JPH06190340A - 塗装金属体 - Google Patents

塗装金属体

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JPH06190340A
JPH06190340A JP24248092A JP24248092A JPH06190340A JP H06190340 A JPH06190340 A JP H06190340A JP 24248092 A JP24248092 A JP 24248092A JP 24248092 A JP24248092 A JP 24248092A JP H06190340 A JPH06190340 A JP H06190340A
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JP
Japan
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metal body
coating film
coated metal
resistance
silicon compound
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Application number
JP24248092A
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English (en)
Inventor
Itaru Mori
格 森
Hisao Tanaka
久雄 田中
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Sekisui Jushi Corp
Original Assignee
Sekisui Jushi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】主としてトンネルの内装や高架橋、橋梁、歩道
橋の桁下、建築物の内外装等に使用され、耐食性、耐汚
染性、不燃性に優れた塗装金属体を提供する。 【構成】金属体1の表面の全面または一部に、シリコン
化合物20〜95重量部に対して無機粉末5〜80重量
部が含有された組成物を主成分とする塗膜2を形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は主としてトンネルの内装
や高架橋、橋梁、歩道橋の桁下、建築物の内外装等に使
用され、耐食性、耐汚染性、不燃性に優れた塗装金属体
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、耐食性、耐汚染性、不燃性が要求
されるトンネルの内装等においては、一般に石綿スレー
ト板やけい酸カルシウム板が使用されていた。しかし石
綿スレート板は不燃性、耐久性、硬度の点で優れている
が、耐衝撃性や耐汚染性が劣り、かつ石綿の使用による
衛生上の問題があり、またけい酸カルシウム板は耐汚染
性に優れているものの耐衝撃性に劣っていた。
【0003】そこで最近では、上記用途として塗装金属
体がよく使用されており、現在使用されている塗装金属
体としては、電子線照射硬化塗装鋼板、紫外線照射硬化
塗装鋼板、ふっ素樹脂フイルム被覆鋼板等の如き、金属
体の表面に有機物質のみからなる塗膜を形成したもの
や、ほうろう鋼板の如き、金属体の表面にほうろう層を
形成したもの等がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属体
の表面に有機物質のみからなる塗膜を形成した前者のも
のにあっては、塗膜面が経時変化による劣化のため耐汚
染性が低下するとともに火災等により燃焼するとガスが
発生する危険性があった。また鋼板の表面にほうろう層
を形成した後者のものにあっては、経時変化によるほう
ろう層の劣化はなくかつ不燃性に優れているものの、ほ
うろう層は鋼板との密着性が低く、硬度も高いので割れ
やすく耐食性に問題があった。
【0005】本発明は、従来の塗装金属体が有していた
上記の問題点を解消し、耐食性、耐汚染性、不燃性に優
れた塗装金属体を提供せんとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は次のような構成としている。すなわち、こ
の発明に係る塗装金属体は、金属体の表面の全面または
一部に、シリコン化合物20〜95重量部に対して無機
粉末5〜80重量部が含有された組成物を主成分とする
塗膜が形成されてなることを特徴としている。
【0007】以下に本発明の構成を、更に詳細に説明す
る。
【0008】本発明に使用される金属体としては、鋼、
アルミニウム、銅、亜鉛等の金属やそれらの合金から作
製され、その形状は平板状、角柱や円柱のような柱状
等、どの様な形状であってもよく、また柱状のものにあ
っては、管状、棒状その他いかなる異形断面であっても
よい。なおトンネルの内装等の用途に使用される場合
は、一般にステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼、アルミニウム
等が適宜使用されるが、特にステンレス鋼が自動車の排
気ガス等に対しての耐食性に優れていることから好適に
使用される。該ステンレス鋼はオーステナイト系、フェ
ライト系、マルテンサイト系等いずれの種類でも使用さ
れるが、より好適にはオーステナイト系が使用される。
【0009】なお塗膜が形成される前記金属体の表面
は、密着性を向上させるために予め脱脂処理をおこなっ
てよごれや油分を除くか、脱脂処理と共に該表面をサン
ドブラスト等により粗面化したり、化成処理によるリン
酸塩等のリン酸塩皮膜が形成されていてもよいし、さら
にプライマー層が形成されていてもよい。
【0010】前記金属体の表面に形成される塗膜は、シ
リコン化合物20〜95重量部に対して5〜80重量部
の無機粉末が含有された組成物を主成分とし、さらに沈
降防止剤、増粘剤等の改質剤および溶剤等が適宜混入さ
れた塗料をスブレー塗り、刷毛塗り、ローラー塗り等の
適宜方法により金属体の表面に塗布硬化して得られるも
