JPH0619345A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH0619345A
JPH0619345A JP4173482A JP17348292A JPH0619345A JP H0619345 A JPH0619345 A JP H0619345A JP 4173482 A JP4173482 A JP 4173482A JP 17348292 A JP17348292 A JP 17348292A JP H0619345 A JPH0619345 A JP H0619345A
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film
heating
fixing
heater
heat
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JP4173482A
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English (en)
Inventor
Masato Koshimizu
越水正人
Yoshimitsu Nakane
中根義満
Yuji Yamanaka
山中祐二
Kensaku Kusaka
草加健作
Takeshi Watanabe
毅 渡辺
Takashi Ozawa
小澤隆志
Tsuneji Masuda
桝田恒司
Hisaaki Senba
仙波久明
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加熱体によりフィルムを介して被加熱材を加
熱する加熱装置において、加熱装置の温度変化に拘ら
ず、一定の運転を維持できる加熱装置を提供すること。 【構成】 加熱体にフィルムを接触させ、該フィルムの
加熱体側とは反対側の面に加熱体に圧接する弾性回転体
を有し、前記弾性回転体は、駆動回転体が圧接されてお
り、前記弾性回転体は前記駆動回転体により回転し、こ
の回転を利用して前記フィルムを走行移動する構成とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムを介して記録
材に熱エネルギーを付与する方式の加熱装置に関する。
【0002】さらに詳しくは、加熱体にフィルムを接触
させて、移動させ、該フィルムの加熱体とは反対側の面
に記録材を密着させて加熱体からフィルムと共に加熱体
位置を移動通過させて加熱体からフィルムを介して記録
材に熱エネルギーを与える方式(フィルム加熱方式)の
主として定着装置に用いられる加熱装置に関する。
【0003】この装置は、複写機・レーザービームプリ
ンター・ファクシミリ・マイクロフィルムリーダプリン
ター・画像表示(ディスプレイ)装置・記録機等の画像
形成装置において、電子写真・静電記録・磁気記録の適
宜の画像形成プロセス手段により加熱溶解性の樹脂等よ
りなるトナーを用いて記録材(エレクトロファックスシ
ート・静電記録シート・転写材シート・印刷紙など)の
面に直接方式もしくは間接(転写)方式で形成した目的
の画像情報に対応した顕画像(未定着のトナー画像)を
該画像担持している記録材面に永久固着画像として加熱
定着処理する画像定着装置として活用できる。
【0004】また、画像定着装置に限定されず、例えば
画像を担持した記録材を加熱して表面性を改質する装置
等、広く像担持体を加熱処理する手段・装置として使用
できる。
【0005】
【従来の技術】従来、加熱装置が用いられる画像加熱定
着装置についてみると、所定の温度に維持された加熱ロ
ーラと、弾性層を有して該加熱ローラに圧接する加圧ロ
ーラを有し、該両ローラによって未定着のトナー画像が
形成された記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ローラ定
着方式が多用されている。
【0006】しかしこの熱ローラ定着方式は、第一に所
定温度に立ち上げるまで画像形成作動を禁止する時間、
いわゆるウェイトタイムがかなり長く必要であり、第2
に、熱容量が必要なため比較的大きな電力が必要であ
り、第3に、回転ローラでローラ温度が高温のため耐熱
特殊軸受けが必要であり、第4に、ローラに直接手が触
れる構成となり危険があったり保護部材が必要であり、
第5に、ローラ定着温度及び曲率により記録部材がロー
ラに巻き付いてジャム発生原因となる、などの欠点があ
った。
【0007】本発明で対象とするフィルム加熱装置は、
上記の熱ローラ定着方式や、その他に知られるベルト駆
動方式・フラッシュ定着方式・オーブン定着方式等の熱
定着装置との対比において、低熱容量線条加熱体を用
いることが出来るため、省力化・(クイックスタート
性)になり、定着点と分離点か別々に設定できるため
オフセットも防止される、その他、他の方式装置の種々
の欠点を解決できるなどの利点を有し、効果的なもので
ある。
【0008】上記加熱装置は、薄肉の耐熱フィルム(シ
ート)と、該フィルムを中にしてその一方面側に固定支
持して配置された加熱体と、他方面側に該加熱体に対抗
して配置された該加熱体に対して該フィルムを介して画
像定着すべき記録材の顕画像担持面を密着させる加圧部
材を有し、この加圧部材を駆動モータで回転駆動するこ
とによりフィルムを回転させ、該フィルムは少なくとも
画像定着実行時は該フィルムと加圧部材との間に搬送導
入される画像定着すべき記録材と順方向に同一速度で走
行移動させて該走行移動フィルムを挟んで加熱体と加圧
部材との圧接で形成される定着ニップ部を通過させるこ
とにより該記録材の顕画像担持面を該フィルムを介して
該加熱体で加熱して顕画像に熱エネルギーを付与して硬
化・溶融せしめ、次いでフィルムと記録材を離間させ
る、或は、トナーが冷却・固化した後にフィルムと記録
材を離間させることを基本とする加熱装置(サーフ方
式)である。
【0009】このようなフィルム加熱装置を用いる定着
装置において、記録材の移動通過方向と交差する方向を
長手とする通電発熱層を有し該通電発熱層の長手両端子
部の通電用電極間に電圧が印加されることで、発熱層の
有効全長域の各部が単位長さ当りの発熱量をもって発熱
する。この発熱層の有効全長域は、該定着装置をくみこ
んだ画像形成装置に供給して使用できる最大サイズの記
録の幅(最大幅・最大サイズ幅)に対応した長さを有し
ている。
【0010】定着実行時には、使用記録材のサイズ幅の
大小にかかわりなく発熱層の有効全長域が単位長さ当り
の所定の発熱量をもって通電発熱することで、使用記録
材が最大幅の物でも、供給記録材面に対する画像定着処
理が実行される。
【0011】フィルム式加熱装置の一例を図56に示
す。図56において、9はフィルム、10はセンサ、1
2は加熱体、12aはヒータ支持体、13はヒータ基
板、14は発熱層、15はトナー画像、16は転写材シ
ート、17は加圧部材、42,43はガイド、51,5
2はローラ、61は潤滑剤塗布ローラである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】而して、図56に示す
従来例においては、加圧部材17が駆動部材の役割も担
うときフィルム9を挟んでヒータ14の熱により、加圧
部材17は高温になり、その結果熱膨張をする。すると
図57に示す通り、常温時の加圧部材の半径、接線速度
をr,vとし、熱膨張時の加圧部材の半径、接線速度を
それぞれr’,v’とする(r<r’)。また角速度w
は一定である。このとき接線速度v,v’はv=rw,
v’=r’wという式になり、接線速度は半径が大きい
ほど速いことになる。これにより加圧部材が高温になり
熱膨張した時に定着スピードが速くなる傾向にあり、こ
の影響で特に横長の紙を送ったとき、加熱即ち定着スピ
ードとドラムスピードに差が生じたら、紙の後端部の転
写中に加熱装置が引張ることになり画像が乱れる欠点が
あった。
【0013】本発明の第1の目的は、上記のような従来
の問題点を解決し、加圧部材が高温になってもその接線
速度を一定に保つようにした加熱装置を提供することに
ある。
【0014】また、固定支持された加熱体により、耐熱
フィルムを介して加熱装置を有する定着装置が、たとえ
ば、特開昭63−313182号公報に記載されてい
る。
【0015】その定着装置は、図58に示すような構成
からなっている。図58において、29は耐熱薄膜の耐
熱フィルム、30は低熱容量の加熱体又はヒータ、31
は該フィルム29の駆動ローラ、32は同じく従動ロー
ラ、33は加圧ローラ、36は入口ガイドである。
【0016】しかしながら上記従来例では、ヒータホル
ダーに熱伝導率の良い材質を用いると、非通紙部昇温を
緩和することができる反面、定着フィルムとの摺擦面が
高温になり、摺擦面の摩擦力が増大し、やがては定着フ
ィルムのスリップ現象が発生する。又ヒータホルダーに
熱伝導率の低い材質を用いると、小サイズ紙の通紙によ
る非通紙部昇温の際、自らの昇温により発熱体が破壊し
てしまう問題があった。
【0017】本発明の第2の目的は、上記のような従来
の問題を解決し、フィルムのスリップを防止するととも
に、発熱体の高温による破壊を防止した加熱装置を提供
することにある。
【0018】また、図58の特開昭63−313182
用の加熱装置に用いるヒータは、記録材の移動通過方向
と交差する方向を長手とする通電発熱層を有し、発熱層
の有効全長域の各部が単位長さ当りの所定の発熱量をも
って発熱する。この発熱層の有効全長域は、この加熱装
置を組み込んだ画像形成装置に供給して使用できる最大
サイズの記録材の幅に対応した長さ寸法を有している。
そして、加熱処理実行時には、使用記録材の幅の大小に
かかわりなく、発熱層の有効全域が単位長さ当りの所定
の発熱量をもって通電発熱することで、使用記録材が最
大幅のものでもそれより小さい各種サイズ幅のもので
も、供給記録材面に対する加熱処理がなされる。
【0019】しかしながら、上記のような構成では、装
置に供給した使用記録材の幅が最大幅より小さい場合
は、ヒータの長手方向の非通紙部においていわゆる非通
紙部昇温が発生し、ヒータやヒータを支持する部材の熱
損傷による耐久寿命の低下、フィルム等の耐久性低下、
フィルムの走行の不安定化(フィルムのシワや蛇行)な
どを生じさせるという問題があった。
【0020】この、いわゆる非通紙部昇温を防止する方
法として、出願人は先に、供給される記録材の幅に応じ
て発熱する長さ寸法を切り換える方法を特願平1−28
2524号公報で提案した。
【0021】しかしながら、上記方式では記録材の幅に
応じて通電する分岐路を切り換える手段が必要とする等
構成が複雑となり、コスト及び動作の安定性の面で問題
がある。
【0022】本発明の第3の目的は、上記のような問題
点を解決するもので、非通紙部分の昇温を防止するとと
もに耐久性を向上せしめた加熱装置を提供することにあ
る。また図58に示す特開昭63−313182号の定
着装置等に用いられるフィルム式加熱装置を備えた定着
装置では、記録材に各種サイズが存在する為記録材の通
過する領域と通過しない領域が生じる。
【0023】記録材が通過する領域では、ヒータ部から
発生する熱エネルギーは、記録材にうばわれるが(この
熱によってトナーが記録材上に融着される)、記録材の
通過しない領域では、発生した熱エネルギーが消費され
ず、蓄積されてゆき、ヒータ自身、その近傍の部材、そ
して定着フィルムが過熱され、通過する領域との間で、
大きな温度差を生じる。
【0024】なお従来の熱ローラ方式においては、熱ロ
ーラ自身がかなりの熱容量を有している為、ローラ内部
での熱伝導により、記録材の通紙、非通紙部に生じる温
度差は、かなり緩和されていた。しかしながら定着フィ
ルム方式においてはこのように非通紙部の過熱状態が生
じると、ヒータ、定着フィルム等が高温にさらされ熱的
障害が起きると共にこの温度差が定着フィルムを介し
て、定着フィルムを駆動するローラに伝えられ、このロ
ーラに温度差が生まれ、この軸に熱膨張による軸径差が
できてしまい、定着フィルムの駆動バランスを狂わすと
共に、最悪の場合、定着フィルムにしわ、やぶれ等のダ
メージを与えてしまうという問題があった。
【0025】本発明の第4の目的は、上記のような問題
を解決し、被加熱材の冷却領域をズームレンズの移動に
連動して変化させることにより、各部の熱的障害を防止
した加熱装置を提供することにある。
【0026】また特開昭63−313182号の概要を
示す図58において、エンドレスの耐熱又は定着フィル
ム79の搬送路を形成する手段として、駆動ローラ31
と従動ローラ32とで、駆動力とテンションを与えてフ
ィルム79の駆動を行ない、前記テンションを与える従
動ローラ32の一方の軸受部を回転中心として水平面に
対して垂直方向へ移動させることによってフィルム79
に寄りを発生させ、これを制御していた。
【0027】しかし、上記非通紙部に相当するフィルム
79の昇温によって、該フィルム79を駆動する駆動ロ
ーラ31および該フィルム79にテンションを与える従
動ローラ32の非通紙部昇温側の外径が熱膨張差によ
り、太くなり、これによってフィルム79の周速に差が
生じ、前記フィルムの寄りスピードにも差が生じる(外
径の太い方が寄りスピードが速くなる)。したがって、
図26に示す様に、寄りスピードに差が生じると、フィ
ルムに波が発生する。波がさらに大きくなると、寄りス
ピードの速い方のフィルムが遅い方のフィルムの上に乗
り上がり、図27に示すように、フィルムに永久変形
(しわ)が発生する。フィルムの永久変形(しわ)は、
画像に現われ、定着むらやオフセット等の原因となりう
る。
【0028】本発明の第5の目的は、上記の問題点を解
決し、耐熱フィルムの変形を防止し、定着むら等の発生
を無くした加熱装置を提供することにある。
【0029】また特開昭63−313182号の図58
において、79は耐熱薄膜の定着フィルム、30は低熱
容量の加熱体(以下「ヒータ」と略称する)、31は該
定着フィルム79の駆動ローラ、32は同じく従動ロー
ラ、33は加圧ローラ、36は入口ガイドである。2
9’は排紙ガイド、30’は加圧アーム、31’は加圧
バネ、32’はベアリング、33’は加圧アーム30’
の回転中心である図示しない向かって手前側に在る定着
前側板に立てられた軸である。34’はヒータ30を保
