JPH06194174A - 圧電振動ジャイロ用振動子 - Google Patents
圧電振動ジャイロ用振動子Info
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- JPH06194174A JPH06194174A JP4345836A JP34583692A JPH06194174A JP H06194174 A JPH06194174 A JP H06194174A JP 4345836 A JP4345836 A JP 4345836A JP 34583692 A JP34583692 A JP 34583692A JP H06194174 A JPH06194174 A JP H06194174A
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- piezoelectric
- vibrator
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 駆動用及び検出用帯状電極に対する振動方向
の固定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良く行
い得る圧電振動ジャイロ用振動子を提供するものであ
る。 【構成】 円柱状圧電セラミック10の長さ方向と平行
な外周面に直線状平面部8を設け、更にこの直線状平面
部8上に駆動用帯状電極30を設けた後、検出用帯状電
極50,70をこの駆動振動の方向に対して対称な位置
に形成し、引き続いて共通アース用帯状電極60を設け
て圧電振動子を構成している。ここで、fx′の振動方
向は駆動用帯状電極30が設けられた直線状平面部8の
中心と圧電セラミック円柱10の断面円における中心と
を結ぶ方向に正確に固定されるので、検出用の帯状電極
50,70を比較的簡単にfx′の振動方向に対して対
称な位置となるように固定できる。
の固定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良く行
い得る圧電振動ジャイロ用振動子を提供するものであ
る。 【構成】 円柱状圧電セラミック10の長さ方向と平行
な外周面に直線状平面部8を設け、更にこの直線状平面
部8上に駆動用帯状電極30を設けた後、検出用帯状電
極50,70をこの駆動振動の方向に対して対称な位置
に形成し、引き続いて共通アース用帯状電極60を設け
て圧電振動子を構成している。ここで、fx′の振動方
向は駆動用帯状電極30が設けられた直線状平面部8の
中心と圧電セラミック円柱10の断面円における中心と
を結ぶ方向に正確に固定されるので、検出用の帯状電極
50,70を比較的簡単にfx′の振動方向に対して対
称な位置となるように固定できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばカメラ一体型V
TRの手振れ防止装置や自動車のナビゲーションシステ
ム等に用いられるジャイロスコープであって、詳しくは
棒状屈曲振動構造を成す圧電振動ジャイロ用の振動子に
関する。
TRの手振れ防止装置や自動車のナビゲーションシステ
ム等に用いられるジャイロスコープであって、詳しくは
棒状屈曲振動構造を成す圧電振動ジャイロ用の振動子に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に圧電振動ジャイロは、振動してい
る物体に回転角速度が与えられると、その振動方向と直
角な方向にコリオリ力を生じるという力学現象を利用し
たジャイロスコープに属される。このジャイロスコープ
では、互いに直交する二つの方向の励振とその検出とが
可能であるように構成した振動系において、一方の振動
を励振した状態で、振動子自身を二つの振動面が交わる
線と平行な軸を中心軸として回転させると、上述したコ
リオリ力の作用により、この振動と直角な方向に力が働
き、他方の振動が励振される。この振動の大きさは入力
側の振動の大きさ及び回転角速度に比例するため、入力
電圧が一定の場合には出力電圧の大きさから回転角速度
の大きさを求めることができる。
る物体に回転角速度が与えられると、その振動方向と直
角な方向にコリオリ力を生じるという力学現象を利用し
