JPH06196098A - 気体放電表示装置 - Google Patents

気体放電表示装置

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JPH06196098A
JPH06196098A JP4357283A JP35728392A JPH06196098A JP H06196098 A JPH06196098 A JP H06196098A JP 4357283 A JP4357283 A JP 4357283A JP 35728392 A JP35728392 A JP 35728392A JP H06196098 A JPH06196098 A JP H06196098A
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JP
Japan
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back plate
shaped
cathode
ribs
line
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JP4357283A
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English (en)
Inventor
Kazuhisa Henmi
和久 逸見
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 層間絶縁耐圧を向上させ、トリガ効果を高
め、クロストークや騒音をなくすこと。 【構成】 背面板1上にそれぞれ複数のライン状の陰極
6、トリガ電極2を設け、格子状絶縁体7を用いてトリ
ガ電極2を被覆する誘電体4とリブ12の一部12aと
を形成するように成し、その上にリブ12の残りの部分
12bを設ける。その上にライン状陽極を設けた表面板
が配される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ライン状の複数の陽
極と陰極とが交差する部分で放電発光させることにより
表示を行う気体放電表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図19は例えば特開平3−23832号
公報に示された従来の気体放電表示装置としての、トリ
ガ電極を有する直流放電型プラズマディスプレイの正面
図であり、図において、1はガラス等の背面板、10は
背面板1と向い合うガラス等の表面板、11は表面板1
0の背面板1側の面に設けられた複数のライン状の陽
極、12は各陽極11間を仕切るリブ、13はリブ12
を隔てて背面板1と表面板10とが向い合う空間に放電
用ガスを気密封止するための封着ガラスである。ここで
は省略したが、陽極11の上側あるいは後述する陰極の
一部あるいはリブ12の側面などに蛍光体を塗布したも
のもある。
【0003】図20は背面板1上に配設された各種電極
を示したものである。図において、2はトリガ電極、3
は陰極端子、4はトリガ電極2の端子部2aを残してト
リガ電極2を覆い隠す誘電体、6は誘電体4上に陽極1
1と直交して形成された複数のライン状の陰極である。
このような例は上記公報の他に例えば特開昭60−23
0698号公報、特開昭58−30038号公報など多
数ある。
【0004】次に動作について説明する。各陰極6には
水平同期信号に同期した陰極電圧が順次加えられ、この
間に各陽極11に表示データに応じて選択的に陽極電圧
が加えられる。そしてトリガ電極2に所定のタイミング
でトリガ電圧が加えられることにより、電圧が加えられ
た陰極3と陽極11との交点で放電発光が発生して画像
が表示される。
【0005】図21は例えば特開平3−269934号
公報に示されたライン状のトリガ電極及びライン状の誘
電体を用いた場合の従来の直流放電型プラズマディスプ
レイを示す斜視図であり、図において、2は陰極6間に
配されたライン状のトリガ電極、4は各トリガ電極2上
に設けられたライン状の誘電体、9は陰極6の端部上に
設けられた絶縁体、14は絶縁体9上に設けられ、トリ
ガ電極2を接続する集電極である。動作は上述と同様に
行われるが、トリガ電極2には集電極14を介してトリ
ガ電圧が加えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の気体放電表示装
置は以上のように構成されているので、図19,図20
に示した直流放電型プラズマディスプレイを駆動し表示
を行うとき、誘電体4を挟んで陰極6とトリガ電極2と
の間には最大100〜300Vのトリガ電圧が印加され
る。誘電体4にはこの電圧値を上回る層間絶縁耐圧が必
要とされる。ところが誘電体4は一般に厚膜材料で構成
されているため、自身の内に空泡等の欠陥を多く含んで
いる。また、トリガ電極2も一般にAg等の厚膜材料で
構成されているので、誘電体4とトリガ電極2との界面
には拡散層が形成されている。加えて厚膜のトリガ電極
2は表面が粗く随所に突起があり、この突起箇所で上面
の誘電体4との隙間を生じやすい。これらの隙間や拡散
層においては絶縁耐圧能力が損なわれる。そのため、誘
電体4の厚みを50μm以上にしている。誘電体4の形
成過程では3〜5回の印刷が行われ、さらに欠陥(空泡
等)の寸法を小さくするため誘電体の印刷を行うごとに
焼成を行っている。このため、従来のトリガ電極を有す
る直流放電型プラズマディスプレイは製造工程において
総工程数が多いという問題点があった。
【0007】また、誘電体4の厚みを厚くすると、陽極
11と誘電体4とで挟まれる放電ガスの容量に対して、
