JPH06189563A - インバータ装置 - Google Patents

インバータ装置

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JPH06189563A
JPH06189563A JP4334382A JP33438292A JPH06189563A JP H06189563 A JPH06189563 A JP H06189563A JP 4334382 A JP4334382 A JP 4334382A JP 33438292 A JP33438292 A JP 33438292A JP H06189563 A JPH06189563 A JP H06189563A
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capacitor
snubber
diode
recovery
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秀夫 岡山
Takeaki Asaeda
健明 朝枝
Yasuhito Shimomura
弥寿仁 下村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スナバエネルギー回収のための回生回路の構
成を簡素化し、小型化と高周波化を図る。 【構成】 この装置においては、スナバダイオード5B
に並列接続した補助コンデンサ11を用いることによ
り、回収コンデンサ10を1つだけ設ければよくなって
いる。この回収コンデンサ10はスナバコンデンサ4
A、4B及びアノードリアクトル6に蓄積される過剰な
エネルギーを一時蓄積する。また、その回収コンデンサ
10に接続される1つのエネルギー回生回路14によ
り、回収コンデンサ10に蓄積される過剰なエネルギー
を直流電源3等に回生する。なお、各相に1つ必要な回
収コンデンサ10及びエネルギー回生回路14は複数の
相で共用することもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自己消弧型半導体素子
を適用して構成されるインバータ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のインバータ装置を構成する自己消
弧型半導体素子に、電圧上昇率及び電流上昇率に制約の
あるもの、例えばGTOサイリスタ(以下GTOと略
す)を適用する場合、電圧、電流上昇率抑制のためのス
ナバ回路を必要とする。そのスナバ回路に蓄積されたエ
ネルギーの損失防止のため、これを直流電源に回生する
手段を備えたインバータ装置が、特開昭59−1659
54号公報に示されている。
【0003】図9は、そのような従来のインバータ装置
結線図を示す。この回路は、自己消弧型半導体素子1
A、1Bとして、GTOを適用している。GTO1A、
1Bに逆並列に接続されているのは、フリーホイールダ
イオード2A、2Bである。近年はGTOとフリーホイ
ールダイオードを一体化した逆導通GTOも開発されて
おり、それを適用した場合、フリーホイールダイオード
2A、2Bは省略され得る。
【0004】直流電源3は、正側に直流母線P、負側に
直流母線Nを接続している。また、出力は出力端子Xよ
り得る。ターンオフ時にGTO1Aに加える電圧につい
ては、スナバコンデンサ4A、スナバダイオード5Aか
らなるスナバ回路に、負荷電流をバイパスさせて、スナ
バコンデンサ4Aを充電させることによりその過大な上
昇率が抑制される。また、ターンオン時にGTO1Aに
流れる電流については、アノードリアクトル6Bにより
その過大な上昇率が抑制される。GTO1Bについても
全く同様である。また、図9のインバータ装置において
は、スナバコンデンサ4Aとアノードリアクトル6Aに
蓄積されたエネルギーは、ダイオード7A、補助リアク
トル8Aを介して補助電源9Aに回収され、スナバコン
デンサ4Bとアノードリアクトル6Bに蓄積されたエネ
ルギーは、ダイオード7B、補助リアクトル8Bを介し
て補助電源9Bに回収される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図9で紹介
した従来のインバータ装置は、補助電源9A、9Bを直
流母線PNの両端に少なくとも2台備える必要があり、
図9には図示されていないが、補助電源9A、9Bに回
