JPH06194842A - 微細パターン形成材料及びパターン形成方法 - Google Patents

微細パターン形成材料及びパターン形成方法

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JPH06194842A
JPH06194842A JP5246324A JP24632493A JPH06194842A JP H06194842 A JPH06194842 A JP H06194842A JP 5246324 A JP5246324 A JP 5246324A JP 24632493 A JP24632493 A JP 24632493A JP H06194842 A JPH06194842 A JP H06194842A
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alkyl group
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孝明 根岸
Masataka Endo
政孝 遠藤
Kazuhiko Hashimoto
和彦 橋本
Akiko Katsuyama
亜希子 勝山
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】一般式[I] 【化1】 で示される重合体と、電子ビームの照射によって酸を発
生する事ができる酸発生剤と、これ等を溶解可能な溶剤
を含んで成る事を特徴とするレジスト材料とこれを用い
た微細パターン形成方法。 【効果】本発明のレジスト材料を電子線レジストとして
使用する事により、高感度で、高解像度、且つ安定した
パターン寸法を維持したポジ型のレジストパターンを形
成を出来る。特に本発明に係る重合体は酸の存在下、極
めて容易に脱離可能な保護基を有しているのが特徴であ
り、これに適当な酸発生剤を組み合わせる事により極め
て高感度化を可能にし、スループットが向上する。又、
アルカリ水溶液を現像液として用いる事が出来るので、
現像時の膨潤もなく、環境上、人体上にも問題はなく、
容易に微細パターンを形成する事が出来、超高密度集積
回路の製造に大きな価値を有するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体素子や集積回路
を電子ビームリソグラフィ技術を用いてパターン形成し
て製作する際に使用するレジスト材料並びに同材料を用
いた微細パターン形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、IC及びLSI等の製造において
は、紫外線を用いたフォトリソグラィーによってパター
ン形成を行っているが、素子の微細化、ASICの製造
等に伴い、電子ビームリソグラフィーが用いられるよう
になってきている。この電子ビームリソグラフィーによ
る微細パターン形成には電子線レジストは欠くことの出
来ないものである。従来、ポジ型電子線レジストは、解
像性が良いとされているポリメタクリル酸メチル(PM
MA)を骨格としたものが主流であった。しかし、PM
MAは感度が低い為、ポリ(メタクリル酸ヘキサフルオ
ロブチル)又はポリ(メタクリル酸 2,2,2-トリクロル
エチル)等の様に側鎖に電子吸引基を導入すること等に
より、主鎖切断を容易にする方法で高感度化がなされて
きた。しかし、これ等PMMAを高感度化したレジスト
で、感度、解像度の両方を十分に満足するものはない。
又、この様にして高感度化することは耐ドライエッチ
性、耐熱性を犠牲にする事になり、ドライエッチング用
のマスクとしては使用しにくく、その利用は限られてい
る。又、この様なPMMAをベースとした一成分系ポリ
マーを使用したポジ型レジストを現像するには、有機溶
剤を必要とし、現像時にレジスト膜が有機溶剤現像液中
で膨潤する事がある為、パターンの分解能は低下し、場
合によってはパターンがゆがみ、使用出来なくなる。更
に、有機溶剤現像液は環境上、健康上有害であり、又、
引火性の点でも望ましくない。
【0003】近年、化学増幅という概念を導入してポジ
型電子線レジストの感度を高める開発が行われており、
幾つかの報告がある(例えば、H.Ito等、SPIE Vol.1086
Advances in Resist Technology and Processing VI(1
989) p.11;H.Shiraishi等、J.Vac.Sci.Technol.B9(6),
p.3343(1991);特開平3ー192361号公報;特開平4ー155344
号公報等)。これ等レジストは、電子ビームを照射した
際に酸を発生する化合物(以下、酸発生剤と略記す
る。)と、この酸により酸触媒反応をおこす化合物を含
む多成分系物質をポジ型電子線レジストとして用いるも
のである。電子ビームを照射した際に酸を発生する事が
出来る酸発生剤としてはトリフェニルスルホニウム塩、
ジフェニルヨードニウム塩、トリス(トリクロロメチ
ル)−s-トリアジン/トリエタノールアミン、スルホン
酸エステル等が挙げられる。これ等の酸は、電子ビーム
が照射される事によって強酸、且つ揮発性の高いルイス
酸又はスルホン酸を発生する。この様な酸によって反応
するポリマーとして、例えばポリ(p-tert−ブトキシカ
ルボニルオキシスチレン)、ポリ(p-テトラヒドロピラ
ニルオキシスチレン)、ポリ(p-トリメチルシリルオキ
シスチレン)等が挙げられる。これ等ポリマーは、例え
ば発生した酸によって下記[式1]の様な分解反応を起
こす。
【0004】
【式1】
【0005】上記の反応が進行してポリマーの保護基の
分解反応が進む。即ち、電子ビーム描画を行う事によっ
て、酸発生剤から酸が発生し、この酸によってアルカリ
不溶性のポリマーはアルカリ可溶性となり、ポジ型のパ
ターンを形成する事が出来る。この様なマトリックスポ
リマーと酸発生剤を含む多成分系物質を半導体基板上、
又は、有機平坦化膜、無機中間膜上にレジストとして塗
布し、電子ビーム照射、熱処理、有機アルカリ水溶液に
よる現像によりパターン形成を行う方法が開発されてい
る。しかし、これ等ポリマーは保護基の脱離が容易に進
行せず、今後必要とされる 0.2μmルール以下の解像性
能を持つポジ型レジストで十分な感度を持つものは、こ
の様な化学増幅系では開発されていない。又、これ等電
子線レジストは共通して、発生した酸が強酸、且つ揮発
性の高い酸である為、アミン等の雰囲気の影響を受け易
くその結果、電子ビーム描画中又は描画から熱処理迄の
間ににパターン寸法が変化する問題がある。更に、エッ
チングマスクとして使用し、寸法シフト無く基板をエッ
チングする為には垂直な形状のレジストパターンが必要
であるが、上記したポリマーと酸発生剤からは、良好な
形状のレジストパターンは得られない。又、PMMA系
のレジストでは前述した様に、現像時の膨潤、耐ドライ
エッチ性の不足という問題があり、 0.2μmルール以下
の微細加工には適さない。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】このように、レジス
トに化学増幅を取り入れる事は感度を高め、有機現像液
による膨潤や、人体、環境に与える影響をなくす事が出
来、有効であるが、未だ感度、解像度を同時に満足する
ポジ型レジストは開発されていない。電子ビームリソグ
ラィーでは感度の向上は、スループットの向上につなが
る為、レジストの感度向上は大きな課題である。又、ド
ライエッチング用のマスクとして使用する為には十分な
耐ドライエッチ性も同時に満たす必要がある。更に電子
ビーム描画中にパターン寸法が変化する大きな問題を抱
えている。従って、これ等問題点を改善した実用的なポ
ジ型電子線レジストが渇望されている現状にある。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記した如き状況に鑑みなさ
れたもので、高感度、高解像度、高耐ドライエッチ性を
有し、又、安定したパターン寸法を維持可能な化学増幅
型ポジ型電子線レジスト及びこれを用いた微細パターン
形成方法を提供する事を目的とする。
【0008】
【発明の構成】上記目的を達成する為、本発明は下記の
構成から成る。 『(1)下記一般式[I]
【0009】
【化12】
【0010】[式中、R1は水素原子又はメチル基を表
し、R2及びR3は夫々独立して水素原子又は炭素数1〜
6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基を表し(但
し、R2及びR3が共に水素原子の場合は除く。)、又、
2とR3で炭素数2〜5のメチレン鎖を形成していても
良く、R4は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状の
アルキル基、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状の
ハロアルキル基、又はアラルキル基を表し、R5は水素
原子又はシアノ基を表し、R6は水素原子又はメチル基
を表し、R7は水素原子、シアノ基、−COOY(但
し、Yは炭素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状のアル
キル基を表す。)又は下記一般式[II]
【0011】
【化13】
【0012】(但し、Zは水素原子、ハロゲン原子、炭
素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1
〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルコキシ基を表
す。)を表し、又、R5とR7は互いに結合して−CO−
O−CO−となっていても良く、kとlは夫々独立して
自然数を表し{但し、0.1≦k/(k+l)≦0.9であ
る。}、mは0又は自然数を表す{但し、mが自然数の
場合、0.05≦m/(k+l+m)≦0.50である。}。]
で示される重合体と、電子ビームの照射によって酸を発
生する事ができる酸発生剤と、これ等を溶解可能な溶剤
を含んで成る事を特徴とするレジスト材料。
【0013】(2)(i)(1)に記載のレジスト材料
を半導体基板上に塗布、加熱処理してレジスト膜を形成
する工程と、(ii)電子ビームを照射する事によりパタ
ーンを描写した後、必要に応じて熱処理する工程と、
(iii)アルカリ水溶液を用いて現像を行う事によりポ
ジ型のパターンを形成する工程と、から成る事を特徴と
する微細パターン形成方法。
【0014】(3)(i)半導体基板上に有機高分子溶
液を塗布、加熱処理して下層膜を形成する工程と、(i
i)前記下層膜上に無機中間膜を形成する工程と、(ii
i)前記中間膜上に、(1)に記載のレジスト材料を塗
布、加熱処理してレジスト膜を形成する工程と、(i
v)電子ビームを照射する事によりパターンを描写した
後、必要に応じて熱処理する工程と、(v)アルカリ水
溶液を用いて現像を行う事によりポジ型のパターンを形
成する工程と、(vi)前記のレジストパターンをマス
クとして、前記中間膜をエッチングする工程と、(vi
i)それにより得られたパターンをマスクとして、前記
下層膜をエッチングする事によりパターンを形成する工
程と、から成る事を特徴とする微細パターン形成方
法。』
【0015】即ち、本発明者等は上記目的を達成すべく
鋭意研究を重ねた結果、 一般式[I]
【0016】
【化14】
【0017】(式中、R1、R2、R3、R4、R5、R6
7、k、l及びmは前記の通り。)で示される重合体
を樹脂成分とする化学増幅型レジストが該目的を達成し
得る事を見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】一般式[I]に於いて、R2及びR3で示さ
れる炭素数1〜6のアルキル基、R4で示される炭素数
1〜6のハロアルキル基のアルキル基、R7で示される
−COOYのY及び下記一般式[II]
【0019】
【化15】
【0020】のZで示される炭素数1〜6のアルキル基
としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル
基、アミル基、ヘキシル基が挙げられる(直鎖状、分枝
状又は環状の何れにても可)。R4で示される炭素数1
〜10のアルキル基、R7の下記一般式[II]
【0021】
【化16】
【0022】のZで示される炭素数1〜10のアルコキシ
基のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基、ヘプチル基、
オクチル基、ノニル基、デシル基が挙げられる(直鎖
状、分枝状又は環状の何れにても可)。R4で示される
炭素数1〜6のハロアルキル基のハロゲンとしては、塩
素、臭素、フッ素、ヨウ素が挙げられる。又、R4で示
されるアラルキル基としては、ベンジル基、フェネチル
基、フェニルプロピル基、メチルベンジル基、メチルフ
ェネチル基、エチルベンジル基等が挙げられる。
【0023】本発明に係る一般式[I]で示される重合
体は、酸で脱離し得る一般式[IV]
【0024】
【化17】
【0025】(式中、R2 、R3及びR4は前記と同
じ。)で示される官能基、即ちアルコキシアルキル基、
ハロアルコキシアルキル基又はアラルキルオキシアルキ
ル基を有するモノマー単位、即ち、一般式[III]
【0026】
【化18】
【0027】(式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同
じ。)で示されるモノマー単位を含んで成る点に最大の
特徴を有する。特に一般式[IV]で示される官能基は
既存のtert−ブトキシカルボニル基、tert−ブチル基、
トリメチルシリル基や類似したテトラヒドロピラニル基
等の官能基に比較して、アルコキシ基の電子供与性に起
因して官能基部位の電子密度が高くなっている為、少量
の酸により極めて容易に分解反応が進行する。従って、
少ないドーズ量で化学増幅が進行するので従来のポジ型
レジストに比して感度が高くなり、大幅な生産性向上が
可能になる。又、解像度の向上及びパターン寸法維持の
点で大幅に有利である。