誘電体4が下地のトリガ電極2との間に形成する容量の
割合が減少することになり、トリガ効果が得にくくなる
という問題点があった。さらに、誘電体4を厚くする
と、誘電体4の厚膜焼成後に背面板1の反りが大きくな
り、背面板1と表面板10とが向い合う空間に放電用ガ
スを気密封止するための封着が困難になる。加えて、誘
電体4の厚膜焼成後の背面板1の反りが大きくなること
と、誘電体4の表面粗さが粗くなることから陰極6の形
成が困難になるという問題点があった。
【0008】また、従来のライン状トリガ電極2を有し
た直流放電型プラズマディスプレイは図21のように構
成されているので、陰極6とトリガ電極2との絶縁がと
りにくいという問題点があった。また、陰極6とトリガ
電極2とが背面板1の同一平面上にあるため、誘電体4
が段差となってリブ12にその段差が表れるという問題
点があった。例えば、リブ12を背面板1上に形成する
場合、誘電体4によって生じる段差の上からリブ12を
厚膜印刷によって形成すると、図22に示すように、リ
ブ12の上面には誘電体4によって生じる段差を反映し
て凸凹12aができる。また、表面板10にリブ12を
形成した場合は、図23に示すように、背面板1との封
着後、リブ12が誘電体4にあたるのでリブ12と陰極
6との間に隙間12bができる。上記のような凸凹12
aや隙間12bを通してクロストークと呼ばれる誤放電
(誤表示)や騒音の発生といった問題点があった。ま
た、背面板1上へのリブ12の印刷は誘電体4の作る凸
凹のため非常に困難であった。これは特に厚膜印刷で陰
極6とトリガ電極2とを形成する時にひどく、このため
陰極6とトリガ電極2とを薄膜で形成する方法もある
が、誘電体4の作る段差のため問題点は解決されない。
【0009】また、気体放電表示装置においては、従来
より駆動電圧の低圧化が駆動回路の簡略化と低価格化及
び長寿命化の点で強く望まれている。このため、陰極6
材料を変更する提案が多く成されている。例えば、特開
昭55−62647号公報などには希土類金属六硼化物
の気体放電表示装置の陰極6への適用が提案されてい
る。しかしこれらの提案においては、希土類金属六硼化
物を代表してのLaB6の膜形成はプラズマ溶射か、厚
膜印刷で行われており、いずれも多結晶膜で放電維持電
圧にばらつきがあるなどの問題点があった。
【0010】現在、気体放電表示装置の陰極6の材料と
して最も一般的なのは、厚膜印刷により形成したNi陰
極である。Ni陰極は、Niペーストをスクリーン印刷
で厚膜印刷し、空気中雰囲気で焼成して形成する。Ni
ペーストは、空気中雰囲気で焼成できるので製作が容易
である。しかし、Ni陰極は、放電開始電圧、最小放電
維持電圧が比較的高く、良好な陰極材料とはいえない。
また、放電によりNiがスパッタされ、表面板10に付
着して輝度を低下させる。また、Ni陰極を使用する場
合、Hgを放電用ガスと一緒に気密封止することがよく
行われるが、Hgは廃棄に際して環境衛生上の問題があ
り好ましくない。
【0011】最近、気体放電表示装置の陰極6の材料と
して注目されているのが、ペロブスカイト型構造を有す
る化合物を含む酸化物導電体の使用である。従来例とし
ては、特開平4−19941号公報がある。ペロブスカ
イト型構造を有する化合物を含む酸化物導電体またはK
2 NiF4 型結晶構造を持つ材料の粉末にガラス粉末を
混合してペーストにし、スクリーン印刷により厚膜印刷
してパターン化して焼成し、陰極6として使用する。ま
た、この陰極の下地には、Ni,Ag,Pd,Alなど
を下地電極として使用する。しかしこの場合も、希土類
金属六硼化物の膜形成がプラズマ溶射か、厚膜印刷で行
われていたのと同様、多結晶膜で放電維持電圧にばらつ
きが生じやすい。また、ペースト化する際にガラス粉末
を混合する必要があるので放電維持電圧にばらつきが生
じやすく、さらに電気伝導度を下げてしまうなどの問題
点があった。このガラス粉末は下地電極との相性を向上
させるためにも無くすことはできない。
【0012】陰極材料としては、Wの金属線を使用する
ことが蛍光表示管や平面CRTでは一般的であるが、気
体放電表示装置では製造上に問題があり使用されていな
い。
【0013】以上のように従来の気体放電表示装置は、
誘電体4の厚膜焼成後の背面板1の反りが大きくなり封
着が困難になる。誘電体4の表面粗さが粗くなることか
ら陰極6の形成が困難になる。凸凹や隙間を通してクロ
ストークと呼ばれる誤放電(誤表示)や騒音が発生す
る。トリガ効果が得にくい。放電維持電圧にばらつきが
ある。金属線Wを使用できない等々の問題点があった。
【0014】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、層間絶縁耐圧の問題点を解消
し、トリガ効果を高め、クロストークや騒音の発生とい
った問題点を解消すると共に、放電維持電圧のばらつき
やスパッタリングによる輝度の低下を抑えることのでき
る気体放電表示装置を得ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明に係る気
体放電表示装置は、ライン状トリガ電極を被覆する誘電
体とリブの一部とを形成する格子状絶縁体を設けたもの
である。
【0016】請求項2の発明に係る気体放電表示装置
は、ライン状トリガ電極を被覆する誘電体とリブの一部
とを形成した格子状絶縁体と、この格子状絶縁体の四角
孔に充填した抵抗体と、この抵抗体の上部に形成された
陰極とを設けたものである。
【0017】請求項3の発明に係る気体放電表示装置
は、ライン状トリガ電極を被覆する誘電体とリブの一部
