JPH061972Y2 - 断熱壁構造 - Google Patents
断熱壁構造Info
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- JPH061972Y2 JPH061972Y2 JP1986052399U JP5239986U JPH061972Y2 JP H061972 Y2 JPH061972 Y2 JP H061972Y2 JP 1986052399 U JP1986052399 U JP 1986052399U JP 5239986 U JP5239986 U JP 5239986U JP H061972 Y2 JPH061972 Y2 JP H061972Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat insulating
- joint
- tile
- outer layer
- heat
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Description
本考案は、内部に断熱材を充填した断熱タイルを用いて
構築した断熱壁構造に関する。
構築した断熱壁構造に関する。
断熱タイルは、建物内部と外気との間の熱流通あるいは
建物内部における各部屋間の熱流通を遮断して、室内の
保温性又は保冷性を向上させる断熱壁構造を構築する場
合に用いられる。かかる断熱タイルの従来例としては、
実開昭55-170355号公報に記載の「断熱タイル」や実開
昭56-19640号公報に記載の「断熱セラミックタイル」等
がある。 第6図の(a)及び(b)に示す前者の断熱タイル30は、発泡
スチロールからなる断熱板31の表面に化粧材を付与して
成る。ここで言う化粧材とは、同図(a)では外装用の吹
付化粧材32であり、同図(b)ではセラミック材33であ
る。 他方、第7図に示す後者の断熱セラミックタイル40と
は、同図(a)に図示する如き管状のセラミック材41の中
空部に発泡スチロールからなる断熱材料42を挿填したも
のであり、この断熱セラミックタイル40は、同図(b)の
ように施工される。
建物内部における各部屋間の熱流通を遮断して、室内の
保温性又は保冷性を向上させる断熱壁構造を構築する場
合に用いられる。かかる断熱タイルの従来例としては、
実開昭55-170355号公報に記載の「断熱タイル」や実開
昭56-19640号公報に記載の「断熱セラミックタイル」等
がある。 第6図の(a)及び(b)に示す前者の断熱タイル30は、発泡
スチロールからなる断熱板31の表面に化粧材を付与して
成る。ここで言う化粧材とは、同図(a)では外装用の吹
付化粧材32であり、同図(b)ではセラミック材33であ
る。 他方、第7図に示す後者の断熱セラミックタイル40と
は、同図(a)に図示する如き管状のセラミック材41の中
空部に発泡スチロールからなる断熱材料42を挿填したも
のであり、この断熱セラミックタイル40は、同図(b)の
ように施工される。
【考案が解決しようとする課題】 断熱タイルを用いると、遮熱性に優れた断熱壁を構築す
ることができるが、前記従来の断熱タイル30又は断熱セ
ラミックタイル40で壁面を施工した場合、次に述べるよ
うな欠点が有る。 前者の断熱タイル30は、断熱板31が発泡スチロールであ
るため張付モルタルや目地モルタルとの親和性が悪く、
施工面に対して十分な接着強度を得ることができない。
特に、化粧材としてセラミック材33を用いたときには、
これが自重によって断熱板31の表面から剥落したり、あ
るいは断熱板31内部で亀裂を生じて施工面から剥落した
りするという不安がある。 他方、後者の断熱セラミックタイル40は、側面のうちの
2面において断熱材42が被覆されていない。そのため、
これを壁面施工した場合、断熱材42が露出する側面にお
いては目地材との接着力に劣るので、目地材が剥離し易
いという問題がある。 さらに、両者に共通する問題点として、いずれも施工後
に発泡スチロールが外部に露出する部分が残るので、火
災等に対する防火機能を殆ど期待できないという点が挙
