JPH06190223A - 厨房用グリスフィルタ− - Google Patents
厨房用グリスフィルタ−Info
- Publication number
- JPH06190223A JPH06190223A JP3204669A JP20466991A JPH06190223A JP H06190223 A JPH06190223 A JP H06190223A JP 3204669 A JP3204669 A JP 3204669A JP 20466991 A JP20466991 A JP 20466991A JP H06190223 A JPH06190223 A JP H06190223A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- filter
- oil
- fat
- grease
- kitchen
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Ventilation (AREA)
- Filtering Materials (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
- Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 この発明は、厨房等の排気ダクト等に用いら
れて油脂のミストなどを除去するのに好適なフィルタ−
に関する。 【構成】 三次元網状気孔構造を有し、空孔率60〜9
5%、見掛け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜
30個/25mmであるセラミック多孔体からなること
を特徴とするフィルタ−。 【効果】 この発明は、セラミック多孔体からなるもの
であるから、孔空率が大きいことにより圧力損失が非常
に少なく、又、三次元網状気孔構造を有していることか
ら優れた捕集性を示す。更に、非常に軽量であることか
ら、取り扱いが容易であり、又、耐薬品性に優れている
ことからメンテナンス等の際に、酸やアルカリ等が使用
でき、よって、付着した異物の除去を容易に行うことが
できる。そして更に、腐食等の恐れがないことから耐用
年数が長く、又、圧力損失が少ないこと等から、このフ
ィルタ−を適用した機器の運転コストを低減することが
できる。
れて油脂のミストなどを除去するのに好適なフィルタ−
に関する。 【構成】 三次元網状気孔構造を有し、空孔率60〜9
5%、見掛け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜
30個/25mmであるセラミック多孔体からなること
を特徴とするフィルタ−。 【効果】 この発明は、セラミック多孔体からなるもの
であるから、孔空率が大きいことにより圧力損失が非常
に少なく、又、三次元網状気孔構造を有していることか
ら優れた捕集性を示す。更に、非常に軽量であることか
ら、取り扱いが容易であり、又、耐薬品性に優れている
ことからメンテナンス等の際に、酸やアルカリ等が使用
でき、よって、付着した異物の除去を容易に行うことが
できる。そして更に、腐食等の恐れがないことから耐用
年数が長く、又、圧力損失が少ないこと等から、このフ
ィルタ−を適用した機器の運転コストを低減することが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、厨房等の排気ダクト
等に用いられて油脂のミストなどを除去するのに好適な
フィルタ−に関する。
等に用いられて油脂のミストなどを除去するのに好適な
フィルタ−に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、油脂の蒸気やミストを発生す
る厨房等の排気ダクトには、排気中に含まれる油脂等が
ダクト内に付着して火炎の伝送を引き起こしたり、或い
はダクト内に付着し滞積して排気効果を低下させたりす
ることを防止するため、排気中の油脂のミスト等を分離
除去する種々の手段が講じられている。
る厨房等の排気ダクトには、排気中に含まれる油脂等が
ダクト内に付着して火炎の伝送を引き起こしたり、或い
はダクト内に付着し滞積して排気効果を低下させたりす
ることを防止するため、排気中の油脂のミスト等を分離
除去する種々の手段が講じられている。
【0003】このような分離除去するための手段を講じ
た排気ダクトの一例として、排気ダクトの吸入口におい
て305〜310m/sec程度、又、ダクト内におい
て460〜610m/sec程度の高速で吸引し、途中
流れの方向を強制的に急角度で変化させて油脂を含んだ
空気をバッフル板に衝突させ、遠心力により機械的に排
気中の油脂を分離するものが知られている。
た排気ダクトの一例として、排気ダクトの吸入口におい
て305〜310m/sec程度、又、ダクト内におい
て460〜610m/sec程度の高速で吸引し、途中
流れの方向を強制的に急角度で変化させて油脂を含んだ
空気をバッフル板に衝突させ、遠心力により機械的に排
気中の油脂を分離するものが知られている。
【0004】又、図5に示すような、断面略V字状に折
曲された金属板20が、その凹部を内側にして千鳥状で
2列に配列されてなるグリスフィルタ−21を用い、こ
れを排気ダクトの吸入口に取り付け、油脂のミスト等を
含んだ空気を、図5中矢印に沿って吸引し、先の例と同
様に金属板20に衝突させて機械的に排気中の油脂を分
離するものも知られている。
曲された金属板20が、その凹部を内側にして千鳥状で
2列に配列されてなるグリスフィルタ−21を用い、こ
れを排気ダクトの吸入口に取り付け、油脂のミスト等を
含んだ空気を、図5中矢印に沿って吸引し、先の例と同
様に金属板20に衝突させて機械的に排気中の油脂を分
離するものも知られている。
【0005】更に、金属繊維を束ね、これをパンチング
メタルやラス等で両面から押さえてフィルタ−を形成
し、排気ダクトの吸入口に取り付けて排気中の油脂を除
去するものも知られている。
メタルやラス等で両面から押さえてフィルタ−を形成
し、排気ダクトの吸入口に取り付けて排気中の油脂を除
去するものも知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の排気
ダクトにあっては、それぞれ以下に述べるような不都合
がある。第1の例の高速で吸引するものは、排気の流路
を急角度で変化させること等から内部構造が複雑であ
り、よって内部メンテナンスが困難である。又、圧力損
失が低い反面、油脂の蒸気やミストの捕集効率が30%
程度と低いことも問題となる。
ダクトにあっては、それぞれ以下に述べるような不都合
がある。第1の例の高速で吸引するものは、排気の流路
を急角度で変化させること等から内部構造が複雑であ
り、よって内部メンテナンスが困難である。又、圧力損
失が低い反面、油脂の蒸気やミストの捕集効率が30%
程度と低いことも問題となる。
【0007】第2の例のグリスフィルタ−を用いたもの
は、このグリスフィルタ−が多数の折曲した金属板から
なっていることから重量が重いという欠点がある。又、
先の第1の例と同様に、油脂の蒸気やミストの捕集効率
が30%程度と低い。
は、このグリスフィルタ−が多数の折曲した金属板から
なっていることから重量が重いという欠点がある。又、
先の第1の例と同様に、油脂の蒸気やミストの捕集効率
が30%程度と低い。
【0008】第3の例の金属繊維からなるフィルタ−を
取り付けたものは、このフィルタ−の圧力損失が大きい
ことから、発生した油脂のミスト等を含む空気の吸入量
が十分でなく、よって十分に排気が行えないことから室
内が油脂等で汚れる欠点がある。又、この例のものも先
の第1、第2の例と同様に捕集効率が30〜40%と低
い。
取り付けたものは、このフィルタ−の圧力損失が大きい
ことから、発生した油脂のミスト等を含む空気の吸入量
が十分でなく、よって十分に排気が行えないことから室
内が油脂等で汚れる欠点がある。又、この例のものも先
の第1、第2の例と同様に捕集効率が30〜40%と低
い。
【0009】
【課題を解決するための手段】そこでこの発明では、三
次元網状気孔構造を有し、空孔率が60〜95%、見掛
け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜30個/2
5mmであるセラミック多孔体を厨房排気等のフィルタ
−とすることにより、上記の課題を解決したものであ
る。
次元網状気孔構造を有し、空孔率が60〜95%、見掛
