JPH06196491A - 熱処理装置 - Google Patents
熱処理装置Info
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- JPH06196491A JPH06196491A JP34717992A JP34717992A JPH06196491A JP H06196491 A JPH06196491 A JP H06196491A JP 34717992 A JP34717992 A JP 34717992A JP 34717992 A JP34717992 A JP 34717992A JP H06196491 A JPH06196491 A JP H06196491A
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 ランプ104でウェーハWに高エネルギで光
を当て、このウェーハW内にキャリアを発生させる。そ
の後、管105,106のバルブを開けて処理室内に還
元性ガスとして例えばH2 もしくはH2 とO族不活性ガ
スとArとの混合ガスを流し、その状態でコイル103
に高周波電流を流し、SiウェーハWを誘導加熱する。
すると、SiウェーハWの表面から酸素の外方拡散が促
進され、SiウェーハWの最表面における酸素濃度は極
端に少なく、かつ、SiウェーハW内部では析出に必要
な酸素濃度が得られたデバイス製造歩留りの高い、高品
質なSiウェーハが得られるようになる。 【効果】 極めて高清浄なSiウェーハの熱処理が可能
となる。
を当て、このウェーハW内にキャリアを発生させる。そ
の後、管105,106のバルブを開けて処理室内に還
元性ガスとして例えばH2 もしくはH2 とO族不活性ガ
スとArとの混合ガスを流し、その状態でコイル103
に高周波電流を流し、SiウェーハWを誘導加熱する。
すると、SiウェーハWの表面から酸素の外方拡散が促
進され、SiウェーハWの最表面における酸素濃度は極
端に少なく、かつ、SiウェーハW内部では析出に必要
な酸素濃度が得られたデバイス製造歩留りの高い、高品
質なSiウェーハが得られるようになる。 【効果】 極めて高清浄なSiウェーハの熱処理が可能
となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコン(Si)ウェー
ハの熱処理装置に関するものである。
ハの熱処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、Siウェーハに微量の酸素を含有
させておき、その酸素をSiデバイスの特性向上に役立
てる処理がなされている。特にMOS型デバイスは表面
近傍に存在する金属汚染に対して敏感なため、プロセス
の清浄化に加え、Siウェーハ内の酸素を析出させて上
記金属原子を捕獲し、デバイスに影響を与えないように
するといったゲッタリングの手法が一般的に用いられて
いる。
させておき、その酸素をSiデバイスの特性向上に役立
てる処理がなされている。特にMOS型デバイスは表面
近傍に存在する金属汚染に対して敏感なため、プロセス
の清浄化に加え、Siウェーハ内の酸素を析出させて上
記金属原子を捕獲し、デバイスに影響を与えないように
するといったゲッタリングの手法が一般的に用いられて
いる。
【0003】しかしながら、このような析出酸素もデバ
イス活性領域にて発生すると、逆にデバイスの電気特性
等の劣化をもたらすために、表面近傍の酸素はウェーハ
外への外方拡散処理を行うことにより、濃度が低下して
析出が起こりにくくさせることが必要である。
イス活性領域にて発生すると、逆にデバイスの電気特性
等の劣化をもたらすために、表面近傍の酸素はウェーハ
外への外方拡散処理を行うことにより、濃度が低下して
析出が起こりにくくさせることが必要である。
【0004】このような熱処理は、これまで高温酸素雰
囲気中で行われることが多かったが、酸素の外方拡散速
度は雰囲気中の酸素分圧の影響を受けるために、所望の
酸素濃度プロファイルを得るのに長時間の拡散熱処理が
必要であった。これによってSiウェーハが高温度下に
長時間さらされることになり、後の低温度プロセスによ
り発生する析出酸素密度の低下、即ち金属不純物のゲッ
