JPH06192343A - 共重合体水溶液の製造方法 - Google Patents

共重合体水溶液の製造方法

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JPH06192343A
JPH06192343A JP34434492A JP34434492A JPH06192343A JP H06192343 A JPH06192343 A JP H06192343A JP 34434492 A JP34434492 A JP 34434492A JP 34434492 A JP34434492 A JP 34434492A JP H06192343 A JPH06192343 A JP H06192343A
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acrylamide
aqueous solution
diallylamine
mol
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JP34434492A
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Yoshifumi Yoshida
義史 吉田
Satoshi Yamamoto
敏 山本
Akira Tanikawa
顕 谷河
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ジアリルアミン系化合物およびアクリルアミ
ド系化合物をモノマー成分として共重合するのに有利な
方法を提供する。 【構成】 濃度10重量%以上のジアリルアミン系化合
物を含有する水溶液に、濃度30重量%以下のアクリル
アミド系化合物含有水溶液を連続的に添加して、共重合
を行うことにより、共重合体濃度が20重量%以下で、
25℃における粘度が20ps以上の共重合体水溶液を得
る。α,β−不飽和カルボン酸またはその塩を追加のモ
ノマー成分として用いることもでき、この場合は、α,
β−不飽和カルボン酸またはその塩も連続的に添加して
いく。 【効果】 特にジアリルアミン系化合物の反応率を高く
保ちながら、高分子量の共重合体水溶液が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくともアクリルア
ミド系化合物およびジアリルアミン系化合物をモノマー
成分として用い、任意にさらにα,β−不飽和カルボン
酸系化合物をモノマー成分として、水溶液中で共重合を
行うことにより、イオン性共重合体の水溶液を製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ジアリルアミン系化合物は、種々の文献
にも記載されるように、環化反応を起こし、環状構造を
有する重合物を与える。そして、このジアリルアミン系
化合物は分子内にアリル基を有するため、いわゆるアリ
ル型破壊的連鎖移動(allylicdegradative chain-trans
fer)を起こすことから、その重合活性は必ずしも高く
ない。これは、他のモノマーとの共重合反応において、
より顕著に現れる。例えば J. Polym. Sci.: Polym. Ch
em. Ed. 24, 29-36 (1986) には、ジアリルアミン系化
合物の一つであるジアリルジメチルアンモニウムクロラ
イド(DADMAC)とアクリルアミドとの共重合反応におい
て、DADMAC (M1) とアクリルアミド(M2)のモノマー反応
性比は、r1=0.58、r2=6.7であり、 DADMAC の反応
性はアクリルアミドに比べて極端に小さいことが記載さ
れている。
【0003】このようなジアリルアミン系化合物の低い
重合活性のため、アクリルアミド系化合物やα,β−不
飽和カルボン酸などをジアリルアミン系化合物と共重合
させる場合、アクリルアミド系化合物やα,β−不飽和
カルボン酸などの重合反応が優先的に進行し、未反応の
ジアリルアミン系化合物が多量に残存するという結果に
なる。一方、未反応のジアリルアミン系化合物の残存量
を低減すべく、重合開始剤を逐次添加することも考えら
れるが、この場合は低分子量の重合物しか得られず、極
端な場合にはポリマー鎖の分裂という好ましからざる事
態に至る危険性すらある。
【0004】かかるジアリルアミン系化合物をモノマー
の一成分とする共重合体の改良製法として、特開昭 63-
225608号公報には、ジアリルアミン系化合物を含有する
水溶液に、アクリルアミド系化合物を連続的に添加して
共重合を行う方法が開示されている。しかし、この公報
に開示される方法を採用しても、モノマー組成や反応条