げられる。
ることができるが、前記従来の断熱タイル30又は断熱セ
ラミックタイル40で壁面を施工した場合、次に述べるよ
うな欠点が有る。 前者の断熱タイル30は、断熱板31が発泡スチロールであ
るため張付モルタルや目地モルタルとの親和性が悪く、
施工面に対して十分な接着強度を得ることができない。
特に、化粧材としてセラミック材33を用いたときには、
これが自重によって断熱板31の表面から剥落したり、あ
るいは断熱板31内部で亀裂を生じて施工面から剥落した
りするという不安がある。 他方、後者の断熱セラミックタイル40は、側面のうちの
2面において断熱材42が被覆されていない。そのため、
これを壁面施工した場合、断熱材42が露出する側面にお
いては目地材との接着力に劣るので、目地材が剥離し易
いという問題がある。 さらに、両者に共通する問題点として、いずれも施工後
に発泡スチロールが外部に露出する部分が残るので、火
災等に対する防火機能を殆ど期待できないという点が挙
げられる。
本考案は、前記従来の欠点に鑑み、断熱性能に優れ、防
火機能を有し、堅固で且つ美麗な断熱壁構造を提供する
ものであって、その特徴とするところは、断熱材と該断
熱材の殆ど全ての外表面を被覆する耐火性部材よりなる
外層材とから構成された断熱タイルが適宜間隔の目地部
を形成して施工面に貼着配設され、上記目地部が断熱性
目地部材よりなる基層と耐火性目地材よりなる表層とで
充填されていることである。
火機能を有し、堅固で且つ美麗な断熱壁構造を提供する
ものであって、その特徴とするところは、断熱材と該断
熱材の殆ど全ての外表面を被覆する耐火性部材よりなる
外層材とから構成された断熱タイルが適宜間隔の目地部
を形成して施工面に貼着配設され、上記目地部が断熱性
目地部材よりなる基層と耐火性目地材よりなる表層とで
充填されていることである。
本考案に係る断熱壁構造(以下「本案構造」と言う)
は、外層材で断熱材の殆ど全ての外表面を被覆した断熱
タイルを用いるから、裏面及び側面において張付モルタ
ル等との馴染みがよく、それ故、施工面に対して大きい
接着強度を得ることができる。 断熱タイル間の目地部には断熱性目地部材よりなる基層
が配されているから、目地部にも遮熱機能が付与され、
依って、従来よりも優れた断熱性能を備えた断熱壁が構
築される。タイル内部の断熱材は外層材で被覆され、基
層を形成する断熱性目地部材の表面は耐火性目地部材よ
りなる表層で被覆されるから、上記断熱材及び目地部材
が必ずしも不燃性でなくとも、防火機能を壁面に持たせ
ることができる。 表層を形成する耐火性目地部材は、基層の断熱性目地部
材の上へ充填すればよいから、目地部材の使用量が少な
くてすみ、均一な充填を確実に行える。
は、外層材で断熱材の殆ど全ての外表面を被覆した断熱
タイルを用いるから、裏面及び側面において張付モルタ
ル等との馴染みがよく、それ故、施工面に対して大きい
接着強度を得ることができる。 断熱タイル間の目地部には断熱性目地部材よりなる基層
が配されているから、目地部にも遮熱機能が付与され、
依って、従来よりも優れた断熱性能を備えた断熱壁が構
築される。タイル内部の断熱材は外層材で被覆され、基
層を形成する断熱性目地部材の表面は耐火性目地部材よ
りなる表層で被覆されるから、上記断熱材及び目地部材
が必ずしも不燃性でなくとも、防火機能を壁面に持たせ
ることができる。 表層を形成する耐火性目地部材は、基層の断熱性目地部
材の上へ充填すればよいから、目地部材の使用量が少な
くてすみ、均一な充填を確実に行える。
以下、本考案の実施例を図面を用いて説明する。 第1図は、本案構造に使用する断熱タイル1を示すもの
であって、同図(a)は表面から見た斜視図、同図(b)は裏
面側から見た斜視図、同図(c)は縦断面図である。 当該断熱タイル1は、セラミック等の耐火性部材よりな
る中空の外層材2と、その内部に充填される断熱材3と
から構成される。 外層材2は、本実施例では、外形寸法が100×200×40
(単位mm)であるときに、その肉厚が約2mmに設定され
るが、この寸法関係は必要に応じ適宜変更可能である。