とを形成する格子状絶縁体を設けると共に、この格子状
絶縁体または格子状絶縁体とリブとの上面に蛍光体を設
けたものである。
【0018】請求項4の発明に係る気体放電表示装置
は、背面板に複数のライン状の溝を設けると共に、この
溝内に種火放電用の電極を設けたものである。
【0019】請求項5の発明に係る気体放電表示装置
は、背面板に複数のライン状の溝を設けると共に、この
溝内にトリガ電極と誘電体とを設けたものである。
【0020】請求項6の発明に係る気体放電表示装置
は、背面板に複数のライン状の溝を設けると共に、この
溝内に金属線陰極を設けたものである。
【0021】請求項7の発明に係る気体放電表示装置
は、陰極及びトリガ電極の表面に薄膜被覆型電極を設け
たものである。
【0022】請求項8の発明に係る気体放電表示装置
は、誘電体にMgOまたはSrTiO3 を用いると共
に、陰極にLax Sr1-x CuO3 を用いたものであ
る。
【0023】請求項9の発明に係る気体放電表示装置
は、金属線陰極としてW,Mo,ReとWとの合金、R
eとMoとの合金のいずれかを用いたものである。
【0024】請求項10の発明に係る気体放電表示装置
は、薄膜被覆型電極としてLax Sr1-x CuO3 を用
いたものである。
【0025】
【作用】請求項1の発明における気体放電表示装置は、
格子状絶縁体によりライン状トリガ電極を被覆する誘電
体とリブの一部とを形成するので、空泡等の欠陥を少な
くでき、リブ形状を均一にできる。
【0026】請求項2の発明における気体放電表示装置
は、格子状絶縁体の四角孔に抵抗体を充填し、この抵抗
体の上部に陰極を形成したので、メモリ動作が可能にな
る。
【0027】請求項3の発明における気体放電表示装置
は、ライン状トリガ電極を被覆する誘電体とリブの一部
とを形成する格子状絶縁体の上面に蛍光体を設けるの
で、蛍光体が設けられた面積を大きくでき、輝度を高く
できる。
【0028】請求項4の発明における気体放電表示装置
は、背面板に溝を設け、この溝に種火放電用の電極を形
成するので陰極と種火放電用電極との距離を長くとるこ
とができ確実に絶縁をとることができる。
【0029】請求項5の発明における気体放電表示装置
は、背面板に溝を設け、この溝内にトリガ電極と誘電体
とを設けたことにより絶縁耐圧、トリガ効果が向上す
る。
【0030】請求項6の発明における気体放電表示装置
は、背面板に溝を設け、この溝に金属陰極線を設けたの
で、性能の優れた陰極が得られる。
【0031】請求項7の発明における気体放電表示装置
は、陰極とトリガ電極に薄膜被覆型電極を設けたので、
放電開始電圧,放電維持電圧を低くできる。
【0032】請求項8の発明における気体放電表示装置
は、誘電体にMgOまたはSrTiO3 を、陰極にLa
x Sr1-x CuO3 を用いたので、陰極に対する接着力
が向上する。
【0033】請求項9の発明における気体放電表示装置
は、金属線陰極としてW,Mo,ReとWとの合金、R
eとMoとの合金のいずれかを用いたものであるので、
耐スパッタリング性が向上し、電子放出能を高める。
【0034】請求項10の発明における気体放電表示装
置は、薄膜被覆型電極にLax Sr1-x CuO3 を用い
たので、耐スパッタリング特性が向上する。
【0035】
【実施例】
実施例1.以下、請求項1の発明の一実施例を図につい
て説明する。図1はこの発明の一実施例を工程順に別け
て分解して示した斜視図である。図1において、1は背
面板、6は陰極で、2は各陰極6間のギャップに形成さ
れたトリガ電極である。陰極6とトリガ電極2はそれぞ
れ複数ありライン状である。7は格子状絶縁体で、四角
孔7aによってトリガ電極2を被覆する誘電体4部とリ
ブ12の一部12aとからなる。格子状絶縁体7の上に
はリブ12の続きの部分12bが形成されている。四角
孔7aは陰極6上に沿って配列されている。
【0036】次に動作について説明する。背面板1とな
るソーダガラスに複数のライン状の陰極6とそのギャッ
プにトリガ電極2を形成する。これはNi,Alなどの
厚膜印刷や、スパッタリングなどによる薄膜形成でも良
い。次に誘電体ペーストをリブ12が形成される所定の
場所とトリガ電極2とを被覆するように印刷し焼成す
る。すると図1に示したように、トリガ電極2を被覆す
る誘電体4部とリブ12の一部12aとからなる格子状
絶縁体7となる。その上面は平面となって凸凹がないの
でリブ12の続きの部分12bの形成が容易になる。ま
た、誘電体4とリブ12とを交差させながら形成する必
要がないので空泡などが生じにくい。このため絶縁耐圧
能力の低下を防止することができる。また、格子状絶縁
体7の上面にリブ12の残りの部分12aを形成するの
で、リブ12の上面に凸凹が生じにくい。その様子を図
2に示す。図2(a)は図1のx方向から見た断面図、
図2(b)はy方向から見た断面図である。この結果、
図22,図23で示したような凸凹12aや隙間12b
は生じない。
【0037】実施例2.実施例1では格子状絶縁体7の
形成が厚膜印刷法の場合を示したが、フィルム法によっ
てもよい。図3はその工程図である。ここでは陰極6と
トリガ電極2などの形成工程は省略し、格子状絶縁体7
の形成部分のみ示した。まず陰極6とトリガ電極2を形
成した背面板1の上にフィルムをラミネートする。ここ
では厚さを厚く取れるドライフィルムを使用した。ドラ
イフィルムの厚さは20〜50ミクロンのものが良い。
次に、格子状絶縁体7の形状に露光,現像する。すなわ
ち図3(a)のように、格子状絶縁体7が形成される所
定の場所のドライフィルム21を所定の形状だけ剥離す
る。次に図3(b)のように、誘電体ペースト4aをド
