JPH06191826A - 撥水性シリカの製造方法 - Google Patents

撥水性シリカの製造方法

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JPH06191826A
JPH06191826A JP34632392A JP34632392A JPH06191826A JP H06191826 A JPH06191826 A JP H06191826A JP 34632392 A JP34632392 A JP 34632392A JP 34632392 A JP34632392 A JP 34632392A JP H06191826 A JPH06191826 A JP H06191826A
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JP
Japan
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silica
fire extinguishing
water
powder fire
repellent
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Application number
JP34632392A
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English (en)
Inventor
Shigeki Nakahara
重樹 中原
Takao Tanaka
隆夫 田中
Osamu Korenaga
修 是永
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 粉末消火薬剤用に用いるシリカの製造
方法において、該シリカが湿式法で得られるシリカで、
かつシリカに対して下記構造式(nは1〜10000の
整数)で表されるシリコンオイル10〜30重量%を混
合添加し、熱処理する粉末消火薬剤用撥水性シリカの製
造方法。 【効果】 粉末消火薬剤に微量添加するだけで流動
性、放射性及び撥水性を付与する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコンオイルで表面処
理された粉末消火薬剤添加用の撥水性シリカの製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末消火薬剤は第一リン酸アンモニウム
と硫酸アンモニウムを主成分としており、その熱分解に
伴う窒息、燃焼抑制、冷却効果が消火に有効であるため
に一般火災(A)、油火災(B)、電気火災(C)のい
ずれにも有効な所謂ABC粉末消火薬剤と呼ばれてい
る。この種の粉末消火薬剤には消火器や消火装置への充
填をたやすく行い得る流動性と使用時に消火器などのノ
ズルからの放射を容易に行い得る放射性、及び長期間の
保管中の吸湿による固化を防止する撥水性(防湿性)が
備わっていることが要求される。
【0003】このような要求に対処し得る粉末消火薬剤
として従来、特公昭56−52588により粉末消火薬
剤をポリシロキサンで表面処理する方法が提案されてい
る。上記特許公報に開示された粉末消火薬剤の製造方法
は、粉末消火薬剤の主成分である第一リン酸アンモニウ
ムと硫酸アンモニウムにポリシロキサン、有機金属化合
物、塩素系溶剤を加え混合した後、溶剤の蒸発除去を行
い更に酸化雰囲気下で加熱処理する方法である。
【0004】しかし、従来の方法は粉末消火薬剤の主成
分に対してポリシロキサンで表面処理した後加熱処理を
施さねばならないため熱処理に関するエネルギ−が大き
いという経済面での問題があった。更に、塩素系溶剤が
用いられていたため環境問題を引き起こす可能性があっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明らはかかる状況
に鑑み粉末消火薬剤に微量添加するだけで流動性、放射
性、撥水性を付与する添加剤について鋭意検討を行った
結果、本発明を完成するに至ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による粉末消火薬
剤添加用撥水性シリカは、珪酸ソ−ダと硫酸等の鉱酸と
の反応により得られた湿式法シリカにシリコンオイルを