件によっては、必ずしも満足のいく結果が得られないこ
とがあった。特に、ジアリルアミン系化合物の比率がや
や高めで、高分子量のもの、すなわち低濃度で高粘度の
共重合体水溶液を得ようとする場合に、困難があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした状況に鑑み本
発明者らは、少なくともアクリルアミド系化合物および
ジアリルアミン系化合物をモノマー成分とする共重合体
を製造するにあたり、上記のような問題点、すなわちジ
アリルアミン系化合物の低い重合活性を克服し、特にジ
アリルアミン系化合物の比率がやや高めで高分子量のも
のを得ようとする場合であっても、高い反応率が達成し
うる方法を開発すべく鋭意研究を行ってきた。
【0006】その結果、ジアリルアミン系化合物を一定
濃度以上で含有する水溶液に、アクリルアミド系化合物
が一定濃度以下となる水溶液を連続的に添加することに
よって、かかる目的が達成されることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明の方法
は、一般式(I)
【0008】
【化3】
【0009】(式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立に
水素またはメチルを表し、R3 およびR4 はそれぞれ独
立に水素または炭素数1〜6のアルキルを表し、X-
酸の陰イオンを表す)
【0010】で示されるジアリルアミン系化合物(A)
を10重量%以上の濃度で含有する水溶液に、一般式
(II)
【0011】
【化4】
【0012】(式中、R5 は水素またはメチルを表し、
6 およびR7 はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜
4のアルキルを表す)
【0013】で示されるアクリルアミド系化合物(B)
が30重量%以下の濃度となる水溶液を連続的に添加し
て、共重合を行い、共重合体濃度が20重量%以下で、
25℃における粘度が20ps以上のイオン性共重合体水
溶液を得ることを特徴とするものである。
【0014】この反応においては、さらに、α,β−不
飽和モノカルボン酸、α,β−不飽和ジカルボン酸およ
びそれらの塩類からなる群より選ばれるカルボン酸系化
合物(C)を、追加のモノマーとして用いることができ
る。この場合は、カルボン酸系化合物(C)も、前記ジ
アリルアミン系化合物(A)を含有する水溶液に連続的
に添加していく。
【0015】本発明において、一方の原料となる前記一
般式(I)で示されるジアリルアミン系化合物(A)
は、2級アミンの塩、3級アミンの塩または4級アンモ
ニウム塩である。一般式(I)において、R1 およびR
2 はそれぞれ独立に水素またはメチルであり、R3 およ
びR4 はそれぞれ独立に水素または、メチル、エチル、
プロピル、ブチル、ヘキシルなど、炭素数1〜6のアル
キルである。またX- で表される陰イオンは、無機酸、
有機酸のいずれの陰イオンであってもよい。HXで表さ
れ、一般式(I)の塩を構成する酸のうち、無機酸とし
ては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、硝酸などが例
示され、有機酸としては、蟻酸、酢酸、シュウ酸、プロ
ピオン酸などが例示される。したがって、一般式(I)
中X- で表される陰イオンは、塩化物イオン、臭化物イ
オン、硫酸イオン、リン酸イオン、硝酸イオン、蟻酸イ
オン、酢酸イオン、シュウ酸イオン、プロピオン酸イオ
ンなどでありうる。
【0016】一般式(I)で示されるジアリルアミン系
化合物(A)のうち、2級アミンの塩として具体的に
は、ジアリルアミンまたはジメタアリルアミンの無機ま
たは有機酸塩が例示され、3級アミンの塩として具体的
には、ジアリルメチルアミン、ジアリルエチルアミン、
ジアリルブチルアミンなどの無機または有機酸塩が例示
される。また4級アンモニウム塩として具体的には、ジ
アリルジメチルアンモニウムクロライド、ジアリルジメ
チルアンモニウムブロマイド、ジアリルジメチルアンモ
ニウムサルフェート、ジアリルジエチルアンモニウムク
ロライド、ジアリルジブチルアンモニウムクロライド、
ジアリルメチルエチルアンモニウムクロライドなどが例
示される。これらのジアリルアミン系化合物(A)は、
それぞれ単独で用いることもできるし、2種以上組み合
わせて用いてもよい。
【0017】もう一方の原料であるアクリルアミド系化
合物(B)を表す前記一般式(II)において、R5 は水
素またはメチルであり、R6 およびR7 はそれぞれ独立
に水素または、メチル、エチル、プロピル、ブチルな