持するヒータホルダー、35’はヒータホルダー34’
を支持固定し、定着側板38’に支持するヒータステー
である。38’は定着側板である。
【0030】上記従来例において、ヒータ30と加圧ロ
ーラ33との圧接部(ニップ部)の図59の矢印A方向
の精度は、ヒータ30側と加圧ローラ33側の精度によ
って決まる。すなわち、ヒータ30側はヒータホルダー
34’、ヒータステー35’、ヒータ30及び定着側板
38’の精度によって決まり、、加圧ローラ33側は、
加圧ローラ33、ベアリング32’、加圧アーム30’
及び定着側板の精度によって決定される。そして、3
6’はヒータ30内の例えばアルミナ等のセラミック
層、37’はヒータ30内に塗工された例えば銀−パラ
ジウム合金等の発熱層である。ヒータ30側と加圧ロー
ラ33側の精度の狂いによりニップ部が矢印Aの方向に
ずれると、発熱層37’に加圧ローラ33と圧接してい
ない部分が生じることがある。すると以下の様な弊害が
生じる。
【0031】(1)加圧ローラ33と接触していない発
熱層37’の熱が加圧ローラ側へ伝熱しないため発熱層
37’が過昇温してヒータ30が破損する。
【0032】(2)定着性が低下する。
【0033】(3)定着不良による転写紙の画像面およ
び非画像面でのオフセットが発生する。
【0034】本発明の第6の目的は、上記のような問題
を解決しようとするもので、加熱体の破損や定着性の低
下やオフセット等を防止できる定着装置を提供すること
を目的とするものである。
【0035】また特開昭63−313182号の加熱装
置を示す図58における加熱部の斜視図(後述の図38
のA−A断面に相当)を図60に示す。同図において、
634は加熱体630中の発熱層、642は加熱体63
0を支持するヒータホルダー、641はヒータホルダー
642を定着装置本体に支持固定するヒータステー、6
47は加熱体裏面に接触し、表面温度を検知する検温素
子、648は検温素子647を加熱体裏面に押圧してい
るシリコン系スポンジ等の弾性押圧部材である。643
は図示されていない固定用ネジによってヒータステー6
41に固定支持されているサーミスタホルダー、645
は検温素子647から温調コントローラへと導いている
サーミスタリード線である。646はサーミスタリード
線645に被膜部材を付けているサーミスタリード線で
ある。630は装置に固定支持された低熱容量線状加熱
体であって、一例として、厚み1.0mm、幅10m
m、長手長240mmのアルミナ基板に抵抗材料を幅
1.0mmに塗工したもので、長手方向両端から通電さ
れる。通電は直流100Vの周期20msecのパルス
状波形で、図示されていない検温素子によりコントロー
ルされた所望の温度、エネルギー放出量に応じたパルス
を、そのパルス幅を変化させて与える。ほぼパルス幅は
0.5msec〜5msecとなる。
【0036】また検温素子647は加熱体630の裏面
に点接触している為、加熱体630の熱が効率良く伝わ
らず、加熱体630が定着可能な温度に到達するまでの
時間が長くなる欠点があった。
【0037】これに対し、検温素子647と加熱体63
0の裏面の間にシリコン系のグリースを充填させ、加熱
体630の立上がり時間を短縮している。
【0038】また検温素子647が加熱体630の表面
を動き、加熱体630の正確な温度を検知するのが困難
であった。
【0039】これに対し検温素子647と加熱体630
の裏面の間にシリコン系の接着剤を充填させ検温素子6
47をある所定の位置に固定し、かつ加熱体630の立
上がり時間を短縮している。
【0040】しかしながら図60に示した従来の技術に
おいて、シリコン系接着剤の充填量が多すぎると、シリ
コン系接着剤が加熱体630の表面に出てきて固まり、
耐熱又は定着フィルムを破損していた。
【0041】またシリコン系接着剤が検温素子648と
加熱体630の裏面の間に溜まり、その箇所の加熱体6
30表面が加圧ローラ側に出張り定着フィルムの走行性
に支障を与えていた。
【0042】またシリコン系接着剤の充填量が少なすぎ
ると接着が不十分であったりしていた。したがって接着
剤の量の管理が困難で製造組立部門での接着工程に時間
がかかっていた。
【0043】本発明の第7の目的は、上記のような問題
点を解決し、グリース等の液状物質をその貯溜箇所に溜
めることにより、液状物質の管理を容易にした加熱装置
を提供することにある。
【0044】また特開昭63−313182号の図58
の従来例では、加熱体30の表面に加圧ローラ33側に
クラウンを突出させていた為、次の様な欠点があった。
【0045】(1)ヒータホルダー34’の製造が困難
で、コストアップになってしまう。
【0046】(2)ヒータホルダー34’を定着装置に
取り付ける製造工程で、クラウンの調整管理が困難 (3)加熱体30と加圧ローラ33の接触面(ニップ)
の形状が図48のBの様になり、両端の加熱又は定着性
が中央よりも落ちてしまう。特に加圧ローラが常温時か
らクイックスタートする前記従来例ではスタート一枚目
の両端定着性が顕著に落ちていた。
【0047】本発明の第8の目的は、上記のような従来
の問題を解決し、ヒータホルダーの製造が容易で、ニッ
プの形状による加熱性の低下を防止した加熱装置を提供
することにある。
【0048】また特開昭63−313182号の従来例
では、ヒータとして低熱容量加熱体を用いることができ
る。このため、従来の接触加熱方式である熱ローラ方
式、ベルト加熱方式などに比べ省電力化及びウェイトタ
イム短縮化(クイックスタート)が可能となる。その
他、従来の加熱方式の欠点を解決できる利点を有し、効
果的なものである。
【0049】上記の加熱装置において、懸回張設部材に
懸回張設されて走行駆動されるフィルムの蛇行運動をあ
る許容範囲内にする制御手段として、フィルムの両側に
それぞれフィルムの縁部を検知するセンサを配設し、走
行フィルムがその幅方向の一方側に寄り移動してその寄
り側のフィルム縁部がその側のセンサに検知されたら、
その信号により、フィルムが寄り側とは逆方向に戻り移
動していくようにフィルム懸回張設部材の位置を変化さ
せる手段を作動させ、逆に、走行フィルムがその幅方向
の他方側に寄り移動してその寄り側のフィルム縁部がそ
の側のセンサに検知されたら、その信号により、フィル
ムが寄り側とは逆方向に戻り移動していくようにフィル
ム懸回張設部材の位置を変化させる手段を作動させるこ
とで、フィルムの蛇行運動を上記センサ間の許容範囲内
に制御している。
【0050】ところでこのような加熱装置において、被
加熱材例えば小サイズの記録材を連続的に通紙して加熱
定着動作を実行した場合、記録材通過域(通紙部)に対
応する加熱体部分と、記録材通過域外(非通紙部)の加
熱体部分とで放熱量に差が生じ、通紙部の加熱体部分の
温度が非通紙部に対応する加熱体部分よりも高くなり
(非通紙部昇温)、加熱体の長手方向(加熱体のフィル
ム走行方向と直交する方向)に関して著しく不均一な温
度分布を生じる。
【0051】そして加熱体のこの不均一な温度分布に対
応して、フィルム懸回張設部材としてのフィルム駆動ロ
ーラ、従動ローラ等や、被加熱材を加熱体にフィルムを
介して圧接させる加圧ローラ等もその長手に沿う温度が
通紙部に比べて非通紙部が高温の不均一分布となり、そ
の通紙部と非通紙部の温度差により非通紙部分の部材径
が通紙部分の部材径よりも熱膨脹した状態になる。
【0052】その結果、懸回張設部材に張設されて走行
駆動されるフィルムは懸回張設部材の長手に沿って非通
紙部方向に片寄り移動していき易くなり、その片寄り移
動力がある程度以上になると、前述のようなフィルム蛇
行制御手段によるフィルムの通紙部方向への戻し移動が
きかなくなり(フィルム蛇行制御が不能)、フィルムの
非通紙部方向への寄り過ぎによるフィルム端部損傷やし
わの発生をみるようになる。
【0053】本発明の第9の目的はフィルム加熱方式の
加熱装置において、上記のような非通紙部昇温に起因し
てフィルムに懸回張設部材の長手に沿う非通紙部方向へ
の大きな片寄り移動力が生じる状況でも、蛇行制御手段
によるフィルム蛇行制御の安定化を図り、制御不能によ
るフィルムの寄り過ぎによるフィルム端部損傷やしわの
発生を防ぐことを目的とする。
【0054】
【課題を解決するための手段及び作用】前記各目的を達
成するために、本発明による解決手段は、特許請求の範
囲の各請求項に記載のとおりであり、その作用は次のと
おりである。
【0055】請求項1によれば、フィルム式加熱装置に
おいて、加圧部材が直接フィルムを駆動するのでなく、
加圧部材に密着させたもう1つの駆動ローラを設けるこ
とにより、加圧部材が高温になっても、加圧部材の接線
速度を常に一定に保ち、加熱スピードを一定に保ち、加
熱スピードの変化に起因する画像の乱れを防止すること
が出来る。
【0056】請求項2によれば、ヒータホルダーを熱伝
導率の高い部材と低い部材の2部品で構成し、フィルム
との摺擦面には熱伝導率の低い部材とし、発熱体背面に
は、熱伝導率の高い部材とすることにより、フィルムと
の摺擦面は比較的低い温度に保ち、摺擦面の摩擦力を低
くおさえ、又、加熱体背面での熱伝達は、比較的高くす
ることができ、小サイズ紙通紙時の非通紙部昇温による
長手方向の温度差を緩和する。
【0057】請求項3によれば、固定ヒータと、このヒ
ータと摺動するフィルムと、このフィルムを介して上記
ヒータとの間にニップを形成する加圧手段とを有し、フ
ィルムと加圧手段間で記録材を挟持搬送することで記録
材に熱エネルギーを付与する加熱装置において、上記ヒ
ータにヒートパイプが接触もしくは近接させたので、小
さい幅の記録紙を使用した際に、ヒータの長手方向に関
する非通紙部で発生した余分の熱が、他の部分に移動す
ることになり、ヒータの非通紙部昇温が低減される。
【0058】請求項4乃至6によれば、フィルム式加熱
装置において、長手方向(記録材搬送垂直方向)に冷却
領域を可変できる冷却装置を備えており、そして、この
冷却装置にその冷却領域をズーム・レンズの移動に連動
して変化させることにより、被加熱材の記録材の通過し
ない領域のみを選択的に冷却することができ、この非通
紙部の過熱を防止し、耐熱又は定着フィルムをはじめと
する加熱又は定着装置各部の長手方向の温度差の発生を
押え、安定したフィルムの走行及び、各部の熱的障害を
防止するものである。
【0059】請求項7によれば、耐熱又は定着フィルム
に生じる波を検知する、検知手段を備える事によって、
定着フィルムの永久変形(しわ)が生じる事を事前に察
知し、フィルム駆動材等を冷却することによって、定着
フィルムに永久変形(しわ)を生じる事を防止し、該永
久変形によって生じる定着むら等を防止する。
【0060】請求項8によれば、加熱体等に設けた係合
箇所と加圧部材等が係合するため、加熱体中の発熱層と
加圧部材の当接精度が向上する。
【0061】請求項9によれば、加熱体を支持する固定
ガイド部材に該加熱体と固定ガイド部材の接触面から逃
げる方向に、グリース等の液状物質を介在させる箇所を
有する事により、検温素子に付けた液状物質をその箇所
に溜め、液状物質が加熱体の発熱面に出てこない様に
し、さらに溜める箇所を設ける事によって接着剤の量の
管理を容易にし、加熱体の製造組立部門での工程時間を
短縮する。
【0062】請求項10,11によれば、加熱体を支持
する支持部材の形状を変化させる調整手段を設け、その
調整手段によって加熱体の形状を変化させる事により、
(1)ヒータホルダー42にクラウンを突出させる必要
がなくヒータホルダー42の製造が容易になり、コスト
ダウンする。
【0063】(2)ヒータホルダー42を定着装置に取
り付ける製造工程で、加熱体表面のクラウンを測定しな
がらクラウンを調整する事が可能となりクラウンの調整
・管理を容易にする。
【0064】(3)加熱体30と加圧ローラ33の接触
面(ニップ)の幅の狭い領域が少なくなり、記録材両端
の定着性を上げ、画像形成装置本体のクイックスタート
を可能にする。
【0065】請求項12によれば、温度検知素子による
加熱体長手方向の温度分布情報即ち加熱体の非通紙部昇
温の状態に応じて、該非通紙部昇温に起因してフィルム
に生じる片寄り移動力を緩和する方向にフィルム懸回張
設部材の位置関係を変化させることにより、フィルムの
寄り移動力を常にフィルム蛇行制御手段の蛇行制御可能
範囲内にすることができてフィルム蛇行制御の安定化が
図られ、蛇行制御不能の事態を生じることによるフィル
ムの寄り過ぎによるフィルム端部損傷やしわの発生を防
ぐことができる。
【0066】
【実施例】次に本発明の各種実施例について説明する。
【0067】図4は本発明に従う加熱装置を有する定着
装置7を具備させた画像形成装置の一例の概略構成を示
している。
【0068】本例の画像形成装置は、原稿台固定一光学
移動型、回転ドラム型感光体使用、両面・多重複写可能
な、転写式電子写真複写機装置である。本例の複写機装
置の作像原理・プロセス・機構構成自体は公知に属する
のでその説明は省略する。
【0069】図1は加熱装置7の拡大構造図である。
【0070】9はエンドレスベルト状の耐熱又は定着フ
ィルムであり、9の耐熱フィルムの内部より下方に支持
させ配設した加熱体としての低熱容量線状加熱体12
は、17の加圧部材としてのシリコンゴム等の離型性の
良い加圧ローラに対し、前記エンドレスベルト状定着フ
ィルム9を挟み込ませて、付勢手段により当接圧を持っ
て対向圧接させてある。被加熱材としての転写材シート
16の搬送方向に回転し、フィルム9も同方向にスリッ
プすることなく回転し始める。
【0071】回転駆動されるエンドレスベルト状のフィ
ルム9は繰り返してトナー画像の加熱定着に使用される
ので、耐熱性・離型性・耐久性に優れ、100μm以下
の薄肉のものを使用する。
【0072】例えばポリイミド・ポリエーテルイミド・
PES・PFA・などの耐熱樹脂の単層フィルム、ある
いは複合層フィルム例えば20μm厚フィルムの少なく
とも画像当接面側にPTFE(4フッソエチレン樹脂)
・PAF等のフッソ樹脂に導電材を添加した離型性コー
ト層を10μm厚に施したものなどである。
【0073】加熱体としての低熱容量線状加熱体12
は、本例のものは、耐熱フィルム横方向(フィルム9の
走行方向に直角な方向)を長手とする横長の剛性・高耐
熱性・断熱性を有するヒータ支持体12aと、この支持
