JP4281155B2 - 表示パネル及び表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電現象を利用した、例えばプラズマ放電を利用した蛍光体発光による表示パネル及び表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、放電現象を利用した表示方法、例えばプラズマ放電によって発生する紫外線を利用して蛍光体を励起し、その発光色を利用して表示する方法は、パーソナルコンピュータやワークステーション等の表示装置や壁掛けテレビジョン受信装置、更には広告や各種情報の表示装置等として広く一般に用いられるようになった。
【0003】
この様な用途に用いられる表示パネルは、特開平11−054047号公報の段落番号〔0016〕から〔0021〕に記載されているように、下記の手順に従って作られる。即ち、前面ガラス基板上にスクリーン印刷後焼成することによって銀電極を形成し、この上に75重量%の酸化鉛、15重量%の酸化硼素、10重量%の酸化珪素からなる鉛系の誘電体ガラス層をスクリーン印刷後焼成を行って、約20μmの膜厚に形成した。次に上記の誘電体ガラス層上にCVD法(化学蒸着法)にて1.0μmの酸化マグネシウムの保護層を形成した。次に、背面ガラス基板上にスクリーン印刷後焼成することによって得られた銀電極と同じくスクリーン印刷を繰り返し行った後焼成することによって高さ0.15mmのガラス製の隔壁を作製する。隔壁間には左から赤、緑、青の順に蛍光体層を形成するが、隔壁間隔は赤色部が0.153mm、緑色部が0.133mm、青色部が0.164mmとした。この蛍光体層が設けられた背面ガラス基板を、封着用ガラスを用いて前面パネルと張り合わせ、放電ガス封入前に放電空間部を8×10-7Torrの真空度に排気し、放電空間部内に5%キセノンガスを含むヘリウムガスを放電ガスとして500Torr封入して、交流面放電型プラズマディスプレイが形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
放電現象を利用して、その発光色を表示する表示パネル、例えば、プラズマ放電によって発生する紫外線を利用して蛍光体を励起し、その発光色を表示するカラー表示パネルにおいて、色温度の高い白色表示を安定して実現させることはカラー表示パネルの性能、特に画質を決定する重要な要素のひとつである。この白色表示は蛍光体からの発光色である赤色(R)、緑色(G)、青色(B)を組合わせることによって実現することが可能で、また、その色調は、RGB各色の輝度を調整することによって得られる。
【0005】
上記のカラー表示パネルに用いられる蛍光体はその種類によって発光効率が異なるため、蛍光体を塗布する領域、即ち放電領域の空間を一定にしても各放電領域から放射されるRGB光の輝度は一定にならない。即ち、通常良く使用される蛍光体においては、赤色(R)や緑色(G)に比較して青色(B)の輝度が低いため、その混合色である白色の表示は赤味をおびた色調になることが多い。この問題を解決するために、青色(B)の蛍光体が塗布された領域を赤色(R)または緑色(G)の蛍光体が塗布された領域よりも大きくする方法が採用されていた。即ち、ガラス製の隔壁間隔は青色(B)の場合が最も広く設けられていた。
【0006】
しかしながら、前述した従来の構造を有する表示パネルを良く知られた通常の駆動方法を用いて駆動した場合、RGB各色の放電開始電圧には明らかな有意差が生じていた。例えば、RGB各放電領域に所定の駆動電圧を印加した場合、青色(B)の領域では放電を開始するが、赤色(R)の領域では放電が起らないという現象が発生していた。この原因は、一般的にプラズマの放電領域が大きい程、その領域内での自由電子または励起イオンの数が多く存在し、放電が起き易いと考えられている。従って、上記した構造の表示パネルにおいては、赤色(R)の領域に比較して放電領域の大きい青色(B)の領域の方がはるかに容易に放電を開始されることになる。
【0007】
また、上記した従来構造の表示パネルにおいて、RGB各色の放電領域内に配置された電極面積が各々異なるため、良く知られた通常の駆動方法を用いて駆動した場合には、しばしば表示不良を発生させる。この原因は、各放電領域内での電荷量が各々異なることによって、各放電領域における放電状態が変わってしまうことに起因する。
【0008】
従って、従来構造の如き、RGB各色を表示させる各放電領域を区切るための隔壁間隔を変えるだけでは色温度の高い白色表示が困難であるばかりでなく、安定な放電を実現することが困難と言わざるを得なかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記した従来技術の課題を解決し、色温度の高い白色表示を安定させて実現するために、略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記電極の少なくとも一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示パネルであって、前記隔壁の間隔が広い発光色の放電領域では前記電極枝を少なくとも2つ以上有し、前記発光色各々での前記電極枝の幅の総和を略等しくするように構成する。
【0010】