ど、炭素数1〜4のアルキルである。
【0018】一般式(II)で示されるアクリルアミド系
化合物(B)の具体例としては、アクリルアミド、メタ
クリルアミド、 N−メチルアクリルアミド、N−エチ
ルメタクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N
−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルア
ミド、N,N−ジメチルアクリルアミドなどが挙げられ
る。これらのアクリルアミド系化合物(B)は、それぞ
れ単独で、または2種以上組み合わせて用いることがで
きる。
【0019】ジアリルアミン系化合物(A)およびアク
リルアミド系化合物(B)を共重合させることによっ
て、カチオン性の共重合体が得られる。
【0020】さらに、任意に使用されるカルボン酸系化
合物(C)のうち、不飽和モノカルボン酸の具体例は、
アクリル酸、メタクリル酸などであり、不飽和ジカルボ
ン酸の具体例は、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸な
どである。また塩類の具体例としては、これら不飽和カ
ルボン酸のナトリウム塩やカリウム塩のようなアルカリ
金属塩類およびアンモニウム塩類が挙げられる。このよ
うなカルボン酸系化合物(C)を追加のモノマー成分と
して共重合させることにより、両性共重合体が得られ
る。任意成分であるこれらのカルボン酸系化合物(C)
を用いる場合は、それぞれの化合物を単独で用いてもよ
いし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】本発明により共重合体水溶液を製造するに
あたって、全使用モノマー中に占めるジアリルアミン系
化合物(A)の割合は、好ましくは1〜70モル%、よ
り好ましくは5〜50モル%、さらに好ましくは10〜
35モル%であり、そしてアクリルアミド系化合物
(B)の割合は、好ましくは30〜99モル%、より好
ましくは50〜95モル%、さらに好ましくは65〜9
0モル%である。カルボン酸系化合物(C)を用いる場
合、化合物(C)の割合は、全使用モノマーのうちの2
0モル%以下とするのが好ましい。
【0022】また本発明を実施するにあたり、上記の化
合物(A)および(B)に加えて、あるいはさらに化合
物(C)に加えて、これらの化合物と共重合可能な他の
モノマーを導入することもできる。このような第三成分
あるいは第四成分となりうるモノマーとしては、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸メチル、ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート、スチレン、酢酸
ビニルのようなノニオン性モノマー、ジメチルアミノエ
チル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリルアミドなど、またはそれらの4級化物
のようなカチオン性モノマー、さらには、エチレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、メチレンビス(メタ)
アクリルアミドのような二官能性モノマーなどが例示さ
れる。
【0023】重合にあたっては重合開始剤を用いるのが
好ましく、通常の開始剤が使用できる。例えば、過硫酸
アンモニウム、過硫酸カリウムのような過硫酸塩、2,
2′−ジアミジノ−2,2′−アゾプロパンジ塩酸塩、
アゾビスイソブチロニトリルのようなアゾ化合物、ジ−
t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサ
イド、過酸化水素のような過酸化物などが例示できる。
また、公知のレドックス系開始剤、例えば過硫酸カリウ
ムと亜硫酸水素ナトリウムまたは3級アミンとの組合せ
などを用いることもできる。重合開始剤の使用量は、モ
ノマー全量に対して0.01モル%以上が好ましく、さら
には0.05モル%以上用いるのがより好ましい。
【0024】またこの共重合反応においては、共重合体
の分子量を調整するために、既知の重合調整剤を使用し
てもよい。使用できる重合調整剤としては、イソプロパ
ノールのようなアルコール類、ブチルメルカプタンのよ
うなチオール類、次亜リン酸塩のようなリン系化合物な
どが例示される。さらには、重合系中に存在または混入
する遷移金属の捕捉剤として、エチレンジアミン四酢酸
やそのアルカリ金属塩などの、いわゆるキレート化剤を
使用することも可能である。
【0025】重合は、通常10〜100℃、好ましくは
40〜90℃の温度で、1〜15時間程度行われる。こ