【0028】一般式[III]で示されるモノマー単位
は、具体的には一般式[IV]で示される官能基を有す
るp-又はm-ヒドロキシスチレン誘導体、p-又はm-ヒドロ
キシーαーメチルスチレン誘導体等のモノマーに起因す
るものであるが、それ等のモノマーの具体例としては、
例えばp-又はm-1-メトキシ−1-メチルエトキシスチレ
ン、p-又はm-1-ベンジルオキシ−1-メチルエトキシスチ
レン、p-又はm-1-エトキシエトキシスチレン、p-又はm-
1-メトキシエトキシスチレン、p-又はm-1-n-ブトキシエ
トキシスチレン、p-又はm-1-イソブトキシエトキシスチ
レン、p-又はm-1-(1,1-ジメチルエトキシ)−1-メチル
エトキシスチレン、p-又はm-1-(1,1-ジメチルエトキ
シ)エトキシスチレン、p-又はm-1-(2-クロルエトキ
シ)エトキシスチレン、p-又はm-1-シクロヘキシルオキ
シエトキシスチレン、p-又はm-1-(2-エチルヘキシルオ
キシ)エトキシスチレン、p-又はm-1-エトキシ−1-メチ
ルエトキシスチレン、p-又はm-1-n-プロポキシエトキシ
スチレン、p-又はm-1-エトキシプロポキシスチレン、p-
又はm-1-メトキシブトキシスチレン、p-又はm-1-メトキ
シシクロヘキシルオキシスチレン及びこれ等p-又はm-ヒ
ドロキシスチレン誘導体と同様の保護基を有するp-又は
m-ヒドロキシ−α−メチルスチレン誘導体が挙げられ
る。これらのモノマーは単独で用いても、二種以上適宜
組合せて用いても良い。又、これ等のモノマー単位の
中、特に一般式[III]に於いてR2及びR3が何 れもア
ルキル基である、p-又はm-1-メトキシ−1-メチルエトキ
シスチレン、p-又はm-1-ベンジルオキシ−1-メチルエト
キシスチレン、p-又はm-1-(1,1-ジメチルエトキシ)−
1-メチルエトキシスチレン、p-又はm-1-エトキシ−1-メ
チルエトキシスチレン、p-又はm-1-メチル−1-n-プロポ
キシエトキシスチレン等は酸の作用により保護基が極め
て脱離し易く、本発明の目的の一つである解像性能の向
上により好ましい。
【0029】本発明に係る重合体は上記一般式[III]
で示されるモノマー単位以外に、一般式[XII]
【0030】
【化19】
【0031】(式中、R1は前記と同じ。)で示される
モノマー単位と、要すれば一般式[XIII]
【0032】
【化20】
【0033】(式中、R5、R6及びR7は前記と同
じ。)で示されるモノマー単位とを含んで成る共重合体
である。一般式[XII]で示されるモノマー単位はフェ
ノール性水酸基を有するモノマーに起因するものである
が、それ等のモノマーの具体例としてはp-又はm-ビニル
フェノール、p-又はm-ヒドロキシ−α−メチルスチレン
が挙げられる。これらのモノマーは単独で用いても、二
種以上適宜組合せて用いても良い。
【0034】本発明に係る重合体の第三の成分である一
般式[XIII]で示されるモノマー単位としては例えば
アクリロニトリル、フマロニトリル、メタクリル酸メチ
ル、メタクリル酸 tert-ブチル、無水マレイン酸、p-te
rt−ブトキシスチレン、p-メチルスチレン、p-クロルス
チレン、スチレン等のモノマー単位が挙げられる。これ
らのモノマーは単独で用いても、二種以上適宜組合せて
用いても良い。
【0035】一般式[I]で示される本発明に係る重合
体に於いて、上記一般式[III]で示されるモノマー単
位と、一般式[XII]で示されるモノマー単位の構成比
は通常1:9乃至9:1であり、何れの場合も本発明の
レジスト材料として使用可能であるが重合体の耐熱性及
び半導体基板との密着性を極めて良好にする2:8乃至
7:3がより好ましい。
【0036】本発明に係る重合体の具体例としては例え
ばポリ(p-1-メトキシ−1-メチルエトキシスチレン−p-
ヒドロキシスチレン)、ポリ(p-1-ベンジルオキシ−1-
メチルエトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン)、ポ
リ(p-1-エトキシエトキシスチレン−p-ヒドロキシスチ
レン)、ポリ(p-1-メトキシエトキシスチレン−p-ヒド
ロキシスチレン)、ポリ(p-1-n-ブトキシエトキシスチ
レン−p-ヒドロキシスチレン)、ポリ(p-1-イソブトキ
シエトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン)、ポリ
[p-1-(1,1-ジメチルエトキシ)−1-メチルエトキシス
チレン−p-ヒドロキシスチレン]、ポリ[m-1-(2-クロ
ルエトキシ)エトキシスチレン−m-ヒドロキシスチレ
ン]、ポリ(p-1-シクロヘキシルオキシエトキシスチレ
ン−p-ヒドロキシスチレン)、ポリ[m-1-(2-エチルヘ
キシルオキシ)エトキシスチレン−m-ヒドロキシスチレ
ン]、ポリ(p-1-メトキシ−1-メチルエトキシ−α−メ
チルスチレン−p-ヒドロキシ−α−メチルスチレン)、
ポリ(p-1-エトキシエトキシスチレン−p-ヒドロキシス
チレン−アクリロニトリル)、ポリ(p-1-エトキシエト
キシスチレン−p-ヒドロキシスチレン−フマロニトリ
ル)、ポリ(p-1-n-ブトキシエトキシスチレン−p-ヒド
ロキシスチレン−メタクリル酸メチル)、ポリ(p-1-シ
クロヘキシル−1-エトキシエトキシスチレン−p-ヒドロ
キシスチレン−メタクリル酸 tert-ブチル)、ポリ(p-
1-メトキシシクロヘキシルオキシスチレン−p-ヒドロキ
シスチレン)、ポリ(p-1-エトキシ−1-メチルエトキシ
スチレン−p-ヒドロキシスチレン)、ポリ(p-1-エトキ
シエトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン−p-tert−
ブトキシスチレン)、ポリ(p-1-メトキシエトキシスチ
レン−p-ヒドロキシスチレン−p-メチルスチレン)、ポ
リ(p-1-エトキシエトキシスチレン−p-ヒドロキシスチ
レン−p-クロルスチレン)、ポリ[p-1-(2-クロルエト
キシ)エトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン−メタ
クリル酸 tert-ブチル]、ポリ(m-1-シクロヘキシルオ
キシエトキシスチレン−m-ヒドロキシスチレン−無水マ
レイン酸)等が挙げられるが、勿論これ等に限定される
ものではない。本発明に係る重合体は、例えば下記a)
〜d)に示す4種の方法により容易に得る事が出来る。
【0037】a)方法−1 上記一般式[IV]で示される官能基を有する下記一般
式[XIV]
【0038】
【化21】
【0039】(R1、R2、R3及びR4は前記と同じ。)
で示されるモノマー単位単独、又はこれと第3のモノマ
ーとを、重合体製造法の常法に従い例えばベンゼン、ト
ルエン、テトラヒドロフラン、1,4-ジオキサン等の有機
溶剤中、ラジカル重合開始剤[例えば、 2,2'-アゾビス
イソブチロニトリル、 2,2'-アゾビス(2,4-ジメチルワ
レロニトリル)、 2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオン
酸メチル)等のアゾ系重合開始剤や過酸化ベンゾイル、
過酸化ラウロイル等の過酸化物系重合開始剤等]の存在
下、窒素又はアルゴン気流中、50〜 110℃で1〜10時間
重合反応させる。反応後は高分子取得法の常法に従って
後処理を行って、上記一般式[III]で示されるモノマ
ー単位から成るホモ重合体又は上記一般式[III]で示
されるモノマー単位を含む共重合体を単離する。次いで
このホモ重合体又は共重合体をテトラヒドロフラン、ア
セトン、1,4-ジオキサン等の有機溶剤中、適当な酸[例
えば、硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素酸等のルイス酸や
p-トルエンスルホン酸、マロン酸、シュウ酸等の有機酸
等]と30〜100℃で1〜10時間反応させて上記一般式[I
V]で 示される官能基を任意の割合で脱離させる。反
応後は高分子取得法の常法に従って後処理を行い、目的
とする重合体を単離する。
【0040】b)方法−2 上記一般式[XIV]で示されるモノマーとp-又はm-ヒ
ドロキシスチレン、p-又はm-ヒドロキシ−α−メチルス
チレンと、要すれば第3のモノマーとを、方法−1と同
様の操作法により共重合させた後、高分子取得法の常法
に従って後処理を行い、目的とする重合体を単離する。
【0041】c)方法−3 市販のp-tert−ブトキシスチレン単独、又はこれと第3
のモノマーとを、方法−1と同様の操作法により重合反
応させて得たポリ(p-tert−ブトキシスチレン)又はp-
tert−ブトキシスチレン単位を含む共重合体をテトラヒ
ドロフラン、アセトン、1,4-ジオキサン等の有機溶剤
中、適当な酸[例えば、硫酸、リン酸、塩酸、臭化水素
酸等のルイス酸やp-トルエンスルホン酸、マロン酸、シ
ュウ酸等の有機酸等]と30〜110℃で1〜20時間反応さ
せて官能基であるtert−ブチル基を完全に、又は任意の
割合で脱離させて得たポリ(p-ヒドロキシスチレン)、
ポリ(p-tert−ブトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレ
ン)又は一般式[XII]で示されるモノマー単位を含む
共重合体と、任意の量の下記一般式[XV]
【0042】
【化22】
【0043】(式中、R2及びR4は前記と同じ。)で示
されるビニルエーテル化合物又はイソプロペニルエーテ
ル化合物とを、テトラヒドロフラン、アセトン、1,4-ジ
オキサン、塩化メチレン、ジメトキシエタン等の有機溶
剤中、適当な酸[例えば、硫酸、塩酸、p-トルエンスル
ホン酸、クロルスルホン酸・ピリジン塩、硫酸・ピリジ
ン塩、p-トルエンスルホン酸・ピリジン塩等]の存在
下、10〜 100℃で1〜20時間反応させ、上記一般式[I
V]で示される官能基を任意の割合で化学的に導入さ
せ、次いで高分子取得法の常法に従って後処理を行い、
目的とする重合体を単離する。
【0044】d)方法−4 市販のポリ(p-ヒドロキシスチレン)又は一般式[XI
I]で示されるモノマー単位を含む共重合体と、任意の
量の上記一般式[XV]で示されるビニルエーテル化合
物又はイソプロペニルエーテル化合物とを用いて方法−
3と同様な操作法で反応させた後、高分子取得法の常法
に従って後処理を行い、目的とする重合体を単離する。
【0045】本発明に係る重合体の平均分子量としては
レジスト材料として利用可能なものであれば特に限定す
ることなく挙げられるが、好ましい範囲としては、ポリ
スチレンを標準とするGPC測定法により求めた重量平
均分子量が通常1000〜50000程度、より好ましくは3000
〜40000程度である。
【0046】本発明で用いられる電子ビームの照射によ
り酸を発生する酸発生剤としては、レジストパターン形
成に悪影響を及ぼさないものであれば何れにても良い
が、電子ビームの照射により、より効率良く酸を発生す
る事が出来る酸発生剤がより好ましいことは言うまでも
ない。本発明に於いて特に好ましい酸発生剤としては、
例えば下記一般式[V]、一般式[VI]、一般式[VI
I]、一般式[VIII]、一般式[X]又は一般式[X
I]で表される化合物が挙げられる。
【0047】
【化23】
【0048】[式中、R8はアルキル基、アラルキル
基、トリフルオロメチル基、フェニル基、アルキル置換
フェニル基、アルコキシ置換フェニル基、ハロゲン置換
フェニル基を表し、R9及びR10は夫々独立して水素原
子又はアルキル基を表し、R11はアルキル基、フェニル
基、アルキル置換フェニル基、アルコキシ置換フェニル
基、ハロゲン置換フェニル基又はアルキルチオ置換フェ
ニル基を表す。]
【0049】
【化24】
【0050】[式中、R12は水素原子、ハロゲン原子、
アルキル基又はアルコキシ基を表し、R13は炭素数1〜
6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、フェニル
基、アルキル置換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基
又はアルコキシ置換フェニル基を表す。]
【0051】
【化25】
【0052】[式中、R14はトリクロルアセチル基、p-
トルエンスルホニル基、p-トリフルオロメチルベンゼン
スルホニル基、メタンスルホニル基又はトリフルオロメ
タンスルホニル基を表し、R15及びR16は夫々独立して
水素原子、ハロゲン原子又はニトロ基を表す。]
【0053】
【化26】
【0054】[式中、R17及びR18は夫々独立して水素
原子、ハロゲン原子、又は炭素数1〜6の直鎖状又は分
枝状のアルキル基を表し、R19は炭素数1〜10の直鎖
状、分枝状又は環状のアルキル基、又は一般式[IX]
【0055】
【化27】
【0056】(但し、R20及びR21は夫々独立して水素
原子、ハロゲン原子 又は炭素数1〜6の直鎖状又は分
枝状のアルキル基を表す。)を表す。]
【0057】
【化28】
【0058】[式中、R22、R23、R24、R25は夫々独
立して水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖
状、分枝状又は環状のアルキル基、炭素数1〜10のハロ
アルキル基、炭素数2〜10のアルコキシアルキル基、ア
ラルキル基、フェニル基、置換フェニル基(置換基はハ
ロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状の
アルキル基、アルコキシ基、ニトロ基又はシアノ基を表
す。)を表し、又、R22とR23、R23とR24、R24とR
25は夫々独立して、互いに結合して脂環、ヘテロ脂環、
芳香環又はヘテロ芳香環を成していても良い。]
【0059】
【化29】
【0060】[式中、R26は水素原子、ハロゲン原子、
炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、
アルコキシ基を表し、R27は水素原子又は炭素数1〜3
のアルキル基を表し、R28は炭素数1〜3のアルキル基