たジャイロスコープに属される。このジャイロスコープ
では、互いに直交する二つの方向の励振とその検出とが
可能であるように構成した振動系において、一方の振動
を励振した状態で、振動子自身を二つの振動面が交わる
線と平行な軸を中心軸として回転させると、上述したコ
リオリ力の作用により、この振動と直角な方向に力が働
き、他方の振動が励振される。この振動の大きさは入力
側の振動の大きさ及び回転角速度に比例するため、入力
電圧が一定の場合には出力電圧の大きさから回転角速度
の大きさを求めることができる。
【0003】図4は従来の圧電振動ジャイロに用いられ
る圧電振動子を斜視図により示したものである。この圧
電振動子は、円柱状圧電セラミック1の外周面上におけ
る円周を6等分する位置に、円柱状圧電セラミック1の
長さ方向と平行に6本の帯状電極2,3,4,5,6,
7が設けられている。尚、図中において帯状電極2,
6,7は、円柱状圧電セラミック1の背後に隠れてい
る。
る圧電振動子を斜視図により示したものである。この圧
電振動子は、円柱状圧電セラミック1の外周面上におけ
る円周を6等分する位置に、円柱状圧電セラミック1の
長さ方向と平行に6本の帯状電極2,3,4,5,6,
7が設けられている。尚、図中において帯状電極2,
6,7は、円柱状圧電セラミック1の背後に隠れてい
る。
【0004】圧電振動子は、これらの各帯状電極に対
し、互いに一つおきに接続を行うことで2端子構成と成
す分極処理を施した後、一つおきの帯状電極2,4,6
の両側を接続して共通アース用とすると共に、残りの帯
状電極のうちの帯状電極3を駆動用とし、更に帯状電極
5及び帯状電極7を検出用としている。ここで、圧電振
動子における各帯状電極は、共通アース用帯状電極2,
4,6が形成する間隔内に駆動用帯状電極3と検出用の
帯状電極5,7とが配置されている。
し、互いに一つおきに接続を行うことで2端子構成と成
す分極処理を施した後、一つおきの帯状電極2,4,6
の両側を接続して共通アース用とすると共に、残りの帯
状電極のうちの帯状電極3を駆動用とし、更に帯状電極
5及び帯状電極7を検出用としている。ここで、圧電振
動子における各帯状電極は、共通アース用帯状電極2,
4,6が形成する間隔内に駆動用帯状電極3と検出用の
帯状電極5,7とが配置されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述した圧電振動子の
場合、各帯状電極を円柱状圧電セラミックに設ける際
に、各帯状電極の振動方向を合致させることが煩雑な作
業になっている。通常は圧電振動ジャイロとして構成さ
れるときに、各リード線用接続端子側からみた共振周波
数をできるだけ一致させる方法により、実効的に各帯状
電極の振動方向を駆動電極の振動方向に合わせている。
場合、各帯状電極を円柱状圧電セラミックに設ける際
に、各帯状電極の振動方向を合致させることが煩雑な作
業になっている。通常は圧電振動ジャイロとして構成さ
れるときに、各リード線用接続端子側からみた共振周波
数をできるだけ一致させる方法により、実効的に各帯状
電極の振動方向を駆動電極の振動方向に合わせている。
【0006】図5は図4に示した圧電振動子を用いて構
成した圧電振動ジャイロの特性,即ち、駆動用帯状電極
3及び検出用帯状電極5,7のインピーダンス[Ω]−
周波数[Hz]特性を示したもの(但し、横軸の周波数
は30Hz間隔のリニア表示になっている)である。圧
電振動ジャイロを構成する場合、圧電振動子の各帯状電
極におけるインピーダンス特性ができるだけ一致してい
ることが望ましく、更にそれぞれの共振周波数(インピ
ーダンスが極小になる周波数)を一致させる必要があ
る。
成した圧電振動ジャイロの特性,即ち、駆動用帯状電極
3及び検出用帯状電極5,7のインピーダンス[Ω]−
周波数[Hz]特性を示したもの(但し、横軸の周波数
は30Hz間隔のリニア表示になっている)である。圧
電振動ジャイロを構成する場合、圧電振動子の各帯状電
極におけるインピーダンス特性ができるだけ一致してい
ることが望ましく、更にそれぞれの共振周波数(インピ
ーダンスが極小になる周波数)を一致させる必要があ
る。
【0007】一般に円柱の屈曲振動においては、互いに