ライフィルムを剥離(露光,現像)した部分に埋め込
む。次に誘電体ペースト4aを乾燥させた後、残ったド
ライフィルム21を除去し、誘電体ペースト4aを焼成
すると図3(c)のように格子状絶縁体7ができる。こ
のフィルム法により形成した格子状絶縁体7は、裾ダ
レ,ニジミなどの厚膜印刷特有の問題がなく、フォトプ
ロセスを用いるので高精度で再現性の高いものとなる。
【0038】実施例3.実施例2と同様にフォトプロセ
スを用いる他の実施例として光硬化性誘電体ペーストを
用いてもよい。図4に示すように、まず陰極6とトリガ
電極2とを形成した背面板1にスクリーン印刷により光
硬化性誘電体ペーストをベタ印刷する。乾燥させたの
ち、格子状絶縁体7の形状に露光し現像し、焼成すると
格子状絶縁体7の所定の形状が得られる。光硬化性誘電
体ペーストはいわゆるネガ型フォトレジストに属す。格
子状絶縁体7は誘電体4部とリブ12の一部12aとか
ら成るので、残りの部分12bを形成して背面板1が完
成する。
【0039】実施例2,3においては、フォトプロセス
を用いるので基本的に高精度で再現性の高い格子状絶縁
体7が得られる。また、乾燥,焼成を含んだ重ね印刷を
行わないので工程が簡単になるばかりでなく、空泡など
の欠陥が生じにくいため絶縁耐圧能力の低下を防止する
ことができる。また、フォトプロセスを用いるので微細
加工に適しており、陰極6のエッジを誘電体(格子状絶
縁体7)で被覆する場合に効果を発揮する。図5は格子
状絶縁体7によりトリガ電極2と陰極6のエッジとを被
覆した場合の背面板1の斜視図である。陰極6のエッジ
を誘電体4で被覆する場合、裾ダレ,ニジミなどの厚膜
印刷特有の問題は、陰極6の実効面積を減少させ気体放
電表示装置の性能を落とすばかりでなく、陰極6にとっ
ても悪影響を及ぼすが、フォトプロセスを用いると形状
をシャープにできるので、上記のような問題点が少な
い。
【0040】実施例4.次に請求項2の発明の一実施例
を図6について説明する。図において、1は背面板、2
は複数のライン状のトリガ電極、8は複数のライン状の
電圧印加用の電極で、トリガ電極2間のギャップ部分に
配設されている。7は格子状絶縁体で、トリガ電極2を
被覆する誘電体4とリブ12の一部12a(図示され
ず)とからなる。12bは格子状絶縁体7のリブ12の
一部12aに形成された残りの部分である。9は格子状
絶縁体7の隙間に充填された抵抗体、6は抵抗体9の上
部に形成された陰極である。
【0041】次に動作について説明する。まず、背面板
1上に複数のライン状の電極8を形成する。次に各電極
8間のギャップ部分に複数のライン状トリガ電極2を配
設する。電極8とトリガ電極2とは同時に形成してもよ
いし、別々に形成してもよい。また、異なる材料であっ
てもよいし、同一材料であってもよい。例えば、A1の
薄膜を全面にスパッタリングにより付け、エッチングし
て所定のパターンニングを行い、電極8とトリガ電極2
とする。また、NiやAgの厚膜印刷によって形成す
る。次に、格子状絶縁体7を上記実施例1〜3に示した
いずれかの方法で形成する。この場合、格子状絶縁体7
は複数のライン状のトリガ電極2を被覆する誘電体4及
び複数のライン状の電極8と交差する方向に配設された
リブ12の一部12aとからなる。こうして複数のライ
ン状の電極8の上面に格子状絶縁体7ができる。次に、
この格子状絶縁体7の四角孔7aに抵抗体9を充填す
る。抵抗体9としては、例えばRuO2 がある。RuO
2 を主成分とするペーストを厚膜印刷により格子状絶縁
体7の隙間に充填印刷し、乾燥後焼成する。
【0042】次に、抵抗体9の表面(上部)に陰極6を
形成する。陰極6としては厚膜NiやAl、また薄膜L
aB6 などがよい。格子状絶縁体7の四角孔7aは各放
電セルに対応するので、各放電セルは個別の対応する陰
極6を持ち、さらに各陰極6には個別の対応する抵抗体
9が接続されていることになる。抵抗体9の電気抵抗は
各放電セルの放電を一定の放電維持電圧で維持するのに
不可欠で、これによりメモリ動作が可能になる。すなわ
ち、格子状絶縁体7の四角孔7aに抵抗体9を充填する
ことにより、簡単にメモリ動作が可能な気体放電表示装
置を得ることができる。また、この抵抗体9は格子状絶
縁体7に囲まれているので、隣接するセルと短絡する心
配がない。なお、陰極6へは電極8より抵抗体9を介し
て電位が印加される。最後にリブ12の残りの部分12
bを形成する。
【0043】実施例5.なお、上記実施例1〜4では、
リブ12の残りの部分12bを格子状絶縁体7のリブ1
2の一部12aの上に積み上げる構成としたが、表面板
10の対応する場所に設けてもよい。この実施例を図7
に示す。図において、1は背面板、2は複数のライン状
トリガ電極で、複数のライン状の第1電極8のギャップ
部分に配設されている。7は格子状絶縁体でライン状ト
リガ電極2を被覆する誘電体4とリブ12の一部12a
とからなる。10は表面板、12bは表面板10に形成
されたリブ12の残りの部分である。なお、ここでは陽
極と蛍光体を省略した。背面板1上の斜線部分に表面板
10の部分12bがあたるように両者を合わせ封着す
る。
【0044】実施例6.次に請求項3の発明の一実施例
を図8について説明する。図8において、1は背面板、
6は複数のライン状の陰極で、図には示されていない
が、各陰極6間のギャップには複数のライン状トリガ電
極2が配設されている。7は格子状絶縁体で、トリガ電
極2を被覆する誘電体4とリブ12の一部12aとから
なる。15は格子状絶縁体7の上面に設けたR,G,B
の蛍光体である。
【0045】次に動作について説明する。陰極6とトリ
ガ電極2とは同一材料で一括して形成されている。ここ