タリング能力の低下とともに、炉からの汚染を受ける時
間が長くなり、最適な処理とは言えない。
囲気中で行われることが多かったが、酸素の外方拡散速
度は雰囲気中の酸素分圧の影響を受けるために、所望の
酸素濃度プロファイルを得るのに長時間の拡散熱処理が
必要であった。これによってSiウェーハが高温度下に
長時間さらされることになり、後の低温度プロセスによ
り発生する析出酸素密度の低下、即ち金属不純物のゲッ
タリング能力の低下とともに、炉からの汚染を受ける時
間が長くなり、最適な処理とは言えない。
【0005】また、Siウェーハ内の欠陥(>析出酸
素)の低減手段として、還元性雰囲気での熱処理法(特
開昭59−202640号)も考案されているが、還元
性ガスにより炉壁やボート或いはサセプタからSiウェ
ーハに逆拡散することによる金属の汚染が考えられる。
素)の低減手段として、還元性雰囲気での熱処理法(特
開昭59−202640号)も考案されているが、還元
性ガスにより炉壁やボート或いはサセプタからSiウェ
ーハに逆拡散することによる金属の汚染が考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の熱
処理装置にあっては、酸素雰囲気中での処理を行うも
の、還元性雰囲気中で処理を行うもの、いずれもSiウ
ェーハの汚染防御が不十分であった。
処理装置にあっては、酸素雰囲気中での処理を行うも
の、還元性雰囲気中で処理を行うもの、いずれもSiウ
ェーハの汚染防御が不十分であった。
【0007】ではあるが後者の還元性雰囲気中での熱処
理は比較的酸素原子の外方拡散が速く、炉壁やボート或
いはサセプタからの汚染さえ防御策を案出できれば良好
な熱処理法となり得る可能性を秘めている。
理は比較的酸素原子の外方拡散が速く、炉壁やボート或
いはサセプタからの汚染さえ防御策を案出できれば良好
な熱処理法となり得る可能性を秘めている。
【0008】そこで本発明はそのSi中での酸素原子の
外方拡散が速い還元性雰囲気での熱処理を行ってもSi
ウェーハが外部からの侵入物や内部の金属製部材からの
金属原子による汚染の影響を受けない構造を持つ熱処理
装置を提供することを目的としている。
外方拡散が速い還元性雰囲気での熱処理を行ってもSi
ウェーハが外部からの侵入物や内部の金属製部材からの
金属原子による汚染の影響を受けない構造を持つ熱処理
装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の熱処理装置は、
処理室を画成するケーシングと、Siウェーハを保持し
た状態で前記処理室内に配されるウェーハ保持体と、前
記ケーシングを透過する熱とは異なる形態で前記Siウ
ェーハを加熱するための加熱エネルギを前記処理室内へ
導入するウェーハ加熱装置とを備えることを特徴として
いる。
処理室を画成するケーシングと、Siウェーハを保持し
た状態で前記処理室内に配されるウェーハ保持体と、前
記ケーシングを透過する熱とは異なる形態で前記Siウ
ェーハを加熱するための加熱エネルギを前記処理室内へ
導入するウェーハ加熱装置とを備えることを特徴として
いる。
【0010】ウェーハ加熱装置は高周波磁界の形態を有
する加熱エネルギを発生し誘導加熱の原理によりSiウ
ェーハを加熱する高周波加熱装置を備えることにより実
現することができる。
する加熱エネルギを発生し誘導加熱の原理によりSiウ
ェーハを加熱する高周波加熱装置を備えることにより実
現することができる。
【0011】また、ウェーハ加熱装置は電流の形態を有
する加熱エネルギを発生し抵抗加熱の原理によりSiウ
ェーハを加熱する抵抗加熱装置を備える構成とすること
もできる。
する加熱エネルギを発生し抵抗加熱の原理によりSiウ
ェーハを加熱する抵抗加熱装置を備える構成とすること
もできる。
【0012】次に、ケーシングを光透過性部材により形
成し、ウェーハ加熱装置に、その照射によってSiウェ
ーハ内にキャリアを誘導させることが可能な波長を持つ
光を前記ケーシング外部から前記Siウェーハに向けて
照射するキャリア発生装置を備える構成にするのが望ま
しい。
成し、ウェーハ加熱装置に、その照射によってSiウェ
ーハ内にキャリアを誘導させることが可能な波長を持つ
