JPH061980Y2

JPH061980Y2 - 梁用型枠板

Info

Publication number: JPH061980Y2
Application number: JP18379487U
Authority: JP
Inventors: 敏訓根本; 俊夫堀; 伸小西
Original assignee: Takenaka Corp
Current assignee: Takenaka Corp
Priority date: 1987-12-03
Filing date: 1987-12-03
Publication date: 1994-01-19
Anticipated expiration: 2002-12-03
Also published as: JPH0189542U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］この考案は、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリー
ト造の梁用型枠板に関するものである。

［従来の技術］従来、鉄筋コンクリート造または鉄骨鉄筋コンクリート
造の梁のための型枠としてベニヤ合板に代えてキースト
ンプレートまたはデッキプレート等の波形鋼板をその波
形を梁の高さ方向に縦にして配設し、その底面に平鋼を
溶接して断面Ｕ字形の型枠を形成し、これにコンクリー
トを充填し型枠を埋殺しにしたものが知られている（特
開昭５３−１１４２２１号公報参照）。

［考案が解決しようとする問題点］上記従来の梁の型枠板はキーストンプレートまたはデッ
キプレートのような波形鋼板を波形を梁の高さ方向に縦
にして用いたものであるので波形鋼板を梁の高さに合わ
せて長さ方向に切断しなければならず、そのための切断
作業に手間がかかり、ばた材等の仮設材が梁の長さ方向
の長さだけ必要であるので仮設材を多量に使用しなけれ
ばならず、また波形鋼板の波形を梁の長さ方向に横にし
て用いるようとする場合には鋼板の波形に沿って梁の高
さとなるように切断する必要があり、やはり切断作業に
手間がかかり、さらに側面が波形をなすのでその底面に
は平板を用いて波の凹凸によって生じる間隔を塞ぐ必要
があり、そのため波形鋼板と平板とを溶接によって連結
する必要があり作業が繁雑となるなどの問題点があっ
た。

［問題点を解決するための手段］この考案は、上記の問題点を解決するため、細長い薄鋼
板（１）の長辺の一端部を脚（２）とし、脚（２）には
凸出部（３）を形成して係止部（４）とし、平坦部
（５）を介して他端部を直角に折り曲げてウエブ（６
ａ）の一側を形成し、その前方を二重に折り返してフラ
ンジ（７）を形成し、その前方に脚（２）の凸出部
（３）を嵌合する形状の凹部（８）を有する他側のウエ
ブ（６ｂ）を一側のウエブ（６ａ）との間に脚（２）が
挿入できる間隙（１０）を空けて形成してリブ（９）と
した梁用型枠板の手段を講じるものである。

［作用］この考案の作用を下記実施例を参照して説明する。

第７図において、梁用型枠板のうち短小材（１１）と縦
継ぎ材（１５）の連結を行う場合について説明すると、
短小材（１１）のリブ（９）を構成するウエア（６
ａ），（６ｂ）の間隙（１０）に縦継ぎ材（１５）の脚
（２）を挿入して押し込むとウエブ（６ｂ）の凹部
（８）内に凸出部（３）が嵌合し、縦継ぎ材（１５）は
短小材（１１）と直角に連結され、縦継ぎ材（１５）を
持ち上げても短小材（１１）との係合が外れることはな
いが、強く引張ることにより外すことができ分解可能で
ある。標準材（１２）、両端リブ付き標準材（１３）、
倍長材（１４）のそれぞれの間もこれと同様に分解可能
に連結される。

［実施例］この考案の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図〜第５図は、この考案の梁用型枠板の一例を示す
側面図であって、第１図は厚さ０．８〜１．０mm程度の
細長い薄鋼板（１）の長辺の一端部を直角に折り曲げて
脚（２）とし、脚（２）には内側に向って凸出部（３）
を形成して係止部（４）とし、他端部との間に平坦部
（５）を設け、他端部は直角に折り曲げて一側のウエブ
（６ａ）を形成し、その前方を二重に折り返してフラン
ジ（７）を形成し、その前方に脚（２）の凸出部（３）
を嵌合する形状の凹部（８）を有する他側のウエブ（６
ｂ）を一側のウエブ（６ａ）との間に脚（２）が挿入で
きる間隙（１０）を空けて形成してリブ（９）が構成さ
れた平坦部の長さが５０mm程度の短小材（１１）であ
る。