け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜30個/2
5mmであるセラミック多孔体を厨房排気等のフィルタ
−とすることにより、上記の課題を解決したものであ
る。
【0010】以下、図1を参照してこの発明のフィルタ
−を詳しく説明する。図1はこの発明のフィルタ−の主
体をなす、セラミック多孔体の要部を示す図であって、
図中、符号1はセラミック多孔体である。このセラミッ
ク多孔体1は、セル膜のない三次元網状骨格構造又は繊
維が不規則に交錯されてなる不織布的な構造等の、いわ
ゆる三次元網状気孔構造のもので、骨格2が立体的にか
らみあって空孔3を形成したものである。又、このセラ
ミック多孔体1は、無機酸化物或いは無機窒化物、無機
炭化物等のセラミック材料からなるもので、優れた耐熱
性や耐薬品性を有するものである。
−を詳しく説明する。図1はこの発明のフィルタ−の主
体をなす、セラミック多孔体の要部を示す図であって、
図中、符号1はセラミック多孔体である。このセラミッ
ク多孔体1は、セル膜のない三次元網状骨格構造又は繊
維が不規則に交錯されてなる不織布的な構造等の、いわ
ゆる三次元網状気孔構造のもので、骨格2が立体的にか
らみあって空孔3を形成したものである。又、このセラ
ミック多孔体1は、無機酸化物或いは無機窒化物、無機
炭化物等のセラミック材料からなるもので、優れた耐熱
性や耐薬品性を有するものである。
【0011】更に、このセラミック多孔体1は、空孔率
が60〜95%、見掛け比重が0.25〜1.20、セ
ル数が5〜30個/25mmのものである。ここで、空
孔率を60〜95%にした理由は、60%未満であると
通気した際の圧力損失が高くなってフィルタ−としたと
きの性能が損なわれ、一方、95%を越えると機械的強
度が低下して取り扱いにやや難を生ずるからである。
が60〜95%、見掛け比重が0.25〜1.20、セ
ル数が5〜30個/25mmのものである。ここで、空
孔率を60〜95%にした理由は、60%未満であると
通気した際の圧力損失が高くなってフィルタ−としたと
きの性能が損なわれ、一方、95%を越えると機械的強
度が低下して取り扱いにやや難を生ずるからである。
【0012】又、見掛け比重を0.25〜1.20にし
た理由は、0.25未満であると機械的強度が低下し、
一方、これが1.20を越えると重量が嵩んでその取り
扱いが不便になるからである。
た理由は、0.25未満であると機械的強度が低下し、
一方、これが1.20を越えると重量が嵩んでその取り
扱いが不便になるからである。
【0013】更に、セル数を5〜30個/25mmにし
た理由は、5個未満であると、このセラミック多孔体1
とこれを通過する空気との衝突機会が減り、結果として
捕集性能が低下するからであり、一方、30個を越える
と、長時間使用した際に捕集した油脂等により目詰まり
が生じ易くなり、その結果圧力損失が高くなり易くなる
からである。
た理由は、5個未満であると、このセラミック多孔体1
とこれを通過する空気との衝突機会が減り、結果として
捕集性能が低下するからであり、一方、30個を越える
と、長時間使用した際に捕集した油脂等により目詰まり
が生じ易くなり、その結果圧力損失が高くなり易くなる
からである。
【0014】このような構造のセラミック多孔体1を製
造するには、例えばセル膜のない三次元網状骨格構造を
有するポリウレタンフォ−ム等の基材を、セラミック材
料からなる泥漿に浸漬し、上記基材表面にセラミック材
料を付着させた後、これを所定の温度で焼成することに
より、内部の基材を熱にて除去せしめ、セラミック多孔
体1を得る。この場合に、基材の構造、セラミック材料
の種類、焼成条件等を適宜選択することにより、得られ
るセラミック多孔体1の空孔率や見掛け比重、セル数を
所定の範囲に調整する。そして、このようなセラミック
多孔体1から本発明のフィルタ−が構成される。
造するには、例えばセル膜のない三次元網状骨格構造を
有するポリウレタンフォ−ム等の基材を、セラミック材
料からなる泥漿に浸漬し、上記基材表面にセラミック材
料を付着させた後、これを所定の温度で焼成することに
より、内部の基材を熱にて除去せしめ、セラミック多孔
体1を得る。この場合に、基材の構造、セラミック材料
の種類、焼成条件等を適宜選択することにより、得られ
るセラミック多孔体1の空孔率や見掛け比重、セル数を
所定の範囲に調整する。そして、このようなセラミック
多孔体1から本発明のフィルタ−が構成される。
【0015】
【作用】この発明のフィルタ−は、三次元網状気孔構造
を有し、空孔率が60〜95%、見掛け比重が0.25
〜1.20、セル数が5〜30/25mmであるセラミ
ック多孔体からなるものであるから、大きな空孔率を有
していることにより圧力損失が低く、又、三次元網状気
孔構造を有していることから、通過する流体との衝突機
会が多く、よって優れた捕集性を有する。更に、金属等
に比べて非常に軽量であることから、取り扱いが容易で
あり、又、セラミックであることから耐熱性、耐薬品性
にも優れている。
を有し、空孔率が60〜95%、見掛け比重が0.25
〜1.20、セル数が5〜30/25mmであるセラミ
ック多孔体からなるものであるから、大きな空孔率を有
していることにより圧力損失が低く、又、三次元網状気
孔構造を有していることから、通過する流体との衝突機
会が多く、よって優れた捕集性を有する。更に、金属等
に比べて非常に軽量であることから、取り扱いが容易で
あり、又、セラミックであることから耐熱性、耐薬品性
にも優れている。
【0016】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳しく説明す
る。図2はこの発明のフィルタ−を、厨房の排気ダクト
用のフィルタ−に適用した例を示すもので、符号10は
排気ダクトである。排気ダクト10は、厨房の一画に備
えられたガス台11の上に配置されたものであり、図示
しない負圧源によって、ガス台11で調理した際に発生
する油脂の蒸気やミスト等を含む空気を室外に排気する
ためのものである。又、この排気ダクト10は、厨房の
壁12を貫通して取り付けられたものであって、その吸
入口13をガス台11の直上に、排出口14を厨房外に
それぞれ配置したものである。排気ダクト10には、そ
の吸入口13の前方に一対のフィルタ−支持板15、1
5が取り付けられている。これらフィルタ−支持板1
5、15は、それぞれ排気ダクト10よりV字状に突出
したものであって、それぞれのV字を構成する2辺15
a、15a‥には、2枚のフィルタ−支持板15、15
にまたがって2つのフィルタ−16、16が取り付けら
れている。
る。図2はこの発明のフィルタ−を、厨房の排気ダクト
用のフィルタ−に適用した例を示すもので、符号10は
排気ダクトである。排気ダクト10は、厨房の一画に備
えられたガス台11の上に配置されたものであり、図示
しない負圧源によって、ガス台11で調理した際に発生
する油脂の蒸気やミスト等を含む空気を室外に排気する
ためのものである。又、この排気ダクト10は、厨房の
壁12を貫通して取り付けられたものであって、その吸
入口13をガス台11の直上に、排出口14を厨房外に
それぞれ配置したものである。排気ダクト10には、そ
の吸入口13の前方に一対のフィルタ−支持板15、1
5が取り付けられている。これらフィルタ−支持板1
5、15は、それぞれ排気ダクト10よりV字状に突出
したものであって、それぞれのV字を構成する2辺15
a、15a‥には、2枚のフィルタ−支持板15、15
にまたがって2つのフィルタ−16、16が取り付けら
れている。
【0017】ここで、フィルタ−16、16は本発明の
フィルタ−であって、図1に示したセラミック多孔体1
からなり、所定の大きさ及び厚さに成形された矩形板状
のものである。又、吸入口13の周辺部には、調理した
際のオイルミスト等を吸入口13に案内するためのフ−
ド17が配設されており、このフ−ド17には、吊り具
18を介してオイルキャッチャ−19が着脱自在に取り
付けられている。このオイルキャッチャ−19は、ステ
ンレス板等からなる受け皿であって、上記フィルタ−1
6、16の下方に配意され、これによってフィルタ−1
6、16に捕集され液化して落下する油脂等を集積する
ものである。
フィルタ−であって、図1に示したセラミック多孔体1
からなり、所定の大きさ及び厚さに成形された矩形板状
のものである。又、吸入口13の周辺部には、調理した