光を前記ケーシング外部から前記Siウェーハに向けて
照射するキャリア発生装置を備える構成にするのが望ま
しい。
【0013】このキャリア発生装置は1180nm以下
の波長の光をSiウェーハに照射するランプを備えるも
のとすることができる。
の波長の光をSiウェーハに照射するランプを備えるも
のとすることができる。
【0014】あるいは、このキャリア発生装置は放射赤
外線をSiウェーハに照射するヒータを備えるものとす
ることもできる。
外線をSiウェーハに照射するヒータを備えるものとす
ることもできる。
【0015】また、本発明の熱処理装置は、Siウェー
ハとケーシングとの間に配置され加熱エネルギを受けて
発熱しその熱を前記Siウェーハに伝える中間加熱媒体
を備えることができる。
ハとケーシングとの間に配置され加熱エネルギを受けて
発熱しその熱を前記Siウェーハに伝える中間加熱媒体
を備えることができる。
【0016】さらに、処理室に還元性ガスを流す還元性
ガス導入排出機構を備えることで還元性ガス雰囲気での
熱処理機構が実現される。
ガス導入排出機構を備えることで還元性ガス雰囲気での
熱処理機構が実現される。
【0017】さらにまた、ウェーハ保持体を回転駆動す
る駆動機構を備える構成とすることもできる。
る駆動機構を備える構成とすることもできる。
【0018】
【作用】本発明によれば、加熱エネルギは直接的に或い
は加熱媒体を介して間接的にSiウェーハを加熱する
が、ケーシングやその他の処理室内配置部材は直接加熱
しないので、ケーシングとして石英製のものなどを用い
ても外部からの汚染を抑制することができ、また還元性
ガス雰囲気中での処理でも他の金属製部材の金属原子に
よる汚染を抑制することができるため、極めて高清浄な
Siウェーハの熱処理が可能となる。
は加熱媒体を介して間接的にSiウェーハを加熱する
が、ケーシングやその他の処理室内配置部材は直接加熱
しないので、ケーシングとして石英製のものなどを用い
ても外部からの汚染を抑制することができ、また還元性
ガス雰囲気中での処理でも他の金属製部材の金属原子に
よる汚染を抑制することができるため、極めて高清浄な
Siウェーハの熱処理が可能となる。
【0019】特に、キャリア発生装置を持てばSiウェ
ーハの加熱速度が増し、処理時間が短縮されて汚染をよ
り低減させることができる。
ーハの加熱速度が増し、処理時間が短縮されて汚染をよ
り低減させることができる。
【0020】また、加熱媒体を持つと、Siウェーハに
対する汚染物の防御壁として機能するため、これも汚染
低減に寄与するとともに、Siウェーハの加熱を均一に
行うことができるようになる。
対する汚染物の防御壁として機能するため、これも汚染
低減に寄与するとともに、Siウェーハの加熱を均一に
行うことができるようになる。
【0021】ウェーハ保持体を回転駆動すれば、その均
一性をより一層向上させることができる。
一性をより一層向上させることができる。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
つつ説明する。
つつ説明する。
【0023】図1は本発明の第1実施例に係る熱処理装
置としてシリンダ型の炉を用いた装置の構成を示すもの
である。
置としてシリンダ型の炉を用いた装置の構成を示すもの
である。
【0024】この図において、101はチャンバであ
り、このチャンバ101は高純度石英製のもので、その
内側に処理室を画成する。102はSiウェーハWを保
持するサセプタであり、処理室内に配置される。
り、このチャンバ101は高純度石英製のもので、その
内側に処理室を画成する。102はSiウェーハWを保
持するサセプタであり、処理室内に配置される。
【0025】チャンバ101の外周には導電性のコイル
103が巻かれたように設けらており、このコイル10
3には図示しない高周波電源が接続されている。この高
周波電源によりコイル103に高周波電流を流すと、静
電誘導によりSiウェーハWが発熱し自己加熱する。
103が巻かれたように設けらており、このコイル10
3には図示しない高周波電源が接続されている。この高
周波電源によりコイル103に高周波電流を流すと、静
電誘導によりSiウェーハWが発熱し自己加熱する。
【0026】コイル103の外側にはランプ104がそ