また、本発明では、略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記電極の一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示パネルであって、前記発光色各々の前記電極枝の面積を略等しくすると共に、前記隔壁の間隔が異なる前記放電領域間で対向する前記電極枝の幅を異ならせるように構成する。
【0011】
また、本発明では、略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、かつ前記放電領域内に突出された前記電極の先端と他方の電極との間隔の少なくともひとつが、他の放電領域における電極の間隔とは異なるように構成する。
【0012】
また、本発明では、略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の少なくとも一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示装置であって、前記隔壁の間隔が広い発光色の放電領域では前記電極枝を少なくとも2つ以上有し、前記発光色各々での前記電極枝の幅の総和を略等しくし、前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備えるように構成する。
【0013】
また、本発明では、略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示装置であって、前記発光色各々の前記電極枝の面積を略等しくし、前記隔壁の間隔が異なる前記放電領域間で対向する前記電極枝の幅を異ならせると共に、前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備えるように構成する。
【0014】
また、本発明では、略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の少なくとも一方の電極が他方の電極側に突出された電極枝を有する表示装置であって、前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備え、前記放電領域内に突出された前記第1の電極の先端と他方の電極との間隔の少なくともひとつが、他の放電領域における電極の間隔とは異なるように構成する。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、プラズマ放電によって発生させた紫外線を用いて異なる発光色の蛍光体を励起し、その発光色を表示させるカラープラズマ表示を例として、図面を用いて説明する。
【0021】
図1は、本発明の一実施例を表わすプラズマ表示パネルの分解斜視図であり、また図2は、その前面ガラス基板側から見たときのプラズマ表示パネルの平面図である。
【0022】
前面ガラス基板21の上面には、良く知られた薄膜形成方法、例えばスパッタリング装置等を用いてITO(Indium-Tin-Oxide)膜からなる透明な一対の電極、即ちX電極22及びY電極23とを略平行に形成する。そして、これらのX電極22及びY電極23の上部には、ITO膜よりも電気抵抗の低い金属膜、例えば銀やクロム等の金属を用いて各々Xバス電極24、Yバス電極25として積層付設されている。次に、Xバス電極24及びYバス電極25を含むX電極22及びY電極23は、良く知られた方法、例えばCVD法(化学蒸着法)等を用いて酸化珪素等からなる誘電体層26によって被覆され、更に誘電体層26の上に酸化マグネシウム等の保護膜27が付設されている。
【0023】
一方、背面ガラス基板28の上面には、X電極22及びY電極23に対して交差するように電極29(以下、アドレス電極29と称す)を、上記の良く知られた薄膜形成方法を用いて付設されている。そしてまた、アドレス電極29は全体を覆うように誘電体層30によって被覆されている。
【0024】
次に、良く知られた方法、例えばガラスペースト等をスクリーン印刷法を用いて繰返し印刷させた後に焼結させることによって、ガラス製の隔壁31を上記した誘電体層30の上に、アドレス電極29と略平行させて形成される。そして、隔壁31の壁面及び誘電体層30の上面には、良く知られた蛍光体33、例えば赤色蛍光体としてYBO3:Eu、緑色蛍光体としてZnSiO4:Mn、青色蛍光体としてBaMgAl1017:Eu等が塗布されている。
【0025】
このようにして形成された背面ガラス基板28を、封着用ガラス等を用いて前面ガラス基板21と張り合わせ、隔壁31で仕切られた放電領域内を真空排気した後に、放電ガスとして一般的に用いられているキセノンガスを含むヘリウムガスを封入して、面放電型プラズマ表示パネルが出来上がる。
【0026】
本実施例においてはガラス基板を用いた例を示したが、ガラスに限定されることなく、例えば強化プラスチックやRGB光に対して透明なセラミックなど、図1に示した構造体が作製可能な材料であれば構わない。また、X電極及びY電極はガラス基板上に直接設けても良いし、必要に応じて介在物を介して形成しても差し支えない。
【0027】
図2は、前面ガラス基板側から見たときのプラズマ表示パネルの平面図であって、本発明の一実施例である電極、X電極22及びY電極23の構造を表わし、これらの電極はガラス基板上に略平行して配置するように設けられている。赤色の発光を示す放電領域32(R)、緑色の発光を示す放電領域32(G)、青色の発光を示す放電領域32(B)は隔壁31によって仕切られているが、各々の放電領域の間隔a、b及びcはa:b:c=0.8:1:1.2となるように形成した。また、X電極22及びY電極23は各々の放電領域32内に含まれるように配設されているが、X電極22またはY電極23の少なくとも一方の電極が他方の電極側に突出されるように形成されている。そして、突出された電極の幅は略等しく、またその先端部と他方の電極との距離pは等しくなるように配置されている。