10〜30重量%添加混合し、次いで100〜200℃
の温度で30分以上熱処理して得られるシリカが流動
性、放射性、撥水性を付与することを見出し本発明を完
成した。
【0007】即ち、本発明は粉末消火薬剤用に用いるシ
リカの製造方法において、該シリカが湿式法で得られる
シリカであり、かつシリカに対して化1の構造式(nは
1〜10000の整数)で表されるシリコンオイル10
〜30重量%を混合添加し、熱処理することを特徴とす
る粉末消火薬剤用撥水性シリカの製造方法に関する。
【0008】
【化2】
【0009】本発明を更に詳細に説明する。本発明で用
いるシリカは、湿式法で得られるシリカである。シリカ
には、大別して四塩化珪素を高温で燃焼させてえられる
乾式法シリカと珪酸ソ−ダと硫酸等の鉱産との反応で得
られる湿式法シリカの2種類があるが、前者は製造コス
トが高く本願の用途には好ましくない。
【0010】本発明で用いるシリコンオイルには、メチ
ルハイドロジェンシロキサンよりなるシリコンオイルが
用いられる。撥水性を持つシリコンオイルには上記の他
にもジメチルシロキサンがあるが、これは熱処理温度が
250℃〜300℃と高いために熱処理工程のエネルギ
−が大きく本願の用途には好ましくない。
【0011】上記、化1の構造式で示されるシリコンオ
イルの重合度(n)は1〜10000が好ましい。10
000を超えると粘度が高くなりシリカとの混合処理が
困難になるため好ましくない。また、このnは、通常粘
度を測定することにより知ることができる。該粘度は5
0〜200cSt/25℃が好ましく、更に好ましくは
70〜100cSt/25℃が好適である。
【0012】上述の理由により化1の構造式で示される
シリコンオイルは他のシリコンオイルに比較して低温で
熱処理できる性質を持つ。したがって、熱処理温度は1
00〜200℃が好ましく、更に、好ましくは110〜
160℃が好適である。熱処理温度が100℃未満では
熱処理が不十分でシリカ表面にオイルを固定することが
出来ないので好ましくない。また、200℃を超えると
シリコンオイルの蒸気圧が高くなり熱処理中に気化する
割合が高く仕込量通りの組成で撥水性シリカが得られな
いので好ましくない。又、熱処理時間は30分以上行う
のが好ましい。30分未満では熱処理が不十分である。
【0013】シリコンオイル添加量は、10〜30重量
%が好ましい。10重量%未満ではシリカに撥水性能を
付与することができないので好ましくない。30重量%
を超えると、シリカとの混合時に均一混合が困難となっ
て遊離したオイルがかえって撥水性能を低下させてしま
うので好ましくない。
【0014】本発明に用いるシリカは比表面積80〜2
00m/g及び吸油量200ml/100g以上のシ
リカで両者を満足することが好ましい。シリカの比表面
積(SA)は、シリカにシリコンオイルを添加後熱処理
して撥水性を付与した後、粉末消火薬剤の主剤である第
一リン酸アンモニウム及び硫酸アンモニウムと混合した
場合最も良く均一分散させるために最適値を持つSAが
好ましい。
【0015】即ち、原料シリカはSA80〜200m
/gが好ましく、さらに好ましくは100〜150m
/gが好適である。SAが80m/g未満ではシリコ
ンオイル添加後のSAが小さく粉末消火薬剤の主剤に均
一分散しにくく好ましくない。又、SAが200m
gを超えると熱処理後のSAが大きくやはり粉末消火薬
剤の主剤に均一分散しにくいので好ましくない。シリカ
にシリコンオイルを添加後熱処理した後の最適SAは3
0m/g以上が好ましい。
【0016】シリカの吸油量は200ml/100g以
上が好ましい。200ml/100g未満ではシリカに
撥水性能を付与するために必要なシリコンオイルを十分
吸収せず熱処理しても十分な撥水性を示さないので好ま
しくない。
【0017】乾燥減量は、10%以下がより好ましい。
これを超えるとオイル混合後の熱処理工程でシリカ粒子
表面から気化する水分が多く、オイルでシリカ粒子表面
を覆った膜を破壊して撥水性能を低下させてしまう。二
次粒子の平均粒径は、7〜15μmが最適で好ましい。
【0018】
【実施例】以下本発明を実施例及び比較例により説明す
る。 実施例1 有効容積3lのリボンミキサ−にSA144m/g、
吸油量232ml/100gのシリカ300gを充填
