JPH0619304A - 現像装置 - Google Patents

現像装置

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Publication number
JPH0619304A
JPH0619304A JP4171334A JP17133492A JPH0619304A JP H0619304 A JPH0619304 A JP H0619304A JP 4171334 A JP4171334 A JP 4171334A JP 17133492 A JP17133492 A JP 17133492A JP H0619304 A JPH0619304 A JP H0619304A
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JP
Japan
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developer
path
hopper
developing device
photosensitive drum
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Application number
JP4171334A
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English (en)
Inventor
Noboru Katakabe
昇 片伯部
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 現像装置の姿勢や向きの変化によって現像剤
搬送路での現像剤が偏るのを防止できるようにする。 【構成】 現像剤を貯留しこれを供給するホッパ21
と、このホッパ21からの現像剤を搬送して感光体1ま
わりの現像場23をなす現像剤担持体1、25に沿う部
分でこの現像剤担持体1、25に現像剤を現像剤供給口
61を通じて供給した後、別の経路で現像剤を返送して
現像剤を循環搬送する現像剤搬送路22と、この現像剤
搬送路22内に設けられて現像剤の搬送を行う現像剤搬
送体24とを備え、現像剤搬送路22を現像剤担持体
1、25ととも現像剤搬送体24を内包した閉空間と
し、この閉空間の中の、現像剤担持体1、25とこれに
現像剤供給口61を介して面した現像剤搬送路22内の
現像剤搬送体24との間の現像剤遊び空間55を、これ
のまわりに配置した磁石53、81による現像剤を重力
に抗し保持できる強さの磁界54範囲内に設定したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現像装置およびこれを有
する画像形成装置に関し、詳しくは電子写真方式にて画
像を形成する複写機やレーザビームプリンタ等に利用さ
れる現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3−101784号公報、特開平
3−282488号公報はこの種の現像装置を開示して
いる。
【0003】前者の公報に開示のものは、感光体ドラム
に近接した現像スリーブの背後にトナーを貯留するホッ
パを設けている。そしてこのホッパ内のトナー攪拌具に
よってホッパ内のトナーを攪拌するとともに、ホッパの
現像スリーブの側に設けられているトナー供給口に向け
てかき寄せ、このトナー供給口を通じて現像スリーブに
トナーを供給する。
【0004】現像スリーブは供給されたトナーを表面に
担持し、これの層厚を弾性ブレードの押圧にて規制され
た後、感光体ドラムの画像露光後の表面と対向させ、感
光体ドラムの表面が前記画像露光によって担持している
静電潜像をトナー現像する。
【0005】そして感光体ドラムおよびこれのまわりの
作像エレメントはその全体が画像形成装置の本体に対し
着脱可能なカートリッジとされ、メンテナンスに有利な
ようになっている。
【0006】後者の公報に開示のものは、現像スリーブ
の背後に現像剤を循環搬送する循環搬送路を設けてい
る。この循環搬送路は往路および復路の一方が現像スリ
ーブに沿い、他方の一部に背部に設けられたホッパから
のトナー補給路が接続されている。
【0007】循環搬送路ではキャリヤとトナーとを含む
2成分現像剤を現像剤搬送スクリュウによって攪拌しな
がら循環搬送して現像スリーブとの対向部でこれに供給
する。現像スリーブは担持した現像剤を感光体ドラムと
の対向部に搬送してこれにトナーを供給し現像を行う。
【0008】循環搬送路は現像スリーブと対向する部分
で全面が開放されて現像スリーブの側の広い空間と通じ
る開放通路となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時では現
像装置やこれを含む感光体ドラムとこれのまわりの作像
エレメントを、上記前者の後方に開示のもののようにカ
ートリッジ化することが広く行われている。
【0010】本体から抜き出されたカートリッジは、取
扱い上どのような姿勢にされるか分からない。例えば現
像スリーブの軸線が垂直に向く姿勢や、現像装置の上部
が横に向いたり、下に向いたりする姿勢とされることが
ある。
【0011】また一方では画像形成装置の小型化が進む
中、取り扱い向きが一定せず、現像装置が前記のように
種々の向きとなることがある。
【0012】また画像形成装置の小型化とパーソナルな
用途への普及とともに、空きスペースの状態や周りの機
器や作業環境等から、複数の姿勢に設置できるようにす
ることも望まれる。この場合設置姿勢の変更は現像装置
の姿勢に変化をもたらす。
【0013】このように現像装置の向きが取扱い上、あ
るいは使用上一定しない場合、上記各公報に記載の現像
装置では、現像剤に偏りが生じる。
【0014】たとえば上記前者の公報に記載のもので
は、ホッパ内および現像スリーブまわりの現像剤は自由
に移動できるので、現像スリーブの軸線が傾斜したり垂
直になるようなことがあると、現像剤は重力作用によっ
て低い側に偏る。
【0015】したがってこれが一時的な取扱いによる場
合は、現像装置を適正な姿勢に装着し、しばしならし駆
動を行って現像剤が均一に行き渡るようにする必要があ
る。
【0016】このため無駄な待ち時間を要する。
【0017】また本体の設置向きを選択した継続的な使
用による場合は、現像剤の偏りは解消せず、設置向きの
選択によって現像性能が一定しないことになる。場合に
よっては現像不良や現像不能となる。
【0018】上記後者の公報に記載のものは、現像剤を
循環搬送する循環搬送路に現像剤の捕捉性がよいスクリ
ュウを現像剤搬送体として採用している。しかし循環搬
送路の現像スリーブに面した部分は現像スリーブまわり
の広い空間に全面が開放されている。
【0019】したがってこの部分でのスクリュウと現像
スリーブとの間には、スクリュウおよび現像スリーブの
捕捉力ないし担持力が及ばない現像剤が自由となる大き
な現像剤遊び空間が形成されるので、現像剤は現像装置
の姿勢の変化に応じて低い側に偏り前記の場合同様の問
題が生じる。
【0020】本発明は、現像装置の姿勢や向きの変化に
よって現像剤搬送路での現像剤が偏るのを防止して、前
記従来のような問題を解消することができる現像装置を
提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を達成するため、現像剤を貯留しこれを供給するホッ
パと、このホッパからの現像剤を搬送して感光体まわり
の現像場をなす現像剤担持体に沿う部分でこの現像剤担
持体に現像剤を現像剤供給口を通じて供給した後、別の
経路で現像剤を返送して現像剤を循環搬送する現像剤搬
送路と、この現像剤搬送路内に設けられて現像剤の搬送
を行う現像剤搬送体とを備え、現像剤搬送路を前記現像
剤担持体とともに現像剤搬送体を内包した閉空間とし、
この閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供給口
を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との間の
現像剤遊び空間を、これのまわりに配置した磁石による
現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範囲内に設
定したことを特徴とする。
【0022】現像剤搬送体はスクリュウであり、閉空間
はこのスクリュウの外径に近接した内面を有したものと
するのが好適である。
【0023】そしてさらに現像剤搬送路の少なくとも前
記現像剤供給口が設けられている部分のスクリュウの外
径内空間が前記磁界内に位置するように設定することが
できる。
【0024】磁石は現像剤担持体に有しているものとす
ることができるし、現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものとすることもできる。