の重合反応は、酸素存在下でも可能であるが、一般には
窒素ガスなどの不活性ガスの雰囲気中で行うのが好まし
い。
【0026】本発明の共重合反応を行うにあたっては、
まずジアリルアミン系化合物(A)を10重量%以上の
濃度で含有する水溶液を用意し、そこへ、アクリルアミ
ド系化合物(B)の濃度が30重量%以下である水溶液
を連続的に添加するか、あるいは、このアクリルアミド
系化合物(B)を含有する水溶液とともに、さらにカル
ボン酸系化合物(C)を連続的に添加していく。 この
とき、アクリルアミド系化合物(B)の濃度が30重量
%を越える水溶液を用い、それと同時に、またはこのア
クリルアミド系化合物(B)の高濃度水溶液およびカル
ボン酸系化合物(C)と同時に、希釈用の水または水溶
液を添加していくことにより、アクリルアミド系化合物
(B)の濃度が理論上30重量%以下となるように操作
してもよい。例えば、50重量%濃度のアクリルアミド
水溶液とともに同量の水が添加される場合、アクリルア
ミドの濃度は25重量%であるとみなすことができる。
【0027】アクリルアミド系化合物(B)を含有する
水溶液および/またはカルボン酸系化合物(C)の添加
速度は、それぞれ等速でも非等速でもよい。またそれぞ
れの添加時間は、通常30分〜10時間程度の範囲か
ら、適切な時間が選択される。
【0028】カルボン酸系化合物(C)を用いて両性共
重合体の水溶液を製造する場合は、アクリルアミド系化
合物(B)の水溶液およびカルボン酸系化合物(C)
を、それぞれ別個に連続添加してもよいし、両者を混合
したあと連続添加してもよい。カルボン酸系化合物
(C)は、その化合物自体の形で添加してもよいし、水
溶液の形で添加してもよいが、一般には水溶液の形で用
いられる。
【0029】なお、本発明の趣旨を損なわないかぎり、
アクリルアミド系化合物(B)および/またはカルボン
酸系化合物(C)の一部を、重合反応当初から系中に添
加しておいても差し支えない。さらに、ジアリルアミン
系化合物(A)およびアクリルアミド系化合物(B)と
ともに、あるいは、ジアリルアミン系化合物(A)、ア
クリルアミド系化合物(B)およびカルボン酸系化合物
(C)とともに、それらと共重合可能な他のモノマーを
用いる場合は、化合物(B)および/または化合物
(C)と混合した形で連続添加してもよいし、これらと
は別個に連続添加してもよいし、また重合反応当初から
一部を系中に存在させておいてもよい。
【0030】前述した重合開始剤、重合調整剤、キレー
ト化剤などの助剤を用いる場合は、いずれについても、
ジアリルアミン系化合物を含有する水溶液中に予め添加
しておいてもよいし、またアクリルアミド系化合物
(B)および/またはカルボン酸系化合物(C)と同時
に、連続的に系中へ添加していってもよい。複数の助剤
を用いる場合、すべての助剤について同じ添加方法をと
ることもできるし、もちろん助剤毎に別々の添加方法を
採用することも可能である。
【0031】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって限定される
ものではない。例中の%は、特にことわらないかぎり重
量%を表す。なお、例中での未反応モノマーの定量は、
ガスクロマトグラフィーおよび液体クロマトグラフィー
を用いた分析により行った。また、pHおよび粘度は2
5℃において測定した。
【0032】実施例1
【0033】温度計、攪拌棒および還流冷却器を備えた
四つ口フラスコに、 40%ジアリルアミン塩酸塩水溶
液50.1g(0.15モル)およびイオン交換水83gを
仕込み、塩酸でpH3.5に調整した。次に窒素ガスで装
置内の空気を置換し、酸素不含としたあと、内温を60
℃に昇温した。過硫酸カリウム410mgを添加したあ
と、内温を60〜70℃に保ちながら、15%アクリル
アミド水溶液165.9g(0.35モル)を、3時間かけ
て反応系内に滴下した。その後60〜70℃で5時間保
温し、反応を完結させた。
【0034】未反応モノマーの定量により、ジアリルア
ミン塩酸塩の反応率は93%、そしてアクリルアミドの
反応率は99%以上であった。生成物はポリマー成分1
5%の水溶液で、pH3.3、粘度44psであった。
【0035】実施例2
【0036】実施例1で用いたのと同じ装置に、60%
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液26.9
g(0.1モル)およびイオン交換水71gを仕込み、塩
酸でpH4.0に調整した。次に窒素ガスで装置内の空気
を置換し、酸素不含としたあと、内温を60℃まで昇温
し、過硫酸アンモニウム570mgを添加した。内温を6
0〜70℃に保ちながら、50%アクリルアミド水溶液