【0028】
本実施例に示した隔壁31の間隔はひとつの例であって、RGB3色の発光を行う放電領域32のうち、放電領域の隔壁間隔の少なくともひとつが他の放電領域の隔壁間隔と異なるように、任意の値を設定することが可能である。また、放電領域32内に突出された電極はX電極22及びY電極23の場合について示したが、略平行させて設けた電極のいずれか一方の電極であっても構わない。
【0029】
従来技術で明らかのように、一般的には異なる大きさの放電領域に対して異なる幅の電極を有するような場合、放電の起り易さは放電領域の大きさ、そしてその放電領域内に略平行して配置した電極の幅やその間隔に強く依存することになる。この理由は上述したように、放電は放電領域内に存在する自由電子または励起イオンの数に比例して起り易いため、放電領域が大きいほど、また電極の幅が広いほど容易に放電が開始されるからである。従って、上記の如き、異なる大きさの放電領域に対して放電領域内に配置した電極の幅を揃えることによって、異なる大きさの放電領域においても、ほぼ同一の印加電圧で放電を開始させることが出来る。
【0030】
図3に、本発明の別の実施例を示す。本実施例において、各放電領域内に突出された電極、X電極22及びY電極23は、少なくともひとつ以上の電極枝から構成されており、各放電領域内に配設されたこれらの電極枝の幅の総和が各々等しくなるように形成されている。このような電極構造を用いることによって、特に幅広の放電領域を有する場合に見られる放電開始電圧の増加を抑制し、大きさの異なるRGB各色の放電領域においても放電開始電圧を揃えることが可能となる。
【0031】
図4は、本発明の別の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図であって、先に述べた方法でプラズマ表示パネルは形成されている。ここで、RGB各色の発光を行う放電領域32(R)、32(G)、32(B)は隔壁31を用いて、異なる間隔で仕切られているが、同色の発光を示す放電領域、例えば放電領域32(B)の隣接する放電領域(図4における上下方向の放電領域を表わす)とは、隔壁31で仕切られている訳ではない。従って、プラズマ表示パネルのひとつの画素を形成するための放電領域32(B)は、ガラス基板上に略平行して設けられた電極、X電極22及びY電極23とを含む領域と言うことになる。即ち、図4に示した実施例においては、RGB3色のほぼ1画素分を表わしている。ここで、放電領域内に配設された電極の一部は他方の電極側に突出させるように形成されているが、この突出された電極を含んで放電領域内に配置された電極の面積Pは、異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域32のいずれにおいても略等しくなるように形成されている。
【0032】
本実施例に示す如く、異なる大きさの放電領域において、放電に関与する電極の面積をいずれも揃えることは、放電が維持継続されているときに各放電領域を流れる放電電流を略等しく揃えることであり、言い換えれば各放電領域での電荷量をほぼ同一に揃えることを意味する。従って、上記した電極構造を用いることによって、放電領域の大きさが異なっても各放電領域での放電状態を揃えることが可能になって、従来問題とされた放電状態の不一致に基づく表示不良を解消させ、各放電領域において安定な放電を行わせることが出来る。
【0033】
更にまた、図5に示す別の実施例においては、異なる間隔で仕切られたRGB各色を発光させる放電領域32内へ突出させて形成した電極、X電極22及びY電極23の幅が略等しく、かつ突出された電極を含んで放電領域32内に配設された電極の面積Qが略等しくなるように形成されている。そして、放電領域32内へ突出された電極の先端は、他方の電極と等距離の位置になるように配置されている。
【0034】
このような電極構造を用いることによって、放電領域32の大きさが異なっても、各々の放電領域32内へ突出された電極の幅が等しいので各放電領域はほぼ同一の電圧によって放電を開始させることが出来る。そして、放電領域32内に配置させた電極面積を略等しくしてあるので、放電を維持継続させるのに必要な放電電流、即ち電荷量を各放電領域においてほぼ同一に揃えることが出来る。これによって、RGB3色の放電領域32の大きさが異なっても、ほぼ同一の放電電圧で放電を開始させ、しかも放電開始後も安定して放電を継続させることが可能となる。
【0035】
更にまた、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)各々の放電領域を同時に放電させることによって、その合成色である白色を色温度の高い状態で表示させることが出来る。
【0036】
図6は、本発明の別の実施例である。プラズマ表示パネルの形成は上記した方法を用いるが、カラス基板上に略平行して配置された電極の形状が異なるように形成した。即ち、異なる間隔を有する隔壁31で仕切られた放電領域32内には、各々のX電極22及びY電極23を突出させて設けてある。このとき、放電領域32内に突出された電極の間隙の少なくともひとつが、他の放電領域32における電極の間隙とは異なるように設けてある。本実施例において、隔壁31の間隔がa:b:cであるような放電領域32(R)、32(G)、32(B)の場合、放電領域32内に突出された電極の先端と、他方の電極との間隔は、各々s:t:uの割合になるように配置した。この比率は単純に隔壁31の間隔比によって決定されるものではなく、放電領域32内に突出された電極の幅や放電領域32内に存在する電極面積、更には蛍光体33の成分や厚さ等を考慮して決める必要がある。