体の下面側に下面長手に沿って一体に取り付け保持させ
たヒータ基板13を有してなる。
【0074】このヒータ基板13には、後述するよう
に、通電発熱層14、この通電発熱層14(加熱体1
2)の長手に関する発熱(加熱)範囲を所要に限定する
ための分岐回路、通電用電極、温度センサ(温度検知素
子)10等を具備させてある。ヒータ支持体12aは加
熱体12の全体強度を確保する役目をするものであり、
例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、PAI
(ポリアミドイミド)、PI(ポリイミド)、PEEK
(ポリエーテルケトン)、液晶ポリマー等の高耐熱性樹
脂、これらの樹脂とセラミックス・金属・ガラス等との
複合材などで構成できる。
【0075】ヒータ基板13は耐熱性かつ電気絶縁性を
有するもので、一例として、厚み1mm・幅10mm・
長さ340mmのアルミナ基板である。
【0076】発熱層14は、一例として、基板13のフ
ィルム摺動側である下面の略中央部に長手に沿って銀パ
ラジウム等の電気抵抗材を幅1mm塗工(スクリーン印
刷)して具備させた線状もしくは帯状の低熱容量の通電
発熱層である。
【0077】温度センサ10は、通電発熱層14を設け
た側とは反対側の基板13面に配置接着してある。
【0078】本例では基板13の温度を加熱体12の温
度として該温度センサ10で検知させている。
【0079】本例の場合は、上記線状もしくは帯状の発
熱層14に対してその長手両端部より通電して発熱層全
域にわたって発熱させる。
【0080】又本例では加熱装置としての定着装置7よ
りも転写材シート搬送方向上流側の定着装置よりにシー
トの先端・後端検知センサ(不図示)を設けてあり、該
センサのシート検知信号により発熱体14に対する通電
期間をシート16が定着装置7を通過している必要期間
だけに制御している。
【0081】上記構成において、不図示のスタートボタ
ンを押すと、画像形成スタート信号により画像形成装置
が像形成動作して転写部(5)側から定着装置7へ搬送
された、未定着トナー画像15を上面に担持した転写材
シート16の先端が定着装置寄りに配設した前述のセン
サ(不図示)により検知されるとフィルム9の回動(ま
たは走行)が開始され、転写材シート16はガイド42
に案内されて加熱体12と加圧ローラ17との圧接部
(定着ニップ部)のフィルム9と加圧ローラ17との間
に進入して、未定着トナー画像面が面移動状態のフィル
ム9の下面に密着して面ズレやしわ寄りを生じる事なく
移動フィルム9と一緒の重なり状態で加熱体12と加圧
ローラ17との定着ニップ部Nを挟圧力を受けつつ通過
して行く。Wは加熱体下面部に設けてある発熱体14の
幅寸法であり、発熱体14は加熱体12の下面と加圧ロ
ーラ17の上面との相互圧接幅領域内、すなわち定着ニ
ップ部Nの幅領域内に存在している。
【0082】シート16のトナー画像担持面はフィルム
面に押圧密着状態で定着ニップ部Nを通過していく過程
で発熱体14の熱を定着フィルム9を介して受け、トナ
ー画像が高温溶融してシート16面に軟化接着化する。
【0083】本例装置の場合は記録材たるシート16と
定着フィルム9との分離はシート16が定着ニップ部N
を通過して出た時点で行わせている。
【0084】この分離時点において溶融トナーの温度は
まだトナーのガラス転移点より高温の状態にあり、従っ
てこの分離時点でのシート16とフィルム9との結合力
(接着力)は小さいのでシート16はフィルム9面への
トナーオフセットをほとんど発生する事なく、又分離不
良で定着フィルム9面にシート16が接着したまま巻き
付いてジャムしてしまうことなく、常にスムーズに分離
して行く。
【0085】そしてガラス転移点より高温の状態にある
トナーは適度なゴム特性を有するので、分離時のトナー
画像面はフィルム表面にならうことなく適度な凹凸表面
性を有したものとなり、この表面性が保たれて冷却固化
するに至るので、定着済みのトナー画像面には過度の画
像光沢が発生せず高品位な画質となる。
【0086】耐熱フィルム9と分離されたシート16は
ガイド43で案内されて排紙ローラ対51,52へ至る
間にガラス転移点より高温のトナーの温度が自然高温
(自然冷却)してガラス転移点以下の温度になって固化
するにいたり、画像定着済みのシート16が出力され
る。
【0087】図2は、本発明の加熱装置を備えた定着装
置の斜視図である。駆動ローラ18は、軸受20により
支持され、軸受20はバネ等により加圧され、駆動ロー
ラ18は加圧ローラ17に当接圧をもって圧接してい
る。そして駆動モータよりギア19を介して駆動ローラ
18は一定の角速度で回転駆動し、この駆動ローラに圧
接された加圧ローラ17は、当接面でスリップすること
なく駆動ローラ18と同接線速度で回転し、加圧ローラ
17と加熱体12に挟み込まれたフィルム9も同速度で
回転する。このような構成にすることにより、加熱体に
より加圧ローラが高温になり熱膨張しても、駆動ローラ
はさほど温度影響を受けないので、常に一定の径を保つ
ことができ、安定した接線速度を維持し、加圧ローラが
高温時に熱膨張しても、それに応じて加圧ローラの角速
度が変化して、一定の接線速度で回転し温度の影響をう
けることなく、加熱又は定着スピードが安定している。
【0088】前記実施例の構成としても、加圧ローラの
熱が駆動ローラにも伝達する恐れがある場合には、図3
のように加圧ローラ、駆動ローラ下部に冷却ファン17
Aを設けると、より安定した定着スピードが得られる。
【0089】次に請求項2の発明の実施例を図5乃至7
について説明する。
【0090】まず、図6において、101は装置本体、
102は該本体101の上部に固定して設けた透明ガラ
ス板等からなる原稿台であり、該原稿台102上の所定
の位置に原稿100が画像面を下向きにして載置され、
原稿圧着板103で押圧固定される。
【0091】その原稿100はランプ104により照明
され、その光像は反射ミラー105,106,107,
108,109,110および結像レンズ111とで構
成される光学系により感光ドラム112上に導かれる。
該ランプ104およびミラー105〜110は矢印aの
方向に所定の速度で移動して原稿100を走査する。ま
た感光ドラム112は、図中、矢印の方向に所定の周速
度で回転駆動され、帯電器113により感光ドラム11
2の表面に均一な帯電が施されたのち、上記の光学系に
より原稿画像に対応した静電潜像が形成される。
【0092】ついで、その静電潜像は現像器114で現
像され、感光ドラム112の表面に転写紙に転写すべき
顕画像(トナー像)が形成される。一方、転写紙123
は用紙カセット115内に積載収容された状態で装置本
体下部に配設され、ピックアップローラ116により一
枚宛順次送り出され、スリップローラ117で搬送され
てレジストローラ118のニップ部に進入する。
【0093】そのレジストローラ118は感光ドラム1
12上の顕画像と転写紙が一致するようにタイミングを
とって回転を始め、不図示の転写ガイドを介して転写紙
を感光ドラム112の表面へ送り込む。その送り込まれ
た転写紙123は転写帯電器119により感光ドラム1
12の表面上の像を転写され、分離帯電器120により
感光ドラム112の表面から分離され、搬送部121を
介して定着装置122へ送り込まれる。
【0094】ついで、その定着装置122で転写紙上の
像は永久画像として定着され、該転写紙123は排出ロ
ーラ124を経て装置外のトレイ125に排出される。
なお転写紙123にトナー像を転写し、感光ドラム11
2上に残留したトナーは、クリーナ126で除去され、
繰り返し上記の画像形成プロセスが実行される。
【0095】図5は図6の定着装置としての加熱装置1
22を拡大して示している。同図において、130は装
置に固定支持された低熱容量線状加熱体又はヒータであ
って、一例として、厚み1.0mm、幅10mm、長手
長240mmのアルミナ基板に抵抗材料を幅1.0mm
に塗工したもので、長手方向両端から通電される。通電
は直流100Vの周期20msecのパルス状波形で、
図示されていない検温素子によりコントロールされた所
望の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを、そのパ
ルス幅を変化させて与える。ほぼパルス幅は0.5ms
ec〜5msecとなる。
【0096】このように、エネルギー、温度制御された
加熱体130に当接して、図中、矢印の方向にフィルム
129は移動する。このフィルム129の一例として、
厚み20μの耐熱フィルム、たとえば、ポリイミド、ポ
リエーテルイミド、PES、PFAに少なくとも画像当
接面側にPTFEに導電材を添加した離型層を10μコ
ートしたエンドレスフィルムである。一般的には総厚1
00μ、より好ましくは50μ以下である。
【0097】フィルム129の駆動は、駆動ローラ13
1と従動ローラ132による駆動力とテンションによ
り、矢印の方向に移動する。
【0098】133はシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧部材としての加圧ローラで、総圧
8〜10kgでフィルム129を介して加熱体130を
加圧し、フィルム129と圧接回転する。加熱装置によ
り定着を行う場合、転写紙上の未定着トナーは入口ガイ
ド136により定着部に導かれ、上述の加熱により定着
像を得るものである。
【0099】つぎに、定着フィルムとしての耐熱フィル
ム29の矢印A方向の寄り制御について説明する。定着
フィルム129が搬送方向へ移動する際に、搬送方向と
直角方向にずれが生じ、このずれ量が大きくなると、加
熱又は定着不良やフィルム129の破損を招く。このフ
ィルム129のずれをなくすには、フィルム129の寸
法精度、フィルム129を搬送する最低2本の前記ロー
ラ131,132の平行度、軸間距離などの精度を上げ
ればよい。
【0100】しかし、組立て精度には限界があり、フィ
ルム129のずれは絶対に生じる。そこで、フィルム1
29のずれを検知して、そのずれを修正する制御を行な
っている。フィルム129のずれの検知はフォトインタ
ラプタなどの検知センサ140を用い、フィルム129
のずれが一定量に達した時に検知する方式のものであ
る。
【0101】すなわち、フィルム129にずれが生じた
ら、第1には、従動ローラ132の片端をy方向に上下
させ、フィルム129にねじりを加え、制御前のずれ方
向とは逆にずらしてやり、フィルム129のずれを修正
する方法と、第2には、駆動ローラ131または従動ロ
ーラ132の一端をx方向に動かし、フィルム129の
ずれ方向のローラ軸間距離を広げて、加熱又は定着フィ
ルム129をずれ方向と逆に動かし、ずれを修正する方
法が考えられる。
【0102】図7は、図5の断面図でヒータ付近を示し
ている。図7について説明すると、141はヒータを支
持するヒータステーで、その材質はAl等熱伝導率の高
いものが良い。142は第1ヒータホルダーで、その材
質はPEEK等熱伝導率が低く耐摩耗性の良い物が良
い。143は第2ヒータホルダーで、その材質はPPS
等、第1ヒータホルダー142に比べて熱伝導率が高
く、価格の安い材料が良い。
【0103】第1、第2ヒータホルダーは、2種類の異
なった材質であり、2体成形によって成形されている。
【0104】第2ヒータホルダー143とヒータステー
141は、ねじ付き座金144によって接合されてい
る。定着フィルム129は、第1ヒータホルダー142
によって摺擦されている。
【0105】この構成において、コピー動作中、発熱体
の発熱は、コピー紙にフィルム129を介して伝達され
るが、一部の熱は発熱体背面から直接第2ヒータホルダ
ー143へ伝達される。次に第2ヒータホルダー143
から、ヒータステー141へ伝達される。
【0106】第1ヒータホルダー142へ伝達される熱
量は、ヒータステー141へ伝達された熱量に比べ、非
常に小さいものである。この理由は、第1ヒータホルダ
ー142の熱伝導率の低い事、第1ヒータホルダー14
3との接触面積が小さいためである。
【0107】これにより、第1ヒータホルダー142と
定着フィルム129との摺擦面の温度を低くおさえる事
ができ、摺擦面の摩擦力を低くおさえることができる。
又、加熱体130から、第2ヒータホルダー143への
適度な熱伝達を実現でき、小サイズ通紙による非通紙部
昇温を緩和することができる。
【0108】次に請求項3の発明の実施例を図8乃至1
2について説明する。
【0109】図8は本発明の他の実施例である加熱装置
を備えた定着装置の断面図である。201は装置に固定
された低熱容量のヒータである。ヒータ201は、例え
ば、厚さ1.0mm、幅10mm、長手長240mmの
アルミナ基板202に銀・パラジウムや酸化ルテニウム
等の抵抗材料を厚さ10μm、幅1.0mmに塗工して
発熱層203を形成し、さらにその上に厚さ10μmの
ガラス等の保護層204を形成したものである。
【0110】発熱層には長手方向両端から通電される。
通電は交流100Vであり、基板裏面の、長手方向略中
央部にうめこまれたNTCサーミスタ等の小熱容量の検
温素子205の検知温度を所定の値に保つように、所定
のAC立相角で通電される。このように温度制御された
ヒータ201に当接して図中矢印の方向に、耐熱フィル
ム206が回転移動する。このフィルム206は、一例
として、周長150mm、面長230mm、厚さ30μ
mのエンドレスフィルムである。このフィルムの構成
は、例えば厚さ20μmのポリイミド等の耐熱樹脂から
なるエンドレスフィルムに少なくとも記録材当接面側
に、PTFE,PFA等のフッ素樹脂にカーボンブラッ
ク等の導電材を添加した離型層を10μmコートして成
る。フィルムの厚さは100μm以下、好ましくは40
μm以下である。この耐熱又は定着フィルム206の駆
動は、表面にシリコンゴムを被覆して摩擦力を付与した
駆動ローラと、バネによりフィルムを外側に張る方向に
テンションを印加する従動ローラ208により、矢印方
向にしわ無く移動する。
【0111】209はシリコンゴム等の離型性の弾性層
を有する加圧ローラであり、総圧5〜10kgで耐熱又
は定着フィルム206を介してヒータ201を加圧し、
定着フィルム206と圧接回転する。