【0025】現像剤搬送体を磁性体とし、また現像剤担
持体に現像剤供給口を通じ対向している現像剤搬送体の
回転方向を、現像剤担持体との対向側周面が下方から上
方に移動する向きとするのがよい。
【0026】
【作用】本発明の上記構成によれば、ホッパからの現像
剤を現像剤搬送体によってこれを内包する現像剤搬送路
に沿って循環搬送しながら、現像剤搬送路の現像剤担持
体に沿う部分にて前記循環搬送途中の現像剤を現像剤供
給口を通じ現像場に供給して現像を行うことができ、現
像剤搬送路は前記現像剤担持体とともに現像剤搬送体を
内包した閉空間であるので、循環搬送中の現像剤を搬送
途中の各部に捕捉して自由な動きを規制しやすくなる
し、前記閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供
給口を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との
間にできる現像剤遊び空間を、これの周りに配置した磁
石による現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範
囲内に設定してあり、現像剤遊び空間に位置する現像剤
は現像剤搬送体および現像スリーブによる捕捉ないし担
持を受け難いが、現像剤が磁性を有することによって前
記磁界によって重力に抗し保持されて自由度を失い安定
するので、現像装置の姿勢が変化しても現像剤搬送路内
の現像剤が重力の影響によって偏るのを防止することが
できる。
【0027】現像剤搬送体がスクリュウであると、現像
剤搬送路内の現像剤を捕捉しやすく、しかも現像剤搬送
路がなす閉空間がこのスクリュウの外径に近接した内面
を有していると、現像剤搬送体による現像剤の捕捉が前
記閉空間全域に及びやすく現像剤の自由な動きを規制し
て前記偏りをさらに有利に防止することができる。
【0028】現像剤搬送路の少なくとも前記現像剤供給
口が設けられている部分のスクリュウの外径内空間が前
記磁界内に位置するように設定されていると、スクリュ
ウによる現像剤の捕捉に加え、前記磁界によっても保持
するので現像剤の偏りをさらに確実に防止することがで
きる。
【0029】磁石を現像剤担持体に有しているものとす
ると、現像スリーブに内蔵する円筒状磁石等を兼用する
ことができる。
【0030】磁石が現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものであると、前記現像剤の磁界によ
る保持をどの部分でも満足することができる。
【0031】現像剤搬送体が磁性体であると、前記磁石
との間で磁気回路を結び、限られた磁石によって現像剤
を保持する磁界を現像剤の搬送路全域に及ばせやすい。
【0032】現像剤担持体に現像剤供給口を通じ対向し
ている現像剤搬送体の回転方向を、現像剤担持体との対
向側周面が下方から上方に移動する向きとすると、現像
剤担持体に対向する現像剤搬送体により搬送する現像剤
を、現像剤担持体との対向側で掻き上げてかさ高くする
ので、少ない現像剤で充分な量の現像剤を現像剤担持体
表面に一挙に接触させることができる。
【0033】
【実施例】以下図1〜図7に示す本発明の第1の実施例
について説明する。
【0034】図1〜図5は現像装置を示し、図6は前記
現像装置を装着した画像形成装置を示している。図7は
画像形成装置の感光体ドラムまわりの構成を詳細に示し
ている。
【0035】本実施例は特に、パーソナルコンピュータ
に接続して用いられるようなパーソナルな用途に適した
簡単かつ小型で安価な画像形成装置で、図6に示すよう
に、本体11内に感光体ドラム1とこれに画像露光を行
うプリントヘッド2とを持ったプリンタの場合を例示し
ている。
【0036】プリントヘッド2はLED等の発光素子や
液晶シャッタを配列して画像露光を行ういわゆる固体走
査方式のものを採用している。大型の機種ではレーザビ
ームを偏向して走査を行うプリントヘッドを採用するこ
ともできる。
【0037】感光体ドラム1の外径面まわりには、図7
に示すように帯電チャージャ3、前記プリントヘッド
2、現像装置4、転写ローラ5およびクリーニング装置
6が、感光体ドラム1の矢印で示す回転方向に向けて順
次配設されている。
【0038】図6に戻って、感光体ドラム1と転写ロー
ラ5との間の転写部の手前には本体11の外面の手差し
用の給紙口12等から通じる給紙路13が設けられ、転
写部の後方には本体11内に設けらている定着装置18
への搬送路15が設けられている。
【0039】定着装置18の後方には本体11の外面の
排紙口16に通じる排紙路17が設けられている。
【0040】本体11は紙面に直角な方向で見た前後に
長方形側面を持ち、その一方の長辺と短辺に沿う2つの
設置面11a、11bを有し、他方の短辺に前記給紙口
12と排紙口16とを設けてある。このため設置面11
a、11bのどちらによって本体11が設置されても給
紙および排紙ができる。
【0041】また感光体ドラム1に対してクリーニング
装置6が設置面11aと反対側に、また現像装置4が設
置面11aの側にそれぞれ位置し、感光体ドラム1の給
紙口12および排紙口16との対向側に転写ローラ5が
位置するようにしてある。
【0042】また給紙口12は本体11の外面の設置面
11aの側に寄って設けられ、排紙口16は設置面11
aから遠い側の端部近くに設けられている。
【0043】そして排紙口16と転写部との間の排紙口
16の側に寄って感光体ドラム1から外れた位置に定着
装置18が設けられている。
【0044】これによって給紙口12から給紙した記録
シートを転写部に送り込み、かつ転写後に定着装置18
を経て排紙口16に排紙することが、本体11内の極く
一部のスペースを利用した短い経路にて達成することが
できる。
【0045】そして設置面11a、11bのどちらによ
って本体11が設置されても、定着装置18は感光体ド
ラム1の上に位置することになる。したがって定着装置
18の熱が感光体ドラム1まわりの作像機構部に悪影響
するのを防止することができる。
【0046】また現像装置4は前記配置上、設置面11
a、11bのどちらによって本体11が設置されても、
感光体ドラム1の側部か下に位置することになる。この
ため現像装置4から現像剤を直接供給される現像剤担持
体としての感光体ドラム1に現像剤を供給するのに、現
像剤が重力作用によって過剰供給となり各部間に詰まる
ようなことを防止することができ、特に感光体ドラム1
の広域部に現像剤を接触させて一旦全面現像を行い、後
に非画像部の現像剤を除去して回収する本実施例の現像
方式には有効である。
【0047】また万一現像装置4から現像剤が漏れでる
ようなことがあっても、これが感光体ドラム1に付着し
てこれを汚損するようなことも回避される。
【0048】本体11の前記通紙経路や転写部はジャム
処理や補修等のために開閉可能とされる。この場合図6
における現像装置4の右側部分が開放されるようにし、
ユニット化した現像装置4および感光体ドラム1を前記
開放部を通じて図に矢印31で示す方向に着脱できるよ
うにしてある。
【0049】なおこの着脱方向は他の機器の配置や本体
11の各部の開閉構造に応じて自由に設定できる。
【0050】現像装置4自体は図1〜図5に詳しく示し
てある。これについて説明する。現像剤を貯留しこれを
供給するホッパ21、このホッパ21からの現像剤を搬
送する現像剤搬送路22、この現像剤搬送路22にて現
像剤を搬送し現像剤搬送路22に沿う現像剤担持体とし
ての感光体ドラム1に現像剤を供給する現像剤搬送体2
4を備え、感光体ドラム1まわりの現像場23での現像
場23にて現像が行われるようにする。
【0051】現像剤搬送路22はホッパから現像剤を送
りだす往路22aと、この往路22aに送りだされる現
像剤をホッパ21に戻す復路22bとがホッパ21を一
部に含んで連続する現像剤循環路を形成している。往路
22aおよび復路22bの一部、本実施例では往路22
aに前記現像剤担持体としての感光体ドラム1に接して
これに前記全面現像に充分な量の現像剤を供給する幅広
な現像剤供給口61を設けてある。
【0052】これによって、ホッパ21内に貯留され、
攪拌羽根20によって攪拌される現像剤を現像剤搬送路
22の往路22aに送りだして後、これに続く復路22
bを通じてホッパ21内に戻すことを繰り返すので、ホ
ッパ21内に現像剤がある間、ホッパ21および現像剤
搬送路22の往路22aおよび復路22bがなす循環路
にて常時定量の現像剤を循環搬送することができ、循環
搬送の途中で前記現像剤供給口61を通じて現像剤担持
体としての感光体ドラム1に現像剤を安定供給し、適正
な現像が行われるようにすることができる。
【0053】本実施例での前記方式の現像は、前記幅広