外層材2の裏面2aには、内部へ断熱材3を充填するため
の開口部4と、接着強度を高めるため裏足5とが形成さ
れている。開口部4は、その開口面積をあまり大きくす
ると、施工面との接着強度や断熱材3を被覆することに
よる防火性能の劣化をきたすので、開口面積は裏面面積
の35%以下、望ましくは10%以下とする。また、外層材
2の側面には、やや表面よりの位置において全周にわた
り凸条8が設けられている。なお、この凸条8は、側面
全周ではなく、少なくとも対向する一組の側面だけに設
けてもよい。 外層材2に設ける開口部4の位置は、裏面2a以外に、第
2図に示す如く側面2bとすることも可能である。但し、
この場合には、壁面施工後、開口部4が目地材によって
覆蓋されるよう、なるべく裏面2aよりの位置に設けるこ
とが望ましい。また開口部4を側面2bに設けるに際して
は、タイル自体の強度、目地材との接着強度、断熱材を
被覆することによる防火性能等を劣化させないようにす
ることを考慮して、その開口面積が1側面あたり10%を
越えないように設定する。 なお、開口面積に関する前記条件を満足する範囲におい
て、開口部4を複数個設けることも妨げない。さらに、
外層材2内へ断熱材3を充填したのち、開口部4を外層
材2と同じ又は他の耐火性部材で覆蓋しておくとよい。 第3図は、本案構造に用いる断熱タイル1の側面2bに、
発泡プラスチック成形体等から成る断熱性目地部材7を
付設した実施例を示すものである。側面2bに予め目地部
材7を付設しておくことにより、後述する壁面施工の際
の割付作業が容易になると共に目地詰め作業の簡略化が
もたらされる。この断熱性目地部材7を付設する位置
は、側面2bに凸条8を有する場合、図示する如くその下
側とする。また、断熱性目地部材7は、必ずしも側面2b
の全周に付設する必要はなく、図示は省略したが、隣接
する一組の側面又は対向する一組の側面に付設するもの
であってもよい。 外層材2を製造する方法の一例としては、排泥鋳込法が
挙げられる。排泥鋳込法によれば、外層材2に中空部と
開口部4とを同時に形成することが可能である。他の製
造方法としては、第5図に示すように、側面部2b及び表
面部2cを一体的に成形した無底箱状の上半部20と、底面
部分に相当する平板状部材21とを用意し、両者を焼成に
より接合して内側に中空部を有する外層材2を製作する
ことも考えられる。その他、外層材2を金属や難燃性プ
ラスチックス等で製作してもよく、この場合には、鋳込
法による一体成形が可能である。 断熱材3には、各種の発泡プラスチック、発泡セメン
ト、発泡ガラス、多孔質セラミック、繊維材等が使用さ
れる。断熱材3を外層材2の中空部に充填する手法とし
ては、断熱材3に発泡ウレタン,発泡ユリア等の発泡プ
ラスチックを用いに場合は、その硬化前の溶液を開口部
4から外層材2内へ注入したのちこれを内部で発泡硬化
させるという方法が採られる。その他、発泡セメントを
注入したのち発泡硬化させる方法、発泡スチロール・発
泡ポリプロピレン・発泡ウレタン等の発泡プラスチック
成形体チップ,発泡セメント成形体,セラミック多孔質
成形体,繊維質系断熱材等を充填する方法等を挙げるこ
とができる。さらに、外層材2をセラミック材の焼成に
より製作する場合であれば、加熱により発泡する性質の
発泡ガラス・発泡セラミック等の原料を焼成前の外層材
2素地内に装填しておき、外層材2の焼成と同時に上記
発泡性材料を発泡硬化させて内部を充填するという方法
も可能である。 前記断熱タイル1を用いた本案構造の施工例を第4図に
示す。図示の如く、断熱タイル1は、モルタル等の張付
材10により、所定間隔の目地部9を形成して施工面へ貼
着される。断熱タイル1は、裏面の全部又は大部分が外
層材で被覆されているから張付材10との馴染みが大変よ
く、従って施工面へ確実に貼着でき、接着強度も大き
い。従って、タイルを剥落させるおそれのない堅固な断
熱壁構造が得られる。また、第1図に例示したとおり、
タイル裏面に裏足を設けておけば、タイルの施工面への
接着強度をより一層高めることができる。 断熱タイル1,1間に形成される目地部9は、その奥側