【0112】記録材P上の未定着トナーTは、入口ガイ
ド210により定着部に導かれ、上述の加熱加圧処理に
より定着像を得る。
【0113】ヒータ201の裏面には、低熱容量のヒー
トパイプ211が熱伝導性シリコン接着剤等により接着
されており、ヒータ201とヒートパイプ211は耐熱
樹脂から成るホルダー212にシリコン接着剤や、シリ
コン系又はアクリル系の耐熱両面テープにより接着され
ている。
【0114】ヒートパイプ211はヒータ発熱層の全長
にわたって配置されている。図9にヒータ部の詳細断面
図を示す。
【0115】ヒートパイプは幅6mm、厚さ2mm、全
長230mmの偏平形状であり、パイプ213は銅、作
動液214は水である。パイプ213内は高圧に保たれ
ている。
【0116】なお、パイプ、作動液は種々変更可能であ
り、作動液(物質)としてナフタレン、アニリン等も可
能である。ホルダー212は、PPS、液晶ポリマ等が
使用できる。
【0117】このようにヒータ裏面に低熱容量のヒート
パイプを圧接した状態で、最大サイズであるA4サイズ
(210mm)よりも小さい官製ハガキ(幅100m
m)を連続して定着処理(通紙速度70mm/sec,
処理枚数8枚/sec,長手方向中央基準で通紙)し
た。温調温度を190℃に保って連続して500枚定着
処理したところ、ヒータの非通紙部温度は230℃で、
装置に何ら損傷がなかった。一方、この構成において、
ヒータのウェイト時間は、実用上問題ない短かさであっ
た。
【0118】図10は本発明の比較例の断面図である。
図8の実施例との違いは、ヒートパイプ211がなく、
断熱性のホルダー214がヒータ裏面と全面的に圧接し
ている点である。
【0119】この定着器を用いて上述と同じ通紙条件で
テストを行なったところ、ヒータ201の非通紙部昇温
の最大値は270℃になり、耐熱又は定着フィルム20
6に損傷が生じた。
【0120】図11は、更に他の実施例のヒータ近傍の
段面図で、ホルダー214を除去し、ヒートパイプ21
1をホルダー形状に成形している。定着フィルムがヒー
トパイプ211と摺動するようになるため、フィルム2
06の温度も、長手方向に関し均一化される。
【0121】上記実施例によれば、フィルム206によ
り加熱される駆動ローラ207の軸方向温度が均一化さ
れるのでフィルム206の走行が安定化する(駆動ロー
ラの熱膨張が軸方向で均一化するためであり、また、駆
動ローラの表面摩擦係数が軸方向で均一化するためであ
る。)。
【0122】図12は、更に他の実施例におけるヒータ
201近傍の断面図である。
【0123】ヒータ201とヒートパイプ211の間
に、厚さ0.2mmの耐熱樹脂層202Aが設けられて
いる。本例ではこの層202Aはホルダー212の一部
である。この樹脂層202Aを介してヒートパイプ21
1がバネ215によりヒータ201に押しつけられてい
る。ヒートパイプ211と樹脂層215の間には熱伝導
性シリコングリスが塗布されている。
【0124】上記実施例によれば、樹脂層202Aによ
りヒータ201の裏面が断熱されているので、ヒータ2
01の昇温速度が大きい。従ってウェイトアップ時間が
短縮できる。一方、ヒータ201の非通紙部昇温が問題
となる。連続した定着処理時には、樹脂層202Aを介
してヒータ201からヒートパイプ211へ伝熱するの
で、非通紙部昇温低減効果は保たれる。
【0125】次に請求項4乃至6の実施例を、図13乃
至19について説明する。
【0126】図15は、本発明の加熱装置を備えた定着
装置の断面図である。
【0127】図15において、307はエンドレスベル
ト状の定着フィルムであり、左側の駆動ローラ308
と、右側の従動ローラ309と、該両ローラ308・3
09間の下方に配置した加熱体としての低熱容量線状加
熱体301の、該3部材308・309・301間に懸
回張設してある。
【0128】従動ローラ309はエンドレスベルト状の
定着フィルム307のテンションローラを兼ねさせてお
り、該定着フィルム307は駆動ローラ308の時計方
向回転駆動に伴ない時計方向に所定の周速度、即ち画像
形成部側から搬送されてくる未定着トナー画像Taを上
面に担持した記録材Pの搬送速度と同じ周速度をもって
しわや蛇行、速度遅れなく回動駆動される。
【0129】310は加圧部材としての、シリコンゴム
等の離形性の良いゴム弾性層312を有する加圧ローラ
であり、前記のエンドレスベルト状定着フィルム307
の下行側フィルム部分を挟ませて前記加熱体301の下
面に対して不図示の付勢手段により例えば総圧4〜7k
gの当接圧をもって対向圧接させてあり、記録材Pの搬
送方向に順方向の反時計方向に軸311を中心に回転す
る。
【0130】加熱体301はフィルム307の面移動方
向と交差する方向(フィルムの幅方向)を長手とする低
熱容量線状加熱体であり、ヒータ基板303、通電発熱
抵抗体(発熱体)304、検温素子305よりなり、ヒ
ータ支持体302に取付け保持させて固定支持させてあ
る。
【0131】図13において、311は冷却ファンモー
ター、312はダクトで、定着器の上部へ送風できるよ
う設置されている。ダクト312の定着上面部には31
3の開口部が設けられ、定着フィルム及び駆動ローラへ
冷却風が当たるよう形成され、最も幅方向のサイズの小
さい記録材(本実施例ではB5R)の端まで、開口が形
成されている(開口長さL約115mm)。
【0132】314はこの開口部313を開閉できる移
動自在のスライド式のシャッターであり、314aのラ
ッチ部、314bの突起部が一体で形成されている。シ
ャッター314はダクトに設けられたガイド・レール3
12aにより、図示C−D方向に移動自在で保持されて
いる。315はバネで、シャッター314は、常にC方
向へ付勢されているが、316のストッパーが、ラッチ
部314aと係合することで、静止している。
【0133】ストッパー316はソレノイド316aに
より図示矢印の如く上下動し、ラッチ部314aとの係
合を解除し、シャッター314をフリー状態にする。
【0134】次に320はズームレンズで、321のレ
ンズ移動機構により拡大、縮小で図示方向へ移動する。
本実施例では50%〜200%の範囲でズーミング可能
で、拡大、縮小でそれぞれl1 ,l2 レンズが移動する
(l1 ,l2 約150mm)。
【0135】322はモーターで323a,323bの
中継歯車を介して324のプーリーに連結し、325の
ワイヤーが326a,326b,326c,326dの
中継プーリーを介して設置されている。ワイヤー325
には327のスライダーが固定されており、シャッター
の突起部314bと係合可能となっており、シャッター
314を図示D方向、即ち開口部313を広げる方向へ
移動できる。
【0136】引き続き本発明の動作を説明する。
【0137】図16に制御のブロック図を示す。カセッ
トのサイズ検知センサーや図示しない操作部からのユー
ザーの入力等から、被加熱材の記録材のサイズ(幅方
向)情報がCPU353に入力される。また操作部から
のユーザーの入力あるいは原稿サイズ検知センサ等か
ら、コピー画像の倍率情報が、CPU353に入力され
る。ここでCPU353において用紙サイズ情報より、
最大サイズ幅との差、即ち非通紙領域の幅L1 が計算さ
れる。
【0138】次に、図17に制御のフローチャートを示
す。
【0139】前述のCPU353に用紙サイズ、倍率が
入力されると、倍率が縮小か否かを判断する(ステップ
362)、縮小の場合はレンズの倍率変更の移動方向と
シャッターを開ける為のレンズの移動方向が同じである
為、どちらの移動距離が大きいかを比較する(36
3)、シャッターを保持していたソレノイド316aを
ONし、ストッパー316をラッチ部314aから解除
する(364,370)。倍率変更の為の移動距離の方
が大きい場合(l2 −L1 ≧0)は、レンズはl2移動
し、シャッターもl2 だけ開口する。
【0140】ここで、開口部313は記録材サイズL1
より大きく開口することになるが、l2 −L1 ≧0のケ
ースは画像のサイズが記録材サイズより小さい状態であ
り、ヒータからの熱エネルギー供給が必要なサイズは定
着すべき画像サイズで存在する幅で十分であり、開口を
2 にすることは問題ない。
【0141】次にシャッター移動距離の方が大きい場合
(l2 −L1 <0)は、レンズは一旦L1 移動し(37
1)、ここでソレノイド316aをOFFし(372)
この位置でシャッター314を静止させる。この後、レ
ンズはl2 の位置まで戻り(373)、設定された倍率
となる。
【0142】一方、設定倍率が縮小でない場合は、レン
ズはシャッター移動の為縮小方向へL1 移動し(37
5)、この位置でシャッターを静止させ(376)、そ
の後拡大側へl1 移動し(377)、設定された倍率と
なる。
【0143】以上、シャッターの開口量及び倍率が設定
されると、冷却ファン311が非通紙領域を送風冷却始
めると同時に回転し、コピー動作がスタートし、定着ヒ
ータに通電が開始され、記録材が通過する。
【0144】図18に他の実施例を示す。前述の実施例
においてはズームレンズの縮小側への移動に連動し、シ
ャッター314の開閉動作を行っているが、本実施例は
スライダー327の配置及びストッパー316、ラッチ
部314aを変更することで、ズームレンズの拡大側へ
移動する動きを使って、シャッター314をスライドさ
せる機構である。
【0145】図19に更に他の実施例を示す。328は
カム板で、ズーム・レンズ320と一体で構成され、カ
ム板328の斜面部とシャッターの突起コロ314cが
当接状態にある。これにより、ズーム・レンズの移動に
連動して、突起コロ314cが移動し、シャッターの開
閉動作が行える。
【0146】次に請求項7の実施例を、図20乃至32
について説明する。
【0147】まず、図21において、401は装置本
体、402は該本体401の上部に固定して設けた透明
ガラス板等からなる原稿台であり、該原稿台402上の
所定の位置に原稿400が画像面を下向きにして載置さ
れ、原稿圧着板403で押圧固定される。
【0148】その原稿400はランプ404により照明
され、その光像は反射ミラー405,406,407,
408,409,410および結像レンズ411とで構
成される光学系により感光ドラム412上に導かれる。
該ランプ404およびミラー405〜410は矢印aの
方向に所定の速度で移動して原稿400を走査する。ま
た感光ドラム412は、図中、矢印の方向に所定の周速
度で回転駆動され、帯電器413により感光ドラム41
2の表面に均一な帯電が施されたのち、上記の光学系に
より原稿画像に対応した静電潜像が形成される。
【0149】ついで、その静電潜像は現像器414で現
像され、感光ドラム412の表面に転写紙に転写すべき
顕画像(トナー像)が形成される。一方、転写紙423
は用紙カセット415内に積載収容された状態で装置本
体下部に配設され、ピックアップローラ416により一
枚宛順次送り出され、スリップローラ417で搬送され
てレジストローラ418のニップ部に進入する。
【0150】そのレジストローラ418は感光ドラム4
12上の顕画像と転写紙が一致するようにタイミングを
とって回転を始め、不図示の転写ガイドを介して転写紙
を感光ドラム412の表面へ送り込む。その送り込まれ
た転写紙423は転写帯電器419により感光ドラム4
12の表面上の像を転写され、分離帯電器420により
感光ドラム412の表面から分離され、搬送部421を
介して定着装置422へ送り込まれる。
【0151】ついで、その定着装置422で転写紙上の
像は永久画像として定着され、該転写紙423は排出ロ
ーラ424を経て装置外のトレイ425に排出される。
なお転写紙423にトナー像を転写し、感光ドラム41
2上に残留したトナーは、クリーナ426で除去され、
繰り返し上記の画像形成プロセスが実行される。
【0152】図20は、図21の定着装置422を拡大
して示している。同図において、430は装置に固定支
持された低熱容量線状加熱体であって、一例として、厚
み1.0mm、幅10mm、長手長240mmのアルミ
ナ基板に抵抗材料を幅1.0mmに塗工したもので、長
手方向両端から通電される。通電は直流100Vの周期
20msecのパルス状波形で、図示されていない検温
素子によりコントロールされた所望の温度、エネルギー
放出量に応じたパルスを、そのパルス幅を変化させて与
える。ほぼパルス幅は0.5msec〜5msecとな
る。
【0153】このように、エネルギー、温度制御された
加熱装置における加熱体430に当接して、図中、矢印
の方向に加熱又は定着フィルム429は移動する。この
定着フィルム429の一例として、厚み20μの耐熱フ
ィルム、たとえば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、
PES、PFAに少なくとも画像当接面側にPTFEに
導電材を添加した離型層を10μコートしたエンドレス
フィルムである。一般的には総厚100μ、より好まし
くは50μ以下である。
【0154】加熱又は定着フィルム429の駆動は、駆
動ローラ431と従動ローラ432による駆動力とテン
ションにより、矢印の方向に移動する。
【0155】433はシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧部材としての加圧ローラで、総圧
8〜10kgで定着フィルム429を介して加熱体43
0を加圧し、定着フィルム429と圧接回転する。転写
紙上の未定着トナーは入口ガイド436により定着部に
導かれ、上述の加熱により定着像を得るものである。つ
ぎに、定着フィルム429のA方向の寄り制御について
説明する。定着フィルム429が搬送方向へ移動する際
に、搬送方向と直角方向にずれが生じ、このずれ量が大
きくなると、定着不良や定着フィルム429の破損を招
く。この定着フィルム429のずれをなくすには、定着
フィルム429の寸法精度、定着フィルム429を搬送
する最低2本の前記ローラ431,432の平行度、軸
間距離などの精度を上げればよい。
【0156】しかし、組立て精度には限界があり、定着
フィルム429のずれは絶対に生じる。そこで、定着フ
ィルム429のずれを検知して、そのずれを修正する制
御を行なっている。定着フィルム429のずれの検知は