な現像剤供給口61を通じて感光体ドラム1の比較的広
域な部分に現像剤を供給し、感光体ドラム1上の画像部
および非画像部双方を電位差や磁気作用による感光体ド
ラム1側への現像剤吸引力によって現像する全面現像を
一旦行う。磁気作用力を利用する場合は磁性現像剤が用
いられる。
【0054】次いで感光体ドラム1上の全面現像部が現
像場23に到達したとき、電位差や磁気作用による現像
スリーブ25側への現像剤吸引力によって感光体ドラム
1上の非画像部に吸着されている現像剤を現像スリーブ
25上に吸引して除去し現像を完了する。
【0055】非画像部の現像剤を吸引除去する場合、感
光体ドラム1と現像スリーブ25との間に交流電位等に
よる交番的な吸引力を作用させると、非画像部の特に表
面に吸着して安定している現像剤でも、非画像部の上層
部の比較的自由な、あるいは遊離して十分に自由な現像
剤粒子を先に振動させてこれを前記安定している現像剤
に衝突させ、現像スリーブ25の側に効果的に吸引し除
去することができる。
【0056】非画像部から除去した現像スリーブ25上
の現像剤は現像スリーブ25の回転によって現像剤搬送
路22内に戻して回収する。52はこの回収のためのブ
レードであるが、現像剤が現像剤供給口61と現像スリ
ーブ25との間から漏れでるのを防止するシールの役目
もしている。
【0057】また循環搬送する現像剤は1回の循環ごと
にホッパ21内に戻り、ここでホッパ21内の現像剤と
更新、混合されるので、ホッパ21内の現像剤を含めた
全体の現像剤を、均質に保ちながら供給することがで
き、一部成分の異常消費による急激な劣化や使用経歴の
多い現像剤の偏り等がなく、安定した現像を保証するこ
とができる。
【0058】往路22aおよび復路22bは現像剤搬送
体24を内包した閉空間としてあるので、現像装置4が
本体11から抜き出された単独の状態で、あるいはこれ
を装着した本体11とともに、取扱い向きや設置向きを
変えられても、現像剤搬送路22内の各部の現像剤を現
像剤搬送体24との間で重力作用に抗してその場に保持
し、循環搬送路の一端側や往路および復路の一方側に偏
るようなことを回避することができる。
【0059】また現像剤搬送路22の感光体ドラム1等
の現像剤担持体に接する現像剤供給口61は往路22a
に設けてあり、前記現像方式上一部現像スリーブ25と
も接し、現像剤搬送路22は感光体ドラム1および現像
スリーブ25に沿ってかさ張り少なく設置することがで
きる。
【0060】またこの場合現像剤搬送路22が感光体ド
ラム1および現像スリーブ25とともに前記閉空間を形
成するようにすると、現像場23への現像剤の供給を行
うのに必要な閉空間が狭くなるので、前記現像剤の保持
をより確実に行うことができる。
【0061】なお現像スリーブ25はホッパ21および
現像剤搬送路22を形成している現像ケーシング30の
一部に一体形成された現像場カバー30a内に設置して
ある。
【0062】また上記閉空間の内の、往路22a内の現
像剤搬送体24と感光体ドラム1および現像スリーブ2
5側との間にできる前記現像剤搬送体24の搬送力が及
ばない、また感光体ドラム1や現像スリーブ25の担持
が及ばない現像剤遊び空間55を、現像スリーブ25内
および感光体ドラム1内に設けられた円筒状の円筒状磁
石53やセクタ状マグネット81の磁極間に形成され現
像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界54内に位置
するように設定してある。
【0063】したがってこの現像剤遊び空間55内の現
像剤は、前記現像剤搬送体24による搬送力や感光体ド
ラム1および現像スリーブ25による担持力を受けずそ
の場に捕捉されにくいが、磁性を有するものであれば前
記磁界54によって重力に抗し保持されるので、現像剤
の前記偏りをさらに確実に防止することができる。
【0064】現像剤搬送路22での現像剤搬送能力を、
スクリュウとした現像剤搬送体24のスクリュウブレー
ド24aのリードを大きくしていくことによって、ホッ
パ21の出口21aから往路22aおよび復路22bを
経たホッパ21の入口21bに至る下流側に向け適宜大
きくなるように設定してある。
【0065】これによってホッパ21から送りだされる
現像剤に下流側にいくにしたがって大きな搬送力を働か
せることになり、現像剤の往路22aおよび復路22b
内での余裕を徐々に増大させていき、最後に容量の大き
なホッパ21内に送り込んで解放するので、現像剤が循
環搬送中に詰まるようなことや、これに近い高密度状態
になって現像剤に強い疲労を与えるようなことを防止す
ることができる。
【0066】なお現像剤搬送体24のリードが大きくな
ると、現像剤の把持力が甘くなり、前記現像剤の各部へ
充分に保持できず、前記偏りを防止し切れないことがあ
る。
【0067】この場合スクリュウブレード24aを多条
に形成すると対策できる。
【0068】また往路22aから復路22bへの接続路
22cの通路幅を往路22aのそれよりも大きくしてあ
り、この部分で循環搬送中の現像剤がほぐれるので、屈
曲経路での次への移行および搬送がスムーズになる。
【0069】さらに往路22a内の現像剤搬送体24が
スクリュウであってホッパ21内に臨んでいるので、ホ
ッパ21内の自由な現像剤をよく捕捉し確実に送り出す
ことができる。
【0070】現像剤搬送体24の現像剤搬送能力の設定
は、前記の他現像剤搬送体の径や駆動速度等によっても
適宜行える。
【0071】またホッパ出口21aの現像剤搬送能力が
現像剤担持体24の現像スリーブ25のそれよりも大で
あるように設定してある。したがって、現像剤を前記循
環搬送しながら現像場23に供給するのに供給量が不足
するようなことを防止することができる。
【0072】なお本実施例では現像剤搬送体24の感光
体ドラム1に対向する部分のリードは一定にしてある。
これによって循環搬送されながら感光体ドラム1に供給
される現像剤が、搬送速度の差によって感光体ドラム1
への供給量が不均一になるのを回避することができる。
【0073】本実施例のように復路22b側の現像剤搬
送体24がホッパ21内に大きく進入していると、復路
22bからホッパ21内に現像剤を戻すのに、現像剤を
ホッパ21内の奥部にまで確実に送り込みながらホッパ
21内の現像剤との攪拌、混合を積極的に行うことがで
きる。
【0074】各現像剤搬送体24が同じ向きのリードで
駆動機構82によって互いに逆向きに回転駆動されるよ
うにしてあり、相互に直結のギヤ27、28の噛み合わ
せによって現像剤を搬送するための駆動を達成すること
ができ、駆動機構82の構造を簡略化することができ
る。
【0075】またこのギヤ連結はトルクリミッタ57を
介して行っている。したがって万一往路22aや復路2
2bにて現像剤の詰まりや高密度化により過剰付加が生
じても、トルクリミッタ57の滑りによって対処でき、
無理な駆動が行われないようにする。
【0076】ホッパ21の現像剤を補給する補給口21
cには、蓋58が施され、これを外して現像剤補給容器
43を装着し、現像剤を補給できるようにしてある。
【0077】ホッパ21が感光体ドラム1の長手方向の
一端外側に位置し、往路22aおよび復路22bがホッ
パ21から感光体ドラム1に平行に延びているので、ホ
ッパ21が感光体ドラム1の外径面まわりに位置せず、
現像剤の往路22aおよび復路22bだけが感光体ドラ
ム1の外径面まわりにこれと平行に位置して現像スリー
ブ25に現像剤を供給することができるので、現像装置
4の感光体ドラム1まわりに占めるスペースを半減する
ことができる。
【0078】したがって画像形成部のさらなる小型化に
有利であるし、画像露光や帯電手段等の設置にスペース
的余裕ができ、作像機器の設置に自由度が増す。また現
像装置4自体の設置向きも自由になる。
【0079】また現像装置4を感光体ドラム1等とユニ
ット化して本体11に図1、図6の矢印31のように感
光体ドラム1の軸線と直角な横向きに着脱するような場
合、従来のようにホッパが現像剤搬送路22の背部にあ
るような形式では、プリントヘッド2にホッパ21が干
渉して前記着脱は行えない。
【0080】したがってプリントヘッド2をも現像装置
4および感光体ドラム1とともにユニットとして取扱
い、同時に着脱することも考えられる。しかしプリント
ヘッド2は高価であり着脱ユニットの一部として消耗品
扱いするのには問題がある。
【0081】本実施例のようにホッパ21が感光体ドラ
ム1の長手方向の一端外側に位置していると、前記着脱
に当たってプリントヘッド2と干渉しないので、プリン
トヘッド2を本体11側のエレメントとして固設してお
ける利点がある。
【0082】クリーニング装置6は、感光体ドラム1の
表面に接するクリーニングブレード32を有し、このク
リーニングブレード32によって転写後の残留現像剤を