へ施工面に接して断熱性目地部材11を挿入して形成した
基層と、その表面をセメント系モルタル等の耐火性目地
材12で被覆して形成した表層とで充填されている。本案
構造は、このように目地部9を基層(断熱性目地部材)
と表層(耐火性目地材)との二層により充填した構造に
特色を有するものである。なお、図示する実施例では、
側面に凸条8を設けた断熱タイル1を用い、この凸条8
で目地部材11の表面を押止することにより、目地部材11
が目地部9から剥落するのを防止している。また、当該
凸条8は、目地部材11の表面を被覆して表層を形成する
目地材12に対し投錨効果を発揮するので、目地材12の保
持を確実にするという利点を持つ。但し、断熱タイル1
の側面に凸条8を設けずにこれを省略したとしても、断
熱タイル1の側周面は外層材2で被覆されているから目
地材12との馴染みは良好であり、依って、目地材12を確
実に保持することができる。 なお、本案構造の施工に当たっては、ほとんど全面が外
層材で被覆された断熱タイル1を用いており、これは普
通のタイルと同等に扱うことができるから、先付工法、
後貼工法等の能率の良い施工方法を提供することが可能
である。
であって、同図(a)は表面から見た斜視図、同図(b)は裏
面側から見た斜視図、同図(c)は縦断面図である。 当該断熱タイル1は、セラミック等の耐火性部材よりな
る中空の外層材2と、その内部に充填される断熱材3と
から構成される。 外層材2は、本実施例では、外形寸法が100×200×40
(単位mm)であるときに、その肉厚が約2mmに設定され
るが、この寸法関係は必要に応じ適宜変更可能である。
外層材2の裏面2aには、内部へ断熱材3を充填するため
の開口部4と、接着強度を高めるため裏足5とが形成さ
れている。開口部4は、その開口面積をあまり大きくす
ると、施工面との接着強度や断熱材3を被覆することに
よる防火性能の劣化をきたすので、開口面積は裏面面積
の35%以下、望ましくは10%以下とする。また、外層材
2の側面には、やや表面よりの位置において全周にわた
り凸条8が設けられている。なお、この凸条8は、側面
全周ではなく、少なくとも対向する一組の側面だけに設
けてもよい。 外層材2に設ける開口部4の位置は、裏面2a以外に、第
2図に示す如く側面2bとすることも可能である。但し、
この場合には、壁面施工後、開口部4が目地材によって
覆蓋されるよう、なるべく裏面2aよりの位置に設けるこ
とが望ましい。また開口部4を側面2bに設けるに際して
は、タイル自体の強度、目地材との接着強度、断熱材を
被覆することによる防火性能等を劣化させないようにす
ることを考慮して、その開口面積が1側面あたり10%を
越えないように設定する。 なお、開口面積に関する前記条件を満足する範囲におい
て、開口部4を複数個設けることも妨げない。さらに、
外層材2内へ断熱材3を充填したのち、開口部4を外層
材2と同じ又は他の耐火性部材で覆蓋しておくとよい。 第3図は、本案構造に用いる断熱タイル1の側面2bに、
発泡プラスチック成形体等から成る断熱性目地部材7を
付設した実施例を示すものである。側面2bに予め目地部
材7を付設しておくことにより、後述する壁面施工の際
の割付作業が容易になると共に目地詰め作業の簡略化が
もたらされる。この断熱性目地部材7を付設する位置
は、側面2bに凸条8を有する場合、図示する如くその下
側とする。また、断熱性目地部材7は、必ずしも側面2b
の全周に付設する必要はなく、図示は省略したが、隣接
する一組の側面又は対向する一組の側面に付設するもの
であってもよい。 外層材2を製造する方法の一例としては、排泥鋳込法が
挙げられる。排泥鋳込法によれば、外層材2に中空部と
開口部4とを同時に形成することが可能である。他の製
造方法としては、第5図に示すように、側面部2b及び表
面部2cを一体的に成形した無底箱状の上半部20と、底面
部分に相当する平板状部材21とを用意し、両者を焼成に
より接合して内側に中空部を有する外層材2を製作する
ことも考えられる。その他、外層材2を金属や難燃性プ
ラスチックス等で製作してもよく、この場合には、鋳込
