JPH06190962A - 成型断熱材 - Google Patents

成型断熱材

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JPH06190962A
JPH06190962A JP34471592A JP34471592A JPH06190962A JP H06190962 A JPH06190962 A JP H06190962A JP 34471592 A JP34471592 A JP 34471592A JP 34471592 A JP34471592 A JP 34471592A JP H06190962 A JPH06190962 A JP H06190962A
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JP
Japan
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heat insulating
carbon fiber
insulating material
molded
graphite sheet
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JP34471592A
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English (en)
Inventor
Yutaka Kawamata
裕 川俣
Akio Kato
明男 加藤
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 特に高温炉用に適した成型断熱材を提供す
る。 【構成】 炭素繊維ウェッブ、炭素繊維フェルト、炭素
繊維クロス等に熱硬化性樹脂を含浸して成型した後に炭
化または黒鉛化処理して得られる炭素繊維成型断熱材
に、炭素質接着剤を介して黒鉛シートを積層した成型断
熱材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高温炉用に適した黒鉛シ
ート積層炭素繊維成型断熱材に関する。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維製の断熱材は高温炉用の断熱材
としてセラミック焼結炉、半導体曳上げ炉、金属処理炉
等に広く使用されている。炭素繊維製断熱材の一形態と
して、気密性向上、断熱性向上(幅射防止)、あるいは
被熱処理物による浸食防止といった目的のため黒鉛シー
トを積層させたものがある。
【0003】この様な断熱材を製造する従来の技術とし
ては、例えば、炭素繊維フェルトに熱硬化性樹脂、ピッ
チ等を含浸し、これを黒鉛シートと積層後、加熱処理す
る方法、或いは、積層の際に炭素繊維フェルトと黒鉛シ
ートを接合剤を介する方法が提案されている(実公昭5
8−29129、実公平4−30042、特開平1−1
98342、特開平2−227244号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、高温炉
を使用する業界の要求を満たすため炉製造、炉運転の技
術が高度化するに伴い、上記断熱材を使用する炉の運転
温度が2000℃以上の高温である場合が増えてくる状
況となり、それに従って断熱材に貼り付けた黒鉛シート
が剥れるという問題が生じている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、従来の技
術で製造された黒鉛シート貼りの断熱材において黒鉛シ
ートが剥れる原因は、炭素繊維フィルトが高温にさらさ
れた時に収縮を起こすことにあるのを発見し、本発明を
完成させるに至った。すなわち、一般的に炭素繊維フェ
ルトは炭素繊維が1本1本の状態に分散されたシートあ
るいはマット状物を積層し、これをニードリングすると
いう機械的な方法で作るため、高温で焼きあげた弾性率
の高い(もろい)炭素繊維を原料とすることはあまりな
く、1000℃〜2000℃の温度で焼き上げたものを
使用している。ところが一方では近年2000℃以上の
温度で運転する炉が増えてきており、この様な温度に炭