感光体ドラム1の表面から除去する。
【0083】このクリーニングブレード32は前記除去
した残留現像剤をホッパ21に戻す現像剤返送路33の
現像剤受入れ口34の一方の口縁に設けられ、除去した
残留現像剤を現像剤返送路33にすくい入れるようにし
てある。56は現像剤受入れ口34の他方の口縁に設け
られたシール片である。
【0084】現像剤返送路33にはスクリュウである現
像剤搬送体35が設けられており、現像剤返送路33に
受け入れられる残留現像剤をホッパ21内に返送する。
これによって除去した残留現像剤を貯蔵しこれを廃棄す
る特別な装置が不要である。
【0085】そして本実施例の画像形成装置のようにパ
ーソナルな使用に向く小型のものであると、残留現像剤
を回収して再度これを使用するが、量は少なく、しかも
ホッパ21内の大量の現像剤と攪拌、混合して用いるの
で影響は出にくく、特に問題とはならない。
【0086】本実施例ではさらに現像剤搬送路22の往
路22aと復路22bとは、図6に示す設置面11aに
て設置された本体11の設置向きにて感光体ドラム1に
対向する往路22aの方が、復路22bよりもやや高い
位置にあるようにしてある。
【0087】これにより本体11が設置面11bにて設
置された場合も、往路22aと復路22bとの位置関係
が一定する。したがって本体11が設置面11aおよび
11bのどちらで設置されても現像剤の供給状態に変動
が生じ難くいし、どちらの場合も感光体ドラム1に対し
現像剤を下方から供給することになるので、重力による
過剰供給を防止するのに有利である。
【0088】したがって過剰供給による高密度状態や詰
まりが生じて現像剤に強いストレスが掛かるのを防止で
きる。
【0089】なお往路22aと復路22bとの配列を入
れ換えた位置関係にすることもできる。これによって往
路22aの方が下側になるので、ホッパ21内の最低位
部の現像剤をも送りだして現像に供することができる。
【0090】現像剤搬送体35は前記現像剤搬送路22
の現像剤搬送体24と平行に、しかも感光体ドラム1を
挟んで近接して位置し、これらとギヤ連結して連動させ
ることで簡単に駆動することができ、装置の簡略化およ
び小型化に寄与する。
【0091】なお攪拌羽根20は現像剤搬送体24との
ギヤ41、42を介した連結にて連動回転される。
【0092】これによって特別な駆動源や操作なしに、
現像剤のホッパ21から現像剤搬送路22にスムーズに
移行させることができる。
【0093】上記の現像剤搬送体24、35はスクリュ
ウ以外のもの、例えば搬送羽根を有したもの等知られる
種々のものを採用することができる。
【0094】特に現像剤搬送体35は、現像剤の搬送量
が極端に少ないので、コイルスプリング等による簡易な
ものを採用することができる。
【0095】図8は本発明の第2の実施例を示し、現像
剤搬送路22の往路22aに設ける現像剤供給口61を
幅狭に形成して現像剤担持体である現像スリーブ25に
現像剤を供給して現像を行う、通常形式のものにしてあ
る。
【0096】現像スリーブ25に供給した現像剤は弾性
ブレード51によって層厚の規制を受け、このときの摩
擦によって現像剤が帯電されて現像場23に搬送された
とき感光体ドラム1上の画像部に吸引されてこれを現像
するようになっている。
【0097】また現像剤遊び空間55の現像剤は現像ス
リーブ25内の円筒状磁石53に磁極間に形成される磁
界54によって重力に抗し保持できるようにしてある。
50は現像場カバー30aと現像スリーブ25との間を
シールするシール片である。
【0098】他の構成は第1の実施例と変わらないので
説明は省略する。
【0099】
【発明の効果】本発明によれば、ホッパからの現像剤を
現像剤搬送体によってこれを内包する現像剤搬送路に沿
って循環搬送しながら、現像剤搬送路の現像剤担持体に
沿う部分にて前記循環搬送途中の現像剤を現像剤供給口
を通じ現像場に供給して現像を行うことができ、特に、
現像剤搬送路が前記現像剤担持体とともに現像剤搬送体
を内包した閉空間であって、循環搬送中の現像剤を搬送
途中の各部に捕捉して自由な動きを規制しやすくなる
し、前記閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供
給口を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との
間にできる現像剤遊び空間が、これの周りに配置した磁
石による現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範
囲内に設定してあって、現像剤遊び空間に位置する現像
剤は現像剤搬送体および現像スリーブによる捕捉ないし
担持を受け難いが、現像剤が磁性を有することによって
前記磁界によって重力に抗し保持されて自由度を失い安
定すようにするので、現像装置の姿勢が変化しても現像
剤搬送路内の現像剤が重力の影響によって偏るのを防止
することができ、取扱い向きや設置向きが変わっても現
像性能に影響せず、その後のならし運転を要したり、現
像不良や現像不能の状態を招くようなことを回避するこ
とができる。
【0100】現像剤搬送体がスクリュウであると、現像
剤搬送路内の現像剤を捕捉しやすく、しかも現像剤搬送
路がなす閉空間がこのスクリュウの外径に近接した内面
を有していると、現像剤搬送体による現像剤の捕捉が前
記閉空間全域に及びやすく現像剤の自由な動きを規制し
て前記偏りをさらに有利に防止し、現像性能の安定に寄
与することができる。
【0101】現像剤搬送路の少なくとも前記現像剤供給
口が設けられている部分のスクリュウの外径内空間が前
記磁界内に位置するように設定されていると、スクリュ
ウによる現像剤の捕捉に加え、前記磁界によっても保持
するので現像剤の偏りをさらに確実に防止し現像性能の
さらなる安定を図ることができる。
【0102】磁石を現像剤担持体に有しているものとす
ると、現像スリーブに内蔵する円筒状磁石等と兼用する
とができ、構造が複雑化することはなくコスト上昇の原
因とはならない。
【0103】磁石が現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものであると、前記現像剤の磁界によ
る保持をどの部分でも満足することができ、取扱い向き
や設置向きが変わる場合の現像性能の安定を必要充分に
達成することができる。
【0104】スクリュウが磁性体であると、前記磁石と
の間で磁気回路を結び、限られた磁石によって現像剤を
保持する磁界を現像剤の搬送路全域に及ぼしやすいの
で、現像性能の高い安定性を簡易に得ることができる。
【0105】現像剤担持体に現像剤供給口を通じ対向し
ている現像剤搬送体の回転方向を、現像剤担持体との対
向側周面が下方から上方に移動する向きとすると、現像
剤担持体に対向する現像剤搬送体により搬送する現像剤
を、現像剤担持体との対向側で掻き上げてかさ高くする
ので、少ない現像剤で充分な量の現像剤を現像剤担持体
表面に一挙に接触させることができ、現像剤の必要搬送
量を減らして装置の小型化や現像剤の疲労防止を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施例としての現像
装置の斜視図である。
【図2】図1の現像装置を水平方向に断面して見た平面
図である。
【図3】図1の現像装置のホッパ側一部を示す平面図で
ある。
【図4】図1の現像装置のホッパ部の断面図である。
【図5】図1の現像装置のホッパ側一部を垂直方向に断
面して見た断面図である。
【図6】図1の現像装置を有した画像形成装置の全体の
概略構成図である。
【図7】図7の画像形成装置の作像部を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施例としての現像装置を装着
した画像形成装置の作像部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 4 現像装置 21 ホッパ 22 現像剤搬送路 22a 往路 22b 復路 23 現像場 24 現像剤搬送体 25 現像スリーブ 53 マグネットローラ 54 磁界 55 現像剤遊び空間 71 磁石 61 現像剤供給口
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 現像装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は現像装置およびこれを有
する画像形成装置に関し、詳しくは電子写真方式にて画
像を形成する複写機やレーザビームプリンタ等に利用さ
れる現像装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】特開平3−101784号公報、特開平
3−282488号公報はこの種の現像装置を開示して
いる。