の全周にわたって複数個配設されている。このランプ1
04は1180nm以下の波長の光をSiウェーハに照
射するようになっている。
の全周にわたって複数個配設されている。このランプ1
04は1180nm以下の波長の光をSiウェーハに照
射するようになっている。
【0027】チャンバ101の上部にはそれぞれバルブ
付きのガス導入管105とガス排出管106とが接続さ
れ、これらによりチャンバ101内の処理室に還元性ガ
スを循環させるようになっている。
付きのガス導入管105とガス排出管106とが接続さ
れ、これらによりチャンバ101内の処理室に還元性ガ
スを循環させるようになっている。
【0028】このような装置において、まずランプ10
4でウェーハWに高エネルギで光を当て、このウェーハ
W内にキャリアを発生する。その後、管105,106
のバルブを開けて処理室内に還元性ガスとして例えばH
2 もしくはH2 とO族不活性ガスとArとの混合ガスを
流し、その状態でコイル103に高周波電流を流し、S
iウェーハWを誘導加熱する。すると、SiウェーハW
の表面から酸素の外方拡散が促進され、SiウェーハW
の最表面における酸素濃度は極端に少なく、かつ、Si
ウェーハW内部では析出に必要な酸素濃度が得られたデ
バイス製造歩留りの高い、高品質なSiウェーハが得ら
れるようになる。
4でウェーハWに高エネルギで光を当て、このウェーハ
W内にキャリアを発生する。その後、管105,106
のバルブを開けて処理室内に還元性ガスとして例えばH
2 もしくはH2 とO族不活性ガスとArとの混合ガスを
流し、その状態でコイル103に高周波電流を流し、S
iウェーハWを誘導加熱する。すると、SiウェーハW
の表面から酸素の外方拡散が促進され、SiウェーハW
の最表面における酸素濃度は極端に少なく、かつ、Si
ウェーハW内部では析出に必要な酸素濃度が得られたデ
バイス製造歩留りの高い、高品質なSiウェーハが得ら
れるようになる。
【0029】つまり、本実施例によれば、高周波磁界か
らなる加熱エネルギが直接的にSiウェーハWを加熱す
るが、チャンバ101等の他の処理室内配置部材は直接
加熱しないので、チャンバ101として石英製を用いて
も外部からの汚染を抑制することができ、また還元性ガ
ス雰囲気中での処理でも他の金属製部材の金属原子によ
る汚染を抑制することができるため、極めて高清浄なS
iウェーハの熱処理が可能となるのである。
らなる加熱エネルギが直接的にSiウェーハWを加熱す
るが、チャンバ101等の他の処理室内配置部材は直接
加熱しないので、チャンバ101として石英製を用いて
も外部からの汚染を抑制することができ、また還元性ガ
ス雰囲気中での処理でも他の金属製部材の金属原子によ
る汚染を抑制することができるため、極めて高清浄なS
iウェーハの熱処理が可能となるのである。
【0030】また、SiウェーハWにキャリアを発生さ
せることが可能な波長を持つ光をチャンバ101外部か
らSiウェーハWに向けて照射するランプ104を有
し、それによってSiウェーハWにキャリアを発生さ
せ、その導電性を高めた後に、高周波誘導加熱するよう
にしているため、ランプ104を使用しない場合よりも
比較的短時間で処理を終わらせることができ、この処理
時間が短縮される分だけ汚染をより低減させることがで
きることとなる。
せることが可能な波長を持つ光をチャンバ101外部か
らSiウェーハWに向けて照射するランプ104を有
し、それによってSiウェーハWにキャリアを発生さ
せ、その導電性を高めた後に、高周波誘導加熱するよう
にしているため、ランプ104を使用しない場合よりも
比較的短時間で処理を終わらせることができ、この処理
時間が短縮される分だけ汚染をより低減させることがで
きることとなる。
【0031】さらに、処理後の結果物としてより高品質
なウェーハを得ようとした場合、表面の自然酸化膜を除
去した後に不活性ガス雰囲気中にてサセプタ102にS
iウェーハWを載置し、常温中に還元性ガスに置換した
後に、誘導加熱する。温度は少なくとも1100℃以上
で効果が著しく、温度を上げた方が処理時間を短くでき
る。熱処理後は常温にまで冷却した後に不活性ガスに置
換する。
なウェーハを得ようとした場合、表面の自然酸化膜を除