56.9g(0.4モル)および0.05%次亜リン酸ナトリ
ウム水溶液100gを、4時間かけて系内に滴下した。
その後55〜65℃で5時間保温し、反応を完結させ
た。
【0037】未反応モノマーの定量により、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライドの反応率は99%、そし
てアクリルアミドの反応率は99%以上であった。生成
物はポリマー成分17.5%の水溶液で、pH3.4、粘度
82psであった。
【0038】実施例3
【0039】実施例1で用いたのと同じ装置に、40%
ジアリルアミン硫酸塩水溶液36.5g(0.1モル)およ
びイオン交換水61gを仕込み、 硫酸でpH3.0に調
整した。次に窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不
含としたあと、内温を60℃まで昇温した。この温度で
過硫酸アンモニウム340mgを添加したあと、内温を6
0〜70℃に保ちながら、50%アクリルアミド水溶液
56.9g(0.4モル)および水133gを、5時間かけ
て反応系内に滴下した。その後60〜70℃で6時間保
温し、反応を完結させた。
【0040】未反応モノマーの定量により、ジアリルア
ミン硫酸塩の反応率は95%、そしてアクリルアミドの
反応率は99%以上であった。生成物はポリマー成分1
5%の水溶液で、pH3.1、粘度71psであった。
【0041】実施例4
【0042】実施例1で用いたのと同じ装置に、40%
ジアリルアミン塩酸塩水溶液30.1g(0.09モル)お
よびイオン交換水57gを仕込み、塩酸でpH4.0に調
整した。次に窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素不
含としたあと、内温を60℃まで昇温し、過硫酸カリウ
ム240mgを添加した。別途、アクリルアミド28.4g
(0.4モル)およびメタクリル酸0.9g(0.01モル)
を水213gに溶解した溶液を調製し、これを先の反応
器中へ、内温60〜70℃に保ちながら5時間かけて滴
下した。その後60〜70℃で5時間保温し、反応を完
結させた。
【0043】未反応モノマーの定量により、ジアリルア
ミン硫酸塩の反応率は95%、そしてメタクリル酸およ
びアクリルアミドの反応率はそれぞれ99%以上であっ
た。生成物はポリマー成分12.5%の水溶液で、pH
3.2、粘度31psであった。
【0044】実施例5
【0045】実施例1で用いたのと同じ装置に、60%
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液26.9
g(0.1モル)およびイオン交換水80gを仕込み、塩
酸でpH4.0に調整した。次に窒素ガスで装置内の空気
を置換し、酸素不含としたあと、内温を60℃まで昇温
し、過硫酸カリウム340mgを添加した。別途、アクリ
ルアミド24.9g(0.35モル)およびアクリル酸3.6
g(0.05モル)を水162gに溶解し、先に調製した
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド水溶液を含む
反応系の内温を60〜70℃に保ちながら、3時間かけ
て滴下した。その後60〜70℃で6時間保温し、反応
を完結させた。
【0046】未反応モノマーの定量により、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライドの反応率は98%、そし
てアクリル酸およびアクリルアミドの反応率はそれぞれ
99%以上であった。生成物はポリマー成分15%の水
溶液で、pH3.2、粘度47psであった。
【0047】比較例1
【0048】実施例1で用いたのと同じ装置に、60%
ジアリルジメチルアンモニウムクロライド26.9g
(0.1モル)およびイオン交換水199gを仕込み、塩
酸でpH4.0に調整した。さらにアクリルアミド28.4
g(0.4モル)を仕込み、窒素ガスで装置内の空気を置
換し、酸素不含としたあと、内温を60℃まで昇温し
た。過硫酸アンモニウム570mgを添加したあと、60
〜70℃で6時間保温した。
【0049】未反応モノマーの定量により、ジアリルジ
メチルアンモニウムクロライドの反応率は64%、そし
てアクリルアミドの反応率は94%であった。生成物は
ポリマー成分17.5%の水溶液で、pH3.2、粘度22
psであった。
【0050】比較例2
【0051】実施例1で用いたのと同じ装置に、40%
ジアリルアミン塩酸塩水溶液50.1g(0.15モル)お
よびイオン交換水200gを仕込み、塩酸でpH3.5に