収された過剰なエネルギーを直流電源3に回生するため
のエネルギー回生回路をそれらに付随して2台備える必
要がある。しかしながら、損失防止による効率化を図る
とともに、インバータ装置のより一層の小型化も要求さ
れる。また、補助リアクトル8A、8Bがスナバエネル
ギー回収経路に挿入されており、そのためスナバコンデ
ンサ4A、4Bの放電電流やアノードリアクトル6A、
6Bの還流電流の流れを抑制することになる。従って、
スナバエネルギー回収時間が長くなり、インバータ装置
の高周波化を図るためには、より一層の改善が望まれ
る。。
【0006】本発明は以上の点に着目してなされたもの
で、補助電源やエネルギー回生回路を減少させて小型化
を図り、スナバエネルギー回収経路の補助リアクトルを
取り除いて高周波化を図ったインバータ装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1発明は、直
流電源の正負母線間に、互いに直列接続された自己消弧
型半導体素子をそれぞれ正負アームとして接続し、前記
自己消弧型半導体素子の各々に逆並列にダイオードを接
続し、前記正、負アームの接続点を出力端子とするイン
バータ装置において、各自己消弧型半導体素子に並列
に、スナバダイオードとスナバコンデンサを直列に接続
してなるスナバ回路を接続し、正アーム側の前記スナバ
回路を構成するスナバダイオードとスナバコンデンサの
接続点と、前記正側母線とを、ダイオードと回収コンデ
ンサを介して接続し、負アーム側の前記スナバ回路を構
成するスナバダイオードに並列に、補助コンデンサとダ
イオードとリアクトルからなる直列体を接続し、前記直
列体を構成するコンデンサと、前記回収コンデンサと
を、ダイオードを介して接続し、正アームを構成する自
己消弧型半導体素子と前記直流電源の正側母線間に、前
記回収コンデンサを介した閉回路を構成するようにリア
クトルを挿入し、前記回収コンデンサからエネルギーを
取り出して前記直流電源に回生するエネルギー回生回路
を接続したことを特徴とするインバータ装置に関する。
【0008】本発明の第2発明は、直流電源の正負母線
間に、互いに直列接続された自己消弧型半導体素子をそ
れぞれ正負アームとして接続し、前記自己消弧型半導体
素子の各々に逆並列にダイオードを接続し、前記正、負
アームの接続点を出力端子とするインバータ装置におい
て、各自己消弧型半導体素子に並列に、スナバダイオー
ドとスナバコンデンサを直列に接続してなるスナバ回路
を接続し、正アーム側の前記スナバ回路を構成するスナ
バダイオードとスナバコンデンサの接続点と、前記負側
母線とを、ダイオードと回収コンデンサを介して接続
し、負アーム側の前記スナバ回路を構成するスナバダイ
オードに並列に、補助コンデンサとダイオードとリアク
トルからなる直列体を接続し、前記直列体を構成するコ
ンデンサと、前記回収コンデンサとを、ダイオードを介
して接続し、正アームを構成する自己消弧型半導体素子
と前記直流電源の正側母線間に、前記直流電源と前記回
収コンデンサを介した閉回路を構成するようにリアクト
ルを挿入し、前記回収コンデンサからエネルギーを取り
出して前記直流電源に回生するエネルギー回生回路を接
続したことを特徴とするインバータ装置に関する。
【0009】本発明の第3発明は、上記のインバータ装
置を複数個組み合わせて、多相インバータを構成する場
合に、回収コンデンサと、前記回収コンデンサに接続さ
れるエネルギー回生回路を、複数の相について共通に接
続したことを特徴とするインバータ装置に関する。
【0010】
【作用】この装置においては、スナバダイオードに並列
接続した補助コンデンサを用いることにより、回収コン
デンサを1つだけ設ければよくなっている。この回収コ
ンデンサはスナバコンデンサ及びアノードリアクトルに
蓄積される過剰なエネルギーを一時蓄積する。また、そ
の回収コンデンサに接続される1つのエネルギー回生回
路により、回収コンデンサに蓄積される過剰なエネルギ
ーを直流電源等に回生する。なお、各相に1つ必要な回
収コンデンサ及びエネルギー回生回路は複数の相で共用
することもできる。
【0011】
【実施例】[実施例1]以下、本発明の第1発明を図の
実施例を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1
発明のインバータ装置実施例を示す結線図である。この