フォトインタラプタなどの検知センサー440を用い、
定着フィルム429のずれが一定量に達した時に検知す
る方式のものである。
【0157】すなわち、定着フィルム429にずれが生
じたら、第1には、従動ローラ432の片端をy方向に
上下させ、定着フィルム429にねじりを加え、制御前
のずれ方向とは逆にずらしてやり、定着フィルム429
のずれを修正する方法と、第2には、駆動ローラ431
または従動ローラ432の一端をx方向に動かし、定着
フィルム429のずれ方向のローラ軸間距離を広げて、
定着フィルム429をずれ方向と逆に動かし、ずれを修
正する方法が考えられる。
【0158】さらに図20について説明すると、443
は赤外線LED、444は受光素子で、これらで波検知
手段を構成する。
【0159】図22は、図20のAA断面図である。フ
ィルム回転中は赤外線LED443から常に赤外線が発
光し、フィルムが通常の状態で波などが発生していない
時は受光素子429に赤外線が到達する(図22
(イ))。しかし非通紙部昇温などによって前記理由に
よりフィルム上に波が生じると、赤外線は受光素子42
9には到達しない。赤外線が受光素子429に到達する
か、しないかによって、検知手段は、フィルムの波の有
無を判断しているのである。
【0160】図23はこの一連の動作をフローチャート
にまとめたものである。上流から順を追って説明すると
(図31は、制御ブロック図)、コピー開始(a) と同時
に赤外線LEDが発光し(b) 、この赤外線が受光素子4
44によって受光されればコピー継続可能であり(d) 、
受光されなければ、フィルム429に波が発生したと判
断し、モーター及び加熱体通電がストップする(e) 。操
作者には図示しない操作パネル上にエラーメッセージが
点滅し、フィルムが破損しそうである事を伝える(f) 。
定着器の駆動ローラ431及び従動ローラ432は熱膨
張差によって外周差が生じている為、図示されていない
冷却ファンによって駆動ローラ431及び従動ローラ4
32を強制的に冷却し、温度を下げる(g) 。
【0161】定着前側板450には、温度検知センサー
449が取付いて定着前側板450の温度測定する事に
よって間接的に駆動ローラ431及び従動ローラ432
の温度を測定するものである。温度検知センサー449
の温度がある一定の温度以下にまで下がったら(h) 、ロ
ーラの外径差は無くなったと判断し、コピースタンバイ
OK(i) となり、再びコピー開始となる(a) 。
【0162】定着前側板450の温度が一定の温度以下
になるまで図示されていない上記冷却ファンは回転を継
続する。
【0163】前記赤外線LED444は約900nmの
波長の赤外線を発射し、フィルムは赤外線透過率0.1
%以下が好ましい。
【0164】図24は本発明の他の実施例の斜視図であ
る。同図において、445は受光素子を備えた赤外線L
EDである。
【0165】フィルムが通用の状態の時は、赤外線LE
D445から発せられた赤外線は図25(ウ)の様に反
射し、受光素子445には戻ってこない。しかし、フィ
ルムに前記説明した非通紙部昇温等の理由で、波が生じ
ると、図25(エ)の様に赤外線はフィルムの波に反射
され、受光素子445に戻って受光される。フィルムに
波が生じているかいないかを赤外線が受光されるか否か
で判断する事になる。しかしフィルムの状態によって
は、波が生じていても戻ってこない場合もありうるの
で、赤外線LEDを1つだけではなく数個設置して、そ
の発射された赤外線の内受光される赤外線がある一定の
値を起えたら、波が生じていると判断する様にしてい
る。図23の(c) の判断が上記判断方法により波が生じ
ていると判断したら、(e) になり、波が生じていないと
判断したら(d) に進みコピーを継続する。他は、図23
の流れ図に従って動作する。
【0166】前記赤外線LED445は約900nmの
波長の赤外線を発射し、フィルムは赤外線透過率0.1
%以下が好ましい。
【0167】図28は本発明の他の実施例の加熱装置を
備えた定着装置の斜視図である。446は、フィルム表
面の状態を検知するCCD、447は発光体448はコ
ントローラである。
【0168】フィルム429が通常の状態の時は、発光
体447から発せられた光はフィルム429に反射し、
CCD446に達する(図29(ア))。
【0169】フィルム429に波などが生じた場合は、
発光体から発せられた光は反射してCCD446に達す
る光と反射してCCDに達しない光とに分かれる為、C
CD446には縞模様として写し出される(図29
(イ)、(ウ))。
【0170】CCDによって光から電圧に変換されその
電圧はコントローラ445に入り処理される。コントロ
ーラ445においてフィルム429に波が生じているか
どうかを判断し(図30(d) )、フィルムに波が生じて
いない場合はコピーを継続し(図30(j) )、フィルム
に波が生じている場合は、モータおよび加熱体の通電を
ストップし(図30(e) )、その後は図30の流れ図に
沿って動作を行なう。図31に、以上動作を行うための
ブロック図を示す。
【0171】次に請求項8の発明の実施例を、図33乃
至36について説明する。
【0172】まず、図34において、501は装置本
体、502は該本体501の上部に固定して設けた透明
ガラス板等からなる原稿台であり、該原稿台502上の
所定の位置に原稿500が画像面を下向きにして載置さ
れ、原稿圧着板503で押圧固定される。
【0173】その原稿500はランプ504により照明
され、その光像は反射ミラー505,506,507,
508,509,510および結像レンズ511とで構
成される光学系により感光ドラム512上に導かれる。
該ランプ504およびミラー505〜510は矢印aの
方向に所定の速度で移動して原稿500を走査する。ま
た感光ドラム512は、図中、矢印の方向に所定の周速
度で回転駆動され、帯電器513により感光ドラム51
2の表面に均一な帯電が施されたのち、上記の光学系に
より原稿画像に対応した静電潜像が形成される。
【0174】ついで、その静電潜像は現像器514で現
像され、感光ドラム512の表面に転写紙に転写すべき
顕画像(トナー像)が形成される。一方、転写紙523
は用紙カセット515内に積載収容された状態で装置本
体下部に配設され、ピックアップローラ516により一
枚宛順次送り出され、スリップローラ517で搬送され
てレジストローラ518のニップ部に進入する。
【0175】そのレジストローラ518は感光ドラム5
12上の顕画像と転写紙が一致するようにタイミングを
とって回転を始め、不図示の転写ガイドを介して転写紙
を感光ドラム512の表面へ送り込む。その送り込まれ
た転写紙523は転写帯電器519により感光ドラム5
12の表面上の像を転写され、分離帯電器520により
感光ドラム512の表面から分離され、搬送部521を
介して定着装置522へ送り込まれる。
【0176】ついで、その定着装置522で転写紙上の
像は永久画像として定着され、該転写紙523は排出ロ
ーラ524を経て装置外のトレイ525に排出される。
なお転写紙523にトナー像を転写し、感光ドラム51
2上に残留したトナーは、クリーナ526で除去され、
繰り返し上記の画像形成プロセスが実行される。
【0177】図33は図34の加熱又は定着装置522
を拡大して示している。同図において、536’,53
7’は装置に固定支持された低熱容量線状加熱体であっ
て、一例として、厚み1.0mm、幅10mm、長手長
240mmのアルミナ基板に抵抗材料を幅1.0mmに
塗工したもので、長手方向両端から通電される。通電は
直流100Vの周期20msecのパルス状波形で、図
示されていない検温素子によりコントロールされた所望
の温度、エネルギー放出量に応じたパルスを、そのパル
ス幅を変化させて与える。ほぼパルス幅は0.5mse
c〜5msecとなる。
【0178】このように、エネルギー、温度制御された
加熱体536’,537’に当接して、図中、矢印の方
向に耐熱又は定着フィルム529は移動する。この耐熱
又は定着フィルム529の一例として、厚み20μの耐
熱フィルム、たとえば、ポリイミド、ポリエーテルイミ
ド、PES、PFAに少なくとも画像当接面側にPTF
Eに導電材を添加した離型層を10μコートしたエンド
レスフィルムである。一般的には総厚100μ、より好
ましくは50μ以下である。
【0179】フィルム529の駆動は、駆動ローラ53
1と従動ローラ532による駆動力とテンションによ
り、矢印の方向に移動する。
【0180】533はシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧部材としての加圧ローラで、総圧
8〜10kgでフィルム529を介して加熱体53
6’,537’を加圧し、フィルム529と圧接回転す
る。転写紙上の未定着トナーは入口ガイド536により
定着部に導かれ、上述の加熱により定着像を得るもので
ある。
【0181】つぎに、定着フィルム529のA方向の寄
り制御について説明する。フィルム529が搬送方向へ
移動する際に、搬送方向と直角方向にずれが生じ、この
ずれ量が大きくなると、定着不良やフィルム529の破
損を招く。この定着フィルム529のずれをなくすに
は、耐熱又は定着フィルム529の寸法精度、フィルム
529を搬送する最低2本の前記ローラ531,532
の平行度、軸間距離などの精度を上げればよい。
【0182】しかし、組立て精度には限界があり、フィ
ルム529のずれは絶対に生じる。そこで、フィルム5
29のずれを検知して、そのずれを修正する制御を行な
っている。定着フィルム529のずれの検知はフォトイ
ンタラプタなどの検知センサー540を用い、定着フィ
ルム529のずれが一定量に達した時に検知する方式の
ものである。
【0183】すなわち、フィルム529にずれが生じた
ら、第1には、従動ローラ532の片端をy方向に上下
させ、フィルム529にねじりを加え、制御前のずれ方
向とは逆にずらしてやり、フィルム529のずれを修正
する方法と、第2には、駆動ローラ531または従動ロ
ーラ532の一端をx方向に動かし、フィルム529の
ずれ方向のローラ軸間距離を広げて、フィルム529を
ずれ方向と逆に動かし、ずれを修正する方法が考えられ
る。
【0184】次に本発明である所の加圧部について説明
する。
【0185】図33において、547は加圧ローラ53
3に加圧力を与える引張りコイルバネである加圧バネ、
543は加圧ローラ533を支持し、加圧力を伝達する
加圧アーム、544は加圧アーム542の回転中心であ
る加圧アームピン、545は加圧アームピン543の入
る加圧アーム542に明けられた丸長穴である。
【0186】546は加圧ローラ533を回転させるベ
アリング、541はヒータホルダー542を支持固定す
るヒータステー、542はセラミック層536’を支持
固定するヒータホルダーである。
【0187】549はヒータホルダー542にある加圧
アーム543が入り込み加圧ローラ533と発熱層53
7’の位置精度を出すための係合角穴で、550は係合
角穴549に入り込む加圧アーム542側の係合部であ
る。551は加圧バネ547を引掛けるバネ掛けピンで
あり、加圧ローラ533を定着フィルム529を介して
発熱層537’に当接する時は、加圧アームピン544
を回転中心として加圧ローラ533を当接させ、その際
加圧アーム側の係合部である550が係合角穴549に
係合し、その係合精度によってニップ部の当接精度が決
まる。
【0188】ニップ部の当接精度のうち、ヒータ側の当
接精度は、ヒータ(536’,537’)とヒータホル
ダー542の精度によって決まり、ヒータステー541
の精度は影響しない。
【0189】一方、加圧ローラ側の取付精度は、加圧ロ
ーラ、ベアリング546及び加圧アーム543の精度に
よって決まり、加圧アームピン544と丸長穴545に
よって加圧アーム543は矢印Bの方向に移動可能なた
め加圧アームピン544の取付精度は影響しない。
【0190】図35は、ヒータステー541とヒータホ
ルダー542が定着側板に取り付けられている状態を表
わした斜視図である。
【0191】555及び555’はヒータステー541
を支持している定着後側板及び定着前側板、556は定
着底板、557は定着側板と定着底板を接合しているネ
ジである。ヒータステー541は、定着側板555に設
けられた角孔558に嵌合し、嵌合筒所を溶接固定す
る。
【0192】ヒータステー541の取付位置精度はヒー
タステー単品のみではなく角穴558の当接精度や定着
側板555の直角度、平行度や定着前側板555’と定
着後側板555を定着底板556にネジ557で取り付
ける精度においても依存するのである。
【0193】従って、ヒータステー541の取付精度に
影響を受けない点で、本実施例は優位である。
【0194】図36は本発明の他の実施例のニップ部周
辺の正面図である。当該実施例ではヒータのセラミック
層536’に加圧アーム543の係合する部分を設け、
これによってヒータ(536’,537’)と加圧ロー
ラ533の位置精度を出すものである。
【0195】この場合も前記実施例の様に、ヒータホル
ダー542の精度は直接影響しない。
【0196】請求項9の実施例を、図37乃至44につ
いて説明する。
【0197】図37乃至41において、601は装置本
体、602は該本体601の上部に固定して設けた透明
ガラス板等からなる原稿台であり、該原稿台602上の
所定の位置に原稿600が画像面を下向きにして載置さ
れ、原稿圧着板603で押圧固定される。
【0198】その原稿600はランプ604により照明
され、その光像は反射ミラー605,606,607,
608,609,610および結像レンズ611とで構
成される光学系により感光ドラム612上に導かれる。
該ランプ604およびミラー605〜610は矢印aの
方向に所定の速度で移動して原稿600を走査する。ま
た感光ドラム612は、図中、矢印の方向に所定の周速
度で回転駆動され、帯電器613により感光ドラム61
2の表面に均一な帯電が施されたのち、上記の光学系に
より原稿画像に対応した静電潜像が形成される。
【0199】ついで、その静電潜像は現像器614で現
像され、感光ドラム612の表面に転写紙に転写すべき