では、AlとLaB6 の2層構造となっている。まず、
Alを2μmの厚さでスパッタリングにより全面に薄膜
形成した上にLaB6 を0.5μmの厚さでスパッタリ
ングにより形成する。これをエッチングして所定のパタ
ーンにする。次にフォトリソグラフィを用いて電極材料
表面にコーティングしたレジストをパターニングし、余
分な材料をエッチングして取り除く。電極の形成はNi
やAlの厚膜印刷によってもよい。また、TiC,Ti
Nなどを被覆した電極構造にしてもよい。次に、実施例
1〜3に示した方法のいずれかを用いて格子状絶縁体7
を形成する。ここに示した実施例6ではフィルム法を用
いた。次に、格子状絶縁体7の上面に蛍光体15を設け
る。これはPTR法やスラリー法または印刷法により行
うのが一般的である。または沈降法やスプレー法を用い
てもよい。蛍光体15は図に示したように、赤,青,緑
(R,B,G)の3原色の塗り分けによってカラー表示
装置となるし、1色のみで単色表示装置となる。また、
特に表面板10に蛍光体15を設ける透過型の表示装置
では、輝度を向上させることができる。
【0046】実施例7.図9は請求項3の発明の他の実
施例を示した。ここでは、蛍光体15を格子状絶縁体7
の上面に加えて、リブ12の側壁や陰極6とトリガ電極
2とのギャップにも設けた。これによって透過型の表示
装置の輝度を向上させることがきる。また、反射型の表
示装置としても十分使用できる。
【0047】実施例8.次に請求項4の発明の一実施例
を図10について説明する。図10は種火放電式の気体
放電表示装置の一実施例を示した断面図である。図10
において、1は背面板、17は背面板1に設けたライン
状の溝である。6は陰極、16は溝17の底に設けた種
火放電用の電極で、同一材料で一括して形成してある。
【0048】次に動作について説明する。この実施例は
種火放電方式の気体放電表示装置の背面板1を簡単な工
程で提供するものである。従来の直流放電型プラズマデ
ィスプレイでは放電開始の統計的遅れがあり、表示ミス
や表示遅れといった問題点があった。これを解決するた
め種火効果を持つ荷電粒子や励起原子を放電セルに予め
供給しておく方法が採られる。図10では種火放電領域
と表示放電領域とに分けられており、陰極6が表示放電
領域を電極16が種火放電領域を担う電極として働く。
種火放電領域では表示放電の有無にかかわらず弱い種火
放電を行い、表示放電は種火を表示放電領域まで広げる
ことによって行う。その際、放電電流の増加分を補うの
が陰極6である。
【0049】次に製造方法について説明する。背面板1
にはソーダガラスが一般的であるがこの限りではない。
背面板1に溝17を設ける。溝17はサンドブラスト法
か弗酸によるエッチング法により簡単に設けることがで
きる。両方の方法とも、まず背面板1の表面にレジスト
をコーティングしフォトリソグラフィーを用いて溝17
を設ける部分のレジストを除去する。レジストにはゴム
系のものを用いるとよい。サンドブラスト法ではアルミ
ナの微粒子を吹き付けてガラスを掘ることにより溝17
を作る。エッチング法では弗酸の中に漬けるかシャワー
を吹き付けてガラスをエッチングして溝17を作る。溝
17ができたらレジストを除去する。次に、例えばAl
の薄膜を全面にスパッタリングする。すると溝17と底
と背面板1の表面とにAlの電極が形成される。溝17
の側壁にはAlは蒸着されないので陰極6と電極16間
の絶縁は保たれる。また、絶縁に問題がある場合は、レ
ジストをディップコーティングしてAlのエッチング液
につける。ディップコーティングでは溝17の側壁にレ
ジストが残らないことを利用する。Alの上面にTi
C,TiN,LaB6 などを蒸着してもよい。
【0050】実施例9.次に請求項5の発明の一実施例
を図11について説明する。図11はトリガ放電方式の
気体放電表示装置の一実施例を示した斜視図である。図
11において、1は背面板、17は背面板1にサンドブ
ラスト法か弗酸によるエッチング法により設けた溝であ
る。6は陰極、2は溝17に設けたトリガ電極で、蒸着
法,スパッタリング法,イオンプレーティング法などに
より同一材料で一括して形成してある。4はトリガ電極
2を被覆する誘電体で、ペーストを溝17に厚膜印刷に
より埋め込み、乾燥焼成して形成してある。12はリブ
で放電セルを分けると共に、表面板10と背面板1とを
一定の間隔に保つ働きがある。
【0051】次に動作について説明する。この実施例は
トリガ放電方式の気体放電表示装置の背面板1を簡単な
工程で提供するものである。前述のように、直流放電型
プラズマディスプレイでは放電開始の統計的遅れがあ
り、表示ミスや表示遅れといった問題点があった。これ
を解決するため、種火効果を持つ荷電粒子や励起原子を
放電セルに予め供給しておく方法が採られる。その供給
方法としてトリガ放電が利用される。種火放電に比べて
放電時間が短い(<1μs)の高コントラストの気体放
電表示装置が得られる。トリガ電極2に−300V程度
の高圧が印加されると、トリガ電極2と陽極11との間
で容量に結合した短い放電が起こる。すると誘電体4表
面に正の壁電荷が形成される。壁電荷によって陰極6に
低い電圧を印加しても放電を開始することができるよう
になる。トリガ電極2は溝17の底に形成されており、
さらに誘電体4が充填されているので、層間絶縁耐圧の
劣化といった問題が生じにくい。さらに、陰極6とトリ
ガ電極2とを同一材料で一括して形成してあるので工程
が短縮できる。背面板1表面に誘電体4による凸凹がで
きないのリブ12を印刷しやすい。また、リブ12の上
面に誘電体4による凸凹を反映した凸凹も生じにくい。