直交する振動モードfxとfyとが存在するが、これら
のfx,fyが完全に一致(縮退)し、円柱が形状的に
も弾性的にも完全に対称である場合、振動方向を所望と
する任意な方向に固定することができる。
直交する振動モードfxとfyとが存在するが、これら
のfx,fyが完全に一致(縮退)し、円柱が形状的に
も弾性的にも完全に対称である場合、振動方向を所望と
する任意な方向に固定することができる。
【0008】しかしながら、実際の円柱状圧電セラミッ
クでは僅かな非対称性を有する場合が多く、こうした場
合にはfx,fyが異なると共に、その振動方向が特定
の方向に限定される。
クでは僅かな非対称性を有する場合が多く、こうした場
合にはfx,fyが異なると共に、その振動方向が特定
の方向に限定される。
【0009】図6は、同一平面上における二つの振動モ
ードと駆動用帯状電極及び検出用帯状電極との関係を示
したもので、同図(a)はfxの振動方向と駆動用帯状
電極3の中心とが一致している場合を示し、同図(b)
はfxの振動方向が駆動用帯状電極3の中心から角度に
してδ度分ずれている場合を示している。
ードと駆動用帯状電極及び検出用帯状電極との関係を示
したもので、同図(a)はfxの振動方向と駆動用帯状
電極3の中心とが一致している場合を示し、同図(b)
はfxの振動方向が駆動用帯状電極3の中心から角度に
してδ度分ずれている場合を示している。
【0010】即ち、図5で説明すれば、ずれ角度δがほ
ぼ15度であって、fx,fyの共振周波数がそれぞれ
30.242[kHz],30.265kHz[kH
z]で、これらの共振周波数が23Hzの相違を持って
いる。円柱状圧電セラミックが非対称性であると、この
場合の如く各帯状電極におけるインピーダンス特性は正
確には一致しなくなる。因みに、この圧電振動子におい
て、fxのメカニカル品質係数Qc とfyのメカニカル
品質係数Qs とは900で、fxの電気容量γcとfy
の電気容量γs とは60[μF]で、fxに対するfy
の共振比ωs /ωc は約1.001である。
ぼ15度であって、fx,fyの共振周波数がそれぞれ
30.242[kHz],30.265kHz[kH
z]で、これらの共振周波数が23Hzの相違を持って
いる。円柱状圧電セラミックが非対称性であると、この
場合の如く各帯状電極におけるインピーダンス特性は正
確には一致しなくなる。因みに、この圧電振動子におい
て、fxのメカニカル品質係数Qc とfyのメカニカル
品質係数Qs とは900で、fxの電気容量γcとfy
の電気容量γs とは60[μF]で、fxに対するfy
の共振比ωs /ωc は約1.001である。
【0011】ところで、圧電振動ジャイロは、上述した
如くfxの振動方向に励振している状態で、圧電振動子
が回転させられた場合に、fyの振動が励振され、この
fyの振動の大きさを検出用帯状電極で検出するもので
あるから、特性的に要求される基本条件としては以下に
述べる二点が挙げられる。
如くfxの振動方向に励振している状態で、圧電振動子
が回転させられた場合に、fyの振動が励振され、この
fyの振動の大きさを検出用帯状電極で検出するもので
あるから、特性的に要求される基本条件としては以下に
述べる二点が挙げられる。
【0012】第1の条件は、fxの振動に対して二つの
検出用帯状電極が対称的に配置され、圧電振動子が回転
されない場合、これらの検出用帯状電極から発生する電
圧の振幅及びその位相が一致していることである。又、
第2の条件は、fyができるだけfxと一致しているこ
とである。
検出用帯状電極が対称的に配置され、圧電振動子が回転
されない場合、これらの検出用帯状電極から発生する電
圧の振幅及びその位相が一致していることである。又、
第2の条件は、fyができるだけfxと一致しているこ
とである。
【0013】これらの条件のうちでは、第1の条件の方
が第2の条件より重要である。第1の条件を満たすため
には圧電振動子が回転しないときの出力電圧(ヌル電
圧)をできるだけ零に近づければ良い。又、第2の条件
は振動ジャイロの感度に関する条件であり、fxとfy
とが一致する程、感度が良くなる。
が第2の条件より重要である。第1の条件を満たすため
には圧電振動子が回転しないときの出力電圧(ヌル電