去した後に不活性ガス雰囲気中にてサセプタ102にS
iウェーハWを載置し、常温中に還元性ガスに置換した
後に、誘導加熱する。温度は少なくとも1100℃以上
で効果が著しく、温度を上げた方が処理時間を短くでき
る。熱処理後は常温にまで冷却した後に不活性ガスに置
換する。
【0032】さらにまた、サセプタ102の材質は高純
度石英もしくは高純度Siが望ましい。
度石英もしくは高純度Siが望ましい。
【0033】特に、サセプタ102をSi製にすること
で、間接的にSiウェーハを加熱することも均一に加熱
する方策の一つとなる。
で、間接的にSiウェーハを加熱することも均一に加熱
する方策の一つとなる。
【0034】誘導加熱による加熱ムラを防ぐためにはコ
イル103から各ウェーハWへの距離を等しくしたり、
サセプタ102に回転駆動機構を設けるのも有効であ
る。この回転駆動機構にフィン状のものを付ければガス
の攪拌やガスの置換速度の向上にも効果がある。
イル103から各ウェーハWへの距離を等しくしたり、
サセプタ102に回転駆動機構を設けるのも有効であ
る。この回転駆動機構にフィン状のものを付ければガス
の攪拌やガスの置換速度の向上にも効果がある。
【0035】図2は本発明の第2実施例に係る熱処理装
置として縦型炉を用いた装置の構成を示すものである。
置として縦型炉を用いた装置の構成を示すものである。
【0036】この図において、201はケーシングとな
る石英製チューブであり、このチューブ201内の処理
室にウェーハ保持体となるボート202が配置されてい
る。このボート202はベースB1 上に間隔を置いて垂
設された4本の棒体B2 により構成されている。なお、
図では3本だけ示されている。SiウェーハWは、この
ボート202によって一度に多数枚保持される。
る石英製チューブであり、このチューブ201内の処理
室にウェーハ保持体となるボート202が配置されてい
る。このボート202はベースB1 上に間隔を置いて垂
設された4本の棒体B2 により構成されている。なお、
図では3本だけ示されている。SiウェーハWは、この
ボート202によって一度に多数枚保持される。
【0037】チューブ201とボート202との間には
シース203,204が配置されている。シース203
は無底筒状のもので、ボート202はその中空部内に挿
通された形でその外周がシース203により囲まれてい
る。シース204は上端部のみに底部を有する筒状のも
ので、シース203はその中空部内に挿通された形でそ
の外周がシース204により囲まれる。これらシース2
03,204はSi製のものとされている。
シース203,204が配置されている。シース203
は無底筒状のもので、ボート202はその中空部内に挿
通された形でその外周がシース203により囲まれてい
る。シース204は上端部のみに底部を有する筒状のも
ので、シース203はその中空部内に挿通された形でそ
の外周がシース204により囲まれる。これらシース2
03,204はSi製のものとされている。
【0038】チューブ201の外周には導電性のコイル
205が巻かれるように設けらており、このコイル20
5には図示しない高周波電源が接続されている。この高
周波電源によりコイル205に高周波電流を流すと、静
電誘導によりシース203,204が発熱する。
205が巻かれるように設けらており、このコイル20
5には図示しない高周波電源が接続されている。この高
周波電源によりコイル205に高周波電流を流すと、静
電誘導によりシース203,204が発熱する。
【0039】コイル205の外側にはランプ206がそ
の全周にわたって複数個配設されている。このランプ2
05は1180nm以下の波長の光をSiウェーハに照
射する上記ランプ104と同様のもので、ここではシー
ス204にキャリアを発生するものである。
の全周にわたって複数個配設されている。このランプ2
05は1180nm以下の波長の光をSiウェーハに照
射する上記ランプ104と同様のもので、ここではシー
ス204にキャリアを発生するものである。
【0040】チューブ201の上端部にはバルブ付きの
ガス導入管207が接続され、ベースB1 には同じくバ
ルブ付きのガス排出管208が接続され、これらにより