図の実施例においては、自己消弧型半導体素子1A、1
Bの一例としてGTOを適用している。なお、図1にお
いて、図9と対応する回路素子部分には同一符号を付し
て説明する。
【0012】本実施例では直流電源3の正負母線PN間
に、直列接続されたGTO1A、1Bを配置し、各々を
正負アームとしている。GTO1A、1Bの各々は、逆
並列にフリーホイールダイオード2A、2Bを接続し、
正アームと負アームとの接続点を出力端子Xとするイン
バータ装置を構成している。GTO1A、1Bの直列回
路には、アノードリアクトル6を挿入し、各々のGTO
に並列にスナバ回路を接続している。即ち、例えばGT
O1Aについては、スナバコンデンサ4Aとスナバダイ
オード5Aを直列に接続してなるスナバ回路を接続して
おり、GTO1Bについても同様である。
【0013】スナバダイオード5Bには、並列に補助コ
ンデンサ11、ダイオード12、補助リアクトル13か
らなる直列体が接続されている。スナバコンデンサ4A
と補助コンデンサ11は、各々ダイオード7A、7Bを
介して回収コンデンサ10の一端に接続されている。回
収コンデンサ10の他端は正側母線Pに接続されてい
る。また、回収コンデンサ10からエネルギーを取り出
し、直流電源3に回生するエネルギー回生回路14は、
スイッチ15、ダイオード16、リアクトル17から構
成されている。ここでは、直流電源3の電圧をEとし、
回収コンデンサ10は、エネルギー回生回路14によ
り、正側母線Pの側を負として一定電圧eに制御されて
いる。この一定電圧eの値は、好ましくは直流電源3の
電圧Eの数分の1となるように設定される。出力端子X
には図示されない誘導性負荷が接続されており、負荷電
流のベクトルは各GTOのスイッチング動作中には変化
しないものと仮定する。
【0014】次に、図1の装置についてその動作を説明
する。図2は、その動作説明のための電流経路説明図で
ある。まず、GTO1Aのターンオフにより出力端子X
の電圧をEから0に変化させる場合の回路動作を説明す
る。図中、正アームのGTO1Aがオン、負アームのG
TO1Bがオフしていると、経路1により出力端子Xか
ら図中矢印の方向に負荷電流が流れる。スナバコンデン
サ4A、補助コンデンサ11の両端電圧は各々零、スナ
バコンデンサ4Bの両端電圧は、直流電源3の電圧Eと
回収コンデンサ10の電圧eとの和の電圧値に充電され
た状態となっている。
【0015】その後、GTO1Aをターンオフさせて負
荷電流を遮断し、ある一定の短絡防止時間後にGTO1
Bをターンオンさせる場合を考える。GTO1Aをター
ンオフさせると、遮断された負荷電流は経路2にバイパ
スされて、スナバコンデンサ4Aは直流電源3の電圧E
と回収コンデンサ10の電圧eとの和の電圧値まで充電
される。このとき、スナバコンデンサ4AはGTO1A
に加わる過大な電圧上昇率を吸収して抑制する。その直
後はアノードリアクトル6にエネルギーが過剰に蓄積さ
れているが、経路3によりそのエネルギーは全て回収コ
ンデンサ10に回収される。
【0016】GTO1Aをターンオフした後短絡防止時
間を経過し、GTO1Bをターンオンさせると、スナバ
コンデンサ4Bは経路4により電圧零まで放電される。
このとき、スナバコンデンサ4Bの放電電流によりGT
O1Bに加わる過大な電流上昇率は補助リアクトル13
により抑制される。スナバコンデンサ4Bが放電を終了
しても、補助リアクトル13にエネルギーが過剰に蓄積
されているため、経路5によりそのエネルギーは補助コ
ンデンサ11に移される。従って、この過程でスナバコ
ンデンサ4Bに蓄積されていたエネルギーは補助リアク
トル13を介して補助コンデンサ11に移されることに
なる。この時の補助コンデンサ11の充電電圧をe1と
する。更に、スナバコンデンサ4Aの充電電圧が電圧E
以上になるとフリーホイールダイオード2Bが導通す
る。この全過程を経て負荷電流は経路6により流れるこ
とになり、GTO1Aのターンオフにより出力端子Xの
電圧をEから0に変化させる場合の回路動作が終了す
る。
【0017】次に、GTO1Bのターンオフにより出力
端子Xの電圧を0からEに変化させる場合の回路動作を
説明する。図中、正アームのGTO1Aがオフ、負アー
ムのGTO1Bがオンしており、経路6により出力端子
Xから図中矢印の方向に負荷電流が流れているものとす
る。スナバコンデンサ4Bの電圧は零、スナバコンデン