層間絶縁耐圧の問題を解消し、トリガ効果を高め、クロ
ストークや騒音の発生といった問題点を解消することが
できる。
【0052】実施例10.次に請求項5の発明の他の実
施例を図12について説明する。図において、1は背面
板、17は背面板1にサンドブラスト法か弗酸によるエ
ッチング法により設けた溝である。6は陰極、2はトリ
ガ電極で、蒸着法,スパッタリング法,イオンプレーテ
ィング法などにより同一材料で一括して形成してある。
4はトリガ電極2を被覆する誘電体で、ペーストを溝1
7に厚膜印刷により埋め込み、乾燥焼成し形成してあ
る。12はリブで放電セルを分けると共に、表面板10
と背面板1とを一定の間隔に保つ働きがある。この実施
例10では、さらに陰極6のギャップに蛍光体15を設
けた。これにより装置の輝度向上を図ることができる。
なお、陰極6材料に例えばLaB6 といった高電子放出
能の材料を使えば、この実施例10のように陰極6の幅
を狭くすることが可能で、蛍光体15の塗布面積を大き
くでき、さらに輝度が向上する。
【0053】実施例11.次に請求項6,9の発明の一
実施例を図13について説明する。図13において、1
は背面板、17は背面板1にサンドブラスト法か弗酸に
よるエッチング法により設けた溝である。18は溝17
の中に配設された金属線陰極で、W,Mo,ReとWと
の合金、ReとMoとの合金のいずれかを用いている。
溝17の幅は20〜50μmで、深さは40〜100μ
mある。金属線陰極18の直径は10〜40μmであ
る。12はリブで放電セルを分けると共に、表面板10
と背面板1とを一定の間隔に保つ働きがある。リブ12
を印刷する前に、リブ12が形成される場所の溝17を
誘電体で予め埋めておくと、リブ12が形成しやすい。
次に、金属線陰極18の電極端子との接続方法について
説明する。図14はその一例を示した図で、背面板1に
電極端子19を印刷することにより金属線陰極18と接
続する。電極端子19には例えばAgペーストを厚膜印
刷する。
【0054】次に動作について説明する。W,Moなど
の金属線陰極18は耐スパッタリング特性が優れ、高電
子放出能である。これにより性能の優れた背面板1を提
供できる。
【0055】実施例12.なお、上記実施例11では電
極端子19によって金属線陰極18の固定を行ったが、
図15に示すように、封着ガラス13を表面板10と背
面板1との封着に用いることにより、さらに固定は強固
になる。また、上記実施例11では気体放電表示装置の
場合について述べたが、平面CRTや蛍光表示管の場合
であってもよく、同様の効果を奏する。特に、平面CR
Tの場合、金属線陰極18を真空外部にいかに取り出す
かが問題であったがその問題を解消する。
【0056】実施例13.次に請求項7,10の発明の
一実施例を図16について説明する。図16において、
1は背面板、6は複数のライン状陰極で、2は陰極6の
ギャップに配設されている複数のライン状トリガ電極で
ある。20は陰極6とトリガ電極2との表面に形成され
た薄膜被覆型電極で、材料はLax Sr1-x CuO3
ある。陰極6とトリガ電極2の下地電極には、例えばA
lの薄膜を一括形成してエッチングにより所望のライン
状にパターニングする。その表面にLax Sr1-x Cu
3をスパッタリングして薄膜形成する。Lax Sr1-x
CuO3 は燐酸で容易にエッチングすることができ
る。Alの薄膜下地電極の場合、燐酸で同時にエッチン
グすることができる。また、陰極6とトリガ電極2の下
地電極にNi,Alを厚膜印刷したものでもよい。な
お、ここでは誘電体4やリブ12は省略した。
【0057】次に動作について説明する。Lax Sr
1-x CuO3 には基本的に酸化による劣化がなく、放電
開始電圧が低く、電子放出能が高いなどの特性を持って
いる。この実施例13ではLax Sr1-x CuO3 の薄
膜被覆型電極20としているので、厚膜印刷の場合に必
要なガラスフリットなどの不要物がなく、基本性能を損
なわない。また、放電開始電圧や放電維持電圧を低くで
きるので、駆動回路の低コスト化や信頼性の向上を図る
ことができる。また、Lax Sr1-x CuO3 は耐スパ
ッタ性に優れるので表示装置の発光効率を上げたり寿命
を延ばすことができる。
【0058】実施例14.次に請求項8の発明の一実施
例を図17について説明する。図17において、1は背
面板、6は複数のライン状の陰極で、2は陰極6の下層
に配設されているトリガ電極である。4は陰極6とトリ
ガ電極2との層間に設けられた誘電体である。誘電体は
MgOまたはSrTiO3 が用いられている。12はリ
ブである。
【0059】次に動作について説明する。背面板1にト
リガ電極2を所定の範囲に渡って一面に形成する。これ
は、例えばAgの厚膜印刷やAlのスパッタリングによ
る薄膜形成でよい。この上に、MgOまたはSrTiO
3 をスパッタリングにより薄膜形成する。これをトリガ
放電方式に必要な誘電体4とする。MgOやSrTiO
3 は誘電率が比較的高く、安定な材料であるので、層間
の絶縁特性にも優れ誘電体4に適している。次に、La
x Sr1-x CuO3 をスパッタリングして薄膜形成す
る。Lax Sr1-x CuO3 は燐酸で容易にエッチング
することがきるので、所定のライン状パターンにパター
ニングし、陰極6とする。この際、MgO,SrTiO
3 とLax Sr1-x CuO3 とは同じぺロブスカイト型
構造であるので、両者間の接着強度が強い。さらに、L
x Sr1-x CuO3 には基本的に酸化による劣化がな
く、放電開始電圧が低く、電子放出能が高いなどの特性
を持っているので放電開始電圧や放電維持電圧を低くで