顕画像(トナー像)が形成される。一方、転写紙623
は用紙カセット615内に積載収容された状態で装置本
体下部に配設され、ピックアップローラ616により一
枚宛順次送り出され、スリップローラ617で搬送され
てレジストローラ618のニップ部に進入する。
【0200】そのレジストローラ618は感光ドラム6
12上の顕画像と転写紙が一致するようにタイミングを
とって回転を始め、不図示の転写ガイドを介して転写紙
を感光ドラム612の表面へ送り込む。その送り込まれ
た転写紙623は転写帯電器619により感光ドラム6
12の表面上の像を転写され、分離帯電器620により
感光ドラム612の表面から分離され、搬送部621を
介して定着装置622へ送り込まれる。
【0201】ついで、その定着装置622で転写紙上の
像は永久画像として定着され、該転写紙623は排出ロ
ーラ624を経て装置外のトレイ625に排出される。
なお転写紙623にトナー像を転写し、感光ドラム61
2上に残留したトナーは、クリーナ626で除去され、
繰り返し上記の画像形成プロセスが実行される。
【0202】図38において、630は装置に固定支持
された低熱容量線状加熱体であって、一例として、厚み
1.0mm、幅10mm、長手長240mmのアルミナ
基板に抵抗材料を幅1.0mmに塗工したもので、長手
方向両端から通電される。通電は直流100Vの周期2
0msecのパルス状波形で、図示されていない検温素
子によりコントロールされた所望の温度、エネルギー放
出量に応じたパルスを、そのパルス幅を変化させて与え
る。ほぼパルス幅は0.5msec〜5msecとな
る。
【0203】このように、エネルギー、温度制御された
加熱体630に当接して、図中、矢印の方向に加熱又は
定着フィルム629は移動する。この加熱又は定着フィ
ルム629の一例として、厚み20μの耐熱フィルム、
たとえば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES、
PFAに少なくとも画像当接面側にPTFEに導電材を
添加した離型層を10μコートしたエンドレスフィルム
である。一般的には総厚100μ、より好ましくは50
μ以下である。
【0204】フィルム629の駆動は、駆動ローラ63
1と従動ローラ632による駆動力とテンションによ
り、矢印の方向に移動する。
【0205】633はシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧部材としての加圧ローラで、総圧
8〜10kgで定着フィルム629を介して加熱体63
0を加圧し、定着フィルム629と圧接回転する。転写
紙上の未定着トナーは入口ガイド636により定着部に
導かれ、上述の加熱により定着像を得るものである。
【0206】つぎに、定着フィルム629のA方向の寄
り制御について説明する。フィルム629が搬送方向へ
移動する際に、搬送方向と直角方向にずれが生じ、この
ずれ量が大きくなると、定着不良やフィルム629の破
損を招く。このフィルム629のずれをなくすには、定
着フィルム629の寸法精度、定着フィルム629を搬
送する最低2本の前記ローラ631,632の平行度、
軸間距離などの精度を上げればよい。
【0207】しかし、組立て精度には限界があり、フィ
ルム629のずれは絶対に生じる。そこで、定着フィル
ム629のずれを検知して、そのずれを修正する制御を
行なっている。定着フィルム629のずれの検知はフォ
トインタラプタなどの検知センサ640を用い、フィル
ム629のずれが一定量に達した時に検知する方式のも
のである。
【0208】すなわち、フィルム629にずれが生じた
ら、第1には、従動ローラ632の片端をy方向に上下
させ、定着フィルム629にねじりを加え、制御前のず
れ方向とは逆にずらしてやり、定着フィルム629のず
れを修正する方法と、第2には、駆動ローラ631また
は従動ローラ632の一端をx方向に動かし、定着フィ
ルム629のずれ方向のローラ軸間距離を広げて、定着
フィルム629をずれ方向と逆に動かし、ずれを修正す
る方法が考えられる。
【0209】643は検温素子を押圧固定するサーミス
タホルダーで、PPSやLCPなどの耐熱性樹脂を使用
している。
【0210】644は、サーミスタホルダー643をヒ
ータステー641に固定するサーミスタ固定ネジ645
は検温素子から温調コントローラへと通じているサーミ
スタリード線1、646はサーミスタリード線1に被膜
部材を付けたサーミスタリード線2である。
【0211】634は加熱体630中の発熱層、642
は加熱体630を支持するヒータホルダー、641はヒ
ータホルダー642を定着装置本体に支持固定するヒー
タステー、647は加熱体裏面に接触し、表面温度を検
知する検温素子、648は検温素子647を加熱体裏面
に押圧しているシリコン系スポンジである。シリコンス
ポンジである643は図示されていない固定用ネジによ
ってヒータステー641に固定支持されているサーミス
タホルダー、645は検温素子647から温調コントロ
ーラへと導いているサーミスタリード線1である。64
6はサーミスタリード線645に被膜部材を付けている
サーミスタリード線2である。
【0212】検温素子647と加熱体630の裏面間に
前記のヒータホルダーの座ぐりで形成された貯溜部があ
るので、検温素子につけたシリコン系接着剤は座ぐり箇
所に溜まり、加熱体630の表面に出てきたり、加熱体
630裏面とヒータホルダーの間にシリコン系接着剤が
残留する事はない。
【0213】図42は本発明の他の実施例の特徴を最も
良く表わしたヒータホルダーの斜視図であり、図43は
図42の実施例のヒータユニットの断面図である。ヒー
タホルダー642には検温素子647を加熱体630の
裏面(非発熱面)に接触させる為に丸穴が明いており、
その丸穴の周囲に4ケ所の角溝があり、シリコン系接着
剤は角穴に溜まり、加熱体630の表面(発熱側)に出
てきたり加熱体630裏面(非発熱側)とヒータホルダ
ーの間にシリコン系接着剤が残留する事はない。
【0214】請求項10,11の実施例を、図45乃至
49について説明する。先ず図45,46において本発
明の他の実施例を説明する。
【0215】同図において、730は装置に固定支持さ
れた低熱容量線状加熱体であって、一例として、厚み
1.0mm、幅10mm、長手長240mmのアルミナ
基板に抵抗材料を幅1.0mmに塗工したもので、長手
方向両端から通電される。通電は直流100Vの周期2
0msecのパルス状波形で、図示されていない検温素
子によりコントロールされた所望の温度、エネルギー放
出量に応じたパルスを、そのパルス幅を変化させて与え
る。ほぼパルス幅は0.5msec〜5msecとな
る。
【0216】このように、エネルギー、温度制御された
加熱体730に当接して、図中、矢印の方向に定着フィ
ルム729は移動する。この加熱又は定着フィルム72
9の一例として、厚み20μの耐熱フィルム、たとえ
ば、ポリイミド、ポリエーテルイミド、PES、PFA
に少なくとも画像当接面側にPTFEに導電材を添加し
た離型層を10μコートしたエンドレスフィルムであ
る。一般的には総厚100μ、より好ましくは50μ以
下である。
【0217】加熱又は定着フィルム729の駆動は、駆
動ローラ731と従動ローラ732による駆動力とテン
ションにより、矢印の方向に移動する。
【0218】733はシリコンゴム等の離型性のよいゴ
ム弾性層を有する加圧部材としての加圧ローラで、総圧
8〜10kgでフィルム729を介して加熱体730を
加圧し、フィルム729と圧接回転する。転写紙上の未
定着トナーは入口ガイド736により定着部に導かれ、
上述の加熱により定着像を得るものである。
【0219】つぎに、定着フィルム729のA方向の寄
り制御について説明する。フィルム729が搬送方向へ
移動する際に、搬送方向と直角方向にずれが生じ、この
ずれ量が大きくなると、定着不良やフィルム729の破
損を招く。この定着フィルム729のずれをなくすに
は、定着フィルム729の寸法精度、定着フィルム72
9を搬送する最低2本の前記ローラ731,732の平
行度、軸間距離などの精度を上げればよい。
【0220】しかし、組立て精度には限界があり、加熱
又は定着フィルム729のずれは絶対に生じる。そこ
で、定着フィルム729のずれを検知して、そのずれを
修正する制御を行なっている。定着フィルム729のず
れの検知はフォトインタラプタなどの検知センサ740
を用い、定着フィルム729のずれが一定量に達した時
に検知する方式のものである。
【0221】すなわち、フィルム729にずれが生じた
ら、第1には、従動ローラ732の片端をy方向に上下
させ、定着フィルム729にねじりを加え、制御前のず
れ方向とは逆にずらしてやり、定着フィルム729のず
れを修正する方法と、第2には、駆動ローラ731また
は従動ローラ732の一端をx方向に動かし、定着フィ
ルム729のずれ方向のローラ軸間距離を広げて、定着
フィルム729をずれ方向と逆に動かし、ずれを修正す
る方法が考えられる。
【0222】次に加熱体730のクラウン調整装置につ
いて説明する。760は記録材が定着から排出されるの
を検知する排紙センサー、761は定着装置から排出さ
れた記録材に当たり、排紙センサー760を遮光する排
紙センサーレバー、762は排紙センサーレバーを戻す
レバー戻しばねである。743はサーミスタを加熱体7
30の裏面に付勢するサーミスタホルダー、744はサ
ーミスタホルダーを固定するサーミスタ固定ネジ、75
1はクラウン調整用モータを支持するモータ支持板、7
52は加熱体表面のクラウンを調整するステッピングモ
ータであるクラウン調整用モータ、754は中央にねじ
あなが切ってあり、クラウン調整用ねじ756の回転に
よって上下する加圧板1、755はクラウン調整用ねじ
756を支持回転させるベアリング1、756はクラウ
ン調整用モータの出力軸と連結されているクラウン調整
用ねじ、757はクラウン調整用ねじ756を支持回転
させるベアリング2、758はヒータステー741に加
圧を与えヒータステー741をたわませる圧縮ばねであ
る加圧ばね、763は定着装置の両側板に固定されクラ
ウン調整装置を支持するモータ支持ステーである。
【0223】次にクラウン調整装置の動作を加熱又は定
着装置の製造組立工程でのクラウン調整を例にとって順
を追って説明する。
【0224】加熱又は定着装置の組立工程で、加熱体7
30を取り付けた状態で加熱体730のクラウンを測定
する。クラウン量が適正値よりも大きい場合はクラウン
調整用モータ752が正回転し、加圧板754が矢印C
の方向に移動しヒータステー741に加わる加圧力を減
少させ、クラウン量を減少させる。クラウン量が適正値
よりも小さい場合はクラウン調整用モータ752が逆回
転し、加圧力を増加させ、クラウン量を増加させる。ク
ラウンを測定しながらクラウン調整用モータを制御し適
正値に合わせる。次に加熱又は定着装置動作中に、加熱
体730のクラウンを調整する場合を説明する。
【0225】前記発明が解決しようとしている課題で、
説明した様に、加圧ローラ733の常温時からのクイッ
クスタートでは両端のニップが小さくて定着性が落ちて
しまう。そこで、スタート一枚目ではクラウンを極力小
さくする様に加圧ばね758の長さをクラウン調整用モ
ータ752で調整し、二枚目以降は、加圧ローラ733
が定着熱によって膨張し、ニップ両端の幅も増大して、
定着性も上がってくるので、定着装置から排出される記
録材を排紙検知センサー760と排紙検知レバー761
によって検知し、記録材の枚数に応じてヒータクラウン
を徐々に増加させ適正のクラウン値に近づけていく。
【0226】表1は、材質がSUSのヒータステー74
1が3×40mmの長方形断面で、長手方向の寸法30
0mmの中央にヒータクラウン調整装置を取り付けた場
合の加熱体730のクラウン量とその時の加圧ばね75
8の加圧力を表わした表である。この表のデータを参考
にして加圧力を調整する。
【0227】
【表1】
【0228】図47は本発明の他の実施例装置の斜視図
である。ヒータステーの長手方向手前側と奥側の2ケ所
に前記実施例で説明したクラウン調整装置が取り付いて
いる。図49はニップ形状を表わした図である。図49
において、Aは図45実施例のヒータステー中央部を加
圧した時のニップ形状、Bは図47実施例で前、奥を均
等に加圧した時のニップ形状、Cは図47実施例でどち
らか一方のみ加圧した場合のニップ形状である。
【0229】Bの様に両方を均一に加圧した時はAのニ
ップ形状よりも、均一な幅となる箇所が広がるので定着
性もAより上がる。またニップの幅を均一に調整できる
ので紙種、環境によってニップ幅を調整し、定着性を調
整する事が可能である。
【0230】またCの様に手前側(F側)を加圧した場
合は、ニップの前と奥の幅の違いが生ずる。すると加熱
又は定着フィルム729の前と奥側との周長やテンショ
ン力に違いが出てきて、定着フィルム729は手前側
(F側)方向にずれていく。これを利用して定着フィル
ム729が手前側(F)の方向にずれが生じたら手前側
(F)側の検知センサー40によって定着フィルム72
9を検知し奥側(R)側に定着フィルム729がずれる
様に手前側(F側)の加圧を解除して奥側(R側)に加
圧を加える様にクラウン調整用モータ752を制御し、
定着フィルム729の方向転換を行なう。この様にして
定着フィルム729の寄り制御を行なう。請求項12の
実施例を図50乃至55について説明する。
【0231】図50において、807はエンドレスベル
ト状の加熱又は定着フィルムであり、左側の駆動ローラ
808と、右側の従動ローラ809と、該駆動ローラ8
08と従動ローラ809の下方に配置した加熱体(ヒー
タ)としての低熱容量線状加熱体801、の互いにほぼ
平行な該3部材808,809,801に懸回張設して
ある。
【0232】従動ローラ809はエンドレスベルト状の
定着フィルム807のテンションローラを兼ねさせてお
り、該定着フィルム807は駆動ローラ808の時計方
向回転駆動に伴い時計方向に所定の周速度、即ち不図示
の画像形成部(A)側から搬送されてくる未定着フィル
ム画像Taを上面に担持した記録材シートPの搬送速度
と同じ周速度を持って回転駆動される。
【0233】810は加圧部材としての、シリコンゴム