サ4Aの電圧は直流電源3の電圧Eと回収コンデンサ1
0の電圧eとの和の電圧値に充電されている。補助コン
デンサ11が電圧e1に充電された状態から、GTO1
Bをターンオフさせ、ある一定の短絡防止時間後にGT
O1Aをターンオンさせる場合を考える。ここで、GT
O1Bをターンオフさせても経路5により出力端子Xか
ら図中矢印の方向に負荷電流が流れているために回路状
態は変化しない。
【0018】GTO1Aをターンオンさせると、アノー
ドリアクトル6には直流電源3の電圧Eが印加されて、
GTO1Aに加わる過大な電流上昇率がアノードリアク
トル6に抑制されつつ、負荷電流は経路1により供給さ
れ始める。その後、GTO1Aに流れる電流が負荷電流
以上になるが、その過剰な電流は、スナバコンデンサ4
Bの充電電流となり、スナバコンデンサ4Bは直流電源
3の電圧Eと回収コンデンサ10の電圧eとの和の電圧
値まで、経路7により充電される。また、経路8により
スナバコンデンサ4Aは放電し、スナバコンデンサ4A
に蓄積されていたエネルギーはこの経路8により回収コ
ンデンサ10に回収される。このとき、スナバコンデン
サ4Aが電圧e1まで放電されると、ダイオード7Bが
導通状態となるため、スナバコンデンサ4Aの放電と同
時に補助コンデンサ11の放電が経路9により行なわれ
る。
【0019】スナバコンデンサ4Aと補助コンデンサ1
1の放電が終了した直後は、アノードリアクトル6にエ
ネルギーが過剰に蓄えられているが、経路3によりその
エネルギーは全て回収コンデンサ10に回収される。な
お、この回路で従来の図9と異なる点は、この経路3、
経路8、経路9にアノードリアクトル6以外の追加的な
リアクトルを含まない点である。従って、スナバエネル
ギーの回収コンデンサ10への回収時間が短縮されるこ
とになる。以上の過程を経て負荷電流は経路1により流
れることになり、GTO1Bのターンオフにより出力端
子Xの電圧を0からEに変化させる場合の回路動作が終
了する。なお、負荷電流が出力端子Xにおいて図中矢印
の逆方向に流れている場合の、各GTO1A、1Bのス
イッチング動作は、図中矢印の方向に負荷電流が流れて
いる場合のスイッチング動作と全く対称なため説明を省
略する。
【0020】続いて、エネルギー回生回路14の動作に
ついて説明する。本発明の装置において、エネルギー回
生回路14の構成自体はこれに限定されるものではない
が、実用的な回路例として説明を行う。図に示したよう
に、スイッチ15、ダイオード16、リアクトル17に
よりエネルギー回生回路14が構成されている。この回
路は、回収コンデンサ10からエネルギーを取り出して
直流電源3に回生し、回収コンデンサ10の充電電圧を
一定値eに制御するという機能を持つ。
【0021】以下、この回路動作を説明する。まず、ス
イッチ15をオンさせて、経路10により回収コンデン
サ10に蓄積されているエネルギーをリアクトル17に
放電させる。次に、放電電流を遮断するためスイッチ1
5をオフすると、リアクトル17に蓄積されたエネルギ
ーにより経路11に電流が流れ、そのエネルギーが直流
電源3に回生されることになる。このスイッチ15のオ
ン、オフ期間あるいはその周期を回収コンデンサ10の
電圧により制御することで、回収コンデンサ10の充電
電圧を一定値に保ちつつ、直流電源3にエネルギーを回
生することができる。もちろん、図1に示した回路以外
にも、公知な直流−直流電力変換回路を適用することに
より同様の効果が得られることは明らかである。なお、
アノードリアクトル6や補助リアクトル13は、必ずし
も構成要素として独立して存在させる必要はなく、自己
消弧型半導体素子の性能等により、場合によっては配線
インダクタンスによる代用が可能である。
【0022】[実施例2]以下、この発明の第2発明の
実施例を図によって説明する。図3は、この発明の第2
発明によるインバータ装置の実施例を示す結線図であ
る。この実施例においては、自己消弧型半導体素子1
A、1Bの一例としてGTOを適用している。なお、図
3において、図1、図9と対応する回路素子部分には同
一符号を付して説明する。
【0023】本実施例では、直流電源3の正負母線PN
間に、直列接続されたGTO1A、1Bを配置し、各々
を正負アームとしている。GTO1A、1Bの各々に
は、逆並列にフリーホイールダイオード2A、2Bを接
続し、正アームと負アームとの接続点を出力端子Xとす
