JPH0619025B2 - 芳香族ポリスルホン樹脂組成物 - Google Patents

芳香族ポリスルホン樹脂組成物

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JPH0619025B2
JPH0619025B2 JP19816286A JP19816286A JPH0619025B2 JP H0619025 B2 JPH0619025 B2 JP H0619025B2 JP 19816286 A JP19816286 A JP 19816286A JP 19816286 A JP19816286 A JP 19816286A JP H0619025 B2 JPH0619025 B2 JP H0619025B2
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JP
Japan
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aromatic polysulfone
polysulfone resin
resin composition
mold
ether
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善久 後藤
勝弌 島村
敏彦 堤
広泰 大地
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、離型性を改良した成形性良好なる芳香族ポリ
スルホン樹脂組成物に関する。
(従来の技術) 芳香族ポリスルホン樹脂は機械的性質、熱的性質、電気
的性質などに、優れた性能を有しているので各種の成形
法により成形して、機械部品、航空部品、電気、電子部
品等に幅広く適用されている。これ等の成形品は一般に
小形で、形状も複雑であり、且つ要求される寸法精度が
厳しい。この為、成形品の寸法精度の制約により抜き勾
配を十分に取ることが出来なかったり、あるいは成形品
の形状によっては突き出しピンの位置や大きさに制限を
受け、金型からの取り出しが難しい。また最近の成形加
工業においては、金型から成形品を自動的に取出す装置
が開発され、使用されているが、この自動取出装置を有
効に作動させるには、成形品を金型から取出す際の離型
抵抗を小さくする必要がある。このように離型性は成形
材料として重要特性である。しかし、一般に芳香族ポリ
スルホン樹脂は非晶性であり、高弾性率を有するために
離型性はきわめて悪く、通常、成形に際して離型剤を金
型へ塗布したり、離型剤を樹脂に練り込む等により離型
性を向上させることが行われていた。
(発明が解決しようとする問題点) しかし、離型剤の金型への塗布は成形品外観を損ない、
成形サイクルを長くさせ、さらには成形品機械強度を低
下させてしまう場合もある。また、脂肪酸エステル化合
物、ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリンワッ
クス等の離型剤を練り込み場合は、樹脂の分子量低下、
機械強度、熱的性能の低下、金型表面の汚染、さらには
透明な成形品においては失透、濁りを生じる場合があ
る。
(問題を解決するための手段) 本発明者等は芳香族ポリスルホン樹脂の機械強度、熱的
性能、外観等を損なうことなく離型性に優れた組成物を
得る為、鋭意検討し本発明を完成させた。即ち、本発明
は芳香族ポリスルホン樹脂とフェニルエーテル型合成油
からなる芳香族ポリスルホン樹脂組成物である。
本発明で用いられる芳香族ポリスルホン樹脂とは、アル
カリフェノレート基と、電子吸引性スルホン基で活性化
された芳香族ハロゲン基と非プロトン性極性溶媒中で縮
合反応させることにより得られる形式の重合体であり、
アリーレン結合(芳香族結合)、エーテル結合およびス
ルホン結合の三者を必須の結合単位とする線状重合体で
ある。
例えば極めて代表的な例として次のような構造のものが
挙げられる。
(1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) (上式中 はp−フェニレン基を示す。) これらの芳香族ポリスルホン樹脂は、例えば特公昭40-1
0067号、特公昭42-7799号および特公昭47-617などに記
載の方法によって容易に製造できる。
本発明で用いられるフェニルエーテル型合成油とは、
(1)式で表される合成油であり、例えば、ペンタフェニ
ルエーテル、テトラフェニルエーテル、モノアルキルテ
トラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニルエー
テル、モノアルキルトリフェニルエーテル、アルキルジ