際のオイルミスト等を吸入口13に案内するためのフ−
ド17が配設されており、このフ−ド17には、吊り具
18を介してオイルキャッチャ−19が着脱自在に取り
付けられている。このオイルキャッチャ−19は、ステ
ンレス板等からなる受け皿であって、上記フィルタ−1
6、16の下方に配意され、これによってフィルタ−1
6、16に捕集され液化して落下する油脂等を集積する
ものである。
【0018】このような構成の排気ダクト10をガス台
11での調理の際に使用すると、調理に使用された油脂
の蒸気やミストを含む空気が、図示しない負圧源により
吸引され、フィルタ−16、16に導かれる。すると、
油脂の蒸気やミストを含む空気は、フィルタ−16、1
6の図1に示した空孔3を通過する際に骨格2に衝突
し、これにより空気中に含まれた油脂の蒸気やミストは
凝縮してフィルタ−16、16上に捕集される。こうし
てフィルタ−16、16を通過した空気は、油脂分が分
離除去された清浄な空気となり、排出口14を経て厨房
外に排出される。一方、フィルタ−16、16上に捕集
された油脂分は、凝縮した一部がフィルター16、16
上を垂下し落下してオイルキャッチャ−19に集積さ
れ、残部が凝固してフィルタ−16、16に付着する。
11での調理の際に使用すると、調理に使用された油脂
の蒸気やミストを含む空気が、図示しない負圧源により
吸引され、フィルタ−16、16に導かれる。すると、
油脂の蒸気やミストを含む空気は、フィルタ−16、1
6の図1に示した空孔3を通過する際に骨格2に衝突
し、これにより空気中に含まれた油脂の蒸気やミストは
凝縮してフィルタ−16、16上に捕集される。こうし
てフィルタ−16、16を通過した空気は、油脂分が分
離除去された清浄な空気となり、排出口14を経て厨房
外に排出される。一方、フィルタ−16、16上に捕集
された油脂分は、凝縮した一部がフィルター16、16
上を垂下し落下してオイルキャッチャ−19に集積さ
れ、残部が凝固してフィルタ−16、16に付着する。
【0019】このようなフィルタ−16にあっては、三
次元網状気孔構造を有していることから、油脂の蒸気又
はミストの捕集性に優れ、又、空孔率が大きいことから
圧力損失が少なく、よって負圧源の動力費を低減するこ
とができる。更に、油脂の捕集性に優れていることか
ら、排気ダクト10内に油脂が付着することを防止する
ことができ、よってこの油脂の付着に起因する排気ダク
ト10内への火炎の伝送を防止することができる。そし
て更に、金属に比較して非常に軽量であることから取り
扱いが容易であり、又、耐熱性や耐薬品性に非常に優れ
ていることから、メンテナンスの際、付着した油脂等を
除去するのに熱湯や中性洗剤、更には酸、アルカリ等も
使用することができ、これにより空孔内に付着した油脂
等も、例えばフィルタ−16を酸、アルカリ等に浸漬す
ることによって容易に除去することができる。更に、化
学的に安定で腐食等の心配がない。
次元網状気孔構造を有していることから、油脂の蒸気又
はミストの捕集性に優れ、又、空孔率が大きいことから
圧力損失が少なく、よって負圧源の動力費を低減するこ
とができる。更に、油脂の捕集性に優れていることか
ら、排気ダクト10内に油脂が付着することを防止する
ことができ、よってこの油脂の付着に起因する排気ダク
ト10内への火炎の伝送を防止することができる。そし
て更に、金属に比較して非常に軽量であることから取り
扱いが容易であり、又、耐熱性や耐薬品性に非常に優れ
ていることから、メンテナンスの際、付着した油脂等を
除去するのに熱湯や中性洗剤、更には酸、アルカリ等も
使用することができ、これにより空孔内に付着した油脂
等も、例えばフィルタ−16を酸、アルカリ等に浸漬す
ることによって容易に除去することができる。更に、化
学的に安定で腐食等の心配がない。
【0020】ここで、上記実施例においては排気ダクト
10にフィルタ−16を2つ取り付けたが、1つだけを
取り付けるようにしてもよく、その場合には、例えば図
3及び図4に示すようにフィルタ−16を壁12側、或
いは厨房側に向かいかつ下方に傾斜するように取り付
け、このフィルタ−16の下端部の下方にオイルキャッ
チャ−19を配置するようにする。
10にフィルタ−16を2つ取り付けたが、1つだけを
取り付けるようにしてもよく、その場合には、例えば図
3及び図4に示すようにフィルタ−16を壁12側、或
いは厨房側に向かいかつ下方に傾斜するように取り付
け、このフィルタ−16の下端部の下方にオイルキャッ
チャ−19を配置するようにする。
【0021】尚、上記実施例では、本発明のフィルタ−
を排気ダクト用のフィルタ−に適用した例を示したが、
他に例えばエア−コンディショニング用のフィルタ−に
も適用することもでき、その場合にも塵埃等に対する優
れた捕集性能を示し、又、メンテナンス等も容易に行う
ことができる。
を排気ダクト用のフィルタ−に適用した例を示したが、
他に例えばエア−コンディショニング用のフィルタ−に
も適用することもでき、その場合にも塵埃等に対する優
れた捕集性能を示し、又、メンテナンス等も容易に行う
ことができる。
【0022】[実験例1]図1に示したセラミック多孔
体1からなるフィルタ−で、厚さ25mm、空孔率85
%、見掛け比重0.40、セル数20個/25mmのも
のの捕集効率及び通気抵抗(圧力損失)を、日本空気清
浄協会指定(JACA No.10)の第2性能試験方
法に準拠して調べたところ、捕集効率65%、通気抵抗
20mmH2 O/m・secという結果が得られ、これ
により上記フィルタ−は高い捕集性を有し、かつ圧力損
失が極めて少ないことが分かった。
体1からなるフィルタ−で、厚さ25mm、空孔率85
%、見掛け比重0.40、セル数20個/25mmのも
のの捕集効率及び通気抵抗(圧力損失)を、日本空気清
浄協会指定(JACA No.10)の第2性能試験方
法に準拠して調べたところ、捕集効率65%、通気抵抗
20mmH2 O/m・secという結果が得られ、これ
により上記フィルタ−は高い捕集性を有し、かつ圧力損
失が極めて少ないことが分かった。
【0023】[実験例2]図1に示したセラミック多孔
体1からなるフィルタ−で、空孔率85%、見掛け比重
0.40、セル数20個/25mm、寸法500mm×
500mm、厚さ25mmのものと、従来の金属繊維を
束ねて形成したフィルタ−(寸法500mm×500m
m、厚さ25mm)とを排気ダクトに設置し、比較した
結果、従来のフィルタ−では設置後3日でその裏面に油
脂の付着が見られ、かなりの量の油脂がフィルタ−から
透過していることが確認できるのに対し、本発明のフィ
ルタ−では、設置後20日を経てもその裏面に僅かの油
脂の付着が確認できる程度であった。又、それぞれの設
置後3日間におけるオイルキャッチャ−への油脂の溜ま
り具合を調べた結果、本発明のものでは従来のものに比
べて約5倍の量の油脂が確認でき、よって上記の裏面へ
の油脂の付着度の結果とを合わせ、本発明のフィルタ−
が油脂の蒸気又はミストに対して優れた捕集性を示すこ
とが分かった。更に、それぞれのフィルタ−を設置した
際の、排気ダクトの吸入量を調べた結果、本発明のもの
は従来のものに比べて約2倍の吸入量を示し、よって本
発明のフィルタ−は圧力損失が非常に少ないことが分か
った。
体1からなるフィルタ−で、空孔率85%、見掛け比重
0.40、セル数20個/25mm、寸法500mm×
500mm、厚さ25mmのものと、従来の金属繊維を
束ねて形成したフィルタ−(寸法500mm×500m
m、厚さ25mm)とを排気ダクトに設置し、比較した
結果、従来のフィルタ−では設置後3日でその裏面に油
脂の付着が見られ、かなりの量の油脂がフィルタ−から
透過していることが確認できるのに対し、本発明のフィ
ルタ−では、設置後20日を経てもその裏面に僅かの油
脂の付着が確認できる程度であった。又、それぞれの設
置後3日間におけるオイルキャッチャ−への油脂の溜ま
り具合を調べた結果、本発明のものでは従来のものに比
べて約5倍の量の油脂が確認でき、よって上記の裏面へ
の油脂の付着度の結果とを合わせ、本発明のフィルタ−
が油脂の蒸気又はミストに対して優れた捕集性を示すこ
とが分かった。更に、それぞれのフィルタ−を設置した
際の、排気ダクトの吸入量を調べた結果、本発明のもの
は従来のものに比べて約2倍の吸入量を示し、よって本
発明のフィルタ−は圧力損失が非常に少ないことが分か
った。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、この発明のフィル