を表し、R29は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状
のアルキル基、アラルキル基、フェニル基、置換フェニ
ル基(置換基はハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状、
分枝状又は環状のアルキル基、又はアルコキシ基を表
す。)を表す。]
【0061】本発明に於いて用いられる好ましい酸発生
剤の具体例としては、例えば2-メタンスルホニル−2-メ
チル−(4-メチルチオ)プロピオフェノン、2-メチル−
2-(p-トルエンスルホニル)プロピオフェノン、2,4-ジ
メチル−2-(p-トルエンスルホニル)ペンタン−3-オ
ン、2-(シクロヘキシルカルボニル)−2-(p-トルエン
スルホニル)プロパン、ジフェニルジスルホン、ジ(p-
トリル)ジスルホン、p-トリル フェニルジスルホン、
ビス(p-トルエンスルホニル)ジアゾメタン、メチルス
ルホニル p-トルエンスルホニルジアゾメタン、ビス
(2,4-ジメチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビ
ス(p-クロルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス
(p-tert−ブチルベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、
ビスーベンゼンスルホニルジアゾメタン、p-トルエンス
ルホン酸 2-ニトロベンジル、p-トルエンスルホン酸
2,6-ジニトロベンジル、p-トリフルオロメチルベンゼン
スルホン酸 2,4-ジニトロベンジル、4,6-ジメチル−1,
2-オキサチイン−2,2-ジオキシド、4,6-ジフェニル−1,
2-オキサチイン−2,2-ジオキシド、4-メチルー6-フェニ
ル−1,2-オキサチイン−2,2-ジオキシド、3-ブロム−4,
6-ジメチル−1,2-オキサチイン−2,2-ジオキシド、6-
(4-ブロムフェニル)−1,2-オキサチイン−2,2-ジオキ
シド、6-フェニル−1,2-オキサチイン−2,2-ジオキシ
ド、6-(4-トリル)−1,2-オキサチイン−2,2-ジオキシ
ド、3-フェニル−5,6,7,8-テトラヒドロ−2,1-ベンズオ
キサチイン−1,1-ジオキシド、2,2-ビス−ベンゼンスル
ホニルプロパン、2,2-ビス(p-トルエンスルホニル)プ
ロパン、2-(p-トルエンスルホニル)−2-メチルスルホ
ニルプロパン、2-(p-トルエンスルホニル)−2-シクロ
ヘキシルスルホニルプロパン、2-ベンゼンスルホニル−
2-(1,1-ジメチルエチルスルホニル)プロパン、2-
[(1,1-ジメチルエチル)フェニルスルホニル]−2-
(1-メチルエチルスルホニル)プロパン、2,2-ビス(p-
トルエンスルホニル)ブタン等が挙げられるがこれ等に
限定されるものではない。
【0062】又、上記以外の酸発生剤として従来から種
々のトリフェニルスルホニウム塩、ジフェニルヨードニ
ウム塩、ピロガロール トリス(メタンスルホネー
ト)、又はトリス(トリクロロメチル)−s-トリアジン
/トリエタノールアミン等が知られているがこれ等を化
学増幅型レジスト材料の酸発生剤として使用した場合、
電子ビームの照射により発生した酸(ルイス酸)が強酸
であり、且つ揮発性に富んでいる事に起因して、電子ビ
ーム描画中又は描画後にレジスト膜表層から揮発した
り、アミン等の雰囲気の影響を極めて受け易く、その結
果、描画中又は描画から現像迄の時間経過に伴い、パタ
ーン形成で膜張り(T-shape )が発生したり、パターン
形成寸法が大きく変化したり、又は全くパターンが形成
出来ない等の問題があるので好ましくない。
【0063】本発明で用いられる溶剤としては、重合体
と酸発生剤の両者を溶解可能なものであれば何れにても
良いが、通常は成膜性が良いものがより好ましく用いら
れる。具体的にはメチルセロソルブアセテート、エチル
セロソルブアセテート、プロピレングリコールモノエチ
ルエーテルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸
2-エトキシエチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチ
ル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピ
オン酸エチル、N-メチル−2-ピロリドン、シクロヘキサ
ノン、メチルエチルケトン、1,4-ジオキサン、エチレン
グリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリ
コールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル等が挙げられるが、勿論これ等に限定されるものでは
ない。又、本発明のレジスト材料は、通常上記の三成分
(重合体、酸発生剤、溶剤)を主たる構成成分とする
が、必要に応じてフルオレノン誘導体,アントラセン誘
導体,アクリジン化合物,ピレン誘導体等の染料や、ポ
リピロール,TCNQ錯体等の導電性化合物、或は界面
活性剤等を添加しても良い。
【0064】本発明に係るレジスト材料を用いてパター
ン形成を行うには、例えば以下の如く行えば良い。本発
明に係る化合物を含むレジスト材料をシリコンウェハー
等の基板の上に厚みが0.5〜2 μm程度となるように回
転塗布し、これをオーブン中で70〜130℃、10〜30分
間、若しくはホットプレート上で70〜130 ℃、1〜2分
間プレベークする。次いで加速電圧20〜50KeV、ドー
ズ量0.1〜100μC/cm2の電子ビームで目的のパターン
を描画した後、ホットプレート上で70〜150 ℃、1〜2
分間ベークする。これを更に、0.1〜5%テトラメチル
アンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)水溶液等の現
像液を用い、0.5〜3分程度、浸漬(dip) 法、パドル(pu
ddle)法、スプレー法等の常法により現像すれば、基板
上に目的のパターンが形 成される。
【0065】又、基板上に先ず有機下層膜を形成し、次
いでその上に無機中間膜を形成し、該中間膜上にレジス
トパターンを形成した後にパターンを転写することによ
り、電子ビームによる後方散乱の影響を避けることが出
来る。この時、有機下層膜は通常i線、g線用のレジス
ト材料に用いられている、例えばノボラック樹脂を主成
分とするもの等を用いることで、半導体基板に対するエ
ッチング耐性の強いパターンを得ることが出来る。更に
無機中間膜を酸化珪素膜やスピン・オン・グラスとする
ことにより膜形成が容易で、下層エッチング時の寸法シ
フトが小さく、正確にパターンを転写出来る。本発明に
係る重合体と酸発生剤との、ポジ型レジスト材料に於け
る混合比としては、重合体1重量に対して酸発生剤0.01
〜0.3重量、好ましくは0.01〜0.1重量付近が挙げられ
る。又、本発明のレジスト材料中の溶剤の量としては、
本発明に係る重合体と酸発生剤とを溶解した結果得られ
るポジ型レジスト材料を基板上に塗布する際に支障をき
たさない量であれば特に限定されることなく挙げられる
が、通常、重合体1重量に対して1〜20重量、好ましく
は1.5〜6重量付近が挙げられる。
【0066】又、上記した如き各種パターン形成法に於
いて用いられる現像液としては、レジスト材料に使用す
る重合体のアルカリ現像液に対する溶解性に応じて、未
露光部は殆ど溶解させず、露光部は溶解させるような適
当な濃度のアルカリ溶液を選択すれば良く、通常、0.01
〜20%の範囲から選択される。又、使用されるアルカリ
溶液としては、例えばTMAH、コリン、トリエタノールア
ミン等の有機アミン類、例えばNaOH、KOH 等の無機アル
カリ類を含む溶液が挙げられる。
【0067】本発明に係る重合体は、上記した如く一般
式[IV]で示される官能基を有する一般式[III]で示
されるモノマー単位を含んで成ることに起因して、従来
の同種目的で使用される重合体に比して、酸の存在下、
より容易に官能基を脱離してアルカリ可溶性になり易い
性質を有しており、そのため電子ビーム照射中や照射か
ら加熱処理(ベーク)迄の時間経過に対して安定したパ
ターン寸法の維持が可能である。又、本発明に係る重合
体は、一般式[XII]で示されるヒドロキシスチレン単
位を含んで成ることに起因して、耐熱性を有し、ドライ
エッチ耐性を有し、且つ基板との密着性にも優れてい
る。尚、一般式[I]に於いてR2及びR3が共に水素原
子(例えば、p-アルコキシメトキシスチレン)の場合に
は、当該レジスト材料がネガ型に作用するので本発明に
は適用不可である。
【0068】一般式[V]、[VI]、[VII]、[VI
II]、[X]又は[XI]で示される酸発生剤を含んで
成る本発明のレジスト材料は電子線照射はもとより、K
rFエキシマレーザ光(248.4nm)露光やX線照射でも酸
が発生し、化学増幅作用することが確認されている。従
って、本発明のレジスト材料は化学増幅法を利用して低
ドーズ量の電子線照射やKrFエキシマレーザ光等の遠
紫外光露光或いはX線照射法によりパターン形成可能な
レジスト材料である。
【0069】
【作用】本発明の作用について具体例で説明すると、先
ず、電子線照射された部位は例えば下記式2、式3、式
4、式5、式6又は式7で示される反応に従って酸が発
生する。
【0070】
【式2】
【0071】
【式3】
【0072】
【式4】
【0073】
【式5】
【0074】
【式6】
【0075】
【式7】
【0076】照射工程に続いて加熱処理すると下記式8
の反応式に従って本発明に係る重合体の特定の官能基
(式8では、1-エトキシエトキシ基として例示。)が酸
により化学変化を受けて水酸基となり、アルカリ可溶性
となって、現像の際、現像液に溶出してくる。
【0077】
【式8】
【0078】他方、未照射部は酸が発生しない為、加熱
処理しても化学変化は起こらず、かえって基板との密着
性強化の目的で用いた重合体の親水性基部位を酸発生剤
がアルカリ現像液の浸潤から保護するような作用が発現
する。このように本発明のレジスト材料を用いてパター
ン形成を行った場合には照射部位と未照射部位との間で
アルカリ現像液に対して大きな溶解度差を生じ、しかも
未照射部位の重合体が基板に対して強い密着性を有して
いる為、現像時に膜剥がれを引き起こさず、その結果、
良好なコントラストを有したポジ型のパターンが形成さ
れる。又、前記式8で示されるように電子ビーム照射で
発生した酸は触媒的に作用する為、電子ビーム照射は必
要な酸を発生させるだけで良く、照射エネルギー量の低
減が可能となる。又、現像液として有機アルカリ水溶液
を使用することが出来るので現像液の膨潤もなく、環
境、人体に対しても害を与えない。以下に実施例、製造
例、参考例及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれ等により何等制約を受けるもので
はない。
【0079】製造例1.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレン−p-ヒドロキシスチレン]の合成 [方法−1] (1)p-ブロムー(1-エトキシエトキシ)ベンゼンの合成 p-ブロムフェノール50g(0.29モル)、エチルビニルエ
ーテル41.7g(0.58モル)及びp-トルエンスルホン酸・
ピリジン塩1.5 gを塩化メチレン300mlに溶解し、室温
で6時間撹拌反応させた。次いで5%炭酸水素ナトリウ
ム水溶液400mlを注入し、撹拌後、静置分液して有機層
を分取、これを水洗(300ml×3)、無水硫酸マグネシ
ウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、溶剤留去し、残渣82
gを減圧蒸留してbp. 112 〜114 ℃/6 mmHg留分のp-ブ
ロムー(1-エトキシエトキシ)ベンゼン71.1gを微黄色
油状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.20(3H,t,J=7Hz,-CH2 CH3 )、1.
49(3H,d,J=5.1Hz,-OCHCH3 )、3.47〜3.83(2H,m,-CH2 CH
3)、5.31〜5.37(1H,q,J=5.5Hz,-OCHCH3)、6.95(2H,d,J=
8.8Hz,芳香環 2-H,6-H)、7.32(2H,d,J=8.8Hz,芳香環
3-H,5-H)。 IR(Neat)νcm-1:2970,2930,2890,1595,1490。
【0080】(2)p-(1-エトキシエトキシ)スチレンの
合成 窒素気流中、乾燥テトラヒドロフラン30mlに金属マグネ
シウム(削り状)3.7g(0.15原子)を懸濁させ、これ
に上記(1)で得たp-ブロムー(1-エトキシエトキシ)ベ
ンゼン35g(0.14モル)の乾燥テトラヒドロフラン(15
0ml)溶液を撹拌還流下、滴下し、更に1時間撹拌還流
させた。次いで反応液を10℃に冷却した後、ジクロル
{1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン}ニッケル
0.8gを添加し、窒素気流下で臭化ビニル15.3g(0.14
モル)の乾燥テトラヒドロフラン(50ml)溶液を20〜30
℃で滴下し、更に室温で1時間撹拌した。反応液に塩化
アンモニウム水溶液200mlを注入後、塩化メチレン200ml
を注入し、撹拌、静置した。有機層を分取し、水洗(20
0ml×2)、無水硫酸マグネシウムで乾燥、乾燥剤を濾
別後、溶剤留去して得られた残渣30gをtert−ブチルカ
テコール(重合禁止剤)を添加して減圧蒸留し、bp.93
〜96℃/1 mmHg留分のp-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン21.5gを無色油状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.20(3H,t,J=7Hz,CH2 CH3 )、1.