き、駆動回路の低コスト化や信頼性の向上を図ることが
できる。また、耐スパッタ性に優れるので、表示装置の
発光効率を上げたり、寿命を延ばすことができる。
【0060】実施例15.図18は、いわゆるライント
リガ型気体放電表示装置の一実施例を示す断面図であ
る。図18において、1は背面板、6は複数のライン状
の陰極で、Lax Sr1-x CuO3 をスパッタリングし
て薄膜形成し、エッチングによりパターニングしてい
る。2は陰極6のギャップに配設されている複数のライ
ン状のトリガ電極である。陰極6とトリガ電極2との層
間には誘電体4が介されている。誘電体4には、MgO
またはSrTiO3 がスパッタリングにより薄膜形成さ
れている。12はリブである。この場合も上記実施例1
3と同様の効果を奏する。
【0061】
【発明の効果】以上のように、請求項1の発明によれ
ば、格子状絶縁体により誘電体とリブの一部とを形成す
るように構成したので、誘電体に空泡が生じたり、リブ
に凸凹が生じたりすることがなく、絶縁耐圧が向上する
等の効果がある。
【0062】請求項2の発明によれば、格子状絶縁体の
四角孔に抵抗体を充填し、その上に陰極を設けるように
構成したので、放電を維持してメモリ動作が可能になる
等の効果がある。
【0063】請求項3の発明によれば、格子状絶縁体の
表面またはこの格子状絶縁体とリブとの表面に蛍光体を
設けるように構成したので、蛍光体が設けられた面積が
大きくなりこれによって表示輝度を高めることができる
効果がある。
【0064】請求項4の発明によれば、背面板に溝を設
け、この溝の中に種火放電用の電極を設けるように構成
したので、陰極と種火放電用の電極との距離を長くして
層間絶縁耐圧を向上させ、トリガ効果を高めると共に、
クロストークや騒音を防止できる効果がある。
【0065】請求項5の発明によれば、背面板に溝を設
け、この溝に誘電体とトリガ電極とを設けるように構成
したので、誘電体に凸凹等が生じにくく、リブの印刷が
しやすくなり、このため層間絶縁耐圧が向上し、トリガ
効果を高めると共にクロストークや騒音を防止できる効
果がある。
【0066】請求項6の発明によれば、背面板に溝を設
け、この溝に金属線陰極を設けるように構成したので、
性能の優れた陰極が得られる効果がある。
【0067】請求項7の発明によれば、陰極及びトリガ
電極上に薄膜被覆型電極を設けるように構成したので、
放電開始電圧や放電維持電圧を低くでき、駆動回路の低
コスト化、信頼性の向上を図ることがきる効果がある。
【0068】請求項8の発明によれば、誘電体にMgO
またはSrTiO3 を用い、陰極にLax Sr1-x Cu
3 を用いるように構成したので、誘電体と陰極との接
着強度が向上すると共に、放電開始電圧や放電維持電圧
を低くでき、駆動回路の低コスト化や信頼性の向上を図
ることができ、また耐スパッタ性に優れるので、表示装
置の発光効率を上げたり、寿命を延ばすことができると
共に製造が容易になる効果がある。
【0069】請求項9の発明によれば、金属線陰極とし
てW,Mo,ReとWとの合金、ReとMoとの合金の
いずれかを用いるように構成したので、耐スパッタリン
グ性が向上し、電子放出能を高める効果がある。
【0070】請求項10の発明によれば、薄膜被覆型電
極としてLax Sr1-x CuO3 を用いるように構成し
たので、耐スパッタリング特性が向上し、発光効率を上
げ、寿命を延ばすことができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の実施例1を示す分解斜視図で
ある。
【図2】図1のx方向及びy方向から見た側面断面図で
ある。
【図3】実施例2による製造工程を示す説明及び側面断
面図である。
【図4】実施例3による製造工程を示す説明図である。
【図5】背面板の要部を示す斜視図である。
【図6】請求項2の発明の実施例4を示す側面断面図で
ある。
【図7】実施例5を示す斜視図である。
【図8】請求項3の発明の実施例6を示す斜視図であ
る。
【図9】請求項3の発明の他の実施例7を示す斜視図で
ある。
【図10】請求項4の発明の実施例8を示す側面断面図
である。
【図11】請求項5の発明の実施例9を示す斜視図であ
る。
【図12】実施例10を示す斜視図である。
【図13】請求項6,9の発明の実施例11を示す斜視
図である。
【図14】金属線陰極の接続方法を示す斜視図である。
【図15】実施例12を示す平面図及び側面断面図であ
る。
【図16】請求項7,10の発明の実施例13を示す斜
視図である。
【図17】請求項8の発明の実施例14を示す側面断面
図である。
【図18】実施例15を示す側面断面図である。
【図19】従来の気体放電表示装置を示す平面図であ
る。
【図20】従来の気体放電表示装置の背面板を示す平面
図である。
【図21】従来の気体放電表示装置の背面板を示す斜視
図である。
【図22】従来の気体放電表示装置の側面断面図であ
る。
【図23】従来の気体放電表示装置の側面断面図であ
る。
【符号の説明】
1 背面板 2 トリガ電極 4 誘電体 6 陰極 7 格子状絶縁体 7a 四角孔 8 電極 9 抵抗体 10 表面板 11 陽極 12 リブ 15 蛍光体 16 電極 17 溝 18 金属線陰極 20 薄膜被覆型電極

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    陰極と、上記背面板上の上記陰極の間に設けられた複数
    のライン状のトリガ電極と、上記陰極及びトリガ電極上
    に設けられ上記陰極に沿って多数の四角孔が設けられた
    格子状絶縁体と、上記格子状絶縁体上の上記陰極及びト
