JPS6046980A - 無機多孔体構造物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は内部連通空間を有する三次元網目状の無機多孔
体構造物に係り、特に高温度で使用され、また酸化鉄等
の粉塵等が飛来する環境で用いられるに好適なセラミッ
ク多孔体の構造物に関する。

〔発明の背景〕

近年、セル膜の力い軟質ボリウレクンフォーム等の合成
樹脂連続気泡体にセラミック泥漿を付着させ、これを乾
燥、焼成することにより得られる多孔体は、溶融金屈中
に含まれる金属酸化物を除去するための濾過材、ディー
ゼルエンジンの排気ガス等の高温ガス中に含まれるパー
ティキュレート等を捕捉するだめのフィルター材として
、あるいけ各種反応系の触媒担体として、きらにはラジ
アントチューブや加熱炉の加熱ガスの排出口等に装着し
てその輻射熱を利用する固体伝熱変換素子等として広く
利用されつつある。

しかしながら、セラミックは周知の如く脆性を有してお
り、セラミック多孔体をこのように高温度下で使用して
いるうちに、熱衝撃や熱応力によってセラミック多孔体
が破壊するおそれがある。

而して、セラミック多孔体の高温における耐熱衝撃性、
耐熱応力性等の高温特性を向上させる手段として、セラ
ミック多孔体の素材として炭化珪素又は窒化珪素を採用
することが考えられるが、炭化珪素や窒化珪素は高温で
酸化や加水分解を受け易く、酸化雰囲気や水蒸気を含ん
だ雰囲気での焼成又は使用により酸化や加水分解が起こ
り、炭化珪素や窒化珪素が本来備えている高温特性を発
揮することができない場合がある。

セラミック多孔体の素地が緻密な場合には、これらの酸
化や加水分解はその表面のみで起こり、内部に酸化や加
水分解が進行することなく、ある程度の高温特性を発揮
し得る。しかしながら、気孔率や空孔率の高いセラミッ
ク多孔体の場合には、これらの酸化や加水分解が全体に
わたって進行し、極端な場合にｔよ多孔体がほぼ完全に
クリストバライト化し、その特性が大幅に劣化するおそ
れもある。また表面の炭化珪素や窒化珪素が酸化してい
るセラミック多孔体に鉄や酸化鉄の粉塵が利殖すると、
共融物を作り、セラミック多孔体の融点を著しく低下さ
せるという問題もある。

〔発明の目的〕

本発明は上記実情に錯みてなされたものであり、その目
的は、優れた高温特性を有する無機多孔体構造物を提供
することにある。

〔発明の構成〕

上記目的を達成するために、本発明は、セラミック多孔
体の骨格格子を、その内部側が非酸化物系セラミックか
らなり表面側が酸化物系セラミックからなる二重構造と
したものであり、内部連通空間を有する三次元網状構造
をなしたセラミック多孔体からなる構造物に〉いて、該
セラミック多孔体の骨格格子の内部側を非酸化物系セラ
ミック、表面側を酸化物系セラミックで形成したことを
特徴とする無機多孔体構造物、を要旨とするものである
。

以下に本発明の詳細な説明する。

本発明に係る無機多孔体構造物は、内部連通空間を有す
る三次元網状構造を有する。このようなセラミック多孔
体としては、嵩比重が０．２５〜０．７であり、その網
目の径が０．３〜１０龍であり、空隙率が７５〜０５％
で心シ、空気の圧力損失が風速１ｍ／θｅｃで１ｃｒｒ
Ｌの厚みを通過するのに水柱０．１〜３０朋であるよう
な網状構造であるものが、通気性と断熱性の両者に優れ
ている点からして特に好ましい。即ち、嵩比重が０．２
５より小さいと強度が不十分であシ、また嵩比重が０．
７より大きいと目詰りが発生し易く圧力損失が高くなる
。また網目の径が０．３間より小さいと強度が低下し、
圧力損失の上昇を招き易く、網目の径が１０朋より大き
くなると流体との接触が不十分となる。更に、空隙率が
７５φより小さい場合には、目詰りが発生し易く圧力損
失が高くなり、空隙率が９５％を超えると強度が低下し
、好ましくない。なお更に、圧力損失が３０間を超える
ものは、流体を通過せしめるという目的には好ましくな
い。

本発明に係る無機多孔体構造物は、このようなセラミッ
ク多孔体の骨格格子の内部側を非酸化物系セラミックで
形成し、表面側を酸化物系セラミックで形成するように
したものである。

本発明においては、非酸化物系セラミックが酸素及び水
分の作用を受け得るものである場合に、特に優れた作用
効果が奏されるのであるが、このような非酸化物系セラ
ミックとしては、例えば金属の窒化物、炭化物、はう化
物あるいけ珪化物等が挙げられる。この場合、金Δ窒化
物としては、ＴｉＮ　ＸＺｒＮ　ＸＳｉ３Ｎ４、ＨｆＮ
　、　ＶＮ　、　ＴａＮ　、　Ｂｅ、Ｎ２、ＡｌＮ　、
Ｔｈ、Ｎ４等が挙げられ、金属炭化物としては、ＴｉＣ
，ＺｒＣ，ＨｆＣ，ＶＣ，ＴａＣＸＮｂＣ５ＷＣ，Ｂｉ
Ｃ。