チューブ201内の処理室に還元性ガスを循環させるよ
うになっている。このガスは、導入管207からシース
204とチューブ201との間を上から下へ流れ、次い
で、シース203とシース204との間を下から上へ流
れ、その後、シース203内を上から下へ流れて排出管
208に至る。この際に、ガスはシース203,204
の熱を奪い、ガスがウェーハWに当たることでその熱が
ウェーハWを加熱する。
ガス導入管207が接続され、ベースB1 には同じくバ
ルブ付きのガス排出管208が接続され、これらにより
チューブ201内の処理室に還元性ガスを循環させるよ
うになっている。このガスは、導入管207からシース
204とチューブ201との間を上から下へ流れ、次い
で、シース203とシース204との間を下から上へ流
れ、その後、シース203内を上から下へ流れて排出管
208に至る。この際に、ガスはシース203,204
の熱を奪い、ガスがウェーハWに当たることでその熱が
ウェーハWを加熱する。
【0041】このような構成において、概略第1実施例
と同様に、ランプ206によりウェーハWに光を当てて
その導電性を高め、その後、管207,208のバルブ
を開けて処理室内に還元性ガスを流し、その状態でコイ
ル205に高周波電流を流し、SiウェーハWを誘導加
熱する。すると、SiウェーハWの表面から酸素の外方
拡散が促進され、SiウェーハWの最表面における酸素
濃度は極端に少なく、かつ、SiウェーハW内部では析
出に必要な酸素濃度が得られたデバイス製造歩留りの高
い、高品質なSiウェーハが得られる。
と同様に、ランプ206によりウェーハWに光を当てて
その導電性を高め、その後、管207,208のバルブ
を開けて処理室内に還元性ガスを流し、その状態でコイ
ル205に高周波電流を流し、SiウェーハWを誘導加
熱する。すると、SiウェーハWの表面から酸素の外方
拡散が促進され、SiウェーハWの最表面における酸素
濃度は極端に少なく、かつ、SiウェーハW内部では析
出に必要な酸素濃度が得られたデバイス製造歩留りの高
い、高品質なSiウェーハが得られる。
【0042】本実施例によれば、第1実施例と同様な効
果が得られる他、一度に、より多量の処理が可能とな
る。
果が得られる他、一度に、より多量の処理が可能とな
る。
【0043】また特に、Si製のシース203,204
を有し、これらから間接的にSiウェーハWを加熱する
ようになっているため、加熱を均一に行うことができ
る。
を有し、これらから間接的にSiウェーハWを加熱する
ようになっているため、加熱を均一に行うことができ
る。
【0044】以上の実施例ではいずれもウェーハWある
いは中間加熱媒体であるシース203,204の加熱手
段として高周波電磁誘導原理を利用しているが、ウェー
ハ加熱装置は電流の形態を有する加熱エネルギを発生し
抵抗加熱の原理によりSiウェーハを加熱する抵抗加熱
装置を備える構成とすることもできる。
いは中間加熱媒体であるシース203,204の加熱手
段として高周波電磁誘導原理を利用しているが、ウェー
ハ加熱装置は電流の形態を有する加熱エネルギを発生し
抵抗加熱の原理によりSiウェーハを加熱する抵抗加熱
装置を備える構成とすることもできる。
【0045】図3は本発明の第3実施例に係る熱処理装
置の主要部を示すものである。
置の主要部を示すものである。
【0046】この図に示すものは図1に示すシリンダ型
炉内に配されるサセプタ102に電流を流して発熱さ
せ、その熱により間接的にウェーハWを加熱するように
したものである。301はそのAC電源で、サセプタ1
02の適当な箇所に電極を配し、これにAC電源301
を接続し、サセプタ102に電流を流す。このサセプタ
102の材質はその抵抗により1100℃以上の処理温
度を得られるように適切に発熱させることができる程度
の抵抗値を有するもので形成される。
炉内に配されるサセプタ102に電流を流して発熱さ
せ、その熱により間接的にウェーハWを加熱するように
したものである。301はそのAC電源で、サセプタ1
02の適当な箇所に電極を配し、これにAC電源301
を接続し、サセプタ102に電流を流す。このサセプタ
102の材質はその抵抗により1100℃以上の処理温
度を得られるように適切に発熱させることができる程度