し、120rpmで攪拌しながらメチルハイドロジェン
シロキサン75gを噴霧機にて添加し1時間混合処理を
行った。その後、乾燥機中で温度130℃で3時間熱処
理を行って撥水性シリカを得た。この撥水性シリカのM
値は60であった。
【0019】実施例2 メチルハイドロジェンシロキサン50gに変更した以外
は、実施例1と同様に撥水性シリカを得た。この撥水性
シリカのM値は50であった。
【0020】実施例3 メチルハイドロジェンシロキサン120gに変更した以
外は、実施例1と同様に撥水性シリカを得た。この撥水
性シリカのM値は75であった。
【0021】比較例1 メチルハイドロジェンシロキサン25gとした以外は、
実施例1と同様に撥水性シリカを製造した。この場合の
M値は35であった。
【0022】比較例2 メチルハイドロジェンシロキサン150gとした以外
は、実施例1と同様に撥水性シリカを製造した。この場
合のM値は50であった。
【0023】なお、撥水性シリカの撥水性能を次の通り
測定した。100ccの試験管にメタノ−ル水溶液を8
ml入れこれに試料約0.03gを採取しこれを攪拌し
試料が沈降しない最大のメタノ−ル濃度(容量%)を測
定した。この時の値をM値と呼び撥水性を示す指標とし
た。撥水性を示すM値はその値が高い程、撥水性能が大
きいことを示す。
【0024】参考例1 実施例1で得た撥水性シリカを用いて下記の通り、粉末
消火薬剤を製造した。撥水性シリカ2.2g、第一リン
酸アンモニウム42.8g、硫酸アンモニウム49.6
g、マイカ1.5g、バライト1.8g及び着色リンカ
ル1.0gを混合し、4分間ジュサーミキサーで混合し
た。その後、吸湿率を測定した結果、吸湿率は0.55
であり、流動性、放射性及び撥水性を充分満足する性能
であった。
【0025】参考例2 比較例1で得た撥水性シリカを用いて、参考例1で示し
た組成の粉末消火薬剤を製造した。その後、吸湿率を測
定した結果、吸湿率は2.11であり、流動性、放射性
及び撥水性を充分満足し得ず、長期間保管中の吸湿によ
り固結が発生し、保存は困難であった。
【0026】なお、吸湿率の測定方法は自治省令に従っ
た。即ち、試料約10gを精秤し内径90mmのシャ−
レに入れる。このシャ−レを濃度38.12%の硫酸を
いれたデシケ−タ−中で30℃の温度で48時間暴露す
る。更に塩化アンモニウム飽和水溶液を入れたデシケ−
タ−中で30℃にて48時間暴露する。この間の重量増
加を重量百分率で示し吸湿率とする。
【0027】
【発明の効果】以上の通り本発明は、粉末消火薬剤に微
量添加するだけで流動性、放射性及び撥水性を付与する
ことができる撥水性シリカの製造方法であって、製造時
の熱エネルギ−が少ない上に工程が簡素であり、かつ溶
剤も使用しないため環境問題を引き起こす可能性もない
優れた製造方法である。即ち、本発明の範囲外である比
較例は、撥水性を付与するM値が不充分であり、粉末消
火薬剤に使用した結果、吸湿率が大きい。これに対し、
本発明の範囲内である実施例は、流動性、放射性及び吸
湿率の性能がすべて優れている。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉末消火薬剤用に用いるシリカの製造
    方法において、該シリカが湿式法で得られるシリカで、
    かつシリカに対して化1の構造式(nは1〜10000
    の整数)で表されるシリコンオイル10〜30重量%を
    混合添加し、熱処理することを特徴とする粉末消火薬剤
    用撥水性シリカの製造方法。 【化1】
  2. 【請求項2】 シリカの比表面積が80〜200m
    /g及び吸油量が200ml/100g以上である請求
    項1記載の撥水性シリカの製造方法。
JP34632392A 1992-12-25 1992-12-25 撥水性シリカの製造方法 Pending JPH06191826A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003160327A (ja) * 2001-08-04 2003-06-03 Degussa Ag 疎水性沈降シリカ、その製法およびその使用

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