６１１Ｃ等が挙げられ、余興はう化物としては、ＡｅＢ
。

５ＩＢｌＩＴＩＢ２、ＺｒＢ、、ＨｆＢ、、ＶＢ、、Ｔ
ｑＢ、ＷＢ等が挙げられ、更に金属珪化物としては、Ｍ
ｏＳｉ、ＴｉＳｉ、Ｚｒ１９１、ＶＳｉ等が挙げられる
が、なかでも金属窒化物及び金属炭化物が優れた効果を
与え、とりわけ高温特性が優れている点からしてＳｉ、
Ｎ４、ＳｉＣが特に好適である。な訃、この非酸化物系
セラミック中にバインダー等の目的で少量の酸化物を配
合してもよい。

また、酸化物系セラミックとしては、ソリ力、アルミナ
、コージライト等が用いられるが、得られる無機多孔体
構造物を鉄や酸化鉄の粉塵が飛来する環境下での用途に
供する場合には、実質的にアルミナ質とするのが好まし
い。

本発明において、内部側の非酸化物系セラミックと表面
側の酸化物系セラミックとの割合は、要求される構造体
の性能等に依存し特に制限されないが、優れた高温特性
を発揮させるだめに、内部側の非酸化物系セラミックを
セラミック多孔体の骨格格子の体積の５０チ以上とし、
少なくとも格子表面は酸化物系セラミックとなるように
構成するのが好ましい。

このような本発明の構造体を得る方法としては、合成樹
脂連続気泡体、より好適にはセル膜を除去した軟質ポリ
ウレタンフォームにセラミック泥漿を付着せしめ、乾燥
後、これを焼成することにより、前記気泡体を燃焼除去
して、この気泡体とほぼ同一のセル構造に形成するのが
好ましい。

なお本発明の如く、セラミンク多孔体のη格格子の内部
側を非酸化物系セラミックとし、表面側を酸化物系セラ
ミックで形成するためには、セル膜を除去した軟質ポリ
ウレタンフォームに、■　非酸化物系セラミック泥漿を
付着し乾燥した後、酸化物系セラミック泥漿を付着せし
め、乾燥し焼成する方法、 又は、 ■　非酸化物系セラミック泥漿を付着し還元または中性
雰囲気中で焼成した後、酸化物系セラミック泥漿を付着
せしめ、乾燥し焼成する方法、等が好適に採用し得る。

〔発明の効果〕

以上詳述した通シ、本発明の無機多孔体構造物は、セラ
ミック多孔体の骨格格子の内部側が非酸化物系セラミッ
クであることから、高温強度、耐熱衝撃性、耐熱応力性
等の緒特性が極めて優れていると同時に、骨格格子の表
面側が酸化物系セラミンクであることから、高温におい
ても酸化や加水分解を起こすことがない。

このように、本発明の無機多孔体構造物は優れた高温特
性を有しており、様々な用途に供することができ、極め
て可酷な信性下においても長期間にわたって安定して使
用し得る。

代理人　弁理士　重　野　剛

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 （１）　内部連通空間を有する三次元網状構造をなした
   セラミック多孔体からなる構造物において、該セラミッ
   ク多孔体の骨格格子の内部側を非酸化物系セラミック、
   表面側を酸化物系セラミックで形成したことを特徴とす
   る無機多孔体構造物。 （２）　セラミック多孔体は嵩比重が０．２５〜０．７
   であシ、網目の径が０．３〜ｌＯ朋であり、空隙率が７
   ５〜９５％であシ、かつ空気の圧力損失が風速工ｒｒＬ
   ／θθＣで１　（、Ｍの厚みを通過するのに水柱０．１
   〜３０龍であることを特徴とする特許請求の範囲第１項
   に記載の無機多孔体構造物。 （３）　セラミック多孔体が、合成樹脂連続気泡体に非
   酸化物系セラミック泥漿を付着させて乾燥し、これにさ
   らに酸化物系セラミック泥漿を付着させ乾燥した後焼結
   することによシ得られたものであることを特徴とする特
   許請求の範囲第１項又は第２項に記載の無機多孔体構造
   物。 （４）　セラミック多孔体が、合成樹脂連続気泡体に非
   酸化物系セラミック泥漿を付着させた後、中性または還
   元雰囲気中で焼結し、さらに酸化物系セラミック泥漿を
   付着させた後乾燥し焼結することにより得られたもので
   ちることを特徴とする特許請求の範囲第１項又は第２項
   に記載の無機多孔体構造物。 （５１合成樹脂連続気泡体がセル膜を除去した軟質ポリ
   ウレタンフォームであることを特徴とする特許請求の範
   囲第３項又は第４項に記載の無機多孔体構造物。 （６）　非酸化物系セラミックが窒化珪素又は炭化珪素
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項ないし第
   ５項のいずれか１項に記載の無機多孔体構造物。