調整した。次に窒素ガスで装置内の空気を置換し、酸素
不含としたあと、内温を60℃まで昇温し、過硫酸カリ
ウム410mgを添加した。内温を60〜70℃に保ちな
がら、50%アクリルアミド水溶液49.8g(0.35モ
ル)を5時間かけて反応系内に滴下した。その後60〜
70℃で6時間保温し、反応を完結させた。
【0052】未反応モノマーの定量により、ジアリルア
ミン塩酸塩の反応率は81%、そしてアクリルアミドの
反応率は99%以上であった。生成物はポリマー成分1
5%の水溶液で、pH3.1、粘度24psであった。
【0053】以上の実施例および比較例の結果を表1に
まとめた。なお、表中の略号は次のとおりである。
【0054】A: ジアリルアミン系化合物 DADMAC: ジアリルジメチルアンモニウムクロライド DAAC : ジアリルアミン塩酸塩 DAAS : ジアリルアミン硫酸塩 B: アクリルアミド系化合物 AAm : アクリルアミド C: カルボン酸系化合物 MA : メタクリル酸 AA : アクリル酸
【0055】
【表1】
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、ジアリルアミン系化合
物およびアクリルアミド系化合物をモノマー成分とする
共重合体を製造するにあたり、重合活性の低いジアリル
アミン系化合物の反応率を上げることができ、かつ高分
子量の共重合体、すなわち粘度の高い共重合体水溶液を
製造することができる。したがって本発明の方法は、か
かる共重合体の製造を有利に行うことができるという優
れた効果を発揮する。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれ独立に水素またはメ
    チルを表し、R3 およびR4 はそれぞれ独立に水素また
    は炭素数1〜6のアルキルを表し、X- は酸の陰イオン
    を表す)で示されるジアリルアミン系化合物(A)を1
    0重量%以上の濃度で含有する水溶液に、一般式(II) 【化2】 (式中、R5 は水素またはメチルを表し、R6 およびR
    7 はそれぞれ独立に水素または炭素数1〜4のアルキル
    を表す)で示されるアクリルアミド系化合物(B)が3
    0重量%以下の濃度となる水溶液を連続的に添加して、
    共重合を行うことにより、共重合体濃度が20重量%以
    下で、25℃における粘度が20ps以上のイオン性共重
    合体水溶液を得ることを特徴とする共重合体水溶液の製
    造方法。
  2. 【請求項2】全モノマー量を基準として、ジアリルアミ
    ン系化合物(A)を1〜70モル%およびアクリルアミ
    ド系化合物(B)を30〜99モル%用いる請求項1記
    載の方法。
  3. 【請求項3】全モノマー量を基準として、ジアリルアミ
    ン系化合物(A)を10〜35モル%およびアクリルア
    ミド系化合物(B)を65〜90モル%用いる請求項2
    記載の方法。
  4. 【請求項4】さらに、α,β−不飽和モノカルボン酸、
    α,β−不飽和ジカルボン酸およびこれらの塩類からな
    る群より選ばれるカルボン酸系化合物(C)を用い、該
    カルボン酸系化合物(C)も、前記ジアリルアミン系化
    合物(A)を含有する水溶液に連続的に添加する請求項
    1、2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】全モノマー量を基準として、エチレン性不
    飽和化合物(C)を20モル%以下用いる請求項4記載
    の方法。
  6. 【請求項6】濃度が30重量%を越えるアクリルアミド
    系化合物(B)の水溶液を用いて連続的に添加し、同時
    に希釈用の水または水溶液を添加し、両者の合計量を基
    準とするアクリルアミド系化合物(B)の濃度が30重
    量%以下となるようにする請求項1〜5のいずれかに記
    載の方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006307074A (ja) * 2005-04-28 2006-11-09 Toho Chem Ind Co Ltd カチオン性共重合体の製造方法
CN105568722A (zh) * 2015-12-31 2016-05-11 浙江大川新材料股份有限公司 阳离子固色剂乳液的制备方法
CN105908543A (zh) * 2016-06-07 2016-08-31 苏州联胜化学有限公司 一种环保型棉用耐氯牢度提升剂及其制备方法

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