50(3H,d,J=5.1Hz,-OCHCH3 )、3.49〜3.85(2H,m,-CH2 C
H3)、5.13(1H,d,J=10.6Hz,CH2 =CH-)、5.35〜5.41(1H,
q,J=5.5Hz,-OCHCH3)、5.62(1H,d,J=17.6Hz,CH2 =CH
-)、6.66(1H,dd,J=10.6Hz及び17.6Hz,CH2=CH-)、6.95
(2H,d,J=8.8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.33(2H,d,J=8.8H
z,芳香環 2-H,6-H)。 IR(Neat)νcm-1:2970,2930,2890,1635(C=C),1605,150
5。 元素分析値(C12H16O2) 理 論 値: C% 74.97 ; H% 8.39 実 測 値: C% 75.08 : H% 8.33
【0081】(3)p-(1-エトキシエトキシ)スチレンの
重合 上記(2)で得られたp-(1-エトキシエトキシ)スチレン
19.2gに触媒量の2,2'−アゾビスイソブチロニトリルを
添加してトルエン溶剤中、窒素気流下、80℃で6時間重
合反応させた。冷却後、反応液をメタノール1000ml中に
撹拌下注入し、静置、デカントして得た粘稠油状物を更
にメタノール500mlで2回洗浄した後、減圧濃縮して残
渣のポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレン]16.3g
を微黄色粘稠油状物として得た。本品はGPC測定(ポ
リスチレン標準)した結果、重量平均分子量(Mw)約10
000、数平均分子量(Mn)約5500であった。
【0082】(4)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-ヒドロキシスチレン]の合成 上記(3)で得たポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン]15.5gを1,4-ジオキサン150mlに溶解し、シュウ酸
1.6gを加えて撹拌還流を3時間行い、冷却後、反応液
を水1000ml中に注入、撹拌晶析させ、析出晶を濾取、水
洗、減圧乾燥してポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-ヒドロキシスチレン]12.0gを白色粉末晶とし
て得た。得られた重合体のp-(1-エトキシエトキシ)ス
チレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNM
R測定(5.2〜5.4ppmのメチン水素と6.2〜6.8ppmの芳香
環水素の積分比より算出)により約1:1であった。重
量平均分子量約8500、Mw/Mn≒1.8(GPC法:ポリス
チレン標準)。
【0083】製造例2.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 [方法−2]製造例1の(2)で得たp-(1-エトキシエト
キシ)スチレン9.6g及びp-ヒドロキシスチレン6.0gを
用いて製造例1の(3)と同様にして重合反応を行った
後、反応液を石油エーテル1000ml中に注入、晶析させ、
析出晶を濾取、洗浄、減圧乾燥してポリ[p-(1-エトキ
シエトキシ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]12.8g
を白色粉末晶として得た。得られた共重合体のp-(1-エ
トキシエトキシ)スチレン単位とp-ヒドロキシスチレン
単位の構成比は1HNMR測定より約1:1で あった。重量
平均分子量約9000、Mw/Mn≒2.0 (GPC法:ポリスチ
レン標準)。
【0084】製造例3.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 [方法−3] (1)p-tert−ブトキシスチレンの重合 p-tert−ブトキシスチレン17.6gに触媒量の2,2'−アゾ
ビスイソブチロニトリルを添加してトルエン溶剤中、窒
素気流下、80℃で6時間重合反応させた。反応液を冷却
後、メタノール1000ml中に注入、晶析させ、析出晶を濾
取、メタノール洗浄、減圧乾燥してポリ(p-tert−ブト
キシスチレン)15.5gを白色粉末晶として得た。重量平
均分子量約10000(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0085】(2)ポリ(p-ヒドロキシスチレン)の合成 上記(1)で得たポリ(p-tert−ブトキシスチレン)15.0
gを1,4-ジオキサンに溶解し、濃塩酸10mlを加えて4時
間撹拌還流させた。冷却後、反応液を水1000ml中に注
入、晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥してポリ
(p-ヒドロキシスチレン) 9.7gを白色粉末晶として得
た。
【0086】(3)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レンーp-ヒドロキシスチレン]の合成上記(2)で得たポ
リ(p-ヒドロキシスチレン) 4.0g及びエチルビニルエ
ーテル 1.5gを1,4-ジオキサンとピリジンの混合液35ml
に溶解し、これに触媒量のp-トルエンスルホン酸を添加
して、室温で24時間撹拌反応させた。反応後、水1000ml
中に反応液を注入、晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減
圧乾燥してポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレンー
p-ヒドロキシスチレン] 5.0gを白色粉末晶として得
た。得られた重合体のp-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測
定により約1:1であった。重量平均 分子量約 10000
(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0087】製造例4.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 [方法−4]ポリ(p-ヒドロキシスチレン)[丸善石油
化学(株)、重量平均分子量約10000、数平均分子量約500
0:商品名 マルカリンカーM]8.0 g及びエチルビニ
ルエーテル3.0 gを1,4-ジオキサン70mlに溶解し、p-ト
ルエンスルホン酸・ピリジン塩0.5gを添加して室温
下、24時間撹拌反応させた。反応後、水中に反応液を注
入し、撹拌晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥し
てポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレンーp-ヒドロ
キシスチレン]10.0gを白色粉末晶として得た。得られ
た重合体のp-(1-エトキシエトキシ)スチレン単位とp-
ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測定より約
1:1であった。重量平均分子量約11000(GPC法:
ポリスチレン標準)。
【0088】製造例5.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 上記製造例3の(2)で得たポリ(p-ヒドロキシスチレ
ン)4.0g及びエチルビニルエーテル1.5gをアセトンに
溶解し、これに触媒量の硫酸・ピリジン塩を添加し、室
温で12時間撹拌反応させた。次いで反応液を水1000ml中
に注入、晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥して
ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレンーp-ヒドロキ
シスチレン]3.9gを白色粉末晶として得た。得られた
重合体のp-(1-エトキシエトキシ)スチレン単位とp-ヒ
ドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測定より約35:6
5であった。重量平均分子量約10000(GPC法:ポリ
スチレン標準)。
【0089】製造例6.ポリ[p-(1-メトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 [方法−1] (1)p-ブロムー(1-メトキシエトキシ)ベンゼンの合成 p-ブロムフェノール17.3g(0.1 モル)及びメチルビニ
ルエーテル14.0g(0.2 モル)を用いて製造例1の(1)
と同様にして反応及び後処理を行い、得られた粗油状物
24g減圧蒸留しbp.89 〜90℃/2mmHg留分のp-ブロムー
(1-メトキシエトキシ)ベンゼン20.8gを微黄色油状物
として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.46(3H,d,J=5.4Hz,OCHCH3 )、
3.37(3H,s,-OCH3 )、5.29(1H,q,J=5.5Hz,OCHCH3)、6.86
(2H,d,J=8.8Hz,芳香環 2-H,6-H)、7.36(2H,d,J=8.8H
z,芳香環 3-H,5-H)。 IR(Neat)νcm-1:3000,2940,2850,1590,1580,1490 。
【0090】(2)p-(1-メトキシエトキシ)スチレンの
合成 上記(1)で得たp-ブロムー(1-メトキシエトキシ)ベン
ゼン11.6gを用いて、製造例1の(2)と同様にして反応
及び後処理を行い、得られた粗油状物10.7gをp-tert−
ブチルカテコール存在下で減圧蒸留し、bp.86〜87℃/3
mmHg留分のp-(1-メトキシエトキシ)スチレン8.8gを
無色油状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.46(3H,d,J=5.5Hz,OCHCH3 )、
3.37(3H,s,-CH3 )、5.12(1H,d,J=11Hz,CH2 =CH-)、5.30
(1H,q,J=5.1Hz及び 5.5Hz,OCHCH3)、5.60(1H,d,J=17.6
Hz,CH2 =CH-)、6.64(1H,dd,J=11Hz及びJ=17.6Hz,CH2
=CH-)、6.95(2H,d,J=8.8Hz,芳香環3-H,5-H)、7.32(2
H,d,J=8.8Hz,芳香環 2-H,6-H)。 IR(Neat)νcm-1:2980,2920,2820,1620(C=C),1600,150
0。 元素分析値(C11H14O2) 理 論 値 : C% 74.13 ; H% 7.92 実 測 値 : C% 74.41 ; H% 7.88
【0091】(3)p-(1-メトキシエトキシ)スチレンの
重合 上記(2)で得たp-(1-メトキシエトキシ)スチレン8.0
gを用いて、製造例1の(3)と同様にして反応及び後処
理を行い、ポリ[p-(メトキシエトキシ)スチレン]7.
2gを微黄色粘稠油状物として得た。重量平均分子量約
10000、数平均分子量約5000(GPC法:ポリスチレン
標準)。
【0092】(4)ポリ[p-(1-メトキシエトキシ)スチ
レンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 上記(3)で得たポリ[p-(1-メトキシエトキシ)スチレ
ン]6.2gを用いて、製造例1の(4)と同様にして反応
及び後処理を行い、ポリ[p-(1-メトキシエトキシ)ス
チレンーp-ヒドロキシスチレン]3.0gを白色粉末晶と
して得た。得られた重合体のp-(1-メトキシエトキシ)
スチレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1H
NMR測定より約45:55であった。重量平均分子量9000、M
w/Mn≒1.8 (GPC法:ポリスチレン標準)。
【0093】製造例7.ポリ[p-(1-メトキシー1-メチ
ルエトキシ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 上記製造例3の(2)で得たポリ(p-ヒドロキシスチレ
ン)4.0g及び2-メトキシー1-プロペン4.8gを1,4-ジオ
キサンとピリジンの混合液35mlに溶解し、これに触媒量
のクロルスルホン酸を添加し、室温で20時間撹拌反応さ
せた。反応後、反応液を製造例2の(2)と同様にして処
理し、ポリ[p-(1-メトキシー1-メチルエトキシ)スチ
レンーp-ヒドロキシスチレン]4.1gを白色粉末晶とし
て得た。得られた重合体のp-(1-メトキシー1-メチルエ
トキシ)スチレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構
成比は1HNMR測定より約1:1であった。重量平均分 子
量約10000(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0094】製造例8.ポリ[p-(1-n-ブトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン]の合成 上記製造例3の(2)で得たポリ(p-ヒドロキシスチレ
ン)4.8g及びn-ブチルビニルエーテル3.0gを1,4-ジオ
キサンとピリジンの混合液50mlに溶解させ、これに触媒
量の硫酸を添加し、室温で16時間撹拌反応させた。反応
後、反応液を製造例2の(3)と同様にして処理し、ポリ
[p-(1-n-ブトキシエトキシ)スチレンーp-ヒドロキシ
スチレン]4.2gを白色粉末晶として得た。得られた重
合体のp-(1-n-ブトキシエトキシ)スチレン単位とp-ヒ
ドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測定より4:6
であった。 重量平均分子量約 10000(GPC法:ポリ
スチレン標準)。
【0095】製造例9.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレンーp-ヒドロキシスチレンーフマロニトリ
ル]の合成 (1)ポリ(p-tert−ブトキシスチレンーフマロニトリ
ル)の合成 p-tert−ブトキシスチレン28.2g(0.16モル)及びフマ
ロニトリル3.1g(0.04モル)を触媒量の2,2'−アゾビ
ス(2-メチルプロピオン酸メチル)の存在下、トルエン
溶剤中、窒素気流下90℃で2時間重合反応させた。反応
後、反応液をメタノール中に注入、晶析させ、析出晶を
濾取、洗浄、乾燥してポリ(p-tert−ブトキシスチレン
ーフマロニトリル)21.3gを白色粉末晶として得た。
【0096】(2)ポリ(p-ヒドロキシスチレンーフマロ
ニトリル)の合成 上記(1)で得たポリ(p-tert−ブトキシスチレンーフマ
ロニトリル)20.0gを用いて、濃塩酸の代わりにp-トル
エンスルホン酸を使用した以外は製造例3の(2)と同様
にして反応及び後処理を行い、ポリ(p-ヒドロキシスチ
レンーフマロニトリル)10.6gを白色粉末晶として得
た。重量平均分子量約 10000(GPC法:ポリスチレン
標準)。
【0097】(3)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レンーp-ヒドロキシスチレンーフマロニトリル]の合成 上記(2)で得たポリ(p-ヒドロキシスチレンーフマロニ
トリル)9.0g及びエチルビニルエーテル3.0gを用い
て、製造例3の(3)と同様にして反応及び後処理を行
い、ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレンーp-ヒド
ロキシスチレンーフマロニトリル]8.8gを白色粉末晶
として得た。得られた重合体のp-(1-エトキシエトキ
シ)スチレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比
1HNMR測定より約4:6であった。重量平均分子量約
11000(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0098】製造例10.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレン−p-ヒドロキシスチレン−メタクリル酸 t
ert-ブチル]の合成 (1)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレン−メタク
リル酸 tert-ブチル]の合成 製造例1の(2)で得たp-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン17.3g(0.09モル)及びメタクリル酸 tert-ブチル
1.4g(0.01モル)に触媒量の 2,2'-アゾビス(2-メチ
ルプロピオン酸メチル)を添加してトルエン溶剤中、窒
素気流下80℃で8時間重合反応させた。反応液を冷却
後、石油エーテル中に撹拌下注入し、静置、デカントし
て得た粗粘稠油状物をメタノール 500mlで2回洗浄した
後、減圧濃縮してポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−メタクリル酸 tert-ブチル]15.5gを微黄色粘稠
油状物として得た。重量平均分子量 約 12000(GPC
法:ポリスチレン標準)。
【0099】(2)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-ヒドロキシスチレン−メタクリル酸 tert-ブ
チル]の合成 上記(1)で得たポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン−メタクリル酸 tert-ブチル]12.0gを1,4-ジオキサ
ンに溶解し、p-トルエンスルホン酸 0.5gを加えて80℃
で30分間撹拌反応させた。冷却後、反応液を水1000ml中
に注入、撹拌晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥
してポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレン−p-ヒド
ロキシスチレン−メタクリル酸 tert-ブチル] 9.8gを
白色粉末晶として得た。得られた重合体のp-(1-エトキ
シエトキシ)スチレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位
の構成比は1HNMR測定より約35:65であった。 重量 平
均分子量 約 11000(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0100】製造例11.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレン−p-ヒドロキシスチレン]の合成 (1)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレン]の合成 製造例1の(2)で得たp-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン19.2gに触媒量の 2,2'-アゾビス(2-メチルプロピオ
ン酸メチル)を添加して1,4-ジオキサン中、窒素気流
下、80℃で3時間次いで90℃で4時間重合反応させた。
冷却後、反応液をメタノール水溶液1000ml中に注入し、
静置、デカントして得た粘稠油状物を更にメタノール 5
00mlで2回洗浄した後、減圧濃縮して残渣のポリ[p-
(1-エトキシエトキシ)スチレン]18.5gを微黄色粘稠
油状物として得た。 重量平均分子量約 25000(GPC
法:ポリスチレン標準)。
【0101】(2)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-ヒドロキシスチレン]の合成 上記(1)で得たポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレ
ン]16.5gを用いて製造例1の(4)と同様にして反応及
び後処理を行い、ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-ヒドロキシスチレン]13.5gを白色粉末晶とし
て得た。得られた重合体のp-(1-エトキシエトキシ)ス
チレン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNM
R測定より約35:65であった。重量平均分子量 約 2200
0( GPC法:ポリスチレン標準)。
【0102】製造例12.ポリ[p-(1-エトキシエトキ
シ)スチレン−p-tert−ブトキシスチレン−p-ヒドロキ
シスチレン]の合成 (1)ポリ(p-tert−ブトキシスチレン−p-ヒドロキシス
チレン)の合成 上記製造例3の(1)で得たポリ(p-tert−ブトキシスチ
レン)20gを1,4-ジオキサンに溶解し、濃塩酸4mlを加
えて2時間撹拌還流させた。冷却後、製造例3の(2)と
同様にして処理してポリ(p-tert−ブトキシスチレン−
p-ヒドロキシスチレン)12.0gを白色粉末晶として得
た。得られた重合体のp-tert−ブトキシスチレン単位と
p-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測定より約
1:9であった。
【0103】(2)ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチ
レン−p-tert−ブトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレ
ン]の合成 上記(1)で得たポリ(p-tert−ブトキシスチレン−p-ヒ
ドロキシスチレン)6.3g及びエチルビニルエーテル1.0
gを用いて製造例3の(3)と同様にして反応及び後処理
を行い、ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレン−p-
tert−ブトキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン] 4.6
gを白色粉末晶として得た。得られた重合体のp-(1-エ
トキシエトキシ)スチレン単位とp-tert−ブトキシスチ
レン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR
測定より約25:10:65であった。重量平均分子量 約 1
0000(GPC法:ポリスチレン標準)。
【0104】参考例1.ポリ(p-テトラヒドロピラニル
オキシスチレンーp-ヒドロキシスチレン)の合成 ポリ(p-ヒドロキシスチレン)[丸善石油化学(株)、重
量平均分子量約 10000、数平均分子量約5000:商品名
マルカリンカーM]9.0gをジメトキシエタン100mlに溶
解し、次いで3,4-ジヒドロ-2H-ピラン12.6g及び硫酸0.