るインバータ装置を接続している。GTO1A、1Bの
直列回路にはアノードリアクトル6を挿入し、各々のG
TOに並列にスナバ回路を接続している。即ち例えばG
TO1Aについては、スナバコンデンサ4Aとスナバダ
イオード5Aを直列に接続してなるスナバ回路を接続し
ており、GTO1Bについても同様である。
【0024】スナバダイオード5Bには、並列に補助コ
ンデンサ11、ダイオード12、補助リアクトル13か
らなる直列体が接続されている。スナバコンデンサ4A
と補助コンデンサ11は、各々ダイオード7A、7Bを
介して回収コンデンサ10の一端に接続されている。回
収コンデンサ10の一端は負側母線Nに接続されてい
る。回収コンデンサ10からエネルギーを取り出し、直
流電源3に回生するエネルギー回生回路14は、スイッ
チ15、ダイオード16、リアクトル17から構成され
ている。ここでは、直流電源3の電圧をEとし、回収コ
ンデンサ10は、エネルギー回生回路14により正側母
線P側を負として一定電圧eに制御されている。出力端
子Xには図示されない誘導性負荷が接続されており、負
荷電流のベクトルは各GTOのスイッチング動作中には
変化しないものと仮定する。一定電圧eの値は好ましく
は直流電源3の電圧Eと直流電源3の電圧Eの数分の1
との和の電圧値となるように設定される。
【0025】次に、図3の装置についてその動作を説明
する。図4は回路動作説明図で、図3の説明中に示す経
路をまとめて記載している。まず、GTO1Aのターン
オフにより出力端子Xの電圧をEから0に変化させる場
合の回路動作を説明する。図中、正アームのGTO1A
がオン、負アームのGTO1Bがオフしており、経路1
により出力端子Xから図中矢印の方向に負荷電流が流れ
ているものとする。スナバコンデンサ4A、補助コンデ
ンサ11の電圧は各々零、スナバコンデンサ4Bの電圧
は直流電源3の電圧Eと回収コンデンサ10の電圧Eと
の和の電圧値に充電されている。GTO1Aをターンオ
フさせて負荷電流を遮断し、ある一定の短絡防止時間後
にGTO1Bをターンオンさせる場合を考える。
【0026】GTO1Aをターンオフさせると、遮断さ
れた負荷電流は経路2にバイパスされて、スナバコンデ
ンサ4Aは直流電源3の電圧Eと回収コンデンサ10の
電圧eとの和の電圧値まで充電される。このとき、スナ
バコンデンサ4AはGTO1Aに加わる過大な電圧上昇
率を抑制する。その直後はアノードリアクトル6にエネ
ルギーが過剰に蓄積されているが、経路3によりそのエ
ネルギーは全て回収コンデンサ10に回収される。GT
O1Aをターンオフして短絡防止時間後にGTO1Bを
ターンオンさせると、スナバコンデンサ4Bは経路4に
より電圧零まで放電される。このとき、スナバコンデン
サ4Bの放電電流によりGTO1Bに加わる過大な電流
上昇率は補助リアクトル13により抑制される。
【0027】スナバコンデンサ4Bが放電を終了しても
補助リアクトル13にエネルギーが過剰に蓄積されてい
るため、経路5によりそのエネルギーは補助コンデンサ
11に移される。従って、この過程でスナバコンデンサ
4Bに蓄積されていたエネルギーは補助リアクトル13
を介して補助コンデンサ11に移されることになる。こ
のときの補助コンデンサ11の充電電圧をe1とする。
更に、スナバコンデンサ4Aの充電電圧が電圧E以上に
なると、フリーホイールダイオード2Bが導通する。こ
の全過程を経て負荷電流は経路6により流れることにな
り、GTO1Aのターンオフにより出力端子Xの電圧を
Eから0に変化させる場合の回路動作が終了する。
【0028】次に、GTO1Bのターンオフにより出力
端子電圧を0からEに変化させる場合の回路動作を説明
する。図中、正アームのGTO1Aがオフ、負アームの
GTO1Bがオンしており、経路6により出力端子Xか
ら図中矢印の方向に負荷電流が流れているものとする。
スナバコンデンサ4Bの電圧は零、スナバコンデンサ4
Aの電圧は直流電源3の電圧Eと回収コンデンサ10の
電圧eとの和の電圧値に充電されている。補助コンデン
サ11が電圧e1に充電された状態から、GTO1Bを
ターンオフさせ、ある一定の短絡防止時間後にGTO1
Aをターンオンさせる場合を考える。ここで、GTO1
Bをターンオフさせても経路5により出力端子Xから図
中矢印の方向に負荷電流が流れているために回路状態は
変化しない。
