体の温度を若
干低下させるだけであるため、主軸の構造変更等が不要
で、簡便に実施することができる。
よれば、作動流体に発生する熱の影響をも有効に除去
し、精密加工機における静圧主軸の熱変形を一層効果的
に低減することができ、また、供給作動流体の温度を若
干低下させるだけであるため、主軸の構造変更等が不要
で、簡便に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の方法による熱変形低減の対象となる精
密加工機用静圧主軸の軸受構造を示す断面図である。
密加工機用静圧主軸の軸受構造を示す断面図である。
【図２】本発明の方法に基づく熱変形の低減についての
実験の結果を、比較例と共に示すグラフである。
実験の結果を、比較例と共に示すグラフである。
１ ステータ、 ２ ロータ、３
作動流体、 ４ 供給路。
作動流体、 ４ 供給路。
Claims (1)
- 【請求項１】精密加工機の全体を温度管理した恒温環境
に設置し、精密加工機用静圧主軸の流体潤滑を行う作動
流体として、周囲の恒温環境の温度より低い温度の作動
流体を供給することにより、静圧主軸の熱変形を抑制す
ることを特徴とする精密加工機用静圧主軸の熱変形低減
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27473791A JPH06198539A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 精密加工機用静圧主軸の熱変形低減法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP27473791A JPH06198539A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 精密加工機用静圧主軸の熱変形低減法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06198539A true JPH06198539A (ja) | 1994-07-19 |
Family
ID=17545880
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP27473791A Pending JPH06198539A (ja) | 1991-09-26 | 1991-09-26 | 精密加工機用静圧主軸の熱変形低減法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06198539A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004255494A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Fanuc Ltd | 機械の温度調節システム |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62152643A (ja) * | 1985-12-25 | 1987-07-07 | Toyoda Mach Works Ltd | 超精密加工機械 |
-
1991
- 1991-09-26 JP JP27473791A patent/JPH06198539A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS62152643A (ja) * | 1985-12-25 | 1987-07-07 | Toyoda Mach Works Ltd | 超精密加工機械 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004255494A (ja) * | 2003-02-25 | 2004-09-16 | Fanuc Ltd | 機械の温度調節システム |
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