圧)をできるだけ零に近づければ良い。又、第2の条件
は振動ジャイロの感度に関する条件であり、fxとfy
とが一致する程、感度が良くなる。
【0014】このような構成の圧電振動子においては、
共通アース用帯状電極を除く他の3つの電極である駆動
用帯状電極及び検出用帯状電極に関する振動方向の固
定,即ち、これらの電極に対応する3つのリード端子側
からみた共振周波数の合致させる工程に時間がかかり過
ぎ、その組み立て工程における作業性が悪くなるという
問題がある。
共通アース用帯状電極を除く他の3つの電極である駆動
用帯状電極及び検出用帯状電極に関する振動方向の固
定,即ち、これらの電極に対応する3つのリード端子側
からみた共振周波数の合致させる工程に時間がかかり過
ぎ、その組み立て工程における作業性が悪くなるという
問題がある。
【0015】本発明は、かかる問題点を解決すべくなさ
れたもので、その技術的課題は、駆動用及び検出用帯状
電極に対する振動方向の固定を簡易に行い得ると共に、
組み立てを精度良く行い得る圧電振動ジャイロ用振動子
を提供することにある。
れたもので、その技術的課題は、駆動用及び検出用帯状
電極に対する振動方向の固定を簡易に行い得ると共に、
組み立てを精度良く行い得る圧電振動ジャイロ用振動子
を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数個
の帯状電極が円柱状圧電セラミックの外周面に、該円柱
状圧電セラミックの長さ方向と平行に設けられた圧電振
動ジャイロ用振動子において、圧電振動ジャイロ用振動
子には、長さ方向と平行な直線状平面部又は直線状溝部
が形成された圧電振動ジャイロ用振動子が得られる。
の帯状電極が円柱状圧電セラミックの外周面に、該円柱
状圧電セラミックの長さ方向と平行に設けられた圧電振
動ジャイロ用振動子において、圧電振動ジャイロ用振動
子には、長さ方向と平行な直線状平面部又は直線状溝部
が形成された圧電振動ジャイロ用振動子が得られる。
【0017】又、本発明によれば、上記圧電振動ジャイ
ロ用振動子において、複数個の帯状電極のうちの駆動用
帯状電極は、直線状平面部上に設けられるか、或いは直
線状溝部により等分割されて形成された圧電振動ジャイ
ロ用振動子が得られる。
ロ用振動子において、複数個の帯状電極のうちの駆動用
帯状電極は、直線状平面部上に設けられるか、或いは直
線状溝部により等分割されて形成された圧電振動ジャイ
ロ用振動子が得られる。
【0018】
【実施例】以下に実施例を挙げ、本発明の圧電振動ジャ
イロ用振動子について図面を参照して詳細に説明する。
イロ用振動子について図面を参照して詳細に説明する。
【0019】図1は、本発明の一実施例に係る圧電振動
ジャイロ用振動子に用いられる電極配置前の円柱状圧電
セラミック10を斜視図により示したものである。この
円柱状圧電セラミック10においては、その外周面であ
って、円柱状圧電セラミック10の長さ方向と平行な位
置に直線状平面部8が設けられている。直線状平面部8
は、円柱状圧電セラミック10の外周面の一部を切り欠
いて形成したもので、その外周の面積全体においては微
小部分を占めている。
ジャイロ用振動子に用いられる電極配置前の円柱状圧電
セラミック10を斜視図により示したものである。この
円柱状圧電セラミック10においては、その外周面であ
って、円柱状圧電セラミック10の長さ方向と平行な位
置に直線状平面部8が設けられている。直線状平面部8
は、円柱状圧電セラミック10の外周面の一部を切り欠
いて形成したもので、その外周の面積全体においては微
小部分を占めている。
【0020】図2は、図1に示す円柱状圧電セラミック
10に複数の帯状電極が設けられた状態の電極配置後の
圧電振動子を平面断面図により示したものである。この
圧電振動子においては、円柱状圧電セラミック10の外
周面上における円周を6等分する位置に、円柱状圧電セ
ラミック10の長さ方向と平行に直線状平面部8を基準
として6本の帯状電極20,30,40,50,60,
70が設けられている。このうち、駆動用とする帯状電
極30は直線状平面部8上に設けられている。
10に複数の帯状電極が設けられた状態の電極配置後の
圧電振動子を平面断面図により示したものである。この