の抵抗値を有するもので形成される。
【0047】なお、ここでは、AC電源を用いているが
直流電源でも可能である。
直流電源でも可能である。
【0048】図4は本発明の第4実施例に係る熱処理装
置の主要部を示すものである。
置の主要部を示すものである。
【0049】この図に示すものは図2に示す縦型炉内に
配されるボート202のバーB2 に電流を流して発熱さ
せ、その熱により間接的にウェーハWを加熱するように
したものである。401はAC電源であり、接続形態は
限定されないが、例えば図に示すように、バーB2 を2
本ずつの組に分け、一方の組の2本の一端と他方の組の
2本の一端とに電極を設け、両電極間にAC電源401
を接続し、ウェーハWを介して回路が形成されるように
する。この実施例のバーB2 の材質もサセプタ102と
同様にその抵抗により1100℃以上の処理温度を得ら
れるように適切に発熱させることができる程度の抵抗値
を有するものとされる。
配されるボート202のバーB2 に電流を流して発熱さ
せ、その熱により間接的にウェーハWを加熱するように
したものである。401はAC電源であり、接続形態は
限定されないが、例えば図に示すように、バーB2 を2
本ずつの組に分け、一方の組の2本の一端と他方の組の
2本の一端とに電極を設け、両電極間にAC電源401
を接続し、ウェーハWを介して回路が形成されるように
する。この実施例のバーB2 の材質もサセプタ102と
同様にその抵抗により1100℃以上の処理温度を得ら
れるように適切に発熱させることができる程度の抵抗値
を有するものとされる。
【0050】以上、本発明の図示実施例につき説明して
きたが、本発明は上記に限定されることはなく、例えば
次のような場合をも含むものである。
きたが、本発明は上記に限定されることはなく、例えば
次のような場合をも含むものである。
【0051】上記実施例では、ランプ照射をSiのキャ
リア生成を目的として使用しているが、光の波長を変え
て、Siウェーハ、サセプタ、もしくはSiシースを7
00℃まで加熱した後に高周波加熱しても良い。
リア生成を目的として使用しているが、光の波長を変え
て、Siウェーハ、サセプタ、もしくはSiシースを7
00℃まで加熱した後に高周波加熱しても良い。
【0052】さらに、このキャリアの誘導装置はランプ
の他に放射赤外線をSiウェーハに照射するヒータを備
えるものとすることもできる。
の他に放射赤外線をSiウェーハに照射するヒータを備
えるものとすることもできる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、S
iウェーハもしくは高純度のSi部材をキャリア濃度を
光によって上げてから、直接加熱するために反応性の高
い還元性ガス雰囲気の熱処理を行っても、他の部材はそ
れほど高温にならないために石英チューブを介しても外
部からの汚染やその他の金属からの汚染が抑制できるた
め、極めて高清浄なSiウェーハの熱処理が可能とな
る。
iウェーハもしくは高純度のSi部材をキャリア濃度を
光によって上げてから、直接加熱するために反応性の高
い還元性ガス雰囲気の熱処理を行っても、他の部材はそ
れほど高温にならないために石英チューブを介しても外
部からの汚染やその他の金属からの汚染が抑制できるた
め、極めて高清浄なSiウェーハの熱処理が可能とな
る。
【図1】本発明の第1実施例に係る熱処理装置の内部構
成を示す縦断面図。
成を示す縦断面図。
【図2】本発明の第2実施例に係る熱処理装置の内部構
成を示す縦断面図。
成を示す縦断面図。
【図3】本発明の第3実施例に係る熱処理装置の主要部
の構成を示す正面図。
の構成を示す正面図。
【図4】本発明の第4実施例に係る熱処理装置の主要部
の構成を示す横断面図。
の構成を示す横断面図。
W Siウェーハ 101 チャンバ 102 サセプタ 103 導電性コイル 104 ランプ 105 ガス導入管 106 ガス排出管 201 チューブ 202 ボート 203,204 シース 205 導電性コイル 206 ランプ 207 ガス導入管 208 ガス排出管
Claims (9)
- 【請求項1】処理室を画成するケーシングと、 Siウェーハを保持した状態で前記処理室内に配される