【0003】前者の公報に開示のものは、感光体ドラム
に近接した現像スリーブの背後にトナーを貯留するホッ
パを設けている。そしてこのホッパ内のトナー攪拌具に
よってホッパ内のトナーを攪拌するとともに、ホッパの
現像スリーブの側に設けられているトナー供給口に向け
てかき寄せ、このトナー供給口を通じて現像スリーブに
トナーを供給する。
【0004】現像スリーブは供給されたトナーを表面に
担持し、これの層厚を弾性ブレードの押圧にて規制され
た後、感光体ドラムの画像露光後の表面と対向させ、感
光体ドラムの表面が前記画像露光によって担持している
静電潜像をトナー現像する。
【0005】そして感光体ドラムおよびこれのまわりの
作像エレメントはその全体が画像形成装置の本体に対し
着脱可能なカートリッジとされ、メンテナンスに有利な
ようになっている。
【0006】後者の公報に開示のものは、現像スリーブ
の背後に現像剤を循環搬送する循環搬送路を設けてい
る。この循環搬送路は往路および復路の一方が現像スリ
ーブに沿い、他方の一部に背部に設けられたホッパから
のトナー補給路が接続されている。
【0007】循環搬送路ではキャリヤとトナーとを含む
2成分現像剤を現像剤搬送スクリュウによって攪拌しな
がら循環搬送して現像スリーブとの対向部でこれに供給
する。現像スリーブは担持した現像剤を感光体ドラムと
の対向部に搬送してこれにトナーを供給し現像を行う。
【0008】循環搬送路は現像スリーブと対向する部分
で全面が開放されて現像スリーブの側の広い空間と通じ
る開放通路となっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時では現
像装置やこれを含む感光体ドラムとこれのまわりの作像
エレメントを、上記前者の後方に開示のもののようにカ
ートリッジ化することが広く行われている。
【0010】本体から抜き出されたカートリッジは、取
扱い上どのような姿勢にされるか分からない。例えば現
像スリーブの軸線が垂直に向く姿勢や、現像装置の上部
が横に向いたり、下に向いたりする姿勢とされることが
ある。
【0011】また一方では画像形成装置の小型化が進む
中、取り扱い向きが一定せず、現像装置が前記のように
種々の向きとなることがある。
【0012】また画像形成装置の小型化とパーソナルな
用途への普及とともに、空きスペースの状態や周りの機
器や作業環境等から、複数の姿勢に設置できるようにす
ることも望まれる。この場合設置姿勢の変更は現像装置
の姿勢に変化をもたらす。
【0013】このように現像装置の向きが取扱い上、あ
るいは使用上一定しない場合、上記各公報に記載の現像
装置では、現像剤に偏りが生じる。
【0014】たとえば上記前者の公報に記載のもので
は、ホッパ内および現像スリーブまわりの現像剤は自由
に移動できるので、現像スリーブの軸線が傾斜したり垂
直になるようなことがあると、現像剤は重力作用によっ
て低い側に偏る。
【0015】したがってこれが一時的な取扱いによる場
合は、現像装置を適正な姿勢に装着し、しばしならし駆
動を行って現像剤が均一に行き渡るようにする必要があ
る。
【0016】このため無駄な待ち時間を要する。
【0017】また本体の設置向きを選択した継続的な使
用による場合は、現像剤の偏りは解消せず、設置向きの
選択によって現像性能が一定しないことになる。場合に
よっては現像不良や現像不能となる。
【0018】上記後者の公報に記載のものは、現像剤を
循環搬送する循環搬送路に現像剤の捕捉性がよいスクリ
ュウを現像剤搬送体として採用している。しかし循環搬
送路の現像スリーブに面した部分は現像スリーブまわり
の広い空間に全面が開放されている。
【0019】したがってこの部分でのスクリュウと現像
スリーブとの間には、スクリュウおよび現像スリーブの
捕捉力ないし担持力が及ばない現像剤が自由となる大き
な現像剤遊び空間が形成されるので、現像剤は現像装置
の姿勢の変化に応じて低い側に偏り前記の場合同様の問
題が生じる。
【0020】本発明は、現像装置の姿勢や向きの変化に
よって現像剤搬送路での現像剤が偏るのを防止して、前
記従来のような問題を解消することができる現像装置を
提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような課
題を達成するため、現像剤を貯留しこれを供給するホッ
パと、このホッパからの現像剤を搬送して感光体まわり
の現像場をなす現像剤担持体に沿う部分でこの現像剤担
持体に現像剤を現像剤供給口を通じて供給した後、別の
経路で現像剤を返送して現像剤を循環搬送する現像剤搬
送路と、この現像剤搬送路内に設けられて現像剤の搬送
を行う現像剤搬送体とを備え、現像剤搬送路を前記現像
剤担持体とともに現像剤搬送体を内包した閉空間とし、
この閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供給口
を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との間の
現像剤遊び空間を、これのまわりに配置した磁石による
現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範囲内に設
定したことを特徴とする。
【0022】現像剤搬送体はスクリュウであり、閉空間
はこのスクリュウの外径に近接した内面を有したものと
するのが好適である。
【0023】そしてさらに現像剤搬送路の少なくとも前
記現像剤供給口が設けられている部分のスクリュウの外
径内空間が前記磁界内に位置するように設定することが
できる。
【0024】磁石は現像剤担持体に有しているものとす
ることができるし、現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものとすることもできる。
【0025】現像剤搬送体を磁性体とし、また現像剤担
持体に現像剤供給口を通じ対向している現像剤搬送体の
回転方向を、現像剤担持体との対向側周面が下方から上
方に移動する向きとするのがよい。
【0026】
【作用】本発明の上記構成によれば、ホッパからの現像
剤を現像剤搬送体によってこれを内包する現像剤搬送路
に沿って循環搬送しながら、現像剤搬送路の現像剤担持
体に沿う部分にて前記循環搬送途中の現像剤を現像剤供
給口を通じ現像場に供給して現像を行うことができ、現
像剤搬送路は前記現像剤担持体とともに現像剤搬送体を
内包した閉空間であるので、循環搬送中の現像剤を搬送
途中の各部に捕捉して自由な動きを規制しやすくなる
し、前記閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供
給口を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との
間にできる現像剤遊び空間を、これの周りに配置した磁
石による現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範
囲内に設定してあり、現像剤遊び空間に位置する現像剤
は現像剤搬送体および現像スリーブによる捕捉ないし担
持を受け難いが、現像剤が磁性を有することによって前
記磁界によって重力に抗し保持されて自由度を失い安定
するので、現像装置の姿勢が変化しても現像剤搬送路内
の現像剤が重力の影響によって偏るのを防止することが
できる。
【0027】現像剤搬送体がスクリュウであると、現像
剤搬送路内の現像剤を捕捉しやすく、しかも現像剤搬送
路がなす閉空間がこのスクリュウの外径に近接した内面
を有していると、現像剤搬送体による現像剤の捕捉が前
記閉空間全域に及びやすく現像剤の自由な動きを規制し
て前記偏りをさらに有利に防止することができる。
【0028】現像剤搬送路の少なくとも前記現像剤供給
口が設けられている部分のスクリュウの外径内空間が前
記磁界内に位置するように設定されていると、スクリュ
ウによる現像剤の捕捉に加え、前記磁界によっても保持
するので現像剤の偏りをさらに確実に防止することがで
きる。
【0029】磁石を現像剤担持体に有しているものとす
ると、現像スリーブに内蔵する円筒状磁石等を兼用する
ことができる。
【0030】磁石が現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものであると、前記現像剤の磁界によ
る保持をどの部分でも満足することができる。
【0031】現像剤搬送体が磁性体であると、前記磁石
との間で磁気回路を結び、限られた磁石によって現像剤
を保持する磁界を現像剤の搬送路全域に及ばせやすい。
【0032】現像剤担持体に現像剤供給口を通じ対向し
ている現像剤搬送体の回転方向を、現像剤担持体との対
向側周面が下方から上方に移動する向きとすると、現像
剤担持体に対向する現像剤搬送体により搬送する現像剤
を、現像剤担持体との対向側で掻き上げてかさ高くする
