JP2667723B2 - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JP2667723B2
JP2667723B2 JP1336622A JP33662289A JP2667723B2 JP 2667723 B2 JP2667723 B2 JP 2667723B2 JP 1336622 A JP1336622 A JP 1336622A JP 33662289 A JP33662289 A JP 33662289A JP 2667723 B2 JP2667723 B2 JP 2667723B2
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alumina
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正己 天野
善久 後藤
敏明 高橋
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三井東圧化学株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエーテスルホン樹脂にγ−アルミナを
添加することを特徴とする耐熱性樹脂成形材料に関する
ものであり、さらに詳しくは成形加工時の金型等の腐食
を減じることが可能なポリエーテルスルホン樹脂組成物
に関する。
〔従来の技術とその問題点〕
ポリエーテルスルホン樹脂は機械的性質、熱的性質、
電気的性質などに優れた性能を有しているため、各種の
成形法により成形されて、機械部品、電気電子部品等に
広く利用されている。しかしながら、ポリエーテルスル
ホン樹脂の加工温度は340〜400℃とかなりの高温であ
り、このような高温下においては若干の金属腐食性ガス
を発生するため、成形加工時には金型や成形機を腐食さ
せたり、成形品を100℃以上でエージング処理すると腐
食性ガスが発生し金属部分が腐食されるという問題が生
じる。特に電気電子分野で使用する場合、亜硫酸ガス等
の腐食性ガスの発生により、電子部品の信頼性を低下せ
しめる結果となっている。
従来、樹脂よりの腐食性ガスの発生による悪影響を防
ぐために、酸化亜鉛等の添加が試みられているが、充分
な効果が得られないため、成形材料及び成形品としての
用途が制限されている状況にある。
〔問題点を解決するための手段〕
ここで本発明者らは成形品の腐食性ガスの悪影響を防
止すべく、種々研究した結果、ポリエーテルスルホン樹
脂へのγ−アルミナの添加が有効であることをみいだし
本発明を完成した。
すなわち、本発明は下記式(1)〜(7)で表される
構造単位より選ばれたポリエーテルスルホン樹脂100重
量部に対してγ−アルミナ0.01〜20重量部を添加して得
られることを特徴とするポリエーテルスルホン樹脂組成
物である。
本発明で使用されるポリエーテルスルホン樹脂とは、
アルカリフェノレート基と、電子吸引性スルホン基で活
性化された芳香族ハロゲン基と非プロトン性極性溶媒中
で縮合反応させることにより得られる形式の重合体であ
り、アリーレン結合(芳香族結合)、エーテル結合およ
びスルホン結合の三者を必須の結合単位とする線状重合
体である。例えばきわめて代表的な例として次のような
構造ものが挙げられる。
ポリエーテルスルホン樹脂は、例えば特公昭40−1006
7号、特公昭42−7799号および特公昭47−617号等に記載
の方法によって容易に製造できる。
また本発明で用いられるγ−アルミナとは、中間アル
ミナ又は無水アルミナを意味するものであり、例えば、
ρ・χ・η・δ・θ型等の結晶構造をもつアルミナが挙
げられ、これらはアルミナ水和物の脱水によって生じ、
さらに高温で焼成することによって最も安定なα−アル
ミナへと変化する。本発明におけるγ−アルミナの添加
量はポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対して0.01
〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部である。添加量
が少なすぎると腐食性ガスの低減効果が殆ど見られず、
逆に20重量部を越えて使用する場合は腐食性ガスの低減
効果は充分であるが、流動性が低下し成形加工性に問題
が生ずる為、好ましくない。
本発明によるポリエーテルスルホン樹脂は通常次ぎの
ようにして成形する。ポリエーテルスルホン樹脂と添加
剤とをヘンシェルミキサー等の混合機で混合し、さらに
熱ロール、押出機等により混練して成形材料にする。こ
の成形材料はペレットとして使用するのが好ましい。次
いで該ペレット等は射出成形機等の成形機により成形す
る。
本発明では上記ポリエーテルスルホン樹脂成形材料に
必要に応じ、タルク、マイカ、カラスビーズ等の充填
剤、ガラス繊維、炭素繊維、チタン酸カリ繊維、アラミ
ド繊維、セラミック質繊維等の繊維状強化材、安定剤、
紫外線吸収剤、着色剤、離型剤等の各種添加剤を樹脂組
成物の品質を損なわない範囲で混和しても良い。
〔実施例〕
以下、実施例により本発明を詳細に説明するがこれら
は単なる例示であり、本発明はこれに限定されるもので
はない。
実施例1〜4および比較例1〜3 ポリエーテルスルホン樹脂としてVICTREX PES 3600P
(商標、英国インペリアルケミカルインダストリー社)
パウダーと各種添加剤を表1に示す割合で配合し、ヘン
シェルミキサーでドライブレンドした。この混合物を二
軸押出機を用いてシリンダー温度320〜350℃で押しだ
し、均一なペレット状の成形材料を得た。
該ペレットを第1図に示すごとくガラス容器に鋼材と
共に10g入れ、380℃で24時間加熱してその鋼材の変色の
程度を観察した。
また、各サンプルの流動性はJIS K7210に準拠しメル
トインデックス(以下MI値)より判断した。また、さら
に上記のペレットにつきシリンダー温度330〜360℃で射
出成形を行った。該成形品を粉砕し、第2図に示すごと
く、三角フラスコに10g入れ、中に5×5mmの銅箔を吊し
て、150℃の高温槽中に100時間静置し銅箔の変色程 度を観察して、表2のような結果を得た。
尚、表1及び表2に示す変色の判定基準は 3:変色大 2:かなり変色 1:わずかに変色 0:変色なし より示した。
〔発明の効果〕
本発明によるポリエーテルスルホン樹脂成形材料は、
腐食性ガスの発生による悪影響の防止に効果があるた
め、射出成形、押出成形時の成形金形、成形機の保守コ
ストの低下が可能となる。また、本発明のポリエーテル
スルホン樹脂で成形された各種成形品は、腐食性ガスの
発生が抑制されるため電気電子部品への使用が可能とな
り、本発明の意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図はポリエーテルスルホン樹脂組成物よりえられた
ペレット状成形材料(試料)を使用し鋼材の変色試験を
示す概略図であり、各数字は各々1:金属缶、2:金属缶、
3:試料、4:鋼材を示す。 第2図も同じく試料による銅箔の変色試験を示す概略図
であり、各数字は各々1:三角フラスコ、2:シリコン栓、
3:試料、4:銅箔を示す。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(1)〜(7)で表される構造単位
    より選ばれたポリエーテルスルホン樹脂100重量部に対
    してγ−アルミナ0.01〜20重量部を添加して得られるこ
    とを特徴とするポリエーテルスルホン樹脂組成物。
JP1336622A 1989-12-27 1989-12-27 樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2667723B2 (ja)

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JPS62240353A (ja) * 1986-04-10 1987-10-21 Idemitsu Kosan Co Ltd 成形用樹脂組成物

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