法による一体成形が可能である。 断熱材3には、各種の発泡プラスチック、発泡セメン
ト、発泡ガラス、多孔質セラミック、繊維材等が使用さ
れる。断熱材3を外層材2の中空部に充填する手法とし
ては、断熱材3に発泡ウレタン,発泡ユリア等の発泡プ
ラスチックを用いに場合は、その硬化前の溶液を開口部
4から外層材2内へ注入したのちこれを内部で発泡硬化
させるという方法が採られる。その他、発泡セメントを
注入したのち発泡硬化させる方法、発泡スチロール・発
泡ポリプロピレン・発泡ウレタン等の発泡プラスチック
成形体チップ,発泡セメント成形体,セラミック多孔質
成形体,繊維質系断熱材等を充填する方法等を挙げるこ
とができる。さらに、外層材2をセラミック材の焼成に
より製作する場合であれば、加熱により発泡する性質の
発泡ガラス・発泡セラミック等の原料を焼成前の外層材
2素地内に装填しておき、外層材2の焼成と同時に上記
発泡性材料を発泡硬化させて内部を充填するという方法
も可能である。 前記断熱タイル1を用いた本案構造の施工例を第4図に
示す。図示の如く、断熱タイル1は、モルタル等の張付
材10により、所定間隔の目地部9を形成して施工面へ貼
着される。断熱タイル1は、裏面の全部又は大部分が外
層材で被覆されているから張付材10との馴染みが大変よ
く、従って施工面へ確実に貼着でき、接着強度も大き
い。従って、タイルを剥落させるおそれのない堅固な断
熱壁構造が得られる。また、第1図に例示したとおり、
タイル裏面に裏足を設けておけば、タイルの施工面への
接着強度をより一層高めることができる。 断熱タイル1,1間に形成される目地部9は、その奥側
へ施工面に接して断熱性目地部材11を挿入して形成した
基層と、その表面をセメント系モルタル等の耐火性目地
材12で被覆して形成した表層とで充填されている。本案
構造は、このように目地部9を基層(断熱性目地部材)
と表層(耐火性目地材)との二層により充填した構造に
特色を有するものである。なお、図示する実施例では、
側面に凸条8を設けた断熱タイル1を用い、この凸条8
で目地部材11の表面を押止することにより、目地部材11
が目地部9から剥落するのを防止している。また、当該
凸条8は、目地部材11の表面を被覆して表層を形成する
目地材12に対し投錨効果を発揮するので、目地材12の保
持を確実にするという利点を持つ。但し、断熱タイル1
の側面に凸条8を設けずにこれを省略したとしても、断
熱タイル1の側周面は外層材2で被覆されているから目
地材12との馴染みは良好であり、依って、目地材12を確
実に保持することができる。 なお、本案構造の施工に当たっては、ほとんど全面が外
層材で被覆された断熱タイル1を用いており、これは普
通のタイルと同等に扱うことができるから、先付工法、
後貼工法等の能率の良い施工方法を提供することが可能
である。
本案構造は、次に列挙する効果を発揮する。 外層材で断熱材の外表面の大部分を被覆した断熱タイ
ルを用いるから、モルタル等の張付材との馴染みが非常
によく、それ故、施工面に対して大きい接着強度が得ら
れるので、堅固な断熱壁を施工することができる。 基層の断熱性目地部材によって目地部にも遮熱機能を
付与するから、単に断熱タイルだけを用いて構築した壁
面に比べ、はるかに優れた断熱性能を有する断熱壁が得
られる。 タイル内部の断熱材は外層材によって被覆され、断熱
性目地部材の表面は耐火性目地材で被覆されているか
ら、上記断熱材や目地部材に必ずしも不燃性又は難燃性
の材質を使用しなくとも、壁面に防火性能を与えること
ができる。 内部に断熱材が充填される断熱タイルは、構造上、一
般に厚みが大きくなるので、断熱タイルを用いて施工し
た壁面は、目地部の深さが通常よりも大きくなる。従っ
て、そのままであれば、目地詰めに多量の目地材を必要
とし、目地詰め作業の手間も非常にかかる。とりわけ目
地幅が細く設定された場合、目地材を目地部の奥まで確
実に且つ均一に充填することは至難である。目地材の厚
みが不均一であると、乾燥収縮量の違いにより亀裂を生
じさせるという問題が生ずる。しかるに本考案では、目
地部に断熱性目地部材を挿入して基層を形成し、その表