圧電振動子においては、円柱状圧電セラミック10の外
周面上における円周を6等分する位置に、円柱状圧電セ
ラミック10の長さ方向と平行に直線状平面部8を基準
として6本の帯状電極20,30,40,50,60,
70が設けられている。このうち、駆動用とする帯状電
極30は直線状平面部8上に設けられている。
【0021】ところで、円柱状圧電セラミック10の外
周面の一部に直線状平面部8を形成した圧電振動子は、
圧電振動子本体の対称性が崩れる。この場合、図2に示
す如く、同一平面上における直線状平面部8の中心と円
柱状圧電セラミック10の断面円における中心とを結ぶ
方向の屈曲振動fx′と、これと直角な方向の屈曲振動
fy′との共振周波数が僅かにずれる(fx′<fy′
となる)が、fx′の振動方向に関しては、直線状平面
部8の中心と圧電セラミック円柱10の断面円における
中心とを結ぶ方向に正確に固定される。
周面の一部に直線状平面部8を形成した圧電振動子は、
圧電振動子本体の対称性が崩れる。この場合、図2に示
す如く、同一平面上における直線状平面部8の中心と円
柱状圧電セラミック10の断面円における中心とを結ぶ
方向の屈曲振動fx′と、これと直角な方向の屈曲振動
fy′との共振周波数が僅かにずれる(fx′<fy′
となる)が、fx′の振動方向に関しては、直線状平面
部8の中心と圧電セラミック円柱10の断面円における
中心とを結ぶ方向に正確に固定される。
【0022】そこで、円柱状圧電セラミック10の外周
面上に各帯状電極を形成する際には、先ず駆動振動の方
向を定める駆動用帯状電極30を直線状平面部8上に設
け、次いで検出用帯状電極50,70をこの駆動振動の
方向に対して対称な位置に形成する。これにより、共振
周波数が精度良く合致され、その調整を殆ど行わなくて
も済むようになる。尚、共通アース用帯状電極60は、
検出用帯状電極50,70を形成した後に設けられる。
面上に各帯状電極を形成する際には、先ず駆動振動の方
向を定める駆動用帯状電極30を直線状平面部8上に設
け、次いで検出用帯状電極50,70をこの駆動振動の
方向に対して対称な位置に形成する。これにより、共振
周波数が精度良く合致され、その調整を殆ど行わなくて
も済むようになる。尚、共通アース用帯状電極60は、
検出用帯状電極50,70を形成した後に設けられる。
【0023】このように、直線状平面部8上に設けた駆
動用帯状電極30を基準にして各帯状電極を固定する
と、上述したジャイロ特性として要求される基本条件の
うちの第1の条件(即ち、fx´の振動に対して二つの
検出用帯状電極が対称的に配置され、圧電振動子が回転
されない場合、これらの検出用帯状電極から発生する電
圧の振幅及びその位相が一致していること)を容易に満
たすことができる。
動用帯状電極30を基準にして各帯状電極を固定する
と、上述したジャイロ特性として要求される基本条件の
うちの第1の条件(即ち、fx´の振動に対して二つの
検出用帯状電極が対称的に配置され、圧電振動子が回転
されない場合、これらの検出用帯状電極から発生する電
圧の振幅及びその位相が一致していること)を容易に満
たすことができる。
【0024】即ち、本発明においては意図的に円柱状圧
電セラミック10の対称性を崩し、fx´及びfy´に
係る共振周波数の僅小ずれ差を所定の範囲内に規定しつ
つ、fx´の振動方向を一定の方向に固定するものであ
る。実際には、更なる微調整を要するが、従来の場合と
比較すると、動鍵と微調整とは格段に短縮される。
電セラミック10の対称性を崩し、fx´及びfy´に
係る共振周波数の僅小ずれ差を所定の範囲内に規定しつ
つ、fx´の振動方向を一定の方向に固定するものであ
る。実際には、更なる微調整を要するが、従来の場合と
比較すると、動鍵と微調整とは格段に短縮される。
【0025】従って、この実施例に係る圧電振動ジャイ
ロ用振動子は、駆動用及び検出用帯状電極に対する振動
方向の固定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良
く行い得る。
ロ用振動子は、駆動用及び検出用帯状電極に対する振動
方向の固定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良