【0037】
図6において、ガラス基板上で略平行に設けた電極の間隔は、隔壁31の間隔が大きく、また放電領域32内に突出された電極の幅が広い青色(B)発光の放電領域32(B)が最も大きく、そして赤色(R)発光の放電領域32(R)で最も小さくなるように配置した。このように、放電開始電圧に影響を与える因子である隔壁31の間隔または放電領域32の大きさ、突出された電極の幅及びその電極間隔等のバランスを取ることによって、RGB色の各放電領域32においてほぼ同一の電圧で放電を開始させることが可能となる。
【0038】
以上で述べたプラズマ表示パネルの電極構造を用いることによって、隔壁31の間隔が異なる赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の放電領域32に対して、ほぼ同一の放電条件、即ちほぼ等しい電圧で放電を開始することが出来、また放電領域32を流れる放電電流、即ち電荷量をほぼ等しくさせて安定な放電を継続させることが出来る。そして、更にはその結果として、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)3色の合成色である白色を色温度の高い状態で表示することが可能となる。
【0039】
尚、以上で述べた放電領域32内に突出された電極は、略平行して配置した電極のいずれか一方でも、また両方でも良いことは言うまでもない。
【0040】
次に、上記のプラズマ表示パネルを用いたプラズマ表示装置について説明する。図7は、本発明の一実施例であるプラズマ表示パネルの電極配置及び回路構成とを示している。前面ガラス基板21及び背面ガラス基板28を含むプラズマ表示パネルは上述の図1で説明した方法で作製され、ガラス基板上に略平行して設けられた第1の電極であるX電極22及びY電極23は各々X駆動手段34及びY駆動手段35に接続されており、また、第2の電極であるアドレス電極29は第1の電極であるX電極22及びY電極23と交差するように配置されて、アドレス駆動手段36に接続されている。そして、夫々の電極には各々の駆動手段から、プラズマ放電を行うのに必要な所定の信号電圧が印加される。
【0041】
また、本実施例における第1の電極(X電極22及びY電極23)の構造は、上記した本発明の実施例で説明した電極構造のいずれかひとつで構成されるものである。即ち、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)各色の放電領域32を形成する隔壁31の間隔が異なっても、略平行して配置された第1の電極の少なくとも一方の電極が放電領域32内に突出されるように配置し、この突出された第1の電極の幅、または突出された第1の電極を含んで放電領域32内に存在する電極の面積をほぼ同一になるように形成する、若しくは上記した第1の電極の幅及びその電極の面積をほぼ同一になるように形成する、または放電領域32内に突出された第1の電極の間隔の少なくともひとつが他の放電領域における電極間隔とは異なるように形成する。
【0042】
上記した電極配置及び回路構成を用いることによって、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の発光を示す放電領域32はアドレス電極29と交差して配置されたX電極22及びY電極23を含む領域であって、各々の電極に所定の信号電圧が印加されたときに所望の発光表示を行うことが出来る。このとき、各放電領域32内に突出させて形成した第1の電極であるX電極22及びY電極23の幅、或いは放電領域32内に配置された上記第1の電極の面積、更には上記した第1の電極の幅とその面積とがほぼ等しくなるように配置されているので、各放電領域32に対してほぼ同一の条件で放電を開始させ、そしてその放電を安定させて維持継続させることが出来る。言い換えれば、従来のプラズマ表示装置で問題とされた各放電領域32における放電開始電圧或いは放電電荷量の不一致によって引き起こされていた色調不良や表示不良等を解消させるばかりでなく、従来これらの問題解決に必要とされた特別な付加回路部品、例えば電圧調整回路などの部品を不要として、上記した各々の電極に対して所定の信号電圧を印加するだけでプラズマ表示部全域に亘って放電の安定した発光表示を実現させることが出来る。
【0043】
そして、本実施例のプラズマ表示装置においては、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各放電領域32での放電開始電圧及び放電量をほぼ等しく揃えることが出来るので、例えば第1の電極及び第2の電極の全てに所定の信号電圧を印加してプラズマ表示部全域に亘って表示させた場合、その混合色である白色を色温度の高い状態で表示させることも可能である。更には、表示部全体の放電電流を調整することで、その色調を変えずに表示部全体の発光量の低減を容易に行うことが可能であって、必要に応じて消費電力等の削減を図ることも出来る。
【0044】
【発明の効果】