タ−は、三次元網状気孔構造を有し、空孔率が60〜9
5%、見掛け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜
30個/25mmであるセラミック多孔体からなるもの
であるから、孔空率が大きいことにより圧力損失が非常
に少なく、又、三次元網状気孔構造を有していることか
ら優れた捕集性を示す。更に、金属に比べて非常に軽量
であることから、取り扱いが容易であり、又、耐薬品性
に優れていることからメンテナンス等の際に、酸やアル
カリ等が使用でき、よって、付着した異物の除去を容易
に行うことができる。そして更に、腐食等の恐れがない
ことから耐用年数が長く、又、圧力損失が少ないこと等
から、このフィルタ−を適用した機器の運転コストを低
減することができる。
タ−は、三次元網状気孔構造を有し、空孔率が60〜9
5%、見掛け比重が0.25〜1.20、セル数が5〜
30個/25mmであるセラミック多孔体からなるもの
であるから、孔空率が大きいことにより圧力損失が非常
に少なく、又、三次元網状気孔構造を有していることか
ら優れた捕集性を示す。更に、金属に比べて非常に軽量
であることから、取り扱いが容易であり、又、耐薬品性
に優れていることからメンテナンス等の際に、酸やアル
カリ等が使用でき、よって、付着した異物の除去を容易
に行うことができる。そして更に、腐食等の恐れがない
ことから耐用年数が長く、又、圧力損失が少ないこと等
から、このフィルタ−を適用した機器の運転コストを低
減することができる。
【図1】図1この発明のフィルタ−をなすセラミック多
孔体の一例を示す要部拡大斜視図である。
孔体の一例を示す要部拡大斜視図である。
【図2】図2はこの発明のフィルタ−を排気ダクト用の
フィルタ−に適用した場合の一例を示す概略構成図であ
る。
フィルタ−に適用した場合の一例を示す概略構成図であ
る。
【図3】図3は本発明のフィルタ−を排気ダクト用のフ
ィルタ−に適用した場合の他の例を示す概略構成図であ
る。
ィルタ−に適用した場合の他の例を示す概略構成図であ
る。
【図4】図4は本発明のフィルタ−を排気ダクト用のフ
ィルタ−に適用した場合の更に他の例を示す概略構成図
である。
ィルタ−に適用した場合の更に他の例を示す概略構成図
である。
【図5】図5は従来のグリスフィルタ−の一例を示す概
略構成図である。
略構成図である。
1……セラミック多孔体、 2……骨格、 3……空孔、 10……排気ダクト、 16……フィルタ−。
【手続補正書】
【提出日】平成3年10月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 厨房用グリスフィルタ−
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、厨房等の排気ダクト
等に用いられて油脂のミスト等を除去するのに好適な厨
房用グリスフィルタ−に関する。
等に用いられて油脂のミスト等を除去するのに好適な厨
房用グリスフィルタ−に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、油脂の蒸気やミストを発生す
る厨房等の排気ダクトには、排気中に含まれる油脂等が
ダクト内に付着して火炎の伝送を引き起こしたり、或い
はダクト内に付着し堆積して排気効果を低下させてしま
う。このため、厨房用グリスフィルタ−は、空気中の油
脂のミストの捕集効率が大きいことと共に、圧力損失即
ち通気の抵抗性が小さい程好ましく、これは経時的変化
が比較的小さいことが望まれる。更に、厨房用グリスフ
ィルタ−は、家庭やレストラン等で使用されているよう
に頭上に設置されるのが通例であり、従って軽量でかつ
取扱が容易でなくてはならない。
る厨房等の排気ダクトには、排気中に含まれる油脂等が
ダクト内に付着して火炎の伝送を引き起こしたり、或い
はダクト内に付着し堆積して排気効果を低下させてしま
う。このため、厨房用グリスフィルタ−は、空気中の油
脂のミストの捕集効率が大きいことと共に、圧力損失即
ち通気の抵抗性が小さい程好ましく、これは経時的変化
が比較的小さいことが望まれる。更に、厨房用グリスフ
ィルタ−は、家庭やレストラン等で使用されているよう
に頭上に設置されるのが通例であり、従って軽量でかつ
取扱が容易でなくてはならない。
【0003】従来より厨房用グリスフィルタ−には、油
脂を含んだ空気を排気ダクトの吸入口よりダクト内に高
速で吸引し、途中流れの方向を強制的に急角度で変化さ
せて油脂を含んだ空気をバッフル板に衝突させ、慣性力
により機械的に排気中の油脂を分離するものが知られて
いる。又、図5に示すような、断面略V字状に折曲され
た金属板20が、その凹部を内側にして千鳥状で2列に
配列されてなるバッフル型グリスフィルタ−装置21を
用い、これを排気ダクトの吸入口に取り付け、油脂のミ
スト等を含んだ空気を矢印に沿って吸引し、先の例と同
様に金属板20に衝突させて機械的に排気中の油脂を分
離するものも知られている。更に、金属繊維を束ね、こ
れをパンチングメタルやラス等で両面から押さえてフィ
ルタ−を形成し、排気ダクトの吸入口に取り付けて排気
中の油脂を除去するものもある。
脂を含んだ空気を排気ダクトの吸入口よりダクト内に高
速で吸引し、途中流れの方向を強制的に急角度で変化さ
せて油脂を含んだ空気をバッフル板に衝突させ、慣性力
により機械的に排気中の油脂を分離するものが知られて
いる。又、図5に示すような、断面略V字状に折曲され
た金属板20が、その凹部を内側にして千鳥状で2列に
配列されてなるバッフル型グリスフィルタ−装置21を
用い、これを排気ダクトの吸入口に取り付け、油脂のミ
スト等を含んだ空気を矢印に沿って吸引し、先の例と同
様に金属板20に衝突させて機械的に排気中の油脂を分
離するものも知られている。更に、金属繊維を束ね、こ
れをパンチングメタルやラス等で両面から押さえてフィ
ルタ−を形成し、排気ダクトの吸入口に取り付けて排気
中の油脂を除去するものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の厨房
用グリスフィルタ−にあっては、夫々以下に述べるよう
な不都合がある。第1の例の高速で吸引するものは、排
気の流路を急角度で変化させること等から装置の内部構
造が複雑であり、よって内部メンテナンスが困難であ
る。又、圧力損失が低い反面、油脂の蒸気やミストの捕
集効率が低いことも問題となる。第2の例のバッフル型
グリスフィルタ−装置を用いたものは、ダクト内に火が
入ってしまうという大きな欠点がある。第3の例の金属
繊維からなるグリスフィルタ−を取り付けたものは、こ
のフィルタ−の圧力損失は大きく、発生した油脂のミス
ト等を含む空気の排出量が十分でなく、室内が油脂等で
汚れる欠点がある。又、この例のものも先の第1、第2
の例と同様に捕集効率が芳しくない。
用グリスフィルタ−にあっては、夫々以下に述べるよう
な不都合がある。第1の例の高速で吸引するものは、排
気の流路を急角度で変化させること等から装置の内部構
造が複雑であり、よって内部メンテナンスが困難であ
る。又、圧力損失が低い反面、油脂の蒸気やミストの捕
集効率が低いことも問題となる。第2の例のバッフル型
グリスフィルタ−装置を用いたものは、ダクト内に火が
入ってしまうという大きな欠点がある。第3の例の金属
繊維からなるグリスフィルタ−を取り付けたものは、こ
のフィルタ−の圧力損失は大きく、発生した油脂のミス
ト等を含む空気の排出量が十分でなく、室内が油脂等で
汚れる欠点がある。又、この例のものも先の第1、第2
の例と同様に捕集効率が芳しくない。
【0005】本発明は以上の従来品の欠点を改良しよう
とするにあり、厨房用グリスフィルタ−として、空気中
の油脂のミストの捕集効率が大きいことと共に、圧力損
失即ち通気の抵抗性が小さく、更には軽量でかつ取扱が
容易な厨房用グリスフィルタ−を提供するものである。
とするにあり、厨房用グリスフィルタ−として、空気中
の油脂のミストの捕集効率が大きいことと共に、圧力損
失即ち通気の抵抗性が小さく、更には軽量でかつ取扱が
容易な厨房用グリスフィルタ−を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために次の構成を採用するものである。即ち、
油脂のミスト等の発生源に対し、排気ダクト端に斜めに
グリスフィルタ−を設置し、当該グリスフィルタ−は三
次元網状気孔構造を有し、見掛け比重が0.25〜1.