のであり、該膜厚は通常20〜200μとされる。
【0011】前記シリコン化合物として、一般にはシリ
コン樹脂等のシクロキサン結合を主鎖とする有機けい素
重合物とアルキッド、エポキシ、アクリル、ポリエステ
ル、フェノール、メラミン、ウレタン等の変性有機物と
の反応によって得られるシリコン変性ワニスの如きもの
が使用され、該シリコン化合物は常温硬化型であっても
よいし、焼付け型であってもよいが、加熱硬化すること
により硬化時間を短縮できる焼付け型が一般には好適に
使用される。
【0012】なお前記シリコン変性ワニスが使用される
場合においては、熱硬化性アクリルレジンの官能基であ
るアルキロール基とオルガノシロキサノールまたはオル
ガノシロキサンとの縮合によって得られるアクリル変性
シリコンワニスが金属体との密着性や耐候性、耐薬品性
に優れておりかつ加熱硬化するので好適に使用される。
また上記変性有機物の含有率は有機けい素重合物に較べ
て少ない方が燃焼時におけるガス発生量が少なくなるの
で好ましい。
【0013】また無機粉末としては各種の無機材料が使
用されるが、一般にはシリカ粉、ガラスビーズ、ガラス
粉末、ガラス繊維チップ、酸化チタン、マイカ粉、アル
ミニウム粉等が使用される。
【0014】なおシリコン化合物と無機粉末の配合を上
記の如き配合割合とした理由は、無機粉末の配合が80
重量部以上ではシリコン化合物との分散がかなり困難で
あり、かつ形成された塗膜の硬度が高くなり過ぎて脆く
なり、また5重量部以下では無機粉末の特性が現れず、
塗膜の硬度が高くならないことによる。なお塗膜の硬度
上昇と無機粉末の分散のしやすさとの関係から、無機粉
末の配合割合を20〜50重量部の範囲としたものが通
常好適に使用される。さらにシリコン化合物との分散を
よくするためには、無機粉末の粒子径は0.01〜20
0μの範囲のものが一般に使用されるが、塗膜表面の光
沢性および平滑性が考慮される用途にあっては、該粒子
径はできるだけ微小径のものが好ましい。
【0015】
【作用】本発明の塗装金属体は、金属体の表面の全面ま
たは一部に、シリコン化合物に無機粉末が含有された組
成物を主成分とする塗膜が形成されているので、シリコ
ン化合物が有する優れたはっ水性、耐候性、耐薬品性等
により耐食性および耐汚染性に優れるとともに、シリコ
ン化合物と無機粉末とが有する優れた耐熱性が相まって
優れた不燃性を有する。
【0016】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき具体的に説明
する。
【0017】まず、図1の如く厚さ1.0mmのステン
レス鋼板(SUS304)からなる金属体1の表面を4
0℃のカセイソーダー水溶液に5分間浸漬して脱脂し、
次いで該表面に、シリコン化合物(信越化学工業株式会
社製シリコンKR155)15重量部と酸化チタン粉末
(平均粒子径0.1〜1μ)30重量部との組成物を5
5重量部のキシレンに分散させた塗料を塗布硬化して、
厚み40μの塗膜2が形成された本発明実施例の塗装金
属体を得た。
【0018】次に比較例として、上記実施例と同様にし
てステンレス鋼板の表面にアクリル樹脂からなる塗料を
塗布硬化させて、厚み40μの塗膜が形成された塗装金
属体を得た。
【0019】次に上記実施例及び比較例の塗装金属体に
ついてJIS−K−5400に規定されている方法で耐
食性および耐汚染性の測定を、また建設省告示第182
8号に規定されている方法で燃焼性の試験を行い、その
結果を表1に示した。
【0020】耐食性の測定は、鋭利な刃物で試験片の塗
膜を貫通して金属体の表面まで達する切り傷により交差
する二本の対角線を描き、該試験片を塩水の霧が発生す
る試験室の内に1000時間入れて、塗膜にできるふく
れの大きさを調べ、塗膜と金属体の密着性を評価する塩
水噴霧試験であって、表1での○は錆、ふくれの発生が
認められず、×は錆、ふくれの発生が認められることを
示している。
【0021】耐汚染性の測定は、試験片の塗面に油性の
マーキングペンで汚染し、18時間放置後にエタノール
でふきとり、塗面の汚染程度を目視によって調べる方法
であって、表1での○は汚染が消え、×は汚染が消えず
に残っていることを示している。
【0022】燃焼性の試験は、上記建設省告示第182
8号(昭和45年12月28日)不燃材料を指定する件
の第三に規定する表面試験に基づき、10分間に排気温
度が305℃まで上昇する加熱炉で試験体を10分間加
熱し、その時の発煙量を測定する方法であって、表1で
の○は発煙がごく微量であり、×は多量の発煙があるこ
とを示している。
【0023】
【表1】
【0024】以上表1の示す通り、比較例に較べ本発明
実施例による塗装金属体は、耐食性、耐汚染性、不燃性
に優れていることが判った。
【0025】
【発明の効果】以上詳述したように本発明塗装金属体
は、金属体の表面の全面または一部に、シリコン化合物
に無機粉末が含有された組成物を主成分とする塗膜が形
成されているので、シリコン化合物が有する優れたはっ
水性、耐候性、耐薬品性等により耐食性および耐汚染性
に優れるとともに、シリコン化合物と無機粉末とが有す
る優れた耐熱性が相まって優れた不燃性を有しており、
トンネルの内装や高架橋、橋梁、歩道橋の桁下、建築物
の内外装等の用途に広く使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の塗装金属体の一実施例を示す断面説明
図である。
【符号の説明】
1 金属体 2 塗膜

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属体の表面の全面または一部に、シリコ
    ン化合物20〜95重量部に対して無機粉末5〜80重
    量部が含有された組成物を主成分とする塗膜が形成され
    てなる塗装金属体。
JP24248092A 1992-09-11 1992-09-11 塗装金属体 Pending JPH06190340A (ja)

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