5mlを加え30〜40℃で15時間撹拌した。反応後、反応液
を減圧濃縮し、残渣を炭酸ナトリウムで中和し、水1000
ml中に注入、晶析させ、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥
してポリ(p-テトラヒドロピラニルオキシスチレンーp-
ヒドロキシスチレン)11.0gを白色粉末晶として得た。
得られた重合体のp-テトラヒドロピラニルオキシスチレ
ン単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測
定より約3:7であった。重量平均分子量約 10000(G
PC法:ポリスチレン標準)。
【0105】参考例2.ポリ(p-tert−ブトキシスチレ
ン−p-ヒドロキシスチレン)の合成耐圧容器にポリ(p-
ヒドロキシスチレン)[丸善石油化学(株)、重量平均分
子量約 10000、数平均分子量約5000:商品名 マルカリ
ンカーM]4.0g及びジメトキシエタン70mlを入れ、こ
れにイソブチレン60g及び硫酸 0.3gを−60℃以下で加
えた後、45℃で1時間、次いで室温で22時間撹拌反応さ
せた。反応後、反応液を濃縮し、残渣を炭酸ナトリウム
で中和し、水1000ml中に注入、晶析させ、析出晶を濾
取、水洗、減圧乾燥して ポリ(p-tert−ブトキシスチ
レンーp-ヒドロキシスチレン)4.1gを白色粉末晶とし
て得た。得られた重合体のp-tert−ブト キシスチレン
単位とp-ヒドロキシスチレン単位の構成比は1HNMR測定
より約1:1であった。重量平均分子量約 10000(GP
C法:ポリスチレン標準)。
【0106】参考例3.ポリ(p-tert−ブトキシカルボ
ニルオキシスチレンーp-ヒドロキシスチレン)の合成 (1)米国特許第 4,491,628号(1985年)に記載の方法に
従って得られたp-tert−ブトキシカルボニルオキシスチ
レン22g(0.1 モル)を用いて2,2'−アゾビス(2,4-ジ
メチルワレロニトリル)触媒存在下、トルエン中窒素気
流下、90℃で4時間重合反応させた。反応液を冷却後、
メタノール中に注入、晶析させ、析出晶を濾取、メタノ
ール洗、減圧乾燥してポリ(p-tert−ブトキシカルボニ
ルオキシスチレン)15.2gを白色粉末晶として得た。重
量平均分子量約 12000(GPC法:ポリスチレン標
準)。
【0107】(2)上記(1)で得たポリ(p-tert−ブトキ
シカルボニルオキシスチレン)7.0gを1,4-ジオキサン
に溶解し、濃塩酸5mlを加えて1.5時間撹拌還流させ
た。冷却後、反応液を水1000ml中に注入、晶析させ、析
出晶を濾取、水洗、減圧乾燥してポリ(p-tert−ブトキ
シカルボニルオキシスチレンーp-ヒドロキシスチレン)
4.8gを白色粉末晶として得た。得られた重合体のp-ter
t−ブトキシカルボニルオキシスチレン単位とp-ヒドロ
キシスチレン単位の構成比は1HNMR測定より約1:
1であった。重量平均分子量約9500(GPC法:ポリス
チレン標準)。
【0108】参考例4.2-(シクロヘキシルカルボニ
ル)−2-(p-トルエンスルホニル)プロパンの合成 (1)金属マグネシウム(削り状)23.9g(0.98原子)を
エチルエーテルに懸濁させ、これに撹拌還流下ブロムシ
クロヘキサン160g(0.98モル)を滴下し、次いで1時
間撹拌還流させた。冷却後、得られたグリニャール試薬
をイソ酪酸クロライド95g(0.89モル)のエチルエーテ
ル溶液に−5〜0℃で滴下し、同温度で3時間撹拌反応
させた後、室温で一夜放置した。反応液を水中に注入
し、分離したエーテル層を分取し、水洗、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、溶剤を留去し、
残渣を減圧蒸留してbp. 95〜100 ℃/20mmHg留分の1-シ
クロヘキシルー2-メチルー1-プロパノン50gを微黄色油
状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.06(6H,d, CH3 ×2)、1.12〜1.8
7(10H,m, シクロヘキサン環 CH2 ×5)、2.51(1H,m, シク
ロヘキサン環CH)、2.76(1H,m, CH)。 IR(Neat)νcm-1:1710(C=O)。
【0109】(2)上記(1)で得た1-シクロヘキシルー2-
メチル−1-プロパノン47.6g(0.31モル)に塩化スルフ
リル42g(0.31モル)を25〜35℃で滴下した後、50℃で
3.5時間撹拌反応させた。反応液を濃縮後、減圧蒸留しb
p. 99〜100 ℃/18mmHg留分の2-クロルー1-シクロヘキ
シルー2-メチルー1-プロパノン30.1gを黄色油状物とし
て得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.18〜1.87(16H,m,CH3 ×2及びシ
クロヘキサン環CH2 ×5)、3.13(1H,m,シクロヘキサン環C
H)。
【0110】(3)上記(2)で得た2-クロル−1-シクロヘ
キシル−2-メチル−1-プロパノン30.0g(0.16モル)の
ジメチルスルホキシド(DMSO)溶液にp-トルエンス
ルフィン酸ナトリウム30.0g(0.17モル)を加え、60℃
で20時間撹拌反応させた。反応液を冷水中に注入し、0
〜5℃で1時間撹拌した後、析出晶を濾取、水洗、乾燥
して粗結晶18gを得た。これをn-ヘキサンーベンゼン混
液から再結晶して2-(シクロヘキシルカルボニル)−2-
(p-トルエンスルホニル)プロパン13.5gを白色針状晶
として得た。 mp. 123 〜123.5 ℃。1 HNMR δppm (CDCl3):1.19〜1.91(16H,m,CH3 ×2及びシ
クロヘキサン環CH2 ×5)、2.45(3H,s,Ph-CH3 )、3.25(1H,
m, シクロヘキサン環CH)、7.33(2H,d,J=8Hz,芳香環 3-
H,5-H)、7.65(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-H,6-H)。 IR(KBr) νcm-1: 1705(C=O),1310 。
【0111】参考例5.2-メチルー2-(p-トルエンスル
ホニル)プロピオフェノンの合成 イソブチロフェノン29.6g(0.2 モル)を用いて、製造
例4の(2)及び(3)と同様にして反応及び後処理を行
い、粗結晶をメタノールから再結晶して2-メチルー2-
(p-トルエンスルホニル)プロピオフェノン21.2gを白
色針状晶として得た。mp. 64〜64.5℃。1 HNMR δppm (CDCl3):1.70(6H,s, CH3 ×2)、2.45(3H,
s,Ph-CH3 )、7.32(2H,d,J=7Hz,p-メチルベンゼン環 3-
H,5-H)、7.44(2H,t,J=7Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.54(1
H,t,J=7Hz,芳香環 4-H)、7.67(2H,d,J=7Hz,p-メチル
ベンゼン環 2-H,6-H)、7.95(2H,d,J=7Hz,芳香環 2-H,6
-H)。 IR(KBr) νcm-1:1680,1303,1290。
【0112】参考例6.2,4-ジメチルー2-(p-トルエン
スルホニル)ペンタンー3-オンの合成 ジイソプロピルケトン22.8g(0.2 モル)を用いて、製
造例4の(2)及び(3)と同様にして反応及び後処理を行
い、粗結晶をn-ヘキサンーベンゼン混液から再結晶して
2,4-ジメチ2-(p-トルエンスルホニル)ペンタンー3-オ
ン16.5gを白色鱗片状晶として得た。 mp. 76〜79℃。1 HNMR δppm (CDCl3):1.15(6H,d, CH3 ×2)、1.55(6H,
s,CH3 ×2)、2.45(3H,s,Ph-CH3 )、3.54(1H,m,J=7Hz,C
H)、7.34(2H,d,J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.65(2H,d,J=
8Hz,芳香環 2-H,6-H)。 IR(KBr) νcm-1:1715(C=O),1305,1290 。
【0113】参考例7.メチルスルホニル p-トルエン
スルホニルジアゾメタンの合成 (1)アジ化ナトリウム22.5g(0.35モル)を少量の水に
溶解させた後、90%含水エタノール130mlで希釈した。
次いで10〜25℃でp-トルエンスルホニルクロライド60g
(0.32モル)を溶解させたエタノール溶液を滴下し、室
温下2.5時間攪拌反応させた。次いで反応液を減圧濃縮
し、残渣油状物を数回水洗した後、無水硫酸マグネシウ
ムで乾燥した。乾燥剤を濾別し、p-トルエンスルホニル
アジド50.7gを無色油状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):2.43(3H,s,CH3 )、7.24(2H,d,J=8
Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.67(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-H,6
-H)。 IR(Neat)νcm-1:2120(N3) 。
【0114】(2)メチルチオメチル p-トリルスルホン
6.0 g(0.03モル)をメタノール40ml及び水40ml中に溶
解し、タングステン酸ナトリウム60mgを添加した後、30
%過酸化水素水 6.8g(0.06モル)を45〜50℃で滴下
し、次いで撹拌還流下10時間反応させた。室温下一夜放
置後、水 400ml中に反応液を注入し、析出晶を濾取、水
洗、乾燥し、得られた粗結晶7.2gをエタノールから再
結晶してメチルスルホニルp-トルエンスルホニルメタン
6.1gを白色針状晶として得た。 mp. 163.5 〜165℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.48(3H,s,Ph-CH3 )、3.28(3H,s,
CH3 )、4.56(2H,s,CH2 )、7.40(2H,d,J=8Hz,芳香環 3-H,
5-H)、7.87(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-H,6-H)。
【0115】(3)水酸化ナトリウム0.84gを60%含水エ
タノール50mlに溶解し、これに上記(2)で得たメチルス
ルホニル p-トルエンスルホニルメタン 5.0g(0.02モ
ル)を添加した。次いで上記(1)で得たp-トルエンスル
ホニルアジド 4.0g(0.02モル)のエタノール(5ml)
溶液を0〜5℃で滴下、次いで同温度で4時間撹拌反応
させた。反応後、析出晶を濾取、冷メタノール洗浄、乾
燥して得た粗晶3gをエタノールから再結晶してメチル
スルホニル p-トルエンスルホニルジアゾメタン2.2g
を微黄色鱗片状晶として得た。 mp. 107.5〜109 ℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.46(3H,s,Ph-CH3 )、3.42(3H,s,
CH3 )、7.38(2H,d,J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.87(2H,d,
J=8Hz,芳香環2-H,6-H)。 IR(KBr) νcm-1: 2120(CN2),1350,1330 。
【0116】参考例8.ビス(p-トルエンスルホニル)
ジアゾメタンの合成 (1)p-チオクレゾール20g(0.16モル)に水酸化カリウ
ム10.7g(0.16モル)をエタノール(60ml)及び水(15
ml)に溶解させた溶液を室温下滴下し、室温で15分間撹
拌反応させた。次いで塩化メチレン13.7g(0.16モル)
を注入し、50±5℃で4時間撹拌反応させた。室温で一
夜放置後、反応液にエタノール30ml及び水30mlを注入、
希釈し、タングステン酸ナトリウム600mgを添加した
後、30%過酸化水素水75gを45〜60℃で滴下、更に50〜
60℃で9時間撹拌反応させた。反応後、冷水1200mlを注
入し、析出晶を濾取、水洗、乾燥して得た粗結晶26gを
エタノールから再結晶してビス(p-トルエンスルホニ
ル)メタン19.8gを白色結晶として得た。 mp. 126〜
128℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.47(6H,s,CH3 ×2)、4.69(2H,s,
CH2 )、7.37(4H,d,J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.83(4H,d,J
=8Hz, 芳香環 2-H,6-H)。 IR(KBr)νcm-1:1310 (SO2) 。
【0117】(2)上記(1)で得たビス(p-トルエンスル
ホニル)メタン10.0g(0.03モル)と参考例7の(1)で
得たp-トルエンスルホニルアジド 7.3g(0.037モル)
を用いて参考例7の(3)と同様にして反応及び後処理を
行い、得られた粗結晶5gをエタノールから再結晶して