20、空孔率60〜95%、セル数が5〜30個/25
mmであるセラミックフォ−ムからなることを特徴とす
る厨房用グリスフィルタ−を提供するものである
達成するために次の構成を採用するものである。即ち、
油脂のミスト等の発生源に対し、排気ダクト端に斜めに
グリスフィルタ−を設置し、当該グリスフィルタ−は三
次元網状気孔構造を有し、見掛け比重が0.25〜1.
20、空孔率60〜95%、セル数が5〜30個/25
mmであるセラミックフォ−ムからなることを特徴とす
る厨房用グリスフィルタ−を提供するものである
【0007】そして、ここに使用されるグリスフィルタ
−は、ウレタンフォ−ムの骨格を持つ三次元網状気孔構
造を有し、フォ−ムセル膜をアルカリや酸、或いはよく
知られている爆発処理によってセル膜のない三次元網状
気孔構造のウレタンフォ−ムとし、この基材をセラミッ
ク材料からなる泥漿に浸漬し、上記基材表面にセラミッ
ク材料を付着させた後、これを所定の温度で焼成するこ
とにより、内部のウレタンフォ−ム基材を熱にて除去せ
しめ、セラミックフォ−ムを得、これをグリスフィルタ
−に用いたものである。この場合、ウレタンフォ−ム基
材の構造、セラミック材料の種類、焼成条件等を適宜選
択することにより、得られるセラミックフォ−ムの空孔
率や見掛け比重、セル数を所定の範囲に調整する。
−は、ウレタンフォ−ムの骨格を持つ三次元網状気孔構
造を有し、フォ−ムセル膜をアルカリや酸、或いはよく
知られている爆発処理によってセル膜のない三次元網状
気孔構造のウレタンフォ−ムとし、この基材をセラミッ
ク材料からなる泥漿に浸漬し、上記基材表面にセラミッ
ク材料を付着させた後、これを所定の温度で焼成するこ
とにより、内部のウレタンフォ−ム基材を熱にて除去せ
しめ、セラミックフォ−ムを得、これをグリスフィルタ
−に用いたものである。この場合、ウレタンフォ−ム基
材の構造、セラミック材料の種類、焼成条件等を適宜選
択することにより、得られるセラミックフォ−ムの空孔
率や見掛け比重、セル数を所定の範囲に調整する。
【0008】
【作用】本発明の厨房用グリスフィルタ−は、先ず、油
脂のミスト等の発生源に対し、排気ダクト端に斜めにグ
リスフィルタ−を設置するものである。従って、空気の
流れに対してフィルタ−の接触面積が大きく、油脂のミ
スト等の捕集が効果的になるものである。そして、フィ
ルタ−の下方に、捕集された油脂がフィルタ−表面を伝
って集められることになるのである。この捕集された油
脂は、例えばこのグリスフィルタ−の下端を囲んで下側
より受けるオイルキャッチャ−内に集められ排出される
ものである。
脂のミスト等の発生源に対し、排気ダクト端に斜めにグ
リスフィルタ−を設置するものである。従って、空気の
流れに対してフィルタ−の接触面積が大きく、油脂のミ
スト等の捕集が効果的になるものである。そして、フィ
ルタ−の下方に、捕集された油脂がフィルタ−表面を伝
って集められることになるのである。この捕集された油
脂は、例えばこのグリスフィルタ−の下端を囲んで下側
より受けるオイルキャッチャ−内に集められ排出される
ものである。
【0009】そして、この発明に用いられるグリスフィ
ルタ−は、三次元網状気孔構造を有し、見掛け比重が
0.25〜1.20、空孔率が60〜95%、セル数が
5〜30/25mmであるセラミックフォ−ムからなる
ものであるから、大きな空孔率を有していることにより
圧力損失が低く、又、基材であるウレタンフォ−ムその
ものの三次元網状気孔構造を有していることから、フォ
−ムが均質であるため、通過する流体中のミストとの衝
突がフィルタ−の場所によって変わることなく、かつ衝
突の機会が多く、よって優れた捕集性を有する。更に、
金属等に比べてセラミックであることから耐熱性、耐薬
品性にも優れているという特徴もある。
ルタ−は、三次元網状気孔構造を有し、見掛け比重が
0.25〜1.20、空孔率が60〜95%、セル数が
5〜30/25mmであるセラミックフォ−ムからなる
ものであるから、大きな空孔率を有していることにより
圧力損失が低く、又、基材であるウレタンフォ−ムその
ものの三次元網状気孔構造を有していることから、フォ
−ムが均質であるため、通過する流体中のミストとの衝
突がフィルタ−の場所によって変わることなく、かつ衝
突の機会が多く、よって優れた捕集性を有する。更に、
金属等に比べてセラミックであることから耐熱性、耐薬
品性にも優れているという特徴もある。
【0010】以下、図1を参照してこの発明に使用され
るグリスフィルタ−、即ちセラミックフォ−ムを詳しく
説明する。図1はこの発明のグリスフィルタ−の主体を
なす、セラミックフォ−ムの要部を示す図であって、図
中、符号1はセラミックフォ−ムである。このセラミッ
クフォ−ム1は、その基材であるセル膜のないウレタン
フォ−ムと全く同じ三次元網状気孔構造であり、骨格2
が立体的にからみあって空孔3を形成したものであっ
て、立体的に見て均質のフォ−ム構造を有している。従
って、かかるフォ−ムをフィルタ−に採用した場合に
は、どのフィルタ−位置でも均質のフィルタ−効果を奏
することになる。又、このセラミックフォ−ム1は、無
機酸化物或いは無機窒化物、無機炭化物等のセラミック
材料からなるもので、優れた耐熱性や耐薬品性を有する
ものである。
るグリスフィルタ−、即ちセラミックフォ−ムを詳しく
説明する。図1はこの発明のグリスフィルタ−の主体を
なす、セラミックフォ−ムの要部を示す図であって、図
中、符号1はセラミックフォ−ムである。このセラミッ
クフォ−ム1は、その基材であるセル膜のないウレタン
フォ−ムと全く同じ三次元網状気孔構造であり、骨格2
が立体的にからみあって空孔3を形成したものであっ
て、立体的に見て均質のフォ−ム構造を有している。従
って、かかるフォ−ムをフィルタ−に採用した場合に
は、どのフィルタ−位置でも均質のフィルタ−効果を奏
することになる。又、このセラミックフォ−ム1は、無
機酸化物或いは無機窒化物、無機炭化物等のセラミック
材料からなるもので、優れた耐熱性や耐薬品性を有する
ものである。
【0011】更に、このセラミックフォ−ム1は、見掛
け比重が0.25〜1.20、空孔率が60〜95%、
セル数が5〜30個/25mmのものである。ここで、
見掛け比重を0.25〜1.20にした理由は、0.2
5未満であると機械的強度が低下し、一方、これが1.
