JP3039738B2 - 静圧流体軸受 - Google Patents

静圧流体軸受

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、精密工作機械や計測機
等に用いられる静圧流体軸受に関し、特に高い軸受剛性
を備えた高速回転に好適な小型の静圧流体軸受に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】静圧流体軸受は摩擦がほとんどないた
め、回転摩擦によるトルクが極めて小さく、また流体の
平均化効果により静圧流体軸受を構成する部品の精度よ
り1桁高い運動精度を実現することができるため、特に
高精度な運動を要求される精密工作機械や計測機等に広
く使用されてきた。従来、静圧流体軸受の剛性を向上さ
せるには、以下に述べる方法が採用されていた。
【0003】(イ)軸受部面積を大きくするため、軸受
の軸径を大きくする (ロ)軸受と回転軸の隙間を小さくする (ハ)供給する加圧流体の圧力を大きくする
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には以下に述べる問題点があった。
【0005】(イ)の方法においては、静圧流体軸受を
大径化すれば、工作機械等で回転軸を高速回転させたと
き、加圧流体の粘性摩擦による発熱量が増大して、回転
軸及び軸受の熱膨張量が大きくなる。また、回転軸の遠
心力変形による寸法変化も大きくなるため回転軸と軸受
が接触しやすくなり、高速回転を阻害していた。さらに
回転軸の質量も大きくなるため、回転数の制御、特に起
動・停止に長く時間がかかり、また共振周波数の低下に
より高速回転化が困難になっていた。
【0006】(ロ)の方法においては、高速回転させた
ときその発熱量は軸受隙間に反比例するため、熱変形の
問題はさらに深刻になってしまう。また高速回転させな
い計測機等の場合においても軸受隙間を静圧流体軸受を
構成する部品の部品精度程度まで小さくすると十分な流
体の平均効果が得られないため回転精度が劣化するとい
う問題があった。
【0007】(ハ)の方法においては、一般に工場等で
供給可能な加圧流体には上限があり、また加圧流体を高
圧にすると、作動流体として気体等の圧縮流体を用いて
いる場合には不安定振動が発生しやすくなるという問題
があった。
【0008】本発明は、上記従来の技術が有する問題点
に鑑みてなされたものであり、特に小型の静圧流体軸受
において、従来に比べ高い軸受剛性を有し、高速回転に
好適な静圧流体軸受を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段及び作用】上記目的を達成
するために、本発明の静圧流体軸受は、ラジアル軸受部
およびスラスト軸受部を備える軸受ハウジングと前記ラ
ジアル軸受部および前記スラスト軸受部にて非接触に支
持される回転軸を有し、前記ラジアル軸受部、前記スラ
スト軸受部および前記回転軸により囲まれた空間に外気
よりも高い圧力の気体が存在する気体溜りを備え、前記
ラジアル軸受は、その両端部に外気に解放された排気口
と、該排気口と該気体溜りとの間に設けられたシール部
とを有し、前記スラスト軸受は、片側を外気に対し解放
状態とし、もう片側に前記気体溜りが位置するように配
置したことを特徴とする。このように構成することによ
り、特に小型の静圧流体軸受において、スラスト軸受の
幅が小さく加圧流体の供給圧にたいして、十分軸受隙間
内圧力が上がらないような静圧流体軸受にたいしても高
い軸受剛性を得ることができ、同じ剛性を有する従来の
静圧流体軸受に対して小型化が可能であるため、高速化
が可能となる。
【0010】
【実施例】図1は本発明の第1実施例を示す模式断面図
であり、静圧流体軸受の1つである多孔質静圧気体軸受
の例を示すものである。同図において1は回転軸、2は
ラジアル軸受を形成する円筒状多孔質部材、3はスラス
ト軸受を形成する環状多孔質部材、4は円筒状多孔質部
材2及び環状多孔質部材3を保持する軸受ハウジング、
5は軸受ハウジング4に設けられた円筒状多孔質部材2
及び環状多孔質部材3に連通する給気孔、6は軸受ハウ
ジング2のラジアル軸受の軸方向中央部に設けられた円
筒状多孔質部材に開口する中央排気口、7は軸受ハウジ
ング4のラジアル軸受両端に設けられ円筒状多孔質部材
2に開口するラジアル軸受端部排気孔、8は高圧の気体
が存在する気体溜りである。
【0011】周知の加圧気体供給源より供給される加圧
気体を給気孔5に導くと加圧気体は円筒状多孔質部材2
および環状多孔質部材3にて絞られ、回転軸1との間に
形成される軸受隙間に流入し、ここに発生する圧力によ
り回転軸1を非接触にて回転可能に支持できる。この