等の離型性の良いゴム弾性層を有する加圧ローラであ
り、前記のエンドレスベルト状の加熱又は定着フィルム
807の下行側フィルム部分を挟ませて前記加熱体80
1の下面に対して不図示の付勢手段により例えば総圧4
〜12kgの圧接力を持って対向圧接させてあり、記録
材シートPの搬送方向に順方向の反時計方向に回転す
る。
【0234】回動駆動されるエンドレスベルト状の定着
フィルム807は繰り返してトナー画像の加熱定着に供
されるから、耐熱性・離型性・耐久性に優れたもので、
一般的には100μm以下、好ましくは40μm以下の
薄肉のものを使用する。例えばポリイミド・ポリエーテ
ルイミド・PES・PFA(4フッ化エチレン−パーフ
ルオロアルキルビニルエーテル共重合体樹脂)などの耐
熱樹脂の単層フィルム、或いは複合層フィルム例えば2
0μm厚フィルムの少なくとも画像当接面側にPTFE
(4フッ化エチレン樹脂)・PAF等のフッ素樹脂に導
電材を添加した離型性コート層を10μm厚に施したも
のなどである。
【0235】加熱体としての低熱容量線状加熱体801
は本例のものは、定着フィルム横断方向(定着フィルム
807の走行方向に直角方向)を長手とする、通電発熱
体804・温度検知素子805a(805b)・表面層
806等を具備させたヒータ基板803からなる。この
加熱体801を横長の剛性・高耐熱性・断熱性を有する
ヒータ支持体802に固定支持させてある。
【0236】ヒータ支持体802は加熱体801を機械
(定着装置及び複写装置)全体に対し断熱支持するもの
で、例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)、P
AI(ポリアミドイミド)、PI(ポリイミド)、PE
EK(ポリエーテルエーテルケトン)、液晶ポリマー等
の高耐熱性樹脂や、これらの樹脂とセラミックス、金
属、ガラス等との複合材料などで構成できる。
【0237】ヒータ基板803は耐熱性・絶縁性・低熱
容量・高熱伝導性の部材であり、一例として厚み1mm
・幅22mm・長さ330mmのアルミナ基板である。
【0238】発熱体804は、基板803の下面の略中
央部に沿って、例えばAg/Pd(銀パラジウム)・T
2 N等の電気抵抗材料を厚み約10μm、幅1〜3m
mにスクリーン印刷等により塗工したものである。
【0239】その上に絶縁・保護を目的として、表面層
806としての耐熱ガラスを備える。またさらにこの上
に定着フィルム807との摺擦摩擦を低減するためにP
FA・PTFE等の滑性表面層をコートしても良い。
【0240】温度検知素子805a・805bは、例え
ば、ヒータ基板803の上面(発熱体804を設けた面
とは反対側の面)にスクリーン印刷等により塗工して具
備させたPt膜等の低熱容量の測温抵抗体である。本実
施例では図51に示すようにその温度検知素子をヒータ
基板803の上面の長手中心位置から手前側と奥側との
2ケ所に、第1温度センサ805a、第2温度センサ8
05bとして設けてある。第1・第2温度センサ805
a・805bは低熱容量サーミスタなどの他の温度検知
素子とすることもできる。ヒータ基板803の長手に沿
って2個以上複数子の温度センサを設けてヒータ基板3
即ち加熱体801の長手に沿う温度分布を検知するよう
にすることもできる。
【0241】本例の加熱体801は発熱体804に対し
てその長手方向両端部より通電し、発熱体804をほぼ
略全長にわたって発熱させる。通電はAC100Vであ
り、第1温度センサ805aの検知温度に応じてトライ
アックを含む通電制御回路820により電源回路821
を制御して発熱体804に通電する位相角を制御するこ
とにより通電電力を制御している。805Cは発熱体8
04に対する通電回路に直列に介入させ、ヒータ基板8
03に接触させて設けた、安全対策素子としてのサーモ
ヒューズ又はサーモスイッチである。
【0242】画像形成スタート信号により画像形成部
(A)が動作して該画像形成部から定着装置へ搬送され
た、未定着のトナー画像Taを上面に担持した記録材P
はガイド813に案内されて加熱体801と加圧ローラ
810との圧接部(定着部)Nの定着フィルム807と
加圧ローラ810との間に進入して、未定着トナー画像
面が記録材シートPの搬送速度と同一速度で同方向に回
動状態の定着フィルム807の下面に密着して定着フィ
ルム807と一緒の重なり状態で加熱体801と加圧ロ
ーラ810との相互圧接部N間を挟圧力を受けつつ通過
していく。加熱体801は画像形成スタート信号により
所定のタイミングで発熱体804に対して通電され加熱
されるので、トナー画像Taは圧接部Nにおいて加熱を
受けて軟化・溶融像Tbとなる。
【0243】定着フィルム807は、ヒータ支持体80
2の曲率の大きいエッジ部S(曲率半径が約2mm)に
おいて、急角度(屈曲角度θが略45°)で走行方向が
転向する。従って、定着フィルム807と重なった状態
で圧接部Nを通過して搬送されたシートPは、エッジ部
Sにおいて定着フィルム807から曲率分離し排紙され
ていく。排紙される時までにはトナーは十分冷却固化し
シートPに完全に定着した状態(トナー画像Tc)とな
っている。
【0244】発熱体804及びヒータ基板803の熱容
量が小さく、かつ、これらが支持体802により断熱支
持されているので、圧接部Nにおける加熱体801の表
面温度は短時間にトナーの融点(又はシートPへの定着
可能温度)に対して十分な高温に昇温するので、加熱体
801をあらかじめ昇温させておく(いわゆるスタンバ
イ温調)必要がなく、省エネルギーが実現でき、しかも
機内昇温も防止できる。
【0245】図50においてS1・S2はフィルム80
7の幅方向手前側と奥側の両側にそれぞれ配設した第1
と第2のフィルム寄り位置検知センサである。830は
フィルム807の従動ローラ(テンションローラ)80
9の奥側の端部を上下動させる手段(偏心カム装置)で
ある。
【0246】走行フィルム807がその幅方向手前側に
寄り移動していきその寄り側のフィルム縁部が第1セン
サS1に検知されると、制御回路831が手段830
を、従動ローラ809の奥側端部を上昇動Uさせるよう
に作動させる。これにより走行フィルム807は上記の
寄り方向とは逆方向へ戻し移動される。
【0247】逆に走行フィルム807がその幅方向奥側
に寄り移動していきその寄り側のフィルム縁部が第2セ
ンサにS2に検知されると、制御回路831が手段83
0を従動ローラ809の奥側端部を下降動Dさせるよう
に作動させる。これにより走行フィルム807は上記の
寄り方向とは逆方向へ戻し移動される。
【0248】このようにしてフィルムの蛇行運動は第1
と第2のセンサS1・S2間の許容範囲内に制御され
る。
【0249】小サイズ記録材連続通紙による加熱体温度
分布(図52)と、駆動ローラ808と加圧ローラ81
0の径の変化(表1)について説明する。
【0250】図52は加熱体801の温調温度を200
℃で管理した本実施例の定着装置に対して小サイズ記録
材P(A4サイズ紙縦送り)を連続通紙したときの、第
1温度センサ805aで検知される通紙部Aの温度と、
第2温度センサ805bで検知される非通紙部Bの温度
を示したものである(加熱体801の長手方向の温度分
布)。
【0251】通紙10枚後、通紙20枚後、通紙30枚
後の各時点で、通紙部Aの温度は温調温度の約200℃
がほぼ維持されてるが、非通紙部Bは非通紙部昇温現象
により、約210℃、約220℃、約230℃と昇温し
ていく。
【0252】この非通紙部昇温現象に伴ない表1に示す
ように駆動ローラ808と加圧ローラ810の各ローラ
の通紙部Aの径と非通紙部Bの径は温度差による熱膨張
差により非通紙部B側の径が通紙部側の径よりも大きく
なっていく。
【0253】その結果、走行フィルム807は非通紙部
B側に寄り移動し易くなり、連続通紙30枚以上で通紙
部Aと非通紙部Bの温度差がΔT≒30℃以上になる
と、その非通紙部B側へのフィルム片寄り移動力がかな
り大きくなり、前述のフィルム蛇行制御手段S1・S2
・831・830によるフィルムの通紙部方向への戻し
移動がきかなくなり(フィルム蛇行制御不能)、フィル
ム807の非通紙部方向への寄り過ぎによるフィルム端
部損傷やしわの発生を生じてしまう。
【0254】
【表2】
【0255】そこで本実施例では前述の第1と第2の温
度センサ805a・805bで検知される加熱体長手方
向の温度分布情報に応じて、非通紙部昇温に起因してフ
ィルム807に生じる非通紙部方向への大きな寄り移動
力を緩和する方向にフィルム懸回張設部材の1つである
従動ローラ809の位置を変化させるようにしてある。
【0256】図53はその具体例を示している。832
は第1の偏心カム、833は第2の偏心カムであり、共
通の進退杆834に支持させてある。進退杆834はソ
レノイド836によりレバー835を介して進退動され
る。809Aは従動ローラ809の奥側端部に設けたカ
ム当接部材である。
【0257】通常は、ソレノイド836に対する通電は
オフで、進退杆834は実線示の後退位置に保持され、
第1の偏心カム832が従動ローラ809のカム当接部
材809Aに対応位置していて該カム当接部材809A
と第1の偏心カム832とが当接している。
【0258】そして前述の第1と第2のフィルム寄り位
置検知センサS1・S2、制御回路831、手段830
により第1の偏心カム832が回動制御されることで従
動ローラ809の奥側端部が上昇動Uまたは下降動Dさ
れて通常の走行フィルム蛇行制御が実行される。
【0259】一方、前述したように小サイズ記録材の連
続通紙により非通紙部昇温を生じ、第1温度センサ80
5aと第2温度センサ805bの検知温度の差ΔTが3
0℃以上になったときは、制御回路820によりソレノ
イド836に通電がなされて、進退杆834が2点鎖線
示の前進位置に保持され、従動ローラ809のカム当接
部材809Aに対するカムが第1の偏心カム832から
第2の偏心カム833へ切り換えられる。
【0260】この切換え後は前述と同様に第1と第2の
フィルム寄り位置検知センサS1・S2、制御回路83
1、手段830によりこの第2の偏心カム832が回動
制御されることで、従動ローラ809の奥側端部が上昇
動Uまたは下降動Dされて走行フィルム蛇行制御が実行
される。
【0261】第2の偏心カム833は従動ローラ809
の奥側端部の下降動Dを第1の偏心カム832よりも大
きくしたカムであり、このカム833による従動ローラ
809の奥側端部の大きな下降動Dにより、非通紙部昇
温でフィルムに生じる非通紙部方向への強い寄り移動力
が緩和される。
【0262】従って、加熱体801の通紙部Aと非通紙
部Bの温度差30℃以上の非通紙部昇温が生じても、そ
れによるフィルムの非通紙部B方向への大きな寄り移動
力は第2の偏心カム833による従動ローラ809の奥
側端部の大きな下降動Dにより緩和されるので、フィル
ム蛇行制御不能におちいることがなく、制御の安定化が
図られ、蛇行制御不能の事態を生じることによるフィル
ムの片寄り過ぎによるフィルム端部損傷やしわの発生を
防ぐことができる。
【0263】次に図54による他の実施例について説明
する。
【0264】本実施例は、前記実施例と同様にセンサS
1・S2、制御回路831、手段830(第1偏心カム
832)で従動ローラ809の位置を変化させて通常の
フィルム蛇行制御を実行させる。
【0265】フィルム807の駆動ローラ808の奥側
端部を上下動U・Dさせる手段(偏心軸受)837を設
ける。常時はこの手段837により駆動ローラ808の
手前側端部を実線示の上昇位置に保持させる。
【0266】加熱体801の第1と第2の温度センサ8
05a・805bの温度差ΔTが30℃以上になったと
きは、制御回路820により手段837を制御して駆動
ローラ808の手前側端部を2点鎖線示のように下降動
させる。
【0267】これにより非通紙部昇温により走行フィル
ム807が非通紙部B方向へ寄り移動してもその移動力
が緩和されることで、センサS1・S2、制御回路83
1、手段830によるフィルム蛇行制御が安定になされ
て制御不能におちいることがなく、制御不能の事態を生
じることによるフィルムの片寄り過ぎによるフィルム端
部損傷やしわの発生を防ぐことができる。
【0268】次に図55により、更に他の実施例を説明
する。
【0269】本実施例は、図53実施例と同様にセンサ
S1・S2、制御回路831、手段830(第1偏心カ
ム832)で従動ローラ809の位置を変化させて通常
のフィルム蛇行制御を実行させる。
【0270】加熱体801(ヒータ支持体802も含
む)と加圧ローラ810の奥側端部を図55のように実
線示の第1位置と2点鎖線示の横方向にシフトさせた第
2位置とに変位させる手段838を設ける。常時はこの
手段838により加熱体801及び加圧ローラ810の
奥側端部を実線示の第1位置に保持させる。
【0271】加熱体801の第1と第2の温度センサ8
05a・805bの検知温度の温度差ΔTが30℃以上
になったときは、制御回路820により手段838が制
御されて加熱体801及び加圧ローラ810の奥側端部
が2点鎖線示の第2位置に変位される。
【0272】これにより非通紙部昇温により走行フィル
ム807が非通紙部B方向へ寄り移動してもその移動力
が緩和されることで、センサS1・S2、制御回路83
1、手段830によるフィルム蛇行制御が安定になされ
て制御不能におちいることがなく、制御不能の事態を生
じることによるフィルムの片寄り過ぎによるフィルム端
部損傷やしわの発生を防ぐことができる。
【0273】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、耐熱フィルムを駆動するために加圧ローラを回
転させるが、そのために加圧ローラに密着したもう1つ
の駆動ローラを設けることにより、加圧ローラが加熱体
により高温になって加圧ローラが熱膨張しても、駆動ロ
ーラは加熱体と接していないのでそれほど高温になら
ず、常に一定の接線速度で駆動回転し、加熱スピードを
安定化する効果がある。
【0274】請求項2の発明によれば、ヒータホルダー
を熱伝導率の違う2部材で構成することにより、ヒータ
ホルダーと定着フィルムとの摺擦面の摩擦力をおさえ、
定着フィルムのスリップを防止することができ、又、小