20を越えると重量が嵩んでその取り扱いが不便になる
からである。即ち、セラミックフォ−ムの見掛け比重と
曲げ強度との間には相関関係があるので、比重が小さい
と曲げ強度が弱く、取扱上及び輸送中等にあって破損し
やすくなる。かかる曲げ強度は約5kg/cm2 は必要
であって、そのために見掛け比重の下限が決定される。
一方、この比重が大きいと重量が大きすぎ、特に天井等
へ支持装置をビス等で取り付ける際の支持強度上問題と
なるので上限が決定される。尚、セラミックフォ−ムの
製造の際、かかる比重が大きいと、目詰まりを発生させ
ることもあり、これ以上は大きくできない。
け比重が0.25〜1.20、空孔率が60〜95%、
セル数が5〜30個/25mmのものである。ここで、
見掛け比重を0.25〜1.20にした理由は、0.2
5未満であると機械的強度が低下し、一方、これが1.
20を越えると重量が嵩んでその取り扱いが不便になる
からである。即ち、セラミックフォ−ムの見掛け比重と
曲げ強度との間には相関関係があるので、比重が小さい
と曲げ強度が弱く、取扱上及び輸送中等にあって破損し
やすくなる。かかる曲げ強度は約5kg/cm2 は必要
であって、そのために見掛け比重の下限が決定される。
一方、この比重が大きいと重量が大きすぎ、特に天井等
へ支持装置をビス等で取り付ける際の支持強度上問題と
なるので上限が決定される。尚、セラミックフォ−ムの
製造の際、かかる比重が大きいと、目詰まりを発生させ
ることもあり、これ以上は大きくできない。
【0012】又、空孔率を60〜95%にした理由は、
60%未満であると通気した際の圧力損失が高くなって
グリスフィルタ−としたときの性能が損なわれ、一方、
95%を越えると機械的強度が低下して取り扱いにやや
難を生ずるからである。特に、グリスフィルタ−として
使用中にあって、空孔部は油脂等によって目詰まりする
ので圧力損失が高くなるため、当初にあっては許される
範囲内においてできるだけ空孔率を大きく取るべきであ
る。
60%未満であると通気した際の圧力損失が高くなって
グリスフィルタ−としたときの性能が損なわれ、一方、
95%を越えると機械的強度が低下して取り扱いにやや
難を生ずるからである。特に、グリスフィルタ−として
使用中にあって、空孔部は油脂等によって目詰まりする
ので圧力損失が高くなるため、当初にあっては許される
範囲内においてできるだけ空孔率を大きく取るべきであ
る。
【0013】更に、セル数を5〜30個/25mmにし
た理由は、5個未満であると、このセラミックフォ−ム
1とこれを通過する空気中の油脂のミストとの衝突機会
が減り、結果として捕集性能が低下するからであり、一
方、30個を越えると、長時間使用した際に捕集した油
脂等により目詰まりが生じ易くなり、その結果圧力損失
が高くなり易くなるからである。例えば、セル数13個
/25mmのセラミックフォ−ムにあって、フィルタ−
交換時期到来時(一般に4週間後)にあってもフィルタ
−表面での風速が十分であり、通気の上から見て十分で
あるが、これが30個/25mmを越えるとかなり低下
し、現行品の場合と同等程度に低下してしまう。
た理由は、5個未満であると、このセラミックフォ−ム
1とこれを通過する空気中の油脂のミストとの衝突機会
が減り、結果として捕集性能が低下するからであり、一
方、30個を越えると、長時間使用した際に捕集した油
脂等により目詰まりが生じ易くなり、その結果圧力損失
が高くなり易くなるからである。例えば、セル数13個
/25mmのセラミックフォ−ムにあって、フィルタ−
交換時期到来時(一般に4週間後)にあってもフィルタ
−表面での風速が十分であり、通気の上から見て十分で
あるが、これが30個/25mmを越えるとかなり低下
し、現行品の場合と同等程度に低下してしまう。
【0014】
【実施例】以下、この発明を実施例により詳しく説明す
る。図2はこの発明の第1実施例を示す厨房用グリスフ
ィルタ−を用いた装置であって、符号10は排気ダクト
である。この排気ダクト10は、厨房の一画に備えられ
たガス台11の上に配置されたものであり、図示しない
負圧源によって、ガス台11で調理した際に発生する油
脂の蒸気やミスト等を含む空気を室外に排気するための
ものである。又、この排気ダクト10は、厨房の壁12
を貫通して取り付けられたものであって、その吸入口1
3をガス台11の直上に、排出口14を厨房外に夫々配
置したものである。排気ダクト10には、その吸入口1
3の前方に一対のフィルタ−支持板15、15が取り付
けられている。これらフィルタ−支持板15、15は、
夫々排気ダクト10よりV字状に突出したものであっ
て、夫々のV字を構成する2辺15a、15aには、2
枚のフィルタ−支持板15、15にまたがって2つのグ
リスフィルタ−16、16が傾斜して取り付けられてい
る。
る。図2はこの発明の第1実施例を示す厨房用グリスフ
ィルタ−を用いた装置であって、符号10は排気ダクト
である。この排気ダクト10は、厨房の一画に備えられ
たガス台11の上に配置されたものであり、図示しない
負圧源によって、ガス台11で調理した際に発生する油
脂の蒸気やミスト等を含む空気を室外に排気するための
ものである。又、この排気ダクト10は、厨房の壁12
を貫通して取り付けられたものであって、その吸入口1
3をガス台11の直上に、排出口14を厨房外に夫々配
置したものである。排気ダクト10には、その吸入口1
3の前方に一対のフィルタ−支持板15、15が取り付
けられている。これらフィルタ−支持板15、15は、
夫々排気ダクト10よりV字状に突出したものであっ
て、夫々のV字を構成する2辺15a、15aには、2
枚のフィルタ−支持板15、15にまたがって2つのグ
リスフィルタ−16、16が傾斜して取り付けられてい
る。
【0015】ここで、グリスフィルタ−16、16は本
発明のセラミックフォ−ムよりなるフィルタ−であっ
て、図1に示した特徴あるセラミックフォ−ム1からな
り、所定の大きさ及び厚さに成形された方形板状のもの
である。又、吸入口13の周辺部には、調理した際のオ
イルミスト等を吸入口13に案内するためのフ−ド17
が配設されており、このフ−ド17には、吊り具18を
介してオイルキャッチャ−19が着脱自在に取り付けら
れている。このオイルキャッチャ−19は、ステンレス
板等からなる受け皿であって、上記グリスフィルタ−1
6、16の傾斜部の下方に配置され、これによってグリ
スフィルタ−16、16に捕集されて液化し、落下する
油脂等を集積するものである。
発明のセラミックフォ−ムよりなるフィルタ−であっ
て、図1に示した特徴あるセラミックフォ−ム1からな
り、所定の大きさ及び厚さに成形された方形板状のもの
である。又、吸入口13の周辺部には、調理した際のオ
イルミスト等を吸入口13に案内するためのフ−ド17
が配設されており、このフ−ド17には、吊り具18を
介してオイルキャッチャ−19が着脱自在に取り付けら
れている。このオイルキャッチャ−19は、ステンレス
板等からなる受け皿であって、上記グリスフィルタ−1
6、16の傾斜部の下方に配置され、これによってグリ
スフィルタ−16、16に捕集されて液化し、落下する
油脂等を集積するものである。
【0016】このような構成の排気ダクト10をガス台
11での調理の際に使用すると、調理に使用された油脂
の蒸気やミストを含む空気が図示しない負圧源により吸
引され、グリスフィルタ−16、16に導かれる。する
と、油脂の蒸気やミストを含む空気は、グリスフィルタ
−16、16に均質に形成された空孔3を通過する際に
骨格2に衝突し、これにより空気中に含まれた油脂の蒸
気やミストは凝縮してグリスフィルタ−16、16上に
捕集される。こうしてグリスフィルタ−16、16を通
過した空気は、油脂分が分離除去された清浄な空気とな
り、このためダクト内に油脂が溜ることなく排出口14
を経て厨房外に排出される。一方、グリスフィルタ−1
6、16上に捕集された油脂分は、凝縮した一部がグリ
スフィルター16、16上を垂下し落下してオイルキャ
ッチャ−19に集積され、残部が凝固してグリスフィル
タ−16、16に付着する。
11での調理の際に使用すると、調理に使用された油脂