ウェーハ保持体と、 前記ケーシングを透過する熱とは異なる形態で前記Si
ウェーハを加熱するための加熱エネルギを前記処理室内
へ導入するウェーハ加熱装置とを備えている熱処理装
置。 - 【請求項2】ウェーハ加熱装置は高周波磁界の形態を有
する加熱エネルギを発生し誘導加熱の原理によりSiウ
ェーハを加熱する高周波加熱装置を備えていることを特
徴とする請求項1記載の熱処理装置。 - 【請求項3】ウェーハ加熱装置は電流の形態を有する加
熱エネルギを発生し抵抗加熱の原理によりSiウェーハ
を加熱する抵抗加熱装置を備えていることを特徴とする
請求項1記載の熱処理装置。 - 【請求項4】ケーシングは光透過性部材により形成さ
れ、 ウェーハ加熱装置は、その照射によってSiウェーハ内
にキャリアを発生させることが可能な波長を持つ光を前
記ケーシング外部から前記Siウェーハに向けて照射す
るキャリア発生装置を備えていることを特徴とする請求
項1〜3のうちいずれか1項記載の熱処理装置。 - 【請求項5】キャリア発生装置は1180nm以下の波
長の光をSiウェーハに照射するランプを備えているこ
とを特徴とする請求項4記載の熱処理装置。 - 【請求項6】キャリア発生装置は放射赤外線をSiウェ
ーハに照射するヒータを備えていることを特徴とする請
求項4記載の熱処理装置。 - 【請求項7】Siウェーハとケーシングとの間に配置さ
れ加熱エネルギを受けて発熱しその熱を前記Siウェー
ハに伝える中間加熱媒体を備えていることを特徴とする
請求項1〜6のうちいずれか1項記載の熱処理装置。 - 【請求項8】処理室に還元性ガスを流す還元性ガス導入
排出機構を備えていることを特徴とする請求項1〜7の
うちいずれか1項記載の熱処理装置。 - 【請求項9】ウェーハ保持体を回転駆動する駆動機構を
備えていることを特徴とする請求項1〜8のうちいずれ
か1項記載の熱処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34717992A JPH06196491A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 熱処理装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34717992A JPH06196491A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 熱処理装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06196491A true JPH06196491A (ja) | 1994-07-15 |
Family
ID=18388460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34717992A Pending JPH06196491A (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 熱処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06196491A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008124204A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Epson Toyocom Corp | 製造対象物の熱処理装置および熱処理方法、並びに圧電デバイスの製造方法 |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34717992A patent/JPH06196491A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008124204A (ja) * | 2006-11-10 | 2008-05-29 | Epson Toyocom Corp | 製造対象物の熱処理装置および熱処理方法、並びに圧電デバイスの製造方法 |
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