後、ラジアル軸受に供給された加圧気体は中央排気孔6
及びラジアル軸受端部排気孔7より外部に排気される。
一方、スラスト軸受に供給された加圧気体は気体溜り8
の反対側についてはそのまま外部に排出されるが、気体
溜り8側は円筒状多孔質部材2のシール部2aが軸受隙
間Crと同等の隙間を有しているため、これが排気抵抗
となりラジアル軸受端部排気孔7より一部は排気される
が、気体溜り8は外部圧力Paよりも大きな圧力Pmに
保たれる。この時の圧力分布を模式的に表したものがラ
ジアル軸受について本図の上部に、スラスト軸受につい
て右部に示してある。
【0012】一般に軸受部の圧力分布は、図2のαに示
すように給気圧Psに対して圧力分布の最大値がPsに
近くなることが望ましいが、軸受の幅Ltが小さいとき
には同図βのようになり、給気圧Psに対して著しく圧
力分布の最大値が小さくなってしまう。この様なとき、
対策としては多孔質部材の透過率を大きくしたり、軸受
隙間を小さくすることが有効であるが、不安定振動や発
熱の問題から前記のような対策がとれない場合がある。
また図1におけるラジアル軸受端部排気孔7を塞ぐこと
により、スラスト軸受については本発明と同様の圧力分
布を得るが、ラジアル剛性の低下は避けられない。この
様なときに本発明のごとくラジアル軸受は両端を外気に
対し解放状態とし、スラスト軸受の片側のみを外気に対
し解放状態とすることにより同図γに示された圧力分布
を実現することが可能となり、ラジアル剛性を小さくす
ることなしにスラスト剛性を向上させることができる。
【0013】軸受隙間の流体解析によると例えば、ラジ
アル軸受部直径70mm、軸受幅35mmを2つ、スラ
スト軸受外径98mm、内径72mmでは給気圧0.6
MPaおよび軸受隙間5μmの条件ではラジアル軸受端
部排気孔7を開口しない場合、 ラジアル剛性:200N/μm スラスト剛性:218N/μm が得られる。またラジアル軸受端部排気孔7を開口せ
ず、気体溜り8を外気に連通した場合、 ラジアル剛性:282N/μm スラスト剛性:147N/μm となる。一方、本実施例のように気体溜り8を設け、ラ
ジアル軸受端部排気孔を外気に開口することにより、上
記の2つの条件のうち、ラジアル・スラストとも高い方
の剛性を実現することができる。
【0014】またラジアル軸受端部に排気孔を設ける手
段としては図1に示すように円筒状多孔質部材2に円周
環状溝を構成するほか、図3に示すような回転軸1側に
円周環状溝を形成しても同等の効果が得られる。
【0015】
【0016】
【0017】
【発明の効果】本発明によれば、特に小型の静圧流体軸
受においてスラスト軸受の幅が小さく加圧流体の供給圧
にたいして、十分軸受隙間内圧力が上がらないような静
圧流体軸受にたいしても、高い軸受剛性を得ることがで
き、同じ剛性を有する従来の静圧流体軸受に対して小型
化が可能であるため、高速化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における静圧流体軸受の
模式図である。
【図2】軸受隙間内の圧力分布の説明図である。
【図3】本発明におけるラジアル軸受端部排気方法の第
2の例である。
【符号の説明】
1 回転軸 1a スラストプレート 2 円環状多孔質部材 2a シール部 3 環状多孔質部材 4 軸受ハウジング 5 給気孔 6 中央排気孔 7 ラジアル軸受端部排気孔 8 気体溜り 9 ラジアル・スラスト間排気孔 10 スラスト軸受排気連通部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 32/00 - 32/06

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ラジアル軸受部およびスラスト軸受部を
    備える軸受ハウジングと、前記ラジアル軸受部および前
    記スラスト軸受部にて非接触に支持される回転軸を有す
    る静圧流体軸受において、 前記ラジアル軸受部、前記スラスト軸受部および前記回
    転軸により囲まれた空間に、外気よりも高い圧力の気体
    が存在する気体溜りを備え、 前記ラジアル軸受は、その両端部に外気に解放された排
    気口と、該排気口と該気体溜りとの間に設けられたシー
    ル部とを有し、 前記スラスト軸受は、片側を外気に対し解放状態とし、
    もう片側に前記気体溜りが位置するように配置したこと
    を特徴とする静圧流体軸受。
  2. 【請求項2】 前記ラジアル軸受端部もしくは前記回転
    軸に設けられた円周溝と外気を連通させることを特徴と
    する請求項1記載の静圧流体軸受。
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