ので、少ない現像剤で充分な量の現像剤を現像剤担持体
表面に一挙に接触させることができる。
【0033】
【実施例】以下図1〜図7に示す本発明の第1の実施例
について説明する。
【0034】図1〜図5は現像装置を示し、図6は前記
現像装置を装着した画像形成装置を示している。図7は
画像形成装置の感光体ドラムまわりの構成を詳細に示し
ている。
【0035】本実施例は特に、パーソナルコンピュータ
に接続して用いられるようなパーソナルな用途に適した
簡単かつ小型で安価な画像形成装置で、図6に示すよう
に、本体11内に感光体ドラム1とこれに画像露光を行
うプリントヘッド2とを持ったプリンタの場合を例示し
ている。
【0036】プリントヘッド2はLED等の発光素子や
液晶シャッタを配列して画像露光を行ういわゆる固体走
査方式のものを採用している。大型の機種ではレーザビ
ームを偏向して走査を行うプリントヘッドを採用するこ
ともできる。
【0037】感光体ドラム1の外径面まわりには、図7
に示すように帯電チャージャ3、前記プリントヘッド
2、現像装置4、転写ローラ5およびクリーニング装置
6が、感光体ドラム1の矢印で示す回転方向に向けて順
次配設されている。
【0038】図6に戻って、感光体ドラム1と転写ロー
ラ5との間の転写部の手前には本体11の外面の手差し
用の給紙口12等から通じる給紙路13が設けられ、転
写部の後方には本体11内に設けらている定着装置18
への搬送路15が設けられている。
【0039】定着装置18の後方には本体11の外面の
排紙口16に通じる排紙路17が設けられている。
【0040】本体11は紙面に直角な方向で見た前後に
長方形側面を持ち、その一方の長辺と短辺に沿う2つの
設置面11a、11bを有し、他方の短辺に前記給紙口
12と排紙口16とを設けてある。このため設置面11
a、11bのどちらによって本体11が設置されても給
紙および排紙ができる。
【0041】また感光体ドラム1に対してクリーニング
装置6が設置面11aと反対側に、また現像装置4が設
置面11aの側にそれぞれ位置し、感光体ドラム1の給
紙口12および排紙口16との対向側に転写ローラ5が
位置するようにしてある。
【0042】また給紙口12は本体11の外面の設置面
11aの側に寄って設けられ、排紙口16は設置面11
aから遠い側の端部近くに設けられている。
【0043】そして排紙口16と転写部との間の排紙口
16の側に寄って感光体ドラム1から外れた位置に定着
装置18が設けられている。
【0044】これによって給紙口12から給紙した記録
シートを転写部に送り込み、かつ転写後に定着装置18
を経て排紙口16に排紙することが、本体11内の極く
一部のスペースを利用した短い経路にて達成することが
できる。
【0045】そして設置面11a、11bのどちらによ
って本体11が設置されても、定着装置18は感光体ド
ラム1の上に位置することになる。したがって定着装置
18の熱が感光体ドラム1まわりの作像機構部に悪影響
するのを防止することができる。
【0046】また現像装置4は前記配置上、設置面11
a、11bのどちらによって本体11が設置されても、
感光体ドラム1の側部か下に位置することになる。この
ため現像装置4から現像剤を直接供給される現像剤担持
体としての感光体ドラム1に現像剤を供給するのに、現
像剤が重力作用によって過剰供給となり各部間に詰まる
ようなことを防止することができ、特に感光体ドラム1
の広域部に現像剤を全面に均一に供給付着させ、後に非
画像部の現像剤を除去して回収する本実施例の現像方式
には有効である。
【0047】なお、本実施例においては現像剤には磁性
一成分現像剤を用いているが、万一現像装置4から現像
剤が漏れでるようなことがあっても、これが感光体ドラ
ム1に付着してこれを汚損するようなことも回避され
る。
【0048】本体11の前記通紙経路や転写部はジャム
処理や補修等のために開閉可能とされる。この場合図6
における現像装置4の右側部分が開放されるようにし、
ユニット化した現像装置4および感光体ドラム1を前記
開放部を通じて図に矢印31で示す方向に着脱できるよ
うにしてある。
【0049】なおこの着脱方向は他の機器の配置や本体
11の各部の開閉構造に応じて自由に設定できる。
【0050】現像装置4自体は図1〜図5に詳しく示し
てある。これについて説明する。現像剤を貯留しこれを
供給するホッパ21、このホッパ21からの現像剤を搬
送する現像剤搬送路22、この現像剤搬送路22にて現
像剤を搬送し現像剤搬送路22に沿う現像剤担持体とし
ての感光体ドラム1に現像剤を供給する現像剤搬送体2
4を備え、感光体ドラム1まわりの現像場23での現像
場23にて現像が行われるようにする。
【0051】現像剤搬送路22はホッパから現像剤を送
りだす往路22aと、この往路22aに送りだされる現
像剤をホッパ21に戻す復路22bとがホッパ21を一
部に含んで連続する現像剤循環路を形成している。往路
22aおよび復路22bの一部、本実施例では往路22
aに前記現像剤担持体としての感光体ドラム1に接して
これに前記全面現像に充分な量の現像剤を供給する幅広
な現像剤供給口61を設けてある。
【0052】これによって、ホッパ21内に貯留され、
攪拌羽根20によって攪拌される現像剤を現像剤搬送路
22の往路22aに送りだして後、これに続く復路22
bを通じてホッパ21内に戻すことを繰り返すので、ホ
ッパ21内に現像剤がある間、ホッパ21および現像剤
搬送路22の往路22aおよび復路22bがなす循環路
にて常時定量の現像剤を循環搬送することができ、循環
搬送の途中で前記現像剤供給口61を通じて現像剤担持
体としての感光体ドラム1に現像剤を安定供給し、適正
な現像が行われるようにすることができる。
【0053】本実施例での前記方式の現像は、前記幅広
な現像剤供給口61を通じて感光体ドラム1の比較的広
域な部分に現像剤を供給し、感光体ドラム1上の画像部
および非画像部双方に無差別に現像剤を供給付着させ
る。
【0054】次いで全面に現像剤が付着した感光体ドラ
1が現像場23に到達したとき、回収ローラ25と感
光体ドラム1との間の電位差による電界力および磁気力
の相互作用によって感光体ドラム1上の非画像部に吸着
されている現像剤を回収ローラ25上に吸引して除去し
現像を完了する。
【0055】非画像部の現像剤を吸引除去する場合、感
光体ドラム1と回収ローラ25との間に直流電界に加え
て交番電界を作用させると、非画像部の特に表面に吸着
して安定している現像剤でも、非画像部の上層部の比較
的自由な、あるいは遊離して十分に自由な現像剤粒子を
先に振動させてこれを前記安定している現像剤に衝突さ
せ、回収ローラ25の側に効果的に吸引し除去すること
ができる。
【0056】非画像部から除去した回収ローラ25上の
現像剤は回収ローラ25の回転によって現像剤搬送路2
2内に戻して回収する。52はこの回収のためのブレー
ドであるが、現像剤が現像剤供給口61と回収ローラ
5との間から漏れでるのを防止するシールの役目もして
いる。
【0057】また循環搬送する現像剤は1回の循環ごと
にホッパ21内に戻り、ここでホッパ21内の現像剤と
更新、混合されるので、ホッパ21内の現像剤を含めた
全体の現像剤を、均質に保ちながら供給することがで
き、一部成分の異常消費による急激な劣化や使用経歴の
多い現像剤の偏り等がなく、安定した現像を保証するこ
とができる。
【0058】往路22aおよび復路22bは現像剤搬送
体24を内包した閉空間としてあるので、現像装置4が
本体11から抜き出された単独の状態で、あるいはこれ
を装着した本体11とともに、取扱い向きや設置向きを
変えられても、現像剤搬送路22内の各部の現像剤を現
像剤搬送体24との間で重力作用に抗してその場に保持
し、循環搬送路の一端側や往路および復路の一方側に偏
るようなことを回避することができる。
【0059】また現像剤搬送路22の感光体ドラム1等
の現像剤担持体に接する現像剤供給口61は往路22a
に設けてあり、前記現像方式上一部回収ローラ25とも
接し、現像剤搬送路22は感光体ドラム1および回収ロ
ーラ25に沿ってかさ張り少なく設置することができ
る。
【0060】またこの場合現像剤搬送路22が感光体ド
ラム1および回収ローラ25とともに前記閉空間を形成
するようにすると、現像場23への現像剤の供給を行う
のに必要な閉空間が狭くなるので、前記現像剤の保持を
より確実に行うことができる。
【0061】なお回収ローラ25はホッパ21および現
像剤搬送路22を形成している現像ケーシング30の一
部に一体形成された現像場カバー30a内に設置してあ
る。
【0062】また上記閉空間の内の、往路22a内の現
像剤搬送体24と感光体ドラム1および回収ローラ25
側との間にできる前記現像剤搬送体24の搬送力が及ば
ない、また感光体ドラム1や回収ローラ25の担持が及