    リガ電極と直交する部分に設けられた絶縁体から成る複
    数のライン状のリブと、上記背面板と対向配置され上記
    リブに接して設けられた表面板と、上記表面板の上記背
    面板と対向する面に上記リブの間に設けられた複数のラ
    イン状の陽極とを備えた気体放電表示装置。
  2. 【請求項2】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    電圧印加用の電極と、上記背面板上の上記陰極の間に設
    けられた複数のライン状のトリガ電極と、上記電圧印加
    用の電極及びトリガ電極上に設けられ上記電圧印加用の
    電極に沿って多数の四角孔が設けられた格子状絶縁体
    と、上記四角孔に充填された抵抗体と、上記抵抗体の上
    記電圧印加用の電極とは反対側の面に設けられた複数の
    ライン状の陰極と、上記格子状絶縁体上の上記陰極及び
    トリガ電極と直交する部分に設けられた絶縁体から成る
    複数のライン状のリブと、上記背面板と対向配置され上
    記リブに接して設けられた表面板と、上記表面板の上記
    背面板と対向する面に上記リブの間に設けられた複数の
    ライン状の陽極とを備えた気体放電表示装置。
  3. 【請求項3】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    陰極と、上記背面板上の上記陰極の間に設けられた複数
    のライン状のトリガ電極と、上記陰極及びトリガ電極上
    に設けられ上記陰極に沿って多数の四角孔が設けられた
    格子状絶縁体と、上記格子状絶縁体上の上記陰極及びト
    リガ電極と直交する部分に設けられた絶縁体から成る複
    数のライン状のリブと、上記背面板と対向配置され上記
    リブに接して設けられた表面板と、上記表面板の上記背
    面板と対向する面に上記リブの間に設けられた複数のラ
    イン状の陽極と、上記格子状絶縁体表面または格子状絶
    縁体と上記リブとの表面に設けた蛍光体とを備えた気体
    放電表示装置。
  4. 【請求項4】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    陰極と、上記背面板上の上記陰極の間に設けられた複数
    のライン状の溝と、上記溝の底面に設けた種火放電用の
    電極と、上記陰極,溝及び種火放電用の電極上にこれら
    と直交して設けられた複数のライン状のリブと、上記背
    面板と対向配置され上記リブに接して設けられた表面板
    と、上記表面板の上記背面板と対向する面に上記リブの
    間に設けられた複数のライン状の陽極とを備えた気体放
    電表示装置。
  5. 【請求項5】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    陰極と、上記背面板上の上記陰極の間に設けられた複数
    のライン状の溝と、上記溝の底面に設けたトリガ電極
    と、上記溝内に設けられた誘電体と、上記陰極,溝,誘
    電体及びトリガ電極上にこれらと直交して設けられた複
    数のライン状のリブと、上記背面板と対向配置され上記
    リブに接して設けられた表面板と、上記表面板の上記背
    面板と対向する面に上記リブの間に設けられた複数のラ
    イン状の陽極とを備えた気体放電表示装置。
  6. 【請求項6】 背面板に設けた複数のライン状の溝と、
    上記溝内に設けた金属線陰極と、上記溝及び金属線陰極
    上にこれらと直交して設けられた複数のライン状のリブ
    と、上記背面板と対向配置され上記リブに接して設けら
    れた表面板と、上記表面板の上記背面板と対向する面に
    上記リブの間に設けられた複数のライン状の陽極とを備
    えた気体放電表示装置。
  7. 【請求項7】 背面板上に設けられた複数のライン状の
    陰極と、上記背面板上の上記陰極の間に設けられた複数
    のトリガ電極と、上記陰極及びトリガ電極上に設けられ
    た薄膜被覆型電極と、上記薄膜被覆型電極上に設けられ
    た誘電体と、上記誘電体上に上記陰極及びトリガ電極と
    直交する部分に設けられた絶縁体から成る複数のライン
    状のリブと、上記背面板と対向配置され上記リブに接し
    て設けられた表面板と、上記表面板の上記背面板と対向
    する面に上記リブの間に設けられた複数のライン状の陽
    極とを備えた気体放電表示装置。
  8. 【請求項8】 背面板上に設けられたトリガ電極と、上
    記トリガ電極上に設けられたMgOまたはSrTiO3
    から成る誘電体と、上記誘電体に設けられたLax Sr
    1-x CuO3 から成る複数のライン状の陰極と、上記陰
    極上にこの陰極と直交するように設けられた複数のライ
    ン状のリブと、上記背面板と対向配置され上記リブに接
    して設けられた表面板と、上記表面板の上記背面板と対
    向する面に上記リブの間に設けられた複数のライン状の
    陽極とを備えた気体放電表示装置。
  9. 【請求項9】 上記金属線陰極として、W,Mo,Re
    とWとの合金、ReとMoとの合金のいずれかを用いた
    請求項6記載の気体放電表示装置。
  10. 【請求項10】 上記薄膜被覆型電極として、Lax
    1-x CuO3 を用いた請求項7記載の気体放電表示装
    置。
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