【0029】GTO1Aをターンオンさせると、アノー
ドリアクトル6には直流電源3の電圧Eが印加されてG
TO1Aにかかる過大な電流上昇率がアノードリアクト
ル6に抑制されつつ、負荷電流は経路1により供給され
始める。その後、GTO1Aに流れる電流が負荷電流以
上になるが、その過剰な電流はスナバコンデンサ4Bの
充電電流となり、スナバコンデンサ4Bは直流電源3の
電圧Eと回収コンデンサ10の電圧eとの和の電圧値ま
で経路7により充電される。また、経路8によりスナバ
コンデンサ4Aは放電し、スナバコンデンサ4Aに蓄積
されていたエネルギーはこの経路8により回収コンデン
サ10に回収される。このとき、スナバコンデンサ4A
が電圧e1まで放電されるとダイオード7Bが導通状態
となるため、スナバコンデンサ4Aの放電と同時に補助
コンデンサ11の放電が経路9により行なわれる。
【0030】スナバコンデンサ4Aと補助コンデンサ1
1の放電が終了した直後は、アノードリアクトル6にエ
ネルギーが過剰に蓄えられているが、経路3によりその
エネルギーは全て回収コンデンサ10に回収される。な
お、この回路で従来の図9と異なる点は、この経路3、
経路8、経路9にアノードリアクトル6以外の追加的な
リアクトルを含まない点である。従って、スナバエネル
ギーの回収コンデンサ10への回収時間が短縮されるこ
とになる。
【0031】以上の過程を経て負荷電流は経路1により
流れることになり、GTO1Bのターンオフにより出力
端子Xの電圧を0からEに変化させる場合の回路動作が
終了する。なお、負荷電流が出力端子Xにおいて図中矢
印の逆方向に流れている場合の、各GTO1A、1Bの
スイッチング動作は、図中矢印の方向に負荷電流が流れ
ている場合のスイッチング動作と全く対称なため説明を
省略する。エネルギー回生回路14の構成は図1に示し
たものと同様である。
【0032】[実施例3]図5及び図6は、本発明の第
3発明のインバータ装置の実施例を示す結線図である。
図5においては、図1に示したインバータ装置を2個組
み合わせて、多相インバータを構成している。この場合
に、回収コンデンサ10及びそれに接続されるエネルギ
ー回生回路14を複数の相について共通に接続してい
る。回路の基本的な動作は実施例1、実施例2において
詳細に記述したものと全く同じであるためここでは省略
する。このように、多相化しても回収コンデンサ10や
エネルギー回生回路14を共有できるので、インバータ
の大型化を防止しつつエネルギー損失の防止を図ること
ができる。図6は図3のインバータ装置を2個組み合わ
せたもので、これも同様の機能を持つ。
【0033】[実施例4]図7、図8はそれぞれ図1、
図3の装置の変形例結線図である。図7は図1の装置に
設けられたアノードリアクトル6の挿入位置を、負側母
線Nの側とした場合を示す。また、図8は図3の装置に
設けられたアノードリアクトル6の挿入位置を、負側母
線Nの側とした場合を示す。回路構成としては、正負対
称となっており、回路の基本的な動作は実施例1、実施
例2において詳細に記述したものと全く同様であるた
め、ここでは省略する。なお、実施例3の図5、図6に
示したように、図7、図8の回収コンデンサ10を複数
の相について共通に接続できることは言うまでもない。
【0034】
【発明の効果】以上説明した本発明のインバータ装置
は、スナバダイオードに並列接続した補助コンデンサを
用いることにより回収コンデンサを1つ備えるだけでよ
く、そのためにアノードリアクトルを1つにでき、また
回収コンデンサから過剰なエネルギーを直流電源に回生
するためのエネルギー回生回路をも1つ備えるだけでよ
くなった。従って、構成部品を少なくでき、インバータ
装置を小型化できる効果がある。また、回収コンデンサ
及びエネルギー回生回路を複数の相で共通に接続できる
ため、多相化した場合の装置の小型化が可能になるとい
う効果がある。
【0035】また、スナバエネルギーを回収コンデンサ
に回収する経路に追加的にリアクトルを挿入する必要が
ないため、スナバエネルギー回収時間が短縮でき、イン
バータ装置の高周波化が可能となる効果がある。しか
も、このようなインバータ装置をコンバータ装置に適用
し、コンバータ・インバータシステムとして誘導電動機
を駆動した場合、損失が少なくランニングコストが減少