ばない現像剤遊び空間55を、回収ローラ25内および
感光体ドラム1内に設けられた円筒状の円筒状磁石53
やセクタ状マグネット81の磁極間に形成され現像剤を
重力に抗して保持できる強さの磁界54内に位置するよ
うに設定してある。
【0063】したがってこの現像剤遊び空間55内の現
像剤は、前記現像剤搬送体24による搬送力や感光体ド
ラム1および回収ローラ25による担持力を受けずその
場に捕捉されにくいが、磁性を有するものであれば前記
磁界54によって重力に抗し保持されるので、現像剤の
前記偏りをさらに確実に防止することができる。
【0064】現像剤搬送路22での現像剤搬送能力を、
スクリュウとした現像剤搬送体24のスクリュウブレー
ド24aのリードを大きくしていくことによって、ホッ
パ21の出口21aから往路22aおよび復路22bを
経たホッパ21の入口21bに至る下流側に向け適宜大
きくなるように設定してある。
【0065】これによってホッパ21から送りだされる
現像剤に下流側にいくにしたがって大きな搬送力を働か
せることになり、現像剤の往路22aおよび復路22b
内での余裕を徐々に増大させていき、最後に容量の大き
なホッパ21内に送り込んで解放するので、現像剤が循
環搬送中に詰まるようなことや、これに近い高密度状態
になって現像剤に強い疲労を与えるようなことを防止す
ることができる。
【0066】なお現像剤搬送体24のリードが大きくな
ると、現像剤の把持力が甘くなり、前記現像剤の各部へ
充分に保持できず、前記偏りを防止し切れないことがあ
る。
【0067】この場合スクリュウブレード24aを多条
に形成すると対策できる。
【0068】また往路22aから復路22bへの接続路
22cの通路幅を往路22aのそれよりも大きくしてあ
り、この部分で循環搬送中の現像剤がほぐれるので、屈
曲経路での次への移行および搬送がスムーズになる。
【0069】さらに往路22a内の現像剤搬送体24が
スクリュウであってホッパ21内に臨んでいるので、ホ
ッパ21内の自由な現像剤をよく捕捉し確実に送り出す
ことができる。
【0070】現像剤搬送体24の現像剤搬送能力の設定
は、前記の他現像剤搬送体の径や駆動速度等によっても
適宜行える。
【0071】またホッパ出口21aの現像剤搬送能力が
現像剤担持体である感光体ドラム1の搬送能力よりも大
であるように設定してある。したがって、現像剤を前記
循環搬送しながら現像場23に供給するのに供給量が不
足するようなことを防止することができる。
【0072】なお本実施例では現像剤搬送体24の感光
体ドラム1に対向する部分のリードは一定にしてある。
これによって循環搬送されながら感光体ドラム1に供給
される現像剤が、搬送速度の差によって感光体ドラム1
への供給量が不均一になるのを回避することができる。
【0073】本実施例のように復路22b側の現像剤搬
送体24がホッパ21内に大きく進入していると、復路
22bからホッパ21内に現像剤を戻すのに、現像剤を
ホッパ21内の奥部にまで確実に送り込みながらホッパ
21内の現像剤との攪拌、混合を積極的に行うことがで
きる。
【0074】各現像剤搬送体24が同じ向きのリードで
駆動機構82によって互いに逆向きに回転駆動されるよ
うにしてあり、相互に直結のギヤ27、28の噛み合わ
せによって現像剤を搬送するための駆動を達成すること
ができ、駆動機構82の構造を簡略化することができ
る。
【0075】またこのギヤ連結はトルクリミッタ57を
介して行っている。したがって万一往路22aや復路2
2bにて現像剤の詰まりや高密度化により過剰付加が生
じても、トルクリミッタ57の滑りによって対処でき、
無理な駆動が行われないようにする。
【0076】現像剤搬送体24が磁性体であると、前記
磁石53との間で磁気回路を結び、限られた磁石53に
よって現像剤を保持する磁界54を現像剤搬送路22の
全域に及びやすくすることができる。
【0077】回収ローラ25に現像剤供給口61を通じ
対向している現像剤搬送体24の回転方向を、図7に示
す本体11が定置面11aにて定置された場合におい
て、回収ローラ25との対向側周面が下方から上方に移
動する向きとすると、トナーは回収ローラ25との対向
側に図に72で示す仮想線のように掻き上げられてかさ
高くするので、少ない現像剤で充分な量の現像剤を回収
ローラ25の表面に一挙に接触させることができる。
【0078】現像剤搬送体24であるスクリュウのスク
リュウブレード24aに、特別な現像剤掻き上げ部材を
設ける必要がなくなる。
【0079】ホッパ21の現像剤を補給する補給口21
cには、蓋58が施され、これを外して現像剤補給容器
43を装着し、現像剤を補給できるようにしてある。
【0080】ホッパ21が感光体ドラム1の長手方向の
一端外側に位置し、往路22aおよび復路22bがホッ
パ21から感光体ドラム1に平行に延びているので、ホ
ッパ21が感光体ドラム1の外径面まわりに位置せず、
現像剤の往路22aおよび復路22bだけが感光体ドラ
ム1の外径面まわりにこれと平行に位置して回収ローラ
25に現像剤を供給することができるので、現像装置4
の感光体ドラム1まわりに占めるスペースを半減するこ
とができる。
【0081】したがって画像形成部のさらなる小型化に
有利であるし、画像露光や帯電手段等の設置にスペース
的余裕ができ、作像機器の設置に自由度が増す。また現
像装置4自体の設置向きも自由になる。
【0082】また現像装置4を感光体ドラム1等とユニ
ット化して本体11に図1、図6の矢印31のように感
光体ドラム1の軸線と直角な横向きに着脱するような場
合、従来のようにホッパが現像剤搬送路22の背部にあ
るような形式では、プリントヘッド2にホッパ21が干
渉して前記着脱は行えない。
【0083】したがってプリントヘッド2をも現像装置
4および感光体ドラム1とともにユニットとして取扱
い、同時に着脱することも考えられる。しかしプリント
ヘッド2は高価であり着脱ユニットの一部として消耗品
扱いするのには問題がある。
【0084】本実施例のようにホッパ21が感光体ドラ
ム1の長手方向の一端外側に位置していると、前記着脱
に当たってプリントヘッド2と干渉しないので、プリン
トヘッド2を本体11側のエレメントとして固設してお
ける利点がある。
【0085】クリーニング装置6は、感光体ドラム1の
表面に接するクリーニングブレード32を有し、このク
リーニングブレード32によって転写後の残留現像剤を
感光体ドラム1の表面から除去する。
【0086】このクリーニングブレード32は前記除去
した残留現像剤をホッパ21に戻す現像剤返送路33の
現像剤受入れ口34の一方の口縁に設けられ、除去した
残留現像剤を現像剤返送路33にすくい入れるようにし
てある。56は現像剤受入れ口34の他方の口縁に設け
られたシール片である。
【0087】現像剤返送路33にはスクリュウである現
像剤搬送体35が設けられており、現像剤返送路33に
受け入れられる残留現像剤をホッパ21内に返送する。
これによって除去した残留現像剤を貯蔵しこれを廃棄す
る特別な装置が不要である。
【0088】そして本実施例の画像形成装置のようにパ
ーソナルな使用に向く小型のものであると、残留現像剤
を回収して再度これを使用するが、量は少なく、しかも
ホッパ21内の大量の現像剤と攪拌、混合して用いるの
で影響は出にくく、特に問題とはならない。
【0089】本実施例ではさらに現像剤搬送路22の往
路22aと復路22bとは、図6に示す設置面11aに
て設置された本体11の設置向きにて感光体ドラム1に
対向する往路22aの方が、復路22bよりもやや高い
位置にあるようにしてある。
【0090】これにより本体11が設置面11bにて設
置された場合も、往路22aと復路22bとの位置関係
が一定する。したがって本体11が設置面11aおよび
11bのどちらで設置されても現像剤の供給状態に変動
が生じ難くいし、どちらの場合も感光体ドラム1に対し
現像剤を下方から供給することになるので、重力による
過剰供給を防止するのに有利である。
【0091】したがって過剰供給による高密度状態や詰
まりが生じて現像剤に強いストレスが掛かるのを防止で
きる。
【0092】なお往路22aと復路22bとの配列を入
れ換えた位置関係にすることもできる。これによって往
路22aの方が下側になるので、ホッパ21内の最低位
部の現像剤をも送りだして現像に供することができる。
【0093】現像剤搬送体35は前記現像剤搬送路22
の現像剤搬送体24と平行に、しかも感光体ドラム1を
挟んで近接して位置し、これらとギヤ連結して連動させ
ることで簡単に駆動することができ、装置の簡略化およ
び小型化に寄与する。
【0094】なお攪拌羽根20は現像剤搬送体24との
ギヤ41、42を介した連結にて連動回転される。
【0095】これによって特別な駆動源や操作なしに、
現像剤のホッパ21から現像剤搬送路22にスムーズに