ビス(p-トルエンスルホニル)ジアゾメタン3.5gを淡
黄色鱗片状晶として得た。mp. 121.5〜123 ℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.46(6H,s,CH3 ×2)、7.36(4H,d,
J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.87(4H,d,J=8Hz, 芳香環 2-
H,6-H)。 IR(KBr) νcm-1:2110 (CN2),1345。
【0118】参考例9.ビス(2,4-ジメチルベンゼンス
ルホニル)ジアゾメタンの合成 (1)2,4-ジメチルチオフェノール10g(0.07モル)を用
いて参考例8の(1)と同様にして反応及び後処理を行
い、得られた粗結晶11gをエタノール/酢酸エチル混液
から再結晶してビス(2,4-ジメチルベンゼンスルホニ
ル)メタン6.1gを白色結晶として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):2.39(6H,s, p-Ph-CH3 ×2)、2.60
(6H,s,o-Ph-CH3 ×2)、4.73(2H,s,CH2 )、7.11〜7.17(4H,
m,(芳香環 3-H,5-H)×2)、7.77(2H,d,J=8Hz,(芳香環 6-
H)×2)。
【0119】(2)上記(1)で得たビス(2,4-ジメチルベ
ンゼンスルホニル)メタン5g(0.014モル)と参考例
7の(1)で得たp-トルエンスルホニルアジド2.8g(0.0
14モル)を用いて参考例7の(3)と同様にして反応及び
後処理を行い、得られた粗結晶5.2gをエタノールから
再結晶してビス(2,4-ジメチルベンゼンスルホニル)ジ
アゾメタン3.3gを淡黄色鱗片状晶として得た。 mp. 1
35〜136℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.39(6H,s, p-Ph-CH3 ×2)、2.56
(6H,s, o-Ph-CH3 ×2)、7.09〜7.15(4H,m,(芳香環 3-H,5
-H)×2)、7.79(2H,d,J=8Hz,(芳香環 6-H)×2)。 IR(KBr)νcm-1: 2140(CN2) 、1340(SO2)。
【0120】参考例10.ジフェニルジスルホンの合成 5%希塩酸 260ml中にベンゼンスルフィン酸ナトリウム
・2水和物100g(0.50モル)を室温で少量ずつ添加
し、室温で30分間撹拌した後、析出物を濾別した。濾液
にトリエチルアミン42.6g(0.42モル)と水85mlの混液
を5℃以下で滴下し、次いでベンゼンスルホニルクロラ
イド88.3g(0.42モル)を0〜5℃で滴下、同温度で30
分間撹拌反応させた。反応後、析出晶を濾取し、水洗し
て粗結晶38g(Wet) を得た。粗結晶(Wet) をベンゼンか
ら再結晶してジフェニルジスルホン7.2gを白色プリズ
ム晶として得た。 mp. 188.5〜190.0 ℃。1 HNMR δppm (CDCl3):7.65〜8.05(10H,m,芳香環)。 IR(KBr)νcm-1:1580,1440,1340,1330,1300。
【0121】参考例11.p-トリル フェニルジスルホ
ンの合成 ベンゼンスルフィン酸ナトリウム・2水和物の代わりに
p-トルエンスルフィン酸ナトリウムを用いて参考例10
と同様にして反応及び後処理を行い、得られた粗結晶を
ベンゼンから再結晶してp-トリル フェニルジスルホン
9.5gを白色プリズム晶として得た。 mp. 153.5〜154.5
℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.51(3H,s,CH3 )、7.43(2H,d,J=8
Hz,トリル環 2-H,6-H)、7.55〜7.98(7H,m,トリル環 3-
H,5-H及びフェニル環)。 IR(KBr)νcm-1:1595,1450,1348。
【0122】参考例12. 3-フェニル-5,6,7,8-テト
ラヒドロ-2,1-ベンズオキサチイン-1,1-ジオキシドの合
成 (1)2ー(シクロヘキセンー1ーイル)-1-フェニルエテノン
の合成 ナトリウムエトキシド41gをエタノール1000mlに溶解
し、0〜5℃でアセトフェノン72g(0.6モル)とシク
ロヘキサノン59g(0.6モル)の混液に加え、同温度で
8時間、次いで15〜20℃で9時間攪拌反応させた。反応
液を減圧濃縮した後、残渣を濃塩酸60mlと冷水3500mlか
ら成る溶液中に注入し、酢酸エチル1000mlで2回抽出し
た。有機層を水洗、無水MgSO4で乾燥、溶剤留去して得
た残渣98gを減圧蒸留して、bp. 130〜140℃/4mmHg留
分の2ー(シクロヘキセンー1ーイル)-1-フェニルエテノン
15.6gを黄色粘稠油状物として得た。1 HNMR δppm (CDCl3):1.36〜2.54(8H,m,シクロヘキセ
ン環CH2 ×4)、3.13(2H,s,-CH2 -)、5.57(1H,s,シクロヘ
キセン環-CH=)、7.38〜7.62(3H,m,芳香環3-H,4-H,5-
H)、7.90〜8.05(2H,m,芳香環 2-H,6-H)。 IR(Neat) νcm-1:1685(C=0)。
【0123】(2)3-フェニル-5,6,7,8-テトラヒドロ-2,
1-ベンズオキサチイン-1,1-ジオキシドの合成 上記(1)で得た2-(シクロヘキセン-1-イル)-1-フェニ
ルエテノン7.8g(39ミリモル)を無水酢酸9.3g(92ミ
リモル)に溶解し、次いで−10℃で硫酸3.8g(39ミリ
モル)を滴下して、0〜5℃で7時間攪拌反応させた。
反応液に冷水8mlを注入し、析出晶を濾取、水洗、石油
エ−テル次いで冷メタノ−ル洗浄して粗結晶3.9gを得
た。粗晶をメタノ−ルから再結晶して3-フェニル-5,6,
7,8-テトラヒドロ-2,1-ベンズオキサチイン-1,1-ジオキ
シド1.5gを淡黄色結晶として得た。mp. 132〜136℃℃1 HNMR δppm (CDCl3):1.41〜2.67(8H,m,2,1-ベンズオ
キサチイン環 CH2 ×4)、6.30(1H,s,2.1-ベンズオキサチ
イン環-CH=)、7.31〜7.47(3H,m,芳香環3-H,4-H,5-H)、
7.53〜7.72(2H,m,芳香環 2-H,6-H)。 IR(KBr)νcm-1:1365(SO2)、1180(SO2)。
【0124】参考例13. 4,6-ジメチル-1,2-オキサ
チイン-2,2-ジオキシドの合成 4-メチル-3-ペンテン-2-オン22.6g(0.23モル)無水酢
酸55.4g(0.54モル)に溶解し、これに−10〜−5℃で
硫酸23.8g(0.24モル)を滴下し、0〜5℃で6時間攪
拌反応させた。反応液に冷水250mlを注入し、析出晶を
濾取、水洗、乾燥して粗結晶17.1gを得た。粗晶をベン
ゼン/n-ヘキサン混液から再結晶して4,6-ジメチル-1,2
-オキサチイン-2,2-ジオキシド10.8gを赤紫色プリズム
晶として得た。 mp. 68〜70℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.04(3H,s,CH3 )、2.15(3H,s,C
H3 )、5.61(1H,s,-CH=)、6.26(1H,s,-CH=)。 IR(KBr)νcm-1:1340(SO2)、1165(SO2)。
【0125】参考例14.p-トルエンスルホン酸 2,6-
ジニトロベンジルの合成 (1)2,6-ジニトロベンズアルデヒド19.6g(0.1 モル)
をメタノール 200ml中に懸濁させ、15〜25℃で水素化ホ
ウ素ナトリウム 5.8gを徐々に添加した後、室温で1時
間攪拌反応させた。反応後、溶剤留去し、残渣に水100m
l及びクロロホルム 100mlを加えて、1時間撹拌反応さ
せた後、静置、分液してクロロホルム層を分取、水洗、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した。乾燥剤を濾別後、溶
剤留去し、残渣の2,6-ジニトロベンジルアルコール15.0
gを黄色結晶として得た。mp. 92.5〜93.5℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.77(1H,t,J=7Hz,OH)、4.97(2
H,d,J=7Hz,CH2 )、7.66(1H,t,J=8Hz,芳香環 4-H)、8.08
(2H,t,J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)。
【0126】(2)上記(1)で得た2,6-ジニトロベンジル
アルコール14.9g(0.075モル)とp-トルエンスルホニ
ルクロライド15.7g(0.083 モル)をアセトン150mlに
溶解し、これにジシクロヘキシルアミン15gのアセトン
溶液を0〜10℃で滴下し、次いで室温下4時間撹拌反応
させた。反応後、析出物を濾別し、濾液を濃縮して得た
残渣(29g)を四塩化炭素から再結晶してp-トルエンス
ルホン酸 2,6-ジニトロベンジル19.8gを微黄色鱗片状
晶として得た。 mp. 98〜99℃。1 HNMR δppm (CDCl3):2.45(3H,s,CH3 )、5.57(2H,s,C
H2 )、7.34(2H,d,J=8Hz,p-メチルベンゼン環 3-H,5-
H)、7.68(1H,t,J=8Hz,ジニトロベンゼン環 4-H)、7.72
(2H,d,J=8Hz,p-メチルベンゼン環 2-H,6-H)、7.72(2H,
d,J=8Hz,ジニトロベンゼン環 3-H,5-H)。 IR(KBr)νcm-1:1680,1303,1290。
【0127】参考例15.2,2-ビス(p-トルエンスルホ
ニル)プロパンの合成 p-チオクレゾール20g(0.16モル)及びアセトン4.7g
(0.08モル)をエチルエーテル50mlに溶解し、0 〜10℃
で塩化水素を1.5時間導入した。反応後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液で有機層を洗浄し、溶剤を留去して得
られた残渣にアセトン 120ml及び水10mlを注入し、タン
グステン酸ナトリウム500mgを添加した後、30%過酸化
水素水85gを40〜50℃で滴下、次いで3.5時間撹拌還流
させた。反応後、反応液に冷水4000mlを注入し、析出晶
を濾取、水洗、乾燥して得た粗結晶4.8gをエタノール
から再結晶して2,2-ビス(p-トルエンスルホニル)プロ
パン2.5gを白色結晶として得た。 mp. 156〜158.
5 ℃。1 HNMR δppm (CDCl3):1.70(6H,s,CH3 ×2)、2.47(6H,s,
Ph-CH3 ×2)、7.38(4H,d,J=8Hz,(芳香環3-H,5-H)×
2)、7.89(4H,d,J=8Hz(芳香環 2-H,6-H)×2)。 IR(KBr)νcm-1: 1325(SO2), 1305(SO2) 。
【0128】参考例16. ジ p-トリルジスルホンの
合成 p-トルエンスルフィン酸ナトリウム22.3g(0.125モ
ル)とp-トルエンスルホニルクロライド23.8g(0.12モ
ル)を用いて参考例10と同様にして反応及び後処理を
行い、得られた粗結晶をトルエンから再結晶してジ p-
トリルジスルホン9.3gを白色プリズム晶として得た。
mp. 204.5〜205.0℃。1 HNMR δppm(CDCl3):2.51(6H,s,CH3 ),7.43(4H,d,J=8.4
Hz,芳香環(2-H,6-H)×2),7.84(4H,d,J=8.4Hz, 芳香環(3
-H,5-H)×2)。 IR(KBr)νcm-1:1345(SO2) 。
【0129】参考例17. p-トリル n-ブチルジスル
ホンの合成 (1)p-トルエンスルホニルクロライド(40g)のテトラ
ヒドロフラン(70ml)溶液に85%抱水ヒドラジン27mlを
10〜15℃で滴下し、同温度で30分撹拌した後、析出晶を
濾取し、粗晶をメタノールから再結晶してp-トルエンス
ルホニルヒドラジド15.8gを白色結晶として得た。 m
p. 109〜112℃。1 HNMR δppm(CDCl3):2.35(3H,s,CH3 )、4.26(2H,bs,NH
2 )、7.38(2H,d,J=8Hz,芳香環3-H, 5-H)、7.67(2H,d,J=8H
z,芳香環2-H,6-H),8.28(1H,bs,NH) 。 IR(KBr)νcm-1:3388,3262,1315 。
【0130】(2)上記(1)で得たp-トルエンスルホニル
ヒドラジド4.66g(0.025モル)のピリジン(5ml)溶
液にn-ブチルスルホニルクロライド3.92g(0.025モ
ル)を3〜8℃で滴下し、次いで10〜15℃で30分撹拌
し、15〜20℃で一夜放置した。反応液を希塩酸(1000m
l)中に注入し、析出晶を濾取しトルエンから再結晶し
てN-p-トルエンスルホニル-N'-n-ブチルスルホニルヒド
ラジン4.84gを白色結晶として得た。mp. 124〜126.5
℃。1 HNMR δppm(CDCl3):0.86(3H,t,J=7.3Hz,CH3 CH2 -)、1.
