JPH06195913A - 磁気記録装置の磁気ヘッド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気ヘッドと磁気ディスクとの相対的な逃げ
寸法を低減することができるように改良された磁気記録
装置の磁気ヘッドを提供する。 【構成】 遊端にスライダ８を垂下支持してなる片持ち
の支持部材９を有し、ディスク型磁気記録媒体４に対し
てローディング或いはアンローディングされる磁気記録
装置の磁気ヘッド１に、支持部材のアンローディング状
態時の下向き変位量を規定するためのストッパ部材１０
を設ける。 【効果】 磁気記録装置の小形化。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、光磁気ディスクドライ
ブ装置などの磁気記録装置に於て、カセットケース内に
収納されたディスク型磁気記録媒体に磁界を印加するた
めに用いられる磁気ヘッドに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】光磁気ディスクドライブ装置などの磁気
記録装置に用いられる可搬式の磁気記録媒体としての光
磁気ディスクは、記録面に埃などが付着することを避け
るために、カセット式のケース内に収納されることが一
般的である。

【０００３】一方、光磁気ディスクに記録磁界を印加す
るための磁気ヘッドは、例えば可撓性を有する片持ちの
ロードビームの先端にスライダを支持した構成をとって
おり、光磁気ディスクのローディング時には、回転する
光磁気ディスクの表面に発生する空気膜により、光磁気
ディスクに対してスライダが非接触状態で対峙するよう
になっている。そして、このエアクッションによるスラ
イダの浮上量が適正となるように、ロードビームのコン
プライアンスが設定されている。

【０００４】他方、磁気記録装置に光磁気ディスクが装
着されていないアンローディング状態に於ては、磁気ヘ
ッドのロードビームが下向きに撓曲してスライダが下方
へ変位しているので、磁気記録装置に光磁気ディスクを
装着する際に、光磁気ディスクのケースとスライダとを
相互干渉しないようにする必要がある。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかるに、エアクッシ
ョンの効果を高めるべくロードビームのコンプライアン
スを高くとると、スライダの垂下量が大きくなるので、
磁気ヘッドと光磁気ディスクとの相対的な逃げ寸法を大
きくとらねばならなくなり、いきおい装置寸法が増大し
がちとなる不都合があった。

【０００６】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
磁気ヘッドと光磁気ディスクとの相対的な逃げ寸法を低
減することができるように改良された磁気記録装置の磁
気ヘッドを提供することにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、遊端にスライダを垂下支持してなる片持ち
の支持部材を有し、ディスク型磁気記録媒体に対してロ
ーディング或いはアンローディングされる磁気記録装置
の磁気ヘッドであって、前記支持部材のアンローディン
グ状態時の下向き変位量を規定するためのストッパ部材
を有することを特徴とする磁気記録装置の磁気ヘッドを
提供することによって達成される。

【０００８】

【作用】このようにすれば、磁気記録媒体を磁気記録装
置に装着する際のスライダの垂下量が規定されるので、
磁気ヘッドと磁気記録媒体挿入位置との間隔が比較的小
さくても、磁気記録媒体にスライダが接触せずに済む。

【０００９】

【実施例】以下、添付の図面に示された好適実施例を参
照して本発明の構成について詳細に説明する。

【００１０】図１は、本発明が適用された光磁気ディス
ク装置の要部斜視図である。バイアス磁界発生用磁気ヘ
ッド１の可動部材２は、水平方向に延在するガイド軸３
に支持されて光磁気ディスク４の径方向に沿って摺動移
動し得るようになっている。また、可動部材２は、駆動
コイル５を介して磁気ヨーク６に係合している。そして
磁気ヨーク６には、永久磁石７が付設されている。この
ようにして磁気ヘッド１は、磁気ヨーク６と永久磁石７
とからなる磁気回路によって発生する磁界と、駆動コイ
ル５に流す電流によって発生する電磁力とにより、光磁
気ディスク４の径方向に沿う直線上を往復駆動されるよ
うになっている。

【００１１】磁気ヘッド１のスライダ８は、可動部材２
にその基端が取付けられた支持部材としての片持ちのロ
ードビーム９の遊端に取付けられている。

【００１２】ロードビーム９は、例えば弾性に富むばね
材にて形成されており、下向きの弾発力をスライダ８に
加えるようになっている。またロードビーム９は、可動
部材２に設けられたストッパ部材１０により、下向きの
撓曲量が規定されている。これにより、スライダ８の垂
下量が規定されている。

【００１３】なお、この磁気記録装置は、レーザー発振
機、対物レンズ、および磁気ディスクの駆動装置などを
備えているが、基本的な装置構成は、公知の磁気記録装
置のものを流用し得るので、それらの詳細な説明はここ
では割愛する。

【００１４】さて、光磁気ディスク４のローディング時
には、回転する光磁気ディスク４の表面に発生する空気
膜により、光磁気ディスク４からスライダ８がエアクッ
ション的に浮揚した形をとるようになっている。このエ
アクッションの効果を高めるには、ロードビーム９のコ
ンプライアンスをある程度高くとる必要があるが、その
ようにすると、スライダ８の垂下量が大きくなる。従っ
て、磁気記録装置に光磁気ディスク４を装着する際に光
磁気ディスク４のケース１１の縁にスライダ８が干渉し
ないようにしようとすると、磁気ヘッド１と光磁気ディ
スク４との相対的な逃げ寸法を大きくとらねばならない
こととなる。これは装置寸法の増大を招くので好ましく
はない。

【００１５】そこで本発明に於ては、ロードビーム９の
下向き変位量を規定するためのストッパ部材１０を可動
部材２に設け、磁気記録装置に光磁気ディスク４を装着
する際に、光磁気ディスク４のケース１１とスライダ８
とが互いに干渉しないようにしている（図２参照）。

【００１６】

【発明の効果】このように本発明によれば、磁気ヘッド
先端部のスライダを支持するロードビームに一定量以上
の撓曲を制限するためのストッパ部材を設けるものとし
たので、アンロード状態時のスライダの垂下量が一定に
規定される。従って、磁気ヘッド取り付け部と磁気ディ
スク挿入位置との距離を相対的に大きくとらなくとも磁
気記録装置に磁気ディスクを装着する際にスライダがカ
セットケースに接触せずに済むので、磁気記録装置を小
形化する上に大きな効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明が適用された光磁気記録装置の要部斜視
図。

【図２】装着時の光磁気ディスクと磁気ヘッドとの関係
を示す部分的な縦断面図。

【符号の説明】

１ 磁気ヘッド ２ 可動部材 ３ ガイド軸 ４ 光磁気ディスク ５ 駆動コイル ６ 磁気ヨーク ７ 永久磁石 ８ スライダ ９ ロードビーム １０ ストッパ部材 １１ ケース

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 遊端にスライダを垂下支持してなる片持
   ちの支持部材を有し、ディスク型磁気記録媒体に対して
   ローディング或いはアンローディングされる磁気記録装
   置の磁気ヘッドであって、 前記支持部材のアンローディング状態時の下向き変位量
   を規定するためのストッパ部材を有することを特徴とす
   る磁気記録装置の磁気ヘッド。