フェニルエーテルが挙げられ、これらの一種または二種
以上を混合して使用することができる。
(lは1,2,3,4、のmは0,1、のnは0,1,
2、の整数を、Rはアルキル基を示す) 本発明においては、酸化安定性の良好なペンタフェニル
エーテル、テトラフェニルエーテルの使用が特に好まし
い。
本発明におけるフェニルエーテル型合成油と芳香族ポリ
スルホン樹脂との組成物は、芳香族ポリスルホン樹脂に
対しフェニルエーテル型合成油200〜1000ppm、好ましく
は300〜700ppmを使用する。この量より少ない場合には
離型性の良い成形材料が得られず、1000ppmを超えて使
用する場合には離型性は十分であるが、成形品とした場
合の機械強度、熱的性能が低下し、さらには金型表面を
汚し、透明品を成形する場合には白濁を生じる等の問題
が生じ好ましくない。本発明による芳香族ポリスルホン
樹脂は、通常次のようにして製造する。
芳香族ポリスルホン樹脂のペレットとフェニルエーテル
型合成油とをリボンブレンダー等の混合機中で混合し、
樹脂ペレット表面にフェニルエーテル型合成油を付着せ
しめた後、射出成形機等により成形する。
本発明では上記芳香族ポリスルホン樹脂組成物に必要に
応じ、タルク、炭酸カルシウム、マイカ、ガラスビーズ
等の充填材、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリ繊
維、アラミド繊維等の繊維状強化材、安定剤、紫外線吸
収剤、着色剤を樹脂組成物の品質を損なわない範囲で混
和しても良い。
(実施例) 以下、実施例により本発明を説明する。
実施例1〜4、比較例1〜3 芳香族ポリスルホン樹脂としてポリエーテルスルホン樹
脂VICTREX PES4100G(商標、英国インペリアルケミカル
インダストリー社製)ペレットの表面に、株式会社松村
石油研究所製ペンタフェニルエーテルを表−1に示した
量を付着せしめた。
このペレットを射出成形機を用いて外径20mmの小形円筒
状容器をシリンダー温度370℃、金型温度170℃の条件で
成形した。
その際に突出プレートにストレインゲージを設置し、成
形した容器の金型からの離型抵抗をもとめ、さらに容器
の外観を観察した。結果を表−1に示す。
比較例4〜5 実施例1で用いたポリエーテルスルホン樹脂ペレットと
低分子量ポリエチレン「サンワックス151P」(商標、三
洋化成工業(株)製)またはマイクロクリスタリンワッ
クス「バリコマイクロクリスタリンワックス「商標、東
洋インキ製造(株)製)1000ppmをヘンシェルミキサー
で混合した。次いでこのペレットを用いて実施例1と同
様にして離型抵抗および成形品の外観を観察した。結果
を同じく表−1に示す。
実施例5〜7 実施例1で用いたポリエーテルスルホン樹脂ペレットと
株式会社松村石油研究所製テトラフェニルエーテル、モ
ノアルキルテトラフェニルエーテルおよびジアルキルテ
トラフェニルエーテルをそれぞれ700ppmヘンシェルミキ
サーで混合した。次いでこのペレットを用いて実施例1
と同様にして離型抵抗および成形品の外観を観察した。
結果を同じく表−1に示す。
(発明の効果) 本発明の芳香族ポリスルホン樹脂組成物は金型からの離
型性が非常に優れており、各種の成形方法により容易に
成形でき、その工業的価値は大きい。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族ポリスルホン樹脂と(I)式で表さ
    れるフェニルエーテル型合成油からなる芳香族ポリスル
    ホン樹脂組成物。 (lは1、2、3、4、のmは0、1、のnは0、1、
    2、の整数を、Rはアルキル基を示す)
  2. 【請求項2】フェニルエーテル型合成油の使用量が芳香
    族ポリスルホン樹脂に対して200〜1000ppmであることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の組成物。
JP19816286A 1986-08-26 1986-08-26 芳香族ポリスルホン樹脂組成物 Expired - Lifetime JPH0619025B2 (ja)

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US20110245394A1 (en) 2010-03-30 2011-10-06 Sumitomo Chemical Company, Limited Aromatic polysulfone resin composition and molded article thereof

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