28〜1.44(2H,m,CH3 CH2 CH2)、1.54〜1.68(2H,m,CH3 CH2
CH2 CH2 -)、2.39(3H,s, CH3 )、3.00(2H,t,J=7.6Hz,SO2
CH2 CH2 -)、7.42(2h,D,J=8Hz, 芳香環3-H,5-H)、7.69(2
H,d,J=8Hz, 芳香環2-H, 6-H)、9.21(1H,bs, NHSO2 CH2
-)、9.92(1H,bs,NHNHSO2 CH2 -)。 IR(KBr)νcm-1:3236,3192,1330 。
【0131】(3)上記(2)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-n-ブチルスルホニルヒドラジン1g(3.26モル)
に65%硝酸1.9g(19.5モル)を10℃以下で滴下し、 5
〜10℃で1時間撹拌した。次いで反応液を氷水中に注入
し、析出晶を濾取、水洗、減圧乾燥し、得られた粗結晶
(0.3g)をn-ヘキサン/酢酸エチルから再結晶してp-
トリル n-ブチルジスルホン0.2gを白色針状晶として得
た。 mp. 67.5〜70.0℃。 1HNMR δppm(DMSO-d6 ):0.8
7(3H,t,J=7.3Hz,CH3 CH2 -)、1.33〜1.49(2H,m,CH3 CH2
CH2)、1.67〜1.82(2H,m,CH3 CH2 CH2 CH2 -)、2.49(3H,s,
CH3 )、3.69(2H,t,J=7.6Hz, -SO2 CH2 CH2 -)、7.63(2H,
d,J=8Hz, 芳香環3-H,5-H)、7.92(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-
H,6-H) 。 IR(KBr)νcm-1:1348(SO2)。
【0132】参考例18. p-トリル p-クロルフェニ
ルジスルホンの合成 (1)参考例17の(1)で得たp-トルエンスルホニルヒド
ラジド5.04g(27ミリモル)とp-クロルベンゼンスルホ
ニルクロライド5.68g(27ミリモル)を用いて、参考例
17の(2)と同様にして反応及び後処理を行い、得られ
た粗結晶をメタノールから再結晶してN-p-トルエンスル
ホニル-N'-p-クロルフェニルスルホニルヒドラジン4.52
gを白色結晶として得た。1 HNMR δppm(DMSO-D6):2.40(3H,s,CH3 )、7.37〜7.77(8H,
m,芳香環)、9.66(1H,bs,NH)、9.77(1H,bs,NH) 。
【0133】(2)上記(1)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-p-クロルフェニルスルホニルヒドラジン2.00g
(5.54ミリモル)を用いて参考例17の(3)と同様にし
て反応及び後処理を行い、得られた粗結晶をトルエンか
ら再結晶してp-トリル p-クロルフェニルジスルホン1.1
5gを白色プリズム晶として得た。mp.161.0〜161.5℃
(分解)。1 HNMR δppm(CDCl3):2.52(3H,s,CH3 )、7.44〜7.92(8H,m,
芳香環)。 IR(KBr)νcm-1:1349(SO2) 。
【0134】参考例19. p-トリル イソプロピルジ
スルホンの合成 (1)参考例17の(1)で得たp-トルエンスルホニルヒド
ラジド4.66g(0.025モル)とイソプロピルスルホニル
クロライド3.57g(0.025モル)を用いて、参考例17
の(2)と同様にして反応及び後処理を行い、得られた粗
結晶 5.7gをカラムクロマト分離[充填剤:ワコーゲル
C-200(和光純薬工業(株)製);溶離液:n-ヘキサン
/酢酸エチル(8/1 →5/1 →1/1 )]してN-p-トルエン
スルホニル-N'-イソプロピルスルホニルヒドラジン1.3
gを白色結晶として得た。 mp.187〜190℃。1 HNMR δppm(CDCl3/DMSO-d6):1.26(6H,d,J=7Hz, (CH3 )
2 CH-)、2.36(3H,s,CH3 )、3.28〜3.47(1H,m,CH)、7.25(2H,
d,J=8Hz,芳香環 3-H,5-H)、7.70(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-
H,6-H)、8.49(1H,d,J=2Hz,NH)、9.49(1H,d,J=2Hz,NH)。 IR(KBr)νcm-1:3207(NH)、 1335(SO2)。
【0135】(2)上記(1)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-イソプロピルスルホニルヒドラジン1.20g(0.04
1モル)を用いて、参考例17の(3)と同様にして反応
及び後処理を行い、得られた粗結晶をn-ヘキサン/酢酸
エチルから再結晶してp-トリルイソプロピルジスルホン
0.35gを白色結晶として得た。 mp.150〜152℃(分
解)。1 HNMR δppm(DMSO-d6):1.39(6H,d,J=7Hz,(CH3 )2 CH-)、
2.45(3H,s,CH3 )、3.92〜4.07(1H,m,CH)、7.59(2H,d,J=8H
z,芳香環 3-H,5-H)、7.87(2H,d,J=8Hz,芳香環 2-H,6-
H)。 IR(KBr)νcm-1:1341(SO2)。
【0136】参考例20. p-トリル ベンジルジスル
ホンの合成 (1)参考例17の(1)で得たp-トルエンスルホニルヒド
ラジド5.03g(0.027モル)とベンジルスルホニルクロ
ライド5.15g(0.027モル)を用いて参考例17の(2)
と同様にして反応及び後処理を行い、得られた粗結晶を
エタノールから再結晶してN-p-トルエンスルホニル-N'-
ベンジルスルホニルヒドラジン0.81gを白色結晶として
得た。 mp. 183〜185℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):2.40(3H,s,CH3 )、4.34(2H,s,SO2
CH2 -)、7.35〜7.44(7H,m,p-トリル環 3-H,5-H及びフェニ
ル環)、7.73(2H,d,J=8.4Hz, p-トリル環 2-H,6-H)、9.38
(1H,s, NH)、10.08(1H,s,NH)。 IR(KBr)νcm-1:3456(NH)、3250(NH)、1342(SO2)、1329(S
O2)。
【0137】(2)上記(1)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-ベンジルスルホニルヒドラジン2.0g(5.8ミリモ
ル)を用いて参考例17の(3)と同様にして反応及び後
処理を行い、得られた粗結晶をメタノールから再結晶し
てp-トリル ベンジルジスルホン0.81gを白色結晶とし
て得た。 mp.149〜150.5℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):2.47(3H,s,CH3 )、5.13(2H,s,SO2
CH2 -)、7.33〜7.49(5H,m,フェニル環)、7.58(2H,d,J=8.4H
z,p-トリル環 3-H,5-H)、7.85(2H,d,J=8.4Hz,p-トリル環
2-H,6-H) 。 IR(KBr)νcm-1:1350(SO2)。
【0138】参考例21. p-トリル p-メトキシフェ
ニルジスルホンの合成 (1)参考例17の(1)で得たp-トルエンスルホニルヒド
ラジド4.66g(0.025モル)とp-メトキシフェニルスル
ホニルクロライド5.17g(0.025モル)を用いて参考例
17の(2)と同様にして反応及び後処理を行い、得られ
た粗結晶をアセトンから再結晶してN-p-トルエンスルホ
ニル-N'-p-メトキシフェニルスルホニルヒドラジン2.75
gを白色針状晶として得た。 mp.209〜210.5℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):2.39(3H,s,CH3 )、3.84(3H,s,CH3
O)、7.10(2H,d,J=8.4Hz,p-メトキシフェニル環 3-H,5-
H)、7.38(2H,d,J=8.4Hz,p-トリル環 3-H,5-H)、7.64(2H,
d,J=8.4Hz,p-トリル環 2-H,6-H)、7.68(2H,d,J=8.8Hz,p-
メトキシフェニル環2-H,6-H)、9.48(1H,bs,NH)、9.56(1H,
bs,NH)。 IR(KBr)νcm-1:3206(NH)、1341(SO2)。
【0139】(2)上記(1)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-p-メトキシフェニルスルホニルヒドラジン2.00
(5.61モル)を用いて参考例17の(3)と同様にして反
応及び後処理を行い、得られた粗結晶をアセトンから再
結晶してp-トリル p-メトキシフェニルジスルホン1.10
gを白色結晶として得た。 mp.174〜176℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):2.47(3H,s,CH3 )、3.93(3H,s,CH3
O)、7.26(2H,d,J=8.8Hz,p-メトキシフェニル環 3-H,5-
H)、7.56(2H,d,J=8.4Hz,p-トリル環 3-H,5-H)、7.69(2H,
d,J=8.4Hz, p-トリル環 2-H,6-H)、7.73(2H,d,J=8.8Hz,p
-メトキシフェニル環 2-H,6-H) 。 IR(KBr)νcm-1:1342(SO2)。
【0140】参考例22. p-トリル オクチルジスル
ホンの合成 (1)参考例17の(1)で得たp-トルエンスルホニルヒド
ラジド4.66g(0.025モル)とオクタンスルホニルクロ
ライド5.32g(0.025モル)を用いて参考例17の(2)
と同様にして反応及び後処理を行い、得られた粗結晶を
n-ヘキサン/塩化メチレンから再結晶してN-p-トルエン
スルホニル-N'-オクタンスルホニルヒドラジン3.65gを
白色結晶として得た。 mp.95〜98℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):0.89(3H,t,J=6.7Hz,-(CH2)7 C
H3 )、1.12〜1.43(10H,m,-CH2 (CH2 )5 CH3 )、1.53〜1.72
(2H,m,SO2 CH2 CH2 CH2-)、2.40(3H,s, CH3 -Ph)、3.01(2
H,t,J=7.6Hz,SO2 CH2 CH2 -)、7.42(2H,d,J=8.1Hz, 芳香
環 3-H,5-H)、7.64(2H,d,J=8.1Hz,芳香環 2-H,6-H)、9.20
(1H,d,J=2.4Hz,NH)、9.91(1H,d,J=2.4Hz,NH)。IR(KBr)ν
cm-1:3236(NH)、1346(SO2)、1325(SO2)。
【0141】(2)上記(1)で得たN-p-トルエンスルホニ
ル-N'-オクタンスルホニルヒドラジン2.00g(5.4ミリ
モル)を用いて参考例17の(3)と同様にして反応及び
後処理を行い、得られた粗結晶をn-ヘキサン/塩化メチ
レンから再結晶してp-トリルオクチルジスルホン1.05g
を白色針状晶として得た。 mp. 56.5〜57.5℃。1 HNMR δppm(DMSO-d6):0.86(3H,t,J=6.6Hz,-(CH2)7 CH3
)、1.15〜1.47(10H,m,-CH2 (CH2 )5 CH3 )、1.74(2H,m,J=
5.9Hz,SO2 CH2 CH2 CH2-)、2.50(3H,s,CH3 -Ph)、3.69(2
H,t,J=5.1Hz, SO2 CH2 CH2 -)、7.63(2H,d,J=8.1Hz, 芳
香環 3-H,5-H)、7.92(2H,d,J=8.1Hz, 芳香環 2-H,6-H)。 IR(KBr)νcm-1:1346(SO2)。
【0142】実施例1.以下、本発明に係るレジスト材
料及び微細パターン形成方法について、図面を参照しな
がら説明する。下記の組成から成るレジスト材料を調製
し、後述する如くしてパターン形成を行った。 ポリ[p-(1-エトキシエトキシ)スチレンーp-ヒドロキシスチレン] (製造例1の重合体) 20.0g ジフェニルジスルホン (参考例10の酸発生剤) 0.1g ジエチレングリコールジメチルエーテル 80.0g 図1は本発明に係る微細パターン形成方法に於ける工程
断面図である。半導体基板等11上に上記組成から成る
レジスト材料を回転塗布(2000rpm,60秒)し、90℃、90
秒間ホットプレートでプリベーク後、1.0μmの膜厚の
レジスト膜12を得た。次に加速電圧50KeV、ドーズ
量 0.1〜300μC/cm2で電子ビーム描画を行い、100
℃、90秒間ホットプレートでベーク後、アルカリ現像液
(2.38%TMAH水溶液)で60秒間現像することによ
り、ポジ型パターンを得た。このパターン形成に於い
て、レジストの残膜率と照射ドーズ量との関係を示した
感度曲線を図2に示す。この感度曲線より、このレジス
ト膜の感度は0.5μC/cm2程度であることが判る。又、
このレジスト膜に加速電圧50KeV、ドーズ量 1μC/
cm2で電子ビーム描画を行い(図1a)、100 ℃、90秒
間ベークを行った後、60秒間現像することにより、正確
で微細なポジ型レジストパターン12pが得られた(図
1b)。この時得られた最小パターンは、垂直な形状の
0.2μmライン アンド スペースパターンであり、高
解像度の微細レジストパターンが得られる事が判った。
以上の様に、本発明に係るレジスト材料を用いる事によ
って高感度、高解像度で微細ポジ型レジストパターンを
形成する事が出来る。
【0143】実施例2.下記の組成から成るレジスト材
料を調製した。 ポリ[p-(1-メトキシ−1-メチルエトキシ)スチレン−p-ヒドロキシスチレン ] (製造例7の重合体) 20.0g p-トルエンスルホン酸 2,6-ジニトロベンジル (参考例14の酸発生剤) 0.4g ジエチレングリコールジメチルエーテル 80.0g 上記レジスト材料を用いて実施例1と同様にして得た1.