の蒸気やミストを含む空気が図示しない負圧源により吸
引され、グリスフィルタ−16、16に導かれる。する
と、油脂の蒸気やミストを含む空気は、グリスフィルタ
−16、16に均質に形成された空孔3を通過する際に
骨格2に衝突し、これにより空気中に含まれた油脂の蒸
気やミストは凝縮してグリスフィルタ−16、16上に
捕集される。こうしてグリスフィルタ−16、16を通
過した空気は、油脂分が分離除去された清浄な空気とな
り、このためダクト内に油脂が溜ることなく排出口14
を経て厨房外に排出される。一方、グリスフィルタ−1
6、16上に捕集された油脂分は、凝縮した一部がグリ
スフィルター16、16上を垂下し落下してオイルキャ
ッチャ−19に集積され、残部が凝固してグリスフィル
タ−16、16に付着する。
【0017】このグリスフィルタ−16にあっては、前
記したように均質な三次元網状気孔構造を有しているこ
とから、グリスフィルタ−としてむらなく油脂の蒸気又
はミストの捕集性に優れ、又、空孔率が大きいことから
圧力損失が少なく、よって負圧源の動力費を低減するこ
とができる。又、油脂の捕集性に優れていることから、
排気ダクト10内に油脂が付着することを防止すること
ができ、よってこの油脂の付着に起因する排気ダクト1
0内への火炎の伝送を防止することができる。更に、耐
熱性や耐薬品性に非常に優れていることから、メンテナ
ンスの際、付着した油脂等を除去するのに熱湯や中性洗
剤、更には酸、アルカリ等も使用することができ、これ
により空孔内に付着した油脂等も、例えばグリスフィル
タ−16を酸、アルカリ等に浸漬することによって容易
に除去することができるし、化学的に安定で腐食等の心
配がない。
記したように均質な三次元網状気孔構造を有しているこ
とから、グリスフィルタ−としてむらなく油脂の蒸気又
はミストの捕集性に優れ、又、空孔率が大きいことから
圧力損失が少なく、よって負圧源の動力費を低減するこ
とができる。又、油脂の捕集性に優れていることから、
排気ダクト10内に油脂が付着することを防止すること
ができ、よってこの油脂の付着に起因する排気ダクト1
0内への火炎の伝送を防止することができる。更に、耐
熱性や耐薬品性に非常に優れていることから、メンテナ
ンスの際、付着した油脂等を除去するのに熱湯や中性洗
剤、更には酸、アルカリ等も使用することができ、これ
により空孔内に付着した油脂等も、例えばグリスフィル
タ−16を酸、アルカリ等に浸漬することによって容易
に除去することができるし、化学的に安定で腐食等の心
配がない。
【0018】ここで、上記実施例においては排気ダクト
10の先端にグリスフィルタ−16をV型に2つ取り付
けたが、1つだけを取り付けるようにしてもよく、その
場合には、例えば図3及び図4に示すようにグリスフィ
ルタ−16を壁12側、或いは厨房側に向かい、かつ下
方に傾斜するように取り付け、このグリスフィルタ−1
6の下端部の下方にオイルキャッチャ−19を配置する
ようにする。
10の先端にグリスフィルタ−16をV型に2つ取り付
けたが、1つだけを取り付けるようにしてもよく、その
場合には、例えば図3及び図4に示すようにグリスフィ
ルタ−16を壁12側、或いは厨房側に向かい、かつ下
方に傾斜するように取り付け、このグリスフィルタ−1
6の下端部の下方にオイルキャッチャ−19を配置する
ようにする。
【0019】[実験例1]図1に示したセラミックフォ
−ム1からなるグリスフィルタ−で、厚さ25mm、空
孔率85%、見掛け比重0.40、セル数20個/25
mmのものの捕集効率及び通気抵抗(圧力損失)を、日
本空気清浄協会指定(JACA No.10)の第2性
能試験方法に準拠して調べたところ、捕集効率65%、
通気抵抗20mmH2 O/m・secという結果が得ら
れ、これにより上記グリスフィルタ−は高い捕集性を有
し、かつ圧力損失が極めて少ないことが分かった。
−ム1からなるグリスフィルタ−で、厚さ25mm、空
孔率85%、見掛け比重0.40、セル数20個/25
mmのものの捕集効率及び通気抵抗(圧力損失)を、日
本空気清浄協会指定(JACA No.10)の第2性
能試験方法に準拠して調べたところ、捕集効率65%、
通気抵抗20mmH2 O/m・secという結果が得ら
れ、これにより上記グリスフィルタ−は高い捕集性を有
し、かつ圧力損失が極めて少ないことが分かった。
【0020】[実験例2]図1に示したセラミックフォ
−ム1からなるグリスフィルタ−で、空孔率85%、見
掛け比重0.40、セル数20個/25mm、寸法50
0mm×500mm、厚さ25mmのものと、従来の金
属繊維を束ねて形成したグリスフィルタ−(寸法500
mm×500mm、厚さ25mm)とを排気ダクトに設
置し、比較した結果、従来のグリスフィルタ−では設置
後3日でその裏面に油脂の付着が見られ、かなりの量の
油脂がグリスフィルタ−から透過していることが確認で
きるのに対し、本発明のグリスフィルタ−では、設置後
20日を経てもダクト内は清浄が保たれ、グリスフィル
タ−の裏面に僅かの油脂の付着が確認できる程度であっ
た。又、その捕集においてもグリスフィルタ−全体がむ
らなく捕集に供されていることも判明した。
−ム1からなるグリスフィルタ−で、空孔率85%、見
掛け比重0.40、セル数20個/25mm、寸法50
0mm×500mm、厚さ25mmのものと、従来の金
属繊維を束ねて形成したグリスフィルタ−(寸法500
mm×500mm、厚さ25mm)とを排気ダクトに設
置し、比較した結果、従来のグリスフィルタ−では設置
後3日でその裏面に油脂の付着が見られ、かなりの量の
油脂がグリスフィルタ−から透過していることが確認で
きるのに対し、本発明のグリスフィルタ−では、設置後
20日を経てもダクト内は清浄が保たれ、グリスフィル
タ−の裏面に僅かの油脂の付着が確認できる程度であっ
た。又、その捕集においてもグリスフィルタ−全体がむ
らなく捕集に供されていることも判明した。
【0021】又、夫々の設置後3日間におけるオイルキ
ャッチャ−への油脂の溜まり具合を調べた結果、本発明
のものでは従来のものに比べて約5倍の量の油脂が確認
でき、よって上記の裏面への油脂の付着度の結果とを合
わせ、本発明のグリスフィルタ−が油脂の蒸気又はミス
トに対して優れた捕集性を示すことが分かった。更に、
夫々のグリスフィルタ−を設置した際の排気ダクトの吸
入量を調べた結果、本発明のものは従来のものに比べて
約2倍の吸入量を示し、よって本発明のグリスフィルタ
−は圧力損失が非常に少なく、換気効果にすぐれ、ダク
ト内の温度上昇を抑えることができることとなったので
ある。
ャッチャ−への油脂の溜まり具合を調べた結果、本発明
のものでは従来のものに比べて約5倍の量の油脂が確認
でき、よって上記の裏面への油脂の付着度の結果とを合
わせ、本発明のグリスフィルタ−が油脂の蒸気又はミス
トに対して優れた捕集性を示すことが分かった。更に、
夫々のグリスフィルタ−を設置した際の排気ダクトの吸
入量を調べた結果、本発明のものは従来のものに比べて
約2倍の吸入量を示し、よって本発明のグリスフィルタ
−は圧力損失が非常に少なく、換気効果にすぐれ、ダク
ト内の温度上昇を抑えることができることとなったので
ある。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の厨房用
グリスフィルタ−は、空気との接触面積が大きいと共
に、フィルタ−基材が三次元網状気孔構造を有する均質
体であるためフィルタ−全面が効果的に捕集に供され、
従って、オイルの捕集性がよく、かつメンテナンスも簡
単で、中でもフィルタ−は、見掛け比重が0.25〜
1.20、空孔率が60〜95%、セル数が5〜30個
/25mmであるウレタンフォ−ムを基材としたセラミ
ックフォ−ムからなるものであるから、空孔率が大きい
ことにより圧力損失が非常に少なく、特に優れた捕集性
を示す。
グリスフィルタ−は、空気との接触面積が大きいと共
に、フィルタ−基材が三次元網状気孔構造を有する均質
体であるためフィルタ−全面が効果的に捕集に供され、
従って、オイルの捕集性がよく、かつメンテナンスも簡
単で、中でもフィルタ−は、見掛け比重が0.25〜
1.20、空孔率が60〜95%、セル数が5〜30個