し、システム全体の省エネルギーを図る効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1発明のインバータ装置実施例を示
す結線図である。
【図2】第1発明の動作を示す電流経路説明図である。
【図3】本発明の第2発明のインバータ装置実施例を示
す結線図である。
【図4】第2発明の動作を示す電流経路説明図である。
【図5】本発明の第3発明のインバータ装置実施例を示
す結線図である。
【図6】本発明の第3発明のインバータ装置の他の実施
例を示す結線図である。
【図7】本発明の第1発明のインバータ装置の他の実施
例を示す結線図である。
【図8】本発明の第2発明のインバータ装置の他の実施
例を示す結線図である。
【図9】従来のインバータ装置を示す結線図である。
【符号の説明】
1A、1B GTO(自己消弧型半導体素子) 2A、2B フリーホイールダイオード 3 直流電源 4A、4B スナバコンデンサ 5A、5B スナバダイオード 6 アノードリアクトル 7A、7B ダイオード 10 回収コンデンサ 11 補助コンデンサ 12 ダイオード 13 補助リアクトル 14 エネルギー回生回路 15 スイッチ 16 ダイオード 17 リアクトル P 正側直流母線 N 負側直流母線 X 出力端子

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電源の正負母線間に、互いに直列接
    続された自己消弧型半導体素子をそれぞれ正負アームと
    して接続し、前記自己消弧型半導体素子の各々に逆並列
    にダイオードを接続し、前記正、負アームの接続点を出
    力端子とするインバータ装置において、 各自己消弧型半導体素子に並列に、スナバダイオードと
    スナバコンデンサを直列に接続してなるスナバ回路を接
    続し、 正アーム側の前記スナバ回路を構成するスナバダイオー
    ドとスナバコンデンサの接続点と、前記正側母線とを、
    ダイオードと回収コンデンサを介して接続し、 負アーム側の前記スナバ回路を構成するスナバダイオー
    ドに並列に、補助コンデンサとダイオードとリアクトル
    からなる直列体を接続し、 前記直列体を構成するコンデンサと、前記回収コンデン
    サとを、ダイオードを介して接続し、 正アームを構成する自己消弧型半導体素子と前記直流電
    源の正側母線間に、前記回収コンデンサを介した閉回路
    を構成するようにリアクトルを挿入し、 前記回収コンデンサからエネルギーを取り出して前記直
    流電源に回生するエネルギー回生回路を接続したことを
    特徴とするインバータ装置。
  2. 【請求項2】 直流電源の正負母線間に、互いに直列接
    続された自己消弧型半導体素子をそれぞれ正負アームと
    して接続し、前記自己消弧型半導体素子の各々に逆並列
    にダイオードを接続し、前記正、負アームの接続点を出
    力端子とするインバータ装置において、 各自己消弧型半導体素子に並列に、スナバダイオードと
    スナバコンデンサを直列に接続してなるスナバ回路を接
    続し、 正アーム側の前記スナバ回路を構成するスナバダイオー
    ドとスナバコンデンサの接続点と、前記負側母線とを、
    ダイオードと回収コンデンサを介して接続し、 負アーム側の前記スナバ回路を構成するスナバダイオー
    ドに並列に、補助コンデンサとダイオードとリアクトル
    からなる直列体を接続し、 前記直列体を構成するコンデンサと、前記回収コンデン
    サとを、ダイオードを介して接続し、 正アームを構成する自己消弧型半導体素子と前記直流電
    源の正側母線間に、前記直流電源と前記回収コンデンサ
    を介した閉回路を構成するようにリアクトルを挿入し、 前記回収コンデンサからエネルギーを取り出して前記直
    流電源に回生するエネルギー回生回路を接続したことを
    特徴とするインバータ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のインバー
    タ装置を複数個組み合わせて、多相インバータを構成す
    る場合に、回収コンデンサと、前記回収コンデンサに接
    続されるエネルギー回生回路を、複数の相について共通
    に接続したことを特徴とするインバータ装置。
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