面に目地材を充填して表層を形成する構成としたので、
目地材の使用量が格段に少なくなると共に、目地材の必
要厚みが小さくなる。それ故、目地材を均一に充填する
ことが確実且つ容易になり、その結果、厚みの不均一に
基づく目地材の亀裂が防止され、目地詰め作業の負担が
著しく軽減される。
ルを用いるから、モルタル等の張付材との馴染みが非常
によく、それ故、施工面に対して大きい接着強度が得ら
れるので、堅固な断熱壁を施工することができる。 基層の断熱性目地部材によって目地部にも遮熱機能を
付与するから、単に断熱タイルだけを用いて構築した壁
面に比べ、はるかに優れた断熱性能を有する断熱壁が得
られる。 タイル内部の断熱材は外層材によって被覆され、断熱
性目地部材の表面は耐火性目地材で被覆されているか
ら、上記断熱材や目地部材に必ずしも不燃性又は難燃性
の材質を使用しなくとも、壁面に防火性能を与えること
ができる。 内部に断熱材が充填される断熱タイルは、構造上、一
般に厚みが大きくなるので、断熱タイルを用いて施工し
た壁面は、目地部の深さが通常よりも大きくなる。従っ
て、そのままであれば、目地詰めに多量の目地材を必要
とし、目地詰め作業の手間も非常にかかる。とりわけ目
地幅が細く設定された場合、目地材を目地部の奥まで確
実に且つ均一に充填することは至難である。目地材の厚
みが不均一であると、乾燥収縮量の違いにより亀裂を生
じさせるという問題が生ずる。しかるに本考案では、目
地部に断熱性目地部材を挿入して基層を形成し、その表
面に目地材を充填して表層を形成する構成としたので、
目地材の使用量が格段に少なくなると共に、目地材の必
要厚みが小さくなる。それ故、目地材を均一に充填する
ことが確実且つ容易になり、その結果、厚みの不均一に
基づく目地材の亀裂が防止され、目地詰め作業の負担が
著しく軽減される。
第1図は、本案構造に使用する断熱タイルの一例を示す
ものであって、図(a)は表面側から見た一部切欠斜視
図、図(b)は裏面側から見た斜視図、図(c)は縦断面図で
ある。第2図は、本案構造に使用する断熱タイルの異な
る実施例を示す斜視図である。第3図は、本案構造に使
用する断熱タイルのさらに異なる実施例を示す斜視図で
ある。第4図は、本案構造を示す縦断面図である。第5
図は、本案構造に使用する断熱タイルの外層材の製造方
法の一例を説明するための分割斜視図である。第6図
(a)及び(b)は実開昭55-170335号公報に記載された従来
の断熱タイルを示す断面図であり、第7図(a)及び(b)は
実開昭56-19640号公報に記載された従来の断熱セラミッ
クタイルを示す斜視図及びその施工状況を示す断面図で
ある。 1…断熱タイル、2…外層材、2a…裏面、2b…側面、2c
…表面、3…断熱材、4…開口部、9…目地部、10…張
付材、11…断熱性目地部材、12…耐火性目地材(表層)
ものであって、図(a)は表面側から見た一部切欠斜視
図、図(b)は裏面側から見た斜視図、図(c)は縦断面図で
ある。第2図は、本案構造に使用する断熱タイルの異な
る実施例を示す斜視図である。第3図は、本案構造に使
用する断熱タイルのさらに異なる実施例を示す斜視図で
ある。第4図は、本案構造を示す縦断面図である。第5
図は、本案構造に使用する断熱タイルの外層材の製造方
法の一例を説明するための分割斜視図である。第6図
(a)及び(b)は実開昭55-170335号公報に記載された従来
の断熱タイルを示す断面図であり、第7図(a)及び(b)は
実開昭56-19640号公報に記載された従来の断熱セラミッ
クタイルを示す斜視図及びその施工状況を示す断面図で
ある。 1…断熱タイル、2…外層材、2a…裏面、2b…側面、2c
…表面、3…断熱材、4…開口部、9…目地部、10…張
付材、11…断熱性目地部材、12…耐火性目地材(表層)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−98150(JP,A) 特開 昭58−210253(JP,A) 特開 昭57−151755(JP,A) 実開 昭59−65144(JP,U) 実開 昭56−97433(JP,U) 実開 昭58−123137(JP,U) 実公 昭54−38755(JP,Y2)