0μmのレジスト膜に加速電圧50KeV、ドーズ量 0.1
〜300μC/cm2で電子ビーム描画を行い、100℃、90秒
間ベーク後、通常の有機アルカリ現像液で60秒間現像す
る事により、ポジ型のレジストパターンが得られた。こ
のパターン形成に於いて、レジスト残膜率と照射ドーズ
量との関係を示した感度曲線を図3に示す。この感度曲
線より、このレジスト膜の感度は 0.8μC/cm2程度で
ある事が判る。又、このレジスト膜に加速電圧50Ke
V、ドーズ量 1μC/cm2で電子ビーム描画を行い、100
℃、90秒間ベーク後、60秒間現像する事により、正確で
微細なポジ型レジストパターンが得られた。この時得ら
れた最小パターンは、垂直な形状の 0.2μmライン ア
ンド スペースパターンであり、高解像度の微細レジス
トパターンが得られた。
【0144】実施例3.下記実施例について、レジスト
パターン形成方法を図4を参照しながら説明する。半導
体基板上41に、ノボラック樹脂を主成分とする有機高
分子膜形成材料を塗布し、200℃、20分間加熱処理して
2μm膜厚の有機下層膜42を形成した(図4a)。前
記下層膜上にSOG(スピン オン グラス)を塗布し、
200℃で熱処理する事により、0.2μm膜厚の中間層43
を形成した。次に、実施例1に記載のレジスト材料を中
間層上に回転塗布(4000rpm,60秒)し、90℃、90秒間加
熱処理して 0.5μm膜厚の上層レジスト膜44を形成し
た。このレジスト膜に、加速電圧20KeV、ドーズ量
1.5μC/cm2の電子ビームでパターンを描画した (図
4b)。この基板を100 ℃、90秒間熱処理した後、通常
の有機アルカリ現像液で60秒間現像を行い、上層レジス
トパターン44pを得た(図4c)。次に、得られたレ
ジストパターンをマスクとして、中間層のエッチングを
行った。上層レジストの中間層に対する選択比は3程度
であり、正確にパターン転写し、中間層パターンを得る
事が出来た。更に得られた中間層パターンをマスクとし
て、有機下層膜のエッチングを行い、 0.2μmの垂直
な、微細パターンを得る事が出来た(図4d)。以上の
様に、本発明に係るレジスト材料を三層レジストプロセ
スの上層レジストとして用いる事によって、安定して、
高感度、高解像度で微細なパターンを形成する事が出来
る。
【0145】実施例4.実施例3と同様に、半導体基板
上に有機下層膜、無機中間膜を形成した後、中間膜上に
実施例2に記載のレジスト材料を回転塗布(4000rpm,60
秒)し、90℃、90秒間加熱処理して、0.5μm膜厚の上
層レジスト膜を形成した。このレジスト膜に加速電圧20
KeV、ドーズ量1.5μC/cm2の電子ビームでパターン
を描画した。この基板を100℃、90秒間熱処理した後、
通常の有機アルカリ現像液で60秒間現像し、上層レジス
トパターンを得た。次に得られたレジストパターンをマ
スクとして、中間層のエッチングを行った。上層レジス
トの中間層に対する選択比は3程度であり、正確にパタ
ーンを転写し、中間層パターンを得た。更に、中間層パ
ターンをマスクとして、有機下層膜のエッチングを行
い、0.2μmの垂直な、微細パターンを得る事が出来
た。
【0146】実施例5〜20 下記表1及び表2の各組成から成るレジスト材料を夫々
調製した。
【0147】
【表1】
【0148】
【表2】
【0149】上記組成で調製した各レジスト材料を用い
て夫々、実施例1と同様にしてパターン形成を行った。
結果を表3に示す。
【0150】
【表3】
【0151】表3から明らかな如く実施例5〜20の何
れの実施例に於いても実施例1と同様、良好な形状をし
た微細なポジ型パターンを得た。
【0152】比較例1.下記の組成から成るレジスト材
料を調製した。 ポリ(p-tert−ブトキシカルボニルオキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン) (参考例3の重合体) 20.0g トリフェニルホスフォニウムヘキサフルオロホスフェート 0.1g ジエチレングリコールジメチルエーテル 80.0g 上記レジスト材料を用いて実施例1と同様にして得た
1.0μmのレジスト膜に加速電圧50KeV、ドーズ量1
μC/cm2の電子ビームでパターン描画し、実施例1と
同様に処理してポジ型のパターンを形成したが、図5に
示されるように逆台形の形状で良好な結果は得られなか
った。
【0153】比較例2.下記の組成から成るレジスト材
料を調製した。 ポリ(p-テトラヒドロピラニルオキシスチレン−p-ヒドロキシスチレン) (参考例1の重合体) 20.0g ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート 0.1g ジエチレングリコールジメチルエーテル 80.0g 上記レジスト材料を用いて実施例1と同様にして得た
1.0μmのレジスト膜に加速電圧30KeV、ドーズ量1
μC/cm2の電子ビームでパターン描画し、実施例1と
同様に処理してポジ型パターンを形成したが、比較例1
と同様に逆台形の形状で良好な結果は得られなかった。
【0154】
【発明の効果】以上述べた事から明らかな如く、本発明
のレジスト材料を電子線レジストとして使用する事によ
り、高感度で、高解像度、且つ安定したパターン寸法を
維持したポジ型のレジストパターンを形成を出来る。特
に本発明に係る重合体は酸の存在下、極めて容易に脱離
可能な保護基を有しているのが特徴であり、これに適当
な酸発生剤を組み合わせる事により極めて高感度化を可
能にし、スループットが向上する。又、アルカリ水溶液
を現像液として用いる事が出来るので、現像時の膨潤も
なく、環境上、人体上にも問題はなく、容易に微細パタ
ーンを形成する事が出来、超高密度集積回路の製造に大
きな価値を有するものである。尚、本発明の微細パター
ン形成材料は電子線を利用したパターン形成に最も効果
を発揮するが、KrFエキシマレーザ光等の遠紫外光、
X線等を利用したパターン形成に於いても十分使用が可
能である。
【0155】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に於ける微細パターン形成方
法の工程断面図である。
【図2】本発明の実施例1に於けるレジスト材料のドー
ズ量と残膜率との関係を表す感度曲線である。
【図3】本発明の実施例2に於けるレジスト材料のドー
ズ量と残膜率との関係を表す感度曲線である。
【図4】本発明の実施例3に於ける微細パターン形成方
法の工程断面図である。
【図5】本発明の比較例1に於ける逆台形の形状不良の
パターンである。
【0156】
【符号の説明】
11・・・半導体シリコン基板、 12・・・レジスト膜、
12p・・・レジストパターン、13・・・電子ビーム、 4
1・・・半導体シリコン基板、 42・・・有機下層膜、43
・・・中間層膜、 44・・・上層レジスト膜、 44p・・・
上層レジストパターン、45・・・電子ビーム、 51・・・
半導体シリコン基板、 52・・・レジストパターン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/033 7/30 7124−2H H01L 21/027 7352−4M H01L 21/30 361 L (72)発明者 遠藤 政孝 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社 (72)発明者 橋本 和彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社 (72)発明者 勝山 亜希子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式[I] 【化1】 [式中、R1は水素原子又はメチル基を表し、R2及びR
    3は夫々独立して水素原子又は炭素数1〜6の直鎖状、
    分枝状又は環状のアルキル基を表し(但し、R2及びR3
    が共に水素原子の場合は除く。)、又、R2とR3で炭素
    数2〜5のメチレン鎖を形成していても良く、R4は炭
    素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、炭
    素数1〜6の直鎖状、分枝状又は環状のハロアルキル
    基、又はアラルキル基を表し、R5は水素原子又はシア
    ノ基を表し、R6は水素原子又はメチル基を表し、R7
    水素原子、シアノ基、−COOY(但し、Yは炭素数1
    〜6の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基を表す。)
    又は下記一般式[II] 【化2】 (但し、Zは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜6の
    直鎖状又は分枝状のアルキル基、炭素数1〜10の直鎖
    状、分枝状又は環状のアルコキシ基を表す。)を表し、
    又、R5とR7は互いに結合して−CO−O−CO−とな
    っていても良く、kとlは夫々独立して自然数を表し
    {但し、0.1≦k/(k+l)≦0.9である。}、mは0
    又は自然数を表す{但し、mが自然数の場合、0.05≦m
    /(k+l+m)≦0.50である。}。]で示される重合
    体と、電子ビームの照射によって酸を発生する事ができ
    る酸発生剤と、これ等を溶解可能な溶剤を含んで成る事
    を特徴とするレジスト材料。
  2. 【請求項2】 一般式[I]で示される重合体のmが0
    である請求項1に記載のレジスト材料。
  3. 【請求項3】 一般式[I]で示される重合体の下記一
    般式[III] 【化3】 [式中、R1、R2、R3及びR4は前記と同じ。]で示さ
    れるモノマー単位が、下記一般式[IV] 【化4】 [式中、R2、R3及びR4は前記と同じ。]で示される
    官能基を有するp-及びm-ヒドロキシスチレン誘導体、p-
    及びm-ヒドロキシ−α−メチルスチレン誘導体から成る
    群より選ばれた一種以上のモノマーに起因するものであ
    る請求項1に記載のレジスト材料。
  4. 【請求項4】 モノマーがp-及びm-1-メトキシ−1-メチ
    ルエトキシスチレン、p-及びm-1-ベンジルオキシ−1-メ
    チルエトキシスチレン、p-及びm-1-エトキシエトキシス
    チレン、p-及びm-1-メトキシエトキシスチレン、p-及び
    m-1-n-ブトキシエトキシスチレン、p-及びm-1-イソブト
    キシエトキシスチレン、p-及びm-1-(1,1-ジメチルエト
    キシ)−1-メチルエトキシスチレン、p-及びm-1-(1,1-
    ジメチルエトキシ)エトキシスチレン、p-及びm-1-(2-
    クロルエトキシ)エトキシスチレン、p-及びm-1-シクロ
    ヘキシルオキシエトキシスチレン、p-及びm-1-(2-エチ
    ルヘキシルオキシ)エトキシスチレン、p-及びm-1-エト
    キシ−1-メチルエトキシスチレン、p-及びm-1-n-プロポ
    キシエトキシスチレン、p-及びm-1-エトキシプロポキシ
    スチレン、p-及びm-1-メトキシブトキシスチレン、p-及
    びm-1-メトキシシクロヘキシルオキシスチレンから成る
    群より選ばれた一種以上のモノマーである請求項3に記
    載のレジスト材料。
  5. 【請求項5】 電子ビームの照射によって酸を発生する
    事ができる酸発生剤が下記一般式[V] 【化5】 [式中、R8はアルキル基、アラルキル基、トリフルオ
    ロメチル基、フェニル基、アルキル置換フェニル基、ア
    ルコキシ置換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基を表
    し、R9及びR10は夫々独立して水素原子又はアルキル
    基を表し、R11はアルキル基、フェニル基、アルキル置
    換フェニル基、アルコキシ置換フェニル基、ハロゲン置
    換フェニル基又はアルキルチオ置換フェニル基を表
    す。]で示される化合物である、請求項1に記載のレジ
    スト材料。
  6. 【請求項6】 電子ビームの照射によって酸を発生する
    事が出来る酸発生剤が下記一般式[VI] 【化6】 [式中、R12は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又
    はアルコキシ基を表し、R13は炭素数1〜6の直鎖状、
    分枝状又は環状のアルキル基、フェニル基、アルキル置
    換フェニル基、ハロゲン置換フェニル基又はアルコキシ
    置換フェニル基を表す。]で示される化合物である、請
    求項1に記載のレジスト材料。
  7. 【請求項7】 電子ビームの照射によって酸を発生する
    事が出来る酸発生剤が下記一般式[VII] 【化7】 [式中、R14はトリクロルアセチル基、p-トルエンスル
    ホニル基、p-トリフルオロメチルベンゼンスルホニル
    基、メタンスルホニル基又はトリフルオロメタンスルホ
    ニル基を表し、R15及びR16は夫々独立して水素原子、
    ハロゲン原子又はニトロ基を表す。]で示される化合物
    である、請求項1に記載のレジスト材料。
  8. 【請求項8】 電子ビームの照射によって酸を発生する
    事が出来る酸発生剤が下記一般式[VIII] 【化8】 [式中、R17及びR18は夫々独立して水素原子、ハロゲ
    ン原子、又は炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアルキ
    ル基を表し、R19は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基、又は下記一般式[IX] 【化9】 (但し、R20及びR21は夫々独立して水素原子、ハロゲ
    ン原子、 又は炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアル
    キル基を表す。)を表す。]で示される化合物である、
    請求項1に記載のレジスト材料。
  9. 【請求項9】 電子ビームの照射によって酸を発生する
    事が出来る酸発生剤が下記一般式[X] 【化10】 [式中、R22、R23、R24、R25は夫々独立して水素原
    子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基、炭素数1〜10のハロアルキル基、炭
    素数2〜10のアルコキシアルキル基、アラルキル基、フ
    ェニル基、置換フェニル基(置換基はハロゲン原子、炭
    素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、ア
    ルコキシ基、ニトロ基、又はシアノ基を表す。)を表
    し、又、R22とR23、R23とR24、R24とR25は夫々独
    立して、互いに結合して脂環、ヘテロ脂環、芳香環又は
    ヘテロ芳香環を成していても良い。]で示される化合物
    である、請求項1に記載のレジスト材料。
  10. 【請求項10】 電子ビームの照射によって酸を発生す
    る事が出来る酸発生剤が下記一般式[XI] 【化11】 [式中、R26は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10
    の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル基、アルコキシ基
    を表し、R27は水素原子又は炭素数1〜3のアルキル基
    を表し、R28は炭素数1〜3のアルキル基を表し、R29
    は炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は環状のアルキル
    基、アラルキル基、フェニル基、置換フェニル基(置換
    基はハロゲン原子、炭素数1〜10の直鎖状、分枝状又は
    環状のアルキル基、又はアルコキシ基を表す。)を表
    す。]で示される化合物である、請求項1に記載のレジ
    スト材料。
  11. 【請求項11】 (i)請求項1に記載のレジスト材料
    を半導体基板上に塗布、加熱処理してレジスト膜を形成
    する工程と、(ii)電子ビームを照射する事によりパタ
    ーンを描写した後、必要に応じて熱処理する工程と、
    (iii)アルカリ水 溶液を用いて現像を行う事によりポ
    ジ型のパターンを形成する工程と、から成る微細パター
    ン形成方法。
  12. 【請求項12】 (i)半導体基板上に有機高分子溶液
    を塗布、加熱処理して下層膜を形成する工程と、(ii)
    前記下層膜上に無機中間膜を形成する工程と、(iii)
    前記中間膜上に、請求項1に記載のレジスト材料を塗
    布、加熱処理してレ ジスト膜を形成する工程と、(i
    v)電子ビームを照射する事によりパターンを 描写し
    た後、必要に応じて熱処理する工程と、(v)アルカリ
    水溶液を用いて現像を行う事によりポジ型のパターンを
    形成する工程と、(vi)前記のレジスト パターンをマ
    スクとして、前記中間膜をエッチングする工程と、(v
    ii)それにより得られたパターンをマスクとして、前記
    下層膜をエッチングする事によりパターンを形成する工
    程と、から成る微細パターン形成方法。
  13. 【請求項13】 前記の有機高分子溶液がノボラック樹
    脂を主成分とする溶液である請求項12に記載の微細パ
    ターン形成方法。
  14. 【請求項14】 前記の無機中間膜が酸化珪素膜又はス
    ピン・オン・グラスである請求項12に記載の微細パタ
    ーン形成方法。 【0001】
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