/25mmであるウレタンフォ−ムを基材としたセラミ
ックフォ−ムからなるものであるから、空孔率が大きい
ことにより圧力損失が非常に少なく、特に優れた捕集性
を示す。
【0023】更に、耐薬品性に優れていることからメン
テナンス等の際に、酸やアルカリ等が使用でき、よっ
て、付着した異物の除去を容易に行うことができる。そ
して更に、腐食等の恐れがないことから耐用年数が長
く、又、圧力損失が少ないこと等から、このグリスフィ
ルタ−を適用した機器の運転コストを低減することがで
きる。
テナンス等の際に、酸やアルカリ等が使用でき、よっ
て、付着した異物の除去を容易に行うことができる。そ
して更に、腐食等の恐れがないことから耐用年数が長
く、又、圧力損失が少ないこと等から、このグリスフィ
ルタ−を適用した機器の運転コストを低減することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1この発明のグリスフィルタ−をなすセラミ
ックフォ−ムの一例を示す要部拡大斜視図である。
ックフォ−ムの一例を示す要部拡大斜視図である。
【図2】図2はこの発明の厨房用グリスフィルタ−を用
いたフィルタ−装置の第1実施例を示す概略構成図であ
る。
いたフィルタ−装置の第1実施例を示す概略構成図であ
る。
【図3】図3はこの発明の他の例を示す概略構成図であ
る。
る。
【図4】図4はこの発明の更に他の例を示す概略構成図
である。
である。
【図5】図5は従来の厨房用グリスフィルタ−装置の一
例を示す概略構成図である。
例を示す概略構成図である。
【符号の説明】 1……セラミックフォ−ム、 2……骨格、 3……空孔、 10……排気ダクト、 16……グリスフィルタ−。
Claims (1)
- 【請求項1】 三次元網状気孔構造を有し、空孔率60
〜95%、見掛け比重が0.25〜1.20、セル数が
5〜30個/25mmであるセラミック多孔体からなる
ことを特徴とするフィルタ−。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3204669A JPH06190223A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-19 | 厨房用グリスフィルタ− |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3204669A JPH06190223A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-19 | 厨房用グリスフィルタ− |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06190223A true JPH06190223A (ja) | 1994-07-12 |
Family
ID=16494333
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3204669A Pending JPH06190223A (ja) | 1991-07-01 | 1991-07-19 | 厨房用グリスフィルタ− |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06190223A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023133626A1 (en) * | 2022-01-11 | 2023-07-20 | Intellinox Inc. | Air filter for a kitchen ventilation system |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5467268A (en) * | 1977-11-09 | 1979-05-30 | Bridgestone Corp | Filter material |
JPS6046981A (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-14 | 株式会社ブリヂストン | セラミツク多孔体 |
JPS6046980A (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-14 | 株式会社ブリヂストン | 無機多孔体構造物 |
-
1991
- 1991-07-19 JP JP3204669A patent/JPH06190223A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5467268A (en) * | 1977-11-09 | 1979-05-30 | Bridgestone Corp | Filter material |
JPS6046981A (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-14 | 株式会社ブリヂストン | セラミツク多孔体 |
JPS6046980A (ja) * | 1983-08-26 | 1985-03-14 | 株式会社ブリヂストン | 無機多孔体構造物 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023133626A1 (en) * | 2022-01-11 | 2023-07-20 | Intellinox Inc. | Air filter for a kitchen ventilation system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3268229B2 (ja) | 排気浄化装置 | |
US6182653B1 (en) | Exhaust hood | |
US5861093A (en) | Serpentine flowpath filtration apparatus with horizontally mounted filters having handles to facilitate removal | |
EP0169233A1 (en) | Filtering material and filtration apparatus employing the filtering material | |
US6537337B2 (en) | Air filter for extraction apparatus | |
JPH06190223A (ja) | 厨房用グリスフィルタ− | |
JP3303395B2 (ja) | 厨房用グリスフィルター | |
JP4366084B2 (ja) | 厨房用フィルタ | |
JPH0671527B2 (ja) | 油煙除去回収用セラミックフィルタ装置 | |
JP3224756U (ja) | 排気脱臭装置用プレフィルター | |
JP2854735B2 (ja) | 排煙処理フード | |
JP2007032992A (ja) | 排煙除去装置 | |
JP3779344B2 (ja) | 多孔スクリーンから成る集塵部材 | |
JP2009226243A (ja) | 除塵装置 | |
JPH0671526B2 (ja) | 油煙除去収用セラミックフィルタ | |
JP2000015024A (ja) | 室内浮遊粉塵除去フィルタおよびこれを用いた空気清浄装置 | |
JP2005118720A (ja) | フィルタ | |
JPH08318118A (ja) | 溶接等排煙集塵装置 | |
KR200321892Y1 (ko) | 가스 레인지 후드필터 | |
JP3141063B2 (ja) | 排気用ダクト | |
JPH10216025A (ja) | ホットプレート | |
JP3605157B2 (ja) | 集塵部材 | |
JPH04334510A (ja) | 油煙除去回収用セラミックフィルタ | |
JPH06126118A (ja) | 換気装置用のグリスフィルター | |
JP3041386U (ja) | フィルタ− |