素繊維フェルトがさらされると、炭素繊維内の黒鉛結晶
の発達のため繊維自体の収縮が起こり、それにつれてフ
ェルトの収縮も起こる。他方、黒鉛シートは高温にさら
されても収縮することがなく、この差が剥れの原因とな
っていることを見出した。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
黒鉛シート積層炭素繊維成型断熱材は炭素繊維ウェッ
ブ、炭素繊維フェルト、炭素繊維クロス等に熱硬化性樹
脂を含浸し、成型した後に、炭化または黒鉛化処理して
得られる炭素繊維成型断熱材に、炭素質接着剤を介して
黒鉛シートを積層して得られる。
【0007】まず、本発明において用いられる炭素繊維
としては特に制限されない。しかしながら、一般に、ポ
リアクリロニトリル(PAN)や等方性ピッチを原料と
する炭素繊維から得た成型体は炭化、黒鉛化処理温度の
変化に対して収縮も100℃あたり0.5%以上の高い
割合で進むという傾向があり、(収縮率が低下するのは
例えば2500℃以上の高温になるので成型体の炭化、
黒鉛化処理温度を、実際に使用される温度と同じ様な温
度にするのが好ましく、一方メソフェーズピッチを原料
とする炭素繊維、例えば三菱化成(株)製の“ダイアリ
ード”を使用した成型体はある一定の温度、例えば、1
800℃で処理しておけば、それ以上の温度にさらされ
てもほとんど収縮は起こさないという特性を持つので、
本発明に使用する炭素繊維成型断熱材の原料として特に
好適である。
【0008】本発明においては、このような炭素繊維の
ウェッブ、フェルト、クロス等の中間加工体にフェノー
ル樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸し、通常、加圧成型した
後に、100〜250℃程度で熱硬化して成型体を得
る。ついでこの成型体を、炭化又は黒鉛化する。この温
度は上記のように炭素繊維の種類等により異なるが通常
1500〜2500℃の範囲から選択される。
【0009】本発明においては、炭素繊維成型体の上記
炭化又は黒鉛化処理温度を、成型体の炭化又は黒鉛化処
理に伴なう寸法収縮が100℃の変化につき0.5%以
下、好ましくは0.3%以下、特に好ましくは0.1%
以下の割合になる温度まで行なうことがのぞましい。炭
化、黒鉛化処理後の炭素繊維成型断熱材に積層する黒鉛
シートは気密性、可撓性があり、かつ高温にさらされて
も収縮しないものであれば、特に限定されるものではな
いが、膨張黒鉛をプレスして作られる膨張黒鉛シート、
例えば東洋炭素(株)製の“パーマフォイル”、日立化
成工業(株)製の“カーボフィット”、ユニオンカーバ
イト社製の“グラフォイル”といったものが好適に使用
出来る。このシートの厚みは、通常1mm以下である。
【0010】また、黒鉛シートを積層するための炭素質
接着剤は、容易に塗布でき接着後の炭化処理によって炭
素質に転換し、なおかつ接着力を保つものであれば良
く、例えばフェノール樹脂等の熱硬化性樹脂液や、熱硬
化性樹脂をベースに黒鉛粉等を配合した市販の炭素質接
着剤でも良い。この様なものとしてはジグリ社製の“V
−58a”や大日本インキ化学工業(株)製の“ニュー
コートGC”といったものを挙げることができる。
【0011】黒鉛シートを積層する方法としては黒鉛シ
ートに、あるいは成型断熱材側にも、上記炭素質接着剤
を塗布し、気泡等が両者の間に残らぬ様にして両者を密
着させるだけで良い。次いで100〜250℃の温度で
炭素質接着剤を熱硬化し、さらに800℃以上の温度で
炭化処理、さらには必要に応じて黒鉛化処理を行なうこ
とによって本発明の黒鉛シート積層炭素繊維成型断熱材
を得ることができる。
【0012】なお、黒鉛シートを積層する成型断熱材の
形状は特に制限されるものではなく使用目的に応じて任
意の形状とすることができる。また、黒鉛シートの積層
態様についても制限されるものではなく、1枚の成型断
熱材に1枚の黒鉛シートを積層したものから、両者を交
互に積層した多層積層体までが含まれる。
【0013】
【実施例】以下本発明の実施例を説明する。 実施例−1 三菱化成(株)製のメソフェーブピッチ系炭素繊維“ダ
イアリードK−521”からなるランダムウェッブシー