以上で述べたように、本発明の放電現象を利用した表示パネル、例えば蛍光体のプラズマ放電による発光を利用したプラズマ表示パネルを用いることによって、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)各色の放電領域の大きさが異なっても、各放電領域での放電条件、即ち、放電開始電圧や放電量等を揃えて安定な放電を継続させることが可能となる。また、上記したプラズマ表示パネルをプラズマ表示装置に用いた場合、表示装置の表示部分全体に亘って安定した放電特性を有するプラズマ表示を実現させることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例であるプラズマ表示パネルの分解斜視図である。
【図2】本発明の第一の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図である。
【図3】本発明の第二の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図である。
【図4】本発明の第三の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図である。
【図5】本発明の第四の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図である。
【図6】本発明の第五の実施例を表わすプラズマ表示パネルの平面図である。
【図7】本発明の一実施例であるプラズマ表示装置である。
【符号の説明】
21…前面ガラス基板
22…X電極(透明電極)
23…Y電極(透明電極)
24…Xバス電極(金属電極)
25…Yバス電極(金属電極)
26…誘電体層
27…保護層
28…背面ガラス基板
29…アドレス電極(金属電極)
30…誘電体層
31…隔壁
32…放電領域
33…蛍光体
34…X駆動手段
35…Y駆動手段
36…アドレス駆動手段

Claims (6)

  1. 略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され前記放電領域内に配設された前記電極の少なくとも一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示パネルであって、
    前記隔壁の間隔が広い発光色の放電領域では前記電極枝を少なくとも2つ以上有し、前記発光色各々での前記電極枝の幅の総和を略等しくしたことを特徴とする表示パネル。
  2. 略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記電極の一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示パネルであって、
    前記発光色各々の一つの前記放電領域での2つの前記電極枝の面積を略等しくすると共に、前記隔壁の間隔が異なる前記放電領域間で対向する前記電極枝の幅を異ならせたことを特徴とする表示パネル。
  3. 略平行に配置された電極と、該電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁とを備えてなり、該隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、かつ前記放電領域内に突出された前記電極の先端と他方の電極との間隔の少なくともひとつが、他の放電領域における電極の間隔とは異なるように形成されたことを特徴とする表示パネル。
  4. 略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の少なくとも一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示装置であって、
    前記隔壁の間隔が広い発光色の放電領域では前記電極枝を少なくとも2つ以上有し、前記発光色各々での前記電極枝の幅の総和を略等しくし、前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備えていることを特徴とする表示装置。
  5. 略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の一方の電極から他方の電極に向かって突出した電極枝を有する表示装置であって、
    前記発光色各々の前記電極枝の面積を略等しくし、前記隔壁の間隔が異なる前記放電領域間で対向する前記電極枝の幅を異ならせると共に、前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備えていることを特徴とする表示装置。
  6. 略平行に配置された第1の電極と、該第1の電極を含んで異なる発光色の蛍光体で発光させる放電領域と、前記第1の電極に交差して前記放電領域を区切る隔壁と、該隔壁に対して略平行に配置された第2の電極とを備え、前記隔壁の間隔の少なくともひとつが他の隔壁の間隔と異なるように配置され、前記放電領域内に配設された前記第1の電極の少なくとも一方の電極が他方の電極側に突出された電極枝を有する表示装置であって、
    前記第1の電極及び前記第2の電極に信号電圧を印加するための駆動手段を備え、前記放電領域内に突出された前記第1の電極の先端と他方の電極との間隔の少なくともひとつが、他の放電領域における電極の間隔とは異なるように形成されたことを特徴とする表示装置。
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