第２図は第１図の短小材（１１）の長さの２倍の長さを
有しその他は短小材（１１）と同一の構成の標準材（１
２）である。

第３図は、第２図の標準材（１２）の一端の脚（２）の
係止部（４）の凸出部（３）を反対側の外方向に凸出さ
せ脚（２）の下方を二重に折り返してフランジ（７ａ）
を形成してリブ（９ａ）とし、他側にリブ（９）を設け
た両端リブ付き標準材（１３）であり、第４図は一端の
脚（２）と他端のリブ（９）の中間にフランジ（７ｂ）
を有するリブ（９ｂ）を形成した標準材（１２）の２倍
の長さを有する倍長材（１４）であり、第５図は一端の
脚（２）を折り曲げずに真直ぐに伸ばしたまま凸出部
（３）を有する係止部（４）を設け他端は短小材（１
１）と同様のリブ（９）を設けた縦継ぎ材（１５）であ
る。

第６図は、上記の型枠板を用いた梁の型枠を組みコンク
リートを充填した状態を示すもので、スラブ受けばた角
（１６）、縦ばた（１７）および横ばた（１８）とで断
面Ｕ字形の梁の外枠を組み、横ばた（１８）上に短小材
（１１）、両端リフ付き標準材（１３）、標準材（１
２）、短小材（１１）の順に載置してそれぞれそのリブ
（９）に脚（２）を挿入し、その係止部（４）を凹部
（８）に係止させて連結して底枠を形成し、縦ばた（１
７），（１７）には縦継ぎ材（１５）の脚（２）を短小
材（１１）のリブ（９）に挿入し、その係止部（４）を
凹部（８）に係止して連結しその上に倍長材（１４）、
標準材（１３）を順次連結して側枠を形成し断面Ｕ字形
の梁型枠とし、型枠内に鉄筋（１９）を配設しコンクリ
ート（２０）が充填されるものである。

なお、型枠板の厚さは１mm以下の適宜の厚さにすること
ができ、その長さも５０mmの倍数以外の適宜の長さとす
ることができる。

［考案の効果］この考案は、（１）平坦部の長さを適宜の長さとするこ
とによって型枠板の切断作業を行うことなく単に型枠板
を連結するだけで各種の大梁から小梁までの型枠を組立
てることができ、（２）脚の係止部とリブの凹部との係
合によって型枠板が連結されるので、型枠の組立て作業
時および組立てた型枠の運搬時に持ち上げても連結が外
れることがないため作業を確実かつ容易に行うことがで
き、（３）型枠に組立てた後、分解できるので再利用が
可能であるとともに各種寸法の型枠板を工場で量産で
き、したがって省力化が促進され、（４）型枠板はリブ
が長さ方向に設けられているので、上下の横ばた以外は
梁の高さを有する縦ばたしか必要でなく、仮設材の使用
が少量ですみ、（５）型枠に組立てた場合、型枠板の内
側面が平坦であるため側面も底面も同一種類の型枠板で
型枠全体を構成することができるので別々の資材を用意
する必要がなく作業が容易であり、かつ従来の波形板を
使用するもののように底面に生じる間隙がないので間隙
を塞ぐための作業を必要としない。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図はそれぞれ各種型枠板の側面図、第６図
は縦断側面図、第７図は斜視図である。（１）…薄鋼板、（２）…脚、（３）…凸出部、（４）
…係止部、（５）…平坦部、（６ａ）…ウエブ、（６
ｂ）…ウエブ、（７）…フランジ、（８）…凹部、
（９）…リブ、（１０）…間隙。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】細長い薄鋼板（１）の長辺の一端部を脚
（２）とし、脚（２）には凸出部（３）を形成して係止
部（４）とし、平坦部（５）を介して他端部を直角に折
り曲げてウエブ（６ａ）の一側を形成し、その前方を二
重に折り返してフランジ（７）を形成し、その前方に脚
（２）の凸出部（３）を嵌合する形状の凹部（８）を有
する他側のウエブ（６ｂ）を一側のウエブ（６ａ）との
間に脚（２）が挿入できる間隙（１０）を空けて形成し
てリブ（９）とした梁用型枠板。