Claims (1)
- 【請求項1】断熱材と該断熱材の殆ど全ての外表面を被
覆する耐火性部材よりなる外層材とから構成された断熱
タイルが適宜間隔の目地部を形成して施工面に貼着配設
され、上記目地部が断熱性目地部材よりなる基層と耐火
性目地材よりなる表層とで充填されていることを特徴と
する断熱壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986052399U JPH061972Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 断熱壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1986052399U JPH061972Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 断熱壁構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62175140U JPS62175140U (ja) | 1987-11-07 |
JPH061972Y2 true JPH061972Y2 (ja) | 1994-01-19 |
Family
ID=30877537
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1986052399U Expired - Lifetime JPH061972Y2 (ja) | 1986-04-08 | 1986-04-08 | 断熱壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH061972Y2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4565659B2 (ja) * | 2006-06-05 | 2010-10-20 | 近江化学陶器株式会社 | タイル |
KR101161142B1 (ko) | 2010-08-11 | 2012-06-29 | 주식회사 월드와이즈월 | 결속공을 갖는 마감패널이 일체화 시공되게 한 콘크리트 외벽 시공방법 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5438755U (ja) * | 1977-08-23 | 1979-03-14 | ||
JPS5697433U (ja) * | 1979-12-25 | 1981-08-01 | ||
JPS5698150A (en) * | 1979-12-29 | 1981-08-07 | Misawahoomu Sogo Kenkyusho:Kk | Method for filling foaming urethane in building double side panel |
JPS57151755A (en) * | 1981-03-12 | 1982-09-18 | Morisaki Kougei Kk | Formation of interior wall |
JPS58123137U (ja) * | 1982-02-15 | 1983-08-22 | 上村 昭 | 溝つきタイル |
JPS58210253A (ja) * | 1982-05-31 | 1983-12-07 | 妹尾 博 | 陶磁器質タイル |
JPS5965144U (ja) * | 1982-10-22 | 1984-05-01 | ナショナル住宅産業株式会社 | タイル |
-
1986
- 1986-04-08 JP JP1986052399U patent/JPH061972Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62175140U (ja) | 1987-11-07 |
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