く行い得る。
【0026】図3は、本発明の他の実施例に係る圧電振
動子を斜視図により示したものである。この圧電振動子
においては、円柱状圧電セラミック100の外周面であ
って、円柱状圧電セラミック100の長さ方向と平行な
位置に直線状溝部9が設けられている。この直線状溝部
9は、円柱状圧電セラミック100の外周面の一部を切
り欠いてその外周の面積全体においては微小部分を占め
るように形成したものである。
動子を斜視図により示したものである。この圧電振動子
においては、円柱状圧電セラミック100の外周面であ
って、円柱状圧電セラミック100の長さ方向と平行な
位置に直線状溝部9が設けられている。この直線状溝部
9は、円柱状圧電セラミック100の外周面の一部を切
り欠いてその外周の面積全体においては微小部分を占め
るように形成したものである。
【0027】この実施例の圧電振動子の場合、各帯状電
極は共通アース用帯状電極200,400,600が形
成する間隔内に駆動用帯状電極300と検出用の帯状電
極500及び帯状電極700とが配置され、駆動用帯状
電極300は直線状溝部9により等分割されて設けられ
ている。尚、図中において帯状電極200,600,7
00は、円柱状圧電セラミック100の背後に隠れてい
る。
極は共通アース用帯状電極200,400,600が形
成する間隔内に駆動用帯状電極300と検出用の帯状電
極500及び帯状電極700とが配置され、駆動用帯状
電極300は直線状溝部9により等分割されて設けられ
ている。尚、図中において帯状電極200,600,7
00は、円柱状圧電セラミック100の背後に隠れてい
る。
【0028】この圧電振動子の場合も先の実施例の圧電
振動子と同様に、駆動振動の方向を定める駆動用帯状電
極30を直線状溝部9上に分割させて形成した後、検出
用帯状電極50,70をこの駆動振動の方向に対して対
称な位置に設けることができる。従って、この実施例の
場合も駆動用及び検出用帯状電極に対する振動方向の固
定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良く行い得
る。
振動子と同様に、駆動振動の方向を定める駆動用帯状電
極30を直線状溝部9上に分割させて形成した後、検出
用帯状電極50,70をこの駆動振動の方向に対して対
称な位置に設けることができる。従って、この実施例の
場合も駆動用及び検出用帯状電極に対する振動方向の固
定を簡易に行い得ると共に、組み立てを精度良く行い得
る。
【0029】
【発明の効果】以上に述べた通り、本発明の圧電振動ジ
ャイロ用振動子によれば、円柱状圧電セラミックの長さ
方向と平行な位置に直線状平面部や直線状溝部を設け、
これらの直線状平面部上又は直線状溝部上に駆動用帯状
電極をそれぞれ直接的或いは分割的に形成した後、その
駆動振動の方向に対して対称な位置に検出用帯状電極を
設けているので、各帯状電極における共振周波数が精度
良く合致され、その調整を殆ど行わなくても済むように
なる。これにより、圧電振動ジャイロ用振動子の組み立
てが精度良く行い得るようになる。又、この圧電振動子
は検出用帯状電極にて発生する電圧の振幅及びその位相
がほぼ揃った状態となり、最終的な共振周波数の調整を
容易に行い得るようになるので、ジャイロ特性のばらつ
きを小さくして大量に圧電振動ジャイロを生産できるよ
うになる。
ャイロ用振動子によれば、円柱状圧電セラミックの長さ
方向と平行な位置に直線状平面部や直線状溝部を設け、
これらの直線状平面部上又は直線状溝部上に駆動用帯状
電極をそれぞれ直接的或いは分割的に形成した後、その
駆動振動の方向に対して対称な位置に検出用帯状電極を
設けているので、各帯状電極における共振周波数が精度
良く合致され、その調整を殆ど行わなくても済むように
なる。これにより、圧電振動ジャイロ用振動子の組み立
てが精度良く行い得るようになる。又、この圧電振動子
は検出用帯状電極にて発生する電圧の振幅及びその位相
がほぼ揃った状態となり、最終的な共振周波数の調整を
容易に行い得るようになるので、ジャイロ特性のばらつ
きを小さくして大量に圧電振動ジャイロを生産できるよ
うになる。
【図1】本発明の一実施例であって、圧電振動ジャイロ