サイズ通紙時の非通紙部昇温による長手方向の温度差を
緩和することができ、発熱体の高温による破壊を防止す
ることができる。
【0275】請求項3によれば、ヒータ裏面にヒートパ
イプを接触もしくは近接させることにより、短いウェイ
ト時間を維持しつつ、簡易な構成でヒータの非通紙部昇
温が低減でき、装置の耐久性が向上できる。
【0276】請求項4乃至6によれば、フィルム式加熱
装置において、小サイズ紙を通すことによる生じる温度
差を、冷却装置において、防止することにより、定着フ
ィルムの寄り、しわを防ぎ、加熱装置又は定着装置の耐
久性、信頼性の向上を図ることができる。そして、この
冷却装置は、従来から備わっているレンズの移動動作を
用い用紙サイズに対応した冷却領域の変更を行う為、省
スペース、低コストによって上記効果を実現できる。
【0277】請求項7によれば、フィルムに生じる波を
検知する検知手段と冷却手段を備え、波発生を検知した
場合、フィルム駆動部材等を冷却し、定着フィルムが永
久変形(しわ)を生じる事を防止し、それに伴う定着む
ら等の防止等の効果がある。請求項8によれば、加熱体
又は、加熱体を支持する支持部材に係合箇所を設け、加
圧部材又は加圧部材を支持する支持部材が前記係合箇所
に係合することによって、加熱体中の発熱層と加圧部材
の係合精度を上げ、加熱体の破損防止、定着性の低下防
止、オフセット防止の効果がある。
【0278】請求項9によれば、加熱体を支持する固定
ガイド部材に該加熱体と固定ガイド部材の接触面から逃
げる方向にグリース等の液状物質を介在させる箇所を有
する事により、以下の効果がある。
【0279】(1)グリース等の液状物質が発熱体表面
に出てきてフィルムの破損および、フィルム走行に支障
を与えるのを防止する。(2)グリース等の液状物質
が、固定ガイド部材と加熱体の間に介在し発熱体の表面
位置精度が狂うのを防止し、発熱体の位置精度を向上さ
せる。(3)グリース等の液状物質の量管理を容易に
し、加熱体の製造組立部門での工程時間を短縮させる事
ができる。
【0280】請求項10,11によれば、加熱体を支持
する支持部材の形状を変化させる調整手段を設け、その
調整手段で、加熱体の形状を変化させる事によって以下
の効果がある。
【0281】(1)ヒータホルダーの製造が容易になり
コストダウンする。(2)加熱体表面のクラウンの調整
・管理が容易になる。(3)コピースタート1枚目の定
着性を上げ、クイックスタートが可能になる。
【0282】請求項12によればフィルム加熱方式の加
熱装置において、非通紙部昇温に拘らず、走行フィルム
の寄り移動力を常にフィルム蛇行制御手段の蛇行制御可
能範囲内にすることができてフィルム蛇行制御の安定化
が図られ、蛇行制御不能の事態を生じることによるフィ
ルムの寄り過ぎによるフィルム端部損傷やしわの発生を
防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による加熱装置を備えた定着
装置の断面図。
【図2】図1の要部の拡大斜視図。
【図3】本発明の他の実施例の断面図。
【図4】本発明による加熱装置を備えた複写機の概略
図。
【図5】本発明の他の実施例の斜視図。
【図6】本発明の加熱装置を用いた画像形成装置の断面
図。
【図7】本発明の加熱装置のヒータホルダー部の詳細
図。
【図8】本発明の他の実施例による加熱装置を備えた定
着装置の断面図。
【図9】図8のヒータ近傍の拡大断面図。
【図10】本発明の加熱装置の比較例の定着装置の断面
図。
【図11】本発明の他の実施例の加熱装置のヒータ近傍
の拡大断面図。
【図12】本発明の更に他の実施例のヒータ近傍の拡大
断面図。
【図13】本発明の加熱装置を実施した定着装置及び冷
却装置の斜視図。
【図14】本発明の加熱装置を実施した画像形成装置の
断面図。
【図15】本発明の加熱装置を具備する定着装置の一例
を示す断面図。
【図16】本発明を実施した冷却装置のブロック図。
【図17】本発明を実施した冷却装置のフローチャート
図。
【図18】本発明の他の実施例を示す斜視図。
【図19】本発明の更に他の実施例を示す斜視図。
【図20】本発明の他の実施例の斜視図。
【図21】本発明の加熱装置を備えた複写機の概略図。
【図22】図20のA−A断面図。
【図23】本発明の加熱装置の動作のフローチャート。
【図24】本発明の更に他の実施例の斜視図。
【図25】図23のB−B断面図。
【図26】図20のA−A断面で、フィルムの波発生の
説明図。
【図27】図26と同様に、フィルムの波発生の説明
図。
【図28】本発明のもう1つの実施例の斜視図。
【図29】図28のC−C断面図。
【図30】図28の実施例の動作のフローチャート。
【図31】図20の実施例の制御ブロック図。
【図32】図28の実施例の制御ブロック図。
【図33】本発明の加熱装置の他の実施例を示す図。
【図34】本発明の加熱装置を備えた画像形成装置の縦
断正面図。
【図35】図33におけるヒータステーの定着側板への
取付状態を示す斜視図。
【図36】本発明の加熱装置の更に他の実施例を示す
図。
【図37】本発明の加熱装置のヒータホルダーの実施例
を示す斜視図。
【図38】本発明の加熱装置の他の実施例の斜視図。
【図39】本発明の加熱装置におけるヒータユニットの
一実施例におけるヒータ装着前の断面図。
【図40】本発明の加熱装置におけるヒータユニットの
一実施例におけるヒータ装着後の断面図。
【図41】本発明の加熱装置を使用する画像形成装置の
断面図。
【図42】本発明のヒータホルダーの他の実施例の斜視
図。
【図43】図42の実施例のヒータ装着後の斜視図。
【図44】本発明による加熱装置における検温素子にグ
リースを付けた時と付けない時のヒータ表面温度の立上
がり特性を示すグラフ。
【図45】本発明の他の実施例の加熱装置を備えた定着
装置の斜視図。
【図46】図45のクラウン調整部の断面図。
【図47】図45のクラウン調整部の他の実施例の断面
図。
【図48】加熱体のクラウンの有無によるニップ形状を
表す図。
【図49】図47のクラウン調整部の加圧方法を変えた
場合のニップ形状を示す図。
【図50】本発明の加熱装置の一実施例としての画像加
熱定着装置の概略構成図。
【図51】加熱体の上面図と回路ブロック図。
【図52】小サイズ記録材連続通紙後の加熱体の長手方
向の温度分布図。
【図53】偏心カム切り換え機構図。
【図54】他の実施例の概略図。
【図55】更に他の実施例の概略図。
【図56】従来の加熱装置を備えた定着装置の断面図。
【図57】図56における加圧部材の熱膨張を説明する
図。
【図58】従来の他の加熱装置を備えた定着装置の断面
【図59】図58のニップ部拡大図。
【図60】図58における加熱部の斜視図。
【符号の説明】
9…耐熱フィルム 12…加熱体 17…加圧部材 17A…冷却ファ
ン 18…駆動ローラ 19…駆動ギア 129…耐熱フィルム 130…加熱体 141…ヒータステー 142…ヒータホ
ルダーA 143…ヒータホルダーB 201…ヒータ 206…耐熱フィルム 211…ヒートパ
イプ 214…ホルダー 307…フィルム 311…冷却ファン 312…ダクト 313…開口部 314…シャッタ
ー 320…ズーム・レンズ 321…レンズ移
動機構 429…フィルム 430…加熱体 440…検知センサ 445…受光素子 529…定着フィルム 536’,53
7’…加熱体 533…加圧ローラ 541…ヒータス
テー 542…ヒータホルダー 543…加圧アー
ム 549…係合角穴 550…係合部 555…定着後側板 555’…定着前
側板 556…定着底板 629…フィルム 630…加熱体 647…検温素子 729…フィルム 730…加熱体 752…クラウン調整用モーター 754…加圧板 760…排紙検知センサー 801…加熱体 802…ヒータ(加熱体)支持体 803…ヒータ基
板 804…通電発熱体 805a・805b…第1と第2の温度センサー 805c…安全対策素子(サーモヒューズ又はサーモス
イッチ) 807…耐熱性フィルム(定着フィルム) 808…駆動ローラ 809…従動ロー
ラ S1・S2…フィルム寄り位置検知手段 830・837・838…従動ローラ又は駆動ローラ又
は加熱体及び加圧ローラの変位手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 草加健作 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 渡辺 毅 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 小澤隆志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 桝田恒司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 仙波久明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱体にフィルムを接触させ、該フィル
    ムの加熱体側とは反対側の面に加熱体に圧接する弾性回
    転体を有し、前記弾性回転体は、駆動回転体が圧接され
    ており、前記弾性回転体は前記駆動回転体により回転
    し、この回転を利用して前記フィルムを走行移動するこ
    とを特徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 固定支持された加熱体に対向圧接して耐
    熱フィルムを介して被加熱材を加熱体に圧着させる加圧
    部材とにより被加熱材を加熱する加熱装置において、発
    熱体を保持するヒータホルダーを2部材で構成し、定着
    フィルムと摺擦する一方の部材には、熱伝導率の低い材
    質を用い、発熱体の熱を多く受ける他方の部材には熱伝
    導率の高い材質を用いることを特徴とする加熱装置。
  3. 【請求項3】 固定ヒータと、このヒータと摺動するフ
    ィルムと、このフィルムを介して上記ヒータとの間にニ
    ップを形成する加圧手段とを有し、フィルムと加圧手段
    間で被加熱材を挟持搬送することで被加熱材に熱エネル
    ギーを付与する加熱装置において、前記ヒータにヒート
    パイプが接触もしくは近接されていることを特徴とする
    加熱装置。
  4. 【請求項4】 走行駆動される耐熱フィルムと、それを
    挟んで圧接する加熱体と加圧部材とを有した加熱装置に
    おいて、前記加熱体より発生する熱を放冷する冷却手段
    を有し、この冷却手段は放冷する領域を変更する放冷領
    域変更手段を有し、この放冷領域変更手段が、ズームレ
    ンズの変倍時の移動動作によって動作することを特徴と
    する加熱装置。
  5. 【請求項5】 被加熱材の幅方向サイズに応じて冷却領
    域を変更する制御手段を備えたことを特徴とする請求項
    4の加熱装置。
  6. 【請求項6】 被加熱材の幅方向サイズ及び画像倍率に
    応じて冷却領域を変更する制御手段を備えたことを特徴
    とする請求項4の加熱装置。
  7. 【請求項7】 固定支持された加熱体に対向圧接して定
    着フィルムを介して被加熱材を加熱体に圧着させる加圧
    部材とにより被加熱材を加熱定着する加熱装置におい
    て、前記耐熱フィルムに生じる波を検知する検知手段
    と、フィルム駆動部材等を冷却する冷却手段を備え、定
    着フィルムに生じた波を前記検知手段によって検知し、
    それに応じて前記冷却手段によって、フィルム駆動部材
    等を冷却する事を特徴とする加熱装置。
  8. 【請求項8】 固定支持された加熱体に対向圧接して耐
    熱フィルムを介して被加熱材を加熱体に圧着させる加圧
    部材とにより被加熱材を加熱する加熱装置において、該
    加熱体又は該加熱体を支持する支持部材に係合箇所を設
    け、該加圧部材又は該加圧部材を支持する支持部材が該
    係合箇所に係合することを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】 固定支持された加熱体に対向圧接して耐
    熱フィルムを介して被加熱材を加熱体に圧着させる加圧
    部材とにより被加熱材を加熱する加熱装置において、該
    加熱体を保持する固定ガイド部材と、加熱体の発熱温度
    を検知する検知手段と、加熱体と該検知手段の接触部に
    グリース等の液状物質を有し、該固定ガイド部材に該加
    熱体と固定ガイド部材の接触面から逃げる方向に前記液
    状物質を介在させる箇所を有する事を特徴とする加熱装
    置。
  10. 【請求項10】 固定支持された加熱体に対向圧接して
    耐熱フィルムを介して被加熱材を加熱体に圧着させる加
    圧部材とにより被加熱材を加熱する加熱装置において、
    前記加熱体を支持する支持部材と、該支持部材の形状を
    変化させる調整手段を設け、該調整手段によって前記加
    熱体の形状を変化させる事を特徴とする加熱装置。
  11. 【請求項11】 前記調整手段と該調整手段を自動的に
    制御する制御手段を備え、前記調整手段を自動的に制御
    する事によって前記加熱体の形状を自動的に変化させる
    事を特徴とする請求項10記載の加熱装置。
  12. 【請求項12】 耐熱性のフィルムを加熱体を含むフィ
    ルム懸回張設部材に懸回張設して走行駆動させ、フィル
    ムの加熱体面側とは反対面側に被加熱材を密着させて加
    熱体位置を通過させることで加熱体の熱エネルギーをフ
    ィルムを介して被加熱材に付与する加熱装置において、
    加熱体のフィルム走行方向と直交する方向を加熱体長手
    方向としたときその加熱体長手方向の温度分布を検知す
    る温度検知素子を有し、該検知温度分布情報によりフィ
    ルムを懸回張設している部材の位置関係を変化させる手
    段を有する、ことを特徴とする加熱装置。
JP4173482A 1992-06-30 1992-06-30 加熱装置 Pending JPH0619345A (ja)

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