移行させることができる。
【0096】上記の現像剤搬送体24、35はスクリュ
ウ以外のもの、例えば搬送羽根を有したもの等知られる
種々のものを採用することができる。
【0097】特に現像剤搬送体35は、現像剤の搬送量
が極端に少ないので、コイルスプリング等による簡易な
ものを採用することができる。
【0098】図8は本発明の第2の実施例を示し、現像
剤搬送路22の往路22aに設ける現像剤供給口61を
幅狭に形成して現像剤担持体である現像スリーブ27
現像剤を供給して現像を行う、通常形式のものにしてあ
る。
【0099】現像スリーブ27に供給した現像剤は弾性
ブレード51によって層厚の規制を受け、このときの摩
擦によって現像剤が帯電されて現像場23に搬送された
ニット光体ドラム1上の画像部に吸引されてこれを現像
するようになっている。
【0100】また現像剤遊び空間55の現像剤は現像ス
リーブ27内の円筒状磁石53に磁極間に形成される磁
界54によって重力に抗し保持できるようにしてある。
50は現像場カバー30aと現像スリーブ27との間を
シールするシール片である。
【0101】また図に示す73は現像剤搬送路22の外
部に設けた現像剤保持用の磁石であり、この磁石73が
形成する磁界54により、現像剤搬送路22内の現像剤
は保持され、自由に動けなくなるようにしてある。
【0102】他の構成は第1の実施例と変わらないので
説明は省略する。
【0103】
【発明の効果】本発明によれば、ホッパからの現像剤を
現像剤搬送体によってこれを内包する現像剤搬送路に沿
って循環搬送しながら、現像剤搬送路の現像剤担持体に
沿う部分にて前記循環搬送途中の現像剤を現像剤供給口
を通じ現像場に供給して現像を行うことができ、特に、
現像剤搬送路が前記現像剤担持体とともに現像剤搬送体
を内包した閉空間であって、循環搬送中の現像剤を搬送
途中の各部に捕捉して自由な動きを規制しやすくなる
し、前記閉空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供
給口を介して面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との
間にできる現像剤遊び空間が、これの周りに配置した磁
石による現像剤を重力に抗して保持できる強さの磁界範
囲内に設定してあって、現像剤遊び空間に位置する現像
剤は現像剤搬送体および現像スリーブによる捕捉ないし
担持を受け難いが、現像剤が磁性を有することによって
前記磁界によって重力に抗し保持されて自由度を失い安
定すようにするので、現像装置の姿勢が変化しても現像
剤搬送路内の現像剤が重力の影響によって偏るのを防止
することができ、取扱い向きや設置向きが変わっても現
像性能に影響せず、その後のならし運転を要したり、現
像不良や現像不能の状態を招くようなことを回避するこ
とができる。
【0104】現像剤搬送体がスクリュウであると、現像
剤搬送路内の現像剤を捕捉しやすく、しかも現像剤搬送
路がなす閉空間がこのスクリュウの外径に近接した内面
を有していると、現像剤搬送体による現像剤の捕捉が前
記閉空間全域に及びやすく現像剤の自由な動きを規制し
て前記偏りをさらに有利に防止し、現像性能の安定に寄
与することができる。
【0105】現像剤搬送路の少なくとも前記現像剤供給
口が設けられている部分のスクリュウの外径内空間が前
記磁界内に位置するように設定されていると、スクリュ
ウによる現像剤の捕捉に加え、前記磁界によっても保持
するので現像剤の偏りをさらに確実に防止し現像性能の
さらなる安定を図ることができる。
【0106】磁石を現像剤担持体に有しているものとす
ると、現像スリーブに内蔵する円筒状磁石等と兼用する
とができ、構造が複雑化することはなくコスト上昇の原
因とはならない。
【0107】磁石が現像剤搬送路の外まわりに設けられ
た現像剤保持用のものであると、前記現像剤の磁界によ
る保持をどの部分でも満足することができ、取扱い向き
や設置向きが変わる場合の現像性能の安定を必要充分に
達成することができる。
【0108】スクリュウが磁性体であると、前記磁石と
の間で磁気回路を結び、限られた磁石によって現像剤を
保持する磁界を現像剤の搬送路全域に及ぼしやすいの
で、現像性能の高い安定性を簡易に得ることができる。
【0109】現像剤担持体に現像剤供給口を通じ対向し
ている現像剤搬送体の回転方向を、現像剤担持体との対
向側周面が下方から上方に移動する向きとすると、現像
剤担持体に対向する現像剤搬送体により搬送する現像剤
を、現像剤担持体との対向側で掻き上げてかさ高くする
ので、少ない現像剤で充分な量の現像剤を現像剤担持体
表面に一挙に接触させることができ、現像剤の必要搬送
量を減らして装置の小型化や現像剤の疲労防止を図るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施例としての現像
装置の斜視図である。
【図2】図1の現像装置を水平方向に断面して見た平面
図である。
【図3】図1の現像装置のホッパ側一部を示す平面図で
ある。
【図4】図1の現像装置のホッパ部の断面図である。
【図5】図1の現像装置のホッパ側一部を垂直方向に断
面して見た断面図である。
【図6】図1の現像装置を有した画像形成装置の全体の
概略構成図である。
【図7】図7の画像形成装置の作像部を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の第2の実施例としての現像装置を装着
した画像形成装置の作像部を示す断面図である。
【符号の説明】 1 感光体ドラム 4 現像装置 21 ホッパ 22 現像剤搬送路 22a 往路 22b 復路 23 現像場 24 現像剤搬送体27 現像スリーブ 53 マグネットローラ 54 磁界 55 現像剤遊び空間73 磁石 61 現像剤供給口
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図7
【補正方法】変更
【補正内容】
【図7】
【手続補正4】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図8
【補正方法】変更
【補正内容】
【図8】

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像剤を貯留しこれを供給するホッパ
    と、このホッパからの現像剤を搬送して感光体まわりの
    現像場をなす現像剤担持体に沿う部分でこの現像剤担持
    体に現像剤を現像剤供給口を通じて供給した後、別の経
    路で現像剤を返送して現像剤を循環搬送する現像剤搬送
    路と、この現像剤搬送路内に設けられて現像剤の搬送を
    行う現像剤搬送体とを備え、現像剤搬送路を現像剤担持
    体とともに現像剤搬送体を内包した閉空間とし、この閉
    空間の中の、現像剤担持体とこれに現像剤供給口を介し
    て面した現像剤搬送路内の現像剤搬送体との間の現像剤
    遊び空間を、これのまわりに配置した磁石による現像剤
    を重力に抗し保持できる強さの磁界範囲内に設定したこ
    とを特徴とする現像装置。
  2. 【請求項2】 現像剤搬送体はスクリュウであり、閉空
    間はこのスクリュウの外径に近接した内面を有している
    請求項1に記載の現像装置。
  3. 【請求項3】 現像剤搬送路の少なくとも前記現像剤供
    給口が設けられている部分のスクリュウの外径内空間が
    前記磁界内に位置するように設定されている請求項2に
    記載の現像装置。
  4. 【請求項4】 磁石は現像剤担持体に有している請求項
    1〜3のいずれかに記載の現像装置。
  5. 【請求項5】 磁石は現像剤搬送路の外まわりに設けら
    れた現像剤保持用のものである請求項1〜3のいずれか
    に記載の現像装置。
  6. 【請求項6】 現像剤搬送体が磁性体である請求項1〜
    5のいずれかに記載の現像装置。
  7. 【請求項7】 現像剤担持体に現像剤供給口を通じ対向
    している現像剤搬送体の回転方向を、現像剤担持体との
    対向側周面が下方から上方に移動する向きとしてある請
    求項1〜6のいずれかに記載の現像装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004163559A (ja) * 2002-11-12 2004-06-10 Kyocera Mita Corp 現像装置
JP2012088666A (ja) * 2010-10-22 2012-05-10 Casio Electronics Co Ltd 画像形成装置の二成分現像剤を用いる現像器の現像剤片寄り防止機構

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