振動子に用いられる電極配置前の円柱状圧電セラミック
を示した斜視図である。
振動子に用いられる電極配置前の円柱状圧電セラミック
を示した斜視図である。
【図2】図1に示す円柱状圧電セラミックに複数の帯状
電極を配置した後の圧電振動子を示した平面断面図であ
る。
電極を配置した後の圧電振動子を示した平面断面図であ
る。
【図3】本発明の他の実施例に係る圧電振動子を示した
斜視図である。
斜視図である。
【図4】従来の圧電振動子を示した斜視図である。
【図5】図4に示す圧電振動子を用いて構成した圧電振
動ジャイロの特性であって、圧電振動子に備えられる駆
動用帯状電極と検出用帯状電極とに係るインピーダンス
[Ω]−周波数[Hz]特性を示したものである。
動ジャイロの特性であって、圧電振動子に備えられる駆
動用帯状電極と検出用帯状電極とに係るインピーダンス
[Ω]−周波数[Hz]特性を示したものである。
【図6】図4に示す圧電振動子の同一平面上における二
つの振動モードと駆動用帯状電極及び検出用帯状電極と
の関係を示したもので、(a)はfxの振動方向と駆動
用帯状電極の中心とが一致している場合を示し、(b)
はfxの振動方向が駆動用帯状電極の中心から所定の角
度分ずれている場合を示したものである。
つの振動モードと駆動用帯状電極及び検出用帯状電極と
の関係を示したもので、(a)はfxの振動方向と駆動
用帯状電極の中心とが一致している場合を示し、(b)
はfxの振動方向が駆動用帯状電極の中心から所定の角
度分ずれている場合を示したものである。
1,10,100 円柱状圧電セラミック 2,4,6,20,40,60,200,400,60
0, 共通アース用帯状電極 3,30,300 駆動用帯状電極 5,7,50,70,500,700 検出用帯状電極 8 直線状平面部 9 直線状溝部
0, 共通アース用帯状電極 3,30,300 駆動用帯状電極 5,7,50,70,500,700 検出用帯状電極 8 直線状平面部 9 直線状溝部
Claims (2)
- 【請求項1】 複数個の帯状電極が円柱状圧電セラミッ
クの外周面に、該円柱状圧電セラミックの長さ方向と平
行に設けられた圧電振動ジャイロ用振動子において、前
記圧電振動ジャイロ用振動子には、前記長さ方向と平行
な直線状平面部又は直線状溝部が形成されたことを特徴
とする圧電振動ジャイロ用振動子。 - 【請求項2】 請求項1記載の圧電振動ジャイロ用振動
子において、前記複数個の帯状電極のうちの駆動用帯状
電極は、前記直線状平面部上に設けられるか、或いは前
記直線状溝部により等分割されて形成されたことを特徴
とする圧電振動ジャイロ用振動子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583692A JP3511142B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34583692A JP3511142B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06194174A true JPH06194174A (ja) | 1994-07-15 |
JP3511142B2 JP3511142B2 (ja) | 2004-03-29 |
Family
ID=18379313
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34583692A Expired - Fee Related JP3511142B2 (ja) | 1992-12-25 | 1992-12-25 | 圧電振動ジャイロ用振動子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3511142B2 (ja) |
-
1992
- 1992-12-25 JP JP34583692A patent/JP3511142B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3511142B2 (ja) | 2004-03-29 |
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