トに、群栄化学(株)製のレゾール型フェノール樹脂
“PL−2211”を重量比37%添着し、次いでシー
トを1100mm×1600mmの大きさに切断した後
積層して、最高220℃の温度で、3時間熱板プレスを
行こない1100mm×1600mm、厚さ44mm、
密度0.23g/cm3 の成型体を得た。次いでこの成
型体を窒素雰囲気中毎時30℃の昇温速度で1000℃
まで加熱して炭化処理を行ない、さらにアルゴン雰囲気
中毎時50℃の昇温速度で1800℃まで加熱して黒鉛
化処理を行なった。
【0014】得られた1120mm×1630mm、厚
さ40mm、密度0.2g/cm3の炭素繊維成型断熱
材を1000mm×1500mmに切断して耳揃えした
ものの片面に、東洋炭素(株)製の膨張黒鉛シート“パ
ーマフォイルPF−35”厚さ0.35mmのものを1
000×1500に切断してジグリ社製炭素質接着剤
“V−58a”を介して積層させた。
【0015】積層は“V−58a”1重量部にメタノー
ル0.6重量部を加えた溶液を、刷毛で黒鉛シートに
0.2〜0.3mm厚さの膜となる程度まで塗布した
後、これを成型断熱材面に押し付けてゆく方法で行なっ
た。次いでこのものを最高220℃の温度で3時間加熱
して熱硬化処理を行ない、さらに窒素雰囲気中毎時30
℃の昇温速度で1000℃まで加熱して炭化処理を行な
い炭素質接着剤を介して黒鉛シートを積層させた炭素繊
維成型断熱材を得た。この成型断熱材を、毎時50℃の
昇温速度で最高2400℃まで加熱する炉中に置き、1
0回の繰返し処理を行なったが黒鉛シートの剥がれはな
く、また成型断熱材の寸法変化は巾、長さともに0.5
%以下であった(0.5%/1800→2400℃=
0.083%/100℃)。
【0016】比較例−1 クレハ化学工業(株)製の炭素繊維フェルト“クレカフ
ェルトF−210(黒鉛グレード)”巾1000mm、
厚さ約10mmにレゾール型フェノール樹脂“PL−2
211”を重量比36%添着した。次いでフェルトを長
さ1600mmに切断した後積層し熱板プレスしたが、
この際に最下層にジグリ社製炭素質接着剤“V−58
a”を実施例−1の方法と同様にして塗布した1000
mm×1600mmの東洋炭素(株)製膨張黒鉛シート
“パーマフォイルPF−35”を置き、黒鉛シートが一
体成型された、1000mm×1600mm、厚さ4
6.5mm、密度0.2g/cm3 の成型体を得た。熱
板プレス条件は実施例−1の場合と同じである。
【0017】次いでこの成型体を実施例−1の場合と同
じ条件で炭化処理、黒鉛化処理して1000mm×16
00mm、厚さ41mm、密度0.18g/cm3 の黒
鉛シート積層炭素繊維成型断熱材を得た。このものを4
50mm×1500mmの大きさに耳揃え切断した後実
施例−1の場合と同様に2400℃の加熱処理を10回
行なった。
【0018】4回目の処理が終了した時点で四隅に黒鉛
シートの剥れかかりが現われ、10回終了した時には四
箇所とも両辺が150×150内径250×250mm
の大きさで三角形状に完全に剥がれ落ちてしまってい
た。また、収縮が一様でないので概略はあるが断熱材の
寸法は巾、長さともに約3%程収縮しており(3%/1
800→2400℃=0.5%/100℃)、板として
最大7mm程の高低差を持つねじれも生じていた。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素繊維ウェッブ、炭素繊維フェルト、
    炭素繊維クロス等に熱硬化性樹脂を含浸し、成型した後
    に炭化または黒鉛化処理して得られる炭素繊維成型断熱
    材に、炭素質接着剤を介して黒鉛シートを積層させた成
    型断熱材。
  2. 【請求項2】 成型後の炭化叉は黒鉛化処理を、成型体
    の寸法収率が100℃の変化につき0.5%以下の割合
    になる温度まで行なうことを特徴とする請求項1記載の
    断熱材。
JP34471592A 1992-12-24 1992-12-24 成型断熱材 Pending JPH06190962A (ja)

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